JP2003300409A - 空調座席装置 - Google Patents

空調座席装置

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JP2003300409A
JP2003300409A JP2002106159A JP2002106159A JP2003300409A JP 2003300409 A JP2003300409 A JP 2003300409A JP 2002106159 A JP2002106159 A JP 2002106159A JP 2002106159 A JP2002106159 A JP 2002106159A JP 2003300409 A JP2003300409 A JP 2003300409A
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JP
Japan
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air
dehumidifying
container
dehumidified
air container
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Application number
JP2002106159A
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English (en)
Inventor
Shinichi Nakajima
信市 中島
Fumitaka Kikutani
文孝 菊谷
Noriyuki Komeno
範幸 米野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の構成では、所定の低湿空気、風量を得
るためには、吸着による除湿手段が大きく、また熱交換
器が必須となり構成が複雑、且つ大きくなる。 【解決手段】 車室内空気を圧送する圧送手段22と、
圧送された空気を除湿する除湿手段23と、除湿空気を
蓄圧して貯める空気容器24とを有しており、前記空気
容器24内の蓄圧された除湿空気をシート本体21の表
皮29から噴出させ、人体の背側面を流れる際、体表面
の汗を気化させることで気化熱をうばい、人体に冷涼感
を与えるとともに、ムレ感を防止するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車やオ
フィス用椅子など、環境温度が高温であったり、長時間
着座する場合においても、快適な着座感を得ることがで
きる椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の空調座席シートとしては、当発
明者のグループとして図9〜11に示すものを発案して
いる。
【0003】即ち、図9は空調座席装置の断面図であ
り、図10は除湿モードにおける座部の除湿ユニット等
の断面図、図11は再生モードにおける座部の除湿ユニ
ット等の断面図である。シート本体1の座部2、背部3
の内部に、車室内空気を送風するシロッコファン等の送
風機4と、前記送風機で送風された空気を除湿するコル
ゲート状や、粒状のシリカゲルや活性アルミナなどの吸
着材5からなる除湿手段6と、除湿後の空気を車室内空
気で冷却する仕切板5の両側にフィン8を設けたアルミ
押出材の熱交換器7と、前記熱交換器の片側にフィンを
車室内の空気を送風する冷却送風機と、座席本体の表皮
9に設けられた空気を噴出する噴出口10と、熱交換後
の乾燥空気を噴出口に導く通風路11と、除湿手段6を
過熱する電気ヒーター等の加熱手段12と、除湿手段6
から座席本体外に連通した除湿手段6より上方に設けた
排出口13と、除湿手段6下流で熱交換器7上流に設け
られた排出口の開閉を行う排出風路切替手段14からな
る。
【0004】上記構成において、車室内空気を除湿する
除湿モードでは、図10に示すように、排出風路切替手
段14を、排出口13を閉じる位置に設定し、送風機4
を駆動する。送風機によって0.2m3/分の流量で除
湿手段6に送り込まれた車室内の空気(35℃、55%
RH)は吸着材35で水蒸気を吸着され湿度が低下する
とともに吸着熱で発熱し、(65℃、3%RH)の空気
となる。高温低湿度の空気は熱交換器に導かれ車室空気
で冷却され、(37℃、20%)の低湿度空気となって
通風路に導かれ表皮の噴出口から吹き出し、人体背側面
を流れる。その際体表面の汗を気化させることで気化熱
を奪い人体に冷涼感を与えると共に、ムレ感を防止す
る。なお、図12に室温35℃湿度55%RHの室内
で、0.2m3/分、湿度20%の室温以上の温度の乾
燥空気を噴出した場合の噴出温度と背部の冷涼感の官能
実験結果を示す。図12で示されるように39℃以下で
あれば、汗の気化熱で冷涼感を得ることができる。な
お、0.2m3/分、温度31℃、湿度75%の空気を
噴出した場合は38℃、20%の乾燥空気と同じ冷涼感
であった。
【0005】また、除湿手段の除湿性能を回復させる再
生モード時は、図11に示すように、送風機を停止し、
排出風路切替手段を、排出口を空ける位置にし、加熱手
段を通電し、シリカゲルの場合は吸着材を130℃まで
加熱し水蒸気を吸着材から放出させ、排気口から車室内
に高湿度の空気として放出する。吸着手段より排気口が
上方にあるので発生した水蒸気が上昇気流となり、車室
内の空気が吸着材に流入する流れを発生するので、吸着
材の再生が短時間で行われる。なお、排出風路切替手段
によって除湿手段と熱交換器が熱的に遮断されているた
め加熱手段で発生した熱が熱交換器で奪われること無く
効率的に吸着手段に伝わるので吸着手段の除湿材の再生
が早い。
【0006】なお、送風機4のモーターを直流モーター
とし、回転数を制御する制御手段16を設けた構成にお
いては、再生モード時は送風機4の送風量を、0.02
m3/分微弱風となるよう制御する。加熱手段を通電す
ると、空気の温度が120℃〜140℃となって除湿手
段の吸着材に送られ、吸着材を加熱するとともに、吸着
材から脱離した水蒸気を吹き飛ばし、除湿手段の吸着材
の再生を短時間で行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の構成では、人体に満足のいく冷涼感を与えるために
は前記所定の風量が必要であり、所定の風量を除湿手段
で処理し、所定の低湿空気を得るためには、必然的に吸
着による除湿手段が大きくなる。又所定の風量を熱交換
器で冷却する必要があるため、熱交換器が必須となり構
成が複雑、且つ大きくなるという欠点を有している。
【0008】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、小さく簡単な構成で車内の室温が高くても人体の体
感温度が低い空調座席装置の実現を目的としたものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決す
るために、本発明の空調座席装置は、室内空気を圧送す
る圧送手段と、圧送された空気を除湿する除湿手段と、
除湿空気を蓄圧して貯める空気容器とを有しており、前
記空気容器内の除湿空気を座席より噴出させる構成であ
る。
【0010】この空気容器に蓄圧された除湿空気は、空
調座席装置に着座している人が必要なときに、除湿空気
を座席から噴出させ、人体の背側面を流れる。その際体
表面の汗を気化させることで気化熱をうばい人体に冷涼
感を与えるとともに、ムレ感を防止するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる空調座
席装置は、室内空気を圧送する圧送手段と、圧送された
空気を除湿する除湿手段と、除湿空気を蓄圧して貯める
空気容器とを有し、前記空気容器内の除湿空気を座席よ
り噴出させる構成である。
【0012】この空気容器に蓄圧された除湿空気は、空
調座席装置に着座している人が必要なときに、除湿空気
を座席から噴出させ、人体背側面を流れる。その際体表
面の汗を気化させることで気化熱をうばい人体に冷涼間
を与えるとともに、ムレ感を防止するものである。
【0013】本構成によれば、除湿した空気を空気容器
に蓄圧することができるため、熱交換器がなくとも、自
然冷却なしで所定の空気温度にすることができる。さら
に、この除湿空気を急激にシート本体の表皮から噴出さ
せるとき、減圧による除湿空気の冷却効果も期待でき
る。また、除湿手段が冷却による除湿で有ればより低温
の除湿空気が得られ、効果的である。且つ、大量の低湿
空気を蓄圧しているため所定の冷涼感を得るだけの能力
を有している。そのため、従来例のような熱交換器の必
要もなく、従来の構成に比べ、小さく簡単な構成で、人
体に冷涼感を得るという目的を果たせるものである。
【0014】本発明の請求項2にかかる空調座席装置
は、空気容器の上流側に除湿手段を設けることにより、
圧送手段で圧送された空気は除湿手段により除湿され、
除湿空気となって空気容器に蓄圧される構成である。
【0015】本構成によれば、除湿手段と空気タンクを
分離しているため、座席本体に実装する際に、実装の自
由度が増すものである。
【0016】本発明の請求項3にかかる空調座席装置
は、空気容器内の空気を除湿する除湿手段を空気容器内
に設けることにより、圧送された空気を空気容器内で除
湿する構成である。
【0017】本構成によれば、蓄圧した空気を空気容器
内で除湿することができるため、時間をかけより低湿空
気を作ることができる。又は、小さい除湿手段でも時間
をかけることで低湿空気を作ることができ、より小型化
が可能である。
【0018】本発明の請求項4にかかる空調座席装置
は、前記請求項2または3の構成において、除湿手段に
は除湿された水分の処理手段を有する構成である。
【0019】本構成によれば、除湿手段により除湿した
水分を処理することができるため、水分が除湿空気に再
度混入されるようなことはなく、より質の良い低湿空気
を作ることができ、且つ蓄圧しておくことができるもの
である。
【0020】本発明の請求項5にかかる空調座席装置
は、除湿手段はコルゲート状や、粒状のシリカゲルや活
性アルミナなどの吸着材、そしてこの吸着剤により吸着
された水分の処理手段は加熱手段から成る構成である。
【0021】本構成によれば、前記吸着剤で除湿した水
分をヒータなどの加熱手段で加熱することにより、速や
かに吸着剤を再生することができるものである。
【0022】本発明の請求項6にかかる空調座席装置
は、除湿手段はペルチェ素子や、コンプレッサーを使っ
た冷凍サイクルなどの冷却手段から成り、冷却により結
露した除湿水の処理手段は加熱手段により蒸発処理させ
る構成である。
【0023】本構成によれば、冷却による除湿手段を使
用するため、除湿空気は低湿であると同時に低温でもあ
り、この用途にはより適していると共に、前記水分の処
理手段を有しているため、冷却により結露した水分を効
果的に処理することで経路内に水分が再蒸発することな
く、より低湿の除湿空気が得られるものである。
【0024】本発明の請求項7にかかる空調座席装置
は、空気容器の下流側に設けた開閉弁が、座席側と、大
気側に切り替え可能な弁とした構成である。
【0025】本構成によれば、前記請求項5または6の
場合において、処理した水分を大気側に、即ち本例では
車室内に放出することができるため、シート本体を湿気
させる心配のないものである。
【0026】本発明の請求項8にかかる空調座席装置
は、前記空気容器の下流側に設けた開閉弁は、任意に開
度の調整が可能とすることで、この開閉弁の開度あるい
は開時間調整により、好みの噴出量が得られるものであ
る。
【0027】なお、開閉弁を断続的に開閉させ、短時間
大風量で噴出させ、その後噴出を停止する運転を連続し
て行うことで、皮膚の温度感覚が断続的に刺激されて、
平均的に小風量で噴出するよりも、冷涼感を大きくする
ことができる。このため、同じ冷涼感を得るのに平均噴
出量を小さくすることができ、空気容器を小さくするこ
とができる。なお、噴出量を断続的に変動させずに、連
続的に噴出量を小から大、大から小へと変動させる構成
としても同様の効果が得られる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0029】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
を示す図で、請求項1,2に関わるもので、シート本体
21の断面図である。図1において、22はポンプある
いは高圧ファンなどの圧送手段で、23はコルゲート状
や、粒状のシリカゲルや活性アルミナなどの吸着材から
なる吸着除湿、あるいはペルチェ素子や、コンプレッサ
ーを使った冷凍サイクルなどの冷却除湿を行わしめる除
湿手段で、24はこの除湿手段23で除湿した空気を蓄
圧して貯める空気容器で、この上流側、下流側に空気容
器上流側の開閉弁25,空気容器下流側の開閉弁26を
設けている。そして30はシート本体21の背部27及
び座部28の表皮29に噴出口で、31は車室内空気を
吸引する吸気口で、32はこれら吸気口31から噴出口
30まで空気を導く通風路である。
【0030】次に、上記構成における作用を説明する。
上記構成において、圧送手段22により車室内空気を吸
気口31から吸気して除湿手段23に圧送し、この除湿
手段23によって高湿空気を除湿し、低湿空気として空
気容器24に圧送することで空気容器24内に蓄圧す
る。このとき、圧送時は空気容器上流側の開閉弁25は
開で、空気容器下流側の弁は閉であり、所定の圧送が終
わると空気容器上流側の開閉弁25は閉とする。
【0031】そして、この蓄圧された除湿空気は、空調
座席装置に着座している人が必要なときに、この空気容
器下流側の開閉弁26を開とすることによって除湿空気
をシート本体21の表皮29に設けた噴出口30から噴
出させ、人体の背側面、座部面を流れる。その際体表面
の汗を気化させることで気化熱をうばい人体に冷涼感を
与えるとともに、ムレ感を防止するものである。
【0032】前記従来の構成では、人体に満足のいく冷
涼感を与えるためには前記所定の風量を連続して確保す
る必要があり、所定の風量を除湿手段で処理し、所定の
低湿空気を得るためには、必然的に吸着による除湿手段
が大きくなる。又所定の風量を熱交換器で冷却する必要
があるため、熱交換器が必須となり構成が複雑、且つ大
きくなるという欠点を有していた。
【0033】しかし、本発明によれば、除湿した空気を
空気容器に蓄圧することができるため、熱交換器がなく
とも、自然冷却なしで所定の空気温度にすることができ
る。さらに、この除湿空気を急激に座席本体の表皮から
噴出させるとき、減圧による除湿空気の冷却効果も期待
できる。また、除湿手段が冷却による除湿で有ればより
低温の除湿空気が得られ、効果的である。且つ、大量の
低湿空気を蓄圧しているため所定の冷涼感を得るだけの
能力を有している。そのため、従来例のような熱交換器
の必要もなく、従来の構成に比べ、小さく簡単な構成
で、人体に冷涼感を得るという目的を果たせるものであ
る。
【0034】さらに、除湿手段と空気容器を分離してい
るため、座席本体に実装する際に、実装の自由度が増す
ものである。
【0035】(実施例2)図2は本発明の第2の実施例
を示す図で、請求項1,3に関わるもので、シート本体
21の断面図である。図2において、図1の23の除湿
手段は設けておらず、22〜32は図1と同様であるた
め説明は省く。そして、前記23の除湿手段の代わり
に、33の除湿手段を設けている。この33は空気容器
24内の空気を除湿する除湿手段で、コルゲート状や、
粒状のシリカゲルや活性アルミナなどの吸着材からなる
吸着除湿、あるいはペルチェ素子や、コンプレッサーを
使った冷凍サイクルなどの冷却除湿を行わしめる除湿手
段で除湿する除湿手段である。
【0036】次に、上記構成における作用を説明する。
上記構成において、圧送手段22により車室内空気を吸
気口31から吸気して空気容器24に圧送し、空気容器
24内に蓄圧する。そして、この空気容器24内の高湿
空気を、空気容器に設けた除湿手段33で除湿させるも
のである。
【0037】このとき、圧送時は空気容器上流側の開閉
弁25は開で、空気容器下流側の弁は閉であり、所定の
圧送が終わると空気容器上流側の開閉弁25は閉とす
る。
【0038】そして、この蓄圧された除湿空気は、空調
座席装置に着座している人が必要なときに、この空気容
器下流側の開閉弁26を開とすることによって除湿空気
をシート本体21の表皮29に設けた噴出口30から噴
出させ、人体の背側面、座部面を流れる。その際体表面
の汗を気化させることで気化熱をうばい人体に冷涼感を
与えるとともに、ムレ感を防止するものである。
【0039】前記従来の構成では、人体に満足のいく冷
涼感を与えるためには前記所定の風量を連続して確保す
る必要があり、所定の風量を除湿手段で処理し、所定の
低湿空気を得るためには、必然的に吸着による除湿手段
が大きくなる。又所定の風量を熱交換器で冷却する必要
があるため、熱交換器が必須となり構成が複雑、且つ大
きくなるという欠点を有していた。
【0040】しかし、本発明によれば、空気を空気容器
に蓄圧することができるため、小さい空気容器に大量の
空気を貯めることができ、且つその空気容器内で空気の
除湿を行うことができるため、時間をかけて低湿空気を
作ることができるため、除湿手段のより小型化が可能で
ある。そして、小さい除湿手段でも時間をかけることで
より低湿空気を作ることができるため、より効果的に冷
涼感が得られる効果がある。
【0041】また、熱交換器がなくとも、自然冷却なし
で所定の空気温度にすることができる。さらに、この除
湿空気を急激に座席本体の表皮から噴出させるとき、減
圧による除湿空気の冷却効果も期待できる。さらに、ま
た、除湿手段が冷却による除湿で有ればより低温の除湿
空気が得られ、効果的である。そのため、従来の構成に
比べ、小さく簡単な構成で目的を果たせるものである。
【0042】(実施例3)図3は本発明の第3の実施例
を示す要部の図で、請求項4、5に関わるものである。
【0043】図3において、34は、空気容器の上流側
に設けたコルゲート状や、粒状のシリカゲルや活性アル
ミナなどの吸着材で、35は前記吸着剤の近傍に設けた
ヒータなどの加熱手段から成る水分の処理手段である。
【0044】図3において、作用を説明する。上記構成
において、圧送手段22により車室内空気を吸気口31
から吸気して吸着剤34に圧送し、この吸着剤34によ
って高湿空気を除湿し、低湿空気として空気容器24に
圧送することで空気容器24内に蓄圧する。このとき、
圧送時は空気容器上流側の開閉弁25は開で、空気容器
下流側の弁は閉であり、所定の圧送が終わると空気容器
上流側の開閉弁25は閉とする。
【0045】そして、この蓄圧された除湿空気は、空調
座席装置に着座している人が必要なときに、この空気容
器下流側の開閉弁26を開とすることによって除湿空気
をシート本体21の表皮29に設けた噴出口30から噴
出させる。
【0046】そして、使用後、空気容器上流側の開閉弁
25も開とし、加熱手段35により水分を吸着した前記
吸着剤34を加熱して水分を吸着剤から離脱させ、圧送
手段22を動作させることで、この離脱した水分(水蒸
気)を空気と共に開となっている空気容器下流側の開閉
弁26を通り、シート本体から車室内に排出させ、前記
吸着剤34の水分処理をし、吸着剤34を再生するもの
である。
【0047】本発明によれば、容易に、且つ簡便に吸着
剤の水分を離脱させて処理が行え、速やかに吸着剤の再
生を可能とするものである。
【0048】(実施例4)図4は本発明の第4の実施例
を示す要部の図で、請求項4、5に関わるものである。
【0049】図4において、36は、空気容器内に設け
たコルゲート状や、粒状のシリカゲルや活性アルミナな
どの吸着材で、37は前記吸着剤36の近傍に設けたヒ
ータなどの加熱手段から成る水分の処理手段である。
【0050】図4において、作用を説明する。上記構成
において、圧送手段22により車室内空気を吸気口31
から吸気して空気容器24に圧送し、空気容器24内に
蓄圧する。そして、この空気容器24内の高湿空気を、
空気容器に設けた吸着材36で除湿させるものである。
【0051】このとき、圧送時は空気容器上流側の開閉
弁25は開で、空気容器下流側の弁は閉であり、所定の
圧送が終わると空気容器上流側の開閉弁25は閉とす
る。
【0052】そして、この蓄圧された除湿空気は、空調
座席装置に着座している人が必要なときに、この空気容
器下流側の開閉弁26を開とすることによって除湿空気
をシート本体21の表皮29に設けた噴出口30から噴
出させるものである。
【0053】そして、使用後、空気容器上流側の開閉弁
25も開とし、加熱手段35により水分を吸着した前記
吸着剤34を加熱して水分を吸着剤から離脱させ、圧送
手段22を動作させることで、この離脱した水分(水蒸
気)を空気と共に開となっている空気容器下流側の開閉
弁26を通り、シート本体から車室内に排出させ、前記
吸着剤34の水分処理をし、吸着剤34を再生するもの
である。
【0054】本発明によれば、容易に、且つ簡便に吸着
剤の水分を離脱させ、処理処理が行え、速やかに吸着剤
の再生を可能とするものである。
【0055】(実施例5)図5は本発明の第5の実施例
を示す要部の図で、請求項4、6に関わるものである。
【0056】図5において、38はペルチェ素子から成
る冷却手段で、空気容器24の上流側の通風路32に設
けてあり、39はこのペルチェ素子38の一方側に設け
た通風路内側フィンで、通風路32内側に配設してお
り、40はこのペルチェ素子38の他方側に設けた通風
路外側フィンで、通風路32外側に配設している。な
お、41は前記ペルチェ素子38に電流を流すためのリ
ード線である。
【0057】図5において、作用を説明する。上記構成
において、圧送手段22により車室内空気を吸気口31
から吸気して、前記通風路内側フィン39を通過するよ
うに圧送する。このとき、通風路内側フィン39が冷却
作用をするように前記ペルチェ素子38には所定の方向
から電流を流すことで、圧送された空気は冷却除湿さ
れ、低湿空気となって空気容器24に蓄圧されていく。
このとき、圧送時は空気容器上流側の開閉弁25は開
で、空気容器下流側の弁26は閉であり、所定の圧送が
終わると空気容器上流側の開閉弁25は閉とする。
【0058】そして、この蓄圧され、且つ冷却された除
湿空気は、空調座席装置に着座している人が必要なとき
に、この空気容器下流側の開閉弁26を開とすることに
よって除湿空気をシート本体21の表皮29に設けた噴
出口30から噴出させる。
【0059】そして、使用後、空気容器上流側の開閉弁
25も開とし、今度は前記リード線から逆の方向に電流
を流すことで通風路内側フィン39は加熱されるため、
通風路内側フィン39近傍に結露した水分は蒸発するも
ので、このとき圧送手段22により空気を送ることでこ
の蒸発した水分(水蒸気)を空気と共に開となっている空
気容器下流側の開閉弁26を通り、シート本体から車室
内に排出させ、前記ペルチェ素子38の通風路内側フィ
ン39近傍に結露した水分の処理をするものである。
【0060】本発明によれば、容易に、且つ簡便に結露
水分を蒸発させ、水分処理が行えるものである。
【0061】さらに、本発明によれば、除湿手段が冷却
手段により除湿するものであるから除湿空気は冷却され
ており、より一層の冷涼感が得られるものである。
【0062】(実施例6)図6は本発明の第6の実施例
を示す要部の図で、請求項4、6に関わるものである。
【0063】図6において、38はペルチェ素子から成
る冷却手段で、空気容器24に設けてあり、42はこの
ペルチェ素子38の一方側に設けた空気容器内側フィン
で、空気容器24内側に配設しており、43はこのペル
チェ素子38の他方側に設けた空気容器外側フィンで、
空気容器24外側に配設している。なお、41は前記ペ
ルチェ素子38に電流を流すためのリード線である。
【0064】図6において、作用を説明する。上記構成
において、圧送手段22により車室内空気を吸気口31
から吸気して、空気容器24に圧送し、空気容器に蓄圧
する。そして、空気容器内側フィン42が冷却作用をす
るように前記ペルチェ素子38には所定の方向から電流
を流すことで、蓄圧された空気は冷却除湿され、低温、
低湿の空気となっていく。このとき、圧送時は空気容器
上流側の開閉弁25は開で、空気容器下流側の弁26は
閉であり、所定の圧送が終わると空気容器上流側の開閉
弁25は閉とする。
【0065】そして、この蓄圧され、且つ冷却された除
湿空気は、空調座席装置に着座している人が必要なとき
に、この空気容器下流側の開閉弁26を開とすることに
よって除湿空気をシート本体21の表皮29に設けた噴
出口30から噴出させる。
【0066】そして、使用後、空気容器上流側の開閉弁
25も開とし、今度は前記リード線から逆の方向に電流
を流すことで通風路内側フィン39は加熱されるため、
空気容器内側フィン42近傍に結露した水分は蒸発する
もので、このとき圧送手段22により空気を送ることで
この蒸発した水分(水蒸気)を空気と共に開となっている
空気容器下流側の開閉弁26を通り、シート本体から車
室内に排出させ、前記ペルチェ素子38の空気容器内側
フィン42近傍に結露した水分の処理をするものであ
る。
【0067】本発明によれば、容易に、且つ簡便に結露
水分を蒸発させ、水分処理が行えるものである。
【0068】さらに、本発明によれば、除湿手段が冷却
手段により除湿するものであるから除湿空気は冷却され
ており、より一層の冷涼感が得られるものである。
【0069】なお、上記実施例5,6では冷却手段とし
てペルチェ素子による例で説明したが、この冷却手段は
ペルチェ素子に限るものではなく、例えば、コンプレッ
サーを使った冷凍サイクルなどでも同様の効果が得られ
るものである。
【0070】(実施例7)図7は本発明の第7の実施例
を示す要部の図で、請求項7に関わるものである。
【0071】図7において、44は空気容器下流側の主
開閉弁で、45は空気容器下流側の切換開閉弁で、46
はこの空気容器下流側の切換開閉弁45により大気側に
連通している大気通風路46である。
【0072】図7において、作用を説明する。特に前述
実施例3〜6に関わり、水分処理を行ったときに有効な
手段である。
【0073】上記構成において、除湿空気を蓄圧した時
点から説明すると、まず空調座席装置に着座している人
が必要になったとき、蓄圧状態の時に閉となっている空
気容器下流側の主開閉弁44を開とする。このとき、空
気容器下流側の切換開閉弁45は図7の45Aの状態に
することで、空調座席装置に着座している人に低湿空気
が噴出される。そして、水分処理を行うときには、空気
容器下流側の主開閉弁44を開としたまま、空気容器下
流側の切換開閉弁45を図7の45の状態とすることに
より、水分(水蒸気)が混入された湿った空気は大気通
風路46から大気に排出されるものである。
【0074】前述の実施例においては、水分処理の際
に、全てシート本体21側に圧送手段22により送られ
た空気に処理した水分(水蒸気)を混入し排気していた
ため、シート本体が湿る等の弊害もあったが、本発明に
よれば、水分(水蒸気)が混入された湿った空気は大気
側、即ち車室内に排出できるもので、このような弊害は
解消されるものである。
【0075】(実施例8)図8は本発明の第8の実施例
を示す要部の図で、請求項8に関わるものである。
【0076】図8において、26は前述実施例で使用し
ている空気容器下流側の弁であり、47は、この空気容
器下流側の弁26を制御する制御手段である。
【0077】図6において、作用を説明する。上記構成
において、空気容器24に除湿空気が蓄圧された状態と
し、空調座席装置に着座している人が必要に応じてこの
空気容器下流側の弁26を開ととするが、このとき、前
記制御手段47により、例えば、空気容器下流側の弁2
6の開度を、空気容器24内の空気圧力の高いときは小
さく、空気容器24内の空気圧力が低くなってくれば、
それに応じて前記空気容器下流側の弁26の開度を大き
くすることによって、均一な空気流量が得られるもので
ある。
【0078】あるいは、他の制御手段として、空気容器
下流側の弁26の開時間を断続的に動作させ、空気容器
24内の空気圧力の高いときは開時間を少なく、空気容
器24内の空気圧力が低くなってくれば、それに応じて
前記空気容器下流側の弁26の開時間を長くすることに
よって、均一な空気流量が得られるものである。
【0079】また、別の利用としては、着座時に急激な
冷涼感を得たいときは、空気容器下流側の弁26の開度
を一気に大きくするか、開時間を連続させる等によって
空調座席装置に着座している人の要望にあった冷涼感が
得ることができるものである。
【0080】なお、空気容器下流側の弁26の開時間を
断続的に動作させ、3秒間空気を噴出させ、9秒間は噴
出を停止する運転を行うことで、皮膚の温度感覚が断続
的に刺激されて、平均的に小風量で噴出するよりも、冷
涼感を大きくすることができる。このため、同じ冷涼感
を得るのに平均噴出量を小さくすることができ、空気容
器を小さくすることができる。なお、噴出量を断続的に
変動させずに、連続的に噴出量を小から大、大から小へ
と変動させる構成としても同様の効果が得られる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の発明によれば、除湿した空気を空気容器に蓄圧する
ことができるため、熱交換器がなくとも、自然冷却なし
で所定の空気温度にすることができる。さらに、大量の
低湿空気を蓄圧しているため所定の冷涼感を得るだけの
能力を有している。そのため、従来例のような熱交換器
の必要もなく、従来の構成に比べ、小さく簡単な構成
で、着座中の人体に冷涼感を与えるという目的を果たせ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における空調座席装置の断面
【図2】本発明の実施例2における空調座席装置の断面
【図3】本発明の実施例3における要部の断面図
【図4】本発明の実施例4における要部の断面図
【図5】本発明の実施例5における要部の断面図
【図6】本発明の実施例6における要部の断面図
【図7】本発明の実施例7における空気容器下流の開閉
弁要部の断面図
【図8】本発明の実施例8における空気容器下流の開閉
弁要部の断面図と制御部を示す図
【図9】従来の空調座席装置の断面図
【図10】従来の除湿モードにおける座部の除湿ユニッ
ト等の断面図
【図11】従来の再生モードにおける座部の除湿ユニッ
ト等の断面図
【図12】噴出温度と背部の冷涼感の官能実験結果グラ
【符号の説明】
22 圧送手段 23 除湿手段(通風路用) 24 空気容器 25 空気容器上流側の開閉弁 26 空気容器下流側の開閉弁 33 除湿手段(空気容器用) 34 吸着剤 35 加熱手段 36 吸着剤 37 加熱手段 38 ペルチェ素子(冷却手段) 39 通風路内側フィン(冷却手段) 40 通風路外側フィン(冷却手段) 42 空気容器内側フィン(冷却手段) 43 空気容器外側フィン(冷却手段) 44 空気容器下流側の主開閉弁 45 空気容器下流側の切換開閉弁 47 制御手段
フロントページの続き (72)発明者 米野 範幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3B084 JA02 JA05 JG02 JG06 3L011 BV01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を圧送する圧送手段と、前記圧送手
    段に圧送された空気を除湿する除湿手段と、前記除湿手
    段に除湿された空気を蓄圧して貯める空気容器を有し、
    前記空気容器内の除湿空気を座席より噴出させる空調座
    席装置。
  2. 【請求項2】 空気容器の上流側に除湿手段を設けた請
    求項1記載の空調座席装置。
  3. 【請求項3】 空気容器内の空気を除湿する除湿手段を
    前記空気容器内に設けた請求項1記載の空調座席装置。
  4. 【請求項4】 除湿手段には除湿された水分の処理手段
    を有する請求項、2または3記載の空調座席装置。
  5. 【請求項5】 除湿手段は吸着剤から成り、処理手段は
    加熱手段から成る請求項4記載の空調座席装置。
  6. 【請求項6】 除湿手段は冷却により除湿を行う冷却手
    段から成り、処理手段は加熱手段から成る請求項4記載
    の空調座席装置。
  7. 【請求項7】 空気容器の下流側に開閉弁を設け、前記
    開閉弁は座席側と、大気側に切り替え可能な構成とした
    請求項5または6記載の空調座席装置。
  8. 【請求項8】 開閉弁は任意に開度の調整が可能とした
    請求項5〜7記載の空調座席装置。
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