JP2003294919A - プリズムおよび光学装置の製造方法 - Google Patents

プリズムおよび光学装置の製造方法

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JP2003294919A
JP2003294919A JP2002094287A JP2002094287A JP2003294919A JP 2003294919 A JP2003294919 A JP 2003294919A JP 2002094287 A JP2002094287 A JP 2002094287A JP 2002094287 A JP2002094287 A JP 2002094287A JP 2003294919 A JP2003294919 A JP 2003294919A
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Keiji Sato
慶二 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バー状マイクロプリズムにおける長手方向の
複数面に各面で異なる光学膜を形成する際の応力を緩和
し、バー状マイクロプリズムを基板上に紫外線硬化樹脂
を用いて接着させる際の紫外線の透過率を向上させるマ
イクロプリズムおよび光学装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 バー状マイクロプリズム31をその長手
方向に対して直角方向に切断し、複数のマイクロプリズ
ム21を得るマイクロプリズム21の製造方法であっ
て、バー状マイクロプリズム31の切断しろ32をマス
クパターンで覆って、バー状マイクロプリズム31の長
手方向の面に光学膜を形成した後、前記マスクパターン
を除去するとともに露出した切断しろ32でバー状マイ
クロプリズム31を切断することを特徴とするプリズム
の製造方法およびこのプリズムを用いた光学装置の製造
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリズムおよび光
学装置の製造方法に関し、特に、光ディスク装置に搭載
されるレーザカプラの構成部材に用いられるマイクロプ
リズムおよびこれを用いたレーザカプラの製造方法に好
適なものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、CD(コンパクトディスク)、
DVD(デジタル多用途ディスク)あるいはMD(ミニ
ディスク)などの光ディスクに記録された情報の再生、
あるいはこれらに情報の記録を行う光ディスク装置に
は、光学ピックアップ装置が内蔵されている。
【0003】光学ピックアップ装置には、例えば、半導
体レーザと、受光素子(フォトダイオード)と、半導体
レーザからのレーザ光を光ディスクなどの被照射対象物
に向けて出射し、光ディスクからの戻り光を受光素子に
結合させるマイクロプリズムとを備えたレーザカプラと
呼ばれる光学装置が用いられている。
【0004】図3(a)、(b)に、例えばCDプレー
ヤの光ピックアップとして用いられているレーザカプラ
を示す。ここで、図3(a)はこのレーザカプラの斜視
図であり、図3(b)はこのレーザカプラの長手方向に
沿っての断面図である。図3(a)に示すように、この
レーザカプラは、光信号検出用である一対の第1のフォ
トダイオード(PD1)および第2のフォトダイオード
(PD2)が形成された半導体基板11と、半導体基板
11のPD1およびPD2が形成された領域上に配置さ
れたマイクロプリズム21と、半導体基板11上にマイ
クロプリズム21と隣接して配置されたLOP(Laser
on Photodiode)チップ15とで構成されている。
【0005】また、LOPチップ15はブロック状のフ
ォトダイオード13上の端部に半導体レーザ14の一側
面を一致させて載置させたものであり、その一致させた
側面側がマイクロプリズム21側となるように、半導体
基板11上に配置されている。
【0006】マイクロプリズム21は、図3(b)の断
面図に示すように、例えば、対向する平行な上面21a
および下面21bと、上面21aに傾斜を有して交差す
る斜面21cを有するとともに、斜面21cと下面21
bとの間に設けられる側面21d、側面21dに対向す
る側面21eとを有しており、斜面21cをLOPチッ
プ15側に向けた状態で、半導体基板11のPD1、P
D2が形成された領域上に配置されている。
【0007】上述したマイクロプリズム21の複数の面
には、各面で光学的性質の異なる光学膜が形成されてお
り、異なる機能を有している。具体的には、上面21a
には全反射膜41が設けられており、斜面21cにはビ
ームスプリッター膜43が設けられている。また、下面
21bにはその全域に反射防止膜42が設けられ、反射
防止膜42が形成された下面21bにおける斜面21c
側の略半分の領域にはハーフミラー45が設けられてい
る。さらに、側面21eには吸収型反射防止膜44が設
けられている。また、側面21dは鏡面に構成されてい
る。このような光学膜が複数面に形成されたマイクロプ
リズム21は、紫外線硬化樹脂からなる接着剤16によ
り、その下面21b側が半導体基板11上に接着されて
いる。
【0008】上述したようなマイクロプリズムが用いら
れたレーザカプラにおいては、図3(a)に示すよう
に、半導体レーザ14から出射されたレーザ光Lは、マ
イクロプリズム21の斜面21c上のビームスプリッタ
ー膜43で反射され、光ディスク等(図示せず)に照射
される。そして、この光ディスクで反射されたレーザ光
Lは、ビームスプリッター膜43を通ってマイクロプリ
ズム21の斜面21cからその内部に入り、そのうち半
分の光はPD2よりも斜面21c側に形成されたPD1
に入射し、残りの半分の光はこのPD1の表面とマイク
ロプリズム21の上面21aとで順次反射されてPD2
に入射する。
【0009】上述したようなレーザカプラおよびこれに
用いられるマイクロプリズム21は従来次のような製造
方法により製造されている。マイクロプリズム21は、
図3(c)に示すように、バー状のマイクロプリズム3
1(以下バー状マイクロプリズム31とする)をその長
手方向に対して直角方向に切断したものである。
【0010】まず、平板状のガラス基板を研磨し、切断
して、複数本のバー状マイクロプリズム31を形成す
る。このバー状マイクロプリズム31はマイクロプリズ
ム21(前記図3(b)参照)が一側面を介して一体化
したバー状であり、その長手方向の面として、対向する
平行な上面31aおよび下面31bと、上面31aに傾
斜を有して交差する斜面31cを有するとともに、斜面
31cと下面31bとの間に設けられる側面31dと、
側面31dに対向する側面31eとを有する。
【0011】次に、バー状マイクロプリズム31の長手
方向の面に、例えば、真空蒸着法により、図3(b)を
用いて説明した光学膜をそれぞれの面の全域に形成す
る。すなわち、図3(c)に示すように、上面31aに
は全反射膜41、斜面31cにはビームスプリッター膜
43、側面31eには吸収型反射防止膜44、下面31
bにはその全域に反射防止膜42を形成した後、反射防
止膜42上の長手方向における斜面31c側の略半分の
領域にハーフミラー45を形成する。
【0012】一方、各チップ領域にPD1、PD2(前
記図3(a)参照)が形成された半導体ウエーハ(図示
せず)を製造し、各チップ領域上にLOPチップ15
(前記図3(b)参照)をその位置および向きを合わせ
て配置する。そして、複数のチップ領域にわたるPD
1、PD2が形成された領域上に、光学膜を形成したバ
ー状マイクロプリズム31を位置決めして配置するとと
もに、紫外線硬化樹脂からなる接着剤16(前記図3
(b)参照)を用いて、バー状マイクロプリズム31の
下面31bと半導体ウエーハとを仮留めし、この後、紫
外線照射により接着剤を硬化して、接着させる。
【0013】その後、半導体ウエーハおよびバー状マイ
クロプリズム31をバー状マイクロプリズム31の長手
方向に対して直角方向に切断することにより、PD1、
PD2が形成された半導体基板11上にLOPチップ1
5とマイクロプリズム21とが配置されたレーザカプラ
を得る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
なマイクロプリズムおよびレーザカプラの製造方法で
は、バー状マイクロプリズムの長手方向の複数面に、各
面で異なる光学膜をその面の全域に形成するため、各々
の光学膜の層数や厚さの違いにより、光学膜を形成する
際の応力が不均一となり、光学膜に反りや歪みが発生し
て、マイクロプリズムの光学的な面精度を悪化させると
いう問題があった。
【0015】また、バー状マイクロプリズムを半導体ウ
エーハ上に配置する際、紫外線硬化樹脂を接着剤として
用い、紫外線照射によりこの接着剤を硬化させてバー状
マイクロプリズムを半導体ウエーハ上に接着させるが、
バー状マイクロプリズムにおける複数の面の全域が光学
膜で覆われているため、紫外線の透過率が低下し、接着
剤を硬化させるのが困難であるという問題が生じてい
た。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するために、本発明のプリズムの製造方法は、バー状の
プリズムをその長手方向に対して直角方向に切断し、複
数のプリズムを得るプリズムの製造方法であって、バー
状のプリズムの切断しろをマスクパターンで覆って、バ
ー状のプリズムにおける長手方向の面に光学膜を形成し
た後、マスクパターンを除去するとともに露出した切断
しろでバー状のプリズムを切断することを特徴としてい
る。
【0017】また、本発明の光学装置の製造方法は、基
板上にバー状のプリズムを接着させて、基板およびバー
状のプリズムをこのバー状のプリズムの長手方向に対し
て直角方向に切断し、複数の光学装置を得る光学装置の
製造方法であって、バー状のプリズムの切断しろをマス
クパターンで覆って、バー状のプリズムにおける長手方
向の面に光学膜を形成する工程と、マスクパターンを除
去した後、バー状のプリズムを基板上に配置するともに
接着剤により基板上に接着させる工程と、基板およびバ
ー状のプリズムを露出した切断しろで切断することを特
徴としている。
【0018】このようなプリズムおよび光学装置の製造
方法によれば、バー状のプリズムの切断しろをマスクパ
ターンで覆って、バー状のプリズムにおける長手方向の
面に光学膜を形成することにより、バー状のプリズムを
切断した後のプリズムの面となる光学的な有効部のみに
光学膜が形成される。これにより、光学膜の形成されな
い切断しろが応力緩和部となることから、バー状のプリ
ズムにおける長手方向の複数面に異なる光学膜を形成す
る場合においても光学膜形成時の応力が緩和され、光学
膜の層数や厚さの違いによる各面の応力の不均一性を抑
制することができ、光学膜の反りや歪みの発生を抑制す
ることができる。
【0019】また、光学装置の製造方法において、バー
状のプリズムの切断しろをマスクパターンで覆って、バ
ー状のプリズムにおける長手方向の面に光学膜を形成す
る。これによりバー状のプリズムの切断しろには光学膜
が形成されないことから、紫外線硬化樹脂を用いてバー
状のプリズムを基板上に接着させる場合に、長手方向の
面の全域に光学膜を形成する場合と比較して、紫外線照
射時の紫外線の透過率が高くなる。よって紫外線硬化樹
脂が硬化し易くなることから、バー状のプリズムを基板
上に確実に接着させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1(a)に本発明に係る
バー状のマイクロプリズム(バー状マイクロプリズム)
の上面図および図1(b)にそのA−A´断面図を示
す。本発明におけるマイクロプリズムは、このバー状マ
イクロプリズムをその長手方向に対して直角方向に切断
することにより得ることができる。なお、従来の技術と
同様の構成については同一の番号を付して説明すること
とする。本実施形態では、まず、バー状マイクロプリズ
ムの製造方法について説明し、次に、これを用いた光学
装置、例えばレーザカプラの製造方法について説明す
る。
【0021】図1(a)に示すように、ガラス基板を研
磨し、切断することにより、複数本のバー状マイクロプ
リズム31を製造する。バー状マイクロプリズム31は
2つの端面と複数の長手方向の面を有するバー状であ
り、その長手方向に対して直角方向に切断することによ
り、複数のマイクロプリズム21を得ることが可能な長
さを有していることとする。ここでは、例えば11個の
マイクロプリズム21を得ることが可能なバー状マイク
ロプリズム31を形成する。
【0022】本実施形態におけるバー状マイクロプリズ
ム31の長手方向の長さL1は例えば18.6mmであ
り、このバー状マイクロプリズム31を分割して得られ
るマイクロプリズム21の長手方向の幅L2は例えば
1.31mmであり、切断しろ32の長手方向の幅L3
は例えば0.4mmに設定する。ただし、バー状マイク
ロプリズム31の両端に位置するマイクロプリズム21
の長手方向の幅L2´はマージンをとり、例えば1.4
05mmに設定する。
【0023】そして、図1(b)の断面図に示すよう
に、このバー状マイクロプリズム31は、その長手方向
の面として、例えば、対向する平行な上面31aおよび
下面31bと、上面31aに傾斜を有して交差する斜面
31cと、斜面31cと下面31bとの間に位置する側
面31dと、側面31dに対向する側面31eとを有す
ることとする。
【0024】次に、このバー状マイクロプリズム31の
長手方向の面に光学膜を形成する。図1(a)に示すよ
うに、バー状マイクロプリズム31の上面31aにおけ
る切断しろ32を覆うように、メタルマスク(図示せ
ず)をバー状マイクロプリズム31上に配置し、例えば
真空蒸着法により全反射膜41を形成する。このように
全反射膜41をパターニングすることで、後述する工程
でバー状マイクロプリズム31を切断した後のマイクロ
プリズム21の上面21aにのみ、全反射膜41が形成
される。全反射膜41は、例えば、酸化シリコン(Si
2)、タンタル(Ta)、酸化チタン(TiO2)、二
フッ化マグネシウム(MgF2)で構成される誘電体多
層膜からなる。
【0025】ここでは、メタルマスクをマスクに用いて
全反射膜41を形成したが、切断しろ32を覆うような
レジストパターンを形成し、これをマスクに用いて全反
射膜41を形成してもよい。この場合のレジストには全
反射膜41に対して選択的に除去可能な材質のものを用
いる。また、成膜方法についてもここでは真空蒸着法を
用いたが、本発明はこれに限らず、スパッタ法等を用い
ることができる。
【0026】次に、バー状マイクロプリズム31を上下
反転させ、下面31bの切断しろ32を覆うようにバー
状マイクロプリズム31上にメタルマスクを配置し、例
えば、三フッ化セリウムからなる反射防止膜42を形成
する。そして、この反射防止膜42上の長手方向におけ
る斜面31c側の略半分の領域に、SiO2、Ta、T
iO2、MgF2から構成されるハーフミラー45を形成
する。この場合には、切断しろ32をメタルマスクで覆
うとともにハーフミラー45を形成しない略半分の領域
を他のマスクで覆う必要がある。ここでは、下面31b
に反射防止膜42を形成した後ハーフミラー45を形成
することとしたが、ハーフミラー45を形成した後、ハ
ーフミラー45上に反射防止膜42を形成してもよく、
また、ハーフミラー45のみを形成してもよい。
【0027】続いて上記と同様の方法により、斜面31
c上に例えばアモルファスシリコンからなるビームスプ
リッター膜43を形成し、側面31e上に例えばクロム
/酸化クロム系からなる吸収型反射防止膜44を形成す
る。また、側面31dは鏡面に形成する。
【0028】上記のような光学膜の形成に用いるメタル
マスクは各面の切断しろ32を覆うように形成されてい
ればよく、各面で同一のメタルマスクを用いて光学膜を
形成してもよい。また、各面における光学膜の形成順序
は特に限定されるものではなく、生産性のよい方法であ
れば、どの面の光学膜から形成してもよい。
【0029】本実施形態ではガラス基板を研磨し、切断
することによりバー状マイクロプリズム31を製造した
後、その長手方向の面に光学膜を形成する例について説
明したが、本発明はこれに限らず、バー状マイクロプリ
ズム31を製造する前段階のバー状マイクロプリズム3
1が並列した平板状のガラス基板の状態で、その上面お
よび下面に光学膜を形成してもよい。この場合には、複
数本のバー状マイクロプリズム31が並列した状態とな
ることから、そのガラス基板の大きさに応じたメタルマ
スクを作成し、切断しろ32を覆うようにメタルマスク
をガラス基板上に配置して、バー状マイクロプリズム3
1の長手方向となる面に光学膜を形成する。
【0030】次に光学膜が形成されたバー状マイクロプ
リズム31を用いたレーザカプラの製造方法について説
明する。まず、図2(a)の要部拡大図に示すように、
半導体ウエーハ12の各チップ領域12aにおける、後
述する工程でバー状マイクロプリズムが配置される側に
PD1、PD2(図示せず)を形成する。次に、図3を
用いて説明したブロック状のフォトダイオード13上の
端部に半導体レーザ14の一側面を一致させて載置した
LOPチップ15を各チップ領域12a上に配置すると
ともに、例えば、銀ペーストを接着剤として用い、所定
の硬化処理を行うことにより接着させる。この際、一致
させた一側面が、後述する工程で配置するバー状マイク
ロプリズム側となるようにする。
【0031】そして、図2(b)に示すように、例えば
11個のチップ領域12a毎に、これらのチップ領域1
2aにまたがる長さのバー状マイクロプリズム31を、
その斜面31cをLOPチップ15側に向け、PD1、
PD2(図示せず)が形成された領域上に配置するとと
もに、その切断しろ(図示せず)が各チップ領域12a
の境界部と一致するように位置を合わせて配置する。こ
の際、紫外線硬化樹脂、例えばシリコーン樹脂系の接着
剤(図示せず)を用いてバー状マイクロプリズム31の
下面31bと半導体ウエーハ12とを仮留めする。この
後、紫外線照射により接着剤を硬化し、接着させる。
【0032】次に、半導体ウエーハ12の裏面を延伸シ
ート(図示せず)に貼り付けた後、図2(c)に示すよ
うに、図示省略したダイサー(ダイシング装置)により
バー状マイクロプリズム31をその切断しろ(図示せ
ず)で長手方向に対して直角方向にハーフカットする。
その後、半導体ウエーハ12とバー状マイクロプリズム
31とをダイサーによりフルカットし、最終的に、図2
(d)に示すように、各チップ領域12aに分割する。
このとき、バー状マイクロプリズム31は例えば11個
のマイクロプリズム21に分割され、PD1、PD2が
形成された半導体基板11(チップ領域12a)上にL
OPチップ15とマイクロプリズム21とが配置された
レーザカプラを得ることができる。
【0033】このようなマイクロプリズム21およびレ
ーザカプラの製造方法によれば、メタルマスクで切断し
ろ32を覆って、例えばバー状マイクロプリズム31の
上面31aに全反射膜41を形成することにより、切断
した後のマイクロプリズム21の上面21aのみに全反
射膜41を形成する。これにより、上面31aにおける
切断しろ32には全反射膜41が形成されないことか
ら、切断しろ32が応力緩和部となり、上面31aの全
域に全反射膜41を形成する場合と比較して、全反射膜
41を形成する際の応力を緩和することができる。よっ
て長手方向の複数の面(31a、31b、31c、31
e)に異なる光学膜を形成する場合の、その層数や膜厚
の違いにより発生する応力の不均一性を抑制することが
でき、光学膜の反りや歪みの発生を抑制することができ
る。
【0034】また、半導体ウエーハ12上に紫外線硬化
樹脂を用いてバー状マイクロプリズム31を接着させる
場合においても、上面31aに全反射膜41をパターニ
ングして形成することから、切断しろ32には全反射膜
41が形成されず、その面の全域に全反射膜41を形成
する場合と比較して、紫外線照射時の紫外線の透過率が
高くなる。これにより、紫外線硬化樹脂が硬化し易くな
り、バー状マイクロプリズム31を半導体ウエーハ12
上に確実に接着させることができる。
【0035】なお、本実施形態においてはバー状マイク
ロプリズム31の長手方向の各面に形成する光学膜をパ
ターニングすることとしたが、本発明はこれに限定され
るものではなく、バー状マイクロプリズム31の長手方
向における少なくとも一つの面において光学膜をパター
ニングすれば、上述したような効果を得ることができ
る。また、バー状マイクロプリズム31を半導体ウエー
ハ12上に接着させた後、半導体ウエーハ12とバー状
マイクロプリズム31とを切断することにより、各チッ
プ領域12aに分割したが、本発明はこれに限らず、バ
ー状マイクロプリズム31を切断しろ32で切断してマ
イクロプリズム21を形成した後、各チップ領域12a
に配置してもよい。
【0036】さらに、本実施形態では本発明をレーザカ
プラに用いるプリズムに適用した場合について説明した
が、レーザカプラ以外の各種の光学装置にも適用するこ
とが可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプリズム
および光学装置の製造方法によれば、切断しろをマスク
パターンで覆って、バー状のプリズムにおける長手方向
の面に光学膜を形成することにより、その面の全域に光
学膜を形成する場合と比較して、光学膜の形成されない
切断しろが応力緩和部となるため、光学膜形成時の応力
が緩和され、複数の面に異なる光学膜を形成する場合の
応力の不均一性を抑制し、光学膜の反りや歪みの発生を
抑制することができる。したがって、プリズムの光学的
な面精度を向上させることが可能である。
【0038】また、光学装置の製造方法において基板上
にバー状のプリズムを配置し、紫外線硬化樹脂を用いて
接着させる場合においても、切断しろをマスクパターン
で覆ってバー状のプリズムにおける長手方向の面に光学
膜を形成することにより、切断しろに光学膜が形成され
ないことから、その面の全域に光学膜を形成する場合と
比較して、紫外線照射時の紫外線の透過率が高くなり、
バー状のプリズムを基板上に確実に接着させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するバー状マイクロプ
リズムの上面図(a)および断面図(b)である。
【図2】本発明の光学装置の製造方法に係る実施形態を
示す製造工程図である。
【図3】従来の技術を説明する光学装置の斜視図
(a)、断面図(b)およびバー状マイクロプリズムの
断面図(c)である。
【符号の説明】
11…半導体基板、12…半導体ウエーハ、21…マイ
クロプリズム、31…バー状マイクロプリズム、32…
切断しろ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バー状のプリズムをその長手方向に対し
    て直角方向に切断し、複数のプリズムを得るプリズムの
    製造方法であって、 バー状のプリズムの切断しろをマスクパターンで覆っ
    て、前記バー状のプリズムにおける長手方向の面に光学
    膜を形成した後、前記マスクパターンを除去するととも
    に露出した前記切断しろで前記バー状のプリズムを切断
    することを特徴とするプリズムの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記マスクパターンがメタルマスクであ
    ることを特徴とする請求項1記載のプリズムの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 基板上にバー状のプリズムを接着させ
    て、前記基板および前記バー状のプリズムをこのバー状
    のプリズムの長手方向に対して直角方向に切断し、複数
    の光学装置を得る光学装置の製造方法であって、 バー状のプリズムの切断しろをマスクパターンで覆っ
    て、前記バー状のプリズムにおける長手方向の面に光学
    膜を形成する工程と、 前記マスクパターンを除去した後、前記バー状のプリズ
    ムを前記基板上に配置するとともに接着剤により前記基
    板上に接着させる工程と、 前記基板および前記バー状のプリズムを露出した前記切
    断しろで切断する工程とを有することを特徴とする光学
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記マスクパターンがメタルマスクであ
    ることを特徴とする請求項3記載の光学装置の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009276366A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Konica Minolta Opto Inc 光学素子の製造方法
JP2009276367A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Konica Minolta Opto Inc 光学素子の製造方法

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JP2009276366A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Konica Minolta Opto Inc 光学素子の製造方法
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