JP4450773B2 - 薄膜ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、電池駆動を念頭においた低消費電力型の薄膜ガスセンサに関する。
一般的にガスセンサは、ガス漏れ警報器などの用途に用いられており、ある特定ガス、例えば、一酸化炭素(CO)、メタンガス(CH)、プロパンガス(C)、メタノール蒸気(CHOH)等に選択的に感応するデバイスであり、その性格上、高感度、高選択性、高応答性、高信頼性、低消費電力が必要不可欠である。
ところで、家庭用として普及しているガス漏れ警報器には、都市ガス用やプロパンガス用の可燃性ガス検知を目的としたもの、燃焼機器の不完全燃焼ガス検知を目的としたもの、または、両方の機能を合わせ持ったものなどがあるが、いずれもコストや設置性(ガス検知が必要であるが電源供給不能の箇所である点)の問題から普及率はそれほど高くない。そこで、普及率の向上を図るべく、設置性の改善、具体的には、電池駆動によるガス漏れ警報器としてコードレス化することが望まれている。
ガス漏れ警報器の電池駆動を実現するためにはガスセンサの低消費電力化が最も重要である。しかしながら、接触燃焼式や半導体式のガスセンサを動作させるためには、ガスセンサのガス感知膜を400℃〜500℃の高温に加熱する必要があり、この加熱が電力を消費する要因である。SnOなどの粉体を焼結して作製したガス感知膜によるガスセンサでは、スクリーン印刷等の方法を用いてガス感知膜の厚みを可能な限り薄くしてガス感知膜の熱容量を小さくしているが、薄膜化には限界があって充分に薄くできない。このため、電池駆動するにはガス感知膜の熱容量が大きすぎることとなり、これを高温に加熱するには大きい電力が必要で電池の消耗が大きくなってしまい、ガス感知膜を電池駆動するガスセンサは実用化が困難であった。
そこで、微細加工プロセスにより高断熱・低熱容量のダイヤフラム構造として、実用上許容しうる低消費電力の薄膜ガスセンサが開発実用化されて現在に至っている。続いてこのような薄膜ガスセンサについて説明する。
図7は、従来技術の薄膜ガスセンサを概略的に示す縦断面図である。図8は、薄膜ガスセンサの回路ブロック図である。
この従来技術の薄膜ガスセンサは、シリコン基板(以下Si基板)1、熱絶縁支持層2、ヒーター層3、電気絶縁層4、ガス感知層5を備える。熱絶縁支持層2は、詳しくは、熱酸化SiO層2a、CVD−Si層2b、CVD−SiO層2cの三層構造となっている。また、ガス感知層5は、詳しくは、接合層5a、感知層電極5b、感知層5c、ガス選択燃焼層5dを備える。この感知層5cはアンチモンが添加された二酸化スズ層(以下、Sb−doped SnO層)であり、ガス選択燃焼層5dはパラジウム(Pd)または白金(Pt)を触媒として担持したアルミナ焼結材(以下、触媒担持Al焼結材)である。そして、図8で示すように、ヒーター層3およびガス感知層5(詳しくは感知層電極5bを介して感知層5c)は、駆動・処理部6に接続されている。
この従来技術の薄膜ガスセンサは、様々な気体成分と接触することにより酸化物半導体である感知層5cの電気抵抗値(センサ抵抗値)が変化する現象を利用している。300〜400℃程度に加熱された金属酸化物半導体は導電率がガス濃度により変化する特性を持ち、空気中では酸素を吸着して高抵抗化するが可燃性ガス中では可燃性ガスを吸着して低抵抗化する。
詳しくは、Sb−doped SnO層などのn型金属酸化物半導体であって300〜400℃程度に加熱された感知層5cは、空気中では粒子表面に酸素などを活性化吸着するが、酸素は電子受容性が強くて負電荷吸着するため、酸化物半導体粒子表面に空間電荷層が形成され導電率が低下して高抵抗化し、また、可燃性ガスなどの電子供与性の還元性気体が吸着して燃焼反応が起こると表面吸着酸素が消費され、酸素に捕獲されていた電子が半導体内にもどされ、電子密度が増加して導電率が増大して低抵抗化する、というものである。
この感知層5cは、多様なガスの検知が可能である反面、特定のガスを選択的に検知することは困難であった。
そこでガス感知層は、Sb−doped SnO層である感知層5cの表面全体を、触媒担持Al焼結材で構成されたガス選択燃焼層5dが覆う構造としている。
これにより検知ガスよりも酸化活性の強いガスを燃焼させ、ある特定のガスのみの感度を向上させるとともに、そのセンサ部の大きさや膜厚、ダイヤフラム径との比などを工夫することで、ある特定のガス選択性を高め、消費電力の低減化を可能とする。
このような薄膜式ガスセンサによるCH,C等の可燃性ガスの検知を行う場合にも低消費電力化を実現するため、ヒーター層3の駆動方式を工夫している。この点について図を参照しつつ説明する。図9は、High−Off方式によるヒーター層温度の時間特性を説明する説明図、図10は、High−Low−Off方式によるヒーター層温度の時間特性を説明する説明図である。
High−Off方式では、特にCH,C等の可燃性ガス濃度の検出で用いられるものであり、ヒーター層3に図9で示すような電流による駆動信号を流してヒーター層3のヒーター温度を一定期間(例えば0.05〜0.5s)にわたり、高温状態(High状態:400〜500℃)に保持し、その後一定期間にわたりヒーター層3に駆動信号を流さない状態(Off状態)として、検出時以外では不要な電力の消費を抑止する。そして、このようなHigh−Offによる駆動を所定の周期(例えば30秒周期)で繰り返し、ヒーター層3を間欠駆動している。
この方式ではHigh状態でガス検知を行うものであり、ガス検知では感知層電極5bを介して感知層5cのセンサ抵抗値を測定し、その変化からCH,C等の可燃性ガス濃度を検出する。これは、ヒーター温度が高温の時にガス選択燃焼層5dにおいて、CO,H等の還元性ガスその他の雑ガスを燃焼させ、不活性なCH,C等の可燃性ガスが選択燃焼層5dを透過して拡散し、感知層5cに到達して感知層5cのSnOと反応し、SnOの抵抗値が変化することを利用してガス機器などのガス漏れ時に発生するCH,C等の可燃性ガスの濃度を検出するものである。
また、High−Low−Off方式は、不完全燃焼(CO)を検知するために用いられるものであり、図10で示すように、一旦、ヒーター層3のヒーター温度を一定期間(例えば、0.05s〜0.5s)にわたり高温状態(High状態:400〜500℃)に保持して感知層5cのクリーニングを行ってから、低温状態(Low状態:約100℃)に降温してガス検知を行い、その後一定期間ヒーター層3に駆動信号を流さない状態(OFF状態)として、検出時以外では不要な電力の消費を抑止する。そして、このようなHigh−Low−Offによる駆動を所定の周期(例えば30秒周期)で繰り返し、ヒーター層3を間欠駆動している。
このHigh−Low−Off方式では、CO感度および選択性が高くなることが知られている。
また、このHigh−Low−Off方式では、High状態でクリーニングのみならずメタン(CH)検知も行い、かつLow状態でCO検知を行い、メタン・COの両方を検知できるようにした薄膜ガスセンサも存在する。
従来技術の、このような薄膜ガスセンサが出願されていることが本発明者によって確認されている。
上記したHigh−Off方式やHigh−Low−Off方式では、特にOff状態でヒーター層3の温度が周囲環境の温度まで降温しているため、周囲温度の影響を受け、特に高温多湿雰囲気では湿度の影響が非常に大きくなることが、本発明者による研究・試験の過程で知見された。
一般的に、CH,C,CO等の検知ガスを透過・拡散させるため、触媒担持Al焼結材で構成されたガス選択燃焼層5dは多孔質体であり、また、感知層5cのSb−doped SnO層も検出感度を高めるように多孔質体としている。
高温多湿雰囲気において、ヒーター層3がOff状態では多孔質体の微細孔で水分の吸着・凝集が起こり、これに起因して、ガス選択燃焼層5d中の検知ガスの透過・拡散の阻害、および、ガス選択燃焼層5d中の触媒の活性低下による雑ガス選択性の低下につながり、結果として感知層5cの著しい感度の低下等が生じることがある。また昇温時の水分の脱離(水蒸気の膨張)による層内破壊等を生じることがあり、信頼性のうえで大きな問題となる。
ここで、感度の低下について図を参照しつつ説明する。図11は、高温多湿雰囲気におけるOn−Off方式による駆動時の感知層のセンサ抵抗値の応答波形を説明する説明図である。
図11は、図7で示したような薄膜ガスセンサのヒーター層3を50℃80%RHの高温多湿雰囲気でHigh−Off駆動したときの感知層のセンサ抵抗値の変化を示しており、左図は長期応答波形、右図は拡大応答波形である。図11のHigh状態ではヒーター層3に図9で示したようなパルス状の駆動信号が入力されており、ヒーター層3のヒーター温度が約450℃になるため、半導体の温度特性により感知層5cのセンサ抵抗値が低下している。また、High状態では高温により雑ガス及び水分のクリーニングも同時になされる。このクリーニング効果により、図11のOff状態移行時では、ヒーター温度低下に伴いセンサ抵抗値が一旦高抵抗化する。しかしながら、その後に水分が感知層5cに吸着してセンサ抵抗値が徐々に低下する。
このような水分吸着によるセンサ抵抗値の経時変化について図を参照しつつ検討する。図12は、高温多湿雰囲気と常温常湿雰囲気とで薄膜ガスセンサのセンサ抵抗値の経時変化の変化率を比較する特性図である。50℃80%RHの高温多湿雰囲気で通電した薄膜ガスセンサに対するメタン2000ppm中のセンサ抵抗値の変化率と、20℃65%RHの常温常湿雰囲気で通電した薄膜ガスセンサに対するメタン2000ppm中のセンサ抵抗値の変化率と、をそれぞれ表したものである。n=6の平均とは、6個の薄膜ガスセンサによるセンサ抵抗値の変化率の平均値であることを表す。ガス警報器の実使用上、このセンサ抵抗値の変化率は0.5〜2.0の範囲内である必要がある。
これによると、常温常湿雰囲気で通電した薄膜ガスセンサの変化率はほぼ一定、すなわちセンサ抵抗値に変化は認められず、また、高温多湿雰囲気で通電した薄膜ガスセンサは通電日数が増すに従い変化率が増大、すなわちセンサ抵抗値の増大が認められる。センサ抵抗値の変化率は0.5〜2.0の範囲内である必要があるため、高温多湿雰囲気では薄膜ガスセンサは長期間の使用が見込めないおそれがあるという問題があった。
なおクリーニング期間を増やすことで、抵抗率変化を抑止することが考えられるが、消費電力が増大するため、単純にクリーニング期間を増すには問題があった。
そこでこの発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、消費電力の増加を極力抑えつつガス感知層による吸湿を抑止して高い感度を維持するようにして、環境による影響を受けないようにした薄膜ガスセンサを提供することにある。
このような本発明の請求項1に係る薄膜ガスセンサは、
貫通孔を有するSi基板と、
この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
電気絶縁層上に設けられるガス感知層と、
ヒーター層に接続される駆動部と、
ガス感知層に接続される処理部と、
を備え、駆動部は、
ガス感知層がガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動するガス検知駆動手段と、
ガス感知層が50℃〜500℃の吸湿抑制温度となるように0.01s〜0.5sの所定期間にわたり、0.2s〜3s周期の連続パルスの駆動信号をON/OFF駆動により供給してヒーター層を駆動する吸湿抑制駆動手段として交互に機能し、
処理部は、
ガス検知温度の際にガス感知層のセンサ抵抗値を算出してガス濃度を算出する手段として機能することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る薄膜ガスセンサは、
貫通孔を有するSi基板と、
この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
電気絶縁層上に設けられるガス感知層と、
ヒーター層に接続される駆動部と、
ガス感知層に接続される処理部と、
を備え、駆動部は、
ガス感知層がガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動するガス検知駆動手段と、
ガス感知層がガス検知温度より低い吸湿抑制温度となるように連続パルスの駆動信号をON/OFF駆動により供給してヒーター層を駆動する吸湿抑制駆動手段として交互に機能し、
処理部は、
ガス検知温度の際にガス感知層のセンサ抵抗値を算出してガス濃度を算出する手段として機能することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る薄膜ガスセンサは、
請求項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記吸湿抑制駆動手段は、ガス感知層の吸湿抑制温度が120℃〜200℃となるように0.01s〜0.1sの所定期間にわたり、ヒーター層を駆動する0.5s〜1s周期の連続パルスの駆動信号を供給する手段として機能することを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る薄膜ガスセンサは、
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記ガス感知層は、
電気絶縁層上に設けられる一対の感知層電極と、
一対の感知層電極を渡されるように設けられる感知層と、
感知層の表面を覆うように設けられ、触媒を担持した焼結材のガス選択燃焼層と、
を備え、処理部が感知層電極を介して感知層に接続されることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る薄膜ガスセンサは、
請求項4に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記感知層は、Sb(アンチモン)を添加したSnO による層であることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る薄膜ガスセンサは、
請求項4または請求項5に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記ガス選択燃焼層は、Pd(パラジウム)またはPt(白金)を触媒として担持したAl 焼結材による層であることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る薄膜ガスセンサは、
請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記ガス検知駆動手段は、ガス感知層のガス検知温度が400℃〜500℃となるように0.05s〜0.5sの所定期間にわたり連続してヒーター層を駆動する駆動信号を供給する手段として機能し、30s〜60s毎に繰り返されることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る薄膜ガスセンサは、
請求項1〜請求項の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記ガス検知駆動手段は、ガス感知層のガス検知温度が450℃で0.2sの期間のHigh状態の加熱の後に100℃以下で0.4sの期間のLow状態で加熱するようにヒーター層を駆動する駆動信号を供給する手段として機能し、150s毎に繰り返されることを特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る薄膜ガスセンサは、
請求項〜請求項の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記ガス検知駆動手段は、ガス感知層のガス検知温度が450℃で0.2sの期間のHigh状態の加熱の後に0.05sの期間のOff状態を介在させてから100℃以下で0.4sの期間のLow状態で再び加熱するようにヒーター層を駆動する駆動信号を供給する手段として機能し、150s毎に繰り返されることを特徴とする。
以上のような本発明によれば、消費電力の増加を極力抑えつつガス感知層による吸湿を抑止して高い感度を維持するようにして、環境による影響を受けないようにした薄膜ガスセンサを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態の薄膜ガスセンサについて図を参照しつつ説明する。なお、本形態の薄膜ガスセンサは、主にヒーター層3の駆動方式を変更する点に特徴があり、薄膜ガスセンサの構造は、図7で示した従来技術の薄膜ガスセンサと同じである。
すなわち薄膜ガスセンサは、図7で示すように、Si基板1、熱絶縁支持層2、ヒーター層3、電気絶縁層4、ガス感知層5を備える。熱絶縁支持層2は、詳しくは、熱酸化SiO層2a、CVD−Si層2b、CVD−SiO層2cの三層構造となっている。また、ガス感知層5は、詳しくは、接合層5a,感知層電極5b,感知層5c,ガス選択燃焼層5dを備える。この感知層5cはSb−doped SnO層であり、ガス選択燃焼層5dは触媒担持Al焼結材である。そして、図8で示すように、ヒーター層3およびガス感知層5(詳しくは感知層電極5bを介して感知層5c)は、駆動・処理部6に接続されている。
続いて各部構成について説明する。
Si基板1はシリコン(Si)により形成され、貫通孔を有するように形成される。
熱絶縁支持層2はこの貫通孔の開口部に張られてダイアフラム様に形成されており、Si基板1の上に設けられる。
熱絶縁支持層2は、詳しくは、熱酸化SiO層2a、CVD−Si層2b、CVD−SiO層2cの三層構造となっている。
熱酸化SiO層2aは熱絶縁層として形成され、ヒーター層3で発生する熱をSi基板1側へ熱伝導しないようにして熱容量を小さくする機能を有する。また、この熱酸化SiO層2aはプラズマエッチングに対して高い抵抗力を示し、後述するがプラズマエッチングによるSi基板1への貫通孔の形成を容易にする。
CVD−Si層2bは、熱酸化SiO層2aの上側に形成される。
CVD−SiO層2cは、ヒーター層3との密着性を向上させるとともに電気的絶縁を確保する。CVD(化学気相成長法)によるSiO層は内部応力が小さい。
ヒーター層3は、薄膜状のNi−Cr膜(ニッケル−クロム膜)であって、熱絶縁支持層2のほぼ中央の上面に設けられる。また、図示しない電源供給ラインも形成される。この電源ラインは、駆動・処理部6に接続される。
電気絶縁層4は、電気的に絶縁を確保するスパッタSiO層からなり、熱絶縁支持層2およびヒーター層3を覆うように設けられる。ヒーター層3と感知層電極5bとの間に電気的な絶縁を確保し、また、電気絶縁層4は感知層5cとの密着性を向上させる。
接合層5aは、例えば、Ta膜(タンタル膜)またはTi膜(チタン膜)からなり、電気絶縁層4の上に設けられる。この接合層5aは、感知層電極5bと電気絶縁層4との間に介在して接合強度を高める機能を有している。
感知層電極5bは、例えば、Pt膜(白金膜)またはAu膜(金膜)からなり、感知層5cの感知電極となるように左右一対に設けられる。
ガス感知層5cは、Sb−doped SnO層からなり、一対の感知層電極5b,5bを渡されるように電気絶縁層4の上に形成される。
ガス選択燃焼層5dは、白金(Pt)またはパラジウム(Pd)である触媒を担持した焼結体であり、先に説明したように触媒担持Al焼結材である。ガス選択燃焼層5dは、感知層5cの表面に設けられる。Alは多孔質体であるため、孔を通過する検知ガスが触媒に接触する機会を増加させて燃焼反応を促進させる。ガス選択燃焼層5dは、絶縁層4、接合層5a、一対の感知層電極5b,5bおよび感知層5cの表面を覆うように設けられる。
このような薄膜ガスセンサはダイアフラム構造により高断熱,低熱容量の構造としている。
駆動・処理部6は、本発明の駆動部と処理部とを一体に構成したものであり、ヒーター層3と電気的に通信可能に接続され、また、ガス感知層電極5bを介して感知層5cと電気的に通信可能に接続される。
薄膜ガスセンサの構成はこのようなものである。
続いて、本形態の薄膜ガスセンサの製造方法について概略説明する。
まず、板状のシリコンウェハー(図示せず)に対して熱酸化法によりその片面(または表裏両面)に熱酸化を施して熱酸化SiO膜たる熱酸化SiO層2aを形成する。
そして、熱酸化SiO層2aを形成した面にCVD−Si膜をプラズマCVD法にて堆積してCVD−Si層2bを形成する。そして、このCVD−Si層2bの上面にCVD−SiO膜をプラズマCVD法にて堆積してCVD−SiO層2cを形成する。
さらに、CVD−SiO層2cの上面にNi−Cr膜をスパッタリング法により蒸着してヒーター層3を形成する。そして、このCVD−SiO層2cとヒーター層3との上面にスパッタSiO膜をスパッタリング法により蒸着して、スパッタSiO層である電気絶縁層4を形成する。
この電気絶縁層4の上に接合層5a、感知層電極5bを形成する。成膜はRFマグネトロンスパッタリング装置を用い、通常のスパッタリング法によって行う。成膜条件は接合層(TaあるいはTi)5a、感知層電極(PtあるいはAu)5bとも同じで、Arガス(アルゴンガス)圧力1Pa、基板温度300℃、RFパワー2W/cm、膜厚は接合層5a/感知層電極5b=500Å/2000Åである。
一対の感知層電極5b,5bに渡されるように電気絶縁層4の間にSb−doped SnO膜がスパッタリング法により蒸着され、感知層5cが形成される。
成膜はRFマグネトロンスパッタリング装置を用い、反応性スパッタリング法によって行う。ターゲットにはSbを0.5wt%含有するSnOを用いる。成膜条件はAr+Oガス圧力2Pa、基板温度150〜300℃、RFパワー2W/cmである。感知層5cの大きさは、50ないし200μm角程度、厚さは0.2ないし1.6μm程度が望ましい。
絶縁層4、接合層5a、一対の感知層電極5b,5bおよび感知層5cを覆うように、ガス選択燃焼層5dが形成される。このガス選択燃焼層5dは、PdやPtという触媒を担持したアルミナ粉末、バインダーおよび有機溶剤を混合調製した印刷ペーストをスクリーン印刷で印刷し、室温で乾燥後、500℃で1時間焼き付けして形成している。ガス選択燃焼層5dの大きさは、感知層5cを十分に覆えるようにする。このようにスクリーン印刷により厚みを薄くしている。
最後にシリコンウェハー(図示せず)の裏面から微細加工プロセスとしてエッチングによりシリコンを除去して貫通孔を形成してSi基板1とし、ダイヤフラム構造の薄膜ガスセンサを形成する。そして、ヒーター層3および感知層電極5bは駆動・処理部6と電気的に通信可能に接続される。
薄膜ガスセンサの製造方法はこのようになる。
続いて、このように構成された薄膜ガスセンサの駆動・処理部による駆動方式について説明する。図1は、ヒーター層の駆動方式を説明する駆動パターン図である。
図8で示す駆動・処理部6は、ヒーター層3を駆動する場合に、図1のような駆動信号を供給して駆動する。すると、ヒーター層3のヒーター温度も追従して図1で示すようなヒーター温度となる。特に、駆動・処理部6は、感知層5cがガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層3を駆動するガス検知駆動手段として機能し、続いて感知層5cが吸湿抑制温度となるように所定期間にわたりヒーター層3を駆動する吸湿抑制駆動手段として機能し、以下、交互にこれら手段として機能する。特に吸湿抑制駆動手段は、ON/OFF駆動(図1のようにパルスOn状態とパルスOff状態とを交互に繰り返す)により連続パルスの駆動信号を供給してヒーター層3を駆動することで、低消費電力化を図っている。
ガス検知駆動時には、詳しくは、ガス感知層5のガス検知温度、すなわちヒーター温度が400〜500℃程度となるようにするため、0.05s〜0.5s程度連続するパルス状の駆動信号が供給され、このような駆動信号が30〜60sec程度のガス検知周期で連続して供給される。
吸湿抑制駆動時には、詳しくは、ガス感知層5の吸湿抑制温度、すなわちヒーター温度が50℃〜500℃となるようにするため、0.01s〜0.5sの所定期間にわたるパルスが0.2s〜3s毎に繰り返す連続パルスによりヒーター層3を駆動する駆動信号が供給される。
このうち本形態では好ましくは吸湿抑制駆動時には、ガス検知温度より低いガス感知層5dの吸湿抑制温度とし、吸湿抑制温度、すなわちヒーター温度が120℃〜200℃となるようにするため、0.01s〜0.1sの所定期間にわたるパルスが0.5s〜1s毎に繰り返す連続パルスによりヒーター層3を駆動する駆動信号が供給される。
これらの値は使用する薄膜ガスセンサの形状や構成からくるガス感度特性、水分吸着特性に依存して決められることは言うまでもないが、図7の構造の薄膜ガスセンサで特に好適な値である。
続いて本形態(第一の形態)による吸湿抑制駆動の効果を検証する。
図2はこのような吸湿抑制駆動の効果を検証するための空気中抵抗応答波形を示す波形図である。この波形では、50℃80%RHという高温多湿雰囲気において、ガス検知駆動の後に吸湿抑制駆動をそれぞれ一回行った際のセンサ抵抗値(Ω)の応答波形を示すものであり、吸湿抑制が行われていることを説明するための実験的な応答波形である。
ガス検知駆動時には、ガス感知層のガス検知温度が450℃となるように0.5sの所定期間にわたりヒーター層を駆動する駆動信号を供給する。また、吸湿抑制駆動時には、ガス検知温度より低くした感知層の吸湿抑制温度とし、吸湿抑制温度、すなわちヒーター温度が120℃〜200℃(詳しくは120℃)となるようにするため、0.01s〜0.1sの所定期間(詳しくは0.1s)にわたるパルスが0.5s〜1s(詳しくは0.5s)毎に繰り返す連続パルスによりヒーター層3を駆動する駆動信号を供給する。
図2のaはOff状態である。このOFF状態では高温多湿雰囲気での安定したセンサ抵抗値を示している。
図2のbは、ガス検知状態(図1のHigh状態でヒーター温度450℃)のセンサ抵抗値であり、半導体の温度特性によりセンサ抵抗値が低下している。
図2のcは、ガス検知終了(図1のOff状態当初、つまりHigh状態直後)のセンサ抵抗値であり、ヒーター層3の高温時の雑ガス及び水分のクリーニング効果により、ヒーター温度低下に伴い一旦センサ抵抗値が大きくなり、その後、水分吸着に伴い徐々にセンサ抵抗値が小さくなっている。
図2のdは、高温多湿雰囲気での吸湿抑制状態(図1のヒーター温度が120℃、パルス幅が0.1s、周期が0.5sのパルス状の駆動状態)でのセンサ抵抗値である。このセンサ抵抗値の基本的な挙動は、ON/OFFにより変化し、すなわち、ヒータONでセンサ抵抗値が小さくなり(下側へ振れる)、続いてヒータOff直後でセンサ抵抗値が大きくなり(上側へ振れる)、センサ抵抗値が上下へ移動する。従って、図2のように上下に幅を持つが上側がOff状態で、下側がパルスOn状態である。
図2のeは、吸湿抑制駆動の終了時点である。ただちにセンサ抵抗値が低下する。
図2のfは、Off状態である。このOff状態では高温多湿雰囲気にあるセンサ抵抗値を示している。この図2のfの値とaの値とではほぼ同じ値であり、単純にOffした状態では、センサ抵抗値はほぼ一致する。
一方、連続パルスにより吸湿抑制しているときのOff期間(図2のdの上側)では、通常のOff期間(図2のa,f)に比べ、センサ抵抗値が高くなっており、高温多湿雰囲気中であっても、水分吸着によりセンサ抵抗値が小さくならないようにしている。
続いて、他の例(第二の形態)について説明する。図3は吸湿抑制駆動の効果を検証するための空気中センサ抵抗値応答波形を示す波形図である。この波形では、50℃80%RHという高温多湿雰囲気において、ガス検知駆動の後に吸湿抑制駆動をそれぞれ一回行った際のセンサ抵抗値(Ω)の応答波形を示すものであり、吸湿抑制が行われていることを説明するための実験的な応答波形である。
先の例との相違点であるが、ガス検知駆動は同じとして、吸湿抑制駆動のみを変更したものであり、吸湿抑制駆動時には、ガス検知温度より低くした感知層の吸湿抑制温度とし、吸湿抑制温度、すなわちヒーター温度が120℃〜200℃(詳しくは200℃)となるようにするため、0.01s〜0.1sの所定期間(詳しくは0.05s)にわたるパルスが0.5s〜1s(詳しくは0.5s)の所定期間毎にわたるパルスが繰り返す連続パルスによりヒーター層3を駆動する駆動信号が供給される。
図3の応答波形の定性的な解釈は、先に説明した図2の応答波形の定性的な解釈と同様であるが、図2の吸湿抑制駆動中の上側のセンサ抵抗値と比較すると、図3の吸湿抑制駆動中の上側のセンサ抵抗値は大きくなっている点が相違する。つまり、吸湿抑制駆動時の温度を高くすることで水分吸着抑制効果がより高くなる。なお、ヒーター温度を高くすると、消費電力も増大するため、無制限にヒーター温度を高くするわけにはいかず一定の指針が必要となる。
続いて両者の消費電力について検討する。次表は、消費電力の比較を示す表である。
Figure 0004450773
表1では上記の第一,第二の形態の1時間あたりの消費電力を算出した結果を示す。なお、比較例として、吸湿抑制駆動として、ヒーター温度を120℃、パルス幅を29.5s、周期を30sとした場合(120℃連続)の消費電力も併記する。
これによると、比較例では約26W/hourあるが、第一,第二の形態では共に4〜6mW/hourに抑えられており、低消費電力化を実現しつつ、Off状態での水分吸着量を大幅に抑制することが可能である。
続いて、高温多湿雰囲気における薄膜ガスセンサのセンサ抵抗値の経時変化の変化率について検討する。図4は、高温多湿雰囲気における薄膜ガスセンサのセンサ抵抗値の経時変化の変化率を示す特性図である。詳しくは図7で示した構造の薄膜ガスセンサを50℃80%RHの高温多湿雰囲気で第一の形態(図1の駆動方式)、及び第二の形態(図3の駆動方式)の駆動パターンで通電したセンサの経時変化を、周囲温度20℃65%RHのメタン200ppm中のセンサ抵抗で比較したものである。ガス警報器の実使用上、この抵抗値変化は0.5〜2.0の範囲内である必要がある。
前記の図12で示した従来の駆動形式では、通電日数が増すに従いセンサ抵抗値の変化率が増大してセンサ抵抗値の経年変化が認められたが、第一,第二の形態の駆動形式で通電したセンサは、センサ抵抗値の変化率は一定であり、安定している。第一,第二の形態の駆動形式では、吸湿抑制温度と連続パルスのパルス周期とは、ガス感知層のセンサ抵抗値の変化率が耐用年数が経過するまでに0.5〜2.0を維持するとともにヒーター層3を駆動する消費電力が最小化されるように決定されている。
なお、本発明ではガス検知駆動についても各種駆動方式を採用することができる。この点について図を参照しつつ説明する。図5,図6は、ヒーター層の他の駆動方式を説明する駆動パターン図である。
図5で示す駆動方式では、特に不完全燃焼用のセンサ(CO用薄膜ガスセンサ)で用いられる駆動パターンであってガス検知駆動を相違させたものであり、150sのガス検知周期で間欠運転を実施するが、COガス検知駆動では、先ずガス感知層5をHigh状態(約450℃)で200ms間加熱し、感知層5c・ガス選択燃焼層5dのクリーニングを実施してガス感知層5を初期状態にする。次いで、ガス感知層5をLow状態(100℃以下)に下げ、例えば400ms加熱するような駆動方式であ。その後にセンサ抵抗を測定して、COガスが所定のガス濃度を越えて存在しているかどうかを判断する。このようなガス検知駆動方式でも、先の第一,第二の形態の吸湿抑制駆動を行うことで、センサ抵抗値の変化率が所定範囲内を維持するようにすることができる。
図6で示す駆動方式でも、不完全燃焼用のセンサ(CO用薄膜ガスセンサ)で用いられる駆動パターンであり、150sのガス検知周期で間欠運転を実施するが、COガス検知駆動では、先ずガス感知層5をHigh状態(約450℃)で200ms間加熱し、感知層5c・ガス選択燃焼層5dのクリーニングを実施してガス感知層5を初期状態にする。次いで、50mSのoff(オフ)状態を設けることで、センサ抵抗値を駆動パターンに追従させつつ、ガス感知層5をLow状態(100℃以下)に下げ、例えば400ms加熱するような駆動方式であ。その後にセンサ抵抗を測定して、COガスが所定のガス濃度を越えて存在しているかどうかを判断する。このようなガス検知駆動方式でも、先の第一,第二の形態の吸湿抑制駆動を行うことで、センサ抵抗値の変化率が所定範囲内を維持するようにすることができる。
以上本発明の薄膜ガスセンサについて説明した。本発明によれば、ガス検知駆動の間の吸湿抑制駆動により水分の吸着を低消費電力で抑制し、センサ抵抗値が変動しない安定な薄膜ガスセンサを得ることができる。
ヒーター層の駆動方式を説明する駆動パターン図である。 吸湿抑制駆動の効果を検証するための空気中のセンサ抵抗値応答波形を示す波形図である。 吸湿抑制駆動の効果を検証するための空気中のセンサ抵抗値応答波形を示す波形図である。 高温多湿雰囲気における薄膜ガスセンサのセンサ抵抗値の経時変化の変化率を示す特性図である。 ヒーター層の他の駆動方式を説明する駆動パターン図である。 ヒーター層の他の駆動方式を説明する駆動パターン図である。 従来技術の薄膜ガスセンサを概略的に示す縦断面図である。 薄膜ガスセンサの回路ブロック図である。 High−Off方式によるヒーター層温度の時間特性を説明する説明図である。 High−Low−Off方式によるヒーター層温度の時間特性を説明する説明図である。 高温多湿雰囲気におけるOn−Off方式による駆動時の感知層のセンサ抵抗値の応答波形を説明する説明図である。 高温多湿雰囲気と常温常湿雰囲気とで薄膜ガスセンサのセンサ抵抗値の経時変化の変化率を比較する特性図である。
符号の説明
1:Si基板
2:絶縁支持層
2a:熱酸化SiO
2b:CVD−Si
2c:CVD−SiO
3:ヒーター層
4:電気絶縁層
5:ガス感知層
5a:接合層
5b:感知層電極
5c:感知層(Sb−doped SnO層)
5d:ガス選択燃焼層(Pd担持Al焼結材)
6:駆動・処理部

Claims (9)

  1. 貫通孔を有するSi基板と、
    この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
    熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
    熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
    電気絶縁層上に設けられるガス感知層と、
    ヒーター層に接続される駆動部と、
    ガス感知層に接続される処理部と、
    を備え、駆動部は、
    ガス感知層がガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動するガス検知駆動手段と、
    ガス感知層が50℃〜500℃の吸湿抑制温度となるように0.01s〜0.5sの所定期間にわたり、0.2s〜3s周期の連続パルスの駆動信号をON/OFF駆動により供給してヒーター層を駆動する吸湿抑制駆動手段として交互に機能し、
    処理部は、
    ガス検知温度の際にガス感知層のセンサ抵抗値を算出してガス濃度を算出する手段として機能することを特徴とする薄膜ガスセンサ。
  2. 貫通孔を有するSi基板と、
    この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
    熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
    熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
    電気絶縁層上に設けられるガス感知層と、
    ヒーター層に接続される駆動部と、
    ガス感知層に接続される処理部と、
    を備え、駆動部は、
    ガス感知層がガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動するガス検知駆動手段と、
    ガス感知層がガス検知温度より低い吸湿抑制温度となるように連続パルスの駆動信号をON/OFF駆動により供給してヒーター層を駆動する吸湿抑制駆動手段として交互に機能し、
    処理部は、
    ガス検知温度の際にガス感知層のセンサ抵抗値を算出してガス濃度を算出する手段として機能することを特徴とする薄膜ガスセンサ。
  3. 請求項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
    前記吸湿抑制駆動手段は、ガス感知層の吸湿抑制温度が120℃〜200℃となるように0.01s〜0.1sの所定期間にわたり、ヒーター層を駆動する0.5s〜1s周期の連続パルスの駆動信号を供給する手段として機能することを特徴とする薄膜ガスセンサ。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
    前記ガス感知層は、
    電気絶縁層上に設けられる一対の感知層電極と、
    一対の感知層電極を渡されるように設けられる感知層と、
    感知層の表面を覆うように設けられ、触媒を担持した焼結材のガス選択燃焼層と、
    を備え、処理部が感知層電極を介して感知層に接続されることを特徴とする薄膜ガスセンサ。
  5. 請求項4に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
    前記感知層は、Sb(アンチモン)を添加したSnO による層であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。
  6. 請求項4または請求項5に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
    前記ガス選択燃焼層は、Pd(パラジウム)またはPt(白金)を触媒として担持したAl 焼結材による層であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
    前記ガス検知駆動手段は、ガス感知層のガス検知温度が400℃〜500℃となるように0.05s〜0.5sの所定期間にわたり連続してヒーター層を駆動する駆動信号を供給する手段として機能し、30s〜60s毎に繰り返されることを特徴とする薄膜ガスセンサ。
  8. 請求項1〜請求項の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
    前記ガス検知駆動手段は、ガス感知層のガス検知温度が450℃で0.2sの期間のHigh状態の加熱の後に100℃以下で0.4sの期間のLow状態で加熱するようにヒーター層を駆動する駆動信号を供給する手段として機能し、150s毎に繰り返されることを特徴とする薄膜ガスセンサ。
  9. 請求項〜請求項の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
    前記ガス検知駆動手段は、ガス感知層のガス検知温度が450℃で0.2sの期間のHigh状態の加熱の後に0.05sの期間のOff状態を介在させてから100℃以下で0.4sの期間のLow状態で再び加熱するようにヒーター層を駆動する駆動信号を供給する手段として機能し、150s毎に繰り返されることを特徴とする薄膜ガスセンサ
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