JP2003297196A - 開閉器 - Google Patents

開閉器

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JP2003297196A
JP2003297196A JP2002098032A JP2002098032A JP2003297196A JP 2003297196 A JP2003297196 A JP 2003297196A JP 2002098032 A JP2002098032 A JP 2002098032A JP 2002098032 A JP2002098032 A JP 2002098032A JP 2003297196 A JP2003297196 A JP 2003297196A
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gas
arc
switch
powder
particles
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JP2002098032A
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Tadashi Mori
正 森
Toshiyuki Uchii
敏之 内井
Tetsuya Nakamoto
哲哉 中本
Hiromichi Kono
広道 河野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機器を大型化することなく、SF6ガスの使
用量を削減してもなおかつ十分な消弧性能が得られる開
閉器を提供する。 【解決手段】 密閉容器3上部には粒体として粉末6を
供給する粉末発生装置4が設置されている。アーク空間
に供給された粉末6は、高温度のために溶解、蒸発ある
いは昇華し、溶解熱、蒸発熱または昇華熱として周囲か
ら熱エネルギーを奪う。このため、アーク空間及びアー
クの熱エネルギー損失量が増大し、消弧性能が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開閉器に係わり、
特に、SF6ガスの使用量を低減した場合に生じる消弧
性能の低下を抑制するように構成した開閉器に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、電力系統において、SF6ガスは
絶縁媒体及び消弧媒体としてガス遮断器をはじめとした
開閉器に広く用いられている。これはSF6ガスが絶縁
性能及び消弧性能に優れており、性能が良好でコンパク
トな開閉器の実現に大きく寄与しているからである。し
かしながら、近年、地球環境保護への意識が高まる中、
SF6ガスのいわゆる地球温暖化係数GWP(Global War
ming Potentials) が高い点が注目され、1997年1
2月に開催された地球温暖化防止に関する京都会議(COP
3)において温室効果ガスとして削減対象に指定された。
現在のところ、SF6ガスはCO2ガスに比較すれば総使
用量がわずかであるため、SF6ガスの排出を削減する
ことが有効な対策とされている。しかし、地球温暖化係
数はCO2ガスが1であるのに対し、SF6ガスは格段に
大きい24900程度と言われており、総使用量自体も
削減することが望まれている。
【0003】ここで従来のSF6ガスを使用した開閉器
の一例として、ガス遮断器を図10及び図11に示す。
図10は投入状態、図11は開極動作過程後期の状態を
示す。可動アーク接触子2は中空の操作ロッド14及び
絶縁ロッド等(図示せず)により油圧駆動装置(図示せ
ず)に連結されており、操作ロッド14には連通孔17
が形成されている。また、操作ロッド14にはパッファ
シリンダ13が取り付けられている。このパッファシリ
ンダ13と固定されたピストン16からパッファ室15
が構成されている。絶縁ノズル10は可動アーク接触子
2と一体化されており、絶縁ノズル10の内面と可動ア
ーク接触子2の外面とで上流側ガス流路が構成される。
このような構成を有するガス遮断器において、油圧駆動
装置(図示せず)から開極駆動力が作用すると、直結す
る操作ロッド14や可動アーク接触子2及びパッファシ
リンダ13が図中下方向に動き始め開極動作が開始す
る。開極動作に伴いパッファ室15は圧縮され、ガス流
が上流側ガス流路を流れ、両接触子間のアーク空間に開
極後発生するアーク5に吹き付けられ、消弧する。
【0004】以上のようなSF6ガスを用いた従来のガ
ス遮断器は優れた消弧性能が実現されているが、さらな
る高性能化を進めるためには消弧室や駆動装置が大型化
してしまうといった問題があった。また、寒冷地での使
用においては、SF6ガスの液化という問題点があっ
た。すなわち、SF6ガスは例えば空気と比較して液化
温度が高いことは周知であり、寒冷地での使用により液
化が生じると、特に絶縁性能の低下が著しく、重大事故
の発生する可能性がある。
【0005】この課題を回避するため、寒冷地向けのガ
ス遮断器には使用される最低温度で液化しない圧力まで
低減したSF6ガスを封入するか、液化防止のため加熱
手段を設ける必要があった。しかしながら、前者は封入
圧力を制限することによる絶縁性能の著しい低下が問題
となり、また後者は、加熱手段付加による構造の複雑化
が問題となった。そこで、SF6ガスの代替として、S
6ガスとN2ガスの混合ガスまたはSF6ガスとCF4
ガスの混合ガスを、絶縁及び消弧媒体として使用するこ
とにより、SF6ガスの分圧を制限して液化を防止し、
同時に全封入圧力を上げることが提案された。この種の
ガス遮断器としては例えば特開昭55−76520号公
報や、特開昭53−86025号公報に記載の技術が知
られており、基本的な構造及び作用は、図10及び図1
1に示した従来のガス遮断器と同様である。
【0006】さらに、SF6ガスは先に述べたように非
常に地球温暖化係数が高い。地球温暖化係数とはオゾン
層に滞留する期間をCO2を1として比較した数値であ
り、これが大きいSF6ガスはオゾン層に長く滞留して
オゾン層を破壊する可能性のある。そのため、地球上で
放出される量はCO2よりも極めて微量で直ちに問題と
なるものではないものの、できれば代替ガスを適用する
ことが望ましいといわれている。しかしながら、SF6
ガスに勝る消弧性能、絶縁性能を備え、地球温暖化係数
が低く、なおかつ人体に無害なガスは今のところ見当た
らないのが現状であり、代替ガスを適用した場合、消弧
性能の低下を回避することは極めて困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ガス遮
断器をはじめとした開閉器をさらに高性能化するために
は機器が大型化するとともに、従来の消弧室にSF6
スの代替ガスを適用すると、十分な消弧性能を得ること
が難しかった。したがって、SF6ガスを使用した開閉
器相当の遮断性能を得ようとすると、上位定格のガス開
閉器を格下げして使用する必要があった。すなわち、同
定格の場合、混合ガス開閉器は大型化することになる。
この場合、混合化によって地球温暖化ガスであるSF6
ガスの割合は減少しても、開閉器の大型化により実質的
な使用量を削減できないという可能性がある。例えば、
SF6ガス開閉器と全圧が等しくSF6ガス50%とN2
ガス50%の混合ガスを使用したガス開閉器を比較した
場合、絶縁距離が25%増加すれば、ガス開閉器の体積
は2倍近くに増加することになり、結局はSF6ガスの
使用量は等しくなってしまう。
【0008】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
機器を大型化することなく、SF6ガスの使用量を削減
してもなおかつ十分な消弧性能が得られる開閉器を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、消弧性ガスが充填された密閉容器内
に、対向配置された第1アーク接触子および第2アーク
接触子を有し、前記第1アーク接触子および第2アーク
接触子は通常運転時は接触導通状態にあり、開極動作時
は相対移動しつつ開離するとともに、両接触子間の空間
として定義されるアーク空間にアークを発生するよう構
成される開閉器において、次のような技術的な特徴を有
している。
【0010】請求項1の発明は、粒子状の固体または液
体からなる粒体を前記密閉容器内に供給する粒体供給装
置が設けられたことを特徴とする。以上の構成を有する
請求項1の発明では、粒体供給装置が粒体を密閉容器内
に供給するのでアーク周辺の空間に粒体が混入し、アー
クの熱により粒体が融解または蒸発あるいは昇華する。
その際に融解熱または蒸発熱あるいは昇華熱として周囲
から熱エネルギーを奪う。しかも、粒体は表面積が大き
いので、多くのアークエネルギーを奪うことができる。
したがって、粒体の形態としては粉末状の固体や霧状の
液体等が好適である。このような請求項1の発明によれ
ば、粒体の供給によりアークにおけるエネルギー損失量
を増大させ、消弧性能を大幅に向上させることが可能で
ある。
【0011】請求項2の発明は、請求項1に記載の開閉
器において、前記粒体供給装置は前記粒体を前記アーク
空間に供給するように構成されたことを特徴とする。こ
のような請求項2の発明では、請求項1の発明と同様の
作用を及ぼすとともに、粒体をアーク空間に集中的に吹
き付けることができるため、効率良く熱エネルギーを奪
うことができ、いっそう消弧性能が向上する。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の開閉器において、前記開閉器は前記アークを消弧せ
しめるガス流発生手段を有するガス遮断器であることを
特徴とする。このような請求項3の発明では、ガス流発
生手段による消弧性ガス流に粒体が混入してアーク空間
に吹き付けられるので、十分にアークエネルギーを奪う
ことができ、高い消弧性能を有するガス遮断器が得るこ
とができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
か1項に記載の開閉器において、前記消弧性ガスは、S
6ガスよりも地球温暖化係数が低いガスのうちの1種
類の純粋ガスまたは2種類以上の混合ガスまたは少なく
とも1種類以上のガスとSF 6ガスとの混合ガスである
ことを特徴とする。請求項5の発明は、請求項4に記載
の開閉器において、前記SF6ガスよりも地球温暖化係
数が低いガスは、CO2またはN2またはO2またはH2
たはHeまたはArであることを特徴とする。このよう
な請求項4、5の発明では、地球温暖化係数の高いSF
6ガスの使用量を削減しても、なおかつ高い消弧性能の
開閉器を実現することができる。
【0014】請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれ
か1項に記載の開閉器において、前記粒体は前記消弧性
ガスを構成する元素と少なくとも1種類は同じ元素を含
むことを特徴とする。請求項7の発明は、請求項6に記
載の開閉器において、前記消弧性ガスを構成する元素と
少なくとも1種類は同じ元素を含む粒体は、前記消弧性
ガスにCO2を含む場合にはCa2CO3、Mg2Co3
ドライアイスであり、前記消弧性ガスにSF6を含む場
合にはCaF2、PTFEであることを特徴とする。こ
のような請求項6、7の発明では、粒体から消弧性ガス
と同種類の元素が供給されてアークに吹き付けられる。
具体的には粒体がCa2CO3、Mg2Co23、ドライア
イスであれば、CO2ガスを放出し、粒体がCaF2、
PTFEであれば、F原子を放出する。これにより、消
弧性ガスの密度が増加し、消弧性能を高めることができ
る。
【0015】請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれ
か1項に記載の開閉器において、前記粒体は前記開閉器
が予め設定された値以上の電流を遮断する際にのみ供給
されるように構成されたことを特徴とする。このような
請求項8の発明では、粒体は予め設定された値以上の電
流を遮断する際にのみ供給され、電流遮断を伴わない開
閉動作では供給されない。このため、粒体の補給など装
置のメンテナンス作業のために開閉器を運転を停止する
ことは最小限で済み、メンテナンス費用も低減できるの
で経済的である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以
下、実施形態)の一例について、図面を参照して具体的
に説明する。なお、下記の実施形態はいずれも図10お
よび図11に示した従来例と同じくガス遮断器に適用し
たものであり、同一の部材に関しては同一符号を付して
説明は省略する。
【0017】(1)第1の実施形態…請求項1の発明に
対応 [構成]図1および図2は本発明の第1の実施形態とし
て、請求項1記載の発明を適用した一つの実施形態の断
面図である。図1は閉極状態を示し、図2は開極過程後
期の状態を示している。これらの図に示すように、消弧
性ガスが封入された密閉容器3内には固定アーク接触子
部1及び可動アーク接触子2が対向配置されている。密
閉容器3上部には粒体として粉末6を供給する粉末発生
装置4が設置されている。ここで消弧性ガスはSF6
スとして構成されている。
【0018】[作用効果]可動アーク接触子2が下方に
移動し、アーク5が固定アーク接触子1と可動アーク接
触子2との間に点弧する。この時、粉末発生装置4が作
動して粉末6を密閉容器3内に散布する。散布された粉
末6は、アーク5が点弧するアーク空間にも達する。ア
ーク空間に達した粉末6は、高温度のために溶解、蒸発
あるいは昇華する。溶解、蒸発または昇華の際にはそれ
ぞれ溶解熱、蒸発熱または昇華熱として周囲から熱エネ
ルギーを奪う。しかも、粉末6は表面積が大きいのでア
ークエネルギーを奪い易い。このため、アーク空間及び
アークの熱エネルギー損失量が増大し、消弧性能が向上
する。このような第1の実施の形態によれば、消弧性能
の高い開閉器を提供することができる。
【0019】(2)第2の実施形態…請求項2の発明に
対応 [構成]図3は本発明の第2の実施形態として、請求項
2記載の発明を適用した一つの実施の形態の断面図であ
る。図3は開極過程後期の状態を示している。第2の実
施形態は可動アーク接触子2に粉末流路7が設けられて
おり、粉末流路7は図示しない粉末供給装置に接続さ
れ、粉末6がアーク空間に供給されるようになってい
る。ここで消弧性ガスはSF6ガスとして構成されてい
る。
【0020】[作用効果]以上のような第2の実施形態
では、アーク5が固定アーク接触子1と可動アーク接触
子2との間に点弧した時、粉末供給装置(図示せず)が
作動して粉末6を粉末流路7を通じてアーク空間に噴射
する。アーク空間に達した粉末6は、高温度のために溶
解、蒸発あるいは昇華する。したがって、上記第1の実
施形態と同様、溶解、蒸発あるいは昇華の際にはそれぞ
れ溶解熱、蒸発熱または昇華熱として周囲から熱エネル
ギーを奪う。しかも、第2の実施形態では、粉末6をア
ーク空間に直接的、集中的に吹き付けることができるの
で、効率良く熱エネルギーを奪うことができ、いっそう
消弧性能が向上する。
【0021】(3)第3の実施形態…請求項3の発明に
対応 [構成]図4〜図6は、本発明の第3の実施形態とし
て、請求項3記載の発明を適用した電力用ガス遮断器の
一つの実施の形態を示す断面図である。図4は閉極状態
を、図5は開極過程中期の状態を、図6は開極過程後期
の状態を示している。第3の実施形態はアークを消弧せ
しめるガス流発生手段を有するガス遮断器に適用した点
に特徴があり、ピストン16に粉末発生装置4が設けら
れている。
【0022】[作用効果]このような第3の実施形態で
は、油圧駆動装置部から開極駆動力が作用すると、直結
する操作ロッド14や可動アーク接触子2及びパッファ
シリンダ13が下方向に動き始め開極動作が開始する。
開極動作に伴いパッファ室15は圧縮されパッファ室1
5の圧力は上昇を開始する。開極動作が進行すると、可
動アーク接触子2及び固定アーク接触子1は開離し、両
接触子間空間であるアーク空間にアーク5が発生する。
開極動作がさらに進行すると連通孔17は開口した状態
に移行する。この段階でアーク5はパッファ室15内の
消弧ガスを連通孔17を通じて効果的に加熱し、パッフ
ァ室15内の圧力が著しく増加する。この状態で、電流
が減少を始め、アーク5が減衰すると、パッファ室15
から強力なガス流が上流側ガス流路に沿ってアーク空間
に流れ込み、アーク5に吹き付けられる。
【0023】以上のような開極過程の全時間あるいは一
部の時間において粉末発生装置4から粉末6がパッファ
室15内に噴射される。これによりパッファ室15から
アーク空間に吹き付けられるガス流には粉末6が混入す
ることになる。アーク空間に達した粉末6は高温のため
融解、蒸発あるいは昇華し、その際に融解熱、蒸発熱ま
たは昇華熱として熱エネルギーがアーク空間から奪われ
る。このため、消弧がより効果的に行われる。このよう
な第3の実施形態によれば、消弧性能の高いガス遮断器
を提供することができる。
【0024】(4)第4の実施形態…請求項3の発明に
対応 [構成]図7は本発明の第4の実施形態を示した断面図
である。第4の実施形態は前記第3の実施の形態と同じ
く請求項3の発明を適用したものであるが、粉末発生装
置4が密閉容器3の上部に取り付けられている点に特徴
がある。
【0025】[作用効果]このような第4の実施形態に
よれば、第3の実施形態の持つ作用効果に加えて、アー
ク空間に対して上方から粉末6を吹き付けるので、供給
量を増やすことができる。したがって、より効率的に熱
エネルギーを奪うことが可能となり、消弧性能の向上を
図ることができる。
【0026】(5)第5の実施形態…請求項4及び5の
発明に対応 [構成]第5の実施形態は消弧性ガスの構成に関するも
のである。ここでは、消弧性ガスは、SF6ガスよりも
地球温暖化係数が低いガスのうちの1種類の純粋ガスま
たは2種類以上の混合ガスまたは少なくとも1種類以上
のガスとSF6ガスとの混合ガスである。具体的には、
SF6ガスよりも地球温暖化係数が低いガスとは、CO2
またはN2またはO2またはH2またはHeまたはArな
どが挙げられる。
【0027】[作用効果]このような第5の実施形態で
は、地球温暖化係数の高いSF2ガスの使用量を削減し
たことにより消弧能力が劣化したとしても、粉末6の供
給によってこれを補うことができ、SF6ガス使用量の
削減と消弧性能の維持を両立させることができる。
【0028】(6)第6の実施形態…請求項6及び7の
発明に対応 [構成]第6の実施形態は粉末6の構成に関するもので
ある。ここでは、粉末6を構成する物質の例として、消
弧性ガスにCO2を含む場合にはCa2CO3、Mg2Co
3、ドライアイス、消弧性ガスにSF6を含む場合にはC
aF2、PTFEである。
【0029】[作用効果]第6の実施形態では、粉末6
から消弧性ガスと同種類の元素が供給されてアークに吹
き付けられることになる。具体的には粉末6がCa2
2、Mg2Co3、ドライアイスであれば、CO2ガスを
放出し、粉末6がCaF2、PTFEであれば、F原子
を放出する。これにより、消弧性ガス密度を増加させる
のと同様な作用効果を得ることができる。
【0030】(7)第7の実施形態…請求項8の発明に
対応 [構成]図8及び図9は請求項8記載の発明を適用した
電力用ガス遮断器の一つの実施の形態を示す図であり、
図8は開極中途状態を示す断面図、図9は粉末発生装置
部分の拡大断面図である。パッファ室15からアーク空
間に至る途中の絶縁ノズル10内側のガス流路途中に粉
末流路19が設けられ、ガス流路と粉末室20とを連通
せしめる。粉末流路19には逆止弁22が設置されてい
る。
【0031】[作用効果]以上の第7の実施形態では、
ガス遮断器が電流を遮断する過程において、アーク熱を
パッファ室15に取り込み、電流を遮断しない動作の際
と比べて高い圧力が発生すると、パッファ室15からア
ーク空間に吹出すガス流18は電流を遮断しない場合と
比べて高速のガス流となる。この高速のガス流によって
逆止弁22が開放し、粉末室20から粉末6がガス流1
8に吸い込まれ、ガス流に粉末6が混入する。
【0032】このような第7の実施形態によれば、予め
設定された値以上の電流を遮断する際にのみ粉末6を供
給することができ、電流遮断を伴わない開閉動作では供
給しなくて済む。このため、粉末6は必要量だけを無駄
無く使用することになり、粉末の補給など装置のメンテ
ナンス作業を最小限に押さえることができる。したがっ
て、メンテナンス作業に際してガス遮断器を停止させる
機会を減らすことができる。しかも、メンテナンス費用
も安くなるため、経済的である。
【0033】(8)他の実施形態 なお、本発明の実施形態は以上の実施形態に限定される
ものではなく、例えば、粒体としては粉末だけでなく霧
状の液体であっても良い。また、粉末発生装置の構成に
関しても、粉をそのまま噴射としても良いし、原料とな
る固体を粉状にしてから噴射しても良い。さらに、粒体
供給装置への粒体の補給方式としては、あらかじめ密閉
容器内に保持する方式や密閉容器の外部から補給する方
式等が考えられる。また、開閉器またはガス遮断器が遮
断する電流の大きさ、パッファ室の圧力や温度などを直
接的または間接的に検知して、それに応じて粒体供給量
を調整するといった調整機能を有した実施の形態も包含
する。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、密
閉容器内に粒体を供給する粒体供給装置を設けるといっ
た簡単な構成により、アークの熱により粒体が融解また
は蒸発あるいは昇華し、アーク空間からエネルギーを奪
うために高い消弧性能を得ることができ、機器を大型化
することなく、高性能の開閉器を実現することが可能で
ある。また、上記効果による高い消弧性能の実現により
SF6ガス以外の消弧性ガスを適用した場合にあっても
高い消弧性能を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の閉極状態を示す断面
図。
【図2】第1の実施形態の開極過程後期を示す断面図。
【図3】本発明の第2の実施形態の開極過程後期を示す
断面図。
【図4】本発明の第3の実施形態の閉極状態を示す断面
図。
【図5】第3の実施形態の開極過程中期を示す断面図。
【図6】第3の実施形態の開極過程後期を示す断面図。
【図7】本発明の第4の実施形態の開極過程中期を示す
断面図。
【図8】本発明の第7の実施形態の開極過程中期を示す
断面図。
【図9】第7の実施の形態の粉末発生装置部分の拡大を
示す断面図。
【図10】従来の電力用ガス遮断器の閉極状態を示す断
面図。
【図11】従来の電力用ガス遮断器の開極過程後期の状
態を示す断面図。
【符号の説明】
1…固定アーク接触子 2…可動アーク接触子 3…密閉容器 4…粉末発生装置 5…アーク 6…粉末 7…粉末流路 8…固定接触部 9…固定通電接触子 10…絶縁ノズル 11…可動通電接触子 12…可動接触部 13…パッファシリンダ 14…操作ロッド 15…パッファ室 16…パッファピストン 17…連通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中本 哲哉 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 河野 広道 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 5G001 AA07 AA08 BB03 BB04 BB06 CC03 EE05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消弧性ガスが充填された密閉容器内に、
    対向配置された第1アーク接触子および第2アーク接触
    子を有し、前記第1アーク接触子および第2アーク接触
    子は通常運転時は接触導通状態にあり、開極動作時は相
    対移動しつつ開離するとともに、両接触子間の空間とし
    て定義されるアーク空間にアークを発生するよう構成さ
    れる開閉器において、 粒子状の固体または液体からなる粒体を前記密閉容器内
    に供給する粒体供給装置が設けられたことを特徴とする
    開閉器。
  2. 【請求項2】 前記粒体供給装置は前記粒体を前記アー
    ク空間に供給するように構成されたことを特徴とする請
    求項1に記載の開閉器。
  3. 【請求項3】 前記開閉器は前記アークを消弧せしめる
    ガス流発生手段を有するガス遮断器であることを特徴と
    する請求項1または2に記載の開閉器。
  4. 【請求項4】 前記消弧性ガスは、SF6ガスよりも地
    球温暖化係数が低いガスのうちの1種類の純粋ガスまた
    は2種類以上の混合ガスまたは少なくとも1種類以上の
    ガスとSF6ガスとの混合ガスであることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の開閉器。
  5. 【請求項5】 前記SF6ガスよりも地球温暖化係数が
    低いガスは、CO2またはN2またはO2またはH2または
    HeまたはArであることを特徴とする請求項4に記載
    の開閉器。
  6. 【請求項6】 前記粒体は前記消弧性ガスを構成する元
    素と少なくとも1種類は同じ元素を含むことを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか1項に記載の開閉器。
  7. 【請求項7】 前記消弧性ガスを構成する元素と少なく
    とも1種類は同じ元素を含む粒体は、前記消弧性ガスに
    CO2を含む場合にはCa2CO3、Mg2Co 3、ドライ
    アイスであり、前記消弧性ガスにSF6を含む場合には
    CaF2、PTFEであることを特徴とする請求項6に
    記載の開閉器。
  8. 【請求項8】 前記粒体は前記開閉器が予め設定された
    値以上の電流を遮断する際にのみ供給されるように構成
    されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に
    記載の開閉器。
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