JP2004222772A - 空調座席装置 - Google Patents

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Fumitaka Kikutani
文孝 菊谷
Noriyuki Komeno
範幸 米野
Shintaro Nozawa
真太郎 野澤
Satoshi Arima
聡 有馬
Mitsuru Yoneyama
充 米山
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Abstract

【課題】空調座席装置において、除湿空気を人体に吹付け、冷涼感を得るとともに、結露水の発生がなく、簡易な構成を実現することを目的とする。
【解決手段】室内空気を除湿して乾噴出口40から吹き出し、体表面の汗を気化させることで気化熱を奪い人体に冷涼感を与えるとともに、座席本体31に個別に設けられた噴出口46から室内空気を人体に送風してムレ感を防止するもので、結露水の発生がなく、簡易な構成を実現した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車の車載用やオフィス用の椅子などの空調座席装置に関するもので、外気の温熱環境が不快な状態でも人体に快適な状態を提供し、長時間着座する場合においても、快適な着座感を得ることができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の空調座席装置としては除湿において冷却除湿器を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
これは、図12に示すように、シート本体1に空気袋3を内蔵し、人体背面部が当接する表皮クロス2を通して外気を強制的に吸気するようにしている。そして、ヘッドレストには冷却除湿器4と加熱乾燥器5からなる除湿乾燥装置6を内蔵しており、吸気通気路7、排気通気路8を介して、空気袋3が吸気した外気を除湿乾燥して人体背面部に排気するようになっている。
【0004】
上記構成において、人体背面の外気(32℃、湿度80%)は表皮クロス2を通して空気袋3に吸気され、吸気通気路7を通して冷却除湿器4に入り冷却除湿(結露)された空気(15℃、100%)となり、加熱乾燥器5に送られ加熱乾燥された空気(30℃、50%)となって排気通気路8を通して空気袋3に入り、表皮クロス2から人体背面部に向けて吹出し、冷却風による体温の低下を防止しつつ蒸れ感の発生を防止するものである。
【0005】
また、冷却除湿器ではなく吸湿材料を用いたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
これは、図13〜図15に示すように、背もたれ部9は内部に空気通路10を有しており、背もたれ部9と空気通路10の間には水蒸気分圧の勾配にしたがった非通気性と透湿性を併せ持った透湿層11が配置されており、空気通路10には背もたれ部9から透湿してくる水蒸気が流れ込む。そして、吸湿性材料を備えた空気乾燥装置12を通して乾燥させた空気を空気通路10に流すことで、透湿層11が背もたれ部外側にある水蒸気を透過させ、水蒸気は乾燥した空気の中で蒸発する。なお、空気乾燥装置12は、図14に示すように、空気入口17、18を持ったゼオライトやシリカゲルのような吸湿材料で満たされた反応容器15、16と、それぞれ一体化された電気ヒーター21、22を有し、電気駆動される空気フラップ14で空気通路10の入口と接続されている空気出口20、および外気に開口した空気出口19に流路が切り替えられるようになっている。
【0007】
上記構成において。空気乾燥装置12を連続運転するために2つの反応容器15、16は交互に吸湿プロセス、ならびに再生プロセスと切り替えられる。一方の反応容器15がヒーター21で再生されている時(再生プロセス)、他の反応容器16がその内部を流れる空気を吸着材料の吸湿作用によって乾燥させるとともに、吸着熱で空気の温度を加熱する(吸湿プロセス)。反応容器16の吸着材が飽和すると、空気フラップ14を破線のように切り替えヒーター22を通電し反応容器16を再生するとともに反応容器15がその内部を流れる空気を吸着材料の吸湿作用によって乾燥させる。なお、図15に示すように、ファン23を空気出口19近傍に配設してもよいものである。
【0008】
【特許文献1】
特公平4−27843号公報
【特許文献2】
特開平11−123959号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した特許文献1の場合では、除湿において冷却除湿器4で除湿を行うため、冷涼感を十分に得ようとすると多量に発生する結露水を流すための排水管が必要となる。そのため、車載用の椅子の場合、結露水処理のために配水管を車外に導くなどの特別な工夫が新たに必要となる。また、移動可能なオフィス用椅子としては簡単に使用できないという課題がある。
【0010】
また、特許文献2の場合では、人体で発生した汗は椅子の背もたれ部9と接した所以外は吸収されず、また、衣類と透湿層11を通して水分を吸収するために、汗の吸収量が少ない。また空気乾燥装置12を出た空気は吸着熱で温度が高くなっているため、そのまま背もたれ部9から吹出しても冷涼感は得られないという課題を有していた。
【0011】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、十分な冷涼感を得る場合にも結露水の処理が必要なく、外気の温度が高くても直ちに人体の体感温度が低く感じられる空調座席装置を提供することを目的としたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の空調座席装置は、座席本体に除湿空気を噴出する乾噴出口と、室内空気を噴出する噴出口を分離して個別に設けたものである。
【0013】
これにより、除湿空気を乾噴出口から噴出し、体表面の汗を気化させることで気化熱をうばい人体に冷涼感を与えるとともに、ムレ感をも防止する。そして座席本体に個別に設けられた室内空気を乾噴出口とは分離した噴出口から人体の近傍に送風してムレ感を防止する。すなわち、2種類の空気により全体として座席本体近傍を快適な空調環境に保つことができ、十分な冷涼感を得る場合にも結露水の処理が必要なく、外気の温度が高くても直ちに人体の体感温度が低く感じられるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、座席本体に除湿空気を噴出する乾噴出口と、室内空気を噴出する噴出口を分離して個別に設けた空調座席装置としたことにより、除湿空気を乾噴出口から噴出し、体表面の汗を気化させることで気化熱を奪い人体に冷涼感を与えるとともに、ムレ感をも防止する。そして座席本体に個別に設けられた室内空気を乾噴出口とは分離した噴出口から人体の近傍に送風してムレ感を防止する。すなわち、2種類の空気により全体として座席本体近傍を快適な空調環境に保つことができ、十分な冷涼感を得る場合にも結露水の処理が必要なく、外気の温度が高くても直ちに人体の体感温度が低く感じられるものである。
【0015】
請求項2に記載の発明は、除湿空気を噴出する乾噴出口の流速を、室内空気を噴出する噴出口の流速より大きくした請求項1項に記載の空調座席装置としたことにより、より大きな噴出流速で除湿空気を乾噴出口から人体に向けて噴出することになり、衣服を貫通して人体表面まで届きやすく、体表面の汗を気化させて気化熱を奪い、人体により早く冷涼感を与えることができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、室内空気を噴出する噴出口の流量を、除湿空気を噴出する乾噴出口の流量より大きくした請求項1または2に記載の空調座席装置としたことにより、除湿空気を腰部など効果的に冷涼感を得られる部分に乾噴出口から少量の除湿空気を供給し、座席本体の大部分から多量の室内空気を噴出口から供給するようにすれば、効果的な冷涼感が得られるとともに、除湿空気を供給するための除湿材や、吸着熱を冷却するための熱交換器など除湿空気を供給するための装置を小型化することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、少なくとも室内空気の風量と除湿空気の風量のどちらか一方を調節できる風量調節手段を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の空調座席装置としたことにより、室内空気の風量か除湿空気の風量のどちらか一方、或いは両方を調節して、室内の温熱環境に応じて求められる最適な除湿空気の風量と、室内空気の送風量を得て快適な空調環境を早く実現することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、除湿空気を噴出する乾噴出口への乾風路の上流側には、除湿空気を貯蔵する乾蓄圧手段を設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載の空調座席装置としたことにより、除湿空気を予め乾蓄圧手段に貯蔵しておくことができ、始動時に除湿空気の供給量を増加させ、冷涼感を増加させることができる。これにより高温多湿の環境でも除湿手段を大型化させること無く素早く冷涼感を提供できる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、乾噴出口を座席本体の少なくとも背部または座部の中央部に設けた請求項1〜5のいずれか1項に記載の空調座席装置としたことにより、空調座席装置に着座した場合は背部または座部の中央部には人体が多く接触することになり、ここに設けられた乾噴出口から除湿空気を供給されるといち早く皮膚に届くとともに、供給される除湿空気の風量が少なくても効果的に人体に届くため装置を小型化することができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、乾噴出口を背部は着座時の腰部の位置に、座部は大腿部の位置に設けた請求項1〜6のいずれか1項に記載の空調座席装置としたことにより、着座時に乾噴出口から腰部に噴出された除湿空気は、背部と人体の隙間、特に衣服を貫通して背骨の窪みに沿って広がり、少風量でも効果的に冷涼感が得られる。また座部の大腿部に供給された除湿空気は、発汗量が多く常に座部と接触し蒸れやすい部分に供給されるため、背部と同様に少風量で冷涼感が得られ、風量を少なくし装置の運転騒音を低減することができる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、乾噴出口を着座時に人体の衣服に覆われていない部分に向かう位置に設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の空調座席装置としたことにより、着座時に首や腕など人体の衣服に覆われていない部分に向かって乾噴出口から除湿空気を噴出するため、直接皮膚の汗を蒸発させ極めて早く冷涼感を得ることができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
【0023】
(実施例1)
図1〜図4は本発明の実施例1における空調座席装置を示すものである。
【0024】
図1に示すように、座席本体31は座部32と、背部33より構成されている。そして、座席本体31には、室内空気を送風するシロッコファン等の送風機34と、前記送風機34で送風された空気を除湿するコルゲート状や、粒状のシリカゲルや活性アルミナなどの吸着材35からなる除湿手段36と、除湿後の空気を室内空気で冷却する仕切板の両側にフィンを設けたアルミ押出材の熱交換器37と、熱交換器37を強制冷却させる冷却ファン38と、座席本体31の表皮39に設けられた除湿空気を噴出する多数の乾噴出口40と、熱交換後の除湿空気を乾噴出口40に導く乾風路41と、除湿手段36を加熱する電気ヒーター等の加熱手段42と、除湿手段36から座席本体31外に連通し、除湿手段36より上方に設けた排出口43と、除湿手段36下流で熱交換器37上流に設けられ排出口43の開閉を行う排出風路切替手段44と、送風機34、冷却ファン38、および室内空気を送風するファン45の送風量を可変させる制御手段47とを有している。
【0025】
また、座部32、背部33には、乾噴出口40とは互いに分離して個別に設け、表皮39から室内空気を噴出する多数の噴出口46と、ファン45を駆動させたときに室内空気を吸込む吸込口48とを有している。乾噴出口40と噴出口46との配置は、それぞれの噴出口をブロック化して配置するか、それぞれの噴出口を交互に配置するか、あるいは特定の噴出口を特定箇所に集中的に配置するかなど、必要に応じて適宜なされるものである。
【0026】
上記構成において、室内空気を除湿する除湿モードでは、図2に示すように、排出風路切替手段44で排出口43を閉じる位置に設定し、送風機34を駆動する。送風機34によって、例えば0.2m/分の流量で除湿手段36に送り込まれた室内空気(35℃、55%RH)は、吸着材35で水蒸気を吸着され湿度が低下するとともに吸着熱で発熱し高温低湿度の空気(65℃、3%RH)となる。高温低湿度の空気は熱交換器37に導かれ、熱交換器37の下部は冷却ファン38によって室内空気で冷却され低湿度空気(37℃、20%)となって乾風路41に導かれ、表皮39の乾噴出口40から吹き出し、人体面を流れる。その際、人体表面の汗を気化させることで気化熱を奪い人体に冷涼感を与えるとともに、ムレ感を防止する。なお、図4に室温35℃、湿度55%RHの室内で、0.2m/分、湿度20%の室温以上の除湿空気を噴出した場合における噴出温度と背部の冷涼感の官能実験結果を示した。図に示されるように、39℃以下であれば、汗の気化熱で冷涼感を得ることができる。なお、0.2m/分で温度31℃、湿度75%の空気を噴出した場合は38℃、20%の除湿空気と同じ冷涼感であった。同時に吸込口47から流入し、ファン45により噴出口46から噴出される多量の車室内空気によって、乾噴出口40とは分離した位置から人体の近傍に送風してムレ感を防止する。この2種類の送風により全体として座席本体31近傍を快適な空調環境に保つことができる。
【0027】
自動車用の空調座席装置で実験したところ、上記と同様な結果が得られ、全体として座席本体31近傍を快適な空調環境に保つことができた。また、時間経過とともに車室のエアコンが作用して車室内の温度が低下してくると、この低下した車室内の空気を多量に人体近傍に供給するため、急速に冷涼感が得られ、全体として始動直後から定常時まで快適な空間を作ることができる。
【0028】
なお、本実施例では、冷却ファン38によって室内空気を強制的に熱交換器37の下部に吹き付けて冷却させたが、収納空間の上で熱交換器37のサイズを大きくすることが可能であれば、自然対流のみでも熱交換器37は熱交換されて冷却されるのは言うまでもない。また、熱交換器37にエアコンなどの空調装置の吹出風が送風されるように構成すれば、冷却ファン38などの部品を追加させることなく、効果的に熱交換器を冷却させることができる。また、夏季の駐車時直後に、車を運転する際は車内空間では天井に近いところほど雰囲気が高温となっているので、熱交換器37を冷却させる冷却ファン38の吸込口の設置場所は、車内の床面近くなど、できるだけ雰囲気温度の低い箇所に設けるほど熱交換器37の熱交換性能は向上する。
【0029】
そして、除湿手段36の除湿性能を回復させる再生モード時は、図3に示すように、送風機34を停止し、排出風路切替手段44を排出口43が開く位置にし、加熱手段42を通電させる。シリカゲルの場合は吸着材35を130℃まで加熱し水蒸気を吸着材35から放出させ、排気口43から車室内に高湿度の空気として放出する。この吸着手段36より排気口43が上方にあるので、発生した水蒸気が上昇気流となり、室内の空気が吸着材36に流入する流れが発生するので、吸着材36の再生が短時間で行われる。なお、排出風路切替手段44によって除湿手段36と熱交換器37が熱的に遮断されているため、加熱手段42で発生した熱が熱交換器37で奪われること無く効率的に吸着手段に伝わり、吸着手段36の除湿材の再生が早い。
【0030】
なお、送風機34のモーターを直流モーターとし、回転数を制御する制御手段47を設けた構成においては、再生モード時は送風機34の送風量を、例えば0.02m/分程度の微弱風となるよう制御する。加熱手段42を通電すると、空気の温度が120℃〜140℃となって除湿手段36の吸着材35に送られ、吸着材35を加熱するとともに、吸着材35から脱離した水蒸気を吹き飛ばし、除湿手段36の再生を短時間で行うことができる。さらに、背部33と座部32にそれぞれ個別に除湿手段36を設けた例を示したが、除湿手段36を1箇所に設け背部33と座部32にそれぞれ乾風路41で導く構成であってもよい。
【0031】
(実施例2)
図5〜図7は本発明の実施例2における空調座席装置を示すものである。実施例1と同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0032】
本実施例において、実施例1と異なる点は、図5に示すように、乾噴出口40を座部32と背部33の中央部aに設け、噴出口46を周辺部bに設けた点である。そして、図6に示すように、乾噴出口40から噴出される除湿空気の噴出速度を噴出口46から噴出される室内空気の噴出速度よりも大きく、流量は噴出口46から噴出される流量より小さくなるように制御手段47で制御されている。さらに、図7に示すように、除湿手段36はラス網状の加熱手段42にゼオライトなどの除湿材35を担持させて一体化したものである。
【0033】
上記構成において、乾噴出口40から噴出される除湿空気の噴出速度を噴出口46から噴出される室内空気の噴出速度よりも大きくし人体に向けて噴出することによって、衣服を貫通して人体表面まで届きやすくなる。例えば、腰部に届いた除湿空気は背骨の窪みに沿って上下に広がり、背中や腰の広い範囲で体表面の汗を気化させ、皮膚表面から気化熱を奪い人体により早く冷涼感を与えることができる。
【0034】
また、制御手段47で除湿空気を腰部など効果的に冷涼感を得られる部分に乾噴出口40から少量の除湿空気を供給し、座席本体31の大部分からは多量の室内空気を噴出口46から供給するように制御することにより、体全体が効果的な冷涼感を得ることができる。従って、空調座席装置全体としての送風量を少なくすることができるので、除湿空気を供給するための送風機42や除湿材35、および吸着熱を冷却するための熱交換器37など除湿空気を供給するための装置を小型化することができる。
【0035】
さらに、図7に示す除湿手段36を用いることによって、再生モ−ドで加熱手段42に通電されると、加熱手段42の表面に除湿材35を担持した構成であるため、加熱手段42の温度が上昇すると表面に薄く担持された除湿材35が直ちに直接加熱され、昇温速度が大きくなる。従って、再生時間を短断続的に除湿モ−ドと吸着モ−ドを繰り返しても充分な除湿能力を発揮することができ、連続して除湿した冷風を乾噴出口40から人体に送風することができるとともに、除湿材35の量を少なくし加熱手段42と一体化でき、装置を大幅に小型化できる。
【0036】
(実施例3)
図8は本発明の実施例3における空調座席装置を示すものである。実施例1と同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0037】
本実施例において、実施例1と異なる点は、図に示すように、乾噴出口40に連通する乾風路41の上流側にダンパなどからなる除湿空気の風量を調節できる風量調節手段49を設けたものである。
【0038】
上記構成において、室内空気の状態により、例えば、湿度が高ければ風量調節手段49を作動して除湿空気を多く噴出して冷涼感を強めたり、湿度が低ければ除湿空気と室内空気の両方を少なくしてムレ感を解消するなど室内の温室度など温熱環境に応じて最適な除湿空気と室内空気の供給法を実現することができる。
【0039】
なお、本実施例では風量調節手段49を乾風路41に設けたがファン45から噴出口46の途中に設けることや、両方に設けてもよい。さらに、風量調節手段49は制御手段47で制御し、除湿空気と室内空気の両方の供給状態を制御してもよい。
【0040】
要は室内空気の風量か除湿空気の風量のどちらか一方、或いは両方を調節する風量調節手段49により、室内の温熱環境に応じて求められる最適な除湿空気の風量と、室内空気の送風量を制御することで快適な空調環境を早く実現することができればよい。
【0041】
(実施例4)
図9は本発明の実施例4における空調座席装置を示すものである。実施例1と同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0042】
本実施例において、実施例1と異なる点は、図に示すように、乾風路41の上流側に分岐された通路に切り替え手段50および開閉弁51を介して除湿空気を貯蔵する乾蓄圧手段52を設けたものである。
【0043】
上記構成において、室内空気の湿度が小さい場合は乾噴出口40へ除湿空気を供給する量が低減され、或いは停止された場合、切り替え手段50により除湿手段36でつくられた除湿空気の一部、或いは全部を乾蓄圧手段52に導く。乾蓄圧手段52内が除湿空気で満たされると、開閉弁51を閉じ除湿空気を乾蓄圧手段52内に密閉する。そして、時間が経過して湿度が上昇してきた場合、開閉弁51を開放し、切り替え手段50で除湿手段36から供給される除湿空気に乾蓄圧手段52内の除湿空気を加えて乾噴出口40から多量にかつ高速で噴出する。
【0044】
従って、除湿空気を予め乾蓄圧手段52に貯蔵しておくことにより、動作始動時に除湿空気の供給量を一時的に増加させ、冷涼感を強化させることができる。これにより高温多湿の環境でも除湿手段36を大型化させること無く素早く冷涼感を提供できる。
【0045】
(実施例5)
図10は本発明の実施例5における空調座席装置を示すものである。実施例1と同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0046】
本実施例において、実施例1と異なる点は、図に示すように、乾噴出口40を座席本体31の少なくとも背部33または座部32の中央部aに設け、かつ、着座時に背部33の乾噴出口40は腰部の位置に、座部32の乾噴出口40は大腿部の位置になるように設けたものである。そして、背部33または座部32の周辺部bには噴出口46が設けられている。
【0047】
上記構成において、座席本体31に着座した場合は、背部33または座部32の中央部aには人体が広い範囲で接触することになり、ここに設けられた乾噴出口40から除湿空気が供給されることになる。従って、装置が作動する除湿空気が広い範囲で効果的に皮膚に届くため、いち早く冷涼感が得られる。同時に周辺部bから噴出される室内空気とともにムレ感を解消し、供給する除湿空気の風量が少なくても効果的に人体に届くため装置を小型化することができる。
【0048】
また、着座時に乾噴出口40から腰部に噴出された除湿空気は背部33と人体の隙間、特に衣服を貫通して背骨の窪みに沿って広がるため、少風量でも効果的に冷涼感が得られる。さらに、座部32の大腿部に供給された除湿空気は、発汗量が多く常に座部32と接触しているために蒸れやすい部分に供給され、同様に少風量で冷涼感が得られるため、風量を少なくし装置の小型化と、少ない風量で効果が得られ、運転騒音も低減することができる。
【0049】
(実施例6)
図11は本発明の実施例6における空調座席装置を示すものである。実施例1と同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0050】
本実施例において、実施例1と異なる点は、図に示すように、ヘッドレスト54にも乾噴出口40を設け、導管55で除湿空気を供給し、着座時に人体の衣服に覆われていない首筋や顔および腕などの部分に向かって除湿空気を噴出するように構成したものである。
【0051】
上記構成において、着座時に首や腕など人体の衣服に覆われていない部分に向かってヘッドレスト54の乾噴出口40から除湿空気を噴出するため、直接皮膚の汗を蒸発させ、極めて早く冷涼感を得ることができ、不快な室内環境をいち早く改善することができる。
【0052】
なお、本実施例ではヘッドレスト54に乾噴出口40を設けた場合を示したが、これ以外の場所から人体の衣服に覆われていない部分に向かって供給しても同様の効果が得られるのは言うまでもない。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明の空調座席装置によれば、室内空気を除湿して乾噴出口から吹き出し、体表面の汗を気化させることで気化熱を奪い人体に冷涼感を与えるとともに、ムレ感をも防止する。そして座席本体に個別に設けられた噴出口から室内空気を人体に送風してムレ感を防止する。この2種類の送風を効果的に供給することにより装置の小型化が図れ、全体として座席本体近傍を快適な空調環境に保つことができ、十分な冷涼感を得る場合にも結露水の処理が必要なく、外気の温度が高くても直ちに人体の体感温度が低く感じられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における空調座席装置の断面図
【図2】同空調座席装置の送風モ−ドにおける一部断面図
【図3】同空調座席装置の再生モードにおける一部断面図
【図4】同空調座席装置における噴出温度と背部の冷涼感の官能実験結果を示すグラフ
【図5】本発明の実施例2における空調座席装置の斜視図
【図6】同空調座席装置における噴出状態を示す説明図
【図7】同空調座席装置における除湿手段の平面図
【図8】本発明の実施例3における空調座席装置の一部断面図
【図9】本発明の実施例4における空調座席装置の一部断面図
【図10】本発明の実施例5における空調座席装置の斜視図
【図11】本発明の実施例6における空調座席装置の斜視図
【図12】従来の空調座席装置の部分斜視図
【図13】従来の他の空調座席装置を示す断面図
【図14】同他の空調座席装置の部断面図
【図15】同他の空調座席装置の部断面図
【符号の説明】
31 座席本体
32 座部
33 背部
40 乾噴出口
41 乾風路
49 風量調節手段
51 乾蓄圧手段
a 中央部
b 周辺部

Claims (8)

  1. 座席本体に除湿空気を噴出する乾噴出口と、室内空気を噴出する噴出口を分離して個別に設けた空調座席装置。
  2. 除湿空気を噴出する乾噴出口の流速を、室内空気を噴出する噴出口の流速より大きくした請求項1項に記載の空調座席装置。
  3. 室内空気を噴出する噴出口の流量を、除湿空気を噴出する乾噴出口の流量より大きくした請求項1または2に記載の空調座席装置。
  4. 少なくとも室内空気の風量と除湿空気の風量のどちらか一方を調節できる風量調節手段を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の空調座席装置。
  5. 除湿空気を噴出する乾噴出口への乾風路の上流側には、除湿空気を貯蔵する乾蓄圧手段を設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載の空調座席装置。
  6. 乾噴出口を座席本体の少なくとも背部または座部の中央部に設けた請求項1〜5のいずれか1項に記載の空調座席装置。
  7. 乾噴出口を背部は着座時の腰部の位置に、座部は大腿部の位置に設けた請求項1〜6のいずれか1項に記載の空調座席装置。
  8. 乾噴出口を着座時に人体の衣服に覆われていない部分に向かう位置に設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の空調座席装置。
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