JP2003300686A - エレベータの乗降用出入口構造 - Google Patents
エレベータの乗降用出入口構造Info
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Abstract
ことができ、作動中であってもエレベータの内外を往来
可能な遮煙機能を備えたエレベータの乗降用出入口構造
を提供する。 【解決手段】 乗降用出入口10を形成する周縁部12
と、該周縁部12内に設けられた気体の流路20と、該
流路20内と周縁部12の外部とを連通する気体放出孔
20aと、エレベータホール32に設けられた煙感知手
段30と、流路20内に気体を供給する気体供給手段2
8とを備え、煙感知手段30が煙を感知したときに、前
記気体供給手段28により流路20内に供給された気体
が前記気体放出孔20aから放出されて、エレベータ昇
降路16内が遮煙される。
Description
に、エレベータの乗降用出入口からエレベータ昇降路内
に煙が入り込むことを防止する遮煙機能を備えたエレベ
ータの乗降用出入口構造に関する。
乗降用出入口構造としては、例えば、エレベータの出入
口を閉塞する防煙シャッターを備えたものがある。しか
しながら、防煙シャッターは高価であると共に、これを
備えるためには、エレベータホールの天井部に防煙シャ
ッターを格納するスペースが必要であり、また、シャッ
ターが昇降するためのガイドレールを側壁部分に設ける
必要がある。このため、防煙シャッターは、万一発生す
るかもしれない火災に備え、通常は必要としないもので
あるにも拘わらず、それを格納するために多大なスペー
スを占有し、また、ガイドレールを設けることにより少
なからず美観を損なっていた。
ータの出入口の周縁部に、前記出入口を開閉可能な扉に
対向させて熱膨張性部材を設け、煙を感知した際には、
熱膨張性部材を加熱して膨張させ、閉じた状態のエレベ
ータ扉と出入口周縁部との隙間を、膨張した熱膨張性部
材にて閉塞するエレベータの乗降用出入口構造が知られ
ている。
膨張性部材を備えたエレベータの乗降用出入口構造は、
煙を感知してから熱膨張性部材を加熱するため、熱膨張
性部材が膨張する温度に達するまでに、煙がエレベータ
昇降路内に浸入する虞がある。
び収縮させて元の状態に復元させることは不可能であ
る。このため、設置後の作動確認や定期点検及び訓練等
にて、実際に動作、すなわち膨張させることができず、
機能確認をすることができないため信頼性が確保できな
い。さらに、熱膨張性部材を膨張させて、扉と出入口周
縁部との隙間を閉塞するため、熱膨張性部材は扉に密着
することになる。したがって、熱膨張性部材が膨張した
後には扉を開くことは難しい。このため例えば、煙を感
知した際に、エレベータ内に取り残された人を、扉を開
いて外部に避難させることができないという課題があっ
た。
認や点検等を容易に且つ繰り返し行うことができ、作動
中であってもエレベータの内外を往来可能な遮煙機能を
備えたエレベータの乗降用出入口構造を提供することを
目的とする。
めに請求項1に示すエレベータの乗降用出入口構造は、
エレベータの昇降路に連通する乗降用出入口を形成する
周縁部と、該周縁部内に設けられた気体の流路と、該流
路内と周縁部の外部とを連通する気体放出孔と、エレベ
ータホールに設けられ煙を感知したときに感知信号を生
成する煙感知手段と、前記感知信号に応じて前記流路内
に気体を供給する気体供給手段とを備え、前記煙感知手
段が煙を感知したときに、前記気体供給手段により流路
内に供給されて前記気体放出孔から放出される気体によ
って、エレベータ昇降路内を遮煙することを特徴とす
る。
れば、乗降用出入口を形成する周縁部内から放出される
気体によって、エレベータ昇降路内を遮煙するので、エ
レベータホール側で感知された煙のエレベータ昇降路内
への浸入を防止することが可能となる。また、エレベー
タ昇降路内を、気体供給手段により流路内に供給されて
気体放出孔から放出される気体により遮煙するので、遮
煙する際には気体供給手段を作動させ、遮煙を必要とし
ない場合には、気体供給手段を停止させることにより容
易に機能させることが可能となる。特に、一旦エレベー
タ昇降路内を遮煙したとしても、容易に元の状態に復帰
させることができるため、何度でも、繰り返し動作させ
ることが可能となる。このため、施工後の動作確認及び
定期点検時に、実際に作動させることができるため、高
い信頼性を確保することが可能となる。
出入口構造は、前記乗降用出入口の前記昇降路側に、当
該乗降用出入口を開閉可能な扉を備え、前記気体放出孔
は、前記扉の閉止状態にて当該扉と対向する位置に設け
られ、前記放出された気体は扉に沿ってエレベータホー
ル側に向かう気流となることを特徴とする。
れば、気体は扉側に放出されているだけであり、扉と周
縁部とは接触していない。したがって、気体が放出され
てエレベータ昇降路内が遮煙された状態であっても、扉
の開閉を妨げるものは存在せず、扉は通常通り開閉する
ことが可能である。このため、煙を感知した際に、エレ
ベータ内に人が取り残されることがあっても、扉を開い
てその人をエレベータ外に避難させることが可能とな
る。さらに、人を避難させた後には、再びエレベータ昇
降路内を遮煙することが可能となる。
気体放出孔は、昇降路側の扉と対向する位置に設けられ
ているので、エレベータホール側からは見えない位置と
なる。このため、エレベータホールの美観を損なうこと
もない。
出入口構造は、前記気体が空気であることを特徴とす
る。かかるエレベータの乗降用出入口構造によれば、放
出される気体は空気なので、放出されたエレベータホー
ル側に人がいても無害であるため安全性が確保され、ま
た、取り扱いも容易である。
出入口構造は、前記気体供給手段は、前記空気を流路に
送出する送風機であることを特徴とする。かかるエレベ
ータの乗降用出入口構造によれば、送風機を用いること
により、供給する空気を、エレベータホールの気圧より
高い気圧とすることが可能となり、これにより、エレベ
ータホール側に空気を容易に放出させることが可能とな
る。
出入口構造は、前記気体供給手段は、前記気体供給手段
は、空調機と、前記感知信号に応じて前記空調機に接続
された空調用ダクトと前記流路とを連通させる開閉弁
と、で構成されていることを特徴とする。かかるエレベ
ータの乗降用出入口構造によれば、防災設備としての送
風機を別途設けることなく、建物設備としての空調機を
用いて安価に遮煙機能を設けることが可能となる。
出入口構造は、前記気体が不活性ガスであり、前記気体
供給手段は不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段を
備えていることを特徴とする。かかるエレベータの乗降
用出入口構造によれば、気体が不活性ガスなので、火災
現場に放出されても、化学反応を起こしにくく、遮煙性
は元より、安全性の高いエレベータの乗降用出入口構造
を実現することが可能となる。
の乗降用出入口構造の一実施形態を添付図面を参照して
説明する。図1は本発明のエレベータの乗降用出入口構
造の一実施形態を示す概念図、図2は図1に示すA−A
断面図である。
亘ってエレベータの昇降路が設けられ、各階床の壁面に
はそれぞれ前記昇降路と連通する複数の乗降用出入口が
設けられている。これら各乗降用出入口の構造はほぼ同
一であるため、ここでは一つの乗降用出入口について説
明する。
む周縁部12は、左右の壁14端部に設けられた建枠1
2aと、それらの上端に架け渡されるまぐさ部12b
と、建枠12a間を繋ぐ床部12cとで構成される。
前記周縁部12と僅かに間隔を隔てて、その昇降路16
側に、乗降用出入口10を開閉可能な扉18が設けられ
ている。この扉18は、左右一対の扉板18aが、互い
に左右方向にスライド可能に設けられ、それら扉板18
aの端部同士が乗降用出入口10のほぼ中央で突き合わ
されて、乗降用出入口10が閉止される。
左方向にスライドし、右側の扉板18bは右方向にスラ
イドして、それぞれ乗降用出入口10から壁14裏側に
退避することにより乗降用出入口10が開放される。こ
こで、左右の扉板18aは、それらが突き合わされた状
態で乗降用出入口10の大きさより大きくなるように形
成され、左右の扉板18aによって乗降用出入口10を
閉止したときに、前記周縁部12と各扉板18aの縁部
18bとが対向するように形成されている。
aとまぐさ部12bとに亘って、気体の流路となる1本
の流気管20が乗降用出入口10に沿って埋設されてい
る。本実施形態では、流路内に供給される気体は空気を
用いることとする。
角形管で形成され、図2に示すように、全長に亘って前
記扉18側の平面12dに気体放出孔をなすスリット2
0aが形成されている。このスリット20aは、扉18
側の平面20a、即ち、昇降路16側に設けられている
ので、エレベータホール32などからは見えず、美観を
損なうことはない。流気管20には、まぐさ部12bに
埋設された部位に、壁14内を通って天井22に向かっ
て立ち上げられた供給管24が結合されている。
れて、同一の階床に設けられた他の乗降用出入口10の
流気管20から立ち上げられた供給管24と連通する連
通管26と結合されている。すなわち、各乗降用出入口
10に設けられた流気管20は、連通管26及び供給管
24とそれぞれ連通している。
まで延設され、その端部に外気を取り込んで連通管26
に供給する気体供給手段をなし、駆動制御手段を備えた
送風機28が設けられている。すなわち、この送風機2
8によって取り込まれた外気は、連通管26を介して同
一階床に設けられた供給管24及び流気管20に供給さ
れる。
2の天井28面には、煙を感知したときに、この旨を示
す煙感知信号を生成し煙感知手段をなす煙感知器30が
設けられている。この煙感知器30により生成された煙
感知信号は、煙感知器30が設置された階床と同じ階床
に気体を供給することが可能な送風機28に送出され、
煙感知信号に基づいて、該当する送風機2が作動され
る。
ル32の煙感知器30に至ると、煙感知器30が煙を感
知した旨を示す煙感知信号を生成し、この煙感知信号に
基づいて、このエレベータホール32の乗降用出入口1
0に空気を送風可能な送風機28を作動させる。送風機
28は、外気を吸入し、吸入された空気は連通管26、
及び、供給管24を通して、流気管20に送られる。送
られた空気は、流気管20に設けられたスリット20a
から噴出される。このとき噴出された空気は、乗降用出
入口10を閉止している扉18に衝突し、その扉18面
に沿って昇降路16側とエントランスホール側との2方
向に流れる。
口10を形成する周縁部12をなす左右2本の建枠12
aとまぐさ部12bとに設けられているため、エントラ
ンスホール側に流れた空気は、乗降用出入口10の中央
方向に向かい、閉止している扉18に沿って、左右と上
から吹き出す。すなわち、送風機28から空気が送られ
ると流気管20内は、エレベータホール32の空気圧よ
り高圧となるため、スリット20aと扉18との間では
噴出された空気によって局所的に強い気流が生じてエレ
ベータホール32側に流れ、エレベータホール32側の
空気をエレベータの昇降路16から離れる方向に移動さ
せる。したがって、エレベータホール32に煙が達して
も、その煙は気流に乗って昇降路16から離れる方向に
流されるため、昇降路16内を遮煙することが可能とな
る。よって、昇降路16を煙が伝って他の階床に至るこ
とを防止することが可能である。
乗降用出入口10の周縁部12に設けたスリット20a
から空気を放出することによって実現するため、遮煙状
態にあっても周縁部12と、扉18とが接触しない。よ
って、遮煙した後も扉18を通常通り開くことができ
る。このためエレベータ内に取り残された人を、扉18
を開いて乗降用出入口10から避難させることも可能と
なる。
使用することはないが、火災が発生した際には確実に機
能することが求められる。このため、定期的に動作確認
が必要となるが、本乗降用出入口10によれば、一旦作
動させたとしても空気が放出されるだけなので、送風機
28を停止させることにより容易に停止させることがで
きるため即座に通常の状態に復元される。よって、動作
確認を繰り返し行うことが可能となり、遮煙機能の高い
信頼性を確保することが可能となる。
ために放出した気体によって、環境を破壊する虞も無
く、高い安全性を確保することができる。
8を設け、その送風機28が設置された階と同一階に設
けられた乗降用出入口10の流気管20及び供給管24
に連通管26を連結した例を示したが、遮煙設備として
の送風機28を別途設けることなく、この建物の空調設
備用に設けられた空調機を用い、この空調機と連通され
た空調ダクトに各乗降用出入口10の流気管20及び供
給管24を連結してもよい。この場合には、空調用ダク
トと、流気管20及び供給管24との間に、流気管20
及び供給管24側への気体の流入を防止することが可能
な開閉弁を設け、この開閉弁を、煙感知器30の煙感知
信号に基づいて開き、空調用ダクトと、流気管20及び
供給管24とが連通するようにしておくことが望まし
い。これにより、煙感知器30が煙を感知すると開閉弁
が開かれて、空調機によって送られる空気が供給管24
及び流気管20を通してスリット20aから放出され、
遮煙機能を備えることが可能となる。このような乗降用
出入口構造によれば、天井裏に配設される配管が少なく
なるため、天井裏の占有スペースが削減され、また、各
階毎に連通管を施設する煩雑な作業が不要となるため、
施工が容易になる。
放出する気体を空気としたが、これに限らず例えば不活
性ガスを用いても良い。この場合には送風機28に不活
性ガスを供給するガス供給管と、これに結合する不活性
ガスのボンベ、及び、煙感知器30の煙感知信号に基づ
いて、ボンベのバルブが開くバルブ開閉機構を備え、煙
感知信号に基づいて、送風機28を作動させるととも
に、バルブを開くことにより不活性ガスが送風機28に
より送られ、スリット20aからは不活性ガスを放出さ
せる。これにより、不活性ガスにより昇降路内を遮煙で
きることは勿論であるが、放出された不活性ガスは化学
反応を起こしにくいため、どのような物質が存在するか
わからない火災の現場において、高い安全性を確保する
ことが可能となる。
ることから、流気管20を左右の建枠12aと、まぐさ
部12bとに設けた構成としたが、必要に応じて床部1
2cに設けても構わない。また、流気管20を角形管と
したが、断面形状は角形に限らず断面積が100cm2
程度あれば、その他の断面形状であっても構わない。さ
らに、放出孔を全長に亘るスリットとしたが、必ずしも
全長に亘って繋がっている必要はなく、複数の丸孔、角
孔、長孔などが適宜間隔を隔てて設けた形態であっても
構わない。
タの乗降用出入口構造によれば、送風機を用いることに
より、流路内とエレベータホールとの間で圧力差を生じ
させ、乗降用出入口を形成する周縁部内から気体を放出
させることによって、エレベータホール側で発生した煙
のエレベータ昇降路内への浸入を防止することが可能と
なる。また、一旦エレベータ昇降路内を遮煙したとして
も、元の状態に容易に復帰させることができるため、何
度でも繰り返し動作させることが可能となる。このた
め、施工後の動作確認及び定期点検時に、実際に作動さ
せることができ、高い信頼性を確保することが可能とな
る。
より、施工が容易になり安価に遮煙機能を備えることが
可能となる。
成する周縁部とは接触していないため、エレベータ昇降
路内が遮煙された後であっても、扉を開いてエレベータ
内の人を外に避難させることが可能となる。
向する位置に設けられているので、エレベータホールの
美観を損なうこともない。
取り扱いが容易であり、不活性ガスの場合には、遮煙性
は元より、安全性の高いエレベータの乗降用出入口構造
を実現することが可能となる。
る一実施形態を示す概念図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 エレベータの昇降路に連通する乗降用出
入口を形成する周縁部と、該周縁部内に設けられた気体
の流路と、該流路内と周縁部の外部とを連通する気体放
出孔と、エレベータホールに設けられ煙を感知したとき
に感知信号を生成する煙感知手段と、前記感知信号に応
じて前記流路内に気体を供給する気体供給手段とを備
え、 前記煙感知手段が煙を感知したときに、前記気体供給手
段により流路内に供給されて前記気体放出孔から放出さ
れる気体によって、エレベータ昇降路内を遮煙すること
を特徴とするエレベータの乗降用出入口構造。 - 【請求項2】 前記乗降用出入口の前記昇降路側に、当
該乗降用出入口を開閉可能な扉を備え、前記気体放出孔
は、前記扉の閉止状態にて当該扉と対向する位置に設け
られ、前記放出された気体は扉に沿ってエレベータホー
ル側に向かう気流となることを特徴とする請求項1に記
載のエレベータの乗降用出入口構造。 - 【請求項3】 前記気体は、空気であることを特徴とす
る請求項1又は2に記載のエレベータの乗降用出入口構
造。 - 【請求項4】 前記気体供給手段は、前記空気を流路に
送出する送風機であることを特徴とする請求項1乃至3
のいずれかに記載のエレベータの乗降用出入口構造。 - 【請求項5】 前記気体供給手段は、空調機と、 前記感知信号に応じて前記空調機に接続された空調用ダ
クトと前記流路とを連通させる開閉弁と、で構成されて
いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
のエレベータの乗降用出入口構造。 - 【請求項6】 前記気体は不活性ガスであり、前記気体
供給手段は不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段を
備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエ
レベータの乗降用出入口構造。
Priority Applications (1)
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JP2002109529A JP4240902B2 (ja) | 2002-04-11 | 2002-04-11 | エレベータの乗降用出入口構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP4240902B2 JP4240902B2 (ja) | 2009-03-18 |
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JP6895130B2 (ja) * | 2019-03-29 | 2021-06-30 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | エレベーターの昇降路の排気を行う機能を備えた乗場ドアおよび排気方法 |
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- 2002-04-11 JP JP2002109529A patent/JP4240902B2/ja not_active Expired - Fee Related
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