JP2003302166A - マイクロ波焼成炉およびマイクロ波焼成方法 - Google Patents

マイクロ波焼成炉およびマイクロ波焼成方法

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JP2003302166A
JP2003302166A JP2002109129A JP2002109129A JP2003302166A JP 2003302166 A JP2003302166 A JP 2003302166A JP 2002109129 A JP2002109129 A JP 2002109129A JP 2002109129 A JP2002109129 A JP 2002109129A JP 2003302166 A JP2003302166 A JP 2003302166A
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Japan
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carrier gas
fired
furnace
oxygen concentration
organic binder
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JP2002109129A
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Wahei Okumura
和平 奥村
Akira Kagohashi
章 籠橋
Akira Nishio
彰 西尾
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Takasago Industry Co Ltd
Denso Corp
Original Assignee
Takasago Industry Co Ltd
Denso Corp
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Publication date
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    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
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    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/80Apparatus for specific applications
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2206/00Aspects relating to heating by electric, magnetic, or electromagnetic fields covered by group H05B6/00
    • H05B2206/04Heating using microwaves
    • H05B2206/046Microwave drying of wood, ink, food, ceramic, sintering of ceramic, clothes, hair

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Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロ波焼成炉内における酸素濃度を抑え、
有機バインダーに起因する炭素や炭化物の燃焼を抑制す
ることができ、有機バインダーを被焼結物から除去する
脱脂工程の時間を短縮化させるのに有利なマイクロ波焼
成炉およびマイクロ波焼成方法を提供する。 【解決手段】マイクロ波焼成炉は、マイクロ波加熱手段
8,9を備え、且つ、有機バインダーを含む被焼成物3
を収容する炉室4を備えている。キャリアガス導入管1
4から、酸素を含むと共に空気よりも酸素濃度が低くく
被焼成物3の有機バインダーの燃焼を抑制するキャリア
ガスを導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機バインダーを
含むセラミックス材料等の被焼成物にマイクロ波を照射
するマイクロ波焼成炉およびマイクロ波焼成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有機バインダーを含む被焼成物の焼成方
法は、昇温に伴って順次、被焼成物に含まれている有機
バインダーを除去する脱脂工程と、その後に、被焼成物
を高温で加熱して焼結させる焼成工程とを有する。キャ
リアガスは被焼成物から発生した有機バインダーのガス
化物などを搬送するためのものであり、有機バインダー
を被焼成物から除去する脱脂工程に必要であり、次工程
である焼結工程では一般的には必要とされない。
【0003】ところで、食器やタイル等の通常のセラミ
ックス材料として、成形性を高めるために粘土が使用さ
れる。また被焼成物に高機能を与えるファインセラミッ
クス等のセラミックス材料では、成形性を高めるため、
粘土に代わって有機バインダーが使用されることが多
い。この場合、被焼成物に含まれている有機バインダー
は、一般的には、加熱に伴って炭素や炭化物とガス化物
とに分解する。炭化物は、被焼成物の素地内部に残留す
るが、ガス化物は一旦揮発して燃焼し、被焼成物の温度
の低い部分が存在すると、被焼成物の表面でガス化物の
一部が固化してしまうおそれがある。
【0004】焼成温度が上昇するにつれて、被焼成物の
表面に固化した物質や、被焼成物内に残留した炭素や炭
化物は燃焼し、脱バインダつまり脱脂は完了する。有機
バインダーの分解は、一般的には、約170℃から始ま
って約450℃でほぼ完了すると言われている。炭化物
の燃焼は、一般的には、約450℃から始まって約60
0℃でほぼ完了する。
【0005】上記した有機バインダーは成形性を高め得
るものの、加熱に伴って炭素や炭化物とガス化物とに分
解するため、次のような不具合を発生させ易い。
【0006】1.有機バインダーが分解して生成したガ
スは、燃焼する。この場合、燃焼した部分の温度が局部
的に上昇し、被焼成物における温度差が大きくなり、ク
ラックや変形等の不具合が被焼成物に発生することがあ
る。
【0007】2.有機バインダが分解して生成したガス
は、被焼成物の表面で固化し、これが要因となってクラ
ックや変形等の不具合が被焼成物に発生することがあ
る。
【0008】3.被焼成物の素地内部に残留した炭素や
炭化物が燃焼し、燃焼した部分の温度が局部的に上昇し
て被焼成物内の温度差が大きくなって、クラックや変形
が被焼成物に発生する。
【0009】上記した不具合に対する対策としては、次
の対策が挙げられる。
【0010】1.一般的にマイクロ波を被焼成物に照射
するマイクロ波加熱においては、他の加熱方式に比較し
て、被焼成物の外周面に比べて被焼成物の内部の温度が
上昇しやすい傾向がある。このため、炉室を形成する炉
壁のうち、被焼成物を収容する最も内壁を構成する耐火
材質を、マイクロ波の吸収率が被焼成物と同等かもしく
は被焼成物より大きな耐火材質とする。これにより、被
焼成物を収容する最も内壁を構成する耐火材質からの幅
射熱を利用して、被焼成物の表面を加熱して、被焼成物
の内部と表面との温度差を縮小する方法が採用されてい
る。
【0011】しかしながら、この対策だけでは、有機バ
インダを除去する全温度域において、完全に被焼成物の
温度差を無くすことは困難である。
【0012】2.焼成炉の炉室にキャリアガスを導入す
る方策では、炉室内の被焼成物のうちキャリアガスと接
触しやすい部分を冷却してしまうことから、被焼成物の
温度差が大きくなってしまう。このため、炉室内の温度
と同程度に加熱されたキャリアガスを炉内に導入する方
法が採られている。この方法では、有機バインダーが分
解したガスをキャリアガスと共に炉外に搬送できるた
め、有機バインダーが分解したガスが被焼成物の表面で
固化してしまう不具合は解決できる。しかしながらキャ
リアガスガスが空気(酸素濃度:体積比で約21%)で
あると、被焼成物のうち空気が接触しやすい部分の燃焼
が促進されてしまう。このため被焼成物の内部と表面と
の温度差が大きくなってしまう不具合がある。
【0013】更にキャリアガスが窒素ガス等の不活性ガ
スである場合には、被焼成物内に残留する炭素や炭化物
の燃焼が不充分となり、炭素や炭化物の燃焼による除去
が困難となる。このため、有機バインダーの除去工程
(脱脂工程という)の後工程である焼結工程において、
炭素や炭化物が燃焼して急激な温度上昇が発生してしま
い、重要工程である焼成工程における温度コントロ−ル
が十分にできなくなり、被焼成物のクラックや変形の要
因となってしまうおそれが少なからずある。
【0014】以上の欠点を解消するためには、有機バイ
ンダーを被焼結物から除去する脱脂工程では、ゆっくり
と昇温することが不可欠であり、結果として、昇温速度
が早いマイクロ波加熱炉を利用する利点を必ずしも充分
に発揮することができず、有機バインダーを被焼結物か
ら除去する時間がかかってしまう。
【0015】このような傾向は、特にハニカム形状のよ
うな表面積が大きく、見かけ体積のの大きい被焼成物
(例えば、排気ガス浄化触媒のハニカム触媒担体)を焼
成したり、あるいは、薄い板状物の被焼成物を複数枚重
ねて焼成するような場合のように、被焼成物の温度差が
発生しやすい場合において、顕著に発生していた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した実情
に鑑みてなされたものであり、マイクロ波焼成炉内に導
入するキャリアガスの酸素濃度を抑えることにより、マ
イクロ波焼成炉内における酸素濃度を抑え、有機バイン
ダーに起因する炭素や炭化物の燃焼を抑制することがで
き、結果として、有機バインダーを被焼結物から除去す
る脱脂工程の時間を短縮化させるのに有利なマイクロ波
焼成炉およびマイクロ波焼成方法を提供することを課題
とするにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマイクロ波
焼成炉は、マイクロ波加熱手段を備え、且つ、有機バイ
ンダーを含む被焼成物を収容する炉室を備えたマイクロ
波焼成炉であって、酸素を含むと共に空気よりも酸素濃
度が低くく有機バインダーの燃焼を抑制するキャリアガ
スを導入するキャリアガス導入管を有することを特徴と
するものである。
【0018】本発明に係るマイクロ波焼成方法は、有機
バインダーを含む被焼成物をマイクロ波焼成炉の炉室内
に収容して焼成するにあたり、少なくとも有機バインダ
ーの燃焼または除去を行う温度域において、酸素を含む
と共に酸素濃度が空気よりも低いキャリアガスを炉室内
に導入することを特徴とするものである。
【0019】キャリアガスは酸素を含むため、有機バイ
ンダーに起因する炭素や炭化物の燃焼が行われる。しか
しこのキャリアガスは、空気よりも酸素濃度が低いた
め、空気のみをキャリアガスとして用いた場合に比較し
て、脱脂工程において、有機バインダーに起因する炭素
や炭化物の燃焼が抑制される。このため、有機バインダ
ーの脱脂工程の後に実施される重要工程である焼結工程
において炭素や炭化物が燃焼することを抑制し、被焼成
物において局部的な急激な温度上昇が発生することが抑
制される。このため本発明によれば、焼成工程における
温度コントロ−ルを良好に行うことができ、被焼成物の
クラックや変形等を抑制できる。
【0020】即ち、被焼成物中に残留する炭素や炭化物
は、キャリアガスの酸素濃度が高いと、激しく燃焼して
急激に昇温してしまう。そこで本発明によれば、キャリ
アガスに酸素を含ませつつも酸素濃度を低下させ、被焼
成物のうち燃焼の早い場所の燃焼反応を抑制することに
よって、被焼成物中に発生する温度差が縮小される。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明によれば、キャリアガス導
入管は、酸素を含むものの酸素濃度が空気よりも低くく
有機バインダーの燃焼を抑制するキャリアガスを炉室に
導入する。これにより被焼成物から発生した有機バイン
ダーの蒸散成分などを炉外へ搬送しつつ、有機バインダ
ーに起因する炭素や炭化物の燃焼を抑制することができ
る。従って、本発明によれば、空気よりも酸素濃度が低
くく有機バインダーの燃焼を抑制するキャリアガスをキ
ャリアガス導入管に供給するガス供給手段が設けられて
いる形態を採用することができる。ガス供給手段は、空
気等の含酸素系ガスをキャリアガス導入管に供給する含
酸素系ガス供給手段と、酸素を含まないか酸素濃度が低
いガス(アルゴンガスまたは窒素ガス、窒素富化ガス)
をキャリアガス導入管に供給する供給手段とを有するこ
とができる。
【0022】本発明によれば、少なくとも有機バインダ
ーが分解または除去される温度域にキャリアガスを加熱
する加熱手段が設けられている形態を採用することがで
きる。加熱手段としては加熱方式は特に限定されず、電
気ヒータ、バーナなどを採用することができる。バーナ
はキャリアガス導入管と別体とすることも、一体化する
こともできる。
【0023】本発明によれば、キャリアガスが炉室内の
被焼成物に接触する前にキャリアガスを加熱する加熱手
段が設けられている形態を採用することができる。加熱
手段としては、前述同様に電気ヒータ、バーナなどを採
用できる。また、本発明によれば、キャリアガス導入管
は、キャリアガスを燃焼させながら炉室内へ導入するバ
ーナを兼ねる形態を採用することができる。
【0024】本発明によれば、キャリアガスの酸素濃度
は、体積比で0.5〜16%、殊に2%〜16%に設定
されている形態を採用することができる。酸素濃度が過
剰に低いと、炭素や炭化物の燃焼が遅延する。酸素濃度
が過剰に高いと、炭素や炭化物の燃焼が早すぎ、被焼成
物の局部的な温度上昇を発生させ易い。上記した点を考
慮して、キャリアガスの酸素濃度としては体積比で2〜
16%が好ましく、キャリアガスの酸素濃度を体積比で
2〜10%、3%〜15%、4〜14%に必要に応じて
設定することができる。
【0025】本発明によれば、被焼成物から有機バイン
ダーを除去する脱脂工程の進行につれて、キャリアガス
の酸素濃度を変化させることができる。具体的には、被
焼成物から有機バインダーを除去する脱脂工程が進行す
るにつれて、キャリアガスの酸素濃度を低下させること
ができる。この場合、被焼成物の構造強度が弱いとき、
炭素や炭化物の焼失速度を遅延させ、結果として発生す
る被焼成物の収縮速度を遅くすることから、クラックや
変形に対する安全率の向上を図り得る利点が得られる。
【0026】また逆に、被焼成物から有機バインダーを
除去する脱脂工程が進行するにつれて、キャリアガスの
酸素濃度を増加させることができる。この場合、被焼成
物中の燃焼成分の減少により、被焼成物に対する熱負荷
が下がったぶん、酸素濃度の増加が可能で、これは昇温
速度の向上につながり、全体として焼成時間の短縮を図
ることができる利点が得られる。
【0027】本発明によれば、キャリアガスの酸素濃度
を可変に制御する制御弁などの制御手段が設けられてい
る形態を採用することができる。制御手段としては、空
気等の含酸素系ガスをキャリアガス導入管に供給する含
酸素系ガス供給手段の単位時間当たりの供給流量、酸素
を含まないか酸素濃度が低いガス(アルゴンガスまたは
窒素ガス、窒素富化ガス)をキャリアガス導入管に供給
する供給手段の単位時間当たりの供給流量のうちの少な
くとも一方を制御する方式を採用することができる。図
3は、被焼成物の一例を示し、排気ガス浄化触媒の触媒
担体であり、多数の細孔3xをもち、表面積が非常に大
きくされている。なお被焼成物は触媒担体に限定される
ものではなく、他のものでも良い。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について図1を参照し
て具体的に説明する。図1は焼成炉を示す。炉殻1は二
重構造で構成されたステンレス鋼板1b,1cと、二重
構造のステンレス鋼板1b,1c間に配置された耐火材
の断熱材1aとを有する。焼成炉の図示してない側面に
ドアが設けられており、炉室4に対する被焼成物3の入
れ替えを行う。炉殻1の中央部には焼成室としての炉室
4が形成されている。炉室4を区画する断熱材2は、マ
イクロ波の吸収率が低い炉材で形成されている。この断
熱材2は、炉殻1の底部1n上に設置されたマイクロ波
の吸収率が低い材料(多孔性のアルミナ質)で形成され
た耐火材100上に配置されている。
【0029】炉殻1の側壁と炉室4との間の空間4aに
は、拡散手段としての拡散ファン5が設けられている。
拡散ファン5のシャフト6は炉殻1を貫いた状態で設置
されている。
【0030】前記空間4aには炉外のマイクロ波発信器
8から延びる導波管9が設けられている。導波管9はマ
イクロ波を照射するものである。なお、マイクロ波は、
炉室4のマイクロ波の吸収率の低い断熱材2を透過して
焼成物6に照射される。
【0031】炉室4を形成するマイクロ波の吸収の悪い
断熱材2は、複数層で形成されており、内部に向かって
耐火性の高い材質で構成されている。断熱材の最も内側
の層2cは、マイクロ波の吸収性が被焼成物3と同等も
しくはそれ以上の耐火材(内面ライニング材)で構成さ
れている。
【0032】炉室4の内部に設けられた保持手段として
の耐火性の棚板11上には、複数または単数の被焼成物
3が積載されている。炉殻1の天井部1mには、炉殻1
の外部に通じる炉内ガス排出口12が設けられている。
炉殻1の底部1nには、炉殻1の外部に通じるキャリア
ガス導入管14が複数個設けられている。キャリアガス
導入管14の先端は炉室4に連通している。炉室4の炉
内温度制御は、炉室4内に設けられた図略の温度センサ
からの検知温度に基づいて、コントローラによって測定
値と設定値とが比較演算され、その偏差信号によってマ
イクロ波発信器8の出力を制御し、ひいては導波管9か
ら照射されるマイクロ波による加熱出力を制御する。マ
イクロ波発信器8及び導波管9はマイクロ波加熱手段を
構成する。
【0033】図1に示すように、キャリアガス導入管1
4は、炉殻1の底部に設けられている。キャリアガス導
入管14にキャリアガスを導入する導入経路17は、含
酸素系ガスを供給する含酸素系ガス導入路18を有する
供給手段19と、不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガ
ス)を供給する不活性ガス導入路21を有する供給手段
22とをもつ。含酸素系ガス導入路18には制御弁23
が設けられ、制御弁23の下流には、含酸素系ガス導入
路18を流れる含酸素系ガス(空気など)の流量を検知
する流量計18xが設けられている。不活性ガス導入路
21には制御弁が設けられていないが、不活性ガス導入
路21を流れる不活性ガスの流量を検知する流量計21
xが設けられている。
【0034】導入経路17において、含酸素系ガス導入
路18からの含酸素系ガス(空気など)と、不活性ガス
導入路21からの不活性ガスは合流部17aで合流し、
合流経路17bとなってキャリアガス導入管14へと繋
がっている。合流経路17bの途中を流れるキャリアガ
スの酸素濃度のサンプリングを行う酸素計30(キャリ
アガス酸素濃度測定手段)、合流経路17bを流れるキ
ャリアガスを加熱するヒータ31(加熱手段)、合流経
路17bを流れるキャリアガスの温度を検知する温度セ
ンサ32(キャリアガス温度検知手段)が設けられてい
る。
【0035】(キャリアガスにおける酸素濃度の制御)
合流経路17bを流れるキャリアガスは、酸素計30で
サンプリングされる。即ち、合流経路17bを流れるキ
ャリアガスは酸素計30で酸素濃度が測定される。酸素
濃度の設定値と酸素濃度の測定値とが酸素コントローラ
33によって、比較演算され、その偏差信号に基づいて
含酸素系ガス経路18の制御弁23が作動される。従っ
て制御弁23はキャリアガスの酸素濃度を可変とする制
御手段として機能することができる。即ち、合流経路1
7bを流れるキャリアガスの酸素濃度が目標濃度よりも
低いときには、制御弁23の開度を増加させ、炉室4に
導入されるキャリアガスの酸素濃度を高める。一方、合
流経路17bを流れるキャリアガスの酸素濃度が目標濃
度よりも高いときには、制御弁23の開度を減少または
閉じ、炉室4に導入されるキャリアガスの酸素濃度を低
下させる。これによりキャリアガス導入管14により炉
室4に吹き込まれるキャリアガスの酸素濃度を一定値ま
たは一定域に保つ構成となっている。
【0036】(キャリアガスの温度の制御)合流経路1
7bを流れるキャリアガスの温度信号を温度センサ32
が測定する。そして、合流経路17bを流れるキャリア
ガスの温度に関する測定値と設定値とを温度コントロー
ラ34は比較演算し、その偏差信号に基づいてインバー
タ16を介してヒータ31の加熱出力を制御させる。
【0037】即ち、合流経路17bを流れるキャリアガ
スの温度が目標温度よりも低いときには、ヒータ31に
よる加熱出力を増加させ、キャリアガスの温度を高め
る。一方、合流経路17bを流れるキャリアガスの温度
が目標温度よりも高いときには、ヒータ31の加熱出力
を低下させるかオフとし、キャリアガスの温度を低下さ
せる。これによりキャリアガス導入管14から炉室4に
吹き込まれるキャリアガスの温度を一定値または一定域
に保つ構成となっている。
【0038】炉室4の炉内温度と同一の温度にキャリア
ガスの温度を維持する場合には、前記した炉内温度コン
トローラ(図示せず)の設定値と、温度コントローラ3
4との設定値とを同一または近似させればよい。キャリ
アガスが炉室4内に到達するまでの温度降下が激しい場
合には、キャリアガスの温度の降下量を見込んで、温度
コントローラ34の設定値に余裕を持たせればよい。
【0039】キャリアガスの酸素濃度は、被焼成物3中
に含まれる有機バインダの量や、被焼成物3の大きさ
や、被焼成物3の熱的な特性によって異なり、条件によ
って適宜変更すればよい。即ち、キャリアガスの酸素濃
度は体積比で例えば2%〜16%の範囲内で変更するこ
とができる。
【0040】以上の説明から理解できるように本実施例
によれば、キャリアガスは酸素を含むため、有機バイン
ダーに起因する炭素や炭化物の燃焼が行われる。しかし
このキャリアガスは、空気よりも酸素濃度が低いため、
空気のみをキャリアガスとして用いた場合に比較して、
脱脂工程において、有機バインダーに起因する炭素や炭
化物の燃焼が抑制される。即ち脱脂工程では、被焼成物
3において局部的な急激な温度上昇を発生させることな
く、有機バインダーに起因する炭素や炭化物を燃焼させ
ることができる。このため結果として、有機バインダー
を被焼成物3から除去する脱脂工程の時間を短縮化させ
ることができる。
【0041】なお、図1に示す実施例の場合、不活性ガ
ス導入路21には制御弁が設けられていない。本実施例
では、キャリアガス導入管14に単位時間当たり供給さ
れる不活性ガスは一定または一定域とし、含酸素系ガス
導入路18を流れる単位時間当たりの含酸素系ガスの流
量を制御弁23により制御しているが、これに限られる
ものではない。即ち、含酸素系ガス導入路18を流れる
含酸素系ガスの単位時間当たりの流量を一定または一定
域にし、不活性ガス導入路21に図略の制御弁を設け、
不活性ガス導入路21を流れる不活性ガスの単位時間当
たりの流量を可変に制御してもよい。
【0042】更に、流量の絶対量が重要な場合には、含
酸素系ガス導入路18及び不活性ガス導入路21の双方
に制御弁23を設け、含酸素系ガス導入路18を流れる
含酸素系ガス(空気など)の単位時間当たりの流量を可
変に制御すると共に、不活性ガス導入路21を流れる不
活性ガスの単位時間当たりの流量を可変に制御してもよ
い。
【0043】尚、予め酸素濃度が所望の酸素濃度に設定
されたガスを使用する場合は、上記したような酸素濃度
の制御は不要とすることもでき、酸素濃度が抑えられた
ガスを吹き出す含酸素系ガス導入路18だけの制御とす
ることもできる。
【0044】(試験例)図1に示すマイクロ波焼成炉を
用いて試験例を行った。この試験例では、被焼成物3を
焼結する温度は1400℃である。しかし700℃まで
の焼成過程において、被焼成物3に生じるクラックや変
形等の欠陥が判明できるから、本試験例では700℃ま
での加熱を行った。
【0045】この試験例においては、図1に示すマイク
ロ波焼成炉を用いた。炉室4を構成する断熱材の最内側
の層2cは、SiCを含むコーティング材を断熱材の表
面にコーティングした材料とした。この試験例において
は、被焼成物3としては、直径がφ103mm、高さが
130mm、セルピッチ0.85mm、セル厚み0.0
6mm、材質はコージライト質のハニカム形状物を用い
た。被焼成物3は排気ガス浄化触媒に使用されるセラミ
ックス触媒担体である。
【0046】この試験例においては、キャリアガスとし
て、空気と窒素との混合ガスを用い、キャリアガスの酸
素濃度を体積比で0.5%〜16%の範囲内で種々制御
した。更にキャリアガスの酸素濃度を16%を越える場
合についても試験を行った。そして、常に炉内温度と同
等の温度にまで加熱した空気を炉室4内へ導入した。こ
の試験例においては、昇温温度としては、常温〜700
℃までをリニアに昇温させた。キャリアガスの酸素濃度
を変化させたときの試験結果は、表1に示すとおりであ
った。
【0047】
【表1】
【0048】表1に示すように、キャリアガスの酸素濃
度が体積比で0.5〜2%未満であるとき、キャリアガ
スの酸素濃度が2〜4%未満であるとき、キャリアガス
の酸素濃度が4〜6%であるとき、キャリアガスの酸素
濃度が8〜10%であるとき、キャリアガスの酸素濃度
が14〜16%であるときのいずれにおいても、脱脂工
程は良好であった。但し、キャリアガスの酸素濃度が2
%未満では、試験結果は良好であったが、被焼成物3の
素地中の炭素が若干認められ、炭素の除去に時間が必要
となり、脱バインダの時間が長くなってしまう。キャリ
アガスの酸素濃度が16%を超えると、酸素濃度が2〜
16%の場合に比較して、比較例に示す状態に近くなっ
て顕著な効果が期待できなかった。
【0049】表1に示すように、キャリアガスの酸素濃
度が体積比で0.5〜2%未満であるときには、加熱時
間を8時間とすれば、被焼成物に欠陥が生じなかった。
キャリアガスの酸素濃度が体積比で2〜4%であるとき
には、加熱時間を4時間とすれば、被焼成物に欠陥が生
じなかった。キャリアガスの酸素濃度が体積比で4〜6
%であるときには、加熱時間を3時間とすれば、被焼成
物に欠陥が生じなかった。キャリアガスの酸素濃度が体
積比で8〜10%であるときには、加熱時間を4.5時
間とすれば、被焼成物に欠陥が生じなかった。キャリア
ガスの酸素濃度が体積比で14〜16%であるときに
は、加熱時間を6.5時間とすれば、被焼成物に欠陥が
生じなかった。上記した試験結果を考慮すれば、加熱時
間の短縮化を図りつつ、被焼成物の欠陥を抑えるために
は、キャリアガスの酸素濃度が体積比で2〜16%が好
ましい。殊に2〜10%が好ましいといえる。
【0050】尚、アルミナ基板等のように薄い板状物を
重ねて焼成する場合には、厚み(重ねた状態)によって
適するキャリアガス酸素濃度がある。板状物を5枚積み
重ねた場合には、キャリアガスの酸素濃度は12%〜1
6%で最も効果が得られた。板状物を積み重ねる場合に
は、厚みが増すことで焼成物に含まれているバインダ量
が多くなる。そのため過度のバインダの分解速度を抑え
るため、キャリアガスの酸素濃度を低くすることが有効
であるものと推察される。なお、板状物を10枚積み重
ねた場合には、キャリアガスの酸素濃度は4%〜6%程
度で最も効果が得られた。
【0051】(比較例)比較例では、図1に示すマイク
ロ波焼成炉を用い、炉室4を構成する断熱材の最内側の
層2cは、SiCを含むコーティング材を断熱材の表面
にコーティングした。更に比較例では、キャリアガスと
して、空気(体積比で酸素濃度:約21%)とし、常に
炉内温度と同等の温度にまで加熱した空気を炉内へ導入
した。被焼成物3としては、上記した試験例と同様とし
た。昇温速度も上記した試験例と同様とした。焼成時間
としては、15時間から順次焼成時間を短縮した。
【0052】比較例の試験結果としては、表2に示すよ
うに、脱脂工程において加熱時間が15時間、12時間
では、クラック発生率は0%であり、被焼成物のクラッ
クや変形が発生しなかった。しかしながら比較例では、
加熱時間が12時間より短くなると、ハニカム担体の上
面もしくは下面に小さなクラックが発生した。例えば、
加熱時間が10時間では、クラック発生率は2%と増加
し、ハニカム担体の上面もしくは下面に小さなクラック
が発生していた。
【0053】以上の説明から理解できるように、従来で
は有機バインダーの熱処理を長時間を行っていたが、大
幅に短縮できるようになった。
【0054】尚、有機バインダーを除去する脱脂工程中
の酸素濃度は常に一定にしなくても、有機バインダーの
特性に応じて最適な酸素濃度に順次切り替えることも可
能である。
【0055】
【表2】
【0056】(その他)図1に示す実施例では、キャリ
アガスを加熱する加熱手段として電気式のヒータ31を
用いたが、これに限られるものではなく、バーナで燃焼
させる方式を用いてもよい。
【0057】図2に示す実施例は前記した実施例と基本
的には同様の構成である。この実施例においても、キャ
リアガス導入管14へキャリアガスを導入する導入経路
は、含酸素系ガス(空気等)を供給する含酸素系ガス導
入路18を有する供給手段19と、不活性ガス(窒素ガ
ス、アルゴンガス)を供給する不活性ガス導入路21を
有する供給手段22と、燃料ガス(例えばLPGガス)
を供給する燃料ガス導入路50を有する供給手段51と
をもつ。
【0058】燃料ガスはLPGガスに限定されるもので
はなく、他の燃料ガスでも良い。燃料ガス導入路50に
は、電磁弁で形成された開閉用の制御弁52、ゼロガバ
ナ53が設けられている。
【0059】含酸素系ガス導入路18には、単位時間当
たりの含酸素系ガス(例えば酸素含有ガス、空気)の流
量を可変に変更する制御弁23が設けられている。制御
弁23の下流には、含酸素系ガス導入路18を流れる含
酸素系ガスの流量を検知する流量計18xが設けられて
いる。
【0060】不活性ガス導入路21には、単位時間当た
りの不活性ガスの流量を可変に変更する制御弁24が制
御手段として設けられている。
【0061】本実施例によれば、図2に示すように、キ
ャリアガスを加熱する加熱手段としてバーナはキャリア
ガス導入管14と一体化されている。
【0062】含酸素系ガス導入路18を流れる含酸素系
ガスと、燃料ガス導入路50の燃料ガスとは、ミキサ4
1で混合されて混合気体となる。混合気体は、バーナを
兼ねるキャリアガス導入管14に向かい、キャリアガス
導入管14のバーナ部分で燃焼する。不活性ガス導入路
21の不活性ガスは、バーナを兼ねるキャリアガス導入
管14に導入され、燃焼された燃焼火炎または燃焼ガス
と共にキャリアガス導入管14の先端からキャリアガス
として炉室4に供給される。
【0063】図2に示すように、キャリアガス導入管1
4内にマイクロ波が進入することを抑えるために、耐熱
性を有する金属網で形成された遮蔽網101がキャリア
ガス導入管14内に設けられている。更にキャリアガス
の温度を測定する温度センサ60は、キャリアガス導入
管14内に設けられている。炉室4に吹き出されるキャ
リアガスの温度は温度センサ60によって検知され、そ
の検知信号はキャリアガス温度コントローラ61に入力
される。キャリアガス温度コントローラ61は、制御弁
23を制御し、上記した混合気体の空気量を調整する。
【0064】キャリアガス導入管14の先端から炉室4
に吹き出されるキャリアガスをサンプリングするサンプ
リング管63は、キャリアガス導入管14の先端付近に
設けられている。サンプリング管63でサンプリングさ
れたキャリアガスの酸素濃度は、酸素計30で測定され
る。キャリアガス導入管14の先端から吹き出されるキ
ャリアガスの酸素濃度が設定値よりも低いときには、キ
ャリアガス酸素コントローラ66は、不活性ガス導入路
21の制御弁24の開度を閉じるか減少させるように制
御弁24を制御し、キャリアガス導入管14に供給する
不活性ガスの単位時間当たりの流量を相対的に低減さ
せ、以てキャリアガスの酸素濃度を相対的に高めて、酸
素濃度の設定値に近づける。
【0065】これに対して、酸素計30で測定したキャ
リアガスの酸素濃度が設定値よりも高いときには、キャ
リアガス酸素コントローラ66は、不活性ガス導入路2
1の制御弁24の開度を増加させるように制御弁24を
制御し、キャリアガス導入管14に送る不活性ガスの単
位時間当たりの流量を相対的に増加させ、以てキャリア
ガスの酸素濃度を相対的に低め、酸素濃度の設定値に近
づける。
【0066】図2に示すように、炉室4の炉内ガスの温
度を測定する炉内ガス温度センサ68が設けられてい
る。炉内ガス温度センサ68で測定された信号は、焼成
炉温度コントローラ69に入力され、焼成炉温度コント
ローラ69は炉内ガス温度を一定域に維持する。
【0067】本実施例においても前記した実施例と同様
の作用効果が得られ、キャリアガス導入管14から吹き
出されるキャリアガスは酸素を含むため、有機バインダ
ーに起因する炭素や炭化物の燃焼が行われる。しかしこ
のキャリアガスは、空気よりも酸素濃度が低いため、空
気のみをキャリアガスとして用いた場合に比較して、有
機バインダーに起因する炭素や炭化物の燃焼が抑制され
る。このため、有機バインダーを脱脂する脱脂工程の後
に実施される重要工程である焼結工程において、炭素や
炭化物が燃焼することが抑制され、被焼成物において局
部的な急激な温度上昇が発生することが抑制される。
【0068】上記したよう本実施例においても、被焼成
物3において局部的な急激な温度上昇を発生させること
なく、有機バインダーに起因する炭素や炭化物を燃焼さ
せるため、結果として、有機バインダーを被焼成物から
除去する脱脂工程の時間を短縮化させることができる。
【0069】なお本発明装置及び本発明方法は上記した
実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しな
い範囲内で適宜変更して実施できるものである。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、マ
イクロ波焼成炉内に導入するキャリアガスの酸素濃度を
抑えることにより、マイクロ波焼成炉内における酸素濃
度を抑え、有機バインダーに起因する炭素や炭化物の早
期燃焼を抑制することができる。故に、被焼成物におけ
る温度差を低減させるのに有利である。このように被焼
成物における温度差を低減させることができるため、結
果として、有機バインダーを被焼成物から除去する時間
を短縮化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るマイクロ波焼成炉を示す構成図で
ある。
【図2】他の実施例に係るマイクロ波焼成炉を示す構成
図である。
【図3】被焼成物の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
図中、1は炉殻、2は断熱材、3は被焼成物、4は炉
室、5は拡散ファン、8はマイクロ波発信器、9は導波
管、14はキャリアガス導入管、17は導入経路、18
は含酸素系ガス導入路、23は制御弁(制御手段)、2
1は不活性ガス導入路、30は酸素計、31はヒータ
(加熱手段)、50は燃料ガス導入路を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 籠橋 章 岐阜県土岐市駄知町2321番地の2 高砂工 業株式会社内 (72)発明者 西尾 彰 岐阜県土岐市駄知町2321番地の2 高砂工 業株式会社内 Fターム(参考) 4K061 AA03 BA09 DA05 FA11 4K063 AA06 AA12 AA15 BA04 CA03 CA06 FA82

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波加熱手段を備え、且つ、有機バ
    インダーを含む被焼成物を収容する炉室を備えたマイク
    ロ波焼成炉であって、 酸素を含むと共に空気よりも酸素濃度が低くく前記有機
    バインダーの燃焼を抑制するキャリアガスを導入するキ
    ャリアガス導入管を有することを特徴とするマイクロ波
    焼成炉。
  2. 【請求項2】請求項1において、酸素を含むと共に空気
    よりも酸素濃度が低くく前記有機バインダーの燃焼を抑
    制するキャリアガスをキャリアガス導入管に供給するガ
    ス供給手段が設けられていることを特徴とするマイクロ
    波焼成炉。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、少なく
    とも前記有機バインダーが分解または除去される温度域
    に前記キャリアガスを加熱する加熱手段が設けられてい
    ることを特徴とするマイクロ波焼成炉。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれか一項におい
    て、前記キャリアガスが前記炉室内の被焼成物に接触す
    る前に前記キャリアガスを加熱する加熱手段が設けられ
    ていることを特徴とするマイクロ波焼成炉。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4のいずれか一項におい
    て、前記キャリアガスの酸素濃度は体積比で2%〜16
    %に設定されていることを特徴とするマイクロ波焼成
    炉。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5のいずれか一項におい
    て、前記キャリアガスの酸素濃度を可変に制御する制御
    手段が設けられていることを特徴とするマイクロ波焼成
    炉。
  7. 【請求項7】請求項1〜請求項6のいずれか一項におい
    て、前記キャリアガス導入管は、前記キャリアガスを燃
    焼させながら前記炉室内へ導入するバーナを兼ねること
    を特徴とするマイクロ波焼成炉。
  8. 【請求項8】有機バインダーを含む被焼成物をマイクロ
    波焼成炉の炉室内に収容して焼成するにあたり、少なく
    とも前記有機バインダーの燃焼または除去を行う温度域
    において、酸素を含むと共に酸素濃度が空気よりも低い
    キャリアガスを前記炉室内に導入することを特徴とする
    マイクロ波焼成方法。
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