JP2003298515A - 波長分散と偏波モード分散を共に補償するシステム - Google Patents

波長分散と偏波モード分散を共に補償するシステム

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JP2003298515A JP2002098073A JP2002098073A JP2003298515A JP 2003298515 A JP2003298515 A JP 2003298515A JP 2002098073 A JP2002098073 A JP 2002098073A JP 2002098073 A JP2002098073 A JP 2002098073A JP 2003298515 A JP2003298515 A JP 2003298515A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】波長分散と偏波モード分散を共に最適に補償す
ることの出来る装置を提供する。 【解決手段】送信されてきた光伝送信号について、先に
偏波モード分散補償器PMDCによって偏波モード分散
補償を行い、その後段で波長分散補償器VDCで波長分
散を補償する。偏波モード分散補償を行う場合に必要と
なる、光伝送信号がどの程度の偏波モード分散を受けて
いるかを測定する場合には、波長分散の影響を受けない
パラメータであるストークスパラメータを使用して偏波
モード分散の測定を行い分散補償を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムに
おいて、現在進展しつつある大容量化、高速化、長距離
化を実現するために不可欠な波長分散補償方法及び偏波
モード分散補償方法に関する。特に、本発明は、単一波
長又は波長多重された超高速光伝送システムにおいて、
波長分散及び偏波モード分散を最適に補償するためのシ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のネットワーク容量の急激な増加に
伴い、ネットワークの更なる大容量化の要求が高まって
いる。現在、1チャネル当たりの伝送容量10Gb/s
をベース技術とした波長多重(WDM)光伝送方式が実
用化されているが、今後更なる大容量化が必要であり、
周波数利用効率と装置コストの問題により、1チャネル
あたり40Gb/s以上の高速光伝送システムの実現が
期待されている。
【0003】しかしながら、このような超高速光伝送シ
ステムでは、波長分散及び偏波モード分散に起因する伝
送波形劣化が発生するため、光信号の伝送距離が制限さ
れるという問題がある。そのため、超高速光システム実
現の上で、波長分散及び偏波モード分散を高精度に補償
するシステムが必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】I)波長分散について まず、波長分散の概略について説明する。
【0005】伝送速度10Gb/sを超える光通信シス
テムでは、波長分散に対するトレランスが著しく小さく
なる。例えば、40Gb/sNRZ方式の波長分散トレ
ランスは、100ps/nm以下となる。
【0006】一方では、光通信システムの中継間隔は、
一定ではない。そのため、例えば、17ps/nm/k
mの波長分散値を持つ1.3μm零分散シングルモード
ファイバ(SMF)を用いた場合、中継間隔が数km異
なっただけで、波長分散トレランスを逸脱することにな
る。
【0007】一方では、通信キャリアが所有する光ファ
イバ伝送路は、中継区間毎の距離、波長分散値について
正確に把握されておらず、DCF(Dispersion Compen
sation Fiber)などを用いた固定波長分散補償方法で
高精度な波長分散補償を実現することは困難なケースが
多い。
【0008】更に、波長分散値はファイバ温度や応力な
どにより経時的に変化するため、システム運用開始時だ
けではなく、システム運用中も波長分散を厳密に測定し
ながら、中継区間毎の波長分散量を最適に調整する必要
がある。例えば、 光ファイバの種類 DCF 伝送路の長さ 500km 温度変動 100℃ を想定すると、 [波長分散量]=[零分散波長の温度依存性]×「伝送路の温度変化量]×[伝 送路の分散スロープ]×[伝送距離] =0.03nm/℃×100℃×0.07ps/nm2/km×500km =105ps/nm となり、この値は、40Gb/s NRZ信号の波長分
散トレランスとほぼ同等となってしまう。従って、常時
伝送路の波長分散値をモニタし、波長分散補償量の最適
制御を行う自動波長分散補償システムは、SMF伝送路
だけではなく、1.55μm零分散シフトファイバ(D
SF)や、NZ−DSFを伝送路として用いたシステム
でも不可欠なものとなる。 II)偏波モード分散について 次に、偏波モード分散(PMD:Polarization Mode
Dispersion)について述べる。
【0009】PMDは、光信号における偏光成分(例え
ばTEモード及びTMモードのような2つのモード光)
の伝搬遅延時間が異なることによって生じる分散であ
り、あらゆる光ファイバにおいて発生しうるものであ
る。
【0010】一般的に偏波モード分散の影響は、光信号
が大きくなればなるほど、また、光信号の伝送距離が長
くなるほど大きくなり、無視できないものとなる。ま
た、主に日本国以外に敷設された古い光伝送路を構成す
る光ファイバには、単位長当たり1ps/km1/2(ピ
コ秒/km1/2:ピコは10の−12乗を示す)を超え
るような大きなPMD値を持つと言われているものもあ
り、そのような光ファイバを用いて短距離伝送(例えば
50km伝送)を行った場合でも光遅延差(Δτ)は、
40Gb/s NRZ信号の1タイムスロット25ps
に対して、7ps以上となる。このため、前述の波長分
散と同様に偏波モード分散の影響も無視できないものと
なる。実際には、光通信システムには光増幅器や波長分
散補償器などの偏波モード分散を生じる部材を伝送路中
に設ける必要があるため、光信号の伝送距離が更に制限
されるおそれがある。更に、偏波モード分散は、光ファ
イバに加わる応力や温度変化によって経時変化を示すた
め、敷設時だけでなく、運用中も伝送路の偏波モード分
散の状態をモニタし、動的に補償する必要がある。
【0011】上記のように、波長分散と偏波モード分散
は光通信システムの性能を制限する大きな要因であり、
光通信システムの性能を改善するためには、波長分散、
偏波モード分散の双方を個別に動的に補償する、つま
り、自動分散補償システムを用意する必要がある。
【0012】自動分散補償器を実現するための要素技術
は、下記の(a)〜(c)の三つにまとめられる。 (a)可変分散補償器の実現 (b)伝送路の分散値モニタの実現 (c)可変分散補償器のフィードバック最適化制御方法
の実現 (a)の内、波長分散補償器としては、これまでに一例
として、下記のようなものが提案されている。 (1)VIPA “VARIABLE DISPERSION COMPENSATOR USING THE V
IRTUALLY IMAGED PHASED ARRAY(VIPA)FOR 40
-GBIT/S WDM TRANSMISSION SYSTEMS”ECOC2000,PD
Topic2, 2.3 (2)TUNABLE RING RESONATOR“TUNABLE RING RES
ONATOR DISPERSION COMPENSATORS REALIZED IN HI
GHREFRACTIVE-INDEX CONTRASTSION TECHNOLOGY”ECOC
2000,PD Topic2,2.2 (3)FBG(Fiber Bragg Grating)“TWIN FIBRE
GRATING ADJUSTABLE DISPERSION COMPENSATOR FO
R 40GBIT/S”ECOC2000,PD Topic2, 2.4 また、偏波モード分散補償器としても、これまでに一例
として、下記のようなものが提案されている。 (1)光信号の送信端に偏波制御器(PC:Polarizati
on Controller)を設け、伝送特性を受信端からフィー
ドバックして、2つの偏波モードへの光強度の分岐比γ
を0又は1となるように制御する方法。 “Optical Equalization of Polarization Dispers
ion”、SPIE Vol.1.1787 Multigigabit Fiber Comm
unications, 1992, pp.346-357 (2)光信号の受信端に偏波制御器と偏波保持ファイバ
(PMF:PolarizationMaintaining Fiber)とを設
け、偏波制御器を制御することにより、光伝送路とは逆
符号な2つの偏波モード間の遅延差を与える方法。 “Automatic compensation technique for timewis
e fluctuating Polarization mode dispersion in
in−line amplifier systems”、Electro.Lett.,
vol.30, No.4, 1994, pp348-349 (3)光信号の受信端に、偏波制御器と偏波ビームスプ
リッタ(PBS:Polarization Beam Splitter)と、
この偏波ビームスプリッタにより、2つに分岐された光
信号成分をそれぞれ受光する受光器と、これら受光器に
より得られた2つの電気信号間に遅延差を与える可変遅
延素子を設けて、偏波制御器及び可変遅延素子を制御す
る方法。 “Polarization Control Method for Suppressing
Polarization Mode dispersion Influence in O
ptical Transmission systems”, J.of Lightwave
Technol., Vol.12, NO.5, 1994, pp891-898 次に、フィードバック制御に不可欠な(b)伝送路の分
散値モニタについても幾つかの提案がなされている。
【0013】まず、波長分散値の測定方法としては、複
数の異なる波長の光を光ファイバに入力し、出力光間の
群遅延や位相差を測定するパルス法や位相法が、従来よ
り提案されている。しかし、これらの方法を用いて、シ
ステム運用中に通信の品質を落とすことなく常時波長分
散測定を行うためには、(1)各中継区間毎に一組の波
長分散測定器が必要となる、(2)データ信号とは異な
る波長の測定光を波長多重する必要がある、といった課
題があり、これらを実現することは経済性及び装置サイ
ズの面から見て現実的ではない。
【0014】このような問題を解決する波長分散モニタ
の一例として、幾つかの手法が提案されている。以下に
波長分散モニタの一例を示す。 (1)波形歪みにより、特定の周波数成分強度が変化す
る性質を利用し、受信ベースバンド信号中の特定周波数
成分強度を用いる方法(“Automatic Dispersion Equ
alization in 40 Gbit/s Transmission by Seaml
ess-Switching between Multiple Signal Wavelengt
hs”, ECOC’99, pp.l-150-151)。 (2)エラーレートを用いた方法 受信器でエラーレートをモニタし、エラーレートが最良
になるように波長分散補償器をフィードバック制御する
方法。
【0015】実用的な分散モニタは、いずれの場合も分
散に起因する波形歪みを直接又は間接に用いる。このた
め、波長分散と偏波モード分散が同時に生じているよう
なケースでは、波形歪みが波長分散に起因するものか、
偏波モード分散に起因するものか区別できないため、波
長分散と偏波モード分散双方を同時に補償する自動分散
補償器の実現は困難である。
【0016】また、偏波モード分散の測定方法として
は、 (1)消光法(セナルモン法) (2)回転検光子法 (3)回転移相子法 (4)位相変調法 等が提案されており、偏光状態の表示(表現)方法とし
ては、 (1)ポアンカレ球 (2)ジョーンズベクトル (3)ストークスベクトル が提案されている(「偏光状態の表示法と測定法」、OP
TRONICS, (1997), No.5 pp.109-117)。
【0017】ジョーンズベクトルを用いた偏波モード分
散の測定方法及びその装置は、一例として特開平9−7
2827に提案されている。また、波長分散が存在する
環境下での適用は困難であるが、受信信号中の特定周波
数成分をモニタすることによる偏波分散モニタも提案さ
れている(本出願人の下で特許出願中)。
【0018】本発明の課題は、波長分散と偏波モード分
散を共に最適に補償することの出来るシステムを提供す
ることである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のシステムは、光
ファイバを伝送線路として用いる通信システムにおい
て、光ファイバを伝送することによって光信号が受ける
偏波モード分散を補償する偏波モード分散補償手段と、
該偏波モード分散補償手段に、該光信号が受けている偏
波モード分散の状態に関する情報をフィードバックする
偏波モード分散測定手段と、該光ファイバを伝送するこ
とによって光信号が受ける波長分散を補償する波長分散
補償手段と、該波長分散補償手段に、該光信号が受けて
いる波長分散の状態に関する情報をフィードバックす
る、該偏波モード分散補償手段よりも受信側に設けられ
た波長分散測定手段とを備えることを特徴とする。
【0020】本発明によれば、波長分散補償を行うため
の波長分散の測定位置を、偏波モード分散補償手段の後
段に設けたので、波長分散は、偏波モード分散が補償さ
れた後の状態で測定することが出来る。偏波モード分散
は、波長分散の大小に関わらず、精度良く測定が可能で
あるので、先に偏波モード分散補償を行い、偏波モード
分散補償を行った後の状態で波長分散を測定し、この測
定結果に基づいて波長分散補償を行うことで、偏波モー
ド分散と波長分散を共に最適に補償することが出来る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、光通信システムにおい
て、波長分散と偏波モード分散の双方をそれぞれ最適に
フィードバック制御する自動波長分散補償器と自動偏波
モード分散補償器を併せ持つ自動分散補償システムを提
供する。
【0022】図1は、本発明の実施形態の基本構成を示
すブロック構成図である。図2は、図1の構成におい
て、必要となる制御アルゴリズムを示すフローチャート
である。
【0023】図1においては、偏波モード分散補償器1
の次段に可変波長分散補償器2が設けられ、その次段に
受信装置の光/電気変換器3が設けられる。また、偏波
モード分散モニタ5は、偏波モード分散補償器1の出力
をモニタし、偏波モード分散補償器1にフィードバック
をかける。また、波長分散モニタ4は、可変波長分散補
償器2の出力をモニタし、可変波長分散補償器2にフィ
ードバックをかける。波長分散モニタは、自動波長分散
補償器のフィードバック制御には不可欠である。しか
し、これまでに提案されている実用的な波長分散モニタ
は、 (1)特定周波数抽出方式 同様の提案が偏波モード分散モニタとしても提案されて
いるように、偏波モード分散と波長分散のいずれの変動
に起因するものか切り分けができない。従って、偏波モ
ード分散耐力が弱い。 (2)エラーレートを用いた方式 エラーレートの変動は、波長分散のみならず偏波モード
分散によっても生じる。従って、偏波モード分散と波長
分散のいずれの変動に起因するものか切り分けが出来な
い。従って、偏波モード分散耐力が弱い。と偏波モード
分散耐力に乏しい。このため、可変波長分散補償器のフ
ィードバック制御は、偏波モード分散が安定した状態で
モニタされた波長分散の情報に基づいて行う必要があ
る。
【0024】そこで、本発明の実施形態では、図1に示
すように偏波モード分散補償器(PMDC:Polarizati
on Mode Dispersion Compensator)を可変波長分散
補償器(VDC:Variable Chromatic Dispersion C
ompensator)の前段に配置する。
【0025】偏波モード分散補償器後段に自動波長分散
補償器を配置することにより、自動波長分散補償器に入
力する伝送信号から偏波モード分散に起因する波形歪み
を排除することが可能となる。
【0026】ただし、偏波モード分散補償後に波長分散
補償を行うことが前提であるため、常に偏波モード分散
値が十分に補償され安定した状態で波長分散補償を行う
必要がある。このため、図2のフローチャートに示す制
御が必要となる。
【0027】図2によれば、最初、偏波モード分散補償
器も自動波長分散補償器も起動していない状態から始ま
る場合には、ステップS1において、偏波モード分散補
償器PMDCの制御から開始する。そして、ステップS
3において、PMDが許容範囲内になったか否かを判断
し、許容範囲内でないと判断した場合には、ステップS
2において、PMDC制御を行い、ステップS3におい
て、許容範囲内になったと判断された場合には、ステッ
プS4に進む。
【0028】ステップS4においては、自動波長分散補
償器VDCの制御を開始する。そして、ステップS6に
おいて、波長分散は許容値範囲内か否かを判断し、許容
値範囲外である場合には、ステップS5において、VD
C制御を行い、許容値範囲内であると判断された場合に
は、ステップS7に進んで、通常監視状態に移る。
【0029】ステップS7においては、PMDは許容値
範囲内か否かを判断し、範囲内である場合には、ステッ
プS9に進む。ステップS7において、PMDが許容値
範囲内にないと判断された場合には、ステップS8にお
いてPMDC制御を行い、ステップS7に戻って、PM
Dが許容値範囲に入るまで制御を行う。
【0030】ステップS9では、波長分散が許容値範囲
内か否かを判断し、範囲内にない場合には、ステップS
10において、VDC制御を行い、ステップS9に戻っ
て、波長分散が許容値範囲内になるまで制御を繰り返
す。ステップS9で、波長分散値が許容値範囲内にある
と判断された場合には、ステップS7に戻って、通常監
視制御を続ける。
【0031】この実施形態では、偏波モード分散補償を
先にやってから波長分散補償を行う構成例を示したが、
後の実施形態に示されるように、偏波モード分散補償器
PMDCを波長分散モニタの前段に持ってきていれば、
補償器の位置が前後しても同じ効果が得られる。すなわ
ち、波長分散モニタは、偏波モード分散補償された状態
で観測を行うようにすればよいので、偏波モード分散補
償器PMDCより後ろに波長分散モニタの観測点を設け
るようにする。
【0032】更に、本発明の実施形態では、偏波モード
分散のモニタ値としてストークスパラメータを用いるこ
とを提案する。図3は、本発明の第2の実施形態を説明
するブロック構成図である。
【0033】同図においては、図1と同じ構成要素には
同じ参照符号を付し、説明を省略する。ただし、同図に
おいては、偏波モード分散モニタ5がストークスパラメ
ータをモニタすることとなっている。ストークスパラメ
ータは、伝送路の波長分散の状態に依存ずることなく、
偏波モード分散の状態のモニタが可能である。
【0034】前段に挿入されたPMDC1(Polarizati
on Mode Dispersion Compensator :偏波モード分散
補償器)はストークスパラメータによりモニタリングさ
れた偏波モード分散の情報により、偏波モード分散最適
値にフィードバック制御可能とされる。VDC2(Vari
able Chromatic Dispersion Compensator:可変波長
分散補償器)には、偏波モード分散補償された伝送信号
が入力するため、波長分散モニタ4の偏波モード分散耐
力の如何に関わらず、正確な波長分散の情報がモニタで
き、可変波長分散補償器2を波長分散最適値にフィード
バック制御することが可能となる。
【0035】以上により、偏波モード分散と波長分散の
同時補償可能な自動分散補償システムの提供が可能とな
る。図4は、本発明の第3の実施形態を示すブロック構
成図である。
【0036】同図において、図1と同じ構成要素には同
じ参照符号を付して、説明を省略する。上記実施形態で
は、波長分散補償器に偏波モード分散補償された伝送信
号を入力する必要があるため、偏波モード分散補償器と
波長分散補償器の配置順に制約がある。この対策とし
て、提案をするのが本実施形態である。
【0037】波長分散補償器2、偏波モード分散補償器
1の配置順に関わらず、偏波モード分散補償器1の出力
を使用して波長分散をモニタすることにより、偏波モー
ド分散の影響を除去した信号により波長分散をモニタす
ることが可能である。
【0038】図3及び図4の場合も、図2のフローチャ
ートに従った処理が必要である。図2のフローチャート
は既に説明したので、ここでは、説明を省略する。図5
及び図6は、偏波モード分散の測定パラメータとしての
ストークスパラメータの有効性を説明する図である。
【0039】ここで、ストークスパラメータの定義を説
明する。光は、電磁波であり、光の進行方向に対し垂直
に電気ベクトルが振動する横波である。ここで、光の進
行方向に垂直な平面内で、直交する二つの電気ベクトル
を各々、 Eu=Au・sin(ωt+δu) Ev=Av・sin(ωt+δv) ・・・・(1) とする。ここで、Eu、Evは、直交する二つの電気ベ
クトルの成分であり、Au、Avは、電気ベクトルの振
幅を表す時間に依存しない値である。また、ωは各振動
数であり、δu、δvは、それぞれの直交成分の位相で
ある。
【0040】一般に、ストークスパラメータは、光の直
交する二つの成分Eu、Evを用いて次のように定義さ
れる。 S0=<Eu・Eu*+Ev・Ev*> S1=<Eu・Eu*−Ev・Ev*> S2=<Eu*・Ev+Eu・Ev*> S4=<Eu*・Ev−Eu・Ev*> ・・・・(2) ここで、*は、複素共役を表し、<・・・>は、時間平
均を表す。今の場合、電気ベクトルは実数で示されてい
るので、複素共役をとっても同じ電気ベクトル成分とな
る。これらS0〜S3の4つの量は強度の次元を持ち、
S1、S2、S3は、正、負、または、0の値を取る。
【0041】このようにして定義されるストークスパラ
メータは波長分散の影響をほとんど受けることなく、偏
波の状態を示すことが出来る。具体的に、S0、S1、
S2、S3の得るための手段について説明する。
【0042】S0は、入力光をビームスプリッタで4つ
に光分離した内の1つの光を直接検出することで得られ
る。S1は入力光をビームスプリッタで4つに光分離し
た内の1つの光を予め定めた軸から90度または0度の
位置に軸を有する偏光子を設け、偏光子の出力を検出す
ることで得ることができる。
【0043】S2は入力光をビームスプリッタで4つに
光分離した内の1つの光を予め定めた軸から45度また
は125度の位置に軸を有する偏光子を設け、偏光子の
出力を検出することで得ることができる。
【0044】S3は入力光をビームスプリッタで4つに
光分離した内の1つの光を予め定めた軸から90度また
は0度の位置にc軸を有するλ/4板に入射し、λ/4
板からの出力をS2の偏光子の軸と同じ軸を有する偏光
子を設け、偏光子出力を検出することで得ることができ
る。
【0045】また、検出する光に対して偏光子を2π/
nの角度で回転させてn回測定することでもS0、S
1、S2、S3を得ることができる。更に、検出する光
に対して移相子を2π/nの角度で回転させて回転し、
その光を固定した偏光子を介して測定することでも、S
0、S1、S2、S3を得ることができる。
【0046】図5は、分散変動時のストークスパラメー
タを使ったPMDモニタの有効性確認実験の実験設定を
示す図である。すなわち、波長分散及び偏波モード分散
(PMD)同時補償を実現するために、波長分散の状態
に依存せず、PMDを安定してモニタできる方法として
ストークスパラメータを使用する場合の動作を実証する
ための実験として、伝送路中の波長分散値を変えた場合
でも、安定してDOP(偏光度:Degree Of Polariza
tion)が測定できるか確認した。
【0047】同図(a)は、波長分散のみがあるときの
DOP測定系を示す図であり、波長分散を与える構成と
してDCFを用いている。なお、ここでは、偏波状態を
1/2波長板と1/4波長板を用いて制御している。
【0048】同図(b)は、偏波モード分散のみがある
ときのDOP測定系を示す図であり、偏波モード分散を
与える構成としてPMDE(Polarization Mode Disp
ersion Emulator)を使用した場合である。
【0049】同図(c)は、偏波モード分散と波長分散
が混在する場合のDOP測定系を示す図であり、同図
(a)と(b)を組み合わせた構成をしている。これら
においては、送信系として、40Gb/sのNRZ送信
器を使用している。また、受信系としては、ストークス
パラメータによって定義されるDOPの測定器が設けら
れている。なお、DOPは、以下の式で定義される。 DOP=√(S12+S22+S32)/S0 図6は、図5の測定系を用いたDOPの測定結果を示す
図である。
【0050】同図(a)は、DCFの波長分散値を−4
07ps/nmに設定した場合であって、図5(a)〜
(c)の場合のDOPの測定結果(%)が示されてい
る。DOPは、値が100%に近いほど、偏波状態が安
定になっていることを示している。また、図6(a)〜
(c)の項1〜3は、それぞれ、PMDEの偏波分散値
をDOPでほぼ70%、80%、90%に設定して測定
を行った場合を示している。
【0051】図6(a)〜(c)を見ると、DCFのみ
の場合では、偏波分散がPMDEが設けられていないの
で、DOPの値はほぼ100%に近い値を示している。
ここで、実際にDOPを測定すると、偏波分散がほとん
どない状態でも10%位の誤差は常にあるということを
認識されたい。
【0052】次に、図6(a)〜(c)のPMDEを設
けた場合を見ると、項1〜3に対応して、それぞれ、測
定値がほぼ70%、80%、90%を示していることが
分かる。
【0053】次に、図5(c)の実験系に対応する測定
結果を図6(a)〜(c)で見ると、項1〜3のいずれ
においても、DCFの波長分散値の値によらず、ほぼ1
0%の誤差の範囲内で、70%、80%、90%のDO
Pの値が測定されていることが分かる。
【0054】これらの実験結果より、ストークスパラメ
ータによる偏波モード分散モニタが、波長分散耐力特性
に優れ、波長分散の状態によらずに偏波モード分散モニ
タとして有効であることが確認できる。
【0055】図7は、本発明の第4の実施形態を示す図
である。図7の構成は、波長多重光通信方式において、
自動波長分散補償器と自動偏波モード分散補償器を併せ
持つ自動分散補償システムを実現する構成である。
【0056】本実施形態においては、第1の実施形態の
自動分散補償器を分波器により分波された波長毎に個別
に配置し、個別補償を行うことにより波長多重方式にお
いて、自動分散補償方式を実現する。
【0057】なお、ここで、λ1〜λnの記号は、異な
る波長を特定するためのものであって、実際の波長多重
光に含まれる信号光の波長を特定の配列で順序づけるも
のではない。
【0058】図7の構成においては、各波長λ1〜λn
の光送信機10−1〜10−nから送信された光信号
は、合波器11において合波され、伝送線路12を通っ
て、受信機の分波器13に入力される。分波器13で
は、波長多重光を各波長λ1〜λnの光信号に分波し、
それぞれPMDC1〜n、VDC1〜nを通ることによ
って、前述した実施形態のように、偏波モード分散補償
され、波長分散補償された後、O/E1〜nによって受
信される。
【0059】図8は、本発明の第5の実施形態を示す図
である。同図においては、図7と同じ構成要素には同じ
参照符号を付して、説明を省略する。
【0060】本実施形態では、第4の実施形態におい
て、偏波モード分散モニタのモニタ値としてストークス
パラメータを利用する。前述したように、ストークスパ
ラメータは、波長分散の状態に依存せずに、偏波の状態
をモニタすることが出来るため、波長分散と偏波モード
分散とが混在している状態から偏波モード分散による影
響を抽出し、適切な偏波モード分散補償を行うことが出
来る。そして、このような偏波モード分散補償を行った
後の状態を、波長分散モニタで検出し、波長分散補償を
行うことによって、偏波モード分散と波長分散補償とを
適切に行うことが出来る。
【0061】その他の構成については、図7と同様であ
るので説明を省略する。図9は、本発明の第6の実施形
態を示す図である。同図においては、図7と同じ構成要
素には同じ参照符号を付し、説明を省略する。
【0062】図4で提案する自動分散補償器を分波器に
より分波された波長毎に個別に配置し、個別補償を行う
ことにより波長多重通信方式において、波長分散補償
器、偏波モード分散補償器の配置順に関わらず、自動分
散補償器を実現する。
【0063】すなわち、本実施形態は、第4あるいは第
5の実施形態において、偏波モード分散補償器と波長分
散補償器の構成を図4の構成としたものである。ここ
で、前述したように、波長分散モニタは偏波モード分散
による分散と波長分散による分散を区別できないが、偏
波モード分散モニタは、偏波モード分散の影響を切り分
けられるという事実がある。従って、波長分散モニタの
観測点が偏波モード分散補償器PMDCの後ろに有れ
ば、偏波モード分散補償後の信号を観測することが出来
るので、波長分散と偏波モード分散とをそれぞれ適切に
補償することが出来る。このような見解に基づき、波長
分散補償器VDCは、偏波モード分散補償器PMDCよ
り送信器側(前段)に設けられているが、波長分散モニ
タの観測点は、偏波モード分散補償器の後段(受信側)
に配置するようにしている。
【0064】その他の構成については、図8と同じなの
で説明を省略する。図10〜15は、本発明の第7の実
施形態の各構成例を示す図である。なお、図10〜図1
5においては、図7と同じ構成要素には同じ参照符号を
付し、説明を省略する。
【0065】図7〜図9に示した、波長毎に個別に波長
分散補償を行う自動分散補償システムの場合、波長多重
される波長数分の波長分散補償器(偏波モード分散補償
器と波長分散補償器の組み合わせ)が必要となり、コス
ト、サイズ面での負荷が大きい。この解決策として、波
長分散補償器を波長多重光全体を一括して補償する構成
として設ける。
【0066】図10〜12は、伝送線路の受信端あるい
は受信機の中(図10)、送信端あるいは、送信機の中
(図11)又は中継器の中あるいは、伝送路の途中の独
立した場所(図12)のいずれか1カ所以上で、伝送さ
れる波長多重信号を一括して補償する可変波長分散補償
器と、分波器で分波された波長毎に個別に補償を行う偏
波モード分散補償器を有し、1つ以上の偏波モード分散
補償器の出力を波長分散モニタとして使用し、可変波長
分散補償器をフィードバック制御することにより、自動
分散補償システムを実現する。
【0067】ここで、図10〜12においては、分波器
によって分波された後の全ての波長の光信号の波長分散
をモニタし、これを用いて、波長分散補償器VDCを制
御する構成を図示しているが、前述のように、波長分散
値をモニタする光信号は必ずしも全てでなくても良い。
すなわち、波長分散の仕組み等は、現在多くの部分が解
明されており、伝送線路として使用される光ファイバの
特性が分かれば、ある程度、どのような波長分散が生じ
るかを予測することが出来るためである。従って、ただ
1つのみの光信号の波長分散値を測定しても、この値か
ら他のチャネルの光信号がどのような波長分散を受ける
かをある程度精度良く推定することが出来るので、これ
を用いて波長分散補償すれば十分だからである。
【0068】図13〜15は、(可変)波長分散補償器
VDCと合わせて、ファイバグレーティング、DCFな
どの固定波長分散スロープ補償器を配置し、波長分散ス
ロープも合わせて補償する構成の提案。ただし、可変波
長分散補償器、固定波長分散スロープ補償器の配置の順
は問わない。
【0069】すなわち、図13は、固定波長分散スロー
プ補償器と波長分散補償器VDCを受信機側、あるいは
受信機の中に設けたものであり、図14は、これらを送
信機側あるいは送信機の中に設けたものであり、図15
は、これらを中継器の中あるいは伝送線路の途中の独立
した位置に設けた場合を示している。
【0070】この場合も、波長分散モニタは、受信側で
分波された全ての波長の光信号の波長分散値をモニタす
る必要はなく、1以上の光信号について波長分散値を測
定すればよい。ここで重要なのは、やはり、偏波モード
分散補償器PMDCの後段(受信側、O/Eに近い方)
に波長分散モニタの観測地点があることである。
【0071】固定波長分散スロープ補償器は、伝送線路
である光ファイバの波長分散スロープを平坦化するため
のものであり、予め使用する光ファイバの特性を調べて
おき、これに従って、固定波長分散スロープ補償器の補
償値を決定するようにする。
【0072】なお、固定波長分散スロープ補償器は、既
に公知であるため、説明を省略する。可変波長分散補償
器をフィードバック制御するために、受信端で分波後、
一つ以上のチャネルの伝送信号をモニタとして利用する
が、偏波モード分散補償されていることが前提であるた
め、図16のフローチャートに従った制御が必要とな
る。
【0073】図16は、図10〜図15の実施形態にお
ける分散補償制御処理のフローチャートである。まず、
制御の開始段階では、VDCの動作は行わず、VDCは
光信号を通過させるのみとしておく。そして、ステップ
S20において、波長多重光信号のチャネルの識別番号
であるλを「1」に設定する。次に、ステップS21に
おいて、PMDC制御を開始し、ステップS22におい
て、PMDは許容値内か否かを判断する。PMDが許容
値内でない場合には、ステップS23において、PMD
制御を行い、ステップS22に戻って、PMDが許容値
内になるまで、制御を繰り返す。そして、PMDが許容
値内になった場合には、ステップS24に進み、全ての
チャネルについて制御を完了したかを判断する。ステッ
プS24において、まだ全てのチャネルについて制御が
完了していないと判断された場合には、すてS25にお
いて、λを1増やし、ステップS21に戻って、処理を
繰り返す。ステップS24において、全てのチャネルに
ついてPMDの制御が完了したと判断された場合には、
ステップS26において、VDCの制御を開始する。
【0074】ステップS27においては、波長分散のモ
ニタの結果、波長分散は許容値内にあるか否かを判断す
る。ここで、モニタする光信号は、全てのチャネルでも
良いし、一部チャネルだけでも良いし、1つのチャネル
だけでも良い。波長分散が許容値内にない場合には、ス
テップS28において、VDC制御を行い、ステップS
27に戻って、波長分散が許容値内になるまで制御を続
ける。ステップS27において、波長分散が許容値内に
あると判断された場合には、ステップS29に進み、通
常監視状態に移る。
【0075】通常監視状態では、ステップS29におい
て、チャネルを特定するλを「1」に設定し、ステップ
S30において、PMDが許容値内にあるか否かを判断
する。PMDが許容値内にない場合には、ステップS3
1において、PMDCを制御し、ステップS30に戻っ
て、PMDが許容値内に入るまで制御を続ける。ステッ
プS30において、PMDが許容値内に入ったと判断さ
れた場合には、ステップS32に進む。ステップS32
では、全てのチャネルについて、PMDの補償が終わっ
たか否かを判断し、終わっていないと判断された場合に
は、ステップS33において、チャネルを特定するλを
1増やし、ステップS30に戻って、他のチャネルのP
MDの補償を行う。ステップS32において、全てのチ
ャネルのPMDの補償が終わったと判断された場合に
は、ステップS34に進み、波長分散は許容値内である
か否かを判断する。これは、前述の通り、全てのチャネ
ルの波長分散を測定しても良いし、一部チャネルのみで
も、1つのチャネルのみでもかまわない。そして、波長
分散が許容値内に無いと判断された場合には、ステップ
S35において、VDCを制御し、ステップS34に進
む。
【0076】ステップS34において、波長分散が許容
値内にないと判断されているうちは、ステップS35に
進み、VDC制御を繰り返し、ステップS34におい
て、波長分散が許容値内にあると判断されると、波長分
散補償が完了したとして、ステップS29に戻る。通常
監視状態では、ステップS29からステップS34まで
の処理を繰り返し、常時行い、偏波モード分散と波長分
散の状態を最適に保つようにする。
【0077】図17及び図18は、本発明の第8の実施
形態を示す図である。図17及び図18において、図1
5と同じ構成要素には同じ参照符号を付し、説明を省略
する。図17は、波長多重信号を受信端等に挿入する分
波器で分波後に、複数チャネル毎に一括して可変波長分
散補償器を挿入し、更に、可変波長分散補償器の後段に
挿入する分波器で単一チャネルに分波した各個別波長毎
に偏波モード分散補償器を配置する。偏波モード分散補
償器により、偏波モード分散補償された複数チャネルの
伝送信号を波長分散モニタとして利用し、可変波長分散
補償器をフィードバック制御することにより、自動分散
補償システムを実現する。
【0078】ここでも、チャネルを区別するλ1〜λn
は、単にチャネルを区別するための記号であり、波長の
値そのものとは特に関係がない。従って、分波器で波長
多重光を分波後、複数チャネル毎にまとめる場合のまと
め方は特に本発明の実施形態では限定しない。
【0079】図17の実施形態の一構成例においては、
各VDCに複数のグループ分けされたチャネルの内の1
グループが入力され、波長分散補償される。これは、V
DCの動作帯域が限定されており、波長多重されている
全ての光信号を包含するような帯域幅を有していない場
合に有効である。例えば、VDCとしてファイバグレー
ティングを使った装置を使用する場合、一般にファイバ
グレーティングは、その動作帯域が狭いため、波長多重
光の全体帯域をいっぺんに波長分散補償するということ
ができない。この場合、動作帯域の中心波長が異なるフ
ァイバグレーティングを使ったVDCを複数用意し、こ
れらの動作帯域に対応するチャネルの光信号をグループ
化して入力し、VDCに波長分散補償させるようにする
ことが考えられる。
【0080】図18は、可変波長分散補償器と合わせ
て、ファイバグレーティング、DCFなどの個別波長分
散スロープ補償器を配置し、波長分散スロープも合わせ
て補償する構成である。ただし、可変波長分散補償器、
固定波長分散スロープ補償器の配置の順は問わない。
【0081】本実施形態の図18の構成例は、第7の実
施形態と図17の構成を組み合わせたものであり、波長
分散値のみの補償ではなく、波長分散スロープも補償し
ようと言うものである。この場合、ここで使用している
のは、固定波長分散スロープ補償器であるので、補償す
べき波長分散スロープは、予め伝送線路である光ファイ
バの特性を調べた結果に基づいて設定されるべきであ
る。
【0082】上記第8の実施形態においては、可変波長
分散補償されていることが前提であるため、可変波長分
散補償器毎に、図19のフローチャートに従った制御が
必要となる。
【0083】図19は、第8の実施形態の制御処理を示
すフローチャートである。まず、PMDCもVDCも動
作していない状態において、ステップS40において、
チャネルを特定するλを「1」に設定する。そして、ス
テップS41において、PMDC制御を開始する。ま
ず、ステップS42において、PMDは許容値範囲内か
否かを判断する。ステップS42において、PMDが許
容値範囲内にないと判断された場合には、ステップS4
3において、PMDC制御を行い、ステップS42に戻
って、PMDが許容値範囲内におさまるまで制御を繰り
返す。ステップS42において、PMDが許容範囲内に
おさまったと判断された場合には、ステップS44に進
み、全てのチャネルについてPMD補償が済んだか否か
を判断する。まだ済んでいない場合には、ステップS4
5において、チャネルを特定するλを「1」だけ増や
し、ステップS41に戻って、異なるチャネルについ
て、PMDC制御を行う。ステップS44において、全
てのチャネルについて制御が終わったと判断された場合
には、ステップS46において、VDCの制御を開始す
る。
【0084】まず、ステップS47において、波長分散
は許容値範囲か否かを判断し、許容値範囲内でないと判
断した場合には、ステップS48において、VDC制御
を行い、ステップS47に戻って、波長分散が許容値範
囲内に収まるまで、VDC制御を行う。ステップS47
において、波長分散が許容値範囲内に収まったと判断さ
れた場合には、ステップS49に進んで、通常監視状態
に入る。
【0085】ステップS49においては、チャネルを特
定するλを「1」に設定し、ステップS50において、
PMDは許容値範囲内か否かを判断する。ステップS5
0において、PMDが許容値範囲外と判断された場合に
は、ステップS51のPMD制御を行い、ステップS5
0に戻る。そして、ステップS50において、PMDが
許容値範囲内に収まるまで、処理を繰り返す。ステップ
S50において、PMDが許容値範囲内となった場合に
は、ステップS52に進み、全てのチャネルについてP
MD補償が最適に行われたかを判断し、まだ、処理して
いないチャネルがある場合には、ステップS53におい
て、λを「1」増やし、ステップS50に進む。
【0086】ステップS52において、全てのチャネル
についてPMD補償が適切にされたと判断されたと判断
された場合には、ステップS54に進んで、波長分散が
許容値内であるか否かを判断する。波長分散が許容値範
囲外であると判断された場合には、ステップS55にお
いて、VDC制御が行われ、ステップS54に戻る。ス
テップS54において、波長分散が許容値範囲内である
と判断された場合には、ステップS49に戻って、処理
を繰り返し、監視制御を続ける。
【0087】なお、第8の実施形態においても、前述の
実施形態と同様に、全てのチャネルの波長分散値を波長
分散モニタで測定する必要はなく、少なくとも1つ以上
のチャネルについて測定し、その他は、伝送線路の特性
と、測定値から推定した波長分散量に基づいて、他のチ
ャネルの波長分散を補償しても良い。
【0088】図20、及び図21は、本発明の第9の実
施形態を示す図である。図20及び図21においては、
図17と同じ構成要素には同じ参照符号を付し、説明を
省略する。本実施形態においては、全波一括で波長分散
補償を行う構成に、新たに可変分散スロープ補償器を追
加し、自動波長分散スロープ補償も行う自動分散補償シ
ステムを実現する。
【0089】可変波長分散補償器のみをフィードバック
制御する場合には、個別に偏波モード分散された伝送信
号の1チャネルのみのモニタにより、可変波長分散補償
器を制御することが原理的に可能であるが、可変波長分
散スロープ補償器を制御する場合には、複数のチャネル
のモニタが必要となる。なぜなら、波長分散スロープの
影響は、複数のチャネル間の波長分散の受け方の違いに
現れるからである。
【0090】例えば、2チャネルの波長分散モニタを行
う場合、次のような考え方となる。 ・モニタする波長をλ1、λ2とし、その波長差がλ2
−λ1=dであるものとする。 ・λ1の波長分散値がcd1、λ2の波長分散値がcd
2であるものとする。 ・波長分散スロープは、(cd2−cd1)/dであ
り、波長分散スロープについても、フィードバック制御
することが可能となる。
【0091】図20及び図21の構成においては、図1
3〜図15の構成の固定波長分散スロープ補償器の代わ
りに、(可変)波長分散スロープ補償器が設けられてい
る。この可変波長分散スロープ補償器には、波長分散モ
ニタでモニタされた波長分散スロープに基づいた制御信
号が入力されている。可変波長分散スロープ補償器の位
置は、VDCの前段でも後段でも良く、また、可変波長
分散スロープ補償器とVDCの組み合わせの配置位置
は、どちらが前段に来るようにしても良い。すなわち、
図20のような配置でも良いし、図21のような配置で
も良い。
【0092】また、波長分散モニタがモニタする(観測
する)波長(チャネル)の数は、複数チャネルとする。
すなわち、前述したように、波長分散スロープを動的に
補償するために、常時チャネル間の波長分散を受けた量
の違いを測定する必要があるからである。
【0093】図22及び図23は、本発明の第10の実
施形態を示す図である。図22及び図23において、図
17と同じ構成要素には同じ参照符号を付し、説明を省
略する。波長多重信号を受信端等に挿入する分波器で分
波後に、複数チャネル毎に一括して可変波長分散補償器
と、可変波長分散スロープ補償器を挿入し、更に、可変
波長分散補償器の後段に挿入する分波器で単一チャネル
に分波した各個別波長毎に偏波モード分散補償器を配置
する。偏波モード分散補償器により、偏波モード分散補
償された複数チャネルの伝送信号を波長分散モニタとし
て利用し、可変波長分散補償器と、可変波長分散スロー
プ補償器をフィードバック制御することにより、波長分
散スロープも合わせて補償する自動分散補償システムを
実現する。
【0094】本実施形態により、自動波長分散補償と偏
波モード分散補償を合わせて実現する自動分散補償シス
テムの実現が果たされる。その結果、光通信システムに
おける自動分散補償を効果的に行うことが可能となり、
超高速化、長距離化が可能となる。
【0095】図22及び図23においては、受信側で、
分波器によって波長多重光を分波した後、グループ化
し、各グループ毎に、波長分散補償及び波長分散スロー
プ補償を行って、その後に、分波器によって各グループ
を各波長に分波し、偏波モード分散を行う構成となって
いる。ここで、λと下付文字で示された各波長の信号
は、このλによって区別されているのみであって、波長
のグループ分けの仕方を制限するものではない。
【0096】このようなグループ分けは、前述したよう
に、VDCの動作帯域が制限されている場合にしばしば
行われることである。また、波長分散モニタがモニタす
るチャネルの数は、各グループ内で複数チャネルとす
る。
【0097】図24は、偏波モード分散補償器の一構成
例を示す図である。図24においては、偏波モード分散
補償器20は、偏波制御器21、偏波保存ファイバ2
2、カプラ23、ストークスパラメータ抽出回路24、
及び制御回路25からなっている。一般に、偏波モード
分散補償器20は、波長板やファラデー回転子などから
なる偏波制御器21と、偏波保存ファイバ22(PM
F:Polarization Maintaining Fiber)と、制御回路
25とからなるが、本発明の実施形態で使用する偏波モ
ード分散補償器20では、偏波モード分散の検出パラメ
ータとして、ストークスパラメータを使用するので、ス
トークスパラメータ抽出回路24が設けられている。ス
トークスパラメータは、従来技術で記載した偏波モード
分散の観測方法で得られた光の電気ベクトルの傾きか
ら、ストークスパラメータを定義に従って演算すること
によって得る。
【0098】図24に示されるように、偏波モード分散
補償器20では、フィードバック回路が形成されている
が、これは、前述の実施形態に示したように、偏波モー
ド分散モニタからのストークスパラメータを制御回路に
入力し、偏波制御器21を制御して、最適な偏波モード
分散の補償を行うためのフィードバック回路である。
【0099】図25は、波長分散補償器の一例として、
VIPA(Virtually Imaged Phased Array)の構成
を使った構成を示す図である。VIPA板は、光ファイ
バから出力された光がコリメートレンズによって平行光
にされた後、半円筒レンズなどによって、VIPA板の
照射窓を介して線状に集光される光を受け入れる。そし
て、VIPA板内で、この光を多重反射させつつ、少し
ずつVIPA板から出射させて、出射された光同士が干
渉するようにする。この干渉により、波長によって異な
った方向に進む光が生成される。この干渉結果の出力光
は、レンズによって平行光にされた後、グレーティング
対などの、波長によって経路を変える手段によって、異
なる波長の光の経路を変える。そして、特殊な表面形状
をした分散平坦化3次元ミラーの表面に光を当てる。こ
のとき、波長毎に経路が異なっているので、3次元ミラ
ーのどの位置に光が当たるかは、波長によって異なって
くる。反射された光は、元来た路と同じ経路を戻って、
VIPA板に入力され、照射窓から出射される。
【0100】3次元ミラーにあたる場所が波長によって
異なることによって波長毎に与えられる分散量が異なる
ので、全体の光に対して一定の波長分散量を与えられる
と共に、グレーティング対の間隔を変えることによっ
て、異なる波長が3次元ミラーにあたる場所を、VIP
A板が出力光を出力する方向とは独立に可変する事が出
来るので、波長分散スロープを制御することが出来る。
【0101】したがって、伝送路で光信号が受けた波長
分散と逆符号の波長分散を、この装置によって与えるこ
とによって波長分散を補償することが出来る。特に、波
長毎に異なった波長分散を与えることが出来るので、波
長分散スロープを可変する事が出来、従って、波長分散
スロープの補償も行うことが出来る。
【0102】図26は、波長分散補償、偏波モード分散
補償の双方を一括補償する場合の第1の構成例を示す図
である。同図においては、図17と同じ構成要素には同
じ参照符号を付して、説明を省略する。
【0103】偏波モード分散モニタ、波長分散モニタは
分波後の1チャネル以上を利用して偏波モード分散の状
態及び波長分散の状態をモニタし、これをVDC及びP
MDCにフィードバックし、波長多重光全体を一括して
分散補償する。ここで、重要なことは、波長分散モニタ
の観測地点が、偏波モード分散補償器PMDCより後段
に来ていることである。これにより、前述の実施形態と
同じように、偏波モード分散と波長分散とを最適に補償
することができる。
【0104】図27は、波長分散補償、偏波モード分散
補償の双方を一括補償する場合の第2の構成例である。
同図においては、図17と同じ構成要素には同じ参照符
号を付して、説明を省略する。
【0105】ここで、前述の実施形態でも述べたよう
に、図26の構成において、VDC、PMDCの配置順
は任意でよいため、図27では、図26の構成のVDC
とPMDCの配置順を入れ替えた構成となってる。その
他については、前述の実施形態と同じ動作となるので、
説明を省略する。
【0106】なお、ここでは、波長分散モニタの観測地
点が偏波モード分散モニタの観測地点より前段に来てい
るが、これは問題ではなく、前述したように、偏波モー
ド分散補償器PMDCより後段に波長分散モニタの観測
地点を設けている点が重要である。
【0107】図28は、波長分散補償、偏波モード分散
補償の双方を一括補償する場合の第3の構成例を示す図
である。同図においては、図17と同じ構成要素には同
じ参照符号を付して、説明を省略する。
【0108】本構成例は、固定波長分散スロープ補償器
を合わせて配置する場合であり、各補償器の配置順は任
意である。ただし、波長分散モニタの観測点は、偏波モ
ード分散補償器PMDCの後段に設ける必要がある。ま
た、波長分散モニタは、分波された全ての波長(チャネ
ル)の波長分散を測定する必要はなく、少なくとも1以
上のチャネルについて波長分散をすればよい。
【0109】図29は、波長分散補償、偏波モード分散
補償の双方を一括補償する場合の第4の構成例を示す図
である。同図において、図17と同じ構成要素には同じ
参照符号を付して、説明を省略する。
【0110】本構成例は、可変波長分散スロープ補償器
を合わせて配置し、波長分散スロープについても、フィ
ードバック制御する構成である。各補償器の配置順は任
意であるが、複数チャネルの波長分散を観測する波長分
散モニタが必要となる。すなわち、複数チャネル間にわ
たる波長分散スロープの時間的変化を観測する必要があ
るからである。
【0111】図30は、波長分散補償、偏波モード分散
補償の双方を一括補償する場合の第5の構成例を示す図
である。同図において、図17と同じ構成要素には同じ
参照符号を付して、説明を省略する。
【0112】本構成例では、分波後に、複数チャネル毎
に波長分散補償、偏波モード分散補償の双方を一括補償
する構成である。前述の実施形態で述べたように、波長
分散補償器VDCの動作帯域が狭い場合、波長多重光を
複数の帯域に分け、それぞれについて、波長分散補償器
VDCを使って、分割された帯域内の光信号を一括して
波長分散補償しようとするものである。このように、光
信号を複数の帯域毎に複数のグループに分けて分散補償
を行う場合、波長分散モニタはそのグループ内の全ての
光信号の波長分散量を測定する必要はなく、1以上の波
長について観測を行えばよい。この場合も、波長分散モ
ニタの観測点は、偏波モード分散補償器PMDCの後段
である必要がある。
【0113】また、図30には記載されていないが、可
変あるいは固定の波長分散スロープ補償器を設けること
も可能である。なお、前述の実施形態、構成例において
は、偏波モード分散補償後の光信号の波長分散を測定で
きるように、偏波モード分散補償器PMDCの後段に波
長分散モニタを設けると共に、幾つかのフローチャート
でも説明したように、分散補償を行う場合、先に、偏波
モード分散補償を行ってから波長分散補償を行うことが
重要である。
【0114】(付記1)光ファイバを伝送線路として用
いる通信システムにおいて、光ファイバを伝送すること
によって光信号が受ける偏波モード分散を補償する偏波
モード分散補償手段と、該偏波モード分散補償手段に、
該光信号が受けている偏波モード分散の状態に関する情
報をフィードバックする偏波モード分散測定手段と、該
光ファイバを伝送することによって光信号が受ける波長
分散を補償する波長分散補償手段と、該波長分散補償手
段に、該光信号が受けている波長分散の状態に関する情
報をフィードバックする、該偏波モード分散補償手段よ
りも受信側に設けられた波長分散測定手段と、を備える
ことを特徴とするシステム。
【0115】(付記2)前記偏波モード分散の状態に関
する情報は、ストークスパラメータを使用したものであ
ることを特徴とする付記1に記載のシステム。 (付記3)前記偏波モード分散補償手段による偏波モー
ド分散の補償を行った後に、前記波長分散補償手段によ
る波長分散補償を行うことを特徴とする付記1に記載の
システム。
【0116】(付記4)前記システムは、波長分割多重
通信システムに適用されることを特徴とする付記1に記
載のシステム。 (付記5)前記偏波モード分散測定手段は、前記波長分
割多重通信システムの波長多重光に含まれる光信号を各
チャネル毎の光信号に分波した後の、各チャネルの光信
号のそれぞれの偏波モード分散を測定することを特徴と
する付記4に記載のシステム。
【0117】(付記6)前記波長分散測定手段は、前記
波長分割多重通信システムの波長多重光に含まれる光信
号を各チャネル毎の光信号に分波した後の、各チャネル
の光信号の内、1以上のチャネルについて波長分散を測
定することを特徴とする付記4に記載のシステム。
【0118】(付記7)前記波長分散補償手段は、前記
波長多重光の波長分散補償を一括して行うことを特徴と
する付記4に記載のシステム。 (付記8)前記偏波モード分散補償手段は、前記波長多
重光の偏波モード分散補償を一括して行うことを特徴と
する付記4に記載のシステム。
【0119】(付記9)前記波長分散補償手段は、前記
波長多重光を分波し、グループ化した後、グループ毎に
一括して波長分散補償を行うことを特徴とする付記4に
記載のシステム。
【0120】(付記10)前記偏波モード分散補償手段
は、前記波長多重光の各チャネル毎に偏波モード分散補
償を行うことを特徴とする付記4に記載のシステム。 (付記11)波長分散スロープを補償する波長分散スロ
ープ補償手段を更に備えることを特徴とする付記1に記
載のシステム。
【0121】(付記12)前記波長分散スロープ補償手
段は、補償すべき分散スロープの補償量を可変出来るこ
とを特徴とする付記11に記載のシステム。 (付記13)光ファイバを伝送することによって光信号
が受ける偏波モード分散の状態を測定し、偏波モード分
散を補償する偏波モード分散補償手段と、該光ファイバ
を伝送することによって光信号が受ける波長分散を測定
し、波長分散を補償する、該偏波モード分散補償手段よ
り受信側に波長分散の測定点を持つ波長分散補償手段と
を備える通信システムにおける偏波モード分散及び波長
分散の補償方法であって、該偏波モード分散補償手段に
よって、該光信号が受けた偏波モード分散を補償するス
テップと、該偏波モード分散の補償が行われた後に、該
波長分散補償手段によって、該光信号が受けた波長分散
を補償するステップと、を備えることを特徴とする方
法。
【0122】(付記14)前記偏波モード分散の状態
は、ストークスパラメータによって表されることを特徴
とする付記13に記載の方法。 (付記15)前記システムは、波長分割多重通信システ
ムに適用されることを特徴とする付記13に記載の方
法。
【0123】(付記16)前記偏波モード分散測定手段
は、前記波長分割多重通信システムの波長多重光に含ま
れる光信号を各チャネル毎の光信号に分波した後の、各
チャネルの光信号のそれぞれの偏波モード分散を測定す
ることを特徴とする付記15に記載の方法。
【0124】(付記17)前記波長分散測定手段は、前
記波長分割多重通信システムの波長多重光に含まれる光
信号を各チャネル毎の光信号に分波した後の、各チャネ
ルの光信号の内、1以上のチャネルについて波長分散を
測定することを特徴とする付記15に記載の方法。
【0125】(付記18)前記波長分散補償手段は、前
記波長多重光の波長分散補償を一括して行うことを特徴
とする付記15に記載の方法。 (付記19)前記偏波モード分散補償手段は、前記波長
多重光の偏波モード分散補償を一括して行うことを特徴
とする付記15に記載の方法。
【0126】(付記20)前記波長分散補償手段は、前
記波長多重光を分波し、グループ化した後、グループ毎
に一括して波長分散補償を行うことを特徴とする付記1
5に記載の方法。
【0127】(付記21)前記偏波モード分散補償手段
は、前記波長多重光の各チャネル毎に偏波モード分散補
償を行うことを特徴とする付記15に記載の方法。 (付記22)波長分散スロープを補償するステップを更
に備えることを特徴とする付記13に記載の方法。
【0128】
【0129】
【発明の効果】本発明によれば、高速光通信で問題とな
る波長分散と偏波モード分散の両方を適切に補償するこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の基本構成を示すブロック構
成図である。
【図2】図1の構成において、必要となる制御アルゴリ
ズムを示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態を説明するブロック構
成図である。
【図4】本発明の第3の実施形態を示すブロック構成図
である。
【図5】偏波モード分散の測定パラメータとしてのスト
ークスパラメータの有効性を説明する図(その1)であ
る。
【図6】偏波モード分散の測定パラメータとしてのスト
ークスパラメータの有効性を説明する図(その2)であ
る。
【図7】本発明の第4の実施形態を示す図である。
【図8】本発明の第5の実施形態を示す図である。
【図9】本発明の第6の実施形態を示す図である。
【図10】本発明の第7の実施形態の各構成例を示す図
(その1)である。
【図11】本発明の第7の実施形態の各構成例を示す図
(その2)である。
【図12】本発明の第7の実施形態の各構成例を示す図
(その3)である。
【図13】本発明の第7の実施形態の各構成例を示す図
(その4)である。
【図14】本発明の第7の実施形態の各構成例を示す図
(その5)である。
【図15】本発明の第7の実施形態の各構成例を示す図
(その6)である。
【図16】図10〜図15の実施形態における分散補償
制御処理のフローチャートである。
【図17】本発明の第8の実施形態を示す図(その1)
である。
【図18】本発明の第8の実施形態を示す図(その2)
である。
【図19】第8の実施形態の制御処理を示すフローチャ
ートである。
【図20】本発明の第9の実施形態を示す図(その1)
である。
【図21】本発明の第9の実施形態を示す図(その2)
である。
【図22】本発明の第10の実施形態を示す図(その
1)である。
【図23】本発明の第10の実施形態を示す図(その
2)である。
【図24】偏波モード分散補償器の一構成例を示す図で
ある。
【図25】波長分散補償器の一例として、VIPA(Vi
rtually Imaged Phased Array)の構成を使った構成
を示す図である。
【図26】波長分散補償、偏波モード分散補償の双方を
一括補償する場合の第1の構成例を示す図である。
【図27】波長分散補償、偏波モード分散補償の双方を
一括補償する場合の第2の構成例である。
【図28】波長分散補償、偏波モード分散補償の双方を
一括補償する場合の第3の構成例を示す図である。
【図29】波長分散補償、偏波モード分散補償の双方を
一括補償する場合の第4の構成例を示す図である。
【図30】波長分散補償、偏波モード分散補償の双方を
一括補償する場合の第5の構成例を示す図である。
【符号の説明】
10−1〜10−n 光送信機 11 合波器 12 伝送線路 13 分波器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大井 寛己 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 石川 丈二 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5K102 AA01 AA03 AA10 AD01 AD02 AH23 KA32 KA33 MA02 MB01 MC07 MD01 MD06 MD07 MH03 MH12 MH22 PA12 PC03 PH23 PH24 PH25 PH47 PH48 PH49

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバを伝送線路として用いる通信シ
    ステムにおいて、 光ファイバを伝送することによって光信号が受ける偏波
    モード分散を補償する偏波モード分散補償手段と、 該偏波モード分散補償手段に、該光信号が受けている偏
    波モード分散の状態に関する情報をフィードバックする
    偏波モード分散測定手段と、 該光ファイバを伝送することによって光信号が受ける波
    長分散を補償する波長分散補償手段と、 該波長分散補償手段に、該光信号が受けている波長分散
    の状態に関する情報をフィードバックする、該偏波モー
    ド分散補償手段よりも受信側に設けられた波長分散測定
    手段と、を備えることを特徴とするシステム。
  2. 【請求項2】前記偏波モード分散の状態に関する情報
    は、ストークスパラメータを使用したものであることを
    特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 【請求項3】前記偏波モード分散補償手段による偏波モ
    ード分散の補償を行った後に、前記波長分散補償手段に
    よる波長分散補償を行うことを特徴とする請求項1に記
    載のシステム。
  4. 【請求項4】前記システムは、波長分割多重通信システ
    ムに適用されることを特徴とする請求項1に記載のシス
    テム。
  5. 【請求項5】前記偏波モード分散測定手段は、前記波長
    分割多重通信システムの波長多重光に含まれる光信号を
    各チャネル毎の光信号に分波した後の、各チャネルの光
    信号のそれぞれの偏波モード分散を測定することを特徴
    とする請求項4に記載のシステム。
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