JPH05166442A - パッファ形ガス遮断器 - Google Patents

パッファ形ガス遮断器

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Publication number
JPH05166442A
JPH05166442A JP33062191A JP33062191A JPH05166442A JP H05166442 A JPH05166442 A JP H05166442A JP 33062191 A JP33062191 A JP 33062191A JP 33062191 A JP33062191 A JP 33062191A JP H05166442 A JPH05166442 A JP H05166442A
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JP
Japan
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arc
puffer
distance
insulating nozzle
tip
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Application number
JP33062191A
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English (en)
Inventor
Tadashi Mori
正 森
Katsumi Suzuki
克巳 鈴木
Hisatoshi Ikeda
久利 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH05166442A publication Critical patent/JPH05166442A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消弧室内の電界をできる限り緩和し、且つ、
効率良くアークを消弧し得るような高速ガス流を形成可
能であり、機器全体の小型化及び遮断性能の向上に貢献
し得るような、優れたパッファ形ガス遮断器を提供す
る。 【構成】 開極動作時には、操作ロッド5を移動させる
ことにより、第1アーク接触子7を第2アーク接触子3
から開離させると共に、パッファ室12内の消弧性ガス
を、パッファシリンダ6とパッファピストン11の相対
移動により圧縮し、第1、第2絶縁ノズル8,9によっ
て高速ガス流として噴出し、アーク14に吹き付けてこ
れを消弧する。第2絶縁ノズル8先端部の第1アーク接
触子7先端に対向する面と、第1アーク接触子7先端面
との間の距離l1 を、アーク接触子7,3先端面間の全
開極距離l3 の200分の1から4分の1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力系統の開閉所や変
電所に用いられるパッファ形ガス遮断器の遮断性能の改
善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電力系統の開閉所や変電所に用い
られる遮断器の遮断容量が増大し、且つ、高い信頼性が
要求されている。このような遮断器の信頼性を高めるた
めには、部品点数を少なくし、構造を簡略化することが
重要である。そのため、遮断器の遮断点数の減少が図ら
れている。つまり、遮断器の1点当たりの遮断容量を増
大させることが望まれている。
【0003】このような遮断容量の向上を達成するため
に、従来、168kV級以上の送電電圧系統において
は、電極間に発生したアークに消弧性ガス(絶縁ガス)
を吹き付けて消弧する、いわゆるパッファ形ガス遮断器
が採用されている。このパッファ形ガス遮断器は、遮断
部の構造が簡単な上に、封入された絶縁ガスによって優
れた絶縁、消弧性能を有するものである。また、変電所
の機器全体を絶縁ガスで絶縁する密閉形ガス絶縁開閉所
においては、使用する絶縁ガスが遮断器と他の機器との
絶縁強調を可能とし、機器の配置の点からも効率が良い
ので、広く普及している。
【0004】図4に、従来使用されているパッファ形ガ
ス遮断器の消弧室の構造の一例を示す。この図4に示す
ように、消弧性ガスを封入してなる図示していない容器
内には、接離可能な可動電極部1と対向電極部2とが対
向して配置されている。対向電極部2は、中央に設けら
れた対向アーク接触子3とその外側に設けられた円筒状
の対向通電接触子4とから構成されている。
【0005】一方、可動電極部1は、操作ロッド5、パ
ッファシリンダ6、可動アーク接触子7、第1絶縁ノズ
ル8、第2絶縁ノズル9、及び可動通電接触子10とか
ら構成されている。すなわち、中空状の操作ロッド5の
一端の外周部には、パッファシリンダ6が固定され、こ
のパッファシリンダ6のフランジ部6aには、操作ロッ
ド5の延長線上に配置された可動アーク接触子7が固定
されている。パッファシリンダ6のフランジ部6aに
は、可動アーク接触子7を取り囲むように第1絶縁ノズ
ル8が配置され、さらに、可動アーク接触子7と第1絶
縁ノズル8の間には、可動アーク接触子7を覆うように
して第2絶縁ノズル9が配置され、共に、フランジ部6
aに固定されている。そして、第1絶縁ノズル8の外側
には、可動通電接触子10が配置され、同様に、フラン
ジ部6aに固定されている。なお、操作ロッド5には、
開極動作時にその中空部と外部とを連通し、中空部のガ
スを外部に排出する排気孔5aと、ガス流の排気をガイ
ドするガイド部5bが設けられている。この場合、排気
孔5aは、例えば、開極動作の初期には、操作ロッド5
の中空部と後述するパッファ室12とを連通させるよう
に配置されている。
【0006】また、パッファシリンダ6内には、容器に
固定されたパッファピストン11が挿入されており、パ
ッファシリンダ6とこのパッファピストン11の前面と
によって、パッファ室12が形成されている。そして、
パッファ室12を構成するパッファシリンダ6のフラン
ジ部6aには、噴出孔6bが設けられており、第1、第
2の絶縁ノズル8,9の間に形成されたガス流路13と
連通している。
【0007】以上のように構成されたパッファ形ガス遮
断器においては、操作ロッド5が、駆動装置によって図
中左右に往復運動することにより、可動電極部1と対向
電極部2が開閉動作を行い、電流を遮断する。ここで、
図4は、開極動作途中の状態を示しており、この状態に
なると、可動アーク接触子7と対向アーク接触子3との
間にアーク14が発生する。そして、このような開極動
作によるパッファシリンダ6とパッファピストン11の
相対移動に伴ない、パッファ室12内の消弧性ガスが圧
縮されてパッファ室12内の圧力が上昇し、この圧縮ガ
スは、噴出孔6b及びガス流路13を通じて高速ガス流
となって流れ、アーク14に吹き付け、これを消弧す
る。また、開極動作初期において操作ロッド5の排気孔
5aにより、中空部とパッファ室12とを連通させるよ
うに構成した場合には、開極動作の初期におけるアーク
エネルギーを、パッファ室12の圧力上昇に利用するこ
とができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な構成を有するパッファ形ガス遮断器において、1遮断
点当たりの電圧を高電圧化しながら、消弧性能を向上す
るためには、開極距離を長くする方法が有効である。し
かしながら、単純に開極距離を長くした場合には、機器
全体が大型化してしまい、コストも高くなる。このよう
な不都合を避けるためには、消弧室内の電界をできる限
り緩和し、且つ、ガス流が効率良くアーク消弧に寄与す
るように機器を構成する必要がある。
【0009】特に、図4に示すパッファ形ガス遮断器に
おいては、可動アーク接触子7先端部付近で、この可動
アーク接触子7、第2絶縁ノズル9、及び消弧性ガスが
互いに近接する構造となっており、アーク消弧後、また
は開極状態において可動アーク接触子先端部に極めて高
い電界が集中する。そのため、より長い開極距離及びよ
り早い開極速度が必要となる。
【0010】また、図4に示すパッファ形ガス遮断器の
第1絶縁ノズル8及び第2絶縁ノズル9は、消弧性ガス
を、アーク14に対してほぼ垂直に吹き付ける形状を有
しているため、アークに吹き付けるガス流が乱れ易く、
ガス流損失が増大する問題がある。その上、吹き出し口
が不連続に狭くなっているために、アークで発生した熱
ガスが前記流路を通じてパッファ室に取り込まれ難い。
さらに、淀み点が可動アーク接触子と近接するために、
可動アーク接触子付近でのガス流速が低く、大電流遮断
性能に悪影響を及ぼすという問題がある。
【0011】本発明は、上記のような従来技術の課題を
解決するために提案されたものであり、その目的は、消
弧室内の電界をできる限り緩和し、且つ、効率良くアー
クを消弧し得るような高速ガス流を形成可能であり、機
器全体の小型化及び遮断性能の向上に貢献し得るよう
な、優れたパッファ形ガス遮断器を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によるパッファ形
ガス遮断器は、消弧性ガスを充填した容器内に、接離可
能な第1アーク接触子及び第2アーク接触子が対向して
配置され、第1アーク接触子は、駆動装置に連結した中
空状の操作ロッドの一端にパッファシリンダと共に固定
され、前記パッファシリンダとこのパッファシリンダ内
を摺動可能なパッファピストンの前面とによりパッファ
室が形成され、開極動作時には、操作ロッドを開離方向
に移動させることにより、第1アーク接触子を開離方向
に移動させると共に、パッファ室内の消弧性ガスを、パ
ッファシリンダとパッファピストンの相対移動により圧
縮し、この圧縮ガスをパッファシリンダに固定された第
1絶縁ノズル及び第2絶縁ノズルによって形成される空
間を通じて高速ガス流として噴出し、前記第1、第2ア
ーク接触子間に発生するアークに吹き付けてこれを消弧
するパッファ形ガス遮断器において、前記第2絶縁ノズ
ル先端部の前記第1アーク接触子先端面に対向する面
と、前記第1アーク接触子先端面との間の距離l1 が、
前記第1、第2アーク接触子先端面間の全開極距離l3
の200分の1から4分の1の範囲の距離であることを
特徴としている。
【0013】より具体的には、前記第2絶縁ノズル先端
部の前記第1絶縁ノズルのスロート部に対向する面と、
前記第1アーク接触子先端面との間の距離l2 が、前記
第1、第2アーク接触子先端面間の全開極距離l3 の1
00分の1から2分の1の範囲の距離であることが望ま
しい。また、前記第2絶縁ノズル先端部の前記第1絶縁
ノズルのスロート部に対向する面の断面の径寸法r
1 と、前記第2絶縁ノズル先端部の前記第1アーク接触
子先端面に対向する面の断面の径寸法r2 と、前記第1
絶縁ノズルのスロート部の断面の径寸法r3 とが、それ
ぞれ、前記第1絶縁ノズルのスロート部の内径寸法r4
の10分の1から5倍の範囲の寸法であることが望まし
い。
【0014】さらに、一般的には、前記操作ロッドに、
その中空部と外部とを連通し、中空部のガスを外部に排
出する排気孔が設けられる。そして、この場合、前記第
2絶縁ノズル先端部の前記第1絶縁ノズルのスロート部
に対向する面と、前記第1アーク接触子先端面との間の
距離l2 と、閉極状態における前記第1、第2アーク接
触子の重なり部分の距離l4 と、閉極状態における前記
パッファピストン背面と前記排気孔との間の距離l
5 と、前記第1アーク接触子先端面と前記第1絶縁ノズ
ルのスロート部との間の距離l6 とが、(l6 +l4
4 +l2 >l5 )という関係を有することが望まし
い。
【0015】
【作用】以上のような構成を有する本発明においては、
まず、第2絶縁ノズルの先端部の内面と第1アーク接触
子先端との間に、第1、第2アーク接触子間の全開極距
離l3 の200分の1から4分の1の範囲の距離l1
保持されているため、この距離によって、第1アーク接
触子先端部における電界集中が緩和される。従って、開
極距離を短縮することができる。
【0016】また、第2絶縁ノズルの先端部の外面と第
1アーク接触子先端との間に、第1、第2アーク接触子
間の全開極距離l3 の100分の1から2分の1の範囲
の距離l2 に相当する長い距離が保持されているため、
この距離の分だけ、第1アーク接触子側のガス吹き出し
口が第2アーク接触子によって塞がれた状態から開口す
るまでの時間が長くなる。従って、このように第1アー
ク接触子のガス吹き出し口の閉塞時間が長くなった分だ
け、パッファピストンの圧縮量を増大でき、これによっ
て、パッファ室の圧力上昇を増大できる。特に、操作ロ
ッドに設けた排気孔により、開極動作初期におけるアー
クエネルギーをパッファ室の圧力上昇に利用する場合に
は、この閉塞時間の長時間化に伴ない、アークエネルギ
ーによって発生したガス流の操作ロッドの排気孔からの
流入量をもまた増大できるため、パッファ室の圧力上昇
をさらに増大できる。その上、第1アーク接触子から吹
き出し口までの距離l2 が長くされている本実施例にお
いては、吹き出し口付近に生じる淀み点と第1アーク接
触子の先端部との距離が長くなるため、第1アーク接触
子先端におけるガス流速を十分に確保できるという利点
もある。
【0017】さらに、第2絶縁ノズル先端部における第
1絶縁ノズルのスロート部側及び第1アーク接触子先端
側の両面の径寸法r1 ,r2 、及び第1絶縁ノズルのス
ロート部の径寸法r3 とを、第1絶縁ノズルのスロート
部の内径寸法r4 の10分の1から5倍の範囲の寸法と
した場合には、第1絶縁ノズルのスロート部及び第2の
絶縁ノズルの先端部が滑らかな円弧形状となる。このよ
うな形状とすることによって、パッファ室からのガス流
を、第1アーク接触子と第2アーク接触子とに、均等に
且つ損失なく吹き付けることができる。その上、開極動
作初期においては、アークによって発生したガス流が、
このガス流路を介して、パッファ室に取り込まれ易くな
るため、パッファ室の圧力上昇をさらに増大できる。
【0018】加えて、第2絶縁ノズル先端部の第1絶縁
ノズルのスロート部側の面と、第1アーク接触子先端面
との間の距離l2 と、閉極状態における第1、第2アー
ク接触子の重なり部分の距離l4 と、閉極状態における
パッファピストン背面と排気孔との間の距離l5 と、第
1アーク接触子先端面と第1絶縁ノズルのスロート部と
の間の距離l6 との間に、(l6 +l4 >l4 +l2
5 )という関係を持たせた場合には、操作ロッドの排
気孔からの排気を開始した後、第2アーク接触子が第1
絶縁ノズルのスロート部を通過するまでの間、パッファ
室のガス圧力を効率良く上昇させることができる。すな
わち、開極動作に伴ない、まず、アーク接触子間の相対
移動距離がl5 と等しくなった時点t1 で、排気孔から
の排気が開始し、次に、相対移動距離がl4 +l2 と等
しくなった時点t2 で、第2アーク接触子先端が、第2
絶縁ノズルの先端部を通過(従って、吹き出し口が開
口)し、続いて、相対移動距離がl6 +l4 と等しくな
った時点t3 で、漸く、第2アーク接触子先端が、第1
絶縁ノズルのスロート部を通過する。従って、この時点
3 までの時間に亘って、パッファ室のガス圧力上昇を
持続することができることになる。
【0019】
【実施例】以下には、本発明によるパッファ形ガス遮断
器の一実施例を、図1乃至図3を参照して具体的に説明
する。この場合、図1は、開極動作途中を示す断面図、
図2は、可動アーク接触子(第1アーク接触子)先端部
周辺を示す拡大断面図、図3は、閉極状態を示す断面図
である。なお、前述の図4の従来例と同一部分には同一
符号を付し、説明を省略する。
【0020】図1に示すように、本実施例においては、
第2絶縁ノズル9と可動アーク接触子(第1アーク接触
子)7との間には、接触部分はなく、対向する面全体に
亘って一定以上の間隔が設けられている。そして、第2
絶縁ノズル9の先端部における内面と可動アーク接触子
7の先端面との間の距離l1 は、全開極距離l3 の20
0分の1から4分の1の範囲の距離とされている。ま
た、第2絶縁ノズル9の先端部における外面と可動アー
ク接触子7の先端面との間の距離l2 は、可動アーク接
触子7と対向アーク接触子(第2アーク接触子)3の先
端面間の全開極距離l3 の100分の1から2分の1の
範囲の距離とされている。
【0021】一方、図2に示すように、第2絶縁ノズル
9先端部の外面の径寸法r1 と、第2絶縁ノズル9先端
部の内面の径寸法r2 と、第1絶縁ノズル8のスロート
部の径寸法r3 とは、それぞれ、第1絶縁ノズル8のス
ロート部の内径寸法r4 の10分の1から5倍の範囲の
寸法とされている。従って、第1絶縁ノズル8のスロー
ト部及び第2の絶縁ノズル9の先端部は、滑らかな円弧
形状となっている。
【0022】さらに、図1及び図3に示すような各部の
距離l2 ,l4 〜l6 、すなわち、第2絶縁ノズル9の
先端部の外面と可動アーク接触子7先端面との間の距離
2 と、閉極状態におけるアーク接触子3,7の重なり
部分の距離l4 と、閉極状態におけるパッファピストン
6の背面と排気孔5aとの間の距離l5 と、可動アーク
接触子7の先端面と第1絶縁ノズル8のスロート部との
間の距離l6 との間には、(l6 +l4 >l4 +l2
5 )という関係が持たせられている。
【0023】以上のような構成を有する本実施例のパッ
ファ形ガス遮断器においては、まず、第2絶縁ノズル9
と可動アーク接触子7との間に、対向する面全体に亘っ
て一定以上の間隔が設けられており、第2絶縁ノズル9
の先端部における内面と可動アーク接触子7の先端面と
の間の距離l1 が十分に保持されているため、可動アー
ク接触子7の先端部における電界集中を有効に緩和する
ことができる。従って、開極距離を短縮することがで
き、消弧室全体を縮小化できる。
【0024】また、可動アーク接触子7からガス流路1
3の吹き出し口までの距離l2 が長くされているため、
開極動作初期において、ガス流路13の吹き出し口が対
向アーク接触子3によって塞がれている時間が長くなっ
ている。従って、このようなガス流路13の吹き出し口
の閉塞時間が長くなった分だけ、パッファピストン11
の圧縮量及びアークエネルギーによって発生したガス流
の操作ロッド5の排気孔5aからの流入量を増大でき、
この結果、パッファ室12の圧力上昇を増大できる。
【0025】そして、ガス流路13の吹き出し口が開口
し、対向アーク接触子3の先端が、第1絶縁ノズル8の
スロート部を通過した後は、十分に圧力上昇したパッフ
ァ室12内の消弧性ガスが、噴出孔6b及びガス流路1
3を通じてアーク14に向かって流れる高速ガス流とな
る。この場合、ガス流路13の吹き出し口付近の中心軸
上には、流れの分岐点である淀み点が生じるが、可動ア
ーク接触子7からガス流路13の吹き出し口までの距離
2 が長くされている本実施例においては、この淀み点
と可動アーク接触子7の先端部との距離が長くなり、可
動アーク接触子7先端におけるガス流速が十分に確保さ
れるため、遮断性能が向上する。
【0026】さらに、本実施例においては、第1絶縁ノ
ズル8のスロート部及び第2絶縁ノズル9の先端部を共
に円弧状としていることから、ガス流路13の吹き出し
口が滑らかに広がってアーク14の点呼領域につながっ
ているため、高速ガス流を、可動アーク接触子7側と対
向アーク接触子3側へと均等に分流できる。さらに、こ
のような第1、第2絶縁ノズル8,9の形状は、ガス流
路13の吹き出し口が開口する時点までは、アークエネ
ルギーをパッファ室12に効率良く流入させるように作
用するため、パッファ室12の圧力上昇に寄与する。
【0027】加えて、本実施例においては、各部の距離
2 ,l4 〜l6 の間に、(l6 +l4 >l4 +l2
5 )という関係を持たせているため、開極動作時に
は、まず、アーク接触子3,7間の相対移動距離がl5
と等しくなった時点t1 で、排気孔5aからの排気が開
始し、次に、相対移動距離がl4 +l2 と等しくなった
時点t2 で、対向アーク接触子3先端が、第2絶縁ノズ
ル9の先端部を通過(従って、吹き出し口が開口)し、
続いて、相対移動距離がl6 +l4 と等しくなった時点
3 で、漸く、対向アーク接触子3先端が、第1絶縁ノ
ズル8のスロート部を通過する。従って、この時点
3 、すなわち、対向アーク接触子3先端が、第1絶縁
ノズル8のスロート部を通過するまでの間は、パッファ
室のガス圧力上昇を持続することができる。
【0028】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、具体的な各部の形状、距離や径寸法は適
宜選択可能である。また、本発明において、第2アーク
接触子は、容器内に固定してなる固定アーク接触子とす
ることが可能であるが、これに限定されるものではな
く、第1アーク接触子の動作に伴なって動作する第2の
可動アーク接触子であってもよい。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
第1、第2絶縁ノズルを有する第1アーク接触子先端部
周辺の構成の距離関係または形状を改良することによ
り、消弧室内の電界をできる限り緩和し、且つ、効率良
くアークを消弧し得るような高速ガス流を形成可能であ
り、機器全体の小型化及び遮断性能の向上に貢献し得る
ような、優れたパッファ形ガス遮断器を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパッファ形ガス遮断器の一実施例
を示す図であり、特にその開極動作途中を示す断面図。
【図2】図1のパッファ形ガス遮断器の可動アーク接触
子(第1アーク接触子)先端部周辺を示す拡大断面図。
【図3】図1のパッファ形ガス遮断器の閉極状態を示す
断面図。
【図4】従来のパッファ形ガス遮断器の一例を示す断面
図。
【符号の説明】
1…可動電極部 2…対向電極部 3…対向アーク接触子(第2アーク接触子) 4…対向通電接触子 5…操作ロッド 5a…排気孔 6…パッファシリンダ 7…可動アーク接触子(第1アーク接触子) 8…第1絶縁ノズル 9…第2絶縁ノズル 10…可動通電接触子 11…パッファピストン 12…パッファ室 13…ガス流路 14…アーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消弧性ガスを充填した容器内に、接離可
    能な第1アーク接触子及び第2アーク接触子が対向して
    配置され、第1アーク接触子は、駆動装置に連結した中
    空状の操作ロッドの一端にパッファシリンダと共に固定
    され、前記パッファシリンダとこのパッファシリンダ内
    を摺動可能なパッファピストンの前面とによりパッファ
    室が形成され、開極動作時には、操作ロッドを開離方向
    に移動させることにより、第1アーク接触子を開離方向
    に移動させると共に、パッファ室内の消弧性ガスを、パ
    ッファシリンダとパッファピストンの相対移動により圧
    縮し、この圧縮ガスをパッファシリンダに固定された第
    1絶縁ノズル及び第2絶縁ノズルによって形成される空
    間を通じて高速ガス流として噴出し、前記第1、第2ア
    ーク接触子間に発生するアークに吹き付けてこれを消弧
    するパッファ形ガス遮断器において、 前記第2絶縁ノズル先端部の前記第1アーク接触子先端
    面に対向する面と、前記第1アーク接触子先端面との間
    の距離l1 が、前記第1、第2アーク接触子先端面間の
    全開極距離l3 の200分の1から4分の1の範囲の距
    離であることを特徴とするパッファ形ガス遮断器。
  2. 【請求項2】 前記第2絶縁ノズル先端部の前記第1絶
    縁ノズルのスロート部に対向する面と、前記第1アーク
    接触子先端面との間の距離l2 が、前記第1、第2アー
    ク接触子先端面間の全開極距離l3 の100分の1から
    2分の1の範囲の距離であることを特徴とする請求項1
    に記載のパッファ形ガス遮断器。
  3. 【請求項3】 前記第2絶縁ノズル先端部の前記第1絶
    縁ノズルのスロート部に対向する面の断面の径寸法r1
    と、前記第2絶縁ノズル先端部の前記第1アーク接触子
    先端面に対向する面の断面の径寸法r2 と、前記第1絶
    縁ノズルのスロート部の断面の径寸法r3 とが、それぞ
    れ、前記第1絶縁ノズルのスロート部の内径寸法r4
    10分の1から5倍の範囲の寸法であることを特徴とす
    る請求項1に記載のパッファ形ガス遮断器。
  4. 【請求項4】 前記操作ロッドには、その中空部と外部
    とを連通し、中空部のガスを外部に排出する排気孔が設
    けられ、 前記第2絶縁ノズル先端部の前記第1絶縁ノズルのスロ
    ート部に対向する面と、前記第1アーク接触子先端面と
    の間の距離l2 と、閉極状態における前記第1、第2ア
    ーク接触子の重なり部分の距離l4 と、閉極状態におけ
    る前記パッファピストン背面と前記排気孔との間の距離
    5 と、前記第1アーク接触子先端面と前記第1絶縁ノ
    ズルのスロート部との間の距離l6 とが、 l6 +l4 >l4 +l2 >l5 という関係を有することを特徴とする請求項1に記載の
    パッファ形ガス遮断器。
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