JP2003300030A - 付着物の除去方法及び除去装置 - Google Patents
付着物の除去方法及び除去装置Info
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Abstract
分でき、除去後の廃棄物の発生量を抑制可能な焼却灰の
除去方法及び除去装置の提供。 【解決手段】 被洗浄面20にドライアイス粒12を噴
射し、その衝突エネルギーにより前記被洗浄面20に付
着した付着物20aを除去する。除去後、その昇華作用
によりドライアイス粒12は消失してしまうから、従来
のように水や砂、鉄粒等のように残留することがなく、
廃棄物が大幅に減量化され、処分に要するコストを大き
く削減することができる。また、被洗浄面20における
噴射位置周囲を覆う被覆手段24と、被覆手段24の内
側に連通して内側を吸引する手段32とを備えることに
より、付着物の粉塵を効率的に除去し、除去付着物の再
付着を防止することができ、これによりドライアイスを
用いた付着物の除去処理の実用化が可能となる。
Description
却炉内や煙道、集塵機、煙突等の内壁部に付着した焼却
灰、構造物壁面や地中埋設物表面などに付着した煤、粉
塵、貯蔵滓、汚物、汚染物質、土、塗装材などの付着物
を除去する付着物の除去方法及び除去装置に関する。
いるダイオキシン類は、主な発生源とされる焼却施設か
ら排出されるガスばかりでなく、その施設に付着した焼
却灰にも含まれている可能性がある。このため、清掃工
場等の焼却設備を解体する際には、その解体によって焼
却灰が周囲に飛散することを防止するために、予め焼却
灰を除去することが義務付けられている。また、道路、
鉄道のトンネル壁面や、サイロ内部、ゴミピット内部、
曝気槽内部などの構造物壁面や地中埋設物、構造物基礎
などの表面に固着した煤、粉塵、貯蔵滓、汚物、汚染物
質、土など、水洗いや洗剤、薬品などでは取りきれない
付着物を取除く必要がある。
は、高圧水洗浄方法と、サンドブラスト方法と、ショッ
トブラスト方法とがある。高圧水洗浄方法は、焼却灰等
の付着物が付着している被洗浄面に向けて、水を高圧で
噴射してその水の勢いで付着物を除去する方法である。
また、ショットブラスト方法またはサンドブラスト方法
は、研磨材として砂や鉄粒を被洗浄面に向けて噴射して
付着物を除去する方法である。
の方法には次のような問題があった。すなわち、焼却灰
等の付着物の除去に際し、大量の水や鉄粒、砂を使用す
るため、付着物の除去後、これらの大量の水や鉄粒、砂
を付着物とともに回収して廃棄処分しなければならず、
このため、非常に大幅なコストアップを招いていた。ま
た、特に、付着物が焼却灰である場合には、通常、ダイ
オキシン類が含まれている関係から、廃棄処分にあって
は、法律(廃棄物処理法)に基づいて処分しなければな
らなかった。このため、セメント固化して処理するなど
して処分しなければならず、非常に大量の廃棄物が発生
して環境への悪影響が懸念されるとともに、非常に高価
な処理設備が必要となり、さらなるコストアップを招く
要因となっていた。
たものであって、その目的は、除去した焼却灰等の付着
物をあまりコストをかけずに処分することができるとと
もに、除去後の廃棄物の発生量を抑制することができる
ような付着物の除去方法及び除去装置を提供することに
ある。
るために本発明に係る付着物の除去方法は、焼却灰等が
付着した被洗浄面にドライアイス粒を噴射し、その衝突
エネルギーにより前記被洗浄面に付着した焼却灰等の付
着物を除去することを特徴とする(請求項1,2)。
ドライアイス粒を供給するドライアイス粒供給装置と、
圧縮空気を生成するコンプレッサと、前記ドライアイス
粒供給装置から供給されるドライアイス粒を、前記コン
プレッサで生成された圧縮空気により焼却灰等が付着し
た被洗浄面に向けて噴射する噴射ノズルとを備えたこと
を特徴とする(請求項3,4)。
は、従来の水や砂、鉄粒の代わりに、常温で昇華作用に
より気化するドライアイス粒を研磨材として用いること
で、焼却灰を除去した後は、従来のように、大量の水や
砂、鉄粒等の洗浄材が発生するのを抑制することができ
る。このため、焼却灰等の付着物の除去後、残留するの
は焼却灰等の付着物のみとなり、ドライアイス粒は残留
しないことから、焼却灰等の付着物のみを廃棄処分すれ
ば良く、従って、従来に比べて、廃棄処理する必要のあ
る廃棄物の発生量を抑制することができ、大幅な減量化
を図ることができる。
洗浄面における噴射位置の周囲を覆う被覆手段と、被覆
手段の内側に連通して被覆手段の内側を吸引する手段と
を備えることが好ましい(請求項5)。本発明によれ
ば、付着物の除去処理に伴って発生した付着物の粉塵を
効率的に除去し、除去付着物の再付着を防止することが
できる。
着物の除去方法及び除去装置の実施の形態について添付
図面を用いて説明する。図1及び図2は、本発明に係る
付着物の除去方法及び除去装置の一実施形態を示したも
のであり、図1は、その除去装置の概略構成を示したも
のであり、図2はその除去方法及び除去装置によって付
着物を除去するメカニズムを説明したものである。
1に示すように、液化炭酸ガスを貯蔵した液化炭酸ガス
タンク10と、液化炭酸ガスからドライアイス粒12を
製造するドライアイス製造装置(ペレタイザー)14
と、製造されたドライアイス粒12を蓄積するホッパー
16と、圧縮空気を生成するコンプレッサ18と、コン
プレッサー18の圧縮空気圧により、ホッパー14内に
蓄えられたドライアイス粒12を被洗浄面20に向けて
順次噴射する噴射ノズル22と、噴射ノズル22の周囲
に配置されて被洗浄面20の吹付け位置周縁を覆う被覆
用ホーン24と、ホーン24の内部に一端を接続した吸
引ホース26と、吸引ホース26の他端に接続されたフ
ァンケーシング28と、ファンケーシング28内にあっ
て、かつ前段に吸塵フィルタ30を配置した吸引用ファ
ン32とを備えている。
コンプレッサー18の空気圧は、49〜98×104P
aであり、この空気圧によりドライアイス粒12はホッ
パーから順次取出されてドライアイス供給ホース22a
中を流れる気流により先端まで輸送され、付着状況に応
じてノズル22より49×104〜98×104Paの
圧力で被洗浄面20に吹付けられて衝突エネルギーを生
じ、被洗浄面20に付着している付着物20aを粉砕除
去する。これと同時にその昇華作用により瞬時に消滅す
る。
いて、衝突エネルギーにより被洗浄面20から飛散する
付着物20aの跳ね返り分を見込んでその形状や容積が
設定され、被洗浄面20との間にわずかな隙間を設けて
配置されるものである。
もホーン24の内部が周縁の大気圧よりも負圧となる吸
引力に設定され、ファン32の駆動により、内部に生じ
た付着物20aの粉塵は吸引ホース26を通じてファン
ケーシング28内に吸引され、付着物20aは吸塵フィ
ルタ30により捕捉される。
り噴射ノズル22を支えつつ行ってもよいが、往々にし
て作業環境の悪い場所で実施されることや、作業対象構
造物がトンネル、サイロ、ゴミピット、曝気槽など大型
かつ形状が特定された直線ないし円周形状の壁面である
ことから、自動化することが望ましい。
ので、前述する各装置(図略)とともに自動走行台車4
0上にロボットアーム42を設置し、このアーム42の
先端に前記噴射ノズル22及びホーン24を取付け、ま
た監視カメラ44により洗浄面20の除去状態を遠隔位
置でモニタしながら、遠隔操縦により走行台車40を紙
面と直交する方向に移動させつつ、アーム42を昇降及
び接近離間操作して除去作業を行うことができる。な
お、前記噴射ノズル22に接続したドライアイス供給ホ
ース22a及び吸引ホース26並びに監視カメラ44の
接続ケーブル44aはアーム42の昇降及び接近離間量
に応じて十分なたるみを持たせてある。
粒12は、噴射ノズル22から、焼却灰等の付着物20
aが付着した被洗浄面6に向けて研磨材として高速で噴
射される。噴射されたドライアイス粒12は、被洗浄面
20に衝突して、その衝突の際の衝撃により被洗浄面2
0から付着物20aを剥ぎ取り除去する。
たドライアイス粒12が被洗浄面20に衝突して付着物
20aを除去する様子を示したものである。まず、図3
(a)に示すように、噴射ノズル22から噴射されたド
ライアイス粒12は、被洗浄面20の表面に例えば膜層
状に付着した付着物20aに衝突し、図3(b)に示す
ように、その衝突時の勢いにより被洗浄面20の付着物
20aを押しのけながら先端部から徐々に潰れていく。
その先端部は、図3(c)に示すように径方向に拡大し
て被洗浄面20と付着物20aとの間に入り込む。これ
によって、図3(d)に示すように、被洗浄面20より
付着物20aを引き剥がす。また、ドライアイス粒12
はその昇華作用により急激に固体から気体へと変化す
る。このとき、気化に伴う体積膨張によって衝突部周囲
の付着物20aをも吹き飛ばして被洗浄面20から引き
剥がす。最終的には、図3(e)に示すようにドライア
イス粒12は完全に消失する。
装置においては、付着物20aの付着した被洗浄面20
に向けてドライアイス粒12を研磨材として噴射するこ
とにより、付着物20aを被洗浄面20から効率よく除
去することができるとともに、付着物20aの除去後、
使用したドライアイス粒12はその昇華作用により完全
に消失してしまう。このことから、従来の水や砂、鉄粒
を使用する場合と違って、付着物の除去後、研磨材が残
留することがなく、残留するのは付着物のみである。従
って、付着物のみを廃棄処分すれば良く、従来に比べ
て、廃棄物の大幅な減量化を図ることができる。また、
減量化された分だけ付着物の回収作業も容易となり、作
業の手間が大幅に軽減される。
去装置が液化炭酸ガスタンク10とドライアイス製造装
置14とを備えていたが、本発明にあっては、必ずしも
これらを備える必要はなく、例えば工場等の別の場所に
おいてドライアイス粒12を製造し、これを現場まで運
搬して使用するようにしても良い。すなわち、本発明に
係るドライアイス粒供給装置14としては、前記実施形
態で説明したドライアイス粒12を蓄積するホッパー1
6のような装置であっても構わない。
にて集積した後、バキューム吸引等により回収されて仮
設処理場へ送ってもよい。この場合、仮設処理場におい
て、セメント固化されるなどして最終処理された後、管
理型廃棄物処分場に運搬され、そこで最終処分される。
にあっては、必ずしも円筒状に成形される必要はなく、
ペレット状であれば、どのような形状に成形されても構
わない。
法及び除去装置が適用される対象は、ゴミ焼却施設の焼
却炉内、煙道、集塵機、煙突の内壁部、道路、鉄道のト
ンネル壁面や、サイロ内部、ゴミピット内部、曝気槽内
部などの構造物壁面、地中埋設物、構造物基礎などの表
面のほか、建物外壁の表面やドラム缶等があり、焼却
灰、煤、粉塵、貯蔵滓、汚物、汚染物質、土、ラベル、
シール、塗装材等が付着した箇所であれば、どこに対し
ても好適に用いることができる。
装置によれば、研磨材として使用するドライアイス粒
は、被洗浄面に付着している付着物を除去した後、昇華
作用により気化して消失してしまうから、従来の水や
砂、鉄粒などを研磨材として使用する方法と比較して、
発生する廃棄物の量を大幅に減らすことができる。これ
により、従来に比べて廃棄物の処分にかかる手間が軽減
され、また廃棄物の回収費用や処理費用、また設備費用
等を大幅に縮小することができるから、非常に経済的に
ゴミ焼却設備の解体等を実施することができる。
ば、簡単な構成により、付着物の除去処理に伴って発生
した付着物の粉塵を効率的に除去し、除去付着物の再付
着を防止することができ、これによりドライアイスを用
いた付着物の除去処理の実用化が可能となる。
一実施形態を示した構成図である。
おいてドライアイス粒が焼却灰を除去する過程を説明す
る説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 被洗浄面にドライアイス粒を噴射し、そ
の衝突エネルギーにより前記被洗浄面に付着した付着物
を除去することを特徴とする付着物の除去方法。 - 【請求項2】 焼却灰の付着した被洗浄面に向けてドラ
イアイス粒を噴射して、当該ドライアイス粒により前記
焼却灰を除去することを特徴とする焼却灰の除去方法。 - 【請求項3】 ドライアイス粒を供給するドライアイス
粒供給装置と、圧縮空気を生成するコンプレッサと、前
記ドライアイス粒供給装置から供給されるドライアイス
粒を、前記コンプレッサで生成された圧縮空気により被
洗浄面に向けて噴射する噴射ノズルとを備えたことを特
徴とする付着物の除去装置。 - 【請求項4】 ドライアイス粒を供給するドライアイス
粒供給装置と、圧縮空気を生成するコンプレッサと、前
記ドライアイス粒供給装置から供給されるドライアイス
粒を、前記コンプレッサで生成された圧縮空気により焼
却灰の付着した被洗浄面に向けて噴射する噴射ノズルと
を備えたことを特徴とする焼却灰の除去装置。 - 【請求項5】 前記被洗浄面における噴射位置の周囲を
覆う被覆手段と、被覆手段の内側に連通して被覆手段の
内側を吸引する手段とを備えたことを特徴とする請求項
3または4に記載の除去装置。
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- 2002-08-22 JP JP2002242002A patent/JP4172225B2/ja not_active Expired - Fee Related
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