JP2003301068A - ポリ乳酸発泡粒子よりなる成形物及びその製造方法 - Google Patents
ポリ乳酸発泡粒子よりなる成形物及びその製造方法Info
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Abstract
るポリ乳酸発泡粒子とポリ乳酸発泡粒子よりなる成形物
を提供する。 【解決手段】示差走査熱量分析(DSC)で測定され
る、溶融エンタルピー(ΔH)が5.0J/g以上であ
る、ポリ乳酸発泡粒子よりなる成形物であって、該ポリ
乳酸発泡粒子は、1)L体とD体からなり、その比率が
D/L=5/95〜40/60(モル%)またはL/D
=5/95〜40/60(モル%)である、ポリ乳酸お
よびポリ乳酸混合物に増粘剤を加えてポリ乳酸組成物を
製造し、2)該組成物に発泡剤として炭素数3〜6の炭
化水素化合物を含浸させて発泡性粒子を製造し、3)該
発泡性粒子を50〜105℃の水蒸気で10〜300秒
熱処理することを特徴とする方法により製造したポリ乳
酸発泡粒子を成形後、80℃〜120℃で成形物を熱処
理することにより製造することができる。
Description
地球環境保全に資する乳酸を主たる原料として、主とし
て包装材料に使用される耐熱性に優れた生分解性発泡粒
子よりなる成形物及びその製造方法に関する。
プラスチック発泡体が包装、梱包材として多量に用いら
れており、その素材はポリスチレン(PS)、ポリオレ
フィンといった石油を原料とする化学製品で、使用後の
処分が困難で、焼却するにしても燃焼カロリーが高く、
焼却炉をいためたり、埋め立てをしても分解しない上に
容積が大きいために処分場のスペースを占有してしまう
といった大きな社会問題となってきている。
ぼす、河川、海洋など、自然態系への影響も無視できな
くなってきている。そこで、生態系の中で分解し、地球
環境への影響が少ない樹脂が開発された。例えば、微生
物の体内で合成されるポリヒドロキシブチレート系樹脂
や、脂肪族グリコールと脂肪族カルボン酸からなるポリ
エステル又は、カプロラクトンを主成分とするポリエス
テル系樹脂などが発表されているが、前者は、微生物が
作り出すため、純度が低い上、極めて生産性が悪く、利
用は制限される。
った安価で多量に入手できるものであるから生産性は確
かに良いが、結晶性樹脂である上にガラス転移点が低い
ため、包装材料としてはその用途が制限されると共に原
料を石油・天然ガスとしているため、分解すると地球上
に存在する炭酸ガスに新たに炭酸ガスが加算されるた
め、炭酸ガスの増加抑制に寄与しない。又、長期的にみ
た場合原料ソースが有限であるため、やがて入手が困難
となり、本当の意味での地球環境保全に資し得ない。
ガスを原料としない樹脂としてトウモロコシなどの植物
から得られる乳酸(ラクチド)の重合により得られるポ
リ乳酸が注目されており、ポリ乳酸からなる発泡体につ
いても提案されている。(特開2000−7812、特
開2000−17037等) しかしながら、ポリ乳酸のガラス転移温度(Tg)は約
60℃とポリスチレン(Tg=約100℃)より低いた
め、耐熱性が要求される緩衝材、例えば船で輸出する際
に赤道を通過する家電などの緩衝材として用いることは
難しい。
ば船で輸出する際に赤道を通過する家電などに使用され
る、耐熱性を有する緩衝材として用いることができるポ
リ乳酸発泡粒子とポリ乳酸発泡粒子よりなる成形物を提
供することにある。
の結果、ポリ乳酸組成物からなりかつ耐熱性を有する発
泡性粒子及び成形物について検討を行い、本願発明に至
ったものである。
C)で測定される、溶融エンタルピー(ΔH)が5.0
J/g以上である、ポリ乳酸発泡粒子よりなる成形物で
あって、該成形物は、1)L体とD体からなり、その比
率がD/L=5/95〜40/60(モル%)またはL
/D=5/95〜40/60(モル%)である、ポリ乳
酸およびポリ乳酸混合物に増粘剤を加えてポリ乳酸組成
物を製造し、2)該組成物に発泡剤として炭素数3〜6
の炭化水素化合物を含浸させて発泡性粒子を製造し、
3)該発泡性粒子を50〜105℃の水蒸気で10〜3
00秒熱処理することを特徴とする方法により製造した
ポリ乳酸発泡粒子を成形後、80℃〜120℃で成形物
を熱処理することにより製造することができる。
る成形物は示差走査熱量分析(DSC)で測定される、
溶融エンタルピー(ΔH)が5.0J/g以上、好まし
くは7.5J/g以上、特に好ましくは10J/g以上
のものである。溶融エンタルピー(ΔH)は示差走査熱
量分析(DSC)において、ポリ乳酸発泡粒子及びポリ
乳酸発泡粒子からなる成形物を25℃から10℃/分で
昇温したときに測定される吸熱ピークより求められる。
ΔHが5.0J/g未満の場合は、耐熱性があるポリ乳
酸発泡粒子からなる成形物とはならない。
は、ポリ乳酸または2種類以上のポリ乳酸を混合したポ
リ乳酸混合物として、L体とD体の比率がD/L=5/
95〜40/60(モル%)またはL/D=5/95〜
40/60(モル%)であるポリ乳酸またはポリ乳酸混
合物から発泡粒子を製造し、この発泡粒子から成形物を
製造した後、これを80℃〜120℃で熱処理する方法
により製造できる。この場合、ポリ乳酸中のD/Lが4
0/60(モル%)を超え、60/40(モル%)未満
であると、耐熱性は向上しない。また成形物を熱処理す
る温度が80℃未満では耐熱性が向上せず、120℃を
超えると発泡粒子や成形物が変形しやすくなる。成形物
を熱処理する時間は、成形物の形状などによって異なる
が、好ましくは、30秒から4時間程度である。
がJIS K7210(荷重2.16kg)に準拠した
メルトインデックス値(MI)で1〜10の範囲にある
高分子量のポリ乳酸が好ましい。MI値がこの範囲にあ
れば、生産性に優れ、発泡倍率の高い発泡体を得る事が
出来るので好ましい。
度(MI)が1〜10の範囲にある高分子量のポリ乳酸
を用いるのが望ましい。この範囲であればポリ乳酸の重
合段階又は樹脂段階にポリイソシアネート、酸無水物、
エポキシ化合物、過酸化物等化合物を1重量%以下添加
し予め弱めの分岐または分子鎖延長しておくのが後での
好適な分子架橋構造をとるためには望ましい。
た性質、例えば生分解性、発泡性、発泡成形物の形態安
定性、耐熱性、発泡粒子の貯蔵性、機械的性質、耐薬品
性、等を損なわない範囲で他の樹脂をブレンド又は共重
合することが出来る。ブレンド又は共重合する樹脂の割
合は、樹脂の性質により異なるが、一般的には5重量%
以内である。
れるポリイソシアネートとしては芳香族、脂環族、脂肪
族系のいずれのポリイソシアネートでも良いが、例え
ば、芳香族ポリイソシアネートとしてはトリレジフェニ
ルメタン、ナフチレン、トリジン、キシレン、トリフェ
ニルメタンを骨格とするポリイソシアネート、脂環族ポ
リイソシアネートとしてはイソホロン、水素化ジフェニ
ルメタンを骨格とするポリイソシアネート、脂肪族ポリ
イソシアネートとしてはヘキサメチレン、リジンを骨格
とするポリイソシアネートがあり、その中で汎用性、取
り扱い性、耐候性等からトリレジフェニルメタン、特に
ジフェニルメタンが好ましく使用される。
基数は2.3当量以上特に2.7当量以上が良い。該ポ
リイソシアネートの樹脂組成を得る時に添加する混合量
はポリ乳酸に対して0.5〜3重量%が好ましい。添加
量がこの範囲であると、溶融粘度が上昇し、分岐密度、
架橋密度が適性なので、発泡性に優れるので好ましい。
特に好ましいポリイソシアネートの混合量は0.8〜3
重量%である。ポリイソシアネートを用いる場合は、樹
脂組成物の保有水分を100〜10,000ppmの範
囲に保持し20〜60℃の温度で熟成し、溶融粘度がJ
ISK7210(荷重21.6kg)に準拠したメルト
インデックス値(MI)で5以下、好ましくは1以下で
あることが望ましい。
物、エポキシ化合物も増粘剤として本発明に使用するこ
とが出来る。例えば、酸無水物としてはトリメリット酸
無水物、ピロメリット酸無水物が、エポキシ化合物とし
ては2当量を超えるエポキシ基を有するジグリシジルエ
ーテル化合物があげられる。これら化合物の混合量は
0.5〜3重量%であることが好ましい。
且つ小さくする目的で発泡核剤を添加しても良い。ポリ
乳酸に混合、分散させる発泡核剤としてはタルク、珪藻
土、シリカ、カオリン、ゼオライト、マイカ、アルミ
ナ、ベントナイトなどが使用できる。その配合量は該ポ
リ乳酸に対して0.5〜20重量%、更に好ましくは、
2〜10重量%である。
セル数、セルの均一性且つその大きさから好ましく使用
される。本発明に使用するタルクをはじめとする発泡核
剤は、その平均粒子径が10μm以下、好ましくは5μ
m以下、更に好ましくは3μm以下である。発泡セル膜
の膜厚は多くの場合数μmである。
泡粒子を製造するに際して、上述したポリイソシアネー
トをはじめとする増粘剤及びタルクはじめとする発泡核
剤をポリ乳酸に添加して生分解性樹脂組成物を得る。こ
の時、増粘剤・発泡核剤を分散させる方法はラクチドか
らポリ乳酸を得る重合工程、ポリ乳酸と増粘剤及び発泡
核剤を混練機等で溶融混練する方法のいずれでも良い。
例えば2重量%以上の高濃度の発泡核剤を添加、分散さ
せるためには二軸混練機を使用して溶融混練する方法が
好ましく、増粘剤の添加もその強い反応性から二軸混練
機を使用して溶融混練する方法が好ましい。
練時の溶融粘度が比較的低くても、後の熟成で増粘出
来、押し出し時の溶融粘度は低くてすみ粒子径を小さく
することが出来る。かかる方法で得られた粒子は発泡粒
子の粒子径を小さく出来、薄物成形物にも適用できる。
その粒子の平均粒子径は5mm以下が望ましく、好まし
くは3mm以下である。また、粒子径の最長径の最短径
に対する比率は3以下が更に好ましくは2以下が望まし
い。
発泡剤、発泡助剤を含浸させ、発泡処理により、高発泡
倍率で微細な発泡セルを均一に有する柔軟性、緩衝性の
優れた発泡粒子及びその成形物を得るには、発泡剤とし
て炭素数3〜6の炭化水素化合物を使用することが好ま
しい。炭素数2以下の炭化水素化合物は、発泡粒子から
揮散しやすく、貯蔵性に欠けるため実用性でない。ま
た、炭素数7以上の炭化水素化合物は、沸点が80℃以
上と、発泡粒子を水蒸気で処理する温度以上となるた
め、高発泡倍率の発泡粒子を得ることは難しい。発泡剤
として、特にブタン化合物あるいはペンタン化合物が発
泡性粒子の貯蔵性、高発泡倍率、発泡セルの微細化、均
一性に優れ好ましい。
タン化合物は、ノルマルブタン、イソブタンの単独、そ
れらの混合のいずれでも使用可能であり、またペンタン
化合物はノルマルペンタン、イソペンタンの単独、それ
らの混合のいずれでも使用可能である。さらにブタン化
合物とペンタン化合物を混合して用いてもよい。
助剤を使用しても良い。発泡助剤を使用すると、比較的
低い温度で、発泡剤である炭素数3〜6の炭化水素化合
物をポリ乳酸樹脂組成物に含浸させることができる。
ン、キシレンなどの低分子量芳香族化合物が使用される
が、本発明に使用される発泡助剤は炭素数1〜4の脂肪
族アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトンの如き低級脂肪族ケトンが好適である。これら
発泡助剤の中でメチルアルコール、エチルアルコール、
アセトンが特に好ましく使用される。
浸させるに際し、それぞれのポリ乳酸樹脂組成物に対す
る配合量は特に制限はないが、含浸量は両方併せて5〜
30重量%が、更には8〜20重量%が好ましい。この
範囲であると、高発泡倍率、発泡セルの微細化、均一性
の良好な発泡粒子が得られるので好ましい。
用でき、水分散系又は非水系で、加熱下、密閉下で行う
ことが出来る。密閉状態にすることにより系内は常圧よ
り高い圧力に保たれる。例えば、密閉したオートクレー
ブに本発明のポリ乳酸組成物、発泡剤、発泡助剤を所定
量投入し、内温70℃以上、115℃未満に保持しなが
ら数時間加熱すると発泡性粒子を得ることが出来る。特
にポリ乳酸組成物中のD体またはL体の含有量が低い
(10モル%未満)場合、成形可能な発泡倍率を得るた
めには、90℃以上、115℃未満の内温とすることが
好ましい。また長時間の加熱によりポリ乳酸組成物が分
解されるため、保持時間は下記式(1)に示す時間とす
べきである。 0<T≦34.5−0.3×H (1) (ここでTは密閉下に生分解性樹脂組成物を発泡助剤と
発泡剤を保持する時間(単位:時間(Hr))であり、
Hはそのときの内温(℃)である。)
蒸気温度が50〜105℃、処理時間10〜300秒、
好ましくは水蒸気温度が60〜95℃、処理時間20〜
100秒の条件下で処理する。これにより微細な発泡セ
ルを有する柔軟性、緩衝性の優れた発泡粒子を得ること
が出来る。
未満の場合は、殆ど発泡は起こらずたとえ発泡が起こっ
たとしてもその発泡倍率は極めて低いものとなる。又、
熱処理温度が105℃を超える場合は、発泡性粒子は瞬
間的には高い発泡倍率を示すが、温度が高すぎるため発
泡粒子の収縮が起こり結果的には発泡倍率が減少し、硬
い発泡粒子しか得られない。
0.5mm以下、更には0.3mm以下であることが好
ましい。平均径が0.5mm以下、特に平均径が0.3
mm以下の発泡セルを有する発泡粒子から得られる成形
物は発泡ポリスチレン成形物とほぼ同一の柔軟性、緩衝
性を有している。特に発泡倍率をアップさせても際立っ
て大きいセルが存在するとセル壁面が薄くなり、逆に繰
り返し荷重の緩衝性が低下する。
加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、制電剤、導電剤、
難燃剤、紫外線吸収剤、可塑剤等について適宜添加する
ことが出来る。但し、難燃剤等は塩素等のハロゲン化物
であることが多く、生分解性や焼却処分時の有害物質発
生という観点から最小限に留めておくのが好ましい。
て、定法により様々な種類の発泡粒子成形物を得る事が
出来る。具体的には、食品用発泡容器、非食品用容器、
発泡シート、バラ緩衝材、成形された緩衝材、多孔性シ
ート又は成形物等である。
20℃で熱処理することによっても耐熱性のある成形物
を得ることができる。熱処理の方法については特に限定
されるものではなく、従来公知の方法が使用できる。但
し、熱処理中に成形物が更に発泡、変形する場合がある
ため、加熱は成形物の形状を保持できるように行うこと
が好ましい。例えば、予備発泡粒子を、加熱した金型内
で成形後、しばらく金型内で保持して加熱する方法など
が挙げられる。
に具体的に説明する。尚、評価は下記の方法で行った。
用。サンプル5mgを、25℃から10℃/分で200
℃まで昇温して測定した。
拠した方法で測定。(測定温度190℃、オリフィス径
2mm、2.16kg荷重の条件)
0に準拠した方法で測定。(測定温度190℃、オリフ
ィス径2mm、21.6kg荷重の条件)
粒子の重量から次式により算出。 含浸率(%)=(含浸後の粒子重量−含浸前の粒子重
量)/含浸前の粒子重量×100
前の発泡性粒子の体積及び発泡粒子の体積を測定し、両
者の比を発泡倍率とした。
00×30mmの試験片を切り出し、恒温恒湿槽(60
℃、相対湿度80%)中に24時間保管したときの寸法
変化で評価した。 ◎:全く変化なし ○:2%以下の変化 △:2〜10%の変化 ×:10%を超える変化
きの、成形物の外観を目視にて評価した。 ◎:極めて良好 ○:良好 △:不良 ×:成形不可
ルを用いて再結晶して精製した。精製したL−ラクチ
ド、D―ラクチド及び触媒としてオクチル酸スズをスズ
として10ppm添加し、表1の組成になるように攪拌
機付きオートクレーブに仕込み、減圧脱気した後、窒素
雰囲気下で各々の重合条件で開環重合した。反応終了
後、オートクレーブよりポリマーを取り出し、溶融粘度
(MI)を測定し、MIが3〜5のポリマーを得た。ま
た、オートクレーブ中にエポキシ化大豆油を5000p
pm添加して同様に反応させてMIが3〜5のポリ乳酸
を得た。結果を表1に示す。
水分が1000ppm以下になるまで乾燥させた後、該
ポリマーに対してタルクを3重量%及びジフェニルメタ
ンポリイソシアネートを2.5重量%それぞれブレンド
した後、二軸混練機に供給し、回転数120rpm、溶
融温度185℃、滞留時間3〜5分、吐出量7.5kg
/時の条件下に反応混練した。得られたポリ乳酸組成物
を切断した後、保有水分2,000ppmで50℃で2
4時間熟成処理を行い、直径約1mmの粒子を得た。結
果を表2に示した。
としてイソブタンを所定量、発泡助剤としてメタノール
所定量を回転式オートクレーブに仕込み温度80〜11
0℃、回転数3rpm、2時間保持した後冷却し、発泡
性粒子を得た。
し、予備発泡機(ダイセン工業(株)DYHL−30
0)に約3kg投入し、水蒸気にて85℃の温度に、4
5秒間保持した。得られた発泡粒子を風乾した後、篩を
使用し融着粒子を分別した。該発泡粒子の発泡倍率を評
価した。
C)に300×300×30mm又は300×300×
60mmの金型を設置し、製造例4に例示した発泡粒子
を24時間エージングした後充填し、スチーム圧0.0
5MPa、10〜30秒処理し成形加工し成形物を得
た。該成形物の耐熱性評価を実施した。
成物C1〜C7を、製造例3に例示した方法で発泡性粒
子を得た。ポリ乳酸組成物は発泡剤としてイソブタンを
300部使用し含浸を行い、発泡性粒子を得た。該発泡
性粒子について、製造例4に例示した方法で発泡粒子を
得た。こうして得られた発泡粒子を製造例5に例示した
方法で成形加工を行い、それぞれの成形物を得た。実施
例1〜5、比較例4〜8については得られた成形物を金
型内に入れたまま、所定温度・時間で熱処理した。こう
して得られた成形物の物性評価を行った。
%以下のポリ乳酸を単独で用い、成形物の熱処理を行わ
ない場合あるいは熱処理温度が80℃未満の場合、成形
物の溶融エンタルピー(ΔH)が5.0J/g未満とな
り、耐熱性が低い(比較例1、2、5、6)。さらに、
D体含有量が40モル%を超えるポリ乳酸を単独で用い
た場合は、成形物を100℃で熱処理を行ったにもかか
わらず、その溶融エンタルピー(ΔH)が5.0J/g
未満となり、耐熱性が低いものとなった(比較例4)。
一方、D体含有量が5モル%未満のポリ乳酸を単独で用
いた場合、発泡倍率が著しく低くなり、成形物を得るこ
とができなかった(比較例3)。さらに成形物の熱処理
温度が120℃を超える場合、発泡粒子が変形し、良好
な成形物を得ることができなかった。(比較例7、8)
泡粒子よりなる成形物は、耐熱性が要求される緩衝材と
して使用することができ、さらに生分解性を有し、かつ
石油、天然ガスを原料としない樹脂である、トウモロコ
シなどの植物から得られる乳酸(ラクチド)の重合によ
り得られるポリ乳酸を主成分とするため、地球環境保全
にも十分資するものである。
Claims (8)
- 【請求項1】 ポリ乳酸発泡粒子よりなり、示差走査熱
量分析(DSC)で測定される溶融エンタルピー(Δ
H)が5.0J/g以上である成形物。 - 【請求項2】 ポリ乳酸発泡粒子よりなり、示差走査熱
量分析(DSC)で測定される溶融エンタルピー(Δ
H)が7.5J/g以上である請求項1記載の成形物。 - 【請求項3】 L体とD体からなり、その比率がD/L
=5/95〜40/60(モル%)またはL/D=5/
95〜40/60(モル%)であるポリ乳酸またはポリ
乳酸混合物からなる請求項1または2記載の成形物。 - 【請求項4】 1)L体とD体からなり、その比率がD
/L=5/95〜40/60(モル%)またはL/D=
5/95〜40/60(モル%)であるポリ乳酸または
ポリ乳酸混合物に増粘剤を加えてポリ乳酸組成物を製造
し、2)該組成物に発泡剤として炭素数3〜6の炭化水
素化合物を含浸させて発泡性粒子を製造し、3)該発泡
性粒子を50〜105℃の水蒸気で10〜300秒熱処
理することを特徴とする方法により製造したポリ乳酸発
泡粒子から成形物を製造するに際し、得られたポリ乳酸
発泡粒子を成形後、80℃〜120℃で成形物を熱処理
することを特徴とする、ポリ乳酸発泡粒子よりなる成形
物の製造方法。 - 【請求項5】 炭素数3〜6の炭化水素化合物がブタン
化合物あるいはペンタン化合物、またはこれらの混合物
である請求項4に記載のポリ乳酸発泡粒子よりなる成形
物の製造方法。 - 【請求項6】 ブタン化合物がイソブタンおよび/また
はノルマルブタンである請求項5に記載のポリ乳酸発泡
粒子よりなる成形物の製造方法。 - 【請求項7】 ペンタン化合物が、イソペンタンおよび
/またはノルマルペンタンである請求項5に記載のポリ
乳酸発泡粒子よりなる成形物の製造方法。 - 【請求項8】 ポリ乳酸組成物に発泡剤を含浸させて発
泡性粒子を製造するに際し、内温(H)を70℃以上1
15℃未満とし、下記式(1)を満足する時間で、密閉
して保持することを特徴とする請求項4〜7のいずれか
1つに記載のポリ乳酸発泡粒子よりなる成形物の製造方
法。 0<T≦34.5−0.3×H(1) (ここでTは密閉状態でポリ乳酸樹脂組成物を発泡助剤
と発泡剤を保持する時間(単位:時間(Hr))であ
り、Hはそのときの内温(℃)である。)
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Cited By (4)
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