JP2737923B2 - イオンクロマト法によるアルカリ土類金属の定量分析方法 - Google Patents
イオンクロマト法によるアルカリ土類金属の定量分析方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、アルカリ金属塩水溶液中のアルカリ土類金
属を高感度に定量分析する方法に関する。イオン交換膜
法食塩電解工業において、供給塩水中の微量アルカリ土
類金属の分析およびその工程管理或るいは、冷却水とし
て使用される海水中のアルカリ土類の管理等は、工業上
重要である。
属を高感度に定量分析する方法に関する。イオン交換膜
法食塩電解工業において、供給塩水中の微量アルカリ土
類金属の分析およびその工程管理或るいは、冷却水とし
て使用される海水中のアルカリ土類の管理等は、工業上
重要である。
[従来の技術] 水溶液中のカルシウムやマグネシウムの定量分析法と
して従来よりキレート滴定法,原子吸光法,フレームレ
ス原子吸光法が知られている。
して従来よりキレート滴定法,原子吸光法,フレームレ
ス原子吸光法が知られている。
アルカリ土類金属元素と類似した化学的,物理的挙動
を示すアルカリ金属の塩を含有する系において、特にア
ルカリ金属塩濃度が大きい系においては、アルカリ土類
金属の高感度定量は困難であった。例えばケミカルアブ
ストラクト93巻1006426dに示されるように、キレート滴
定法による海水中のカルシウムやマグネシウムの定量分
析では、感度および精度面で、良好とは言えない。ま
た、ケミカルアブストラクト95巻1555867yにおいて、海
水中のカルシウムとマグネシウムを、光度計を用いコン
プレキソメトリック滴定法にて定量している、検出限界
は1ppmであり、感度面で十分とは言えない。
を示すアルカリ金属の塩を含有する系において、特にア
ルカリ金属塩濃度が大きい系においては、アルカリ土類
金属の高感度定量は困難であった。例えばケミカルアブ
ストラクト93巻1006426dに示されるように、キレート滴
定法による海水中のカルシウムやマグネシウムの定量分
析では、感度および精度面で、良好とは言えない。ま
た、ケミカルアブストラクト95巻1555867yにおいて、海
水中のカルシウムとマグネシウムを、光度計を用いコン
プレキソメトリック滴定法にて定量している、検出限界
は1ppmであり、感度面で十分とは言えない。
特開昭59−5956号公報において、飽和食塩水中に存在
するカルシウムとマグネシウムのアルカリ土類金属を吸
光光度法にて分析し、カルシウムのみを数10ppbレベル
の感度で定量分析している。この分析法は、アルカリ土
類金属の中で、カルシウムの単一成分のみを分析するも
のであり、共存するマグネシウムあるいはストロンチウ
ム,バリウム等他のアルカリ土類金属成分の定量はでき
ない。また、コンプレクソーンとしてのアリザリンアシ
ッドブラックSNは、カルシウムのみならず、ストロンチ
ウムとも錯化反応を起し発色するため、塩水中にストロ
ンチウムが共存する場合、分析精度面で信頼性に乏し
い。
するカルシウムとマグネシウムのアルカリ土類金属を吸
光光度法にて分析し、カルシウムのみを数10ppbレベル
の感度で定量分析している。この分析法は、アルカリ土
類金属の中で、カルシウムの単一成分のみを分析するも
のであり、共存するマグネシウムあるいはストロンチウ
ム,バリウム等他のアルカリ土類金属成分の定量はでき
ない。また、コンプレクソーンとしてのアリザリンアシ
ッドブラックSNは、カルシウムのみならず、ストロンチ
ウムとも錯化反応を起し発色するため、塩水中にストロ
ンチウムが共存する場合、分析精度面で信頼性に乏し
い。
[発明が解決しようとする問題点] イオン交換膜法によるアルカリ金属塩化物の電解工業
において、供給塩水中のアルカリ土類金属濃度は、通常
1ppmレベル以下での管理が望まれている。そこで、アル
カリ金属塩を大量に含有する水溶液中のアルカリ土類金
属を定量分析するにあたり、検出限界数十〜数百ppb
レベルの高感度分析、カルシウム,マグネシウム,ス
トロンチウム,バリウムの四元素を同時に定量分析、
優れた分析精度等を満足する高感度分析法の開発が望ま
れている。
において、供給塩水中のアルカリ土類金属濃度は、通常
1ppmレベル以下での管理が望まれている。そこで、アル
カリ金属塩を大量に含有する水溶液中のアルカリ土類金
属を定量分析するにあたり、検出限界数十〜数百ppb
レベルの高感度分析、カルシウム,マグネシウム,ス
トロンチウム,バリウムの四元素を同時に定量分析、
優れた分析精度等を満足する高感度分析法の開発が望ま
れている。
[問題解決のための手段] 本発明者らは、イオンクロマトグラフ法により、前期
3つの要件を満足するアルカリ金属塩水中のアルカリ土
類金属の定量分析について鋭意検討した結果、濃縮カラ
ムに濃縮保持させたアルカリ土類金属を脱離液で脱離す
る際、濃縮カラムを含むライン内を循環させ、次いで、
循環脱離液の一定量を溶離液にて分離カラムへ送液し、
各々の元素成分に分離し、電気伝導度検出器にて検出す
ることにより高感度でアルカリ土類金属を定量分析でき
るという新規なイオンクロマトグラフ分析システムを完
成するに至った。
3つの要件を満足するアルカリ金属塩水中のアルカリ土
類金属の定量分析について鋭意検討した結果、濃縮カラ
ムに濃縮保持させたアルカリ土類金属を脱離液で脱離す
る際、濃縮カラムを含むライン内を循環させ、次いで、
循環脱離液の一定量を溶離液にて分離カラムへ送液し、
各々の元素成分に分離し、電気伝導度検出器にて検出す
ることにより高感度でアルカリ土類金属を定量分析でき
るという新規なイオンクロマトグラフ分析システムを完
成するに至った。
即ち、本発明はアルカリ金属塩水溶液中のアルカリ土
類金属をイオンクロマトグラフィーにて定量分析するに
あたり、濃縮カラムに保持されたアルカリ土類金属を脱
離液にて脱離した後、濃縮カラムに再循環させ、次いで
循環脱離液の一部を分離カラムに供給することを特徴と
するアルカリ土類金属の定量分析方法を提供するもので
ある。
類金属をイオンクロマトグラフィーにて定量分析するに
あたり、濃縮カラムに保持されたアルカリ土類金属を脱
離液にて脱離した後、濃縮カラムに再循環させ、次いで
循環脱離液の一部を分離カラムに供給することを特徴と
するアルカリ土類金属の定量分析方法を提供するもので
ある。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明の分析対象となるアルカリ金属塩水溶液は、カ
チオン成分として、リチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウム、セシウムなどのアルカリ金属イオンと、対
イオンとしての各種アニオン成分からなる塩の水溶液で
ある。例えば、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化セシウム、臭化リチウム、臭化ナトリウ
ム、臭化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸水素ナトリウム、や各種有機カルボン酸のアルカリ金
属塩などが挙げられる。
チオン成分として、リチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウム、セシウムなどのアルカリ金属イオンと、対
イオンとしての各種アニオン成分からなる塩の水溶液で
ある。例えば、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化セシウム、臭化リチウム、臭化ナトリウ
ム、臭化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸水素ナトリウム、や各種有機カルボン酸のアルカリ金
属塩などが挙げられる。
本発明の濃縮カラムには、通常キレート樹脂が使用さ
れる。無機塩等の陽イオンを大量に含有する試料であっ
ても、アルカリ土類金属を選択的に吸着する能力を有す
るものであれば、キレート樹脂の種類については、特に
限定されるものではない。
れる。無機塩等の陽イオンを大量に含有する試料であっ
ても、アルカリ土類金属を選択的に吸着する能力を有す
るものであれば、キレート樹脂の種類については、特に
限定されるものではない。
例えば、キレート樹脂の官能基としては、カルボン酸
型、ポリアミン型、イミノジ酢酸型、ヒドロキサム型、
オキサム型、β−ジケトン型、リン酸型、アミノリン酸
型等が挙げられる。本発明において好ましくは、イミノ
ジ酢酸型キレート樹脂が用いられる。
型、ポリアミン型、イミノジ酢酸型、ヒドロキサム型、
オキサム型、β−ジケトン型、リン酸型、アミノリン酸
型等が挙げられる。本発明において好ましくは、イミノ
ジ酢酸型キレート樹脂が用いられる。
本発明の分析対象となるアルカリ金属塩水溶液を濃縮
カラムへ注入する場合、分析操作中、アルカリ金属塩の
析出トラブルがない条件下で実施される。すなわちアル
カリ金属塩の飽和濃度以下の水溶液であれば、直接、試
料液を濃縮カラムへ注入しても何ら差し支えはないが、
一般に好ましくは、アルカリ金属塩飽和濃度に対し、1/
2〜1/10希釈に相当するアルカリ金属塩濃度に調整さ
れ、分析に供される。
カラムへ注入する場合、分析操作中、アルカリ金属塩の
析出トラブルがない条件下で実施される。すなわちアル
カリ金属塩の飽和濃度以下の水溶液であれば、直接、試
料液を濃縮カラムへ注入しても何ら差し支えはないが、
一般に好ましくは、アルカリ金属塩飽和濃度に対し、1/
2〜1/10希釈に相当するアルカリ金属塩濃度に調整さ
れ、分析に供される。
試料注入量は、試料中のアルカリ土類金属濃度に依存
し、特に限定されるものではない。キレート樹脂の交換
容量や、検出限界値を考慮し、適宜選択される。
し、特に限定されるものではない。キレート樹脂の交換
容量や、検出限界値を考慮し、適宜選択される。
濃縮カラムへ注入される試料液は、水素イオン濃度
(pH)11以下に調整される。好ましくはpH7〜10.5に調
整される。pH7以下ではキレート樹脂に対するアルカリ
土類金属の保持効率が低下する。また、pH11以上ではア
ルカリ土類金属の析出が起こり、分析精度面で好ましく
ない。試料注入後の濃縮カラムは純水或いは、試料液と
同程度のpHに調整された液にて洗浄される。
(pH)11以下に調整される。好ましくはpH7〜10.5に調
整される。pH7以下ではキレート樹脂に対するアルカリ
土類金属の保持効率が低下する。また、pH11以上ではア
ルカリ土類金属の析出が起こり、分析精度面で好ましく
ない。試料注入後の濃縮カラムは純水或いは、試料液と
同程度のpHに調整された液にて洗浄される。
試料液中のアルカリ土類金属を吸着したキレート樹脂
カラムより、アルカリ土類金属を脱離するための脱離液
としては、通常鉱酸,有機酸,含窒素有機化合物の鉱酸
塩または有機酸塩等の水溶液が用いられる。ここで使用
される鉱酸として硫酸,塩酸,硝酸,リン酸等、有機酸
として、シュウ酸,酒石酸,クエン酸等、含窒素有機化
合物として、ピリジン,ピロリン,アルキルアミン,エ
チレンアミン,プロピレンアミン,芳香族アミン等が例
示される。
カラムより、アルカリ土類金属を脱離するための脱離液
としては、通常鉱酸,有機酸,含窒素有機化合物の鉱酸
塩または有機酸塩等の水溶液が用いられる。ここで使用
される鉱酸として硫酸,塩酸,硝酸,リン酸等、有機酸
として、シュウ酸,酒石酸,クエン酸等、含窒素有機化
合物として、ピリジン,ピロリン,アルキルアミン,エ
チレンアミン,プロピレンアミン,芳香族アミン等が例
示される。
脱離液としては、使用される濃縮カラムの種類により
異なるが、濃縮カラムからのアルカリ土類金属の脱離効
率の高い鉱酸,有機酸,含窒素有機化合物の塩の単独乃
至それらの酸や塩の組み合わせにより適宜選択使用され
る。
異なるが、濃縮カラムからのアルカリ土類金属の脱離効
率の高い鉱酸,有機酸,含窒素有機化合物の塩の単独乃
至それらの酸や塩の組み合わせにより適宜選択使用され
る。
次に、脱離液は、濃縮カラム及びサンプルチューブを
含む脱離ライン系内を循環操作される。サンプルチュー
ブの容量は、通常1〜1000μlのものが使用される。循
環脱離液量は、濃縮カラムやサンプルチューブの容量に
依存し、特に限定されるものではない。循環操作時間
は、一般に0.1〜30分の間で実施される。0.1分より少な
い時間では、最終的な定量値の再現性に問題を残すこと
となり、30分を越える時間では、分析上特に有利とはな
らない。
含む脱離ライン系内を循環操作される。サンプルチュー
ブの容量は、通常1〜1000μlのものが使用される。循
環脱離液量は、濃縮カラムやサンプルチューブの容量に
依存し、特に限定されるものではない。循環操作時間
は、一般に0.1〜30分の間で実施される。0.1分より少な
い時間では、最終的な定量値の再現性に問題を残すこと
となり、30分を越える時間では、分析上特に有利とはな
らない。
次にこの脱離ライン内に設けたサンプルチューブによ
りその一定量が溶離液によって分離カラムへ供給され
る。溶離液としては、通常含窒素有機化合物の各種有機
酸塩水溶液が用いられる。
りその一定量が溶離液によって分離カラムへ供給され
る。溶離液としては、通常含窒素有機化合物の各種有機
酸塩水溶液が用いられる。
その含窒素有機化合物として、脂肪族アミンや芳香族
アミンが使用される。また、有機酸として、脂肪族モノ
カルボン酸,ジカルボン酸やヒドロキシ基含有カルボン
酸等が使用される。例えば、エチレンアミンの酒石酸
塩,クエン酸塩,フェニレンジアミンのシュウ酸塩,リ
ンゴ酸塩,マレイン酸塩等の水溶液が例示される。
アミンが使用される。また、有機酸として、脂肪族モノ
カルボン酸,ジカルボン酸やヒドロキシ基含有カルボン
酸等が使用される。例えば、エチレンアミンの酒石酸
塩,クエン酸塩,フェニレンジアミンのシュウ酸塩,リ
ンゴ酸塩,マレイン酸塩等の水溶液が例示される。
分離カラムは、陽イオン交換樹脂を充填したものであ
って、アルカリ土類金属用のカラムとして分離能力を有
するものが使用でき、特に限定されるものではない。分
離カラム内で各金属毎に分離された液は、電気伝導度検
出器で検出され、データ処理装置で定量される。
って、アルカリ土類金属用のカラムとして分離能力を有
するものが使用でき、特に限定されるものではない。分
離カラム内で各金属毎に分離された液は、電気伝導度検
出器で検出され、データ処理装置で定量される。
[発明の効果] 本発明の比較例に示される如く、大量のアルカリ金属
塩と微量のアルカリ土類金属塩が共存する試料に対し、
濃縮カラムと分離カラムから成る分析システムを用いた
汎用的なイオンクロマト分析法を適用した場合、大量に
存在するアルカリ金属イオンの妨害によりアルカリ土類
金属イオンの高感度定量は極めて困難であった。またそ
れを緩和するためにサンプルチューブを使用しても再現
性において問題があった。
塩と微量のアルカリ土類金属塩が共存する試料に対し、
濃縮カラムと分離カラムから成る分析システムを用いた
汎用的なイオンクロマト分析法を適用した場合、大量に
存在するアルカリ金属イオンの妨害によりアルカリ土類
金属イオンの高感度定量は極めて困難であった。またそ
れを緩和するためにサンプルチューブを使用しても再現
性において問題があった。
本発明の方法によれば、アルカリ土類金属を濃縮する
ための濃縮カラムを含む脱離ラインを脱離液で循環する
ことにより、効率良く脱離することができ、またライン
内に設けたサンプルチューブにより一定量採取して定量
することにより、アルカリ金属の影響を全く排除するこ
とが可能となった。
ための濃縮カラムを含む脱離ラインを脱離液で循環する
ことにより、効率良く脱離することができ、またライン
内に設けたサンプルチューブにより一定量採取して定量
することにより、アルカリ金属の影響を全く排除するこ
とが可能となった。
その結果、アルカリ土類金属イオンを高感度で再現性
良く分析できるとともに、カルシウム,マグネシウム,
バリウム,ストロンチウムの四元素を同時に定量分析可
能となった。
良く分析できるとともに、カルシウム,マグネシウム,
バリウム,ストロンチウムの四元素を同時に定量分析可
能となった。
これらの点より、本発明は優れた分析技術といえる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1 濃縮カラムには市販のイミノジ酢酸型キレート樹脂
(80〜100メッシュ)70mgをミニカラムに充填したもの
を、分離カラムには市販の陽イオン交換樹脂(商品名IC
−Cation東ソー株式会社製)を使用した。
(80〜100メッシュ)70mgをミニカラムに充填したもの
を、分離カラムには市販の陽イオン交換樹脂(商品名IC
−Cation東ソー株式会社製)を使用した。
これ等のカラムは市販イオンクロマト装置(PT−8000
試料前処理装置,CCPM−コンピューターコントロールマ
ルチポンプ,CM−8000電気伝導度検出器…いづれも東ソ
ー株式会社製と組み合わせ、第1図の様にシステム化し
て使用した。
試料前処理装置,CCPM−コンピューターコントロールマ
ルチポンプ,CM−8000電気伝導度検出器…いづれも東ソ
ー株式会社製と組み合わせ、第1図の様にシステム化し
て使用した。
この装置に標準添加した精製塩水(NaCl=300g/,C
a,Mg=100ppb,Sr,Ba=500ppb)溶液を1/2に純水で希釈
した溶液25mlを注入し塩水中のカルシウム,マグネシウ
ム,ストロンチウム,バリウム各濃度を測定した。
a,Mg=100ppb,Sr,Ba=500ppb)溶液を1/2に純水で希釈
した溶液25mlを注入し塩水中のカルシウム,マグネシウ
ム,ストロンチウム,バリウム各濃度を測定した。
希釈試料(5)はポンプ(12)により六方切換バルブ
(9)内の濃縮カラム(16)に送入される。この濃縮カ
ラム(16)内でアルカリ土類金属が選択的に吸着し、濃
縮される。食塩はドレイン(21)に排出される。次にコ
ントローラ(24)で切換バルブ(15)を切り換えて、洗
浄液(6)を濃縮カラム(16)へ送液し、付着している
食塩をドレイン(21)に排出する。次にコントローラ
(24)は六方切換バルブ(9)を切り換えて破線位置と
するこれと同時に六方切換バルブ(10)を切り換えて、
ライン内の脱離液(7)を濃縮カラム(16)及びサンプ
ルチューブ(17)を含むラインに循環させる。10分間循
環操作を行った後、コントローラは六方切換バルブ(1
1)を切り換えて、サンプルチューブ(17)中の試料(1
00μl)を分離カラム(18)へと移送する。
(9)内の濃縮カラム(16)に送入される。この濃縮カ
ラム(16)内でアルカリ土類金属が選択的に吸着し、濃
縮される。食塩はドレイン(21)に排出される。次にコ
ントローラ(24)で切換バルブ(15)を切り換えて、洗
浄液(6)を濃縮カラム(16)へ送液し、付着している
食塩をドレイン(21)に排出する。次にコントローラ
(24)は六方切換バルブ(9)を切り換えて破線位置と
するこれと同時に六方切換バルブ(10)を切り換えて、
ライン内の脱離液(7)を濃縮カラム(16)及びサンプ
ルチューブ(17)を含むラインに循環させる。10分間循
環操作を行った後、コントローラは六方切換バルブ(1
1)を切り換えて、サンプルチューブ(17)中の試料(1
00μl)を分離カラム(18)へと移送する。
分離カラム(18)により分離されたカルシウム,マグ
ネシウム,ストロンチウム,バリウム各元素は、イオン
伝導度検出器(19)により定量される。
ネシウム,ストロンチウム,バリウム各元素は、イオン
伝導度検出器(19)により定量される。
なお洗浄液(6)としてはpH10のアンモニア水を、脱
離液(7)としては0.04N塩酸溶液を、溶離液(8)と
してはエチレンジアミン2mMと酒石酸4mMを含む溶液をそ
れぞれ使用した。
離液(7)としては0.04N塩酸溶液を、溶離液(8)と
してはエチレンジアミン2mMと酒石酸4mMを含む溶液をそ
れぞれ使用した。
得られた結果のクロマトグラムを第2図に示す。は
マグネシウム,はカルシウム、はストロンチウム及
びはバリウムを示す。
マグネシウム,はカルシウム、はストロンチウム及
びはバリウムを示す。
これらの各元素の検出限界は、カルシウム=10ppb,マ
グネシウム=5ppb,ストロンチウム=20ppb,バリウム=7
0ppbであった。
グネシウム=5ppb,ストロンチウム=20ppb,バリウム=7
0ppbであった。
比較例1 脱離液(7)を循環せず、六方切換バルブ(10)を削
除した以外は実施例1と同様な分析システムを用い、実
施例1と同一の試料のイオンクロマトグラフ分析を行っ
た。
除した以外は実施例1と同様な分析システムを用い、実
施例1と同一の試料のイオンクロマトグラフ分析を行っ
た。
即ち、濃縮カラム(16)に保持されたアルカリ土類金
属は脱離液(7)により脱離される。バルブ(11)の操
作により脱離液(7)の中でアルカリ土類金属濃度が最
も大きいフラクション100μlに相当する液を溶離液
(8)により分離カラム(18)へと移送し、分離カラム
(18)により分離されたカルシウム,マグネシウム,ス
トロンチウム,バリウム各元素を、イオン伝導度検出器
(19)で定量した。しかしアルカリ土類金属濃度が最も
大きいフラクションが変化することにともなう誤差によ
り、再現性が悪く、定量は不可能であった。
属は脱離液(7)により脱離される。バルブ(11)の操
作により脱離液(7)の中でアルカリ土類金属濃度が最
も大きいフラクション100μlに相当する液を溶離液
(8)により分離カラム(18)へと移送し、分離カラム
(18)により分離されたカルシウム,マグネシウム,ス
トロンチウム,バリウム各元素を、イオン伝導度検出器
(19)で定量した。しかしアルカリ土類金属濃度が最も
大きいフラクションが変化することにともなう誤差によ
り、再現性が悪く、定量は不可能であった。
第1図は、本発明方法を実施する際の分析装置の一実施
例を示す構成概略図であり、第2図は本発明実施例で得
られた分析結果クロマトグラムである。 1……飽和塩水中のアルカリ土類金属分析装置 2……試料,洗浄溶液導入部 3……脱離液導入部 4……溶離液導入部 5……試料溶液 6……洗浄液 7……脱離液 8……溶離液 9,10,11……六方切換バルブ 12,13,14……中圧定量ポンプ 15……切換バルブ 16……濃縮カラム 17……サンプルチューブ 18……陽イオン分離カラム 19……電気伝導度検出器 20……データ処理装置 21,22,23……ドレイン排出口 24……コントローラ(試料前処理装置)
例を示す構成概略図であり、第2図は本発明実施例で得
られた分析結果クロマトグラムである。 1……飽和塩水中のアルカリ土類金属分析装置 2……試料,洗浄溶液導入部 3……脱離液導入部 4……溶離液導入部 5……試料溶液 6……洗浄液 7……脱離液 8……溶離液 9,10,11……六方切換バルブ 12,13,14……中圧定量ポンプ 15……切換バルブ 16……濃縮カラム 17……サンプルチューブ 18……陽イオン分離カラム 19……電気伝導度検出器 20……データ処理装置 21,22,23……ドレイン排出口 24……コントローラ(試料前処理装置)
Claims (2)
- 【請求項1】アルカリ金属塩水溶液中のアルカリ土類金
属をイオンクロマトグラフィーにて定量分析するにあた
り、濃縮カラムに保持されたアルカリ土類金属を脱離液
にて脱離した後、濃縮カラムに再循環させ、次いで循環
脱離液の一部を分離カラムに供給することを特徴とする
アルカリ土類金属の定量分析方法。 - 【請求項2】請求項(1)記載の濃縮カラムがイミノジ
酢酸型キレート樹脂を充填して成るカラムであるアルカ
リ土類金属の定量分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12825088A JP2737923B2 (ja) | 1988-05-27 | 1988-05-27 | イオンクロマト法によるアルカリ土類金属の定量分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12825088A JP2737923B2 (ja) | 1988-05-27 | 1988-05-27 | イオンクロマト法によるアルカリ土類金属の定量分析方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01299458A JPH01299458A (ja) | 1989-12-04 |
JP2737923B2 true JP2737923B2 (ja) | 1998-04-08 |
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ID=14980209
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12825088A Expired - Fee Related JP2737923B2 (ja) | 1988-05-27 | 1988-05-27 | イオンクロマト法によるアルカリ土類金属の定量分析方法 |
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---|---|
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