JP2003294672A - 薄膜ガスサンサおよびガス漏れ警報器 - Google Patents

薄膜ガスサンサおよびガス漏れ警報器

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JP2003294672A
JP2003294672A JP2002095608A JP2002095608A JP2003294672A JP 2003294672 A JP2003294672 A JP 2003294672A JP 2002095608 A JP2002095608 A JP 2002095608A JP 2002095608 A JP2002095608 A JP 2002095608A JP 2003294672 A JP2003294672 A JP 2003294672A
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heater
gas
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JP2002095608A
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Mitsuo Kobayashi
光男 小林
Kenji Kunihara
健二 国原
Takeshi Matsubara
健 松原
Takuya Suzuki
卓弥 鈴木
Shinji Ogino
慎次 荻野
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Fire-Detection Mechanisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薄膜ヒーターの抵抗値および抵抗温度係数のば
らつきの少ない薄膜ガスセンサ、および薄膜ヒーターの
抵抗値から薄膜ガスセンサの温度を制御できるガス漏れ
警報器を提供する。 【解決手段】薄膜ヒーター材料をNiCr、TiSi2 、TaN 、
PtW またはFeNiCoとし、薄膜ガスセンサを用いたガス漏
れ警報器ヒーターの通電時の電気抵抗値を読み取り、読
み取った電気抵抗値からヒーター温度を算出し、さらに
ヒーター温度すなわち薄膜ガスセンサ温度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池駆動に適した
低消費電力型の薄膜ガスセンサおよび薄膜ガスセンサを
用いたガス漏れ警報器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にガスセンサは、ガス漏れ警報器
などの用途に用いられ、ある特定ガス、例えば、CO、CH
4 、C3H8等に選択的に感応するデバイスであり、その性
格上、高感度、高選択性、高応答性、高信頼性、低消費
電力が必要不可欠である。ところで、家庭用として普及
しているガス漏れ警報器には、都市ガス用やプロパンガ
ス用の可燃性ガス検知を目的としたものと燃焼機器の不
完全燃焼ガス検知を目的としたもの、または、両方の機
能を合わせ持ったものなどがあるが、いずれもコストや
設置性の問題から普及率はそれほど高くない。普及率の
向上をはかるためには、設置性の改善、具体的には、電
池駆動としコードレス化することが望まれている。
【0003】電池駆動を実現するためには低消費電力化
が最も重要であるが、接触燃焼式や半導体式のガスセン
サでは、200 ℃〜500 ℃の高温に加熱し検知する必要が
ある。SnO2などの粉体を焼結した形態の従来のガスセン
サでは、スクリーン印刷等を適用しても厚みを薄くする
には限界があり、電池駆動に用いるには熱容量が大きす
ぎた。
【0004】そこで、ヒーターやガス感知膜などを1 μ
m 以下の薄膜で形成して熱容量を下げた薄膜ガスセンサ
が開発されている。そして、このような薄膜ガスセンサ
を微細加工プロセスにより形成されたダイヤフラム上に
設置することによって、さらなる低熱容量化を図ったダ
イヤフラム型の薄膜ガスセンサが開発されており、その
実用化が待たれている。
【0005】図1はダイヤフラム型の薄膜ガスセンサの
断面図である。中央部に貫通孔を有するSi基板1 の開口
部には熱酸化ケイ素膜2a、CVD(化学気相成長)され
た窒化ケイ素膜2bおよびCVDされた酸化ケイ素膜2cか
らなる支持層と熱絶縁層である第1の絶縁膜2 が張られ
ている。第1の絶縁膜2 はダイヤフラムを構成してい
る。第1の絶縁膜2 上にはヒーター3 、ヒーター3 を被
覆する酸化ケイ素からなる第2の絶縁膜4 、第2の絶縁
膜4 の上には両端にPtからなる感知膜電極5 を有するSn
O2薄膜からなるガス感知膜6 が順次形成されている。そ
してガス感知膜6を被覆するフィルタ膜7 が形成されて
いる。従来の薄膜ガスセンサにおいては、感知膜電極5
は第2の絶縁膜4 (SiO2)との密着性を高めるためにC
r、Ti、Taなどからなる接合層を介在させてある。
【0006】このようなダイヤフラム構造の超低熱容量
構造とした低消費電力薄膜ガスセンサを用いたガス漏れ
警報器においても、 電池の交換無しで5 年以上の寿命を
持たせるためには、薄膜ガスセンサのパルス駆動が必須
となる。通常、ガス漏れ警報器は20〜60秒の一定周期に
一回の検知が必要であり、この周期に合わせ検知部を室
温から200 ℃〜500 ℃の高温に加熱する。前記の電池の
交換無しで5 年以上の寿命要請に答えるため、 この加熱
時間は数100ms 以下が目標となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】薄膜ガスセンサを用い
てCO、CH4 等の可燃性ガスを検知する場合、センサ出力
である感知膜の抵抗値は、感知膜の温度によって大きく
変化する。次に代表的な感知膜材料である酸化スズ(SnO
2)の特性を説明する。図6は濃度1000pp/空気の種々の
ガス中での酸化スズの抵抗値の温度変化を示すグラフで
ある。同じ濃度のガス中でも温度によって抵抗値が大き
く変化することが分かる。
【0008】図7は濃度1000ppm /空気の種々のガス中
での酸化スズの抵抗値を、温度450℃のイソブタン中で
のセンサ抵抗値(1.13kΩ) で規格化した値の温度変化を
示すグラフである。あるガス(1000ppm) に対する検出感
度は、あるセンサ温度での、Rair と Rgas の比で表わ
される。従って、図6または図7から、センサ温度が43
0 ℃より低い場合は、イソブタンの検出感度より一酸化
炭素の検出感度が高く、430 ℃を越えるとこれが逆転す
ることが分かる。
【0009】このようにSnO2のようなガス感知膜は一般
に温度依存性を持っており、ガス感知膜の特性を最大限
に引き出して、検出したいガス(以下、被検出ガスとい
う)感度が最大で、かつ検出したくないガス(以下、非
検出ガスという)感度を最小にするためには、精度の良
い温度コントロールをする必要がある。ところが、半導
体プロセスで製作したヒーターは、厚さや組成のばらつ
きにより抵抗値および抵抗温度係数がばらつくことが分
かってきた。図8は従来の薄膜ガスセンサのPtからなる
ヒーターに通電した昇温時のヒーター抵抗の温度変化を
示すグラフである。このようなデータを複数のヒーター
について取得したところ、消費電力がゼロ、すなわち電
流を流さないときのヒーター抵抗にばらつきがあるとと
もに、消費電力とヒーター抵抗との相関、すなわち抵抗
温度係数にもばらつきが見られた。
【0010】以上の実験結果は、同じ消費電力の電流を
流しても、ヒーターの温度そのものにばらつきが生じる
ことを示しており、その結果、正確なガス濃度を検出す
ることが不可能になる。さらに極端な場合には、被検出
ガスに比べて非検出ガスに対する感度のほうが高くなる
という不具合を生じる場合がある。本発明の目的は、ヒ
ーターの抵抗値および抵抗温度係数のばらつきの少ない
薄膜ガスセンサ、およびヒーターの抵抗値から薄膜ガス
センサの温度を制御できるガス漏れ警報器を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ために、貫通孔を有するSi基板と、この貫通孔の開口部
に張られた少なくとも第1の絶縁膜からなるダイアフラ
ムと、このダイアフラム上に少なくとも、ヒーターおよ
び両端に感知膜電極を有するSnO2からなるガス感知膜と
が第2の絶縁膜によって互いに絶縁されるように形成さ
れた薄膜ガスセンサにおいて、前記ヒーターはNiCr、Ti
Si2 、TaN 、PtW またはFeNiCoのうちのいずれか1つか
らなることとする。
【0012】貫通孔を有するSi基板と、この貫通孔の開
口部に張られた少なくとも第1の絶縁膜からなるダイア
フラムと、このダイアフラム上に少なくとも、ヒーター
および両端に感知膜電極を有するSnO2からなるガス感知
膜とが第2の絶縁膜によって互いに絶縁されるように形
成された薄膜ガスセンサにパルス通電するガス漏れ警報
器において、前記ヒーターの通電時の電気抵抗値を読み
取り、読み取った電気抵抗値からヒーター温度を算出す
ることとする。
【0013】前記算出ヒーター温度を用い、前記ガス感
知膜の被検出ガス感度が大きく、かつ、非検出ガス感度
が小さくなるような温度になるように、前記ヒーターに
流す電流値を制御すると良い。前記算出ヒーター温度を
用い、あらかじめ記憶してあるガス感知膜の特性曲線に
基づいて、被検出ガス濃度の値を算出すると良い。
【0014】前記ヒーターの非通電時に電気抵抗値を読
み取り、読み取った電気抵抗値からヒーター温度を算出
する、すなわち大気温度を検出することによる火災警報
機能を有すると良い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、実施例に従い本発明につい
て作用なども含め詳細に説明する。 実施例1 図1に示した断面構造の薄膜ガスセンサを作製した。両
面に熱酸化膜が付いたSi基板1 上に、ダイヤフラム構造
の第1の絶縁膜2 としてSi3N4 膜とSiO2膜を順次プラズ
マCVDにより成膜した。次に、NiCr、TiSi 2 、TaN 、
PtW またはFeNiCoを成膜後パターニングしてヒーター3
を形成した。そして、第2の絶縁膜4 としてSiO2膜をス
パッタにより成膜、ヒーター3 を被覆した。その上に接
合層を有するガス感知膜電極5 、ガス感知膜6 を形成し
た。成膜はRFマグネトロンスパッタリング装置を用
い、通常のスパッタリングによって行った。成膜条件は
接合層(TaあるいはTi)、ガス感知膜電極(Ptあるいは
Au)とも同じで、Arガス圧力1Pa 、基板温度300 ℃、R
Fパワー 2 W/cm2、膜厚は接合層/ガス感知膜電極=50
nm/200nmである。次に、ガス感知膜6 であるSnO2を成膜
した。成膜はRFマグネトロンスパッタリング装置を用
い、反応性スパッタリングによって行った。ターゲット
にはSbを0.5wt%とPt6.0wt%を含むSnO2を用いた。成膜条
件はAr+O2 ガス圧力2Pa 、基板温度150 〜300 ℃、RF
パワー 2 W/cm2、膜厚500nm である。ガス感知膜6 の上
にはAl2O3 、Cr2O3 、Fe2O3 、Ni2O3、ZnO 、SiO2など
の多孔質金属酸化物からなるフィルタ膜7 が、スクリー
ン印刷などの手段により形成されている。最後にSi基板
裏面よりエッチングを行いSiをガス感知膜6 等の構成部
品およびその周縁部に対向する部分のSiを除去し、ダイ
ヤフラム構造とした。
【0016】このような構造の薄膜ガスセンサを高温炉
に入れて全体の温度を上げ、ヒーターの抵抗値変化を測
定した。図2はPtW からなるヒーターの抵抗値の温度変
化のグラフであり、ヒーターの一例である。抵抗値の温
度変化は必ずしも大きくないが、Ptヒーターより抵抗値
は大きく、そのばらつきは小さく、次に説明するガス漏
れ警報器に適している。
【0017】またNiCr、TiSi2 、TaN 、およびFeNiCoか
らなるヒーターも同様に抵抗値が大きく、そのばらつき
は小さく、次に説明するガス漏れ警報器に適している。 実施例2 実施例1で作製した薄膜ガスセンサを用い、ヒーターの
電気抵抗値を読み取り、読み取った電気抵抗値から(1)
式によりヒーターの温度を算出でき、さらに対象ガスの
検出に適するようにヒーターの温度を制御できるガス漏
れ警報器を作製した。
【0018】図2から分かるとおり、40℃から約470 ℃
の温度範囲においてヒーターの抵抗値は温度に対してほ
ぼ線形に変化している。言い換えると、ヒーターの抵抗
値を測定することにより以下の式からヒーターの温度が
分かる。 R= R0(1+αT) (1) ここで、T :ヒーター温度 R :温度 Tでのヒーター抵抗値 R0:室温でのヒーター抵抗値 α:ヒーターの温度抵抗係数 しかし、図8に示したように、個々のヒーター特性にば
らつきがあると、(1)式においてR0およびαにばらつき
があり、 Rが同じであっても ヒーター温度Tが同じで
あるとは限らない。従って、ヒーターの電気抵抗値を読
み取り、読み取った電気抵抗値から(1) 式によりヒータ
ーの温度を算出する。ただし、温度 Tを算出するには、
個々のセンサのR0とαはあらかじめ与えておかなければ
ならない。
【0019】実施例1において作製した薄膜ガスセンサ
のR0とαの値はウェハー内およびウェハー間でもばらつ
きは少ないので、1 枚のウェハーから取れる薄膜ガスセ
ンサでは同じ値を与えてもかまわない。あるいは、1 ロ
ットで複数のウェハーを流す場合には、同じロットの薄
膜センサに同じ値を与えても良い。図3は本発明に係る
ガス漏れ警報器における温度算出のフローチャートであ
る。一般にガス漏れ警報器では、ガス漏れの判断や警報
の発生のためにマイクロコンピューター(以下マイコ
ン)を使用しているので、ここではマイコンにより温度
Tを計算することを前提にしているが、ディスクリート
部品により構成しても本発明の趣旨を逸脱するものでは
ない。図3のフローチャートに沿って計算することによ
り、ヒーター温度 Tを正確に知ることができる。
【0020】次に、図4は本発明に係るガス漏れ警報器
におけるヒーターを目標の温度 Thに制御する方法のフ
ローチャートである。ヒーター温度 Tとして上記の方法
により得たヒーター温度 Tを用いる。また、フローチャ
ート中の定数(A,a) は、ヒーター温度制御の必要精度に
応じて決められるべきものである。すなわち、A が小さ
いと目標値 Th に対する制御誤差が小さくなるが、目標
値 Th に達するまで時間が長くかかる。また、aが大き
いと電流変化量が大きく目標値 Th に達するまでの時間
が短くなるが、ヒーター温度 Tが Th に対してオーバー
シュートしてしまう。さらに、図4では、ヒーターにか
かる電圧を一定にして流れる電流を制御する場合(定電
圧回路)について示したが、ヒーターに流れる電流を一
定にして加わる電圧値を制御(定電流回路)してもよ
い。
【0021】このようにして、ヒーターの抵抗値を測定
し、その値からヒーターの温度が常に一定になるように
ヒーターに流れる電流値を制御すれば、図2に相当する
薄膜ガスセンサの特性曲線から、被検出ガス感度が大き
く、かつ、非検出ガス感度が小さいようなガス感知膜の
温度を維持することが可能になる。ヒーターの抵抗値か
らヒーターの温度を算出し、上記のようにヒーターの温
度が一定になるように制御できれば、ヒーターに隣接し
たガス感知膜の温度を推測することができるので、図2
に相当する薄膜ガスセンサの特性曲線に基づいて被検出
ガス濃度を簡単に算出することが可能になる。
【0022】図5は本発明に係る薄膜ガスセンサにおけ
る、ヒーター温度 Th を一定にしたときのCO濃度とガス
感知膜抵抗値との関係の一例を示すグラフである。図5
に示したように、CO濃度と感知膜抵抗値とは単純な直線
関係にはないが、ヒーター温度 Th が一定のときには、
感知膜抵抗値が分かればCO濃度を決めることができる。
そこで、本発明に係るガス漏れ警報器には、図5のよう
な薄膜ガスセンサ個々の特性を表現する特性表をマップ
としてマイコンのメモリに格納した。すなわち、ヒータ
ー温度 Th と感知膜抵抗値からガス濃度を正確に知るこ
とができた。即ち、必要なガス漏れ警報を発することが
できた。 実施例3 本発明に係る薄膜ガスセンサではヒーターの温度抵抗係
数が大きく、かつ、温度と抵抗値の間の線形性に優れて
いるため、これを用いてヒーターを大気温度検出用の温
度センサとして使用できる火災警報機能つきのガス漏れ
警報器を作製した。
【0023】一般に、ガス漏れ警報器でガス濃度を検出
するときは、ある時間t1のパルス通電時間ヒーターを加
熱してヒーター温度を Th に保ち、感知膜抵抗値を検出
している。通常はこの作業を周期t2で繰り返している
が、ヒーターが加熱されないt2−t1の期間はヒーターの
温度は常温に保たれている。もし火災が発生し、それに
伴ってヒーターが外部から加熱されるとヒーター抵抗値
は上昇する。従ってt2−t1の期間のヒーター抵抗値を実
施例2と同様に算出すれば、ヒーターが外部から加熱さ
れているか否か、すなわち、火災が発生しているか否か
をサーミスタを用いることなく検知することが可能であ
る。
【0024】従来の火災警報機能つきのガス漏れ警報器
における、大気温度を測定するためのサーミスタなどの
温度センサは必要なくなった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、貫通孔を有するSi基板
と、この貫通孔の開口部に張られた第1の絶縁膜からな
るダイアフラムと、このダイアフラム上にヒーターおよ
び両端にPtからなる感知膜電極を有するSnO2からなるガ
ス感知膜とが第2の絶縁膜によって互いに絶縁されるよ
うに形成された薄膜ガスセンサにおいて、ヒーターをNi
Cr、TiSi2 、TaN 、PtW またはFeNiCoとしたので、抵抗
値が高くまた抵抗値の温度係数も大きくヒーター自体を
温度検出のセンサーとして利用できる。
【0026】薄膜ガスセンサにパルス通電するガス漏れ
警報器おいて、ヒーターの抵抗値をフィードバックする
ことによりヒーターの温度を一定に制御することができ
るようにしたので、薄膜ガスセンサの特性曲線から、所
望の被検出ガス感度が大きく、かつ、非検出ガス感度が
小さいようにガス感知膜の温度を制御することが可能に
なり、ガス漏れ警報器の感度や選択性が向上する。
【0027】また、火災警報機能つきのガス漏れ警報器
では、非通電時のヒーターの温度すなわち大気温度を算
出できるようにしたので、大気温度を測定するためのサ
ーミスタなどの温度センサを省くことができ、コスト低
減に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイヤフラム型の薄膜ガスセンサの断面図であ
る。
【図2】PtW からなるヒーターの抵抗値の温度変化のグ
ラフである。
【図3】本発明に係るガス漏れ警報器における温度算出
のフローチャートである。
【図4】本発明に係るガス漏れ警報器におけるヒーター
を目標の温度 Th に制御する方法のフローチャートであ
る。
【図5】本発明に係る薄膜ガスセンサにおける、ヒータ
ー温度 Th を一定にしたときのCO濃度とガス感知膜抵抗
値との関係の一例を示すグラフである。
【図6】濃度1000ppm /空気の種々のガス中での酸化ス
ズの抵抗値の温度変化を示すグラフである。
【図7】濃度1000ppm /空気の種々のガス中での酸化ス
ズの抵抗値を、温度450 ℃のイソブタン中でのセンサ抵
抗値(1.13kΩ) で規格化した値の温度変化を示すグラフ
である。
【図8】従来の薄膜ガスセンサのヒーター(Pt)に通電し
た昇温時のヒーター抵抗の温度変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 Si基板 2 第1の絶縁膜 2a 熱酸化ケイ素膜 2b 窒化ケイ素膜 2c 二酸化ケイ素膜 3 ヒーター 4 第2の絶縁膜 5 感知膜電極 6 ガス感知膜 7 フィルタ膜
フロントページの続き (72)発明者 松原 健 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 鈴木 卓弥 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 荻野 慎次 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 2G046 AA02 AA11 AA19 BA01 BA09 BB02 BD03 BE03 BE08 DC02 DC07 DC14 EA02 EA04 EA06 FB02 FB06 FC01 FC02 FE09 FE10 FE12 FE25 FE31 FE38 FE39 FE41 FE44 FE46 5C085 AA01 AB01 AC03 BA17 CA17 5C086 AA02 BA01 CA04 CB11 DA19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貫通孔を有するSi基板と、この貫通孔の開
    口部に張られた少なくとも第1の絶縁膜からなるダイア
    フラムと、このダイアフラム上に少なくとも、ヒーター
    および両端に感知膜電極を有するSnO2からなるガス感知
    膜とが第2の絶縁膜によって互いに絶縁されるように形
    成された薄膜ガスセンサにおいて、前記ヒーターはNiC
    r、TiSi2 、TaN 、PtW またはFeNiCoのうちのいずれか
    1つからなることを特徴とする薄膜ガスサンサ。
  2. 【請求項2】貫通孔を有するSi基板と、この貫通孔の開
    口部に張られた少なくとも第1の絶縁膜からなるダイア
    フラムと、このダイアフラム上に少なくとも、ヒーター
    および両端に感知膜電極を有するSnO2からなるガス感知
    膜とが第2の絶縁膜によって互いに絶縁されるように形
    成された薄膜ガスセンサにパルス通電するガス漏れ警報
    器において、前記ヒーターの通電時の電気抵抗値を読み
    取り、読み取った電気抵抗値からヒーター温度を算出す
    ることを特徴とするガス漏れ警報器。
  3. 【請求項3】前期算出ヒーター温度を用い、前記ガス感
    知膜の被検出ガス感度が大きく、かつ、非検出ガス感度
    が小さくなるような温度になるように、前記ヒーターに
    流す電流値を制御することを特徴とする請求項2に記載
    のガス漏れ警報器。
  4. 【請求項4】前期算出ヒーター温度を用い、あらかじめ
    記憶してあるガス感知膜の特性曲線に基づいて、被検出
    ガス濃度の値を算出することを特徴とする請求項3に記
    載のガス漏れ警報器。
  5. 【請求項5】前記ヒーターの非通電時の電気抵抗値か
    ら、大気温度を検出することによる火災警報機能を有す
    ることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載
    のガス漏れ警報器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2422017A (en) * 2005-01-10 2006-07-12 Univ Warwick Gas-sensing semiconductor devices
GB2464016A (en) * 2005-03-15 2010-04-07 Univ Warwick Gas sensor with tungsten heater

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