JPH08264085A - パッファ形ガス遮断器 - Google Patents

パッファ形ガス遮断器

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JPH08264085A
JPH08264085A JP6604495A JP6604495A JPH08264085A JP H08264085 A JPH08264085 A JP H08264085A JP 6604495 A JP6604495 A JP 6604495A JP 6604495 A JP6604495 A JP 6604495A JP H08264085 A JPH08264085 A JP H08264085A
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JP
Japan
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puffer
arc
piston
cylinder
circuit breaker
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Application number
JP6604495A
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English (en)
Inventor
Tadashi Mori
正 森
Hitoshi Mizoguchi
均 溝口
Takeshi Shinkai
健 新海
Hisatoshi Ikeda
久利 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動力の低減化を実現させつつ、高圧の消弧
性ガスを長時間吹付けることができるパッファ形ガス遮
断器を提供する。 【構成】 パッファシリンダ3内は区切り板14によっ
て圧縮室10および蓄圧室9に区切られている。また、
区切り板14には圧縮室10および蓄圧室9を連通させ
る連通穴5が設けられている。さらに、遮断動作初期で
はパッファピストン4の先端面は排気穴6よりもパッフ
ァシリンダ3の基端側に位置され、遮断動作後期ではパ
ッファピストン4の先端面は排気穴6よりもパッファシ
リンダ3の先端側に位置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パッファ形ガス遮断器
に係り、特に、アークの熱エネルギーにより加熱された
熱ガス流を有効に利用してパッファシリンダ内の圧力を
上昇させるパッファ形ガス遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要の増大に伴って変電所の
大規模化が進んでおり、遮断器によって遮断される電流
もこれに比例して大きくなっている。そこで優れた遮断
性能を持つパッファ形ガス遮断器が高い需要を得てお
り、また改良も進んでいる。例えば、パッファ形ガス遮
断器が持つ重要な技術的要素の1つに、駆動力を低減さ
せるという要素がある。一般的に、パッファ形ガス遮断
器では電流を遮断するために高い圧力が必要である。し
たがってパッファシリンダのほぼ全体積にわたってパッ
ファピストンを高速で動作させ、パッファシリンダ内の
消弧性ガスを圧縮しなければならない。そのため、パッ
ファピストンを駆動させるには非常に大きなエネルギー
を要することになる。すなわちパッファ形ガス遮断器に
は大きな駆動力が不可欠である。そこで、パッファ形ガ
ス遮断器の駆動力を低減させる技術的な改良が進められ
ている。
【0003】このようなパッファ形ガス遮断器の一例と
して、アークの熱エネルギーを利用してパッファシリン
ダ内の圧力を上昇させて高い圧力を確保し、駆動力の低
減化を図ったものが提案されている。このタイプのパッ
ファ形ガス遮断器の従来例を図6を参照して具体的に説
明する。なお、図6は遮断動作の途中状態を示してい
る。
【0004】図に示すように、消弧性ガスを封入した容
器(図示せず)内には操作機構部に連結された操作ロッ
ド11が設けられている。この操作ロッド11内には中
空部18が形成されている。また、操作ロッド11先端
部には可動アーク接触子1が支持されると共に中空部1
8内に消弧性ガスを取入れるための給気穴19が形成さ
れている。さらに、操作ロッド11にはこれを包囲する
ようにしてパッファシリンダ3が固定されている。な
お、パッファシリンダ3の内周面と操作ロッド11の外
周面とで囲まれた空間によりパッファ室21が構成され
る。
【0005】また操作ロッド11の側面には中空部18
内からパッファ室21内へ消弧性ガスを排出するための
排気穴6が設けられている。さらに、操作ロッド11と
パッファシリンダ3との間にはパッファピストン4が摺
動自在に挿入されている。このパッファピストン4は消
弧性ガスを封入した容器内に対して絶縁物(図示せず)
により支持されている。
【0006】パッファシリンダ3の先端面には開口部2
0が形成され、この開口部20の外周部に可動通電接触
子2が配設されている。可動通電接触子2には可動アー
ク接触子1を包囲する絶縁ノズル7が固定されている。
また、可動通電接触子2に対向して固定通電接触子13
が設けられ、この固定通電接触子13内には可動アーク
接触子1に対向して固定アーク接触子12が固定されて
いる。
【0007】以上のような構成を有するパッファ形ガス
遮断器では次のような遮断動作を行う。すなわち、遮断
動作を開始すると、パッファピストン4がパッファシリ
ンダ3先端側に摺動動作を行い、パッファ室21内の消
弧性ガスを圧縮する。そのため、遮断動作が進むにつれ
てパッファ室21内の圧力は上昇していく。また、可動
アーク接触子1および固定アーク接触子12間ではアー
ク8が発生している。このアーク8が周囲の消弧性ガス
を加熱し、消弧性ガスは熱ガス流となる。熱ガス流は開
口部20、給気穴19、中空部18および排気穴6を通
過してパッファ室21に入り、パッファ室21内の圧力
が高まる。このような状態で遮断動作が進むにつれてパ
ッファピストン4の摺動動作が進行し、高圧の消弧性ガ
スが絶縁ノズル7からアーク8に向かって吹き付けら
れ、アーク8が消弧される。
【0008】以上述べたように、上記パッファ形ガス遮
断器によれば、アーク接触子1,12間に発生したアー
ク8の熱エネルギーを利用して熱ガス流をパッファ室2
1に送り込み、パッファ室21内の圧力を上昇させて高
いガス圧を確保することができる。これにより、パッフ
ァ形ガス遮断器における駆動力の低減を図ることができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、変電
所の大規模化に比例して遮断すべき電流は増大する傾向
にある。このような状況下では、パッファ形ガス遮断器
に対して、一層の信頼性と遮断性能が要求されてくる。
そこで従来より、少ない駆動力を効率的に使うことによ
り、高いガス圧と長い吹付け時間を持つパッファ形ガス
遮断器が求められている。
【0010】本発明は、以上のような状況を鑑み提案さ
れたものであり、その目的は、アークの熱エネルギーに
より加熱された熱ガス流をパッファシリンダ内の圧力上
昇に有効に利用することによって、駆動力の低減化を実
現させつつ、高圧の消弧性ガスを長時間吹付けることが
できるパッファ形ガス遮断器を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、消弧性ガスを封入した容
器内には操作機構部に連結された操作ロッドが設けら
れ、前記操作ロッド内には中空部が形成され、前記操作
ロッドの先端部には可動アーク接触子が支持されると共
に前記中空部内に前記消弧性ガスを取入れるための給気
穴が形成され、前記操作ロッドにはこれを包囲するパッ
ファシリンダが固定され、さらに前記操作ロッドの側面
には前記中空部内から前記パッファシリンダ内へ前記消
弧性ガスを排出するための排気穴が設けられ、前記操作
ロッドと前記パッファシリンダとの間にはパッファピス
トンが摺動自在に挿入され、前記パッファシリンダの先
端面には開口部が形成され、前記開口部の外周部には可
動通電接触子が配設され、前記可動通電接触子には前記
可動アーク接触子を包囲する絶縁ノズルが固定され、前
記可動通電接触子に対向して固定通電接触子が設けら
れ、前記固定通電接触子には前記可動アーク接触子に対
向して固定アーク接触子が固定されるパッファ形ガス遮
断器において、前記パッファシリンダ内には前記パッフ
ァシリンダ内を先端側と基端側とに2分割する区切り部
材が設けられ、前記区切り部材によって区切られる前記
パッファシリンダ内の空間のうち、基端側の空間は前記
パッファピストンの先端面を含む圧縮室から構成され、
先端側の空間は前記前記パッファシリンダ先端面の開口
部を含む蓄圧室から構成され、前記区切り部材には前記
圧縮室および前記蓄圧室を連通させる連通穴が設けら
れ、前記パッファピストンが前記パッファシリンダの先
端方向へ摺動動作を開始する遮断動作初期では、前記パ
ッファピストンの先端面は前記排気穴よりも前記パッフ
ァシリンダの基端側に位置され、前記パッファピストン
による前記パッファシリンダの先端方向への摺動動作が
後半となる遮断動作後期では、前記パッファピストンの
先端面は前記排気穴よりも前記パッファシリンダの先端
側に位置されることを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明は、前記パッファピス
トンの先端面には、第2のパッファピストンが取付けら
れ、この第2のパッファピストンは前記操作ロッドと前
記パッファシリンダとの間に摺動自在に挿入されてお
り、さらに前記第2のパッファピストンの先端面に前記
区切り部材が設けられることを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明は、前記パッファシリ
ンダ内には前記操作ロッドを包囲するようにして円筒部
材が固定され、この円筒部材の先端付近に前記区切り部
材が設けられ、前記パッファピストンは前記円筒部材の
内周部に配置されることを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、前記操作ロッドの
内周面および外周面、前記可動アーク接触子の外周面、
前記蓄圧室および圧縮室の内面のうち、少なくとも一箇
所には、高温時に表面が蒸発する蒸発部材が形成される
ことを特徴とする。
【0015】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は次の
通りである。すなわち、請求項1記載の発明において、
遮断動作を開始すると、パッファピストンがパッファシ
リンダ先端側に摺動動作を行い、圧縮室内の消弧性ガス
を圧縮する。そのため、遮断動作が進むにつれて圧縮室
内の圧力が徐々に高まる。そして圧縮室内の圧力上昇と
共に、圧縮室内の消弧性ガスは、区切り部材の連通穴を
通って蓄圧室内に入る。このとき、可動アーク接触子お
よび固定アーク接触子間ではアークが発生しており、ア
ークが周囲の消弧性ガスを加熱して消弧性ガスが熱ガス
流となる。この熱ガス流は開口部を通過して蓄圧室に入
る。また、遮断動作初期では、パッファピストンの先端
面が排気穴よりもパッファシリンダの基端側に位置して
いる。したがって、前記熱ガス流は給気穴から操作ロッ
ドの中空部を通って排気穴から圧縮室に入る。このよう
にして内部に入った熱ガス流の作用により蓄圧室および
圧縮室の圧力が高まる。
【0016】遮断動作が進み、その動作が後期に至る
と、パッファピストンの先端面は排気穴よりもパッファ
シリンダの先端側に位置する。そのため、前記熱ガス流
は給気穴から操作ロッドの中空部を通って排気穴からパ
ッファピストン先端面の背後に抜けていき、圧縮室内に
入ることはない。つまり、遮断動作後期では、圧縮室に
対する熱ガス流の供給がなく、圧縮室から蓄圧室側へ消
弧性ガスを供給する一方となる。したがって、圧縮室内
の圧力は必要以上に上昇することはなく、パッファピス
トンを駆動させるエネルギーは少なくて済む。
【0017】そして遮断動作の進行に伴い、蓄圧室内の
圧力は圧縮室側からの消弧性ガスの供給とアーク接触子
側からの熱ガス流の供給とによって高まっていく。最終
的に、この蓄圧室内の高圧の消弧性ガスが絶縁ノズルか
らアークに吹き付けられて消弧にいたる。なお、本発明
では、パッファピストンによる圧縮室の圧縮が完了した
後も蓄圧室に高圧の消弧性ガスが残っている。そのた
め、アークへのガス吹付け時間は長く続くことになる。
【0018】請求項2記載の発明においては、遮断動作
の初期段階から第2のパッファピストンが蓄圧室内の消
弧性ガスを圧縮するため、蓄圧室内の圧力を一層高める
ことができ、より高圧の消弧性ガスをアークに吹き付け
ることができる。
【0019】また請求項3記載の発明では、円筒部材の
内部を圧縮室とすることができるので、円筒部材の大き
さを変えるだけで圧縮室の体積を容易に調整することが
可能である。
【0020】さらに請求項4記載の発明においては、遮
断動作時、アークの熱によって蒸発部材が蒸発する。こ
の蒸発作用により、蒸発部材付近の消弧性ガスを一層高
圧にすることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例に関して図面を参照し
て具体的に説明する。なお、下記に示す実施例はいずれ
も、アークの熱エネルギーにより加熱された熱ガス流を
有効に利用するパッファ形ガス遮断器であり、前記図6
に示した従来例の改良例である。そのため、従来例と同
一の部材については同一符号を付し、説明は省略する。
【0022】(1)第1実施例の構成 図1〜図3を用いて、請求項1記載の発明を含む第1実
施例について具体的に説明する。なお、図1は遮断動作
の初期状態、図2は遮断動作の後期状態、図3は投入状
態を示している。
【0023】図に示すように、パッファシリンダ3内に
はパッファシリンダ3内を先端側と基端側とに2分割す
る区切り板14が固定されている。この区切り板14に
よって区切られるパッファシリンダ3内の空間のうち、
基端側の空間はパッファピストン4先端面を含む圧縮室
10から構成され、先端側の空間はパッファシリンダ先
端面4の開口部20を含む蓄圧室9から構成される。
【0024】また、区切り板14には圧縮室10および
蓄圧室9を連通させる連通穴5が設けられている。さら
にパッファピストン4の先端面と操作ロッド11側面の
排気穴6との位置関係は次のように設定されている。す
なわちパッファピストン4がパッファシリンダ3の先端
方向へ摺動動作を開始する遮断動作初期では、パッファ
ピストン4の先端面は排気穴6よりもパッファシリンダ
3の基端側に位置され、パッファピストン4によるパッ
ファシリンダ3の先端方向への摺動動作が後半となる遮
断動作後期では、パッファピストン4の先端面は排気穴
6よりもパッファシリンダ3の先端側に位置されてい
る。
【0025】(2)第1実施例の作用効果 以上のような構成を有する第1実施例の作用は次の通り
である。まず遮断動作を開始すると、パッファピストン
4がパッファシリンダ3先端側に摺動動作を行い、圧縮
室10を縮小させて、内部の消弧性ガスを圧縮する。そ
のため、遮断動作が進むにつれて圧縮室10内の圧力が
徐々に高まる。圧縮室10内の圧力が上昇していくと、
圧縮室10内の消弧性ガスは、区切り板14の連通穴5
を通って蓄圧室9内に入る。このとき、可動アーク接触
子1および固定アーク接触子12間ではアークが発生し
ており、アークが周囲の消弧性ガスを加熱して消弧性ガ
スが熱ガス流となる。この熱ガス流は開口部20を通っ
て蓄圧室9に入る。また、遮断動作初期では、パッファ
ピストン4先端面が排気穴6よりもパッファシリンダ3
基端側に位置している。そのため、アークによる熱ガス
流は給気穴19から操作ロッド11の中空部18を通っ
て排気穴6から圧縮室10に入る。このようにして蓄圧
室9および圧縮室10内に入った熱ガス流の作用により
蓄圧室9および圧縮室10の圧力が上昇する。
【0026】さらに遮断動作が後期に至ると、パッファ
ピストン4先端面は排気穴6よりもパッファシリンダ3
先端側に位置するため、前記熱ガス流は給気穴19から
操作ロッド11の中空部18を通って排気穴6からパッ
ファピストン4先端面の背後に抜けていき、圧縮室10
内に入ることはない。つまり、遮断動作後期では、圧縮
室10に対する熱ガス流の供給がなく、圧縮室10から
蓄圧室9側への消弧性ガスの流出のみとなる。したがっ
て、圧縮室10内の圧力は必要以上に上昇することはな
く、パッファピストン4を駆動させるエネルギーは少な
くて済む。
【0027】そして遮断動作の進行に伴い、圧縮室10
側からの消弧性ガスの供給とアーク8側からの熱ガス流
の供給とによって蓄圧室9内の圧力が高まっていき、最
終的に、この蓄圧室9内の高圧の消弧性ガスが絶縁ノズ
ル7からアーク8に吹き付けられて消弧にいたる。
【0028】以上のような第1実施例によれば、アーク
8によって生じた熱ガス流をパッファシリンダ内にて有
効に利用することによって、少ないエネルギーでパッフ
ァピストン4を駆動させることができ、パッファ形ガス
遮断器における駆動力の低減を図ることができる。ま
た、パッファピストン4による圧縮室10の圧縮が完了
した後も蓄圧室9に高圧の消弧性ガスが残っているた
め、アーク8へのガス吹付け時間は長く続くことにな
る。
【0029】(3)第2実施例の構成 図4を用いて、請求項2記載の発明を含む第2実施例に
ついて具体的に説明する。なお、図4は遮断動作の初期
状態を示している。
【0030】第2実施例は、第1のパッファピストン1
6および第2のパッファピストン15という2つのパッ
ファピストンを持つことが構成上の特徴である。但し、
第1のパッファピストン16は前記パッファピストン4
と同様の構成である。一方、第2のパッファピストン1
5は、第1のパッファピストン16先端面に取付けられ
ており、パッファシリンダ3の先端側に延びて構成され
ている。また第1のパッファピストン16および第2の
パッファピストン15は、操作ロッド11とパッファシ
リンダ3との間に摺動自在に挿入されている。さらに第
2のパッファピストン15の先端面はパッファシリンダ
3を2分割する区切り板としての働きを有している。そ
のため、第2のパッファピストン15の先端面には連通
穴5が設けられている。
【0031】(4)第2実施例の作用効果 以上のような構成を持つ第2実施例は、上記第1実施例
の作用効果に加えて、次のような作用効果を有する。す
なわち、遮断動作初期の段階から第2のパッファピスト
ン15が蓄圧室9内の消弧性ガスを圧縮するため、蓄圧
室9内の圧力を一層高めることができる。その結果、極
めて高圧の消弧性ガスをアークに吹き付けることが可能
となる。
【0032】(5)第3実施例の構成 図5を用いて、請求項3記載の発明を含む第3実施例に
ついて具体的に説明する。なお、図5は遮断動作の初期
状態を示している。
【0033】図に示すように、パッファシリンダ3内に
は操作ロッド11を包囲するようにして区切り円筒部材
17が固定されている。区切り円筒部材17は先端面が
塞がれた円筒形の部材から構成されており、その内周部
にパッファピストン4が摺動自在に配置されている。す
なわち、区切り円筒部材17の内部が圧縮室10とな
り、区切り円筒部材17とパッファシリンダ3との間が
先端面は蓄圧室9となる。また、区切り円筒部材17先
端面近傍の側面部には連通穴5が形成されている。
【0034】(6)第3実施例の作用効果 以上のような構成を有する第3実施例においては、区切
り円筒部材17内を圧縮室10とすることができる。そ
のため、この区切り円筒部材17の大きさを変えるだけ
で、圧縮室10の体積が容易に調整可能であるという利
点がある。
【0035】(7)他の実施例 なお、本発明のパッファ形ガス遮断器は、上記の実施例
に限定されるものではなく、請求項4記載の発明を含む
実施例として次のようなものがある。すなわち、操作ロ
ッド11の内周面および外周面、可動アーク接触子1の
外周面、蓄圧室9および圧縮室10の内面のうち、少な
くとも一箇所に、PTFE等の高温時に表面が蒸発する
部材を用いる。このような実施例によれば、アークの熱
によってPTFEが蒸発する作用により、蓄圧室9また
は圧縮室10、あるいは蓄圧室9および圧縮室10内の
圧力を一層高めることができる。
【0036】また、各構成部材や構成部材同士の取付手
段の形状や位置および大きさなどは適宜変更可能であ
り、たとえば、上記第3実施例の変形例として区切り円
筒部材17の先端面上に連通穴5を形成しても良い。ま
た、連通穴は区切り部材に複数設けても良い。なお、連
通穴の総面積はパッファシリンダに面する区切り部材の
総面積の60%以下が好適である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のパッファ
形ガス遮断器によれば、アークの熱エネルギーにより加
熱された熱ガス流を有効に利用してパッファシリンダ内
の圧力を上昇させることができ、駆動力の低減化を実現
させつつ、高圧の消弧性ガスを長時間吹付けることがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の遮断動作における初期状
態を示す側面断面図。
【図2】第1実施例の遮断動作における後期状態を示す
側面断面図。
【図3】第1実施例の投入状態を示す側面断面図。
【図4】本発明の第2実施例の遮断動作における初期状
態を示す側面断面図。
【図5】本発明の第3実施例の遮断動作における初期状
態を示す側面断面図。
【図6】従来のパッファ形ガス遮断器の遮断動作におけ
る初期状態を示す側面断面図。
【符号の説明】
1…可動アーク接触子 2…可動通電接触子 3…パッファシリンダ 4…パッファピストン 5…連通穴 6…排気穴 7…絶縁ノズル 8…アーク 9…蓄圧室 10…圧縮室 11…操作ロッド 12…固定アーク接触子 13…固定通電接触子 14…区切り板 15…第2のパッファピストン 16…第1のパッファピストン 17…区切り円筒部材 18…中空部 19…給気穴 20…開口部 21…パッファ室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 久利 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消弧性ガスを封入した容器内には操作機
    構部に連結された操作ロッドが設けられ、前記操作ロッ
    ド内には中空部が形成され、前記操作ロッドの先端部に
    は可動アーク接触子が支持されると共に前記中空部内に
    前記消弧性ガスを取入れるための給気穴が形成され、前
    記操作ロッドにはこれを包囲するパッファシリンダが固
    定され、さらに前記操作ロッドの側面には前記中空部内
    から前記パッファシリンダ内へ前記消弧性ガスを排出す
    るための排気穴が設けられ、前記操作ロッドと前記パッ
    ファシリンダとの間にはパッファピストンが摺動自在に
    挿入され、 前記パッファシリンダの先端面には開口部が形成され、
    前記開口部の外周部には可動通電接触子が配設され、前
    記可動通電接触子には前記可動アーク接触子を包囲する
    絶縁ノズルが固定され、前記可動通電接触子に対向して
    固定通電接触子が設けられ、前記固定通電接触子には前
    記可動アーク接触子に対向して固定アーク接触子が固定
    されるパッファ形ガス遮断器において、 前記パッファシリンダ内には前記パッファシリンダ内を
    先端側と基端側とに2分割する区切り部材が設けられ、 前記区切り部材によって区切られる前記パッファシリン
    ダ内の空間のうち、基端側の空間は前記パッファピスト
    ンの先端面を含む圧縮室から構成され、先端側の空間は
    前記パッファシリンダ先端面の開口部を含む蓄圧室から
    構成され、 前記区切り部材には前記圧縮室および前記蓄圧室を連通
    させる連通穴が設けられ、 前記パッファピストンが前記パッファシリンダの先端方
    向へ摺動動作を開始する遮断動作初期では、前記パッフ
    ァピストンの先端面は前記排気穴よりも前記パッファシ
    リンダの基端側に位置され、前記パッファピストンによ
    る前記パッファシリンダの先端方向への摺動動作が後半
    となる遮断動作後期では、前記パッファピストンの先端
    面は前記排気穴よりも前記パッファシリンダの先端側に
    位置されることを特徴とするパッファ形ガス遮断器。
  2. 【請求項2】 前記パッファピストンの先端面には、第
    2のパッファピストンが取付けられ、 この第2のパッファピストンは前記操作ロッドと前記パ
    ッファシリンダとの間に摺動自在に挿入されており、 さらに前記第2のパッファピストンの先端面に前記区切
    り部材が設けられることを特徴とする請求項1記載のパ
    ッファ形ガス遮断器。
  3. 【請求項3】 前記パッファシリンダ内には前記操作ロ
    ッドを包囲するようにして円筒部材が固定され、 この円筒部材の先端付近に前記区切り部材が設けられ、 前記パッファピストンは前記円筒部材の内周部に配置さ
    れることを特徴とする請求項1または2記載のパッファ
    形ガス遮断器。
  4. 【請求項4】 前記操作ロッドの内周面および外周面、
    前記可動アーク接触子の外周面、前記蓄圧室および圧縮
    室の内面のうち、少なくとも一箇所には、高温時に表面
    が蒸発する蒸発部材が形成されることを特徴とする請求
    項1、2または3記載のパッファ形ガス遮断器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012216368A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Toshiba Corp 耐アーク電気接点およびその製造方法、並びに耐アーク電気接点を用いた開閉器
US10115548B2 (en) 2015-01-07 2018-10-30 Mitsubishi Electric Corporation Gas circuit breaker

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JP2012216368A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Toshiba Corp 耐アーク電気接点およびその製造方法、並びに耐アーク電気接点を用いた開閉器
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