JP2003301148A - 接着シートならびに半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

接着シートならびに半導体装置およびその製造方法

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JP2003301148A JP2002108016A JP2002108016A JP2003301148A JP 2003301148 A JP2003301148 A JP 2003301148A JP 2002108016 A JP2002108016 A JP 2002108016A JP 2002108016 A JP2002108016 A JP 2002108016A JP 2003301148 A JP2003301148 A JP 2003301148A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイシング工程ではダイシングテープとして
作用し、半導体素子と支持部材との接合工程では接続信
頼性に優れる接着シートを提供することを目的とする。
また、この接着シートは、半導体素子搭載用支持部材に
熱膨張係数の差が大きい半導体素子を実装する場合に要
求される耐熱性および耐湿性を有し、かつ作業性に優れ
る接着シートである。さらに、半導体装置の製造工程を
簡略化できる製造方法を提供する。 【解決手段】 (1)(A)エポキシ樹脂およびエポキ
シ樹脂硬化剤、(B)官能性モノマーを含む重量平均分
子量が10万以上である高分子量成分、および(C)放
射線照射によって塩基を発生する化合物を含む粘接着
層、および(2)(A)エポキシ樹脂およびエポキシ樹
脂硬化剤、(B)官能性モノマーを含む重量平均分子量
が10万以上である高分子量成分を含む接着層及び
(3)基材を備えたことを特徴とする放射線重合性及び
熱重合性接着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着シート、それ
を使用した半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子と半導体素子搭載用支
持部材の接合には、銀ペーストが主に使用されていた。
しかし、近年の半導体素子の小型化・高性能化に伴い、
使用される支持部材にも小型化、細密化が要求されるよ
うになってきている。こうした要求に対して、銀ペース
トでは、はみ出しや半導体素子の傾きに起因するワイヤ
ボンディング時における不具合の発生、接着剤層の膜厚
の制御困難性、および接着剤層のボイド発生などの種々
の問題があった。これらの問題を解決するために、近
年、フィルム状の接着剤が使用されるようになってき
た。フィルム状接着剤は、個片貼付け方式あるいはウエ
ハ裏面貼付け方式において使用されている。
【0003】個片貼付け方式は、リール状の接着フィル
ムをカッティングあるいはパンチングによって個片に切
り出した後、支持部材に接着する。接着フィルム付き支
持部材に、ダイシング工程によって個片化された半導体
素子を接合して半導体素子付き支持部材を作製し、その
後、ワイヤボンド工程、封止工程などを経て、半導体素
子を完成する。しかし、個片貼付け方式は、接着フィル
ムを切り出して支持部材に接着する専用の組立装置が必
要であり、組立コストは、銀ペーストを使用する方法に
比べて高くなるという問題があった。
【0004】一方、ウエハ裏面貼付け方式は、半導体ウ
エハに接着フィルムを貼付け、ダイシングテープに貼り
合わせた後、ダイシング工程によって個片化する。個片
化された接着剤付き半導体素子を支持部材に接合し、そ
の後の加熱、硬化、ワイヤボンドなどの工程を経て、半
導体装置を完成する。ウエハ裏面貼付け方式は、接着剤
付き半導体素子を支持部材に接合するため、接着フィル
ムを個片化する装置を必要とせず、従来の銀ペースト用
の組立装置を、そのまま、あるいは熱盤を付加するなど
の装置の一部を改良することにより使用できるため、フ
ィルム状接着剤を用いた組立方法の中で、組立コストが
比較的安く抑えられる方法として注目されている。
【0005】このウエハ裏面貼付け方式における半導体
素子の個片化は、フィルム状接着剤側にダイシングテー
プを貼り合わせた後、ダイシング工程にて行われる。そ
の際、用いられるダイシングテープには、感圧型とUV
型とに大別される。感圧型テープは、通常、ポリ塩化ビ
ニル系やポリオレフィン系のベースフィルムに粘着剤を
塗布したものである。このダイシングテープは、切断時
には、ダイシングソウによる回転で各素子が飛散しない
ような十分な粘着力が必要である。一方、ピックアップ
時には、各素子に接着剤が付着することなく、また素子
を傷つけないようにするために、ピックアップできる程
度の低い粘着力という相反する性能を満たす必要があ
る。そのため、感圧型のダイシングテープの場合は、粘
着力の公差を小さくした、素子のサイズや加工条件にあ
った各種の粘着力を有する多くの品種の接着シートを揃
え、工程毎に切替えていた。このため、多くの品種を在
庫する必要があり、在庫管理を複雑化していた。また工
程毎に、接着シートを切替える作業が必要であった。最
近は、UV型と呼ばれ、ダイシング時には高粘着力を有
し、ピックアップする前に紫外線(UV)を照射し低粘
着力にし、相反する要求に応えるダイシングテープも広
く採用されている。
【0006】近年、半導体素子、特にCPUやメモリ
は、大容量化が進み、その結果、半導体素子が大型化す
る傾向にある。さらに、ICカードあるいはメモリーカ
ードなどの製品では、使用されるメモリの薄型化が進ん
でいる。これらの半導体素子の大型化や薄型化に伴い、
感圧型では、ダイシング時の固定力(高粘着力)とピッ
クアップ時の剥離力(低粘着力)という相反する要求を
満足できなくなりつつある。
【0007】一方、UV型を使用したウエハ裏面貼付け
方式においては、ダイシング工程までのフィルム貼付工
程を2回行わなければならず、作業が煩雑になるという
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題に鑑み、ダイシング工程ではダイシングテ
ープとして作用し、半導体素子と支持部材との接合工程
では接続信頼性に優れる接着シートを提供することを目
的とする。また、この接着シートは、半導体素子搭載用
支持部材に熱膨張係数の差が大きい半導体素子を実装す
る場合に要求される耐熱性および耐湿性を有し、かつ作
業性に優れる接着シートである。本発明は、さらに、半
導体装置の製造工程を簡略化できる製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 (1)(A)エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤、
(B)官能性モノマーを含む重量平均分子量が10万以
上である高分子量成分、および(C)放射線照射によっ
て塩基を発生する化合物を含む粘接着層、および(2)
(A)エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤、(B)
官能性モノマーを含む重量平均分子量が10万以上であ
る高分子量成分を含む接着層及び(3)基材を備えたこ
とを特徴とする放射線重合性及び熱重合性接着シート。
【0010】前記(B)官能性モノマーを含む重量平均
分子量が10万以上である高分子量成分が、エポキシ基
含有反復単位を0.5〜6重量%含有するエポキシ基含
有(メタ)アクリル共重合体である前記接着シート。
【0011】前記(1)粘接着層が、前記(A)エポキ
シ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤を100重量部、前記
(B)官能性モノマーを含む重量平均分子量が10万以
上である高分子量成分を10〜400重量部、および前
記(C)放射線照射によって塩基を発生する化合物を
0.01〜200重量部含有する、前記いずれか記載の
接着シート。
【0012】前記(2)接着層が、前記(A)エポキシ
樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤を100重量部、および
前記(B)官能性モノマーを含む重量平均分子量が10
万以上である高分子量成分を10〜400重量部含有す
る、前記いずれか記載の接着シート。
【0013】前記(C)放射線照射によって塩基を発生
する化合物が、水溶液中におけるpKaが7以上の塩基
を放射線照射によって発生することを特徴とする前記い
ずれか記載の接着シート。
【0014】前記(1)粘接着層および(2)接着層
が、25℃で10〜2000MPa、および260℃で
3〜50MPaの加熱硬化後の貯蔵弾性率を有する、前
記いずれか記載の接着シート。
【0015】前記(1)粘接着層、(2)接着層および
(3)基材が、(3)基材/(1)粘接着層/(2)接
着層の順で積層されている前記いずれか記載の接着シー
ト。
【0016】放射線の照射により、前記(1)粘接着剤
層と(3)基材との間の接着力を制御する前記いずれか
記載の接着シート。
【0017】前記(1)粘接着層及び(2)接着層の膜
厚の比が、(1)粘接着層/(2)接着層=0.01〜
0.5である前記いずれか記載の接着シート。
【0018】前記いずれか記載の接着シートを用いて、
半導体素子と半導体搭載用支持部材とを接着した半導体
装置。
【0019】前記いずれか記載の接着シートを、前記
(2)接着層を介して半導体ウエハに貼り付ける工程
と、(2)前記半導体ウエハをダイシングして、粘接着
層及び接着層付きする工程と、(3)ダイシング後にお
いて、前記接着シートに放射線を照射して前記粘接着層
を硬化させ半導体素子を形成、その後前記基材を剥離す
る工程と、(4)前記粘接着層及び接着層付き半導体素
子と半導体素子搭載用の支持部材とを、前記接着シート
を会して接着する工程と、を含む半導体装置の製造方
法。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の接着シートは、(1)
(A)エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤、(B)
官能性モノマーを含む重量平均分子量が10万以上であ
る高分子量成分、および(C)放射線照射によって塩基
を発生する化合物を含む粘接着層、および(2)(A)
エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤、(B)官能性
モノマーを含む重量平均分子量が10万以上である高分
子量成分を含む接着層及び(3)基材を備えたことを特
徴とする放射線重合性及び熱重合性接着シートである。
【0021】この接着シートは、ダイシング時には半導
体素子が飛散しない十分な粘着力を有し、その後放射線
を照射して、前記粘接着剤層と基材との間の接着力を制
御することにより、ピックアップ時には各素子を傷つけ
ることがないような低い粘着力を有する、という相反す
る要求を満足するものであり、ダイシングおよびダイボ
ンドの各工程を、一枚のフィルムで完了することができ
る。
【0022】本発明に使用する(A)エポキシ樹脂は、
硬化して接着作用を有するものであれば特に限定されな
い。ビスフェノールA型エポキシなどの二官能エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキ
シ樹脂などを使用することができる。また、多官能エポ
キシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環含
有エポキシ樹脂または脂環式エポキシ樹脂など、一般に
知られているものを適用することができる。
【0023】このようなエポキシ樹脂として、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ
(株)製 エピコート807,815,825,82
7,828,834,1001,1004,1007,
1009、ダウケミカル社製DER−330,301,
361、東都化成(株)製 YD8125,YDF81
70などが挙げられる。フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂としては、油化シェルエポキシ(株)製 エピコ
ート152,154、日本化薬(株)製 EPPN−2
01、ダウケミカル社製 DEN−438などが、ま
た、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂として
は、日本化薬(株)製 EOCN−102S,103
S,104S,1012,1025,1027、東都化
成(株)製 YDCN701,702,703,704
などが挙げられる。多官能エポキシ樹脂としては、油化
シェルエポキシ(株)製 Epon 1031S、チバ
スペシャリティーケミカルズ社製 アラルダイト016
3、ナガセ化成(株)製 デナコールEX−611,6
14,614B,622,512,521,421,4
11,321などが挙げられる。アミン型エポキシ樹脂
としては、油化シェルエポキシ(株)製 エピコート6
04、東都化成(株)製 YH−434、三菱ガス化学
(株)製 TETRAD−X,TETRAD−C、住友
化学(株)製 ELM−120などが挙げられる。複素
環含有エポキシ樹脂としては、チバスペシャリティーケ
ミカルズ社製 アラルダイトPT810等の、UCC社
製 ERL4234,4299,4221,4206な
どが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独でまた
は2種類以上を組み合わせても、使用することができ
る。
【0024】本発明に使用する(A)エポキシ樹脂硬化
剤としては、通常用いられている公知の硬化剤を使用す
ることができる。たとえば、アミン類、ポリアミド、酸
無水物、ポリスルフィド、三フッ化ホウ素、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF,ビスフェノールSのような
フェノール性水酸基を1分子中に2個以上有するビスフ
ェノール類、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノー
ルAノボラック樹脂またはクレゾールノボラック樹脂な
どのフェノール樹脂などが挙げられる。特に吸湿時の耐
電食性に優れる点で、フェノールノボラック樹脂、ビス
フェノールAノボラック樹脂またはクレゾールノボラッ
ク樹脂などのフェノール樹脂が好ましい。
【0025】好ましいフェノール樹脂硬化剤としては、
たとえば、大日本インキ化学工業(株)製、商品名:フ
ェノライトLF2882、フェノライトLF2822、
フェノライトTD−2090、フェノライトTD−21
49、フェノライトVH−4150、フェノライトVH
4170などが挙げられる。
【0026】本発明に使用する(B)官能性モノマーを
含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分と
しては、グリシジルアクリレートまたはグリシジルメタ
クリレートなどの官能性モノマーを含有し、かつ重量平
均分子量が10万以上であるエポキシ基含有(メタ)ア
クリル共重合体などが好ましく、さらにエポキシ樹脂と
非相溶であることが好ましい。
【0027】エポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体
は、たとえば、(メタ)アクリルエステル共重合体、ア
クリルゴムなどを使用することができ、アクリルゴムが
より好ましい。アクリルゴムは、アクリル酸エステルを
主成分とし、主として、ブチルアクリレートとアクリロ
ニトリルなどの共重合体や、エチルアクリレートとアク
リロニトリルなどの共重合体などからなるゴムである。
【0028】官能性モノマーとしては、グリシジルアク
リレートまたはグリシジルメタクリレートなどを使用す
ることが好ましい。このような重量平均分子量が10万
以上であるエポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体と
しては、たとえば、帝国化学産業(株)製HTR−86
0P−3などが挙げられる。
【0029】グリシジルアクリレートまたはグリシジル
メタクリレートなどのエポキシ樹脂含有反復単位の量
は、0.5〜6.0重量%が好ましく、0.5〜5.0
重量%がより好ましく、0.8〜5.0重量%が特に好
ましい。エポキシ基含有反復単位の量がこの範囲にある
と、接着力が確保できるとともに、ゲル化を防止するこ
とができる。
【0030】官能性モノマーとしては、グリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレートのほかに、たとえ
ば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレートなどが挙げられ、これらは、単独でまたは2種
類以上を組み合わせて使用することもできる。なお、本
発明において、エチル(メタ)アクリレートとは、エチ
ルアクリレートとエチルメタクリレートの両方を示す。
官能性モノマーを組み合わせて使用する場合の混合比率
は、エポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体のガラス
転移温度(以下「Tg」という)を考慮して決定し、T
gは−10℃以上であることが好ましい。Tgが−10
℃以上であると、Bステージ状態での粘接着剤層のタッ
ク性が適当であり、取り扱い性に問題を生じないからで
ある。
【0031】上記モノマーを重合させて、(B)官能性
モノマーを含む重量平均分子量が10万以上である高分
子量成分を製造する場合、その重合方法としては特に制
限はなく、たとえば、パール重合、溶液重合などの方法
を使用することができる。
【0032】本発明において、(B)官能性モノマーを
含む高分子量成分の重量平均分子量は、10万以上であ
るが、30万〜300万であることが好ましく、50万
〜200万であることがより好ましい。重量平均分子量
がこの範囲にあると、シート状またはフィルム状とした
ときの強度、可とう性、およびタック性が適当であり、
また、フロー性が適当のため配線の回路充填性が確保で
きる。なお、本発明において、重量平均分子量とは、ゲ
ルパーミュエーションクロマトグラフィーで測定し、標
準ポリスチレン検量線を用いて換算した値を示す。
【0033】また、(B)官能性モノマーを含む重量平
均分子量が10万以上である高分子量成分の使用量は、
(A)エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤100重
量部に対して、10〜400重量部が好ましい。この範
囲にあると、弾性率および成型時のフロー性抑制が確保
でき、また高温での取り扱い性も十分に得られる。高分
子量成分の使用量は、15〜350重量部がより好まし
く、20〜300重量部が特に好ましい。
【0034】本発明に使用する(C)放射線照射によっ
て塩基を発生する化合物は、放射線照射時に塩基を発生
する化合物であれば特に制限は受けない。発生する塩基
としては、反応性、硬化速度の点から強塩基性化合物が
好ましい。一般的には、塩基性の指標として酸解離定数
の対数であるpKa値が使用され、水溶液中でのpKa
値が7以上の塩基が好ましく、さらに9以上の塩基がよ
り好ましい。
【0035】このような塩基性を示す例としては、イミ
ダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、1−メチル
イミダゾール等のイミダゾール誘導体、ピペラジン、
2,5−ジメチルピペラジン等のピペラジン誘導体、ピ
ペリジン、1,2−ジメチルピペリジン等のピペリジン
誘導体、プロリン誘導体、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリエタノールアミン等のトリアルキルアミ
ン誘導体、4−メチルアミノピリジン、4−ジメチルア
ミノピリジン等の4位にアミノ基またはアルキルアミノ
基が置換したピリジン誘導体、ピロリジン、n−メチル
ピロリジン等のピロリジン誘導体、トリエチレンジアミ
ン、1,8−ジアザビスシクロ(5,4,0)ウンデセ
ン−1(DBU)等の脂環式アミン誘導体、ベンジルメ
チルアミン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチ
ルアミン等のベンジルアミン誘導体等が挙げられる。
【0036】前記塩基性化合物を放射線照射によって発
生するものとしては、例えば、Journal of
Photopolymer Science and
Technology 12巻、313〜314項(1
999年)やChemistry of Materi
als 11巻、170〜176項(1999年)等に
記載されている4級アンモニウム塩誘導体を用いること
ができる。これらは、活性光線の照射により高塩基性の
トリアルキルアミンを生成するため、エポキシ樹脂の硬
化には最適である。
【0037】また、Journal of Ameri
can ChemicalSociety 118巻
12925頁(1996年)やPolymer Jou
rnal 28巻 795頁(1996年)等に記載さ
れているカルバミン酸誘導体を用いることができる。
【0038】また、活性光線の照射により1級のアミノ
基を発生するオキシム誘導体、光ラジカル発生剤として
市販されている2−メチル−1(4−(メチルチオ)フ
ェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(Ci
ba SpecialityChemicals社製イ
ルガキュア907)、2−ベンジル−2−ジメチルアミ
ノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1
(Ciba Speciality Chemical
s社製イルガキュア369)、ヘキサアリールビスイミ
ダゾール誘導体(ハロゲン、アルコキシ基、ニトロ基、
シアノ基等の置換基がフェニル基に置換されていてもよ
い)、ベンゾイソオキサゾロン誘導体等を用いることが
できる。
【0039】前記活性光線による塩基発生剤の他に、光
フリース転位、光クライゼン転位(光Cleisen転
位)やクルチウス転位(Curtius転位)、スチー
ブンス転位(Stevens転位)によって塩基性化合
物を発生させ、エポキシ樹脂の硬化を行うことができ
る。
【0040】前記塩基発生剤は、分子量500以下の低
分子化合物として用いる他、高分子の主鎖及び側鎖に導
入した化合物を用いても良い。この場合の分子量として
は、粘接着剤としての粘接着性、流動性の観点から重量
平均分子量1,000〜100,000が好ましく、よ
り好ましくは5,000〜30,000である。
【0041】これらの化合物は、室温で放射線を照射し
ない状態ではエポキシ樹脂と反応性を示さないため、室
温での貯蔵安定性は非常に優れているという特徴を持
つ。
【0042】本発明の接着シートを形成する粘接着層お
よび接着層は、加熱硬化した段階で、貯蔵弾性率が25
℃で10〜2000MPaであり、260℃で3〜50
MPaであることが好ましい。25℃での弾性率は、2
0〜1900MPaがより好ましく、50〜1800M
Paが特に好ましい。また、260℃での弾性率は、5
〜50MPaがより好ましく、7〜50MPaが特に好
ましい。貯蔵弾性率がこの範囲にあると、半導体素子と
支持部材との熱膨張係数の差によって発生する熱応力を
緩和させる効果が保たれ、剥離やクラックの発生を抑制
できるとともに、粘接着剤及び接着剤の取り扱い性、粘
接着層接着層の厚み精度、リフロークラックの発生を抑
制できる。
【0043】この貯蔵弾性率は、たとえば、動的粘弾性
測定装置(レオロジ社製、DVE−V4)を使用し、接
着剤硬化物に引張荷重をかけて、周波数10Hz、昇温
速度5〜10℃/minの条件で−50℃から300℃
まで測定する、温度依存性測定モードによって行うこと
ができる。
【0044】本発明の(1)粘接着層および(2)接着
層の膜厚の比は、(1)粘接着層/(2)接着層=0.
01〜0.5であり、好ましくは0.02〜0.3であ
り、さらに好ましくは0.03〜0.2である。0.0
1以下だと粘接着層と基材の粘着力が低下する傾向があ
り、0.5以上だとコストが高くなる傾向がある。
【0045】また、本発明の接着シートを形成する粘接
着層および接着層には、硬化促進剤を添加することもで
きる。硬化促進剤には、特に制限が無く、イミダゾール
類、ジシアンジアミド誘導体、ジカルボン酸ジヒドラジ
ド、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニ
ウムテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチル
イミダゾールテトラフェニルボレート、1,8−ジアザ
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7−テトラフェニ
ルボレート等を用いることができる。これらは単独でま
たは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0046】硬化促進剤の添加量は、(A)エポキシ樹
脂およびエポキシ樹脂硬化剤100重量部に対して、
0.1〜5重量部が好ましく、0.2〜3重量部がより
好ましい。添加量がこの範囲にあると、硬化性と保存安
定性を両立することができる。
【0047】本発明の接着シートを形成する粘接着層お
よび接着層には、可とう性や耐リフロークラック性を向
上させる目的で、エポキシ樹脂と相溶性がある高分子量
樹脂を添加することができる。このような高分子量樹脂
としては、特に限定されず、たとえばフェノキシ樹脂、
高分子量エポキシ樹脂、超高分子量エポキシ樹脂などが
挙げられる。これらは、単独でまたは2種類以上を組み
合わせて使用することもできる。
【0048】エポキシ樹脂と相溶性がある高分子量樹脂
の使用量は、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤1
00重量部に対して、40重量部以下とすることが好ま
しい。この範囲であると、エポキシ樹脂層のTgを確保
できる。
【0049】また、本発明の接着シートを形成する粘接
着層および接着層には、その取り扱い性向上、熱伝導性
向上、溶融粘度の調整およびチキソトロピック性付与な
どを目的として、無機フィラーを添加することもでき
る。無機フィラーとしては、特に制限はなく、例えば、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マ
グネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイス
カ、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が挙げ
られ、フィラーの形状は特に制限されるものではない。
これらのフィラーは単独で又は二種類以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0050】中でも、熱伝導性向上のためには、酸化ア
ルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ほう素、結晶性シ
リカ、非晶性シリカ等が好ましい。また、溶融粘度の調
整やチキソトロピック性の付与の目的には、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニ
ウム、結晶性シリカ、非晶性シリカなどが好ましい。
【0051】無機フィラーの使用量は、粘接着層あるい
は接着層100重量部に対して1〜20重量部が好まし
い。1重量部未満だと添加効果が得られない傾向があ
り、20重量部を超えると、粘接着層あるいは接着層の
貯蔵弾性率の上昇、粘接着性の低下、ボイド残存による
電気特性の低下等の問題を起こす傾向がある。
【0052】また、本発明の接着シートを形成する粘接
着層および接着層には、異種材料間の界面結合を良くす
るために、各種カップリング剤を添加することもでき
る。カップリング剤としては、例えば、シラン系、チタ
ン系、アルミニウム系等が挙げられ、中でも効果が高い
点でシラン系カップリング剤が好ましい。
【0053】上記シラン系カップリング剤としては、特
に制限はなく、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニ
ルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、Nフェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノ
プロピルメチルジエトキシシラン、3−ウレイドプロピ
ルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメト
キシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ
−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピル
トリメトキシシラン、トリアミノプロピルトリメトキシ
シラン、3−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イル
−プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプ
ロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル
メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジ
メトキシシラン、3−クロロプロピルジメトキシシラ
ン、3−シアノプロピルトリエトキシシラン、ヘキサメ
チルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)ア
セトアミド、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピル
トリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、
アミルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、メチルトリ(メタクリロイルオキエトキシ)
シラン、メチルトリ(グリシジルオキシ)シラン、N−
β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3
−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロ
ライド、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、γ
−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロ
プロピルメチルジエトキシシラン、トリメチルシリルイ
ソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、メチル
シリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイソシア
ネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライ
ソシアネートシラン、エトキシシランイソシアネートな
どを使用することができ、単独で又は二種類以上を組み
合わせて使用することができる。
【0054】また、チタン系カップリング剤としては、
例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イ
ソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、
イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネー
ト、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネー
ト、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタ
ネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、
イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)
チタネート、イソプロピルトリス(n−アミノエチル)
チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホス
ファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデ
シルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジア
リルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)
ホスファイトチタネート、ジクミルフェニルオキシアセ
テートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)オキシアセテートチタネート、テトライソプロピル
チタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチル
チタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チ
タネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンア
エチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、
チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、
チタンラクテートエチルエステル、チタンチリエタノー
ルアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート、テ
トラメチルオルソチタネート、テトラエチルオルソチタ
ネート、テタラプロピルオルソチタネート、テトライソ
ブチルオルソチタネート、ステアリルチタネート、クレ
シルチタネートモノマー、クレシルチタネートポリマ
ー、ジイソプロポキシ−ビス(2,4−ペンタジオネー
ト)チタニウム(IV)、ジイソプロピル−ビス−トリ
エタノールアミノチタネート、オクチレングリコールチ
タネート、テトラ−n−ブトキシチタンポリマー、トリ
−n−ブトキシチタンモノステアレートポリマー、トリ
−n−ブトキシチタンモノステアレートなどを使用する
ことができ、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用
することができる。
【0055】アルミニウム系カップリング剤としては、
例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプ
ロピレート、アルミニウムトイス(エチルアセトアセテ
ート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソ
プロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビ
ス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス
(アセチルアセトネート)、アルミニウム=モノイソプ
ロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート、アル
ミニウム−ジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテ
ート、アルミニウム−ジ−iso−プロポキシド−モノ
エチルアセトアセテート等のアルミニウムキレート化合
物、アルミニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブ
トキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム
−sec−ブチレート、アルミニウムエチレート等のア
ルミニウムアルコレートなどを使用することができ、単
独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができ
る。
【0056】上記カップリング剤の使用量は、その効果
や耐熱性及びコストの面から、(A)エポキシ樹脂およ
びエポキシ樹脂硬化剤100重量部に対して、0.01
〜10重量部とするのが好ましい。
【0057】本発明の接着シートを形成する粘接着層お
よび接着層には、イオン性不純物を吸着して、吸湿時の
絶縁信頼性をよくするために、さらにイオン捕捉剤を添
加することもできる。このようなイオン捕捉剤として
は、特に制限はなく、例えば、トリアジンチオール化合
物、ビスフェノール系還元剤等の、銅がイオン化して溶
け出すのを防止するため銅害防止剤として知られる化合
物、ジルコニウム系、アンチモンビスマス系マグネシウ
ムアルミニウム化合物等の無機イオン吸着剤などが挙げ
られる。
【0058】上記イオン捕捉剤の使用量は、添加による
効果や耐熱性、コスト等の点から、(A)エポキシ樹脂
およびエポキシ樹脂硬化剤100重量部に対して、0.
1〜10重量部が好ましい。
【0059】本発明接着シートは、接着シートを形成す
る組成物を溶剤に溶解あるいは分散してワニスとし、基
材フィルム上に塗布、加熱し溶剤を除去することによっ
て得ることができる。
【0060】本発明の接着シートに用いる基材として
は、特に制限は無く、例えば、ポリテトラフルオロエチ
レンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、
ポイエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ
メチルペンテンフィルム、ポリイミドフィルムなどのプ
ラスチックフィルム等が挙げられる。
【0061】本発明の接着シートは、ダイシング工程終
了後、放射線を接着シートに照射し、放射線重合性を有
する接着シートを重合硬化せしめ、接着シートと基材界
面の接着力を低下させて半導体素子のピックアップを可
能にするものである。
【0062】本発明接着シートは、接着シートを形成す
る組成物を溶剤に溶解あるいは分散してワニスとし、基
材フィルム上に塗布、加熱し溶剤を除去することによっ
て得ることができる。
【0063】また、上記のワニス化するための溶剤とし
ては、特に限定されないが、フィルム作製時の揮発性な
どを考慮すると、たとえば、メタノール、エタノール、
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2
−ブトキシエタノール、メチルエチルケトン、アセト
ン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンなど
の比較的低沸点の溶媒を使用するのが好ましい。また、
塗膜性を向上させるなどの目的で、たとえば、ジメチル
アセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロ
リドン、シクロヘキサノンなどの比較的高沸点の溶媒を
使用することもできる。これらの溶媒は、単独でまたは
2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0064】無機フィラーを添加した際のワニスの製造
には、無機フィラーの分散性を考慮して、らいかい機、
3本ロール、ボールミル及びビーズミルなどを使用する
のが好ましく、また、これらを組み合わせて使用するこ
ともできる。また、無機フィラーと低分子量の原料をあ
らかじめ混合した後、高分子量の原料を配合することに
よって、混合する時間を短縮することもできる。また、
ワニスとした後、真空脱気等によってワニス中の気泡を
除去することもできる。
【0065】基材フィルムへのワニスの塗布方法として
は、公知の方法を用いることができ、例えば、ナイフコ
ート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビア
コート法、バーコート法、カーテンコート法等が挙げら
れる。
【0066】接着シートの厚みは、特に制限はないが、
接着層、基材層ともに5〜250μmが好ましい。5μ
mより薄いと応力緩和効果が乏しくなる傾向があり、2
50μmより厚いと経済的でなくなる上に、半導体装置
の小型化の要求に応えられない。
【0067】また、本発明の接着シートは、所望のシー
ト厚を得るために、さらに1又は2以上の粘接着層又は
接着層を半導体ウェハと接着層との間に挟むように設け
てもよい。この場合、前記所望により設けられる接着剤
層として、前記の方法によって調製されたものの他に、
従来公知の方法によって調製されたものを用いることが
できる。前記所望により設けられる接着層として、商業
的に入手可能な接着シート、例えば、ポリイミド系、シ
リコンオリゴマー系、ゴム−エポキシ系、エポキシ系接
着剤を用いることができる。但し、粘接着剤あるいは接
着剤同士、または粘接着剤と接着剤の剥離が発生しない
ような貼り合わせ条件を従来公知の技術に基づいて考慮
する必要がある。
【0068】以上説明したような構成の接着シートに放
射線照射すると、放射線照射後には基材と接着シート界
面の粘着力は大きく低下し、容易に半導体素子に接着層
を保持したまま該接着シートの基材フィルムからピック
アップすることができる。
【0069】本発明の接着シートの粘接着層は、放射線
照射のみで基材の接着力を低下させる方法以外に放射線
照射と同時あるいは放射線照射後に硬化反応を促進する
目的で加熱を併用しても良い。加熱を併用することによ
り、より低温短時間での接着力低下が可能となる。加熱
温度は、粘接着層の分解点以下であれば特に制限は受け
ないが、50〜170℃の温度が好ましい。
【0070】次に、本発明に係る接着シートの使用方法
について説明する。基材フィルム1および4上にそれぞ
れ別個に粘接着剤および接着剤を塗布し、基材フィルム
を備えた粘接着層(図1)および基材フィルムを備えた
接着層(図2)を作製した後、上記2層を積層して接着
シート(図3)を得る方法を使用することもできるし、
基材フィルムを備えた粘接着層(図1)上に接着層のワ
ニスを塗布する方法および基材フィルムを備えた接着層
(図2)上に粘接着層のワニスを塗布する方法を使用す
ることもできる。上記基材フィルムを備えた粘接着層
(図1)および基材フィルムを備えた接着層(図2)を
作製した後、上記2層を積層して接着シート(図3)を
得る方法を選択した場合、その後半導体ウエハを貼着す
る工程において、基材フィルム4を剥離するので、基材
フィルム1/粘接着剤界面、粘接着剤/接着剤界面に比
べ、基材フィルム4/接着剤界面の粘着性が最も小さく
なるよに基材フィルムを選択することが重要になる。図
4に示すようにして、この粘接着層の上面にダイシング
加工すべき半導体ウエハAを貼着した後、この貼着状態
で半導体ウエハAに図5のようにダイシング、洗浄、乾
燥の工程が加えられる。この際、接着層3により半導体
ウエハAは接着シートに充分に粘着保持されているの
で、上記各工程の間に半導体ウエハAが脱落することは
ない。
【0071】次に、図6に示すように、放射線Bを接着
シートの粘接着層2に照射し、放射線重合性を有する接
着シートの一部又は大部分を重合硬化せしめる。この
際、放射線照射と同時あるいは放射線照射後に硬化反応
を促進する目的で加熱を併用しても良い。加熱を併用す
ることにより、より低温短時間での接着力低下が可能と
なる。加熱温度は、粘接着層の熱分解温度以下であれば
特に制限は受けないが、50〜170℃の温度が好まし
い。
【0072】接着シートへの放射線照射は、基材フィル
ム1の粘接着層2が設けられていない面から行う。した
がって前述のように、放射線としてUVを用いる場合に
は基材フィルム1は光透過性であることが必要である
が、放射線としてEBを用いる場合には基材フィルム2
は必ずしも光透過性である必要はない。
【0073】放射線照射後、ピックアップすべき半導体
素子A1、A2、A3を例えば吸引コレット4によりピ
ックアップする。この際、ピックアップすべき半導体素
子A1、A2、A3を基材フィルム1の下面から、例え
ば針扞等により突き上げることもできる。半導体素子A
1と接着層3との間の粘着力は、粘接着層2と基材フィ
ルム1との間の粘着力よりも大きいため、半導体素子A
1のピックアップを行うと、粘接着層2および接着層3
は半導体素子A1の下面に付着した状態で剥離する(図
8参照)。次いで、半導体素子を粘接着層2および接着
層3を介して半導体素子搭載用支持部材5に載置し加熱
する。加熱により粘接着層2および接着層3は接着力が
発現し、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材との接
着が完了する(図9参照)。
【0074】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に報告す
る。本発明は、これらに限定されるものではない。 (合成例1)2−ニトロベンジルアルコール30gをテ
トラヒドロフラン300g中に室温でマグネチックスタ
ーラーを用いてかくはんして溶解させた。この溶液に、
予め混合しておいた4,4'−ジフェニルメタンジイソ
シアネート24.5g、テトラヒドロフラン100gか
らなる溶液を30分かけて滴下し、室温で1時間かくは
んした。この後、リービッヒ冷却管をセットし、オイル
バスにて60℃に加熱しながら2時間反応させた。反応
後、室温まで冷却し、ロータリーエバポレーターを用い
て反応液が半分になるまで濃縮した。
【0075】得られた濃縮液を1000重量部のn−へ
キサン中に添加すると、白色沈殿物を得た。この沈殿物
を吸引ろ過し、真空下60℃で一晩乾燥して目的の2−
ニトロベンジルカルバミン酸誘導体を得た。収量49.
5g(収率91%)であった。
【0076】(合成例2)p−ニトロ安息香酸メチルエ
ステル(2.00g、11mmol)、N,N−ジメチ
ルヒドラジン(0.66g、11mmol)、フェニル
グリシジルエーテル(1.66g、11mmol)をt
ert−ブタノール(15.0g)に添加し、50℃で
10時間攪拌した後、さらに室温(25℃)で48時間
攪拌したところ、白色沈殿が生成した。これを濾別した
後、酢酸エチルで2度洗浄し、真空乾燥機で乾燥させて
アミンイミド化合物を得た。収量3.67g、収率85
%、融点146−147℃であった。
【0077】(製造例1)エピコート828(油化シェ
ルエポキシ(株)製商品名、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、エポキシ当量190)45重量部、ESCN1
95(住友化学工業(株)商品名、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、エポキシ当量195)15重量部、
プライオーフェンLF2882(大日本インキ化学工業
(株)製商品名、ビスフェノールAノボラック樹脂)4
0重量部、フェノトートYP−50(東都化成(株)商
品名、フェノキシ樹脂、分子量5万)15重量部、HT
R−860P−3(帝国化学産業(株)商品名、エポキ
シ基含有アクリルゴム、分子量100万、Tg−7℃)
150重量部、キュアゾール2PZ−CN(四国化成工
業(株)製商品名、1−シアノエチル−2−フェニルイ
ミダゾール)0.5重量部、NUC A−187(日本
ユニカー(株)製商品名、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン)0.7重量部からなる組成物に、メ
チルエチルケトンを加えて攪拌混合し、真空脱気した。
このワニスを、厚さ75μmの離型処理したポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム
(株)製、テイジンピューレックス:S31)上に塗布
し、140℃で5分間加熱乾燥して、基材フィルムを備
えた膜厚が50μmのBステージ状態のフィルム状接着
層(F−1)を得た。
【0078】(製造例2)YD8125(東都化成
(株)製商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エ
ポキシ当量175)15質量部、YDCN703(東都
化成(株)商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、エポキシ当量210)45質量部、プライオーフェ
ンLF2882(大日本インキ化学工業(株)製商品
名、ビスフェノールAノボラック樹脂)40質量部、フ
ェノトートYP−50(東都化成(株)商品名、フェノ
キシ樹脂、分子量5万)15質量部、HTR−860P
−3(帝国化学産業(株)商品名、エポキシ基含有アク
リルゴム、分子量100万、Tg−7℃)150質量
部、キュアゾール2PZ−CN(四国化成工業(株)製
商品名、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾー
ル)0.5質量部、NUC A−187(日本ユニカー
(株)製商品名、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン)0.7質量部からなる組成物に、メチルエチ
ルケトンを加えて攪拌混合し、真空脱気した。この接着
剤ワニスを、厚さ75μmの離型処理したポリエチレン
テレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)
製、テイジンピューレックス:S31)上に塗布し、1
40℃で5分間加熱乾燥して、基材フィルムを備えた膜
厚が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F
−2)を得た。
【0079】(実施例1)YDCN−703(東都化成
(株)製商品名、o−クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、エポキシ当量210)42.3重量部、プライオ
ーフェンLF2882(大日本インキ化学工業(株)製
商品名、ビスフェノールAノボラック樹脂)23.9重
量部、HTR−860P−3(帝国化学産業(株)製商
品名、エポキシ基含有アクリルゴム、分子量100万、
Tg−7℃)44.1重量部、NUC A−187(日
本ユニカー(株)製商品名、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン)0.7重量部、合成例1で得られ
た2−ニトロベンジルカルバミン酸誘導体0.5重量部
からなる組成物に、メチルエチルケトンを加えて攪拌混
合し、真空脱気した。このワニスを、厚さ50μmのポ
リエチレンテレフタレート(帝人(株)製、テイジンテ
トロンフィルム:G2−50)上に塗布し、90℃で5
分間加熱乾燥して、基材フィルムを備えた膜厚が1μm
のBステージ状態のフィルム状粘接着層を作製した後、
製造例1で得られた基材フィルムを備えた膜厚が50μ
mのBステージ状態のフィルム状接着層(F−1)をカ
バーフィルムとして積層し、接着シート(接着層と粘接
着層を併せた厚みが51μm)(接着シート1)を得
た。
【0080】得られた接着シート1を用いて、半導体チ
ップと厚み25μmのポリイミドフィルムを基材に用い
た配線基板を接着シートで貼り合せた半導体装置サンプ
ル(片面にはんだボールを形成、半導体チップと接着
層、ポリイミドフィルムを基材に用いた配線基板と粘接
着層が接するように貼り合せ)を作製し、耐熱性及び耐
湿性を調べた。耐熱性の評価方法には、耐リフロークラ
ック性と温度サイクル試験を適用した。耐リフロークラ
ック性の評価は、サンプル表面の最高温度が240℃で
この温度を20秒間保持するように温度設定したIRリ
フロー炉にサンプルを通し、室温で放置することにより
冷却する処理を2回繰り返したサンプル中のクラックを
目視と超音波顕微鏡で視察した。クラックの発生してい
ないものを○とし、発生していたものを×とした。耐温
度サイクル性は、サンプルを−55℃雰囲気に30分間
放置し、その後125℃の雰囲気に30分間放置する工
程を1サイクルとして、1000サイクル後において超
音波顕微鏡を用いて剥離やクラック等の破壊が発生して
いないものを○、発生したものを×とした。また、耐湿
性評価は、温度121℃、湿度100%、2.03×1
Paの雰囲気(プレッシャークッカ−テスト:PC
T処理)で72時間処理後に剥離を観察することにより
行った。剥離の認められなかったものを○とし、剥離の
あったものを×とした。
【0081】一方、接着シート1を厚さ150μmのシ
リコンウェハ上に接着層側がシリコンウエハと接するよ
うに貼付け、接着シート付きシリコンウェハをダイシン
グ装置上に載置した。次いで、半導体ウェハをダイシン
グ装置上に固定して100mm/secの速度で5mm
×5mmにダイシングした後、(株)オーク製作所製U
V−330 HQP−2型露光機を使用して、500m
J/cm2の露光量で接着シートの支持体フィルム側か
ら露光し、ピックアップ装置にてダイシングしたチップ
をピックアップし、ダイシング時のチップ飛び及びピッ
クアップ性を評価した。
【0082】さらに、上記接着シート付きシリコンウェ
ハに500mJ/cm2の露光量で接着シートの支持体
フィルム側から露光し、露光前後の接着シート/基材界
面の接着強度を、90°ピール強度で測定した(引張り
速度 50m/min)。これらの評価結果をまとめて
表1に示す。
【0083】(実施例2)実施例1において、カバーフ
ィルムを製造例1で得られた基材フィルムを備えた膜厚
が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F−
1)から製造例2で得られた基材フィルムを備えた膜厚
が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F−
2)に変えた以外は実施例1と全く同様の操作を行い、
接着シート(接着層と粘接着層を併せた厚みが51μ
m)(接着シート2)を得た。得られた接着シート2を
実施例1と同様の条件で評価した結果を表1に示す。
【0084】(実施例3)実施例1において、合成例1
で得られた2−ニトロベンジルカルバミン酸誘導体を合
成例2で得られたアミンイミド化合物に変えた以外は実
施例1と全く同様の操作を行い、接着シート(接着層と
粘接着層を併せた厚みが51μm)(接着シート3)を
得た。得られた接着シート3を実施例1と同様の条件で
評価した結果を表1に示す。
【0085】(実施例4)実施例3において、カバーフ
ィルムを製造例1で得られた基材フィルムを備えた膜厚
が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F−
1)から製造例2で得られた基材フィルムを備えた膜厚
が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F−
2)に変えた以外は実施例1と全く同様の操作を行い、
接着シート(接着層と粘接着層を併せた厚みが51μ
m)(接着シート4)を得た。得られた接着シート4を
実施例1と同様の条件で評価した結果を表1に示す。
【0086】(実施例5)実施例1において、合成例1
で得られた2−ニトロベンジルカルバミン酸誘導体を2
−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォ
リノフェニル)−ブタノン−1(Ciba Speci
ality Chemicals社製、商品名:イルガ
キュア369)に変えた以外は実施例1と全く同様の操
作を行い、接着シート(接着層と粘接着層を併せた厚み
が51μm)(接着シート5)を得た。得られた接着シ
ート5を実施例1と同様の条件で評価した結果を表1に
示す。
【0087】(実施例6)実施例5において、カバーフ
ィルムを製造例1で得られた基材フィルムを備えた膜厚
が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F−
1)から製造例2で得られた基材フィルムを備えた膜厚
が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F−
2)に変えた以外は実施例1と全く同様の操作を行い、
接着シート(接着層と粘接着層を併せた厚みが51μ
m)(接着シート6)を得た。得られた接着シート6を
実施例1と同様の条件で評価した結果を表1に示す。
【0088】(比較例1)実施例1において、合成例1
で得られた2−ニトロベンジルカルバミン酸誘導体を除
いた以外は実施例1と全く同様の操作を行い、接着シー
ト(接着層と粘接着層を併せた厚みが51μm)(接着
シート7)を得た。得られた接着シート7を実施例1と
同様の条件で評価した結果を表1に示す。
【0089】(比較例2)エピコート828(油化シェ
ルエポキシ(株)製商品名、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、エポキシ当量190)45重量部、ESCN1
95(住友化学工業(株)商品名、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、エポキシ当量195)15重量部、
プライオーフェンLF2882(大日本インキ化学工業
(株)製商品名、ビスフェノールAノボラック樹脂)4
0重量部、フェノトートYP−50(東都化成(株)商
品名、フェノキシ樹脂、分子量5万)15重量部、HT
R−860P−3(帝国化学産業(株)商品名、エポキ
シ基含有アクリルゴム、分子量100万、Tg−7℃)
150重量部、キュアゾール2PZ−CN(四国化成工
業(株)製商品名、1−シアノエチル−2−フェニルイ
ミダゾール)0.5重量部、NUC A−187(日本
ユニカー(株)製商品名、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン)0.7重量部からなる組成物に、メ
チルエチルケトンを加えて攪拌混合し、真空脱気した。
このワニスを、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレ
ート(帝人(株)製、テイジンテトロンフィルム:G2
−50)上に塗布し、140℃で5分間加熱乾燥して、
接着シート(接着層の厚みが50μm)(接着シート
8)を得た。得られた接着シート8を実施例1と同様の
条件で評価した結果を表1に示す。
【0090】(比較例3)実施例1において、カバーフ
ィルムを製造例1で得られた基材フィルムを備えた膜厚
が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F−
1)から、厚さ75μmの離型処理したポリエチレンテ
レフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)
製、テイジンピューレックス:S31)に変えた以外は
実施例1と全く同様の操作を行い、接着シート(粘接着
層の厚みが1μm)(接着シート9)を得た。得られた
接着シート9を実施例1と同様の条件で評価した結果を
表1に示す。
【0091】表1から、本発明の接着シートは耐熱性お
よび耐湿性に優れ、ダイシング時のチップ飛びも無く、
ピックアップ性も良好である。さらに、露光前後の接着
強度差が大きいため、作業条件の許容度が大きいため、
作業条件の許容度が大きく、作業性に優れるものであ
る。
【0092】
【表1】
【0093】
【発明の効果】本発明の接着シートは、ダイシング工程
ではダイシングテープとして、半導体素子と支持部材の
接合工程では接続信頼性に優れる接着剤として使用する
ことができ、また、半導体搭載用支持部材に熱膨張係数
の差が大きい半導体素子を実装する場合に必要な耐熱
性、耐湿性を有し、かつ作業性に優れるものである。ま
た、本発明の接着シートを使用した半導体装置の製造方
法は、製造工程を簡略化でき、しかも製造した半導体装
置は、半導体搭載用支持部材に熱膨張係数の差が大きい
半導体素子を実装する場合に必要な耐熱性、耐湿性およ
び作業性を兼ね備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る接着シートの基材フィルムを備
えた粘接着層の一例の断面図である。
【図2】 本発明に係る接着シートの基材フィルムを備
えた接着層の一例の断面図である。
【図3】 本発明の接着シートの一例の断面図である。
【図4】 本発明に係る接着シートに半導体ウエハを貼
着した状態を示す。
【図5】 本発明に係る接着シートを半導体ウエハのダ
イシング工程に用いた場合の説明図である。
【図6】 図5に示す工程の後、接着シートに、裏面か
ら放射線を照射した状態を示す。
【図7】 図6に示す工程の後、半導体素子をピックア
ップする工程を示す。
【図8】 ピックアップされた半導体素子と粘接着層を
示す。
【図9】 半導体素子を半導体素子搭載用支持部材に熱
圧着した状態を示す。
【符号の説明】
1…基材フィルム 2…粘接着層 3…接着層 4…基材フィルム 5…吸引コレット 6…半導体素子搭載用支持部材 A…半導体ウエハ A1、A2、A3…半導体素子 B…放射線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 恵介 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 (72)発明者 細川 羊一 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 (72)発明者 宇留野 道生 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 Fターム(参考) 4F100 AK01A AK01B AK25A AK25B AK42 AK53 AK53A AK53B AR00A AR00B AT00C BA03 BA07 BA25 CA02A CA02B EH46 EJ52 EJ52A EJ54 EJ86 GB41 JD09A JJ03 JK07A JK07B JL11 JL14 YY00A YY00B 4J004 AA13 AB01 AB05 AB06 BA03 FA05 4J040 EC001 JA09 JB09 KA16 NA20 5F047 BA22 BA23 BA34 BB03 BB19

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)(A)エポキシ樹脂およびエポキ
    シ樹脂硬化剤、(B)官能性モノマーを含む重量平均分
    子量が10万以上である高分子量成分、および(C)放
    射線照射によって塩基を発生する化合物を含む粘接着
    層、および(2)(A)エポキシ樹脂およびエポキシ樹
    脂硬化剤、(B)官能性モノマーを含む重量平均分子量
    が10万以上である高分子量成分を含む接着層及び
    (3)基材を備えたことを特徴とする放射線重合性及び
    熱重合性接着シート。
  2. 【請求項2】 前記(B)官能性モノマーを含む重量平
    均分子量が10万以上である高分子量成分が、エポキシ
    基含有反復単位を0.5〜6重量%含有するエポキシ基
    含有(メタ)アクリル共重合体である請求項1記載の接
    着シート。
  3. 【請求項3】 前記(1)粘接着層が、前記(A)エポ
    キシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤を100重量部、前
    記(B)官能性モノマーを含む重量平均分子量が10万
    以上である高分子量成分を10〜400重量部、および
    前記(C)放射線照射によって塩基を発生する化合物を
    0.01〜200重量部含有する、請求項1または2記
    載の接着シート。
  4. 【請求項4】 前記(2)接着層が、前記(A)エポキ
    シ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤を100重量部、およ
    び前記(B)官能性モノマーを含む重量平均分子量が1
    0万以上である高分子量成分を10〜400重量部含有
    する、請求項1または2記載の接着シート。
  5. 【請求項5】 前記(C)放射線照射によって塩基を発
    生する化合物が、水溶液中におけるpKaが7以上の塩
    基を放射線照射によって発生することを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか1項記載の接着シート。
  6. 【請求項6】 前記(1)粘接着層および(2)接着層
    が、25℃で10〜2000MPa、および260℃で
    3〜50MPaの加熱硬化後の貯蔵弾性率を有する、請
    求項1〜5のいずれ か1項記載の接着シート。
  7. 【請求項7】 前記(1)粘接着層、(2)接着層およ
    び(3)基材が、(3)基材/(1)粘接着層/(2)
    接着層の順で積層されている請求項1〜6のいずれか1
    項記載の接着シート。
  8. 【請求項8】 放射線の照射により、前記(1)粘接着
    剤層と(3)基材との間の接着力を制御する請求項1〜
    7のいずれか1項記載の接着シート。
  9. 【請求項9】 前記(1)粘接着層及び(2)接着層の
    膜厚の比が、(1)粘接着層/(2)接着層=0.01
    〜0.5である請求項1〜8のいずれか1項記載の接着
    シート。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9いずれか1項記載の接着
    シートを用いて、半導体素子と半導体搭載用支持部材と
    を接着した半導体装置。
  11. 【請求項11】 (1)請求項1〜6のいずれか1項記
    載の接着シートを、前記(2)接着層を介して半導体ウ
    エハに貼り付ける工程と、(2)前記半導体ウエハをダ
    イシングして、粘接着層及び接着層付きする工程と、
    (3)ダイシング後において、前記接着シートに放射線
    を照射して前記粘接着層を硬化させ半導体素子を形成、
    その後前記基材を剥離する工程と、(4)前記粘接着層
    及び接着層付き半導体素子と半導体素子搭載用の支持部
    材とを、前記接着シートを会して接着する工程と、を含
    む半導体装置の製造方法。
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