JP2006232590A - セラミック構造体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炉内爆発を有効に防止することができることに加え、製造コストを低減でき、高い生産効率でセラミック構造体を製造し得るセラミック構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】脱脂を行う際に、燃焼炉内の少なくとも1種の可燃性ガス(測定対象ガス)の濃度を測定し、その測定対象ガスの総濃度に応じて、昇温速度等の条件を調整することによって、測定対象ガスの総濃度をその測定対象ガス全体の爆発下限濃度の0〜75%の濃度とするように制御を行うセラミック構造体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、セラミック成形体を脱脂及び焼成してセラミック構造体を得るセラミック構造体の製造方法に関するものである。
シリカやアルミナをはじめとするセラミック材料は、プラスチック等の有機材料と比較して機械的強度や耐久性に優れることから、構造材料や電気・電子材料等、様々な用途で用いられている。そして、これらのセラミック材料は各々の用途に適合する形状に加工されたセラミック構造体として用いられることが一般的である。例えば、ディーゼル機関(自動車のディーゼルエンジン等)から排出される粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)等の用途では、隔壁によって多数のセルが区画・形成されたハニカム形状のセラミック構造体(セラミックハニカム構造体)が好適に用いられている。
このようなセラミック構造体の製造方法としては、例えば、セラミック原料(セラミック粉末等)や分散媒(水等)の他、有機バインダーや成形助剤等の有機物系添加剤を混合・混練して坏土を得、その坏土を押出成形等の方法により成形し、乾燥し、脱脂・焼成を行う製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。そして、前記のような製造方法においては、燃料ガスの燃焼熱を熱源として加熱を行う燃焼炉によって脱脂・焼成が行われることが多い(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−219319号公報 特公平7−45348号公報
ところで、近年においては、DPFをはじめとするフィルター用途において圧力損失が低く、処理能力の大きいセラミックハニカム構造体が求められており、セラミックハニカム構造体の高気孔率化や隔壁の薄壁化が急激に進行している。このため、被焼成体となるセラミック成形体中に含まれる有機物系添加剤(例えば、気孔率を増大させるための有機物系造孔剤、或いは成形性・保形性を改善するための有機バインダーや成形助剤等)の量は増加の一途を辿っている。
このような状況の変化に伴って、従来では考えられなかった脱脂・焼成時における炉内爆発の危険性が指摘され始めている。即ち、前記のような燃焼炉を用いた脱脂・焼成においては、セラミック成形体中に含まれる多量の有機物系添加剤の分解によって大量の可燃性ガスが発生し、炉内の可燃性ガス濃度が著しく上昇するため、炉内爆発を起こす危険性が生じてきたのである。
炉内爆発を防止する対策としては、例えば、炉内を不活性ガス雰囲気とし、酸素含有率が極めて低い雰囲気下で脱脂・焼成を行う方法が考えられる。但し、この方法は、不活性ガスを使用するため製造コストが高騰せざるを得ないことに加え、炉内を不活性ガスに置換する必要があり、工程上も煩雑な操作を強いられる、という課題が残されており、未だ十分に満足できるものではなかった。
また、脱脂・焼成の際に、昇温速度や炉内に装填するセラミック成形体の量を従来の経験則に基づいて十分に安全と思われるレベルまで減らすことによって、セラミック成形体から発生する可燃性ガスの量を抑制する方法も考えられる。ところが、この方法は、昇温速度等を従来の経験則に基づいて決定しているために、i)炉内爆発を有効に防止するという観点からは未だ十分に満足できるものではない、ii)確実に安全性を確保しようとすると、昇温速度やセラミック成形体の量を実際に操業可能なレベルに比して大幅に下回るレベルとして操業せざるを得ず、生産効率が低下する、という課題が残されており、改善の余地を残すものであった。
以上説明したように、現在のところ、炉内爆発を有効に防止することができることに加え、製造コストを低減でき、高い生産効率でセラミック構造体を製造し得る方法は未だ開示されておらず、そのような製造方法を創出することが産業界から切望されている。
本発明は、上述のような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、炉内爆発を有効に防止することができることに加え、製造コストを低減でき、高い生産効率でセラミック構造体を製造し得るセラミック構造体の製造方法を提供するものである。
本発明者らは、上述のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、燃焼炉内の少なくとも1種の可燃性ガス(本明細書において「測定対象ガス」と記す場合がある)の濃度を測定し、測定対象ガスの総濃度に応じて、昇温速度や燃焼炉内に装填するセラミック成形体の量を調整し、測定対象ガスの総濃度を所定の濃度以下とするように制御する方法により、上記の課題を解決し得ることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明によれば、以下のセラミック構造体の製造方法が提供される。
[1] セラミック原料及び有機物系添加剤を含有するセラミック成形体を、酸素含有雰囲気下、燃焼炉において脱脂及び焼成を行うことによってセラミック構造体を得るセラミック構造体の製造方法であって、前記脱脂を行う際に、前記燃焼炉内の少なくとも1種の可燃性ガス(測定対象ガス)の濃度[CGn]を測定し、前記測定対象ガスの総濃度に応じて、昇温速度、バーナーへのエアー導入量、バーナーへの燃料ガス導入量及び前記燃焼炉内に装填する前記セラミック成形体の量の群から選択される少なくとも1つの条件を調整することによって、前記測定対象ガスの総濃度を下記式(1)及び(2)により算出される前記測定対象ガス全体の爆発下限濃度[L1]の0〜75%の濃度とするように制御を行うセラミック構造体の製造方法。
Figure 2006232590
Figure 2006232590
(但し、PGn:測定対象ガスの総濃度に対する各測定対象ガスの濃度の比率、CGn:各測定対象ガスの濃度(体積%)、L1:測定対象ガス全体の爆発下限濃度(体積%)、LGn:各測定対象ガスの爆発下限濃度(体積%))
[2] 前記脱脂を行う際に、前記燃焼炉内における特定炭化水素換算のTHC(Total hydro-carbon)濃度[CHC]及び一酸化炭素濃度[CCO]を測定し、THC及び一酸化炭素の総濃度[CHC+CCO]を下記式(3)〜(5)により算出されるTHC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度[L2]の0〜75%の濃度とするように制御を行う前記[1]に記載の製造方法。
HC=100×CHC/(CHC+CCO) …(3)
CO=100×CCO/(CHC+CCO) …(4)
2=100/{(PHC/LHC)+(PCO/LCO)} …(5)
(但し、PHC:THC及び一酸化炭素の総濃度に対するTHC濃度の比率、CHC:THC濃度(体積%)、PCO:THC及び一酸化炭素の総濃度に対する一酸化炭素濃度の比率、CCO:一酸化炭素濃度(体積%)、L2:THC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度(体積%)、LHC:特定炭化水素の爆発下限濃度(体積%)、LCO:一酸化炭素の爆発下限濃度(体積%))
[3] 前記脱脂を行う際に、前記測定対象ガスの総濃度に応じて、昇温速度、バーナーへのエアー導入量及びバーナーへの燃料ガス導入量の群から選択される少なくとも1つの条件を調整することによって、フィードバック制御を行う前記[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4] 150〜400℃の温度領域において前記測定対象ガスの総濃度の制御を行う前記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5] 150〜400℃の温度領域において前記測定対象ガスの総濃度を前記測定対象ガス全体の爆発下限濃度[L1]の0〜75%の濃度とするように制御を行う前記[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
本発明のセラミック構造体の製造方法は、炉内爆発を有効に防止することができることに加え、製造コストを低減でき、高い生産効率でセラミック構造体を製造することが可能である。
以下、本発明のセラミック構造体の製造方法を実施するための最良の形態について具体的に説明する。但し、本発明の製造方法は、その発明特定事項を備える全ての実施形態を広く包含するものであり、以下に説明する実施形態に限定して解釈されるべきではない。
本発明のセラミック構造体の製造方法は、セラミック原料及び有機物系添加剤を含有するセラミック成形体を、酸素含有雰囲気下、燃焼炉において脱脂及び焼成を行うことによってセラミック構造体を得るセラミック構造体の製造方法であり、脱脂を行う際に、燃焼炉内の少なくとも1種の可燃性ガス(測定対象ガス)の濃度を測定し、その測定対象ガスの総濃度に応じて、昇温速度や燃焼炉内に装填するセラミック成形体の量等を調整することによって、その測定対象ガスの総濃度を所定の濃度以下とするように制御を行うものである。
[1]セラミック成形体
本発明の製造方法において被焼成体となるセラミック成形体は、セラミック原料及び有機物系添加剤を含有するものである。
[1−1]セラミック原料
本発明の製造方法において、「セラミック原料」というときは、セラミック構造体の骨材粒子となり得るセラミック等の粉状物ないし粒状物を意味するものとする。そのセラミック種に特に制限はなく、従来、セラミック構造体の構成成分として用いられてきた、種々のセラミックを用いることができる。例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ムライト、アルミニウムチタネート、シリコンカーバイド、コージェライト化原料(焼成後の組成がコージェライトの理論組成(2MgO・2Al23・5SiO2)となるように、タルク、カオリン、水酸化アルミニウム等を混合したもの)等を好適に用いることができる。これらのセラミックは、その粉状物ないし粒状物を単独で或いは2種以上を混合して用いることができる。
[1−2]有機物系添加剤
一般に、「有機物系添加剤」とは、前記セラミック原料と共にセラミック成形体の原料として添加される有機物をいい、例えば、造孔剤、有機バインダー、分散剤等が挙げられる。但し、本発明にいう「有機物系添加剤」には、それ自体が分解し、或いは燃焼することによって可燃性ガスを発生する限りにおいて無機物も含むものとする。このような無機物としては、例えばカーボン等が挙げられる。
造孔剤は、ハニカム乾燥体を焼成する際に焼失して気孔を形成させることによって、気孔率を増大させ、高気孔率のセラミック構造体を得るための添加剤であり、脱脂・焼成の工程において焼失する可燃物等を好適に用いることができる。具体的には、グラファイト等のカーボン、小麦粉、澱粉、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、又はポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。このような造孔剤としては、燃焼時の発熱や熱応力の発生を低減させるため、樹脂製のマイクロカプセルが使用されることもある。
有機バインダーは、セラミック成形体の原料となる坏土等に流動性、保形性、ハンドリング強度等を付与する補強剤としての機能を果たす添加剤であり、有機高分子等を好適に用いることができる。具体的には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、又はポリビニルアルコール等が挙げられる。
分散剤は、セラミック原料等の分散媒への分散を促進し、均質な坏土を得るための添加剤である。従って、分散剤としては、いわゆる界面活性剤を好適に用いることができる。具体的には、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
[1−3]その他の構成成分
本発明の製造方法におけるセラミック成形体は、セラミック原料及び有機物系添加剤を含有するものであればよく、他の物質を構成成分として含むものであってもよい。このような構成成分としては水やアルコール等の分散媒の他、セラミック成形体がセラミックと金属の複合材料から構成される場合における金属原料等が挙げられる。例えば、セラミック成形体が金属珪素結合炭化珪素(Si−SiC)から構成される場合における金属珪素粉末等である。
[1−4]成形体の製造方法
セラミック成形体は、必須成分であるセラミック原料及び有機物系添加剤の他、分散媒、所望により他の添加剤を従来公知の混合・混練方法によって、混合・混練した後、成形することによって製造することができる。
混合については、従来公知の混合機、例えば、シグマニーダー、リボンミキサー等により行うことができる。混練については、従来公知の混練機、例えば、シグマニーダー、バンバリーミキサー、スクリュー式の押出混練機、真空土練機、二軸連続混練押出し成形機等により行うことができる。
成形については、押出成形、射出成形、プレス成形等の従来公知の成形法により行うことができる。但し、ハニカム構造の成形体を得る場合には、形成すべき隔壁と相補的な形状のスリットが形成された口金から坏土を押し出す押出成形法により成形することが好ましい。
前記のようにして得られた成形体は、脱脂・焼成に先立って乾燥を行っておいてもよい。例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の従来公知の乾燥法を利用することができる。
[2]脱脂工程
本発明の製造方法は、セラミック成形体中に含まれる有機物系添加剤を燃焼させて除去するための脱脂工程を備える。脱脂は焼成前ないしは焼成の昇温過程において行われる。有機バインダーの燃焼温度は180〜300℃程度、造孔剤の燃焼温度は最高で400℃程度であるので、脱脂温度は200〜1000℃程度とすればよい。脱脂時間は特に限定されないが、通常は、10〜150時間程度である。
本発明の製造方法は、酸素含有雰囲気下、燃焼炉において脱脂を行う。このような方法は、炉内を不活性ガス雰囲気とし、酸素含有率が極めて低い雰囲気下で脱脂を行う方法と比較して、窒素等の不活性ガスを使用する必要がないため製造コストを低減することができることに加え、炉内を不活性ガスに置換する必要がなく、工程を簡素化することができるため、生産効率を向上させることが可能である。
一方、このような方法において、近年のように有機物系添加剤が多量に含まれるセラミック成形体を脱脂する場合には、有機物系添加剤の分解によって大量の可燃性ガスが発生し、炉内の可燃性ガス濃度が著しく上昇するため、炉内爆発を起こすおそれがある。そこで、本発明の製造方法においては、燃焼炉内の少なくとも1種の可燃性ガス(測定対象ガス)の濃度を測定し、その測定対象ガスの総濃度に応じて、昇温速度、バーナーへのエアー導入量、バーナーへの燃料ガス導入量及び燃焼炉内に装填するセラミック成形体の量の群から選択される少なくとも1つの条件を調整し、測定対象ガスの総濃度を制御する方法を採用することとした。
このような方法によれば、炉内の可燃性ガスの濃度を爆発下限濃度との関係で決定することが可能であるため、炉内爆発を有効に防止することができる。また、可燃性ガスの実測濃度に基づいて制御を行うため、経験値から昇温速度や炉内に装填するセラミック成形体の量を決定する方法と比較して信頼性が高い方法である。更には、可燃性ガスの実測濃度に基づいて昇温速度や炉内に装填するセラミック成形体の量を決定するため、安全率を考慮して、実際に操業可能なレベルに比して大幅に下回るレベルで操業する必要もないため、生産効率の向上が期待できる。
本発明の製造方法をより具体的に説明すると、脱脂を行う際に、燃焼炉内の少なくとも1種の可燃性ガス(測定対象ガス)の濃度を測定し、その測定対象ガスの総濃度に応じて、昇温速度、バーナーへのエアー導入量、バーナーへの燃料ガス導入量及び燃焼炉内に装填するセラミック成形体の量の群から選択される少なくとも1つの条件を調整することによって、測定対象ガスの総濃度を測定対象ガス全体の爆発下限濃度の0〜75%の濃度とするように制御を行うものである。
セラミック構造体の製造時に燃焼炉内で発生する可燃性ガスとしては、有機物系添加剤等に由来する分解物や揮発成分等が挙げられる。本発明の製造方法においては、これらの可燃性ガスのうち少なくとも1種の可燃性ガス(測定対象ガス)の濃度を測定する。この測定対象ガスの種類は燃焼炉内において発生する可燃性ガスであれば特に制限はなく、炉内爆発の原因となり得る可燃性ガスの中から任意のガスを選択することができる。そして、この測定対象ガスは1種の可燃性ガスのみを選択してもよいし、2種以上の可燃性ガスを選択してもよい。
但し、炉内に発生する可燃性ガスは、各種炭化水素系化合物の混合ガスが大半を占める。従って、炉内爆発を有効に防止するという観点から、測定対象ガスとしては炭化水素系化合物を選択することが好ましい。市販のトータルハイドロカーボン濃度計(以下、「THC計」と記す。例えば、商品名:EHF−770、アナテック・ヤナコ社製等)は、炭化水素系化合物全体の濃度を測定することができ、それらの濃度を特定炭化水素(例えば、メタン、プロパン、エチレン等)に換算した値として表示することができるため、本発明の製造方法に好適に用いることができる。
また、炉内に発生する可燃性ガスとしては炭化水素系化合物の他、一酸化炭素も挙げられる。従って、測定対象ガスとしては炭化水素系化合物に加えて、一酸化炭素を選択することが好ましい。この一酸化炭素はTHC計では測定することができない場合もあるため、一酸化炭素濃度を測定可能なガス濃度測定機(例えば、商品名:MEXA−554J、堀場製作所製等)等により別途測定することが好ましい。
本発明の製造方法においては、前記のように測定された測定対象ガスの総濃度(即ち、測定対象ガスとして2種以上の可燃性ガスを選択した場合には、それらの濃度の総和)に応じて、昇温速度、バーナーへのエアー導入量、バーナーへの燃料ガス導入量及び燃焼炉内に装填するセラミック成形体の量の群から選択される少なくとも1つの条件を調整する。昇温速度を低下させ、バーナーへのエアー導入量を増加させ、バーナーへの燃料ガス導入量を減少させ、或いは燃焼炉内に装填するセラミック成形体の量の減少させることによって、炉内の可燃性ガスの濃度を低減させることができる。
特に、本発明の製造方法においては、測定対象ガス全体の濃度に応じて、昇温速度、バーナーへのエアー導入量及びバーナーへの燃料ガス導入量の群から選択される少なくとも1つの条件を調整することによって、フィードバック制御を行うことが好ましい。前記の4つの条件の中でも、昇温速度、バーナーへのエアー導入量及びバーナーへの燃料ガス導入量は、脱脂を行っている際にリアルタイムで調整可能な条件であり、現に脱脂を行っているバッチにおいてフィードバック制御を行うことができる。従って、例えば、炉内の可燃性ガスの濃度が偶発的に上昇してしまったような場合でも、即時にその濃度を低減させ、炉内爆発を有効に防止できるという好ましい効果を奏する。
更に、本発明の製造方法においては、前記のような制御を行う際に、測定対象ガスの総濃度を下記式(1)及び(2)により算出される測定対象ガス全体の爆発下限濃度[L1]の0〜75%の濃度とするように制御を行う。
Figure 2006232590
Figure 2006232590
(但し、PGn:測定対象ガスの総濃度に対する各測定対象ガスの濃度の比率、CGn:各測定対象ガスの濃度(体積%)、L1:測定対象ガス全体の爆発下限濃度(体積%)、LGn:各測定対象ガスの爆発下限濃度(体積%))
前記式(2)は、多成分系の爆発下限濃度を算出するための式であり、ルシャトリエの法則に基づくものである。具体的には、測定対象ガスの総濃度に対する各測定対象ガスの濃度の比率を各測定対象ガスの爆発下限濃度で除した値の総和の逆数に100を乗じて得られた値を測定対象ガス全体の爆発下限濃度とする。
既に述べたように、本発明の製造方法においては測定対象ガスとして炭化水素系化合物及び一酸化炭素を選択することが好ましい。このような場合には、前記式(1)及び(2)は下記式(3)〜(5)のように変形することができる。
HC=100×CHC/(CHC+CCO) …(3)
CO=100×CCO/(CHC+CCO) …(4)
2=100/{(PHC/LHC)+(PCO/LCO)} …(5)
(但し、PHC:THC及び一酸化炭素の総濃度に対するTHC濃度の比率、CHC:THC濃度(体積%)、PCO:THC及び一酸化炭素の総濃度に対する一酸化炭素濃度の比率、CCO:一酸化炭素濃度(体積%)、L2:THC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度(体積%)、LHC:特定炭化水素の爆発下限濃度(体積%)、LCO:一酸化炭素の爆発下限濃度(体積%))
なお、市販のTHC計は炭化水素系化合物の総濃度を特定炭化水素の濃度に換算した値として表示するものが一般的である。従って、前記式(3)の「特定炭化水素の爆発下限濃度」には、THC計が炭化水素系化合物全体の濃度をメタン換算で表示する場合であればメタンの爆発下限濃度5.0(体積%)を、プロパン換算で表示する場合であればプロパンの爆発下限濃度2.12(体積%)を、エチレン換算で表示する場合であればエチレンの爆発下限濃度2.75(体積%)を代入して計算すればよい。
本発明の製造方法においては、測定対象ガスの総濃度の制御は、脱脂工程において行う必要があり、特に有機物系添加剤が分解・燃焼する150〜400℃の温度領域において行うことが好ましい。150℃未満の温度領域では有機物系添加剤の分解・燃焼が十分に開始されていないため、400℃を超える温度領域では有機物系添加剤の分解・燃焼が殆ど終了してしまっているため、共に制御する実益に乏しいからである。
また、本発明の製造方法においては、測定対象ガスの総濃度を前記のように算出される測定対象ガス全体の爆発下限濃度[L1]の0〜75%の濃度とするように制御を行う必要があり、0〜25%の濃度とするように制御を行うことがより好ましい。爆発下限濃度[L1]の75%を超える濃度では炉内爆発を有効に防止することができないため好ましくない。爆発下限濃度[L1]の0〜25%の濃度に制御すると、炉内で測定対象ガスが不均一に分布し、局所的に測定対象ガスの濃度が高くなった場合においても有効に炉内爆発を防止可能であるため好ましい。測定対象ガスを完全に除去することが困難な場合には、測定対象ガス全体の爆発下限濃度[L1]の1〜75%の濃度に制御することが好ましく、1〜55%の濃度に制御することがより好ましく、1〜25%の濃度に制御することが特に好ましい。
なお、本発明の製造方法においては、脱脂を行う際の、酸素ガス濃度は12〜22体積%の濃度に制御することが好ましい。12体積%未満であると有機物系添加剤の分解・燃焼が遅くなり焼成時間が長くなるという不具合があるため好ましくない。22体積%を超えると炉内爆発の危険性が増すおそれがあり、また、焼成時に成形体にクラックが発生する確率が増加するおそれがあるため好ましくない。但し、不活性ガスを導入する等、意図的に酸素濃度を低下させない限り、炉内の酸素ガス濃度は12〜22体積%の範囲を外れることは稀であり、酸素ガス濃度が問題となることは少ない。
本発明の製造方法においては、例えば図1の概略断面図に示すような構成の燃焼炉10を使用することができる。燃焼炉10は、被加熱体2を加熱するための空間となる内室4と、燃料ガスを噴射し燃焼させて燃焼炎6を発生させるためのガスバーナー8とを備えている。また、内室4を上下に区分するように配置された棚板12を備えており、多数の被加熱体2を多段に装填して効率的な脱脂・焼成が行えるように構成されている。
[3]焼成工程
本発明の製造方法においては、前記脱脂工程の後に焼成を行う。焼成とは、セラミック原料を焼結させて緻密化し、所定の強度を確保するための操作であり、本発明の製造方法においては、従来公知の焼成方法に準じて行えばよい。焼成条件(温度・時間)は、セラミック原料のセラミック種によって異なり、そのセラミック種に応じて適当な条件を選択することになる。例えば、コージェライト化原料を骨材原料粒子として用いる場合には、1410〜1440℃の温度で、3〜12時間焼成することが好ましい。焼成条件(温度・時間)が上記範囲未満であると、コージェライト粒子の焼結が不十分となるおそれがあるため好ましくない。一方、上記範囲を超えると、生成したコージェライトが溶融するおそれがあるため好ましくない。
以下、本発明の製造方法について実施例により具体的に説明する。但し、これらの実施例は本発明の製造方法の実施形態の一部を示すものに過ぎず、本発明の製造方法を以下に説明する実施例に限定して解釈するべきではない。
[実施例1]
セラミック成形体を、酸素含有雰囲気下、燃焼炉において脱脂及び焼成を行うことによってセラミック構造体を製造することを試みた。
セラミック成形体としては、外径300mmφ、長さ300mm、セル形状が約1.8mm×1.8mmの正方形、隔壁厚さが0.3mm、セル密度が約30セル/cm2のハニカム構造を呈するセラミック成形体を用いた。
前記のセラミック成形体は、カオリン、タルク、水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカを18.5:40:15:14:12.5の比率で含むセラミック原料100質量部に対して、有機バインダーとしてメチルセルロースを8質量部、造孔剤として市販のポリメタクリル酸メチル樹脂(粉末状)を20質量部、分散剤として脂肪酸石鹸(ラウリン酸カリウム)を0.1質量部添加して混合・混練してなる坏土を押出成形し、更に熱風乾燥することによって得たものである。
脱脂及び焼成を行う燃焼炉としては、図2の概略断面図に示すような構成の単独窯20を用いた。単独窯20は、被加熱体2を加熱するための空間となる内室4(有効容積8m2)と、燃料ガスを噴射し燃焼させて燃焼炎6を発生させるためのガスバーナー8(8基)とを備えたものとした。また、内室4を上下に区分するように配置された棚板12を備えており、多数の被加熱体2を多段に装填して効率的な脱脂・焼成が行えるように構成した。更に、内室4の側壁には内室4と外部空間を連通させるアルミナ製のサンプリング用チューブ14を設置し、内室4の雰囲気をサンプリングすることが可能なように構成した。
前記のようなセラミック成形体60個を前記の単独窯に装填し、150〜400℃の昇温速度4℃/hrの条件で脱脂を行った。ガスバーナーの燃料ガスとしてはLNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)を使用した。また、60個のセラミック成形体に含まれる有機物系添加剤の総量は150kgであった。
実施例1においては、測定対象ガスとして、炭化水素系化合物と一酸化炭素を選択した。従って、脱脂を行う際には、燃焼炉内のTHC濃度及び一酸化炭素濃度を測定し、それらの総濃度に応じてバーナーへのエアー導入量を調整することによりTHC及び一酸化炭素の総濃度をTHC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度の0〜75%の濃度とするように制御を行った。その後、1410〜1430℃で10時間焼成することにより、ハニカム形状のセラミック成形体を得た。その結果を表1に示す。
なお、THC濃度は、THC計(商品名:EHF−770、アナテック・ヤナコ社製)により測定した。このTHC計は、炭化水素系化合物全体の濃度をプロパン換算の値として表示するものである。また、一酸化炭素濃度は、ガス濃度測定機(商品名:MEXA−554J、堀場製作所製)により測定した。このガス濃度測定機は、一酸化炭素濃度の他、酸素ガスの濃度についても測定することができる。従って、このガス濃度測定機により酸素ガス濃度についても測定した。脱脂の際の酸素ガス濃度は16〜18体積%であった。
THC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度については、下記式(3)〜(5)に基づいて算出した。この際、THC及び一酸化炭素の総濃度に対するTHC濃度の比率[PHC]及びTHC及び一酸化炭素の総濃度に対する一酸化炭素濃度の比率[PCO]については、表1中の「THC濃度最大値」をTHC濃度[CHC]、「CO濃度最大値」を一酸化炭素濃度[CCO]及び「THC+CO濃度最大値」をTHC及び一酸化炭素の総濃度[CHC]+[CCO]として算出した。特定炭化水素の爆発下限濃度[LHC]については、本実施例で使用したTHC計がプロパン換算の濃度を表示するものであるため、プロパンの爆発下限濃度2.12(体積%)とした。一酸化炭素の爆発下限濃度[LCO]については、12.50(体積%)とした。
HC=100×CHC/(CHC+CCO) …(3)
CO=100×CCO/(CHC+CCO) …(4)
2=100/{(PHC/LHC)+(PCO/LCO)} …(5)
(但し、PHC:THC及び一酸化炭素の総濃度に対するTHC濃度の比率、CHC:THC濃度(体積%)、PCO:THC及び一酸化炭素の総濃度に対する一酸化炭素濃度の比率、CCO:一酸化炭素濃度(体積%)、L2:THC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度(体積%)、LHC:特定炭化水素の爆発下限濃度(体積%)、LCO:一酸化炭素の爆発下限濃度(体積%))
Figure 2006232590
(評価)
前記のような制御を行った結果、脱脂の際のTHC及び一酸化炭素全体の総濃度の最大値を0.95体積%に制御することができた。即ち、THC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度である2.57体積%の0〜75%の濃度に抑制することができ、炉内爆発が有効に防止された。
[比較例1]
炉内に装填する成形体を120個とし、成形体に含まれる有機物系添加剤の総量を300kgに倍増させたことを除いては、実施例1と同様の条件にてセラミック構造体を製造することを試みた。即ち、比較例1では、バーナーへのエアー導入量、バーナーへの燃料ガス導入量、150〜400℃における昇温速度を実施例1と全く同じ条件とした。その結果を表1に示す。
[実施例2〜4]
実施例2及び3は150〜400℃の昇温速度を維持したままエアー及び燃料ガスの導入量を調整してTHC及び一酸化炭素の総濃度を制御したこと、実施例4はエアー及び燃料ガスの導入量により昇温速度を調整してTHC及び一酸化炭素の総濃度を制御したことを除いては、比較例1と同様の条件にてセラミック構造体を製造することを試みた。その結果を表1に示す。
(評価)
比較例1では実施例1と全く同じ条件であったが、有機物系添加剤の量が倍増されたことに起因して、THC及び一酸化炭素の総濃度の最大値が2.00体積%まで上昇した。この濃度はTHC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度である2.57体積%の75%を超える値であり、炉内爆発の危険性を孕むものであった。これに対し、実施例2〜4はいずれもTHC及び一酸化炭素の総濃度の最大値をTHC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度の75%以下の値にまで低減することができ、炉内爆発を有効に防止することができた。
特に、実施例3ではTHC及び一酸化炭素の総濃度の最大値をTHC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度である2.55体積%の25%以下の値にまで低減することができ、炉内でTHC及び一酸化炭素が不均一に分布し、局所的にこれらの可燃性ガスの濃度が高くなった場合においても有効に炉内爆発を防止可能であるという好ましい効果を奏するものであった。
また、実施例4ではTHC及び一酸化炭素の総濃度の最大値をTHC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度である2.55体積%の0〜75%の値に維持しつつ、昇温速度を実施例2の2倍にまで速くすることができ、炉内爆発を有効に防止することができることに加え、製造コストの低減効果及び生産効率の向上効果が極めて大きいという好ましい効果を奏するものであった。
本発明のセラミック構造体の製造方法は、構造材料や電気・電子材料等、様々な用途で用いられるセラミック構造体の製造に好適に用いることができる。特に、有機物系添加剤を多量に使用せざるを得ない高気孔率のセラミックハニカム構造体や隔壁が薄い薄壁のセラミックハニカム構造体の製造に好適に用いることができる。
本発明の製造方法において使用し得る燃焼炉の構成例を示す概略断面図である。 実施例において使用した燃焼炉(単独窯)の構成を示す概略断面図である。
符号の説明
10…燃焼炉、2…被加熱体、4…内室、6…燃焼炎、8…ガスバーナー、12…棚板、14…サンプリング用チューブ、20…単独窯。

Claims (5)

  1. セラミック原料及び有機物系添加剤を含有するセラミック成形体を、酸素含有雰囲気下、燃焼炉において脱脂及び焼成を行うことによってセラミック構造体を得るセラミック構造体の製造方法であって、
    前記脱脂を行う際に、前記燃焼炉内の少なくとも1種の可燃性ガス(測定対象ガス)の濃度[CGn]を測定し、前記測定対象ガスの総濃度に応じて、昇温速度、バーナーへのエアー導入量、バーナーへの燃料ガス導入量及び前記燃焼炉内に装填する前記セラミック成形体の量の群から選択される少なくとも1つの条件を調整することによって、前記測定対象ガスの総濃度を下記式(1)及び(2)により算出される前記測定対象ガス全体の爆発下限濃度[L1]の0〜75%の濃度とするように制御を行うセラミック構造体の製造方法。
    Figure 2006232590
    Figure 2006232590
    (但し、PGn:測定対象ガスの総濃度に対する各測定対象ガスの濃度の比率、CGn:各測定対象ガスの濃度(体積%)、L1:測定対象ガス全体の爆発下限濃度(体積%)、LGn:各測定対象ガスの爆発下限濃度(体積%))
  2. 前記脱脂を行う際に、前記燃焼炉内における特定炭化水素換算のTHC(Total hydro-carbon)濃度[CHC]及び一酸化炭素濃度[CCO]を測定し、THC及び一酸化炭素の総濃度[CHC+CCO]を下記式(3)〜(5)により算出されるTHC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度[L2]の0〜75%の濃度とするように制御を行う請求項1に記載の製造方法。
    HC=100×CHC/(CHC+CCO) …(3)
    CO=100×CCO/(CHC+CCO) …(4)
    2=100/{(PHC/LHC)+(PCO/LCO)} …(5)
    (但し、PHC:THC及び一酸化炭素の総濃度に対するTHC濃度の比率、CHC:THC濃度(体積%)、PCO:THC及び一酸化炭素の総濃度に対する一酸化炭素濃度の比率、CCO:一酸化炭素濃度(体積%)、L2:THC及び一酸化炭素全体の爆発下限濃度(体積%)、LHC:特定炭化水素の爆発下限濃度(体積%)、LCO:一酸化炭素の爆発下限濃度(体積%))
  3. 前記脱脂を行う際に、前記測定対象ガスの総濃度に応じて、昇温速度、バーナーへのエアー導入量及びバーナーへの燃料ガス導入量の群から選択される少なくとも1つの条件を調整することによって、フィードバック制御を行う請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 150〜400℃の温度領域において前記測定対象ガスの総濃度の制御を行う請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 150〜400℃の温度領域において前記測定対象ガスの総濃度を前記測定対象ガス全体の爆発下限濃度[L1]の0〜25%の濃度とするように制御を行う請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
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