JP2003294039A - スラストニードル軸受 - Google Patents

スラストニードル軸受

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JP2003294039A
JP2003294039A JP2002102709A JP2002102709A JP2003294039A JP 2003294039 A JP2003294039 A JP 2003294039A JP 2002102709 A JP2002102709 A JP 2002102709A JP 2002102709 A JP2002102709 A JP 2002102709A JP 2003294039 A JP2003294039 A JP 2003294039A
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JP
Japan
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needle bearing
thrust needle
thrust
cage
hardness
Prior art date
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Pending
Application number
JP2002102709A
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English (en)
Inventor
Makoto Fujinami
誠 藤波
Takeyuki Yoshiba
岳雪 吉場
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】潤滑条件が悪くても長寿命を確保できるスラス
トニードル軸受を提供する。 【解決手段】スラストニードル軸受10は、保持器14
の表面硬さをビッカース硬さでHv400〜600とし
ているので、特に面圧が高いとされる領域R(図2でダ
ブルハッチングで示す)において、早期摩耗を抑制する
ことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーエアコン用コ
ンプレッサ等に用いられると好適なスラストニードル軸
受に関する。
【0002】
【従来の技術】カーエアコン用コンプレッサの一タイプ
として、容量可変式のコンプレッサが知られている。一
般的に、容量可変式のコンプレッサは、ハウジングに対
して駆動軸を回転自在に嵌挿し、この駆動軸に対して斜
板を傾斜角度可変に連結し、この斜板に対しウォブル板
を摺動自在に取付けてある。斜板とウォブル板との間に
は、スラスト軸受が配設されている。ウォブル板には、
複数のピストンロッドの一端が円周方向等間隔に取付け
てあり、このピストンロッドの他端はピストンに連結し
ている。このピストンは、ハウジング内に設けられたシ
リンダの内部で摺動するように設けられ、このシリンダ
のボア内に流入される冷媒ガスを圧縮し吐出するように
している。つまり、斜板が回転すると、ウォブル板が、
いわゆるみそすり的動作をし、ピストンロッドを介して
ピストンを軸線方向に往復運動させ、冷媒ガスを圧縮し
吐出するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カーエアコ
ン用コンプレッサの動作時には、斜板を介して駆動軸は
力を受けるので、かかる駆動軸をハウジングに対してス
ラスト方向に支持するスラスト軸受が必要となる。しか
るに、かかるスラスト軸受は、駆動軸に連結されベルト
から回転量を受けるプーリユニット側に配置されている
ので、ミスト状になって供給される潤滑油の供給元から
遠い位置にあり、それ故、転動体とレース軌道面との間
の油膜形成が悪くなりやすいという問題がある。このよ
うな潤滑条件が悪い中でスラスト軸受を高速・軽負荷で
動作させると、ころと保持器のポケット部との間で早期
摩耗等を招く恐れがあり、それにより局所的にころの面
圧が高くなり、はくりなどの不具合が発生する恐れがあ
る。
【0004】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、潤滑条件が悪くても長寿命を確保
できるスラストニードル軸受を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のスラストニード
ル軸受は、転動体と、前記転動体を保持する保持器とを
有し、前記保持器の表面硬さをビッカース硬さでHv4
00〜600としたことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明者らの研究によれば、従来の保持器の表
面硬さは、ビッカース硬さでHv600を超えており、
それ故ころの摩耗が早期に増大する傾向があった。しか
しながら、保持器の表面硬さを低くすれば、ころの摩耗
は減少するが、その分保持器の摩耗が増大する。かかる
点に着目し、本発明者らは、鋭意研究の結果、保持器の
最適な表面硬さがビッカース硬さでHv400〜600
であることを見いだしたのである。ビッカース硬さでH
v400〜600となる表面硬さは、保持器に適切な熱
処理を施すことで得ることができ、そのようにして得ら
れた保持器を含むスラストニードル軸受を、たとえばカ
ーエアコン用のコンプレッサに組み込んだ場合に、高速
・軽負荷で運転されても、ころ及び保持器の早期摩耗を
回避できることが分かった。
【0007】このようなスラストニードル軸受は、カー
エアコン用コンプレッサに使用されると好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は、本実施の形
態にかかるスラストニードル軸受を用いたカーエアコン
用コンプレッサの断面図である。図2は、スラストニー
ドス軸受の拡大断面図である。
【0009】図1において、カーエアコン用のコンプレ
ッサである容量可変式のコンプレッサは、ハウジング1
に対して駆動軸2を回転自在に嵌挿し、この駆動軸2に
対して斜板3を傾斜角度可変に連結し、この斜板3に対
しウォブル板4を摺動自在に取付けてある。斜板3とウ
ォブル板4との間には、スラスト軸受5が配設されてい
る。ウォブル板4には、複数のピストンロッド6の一端
が円周方向等間隔に取付けてあり、このピストンロッド
6の他端はピストン7に連結している。このピストン7
は、ハウジング1内に設けられたシリンダ1aの内部で
摺動するように設けられ、このシリンダ1aのボア内に
流入される冷媒ガスを圧縮し吐出するようにしている。
駆動軸2の図1で右端は、クラッチ機構CMを介してプ
ーリ8に連結されており、駆動軸2のプーリ8側外周に
は、一体的に回転するようにスラスト板9が圧入され、
スラスト板9とハウジング1との間には、スラストニー
ドル軸受10が配置されている。
【0010】図2において、スラストニードル軸受10
は、スラスト板9に取り付けられるフランジ付きのレー
ス11と、ハウジング1に取り付けられるレース(不図
示)と、両レース11の間に転動自在に配置された転動
体である複数のころ13と、ころ13を周方向に等間隔
に保持する保持器14とからなる。
【0011】保持器14は、2枚の板14a、14bを
折り曲げて組み合わせて形成されており、又、ころ13
を収容するポケット部14cが形成されている。動作時
には、転動するころ13の側面が、ポケット部13cに
摺接する。
【0012】クラッチ機構CMがオンすると、カーエア
コン用コンプレッサの動作を開始する。かかる場合、不
図示のベルトによりプーリ8が駆動されると、駆動軸2
が回転駆動され、それにより斜板3が回転すると、ウォ
ブル板4が、いわゆるみそすり的動作をし、ピストンロ
ッド6を介してピストン7を軸線方向に往復運動させ、
冷媒ガスを圧縮し吐出するようになっている。
【0013】このとき、駆動軸7には、冷媒ガスの圧縮
力がスラスト力として伝達され、スラストニードル軸受
10は、スラスト板9とハウジング1との間で、かかる
スラスト力を支持するようになっている。なお、ピスト
ン7の動作に伴って発生するブローバイガスが、図1で
矢印方向に流れ、そのブローバイガスに含まれたミスト
状の潤滑油を用いて、各部の潤滑を行っており、スラス
トニードル軸受10は、ピストン7から離れた位置にな
るので、潤滑条件的には厳しくなっている。これに対
し、本実施の形態にかかるスラストニードル軸受10
は、保持器14の表面硬さをビッカース硬さでHv40
0〜600としているので、特に面圧が高いとされる領
域R(図2でダブルハッチングで示す)において、早期
摩耗を抑制することが可能となる。
【0014】図3は、図1のカーエアコン用コンプレッ
サに用いることができる別な実施の形態にかかるスラス
トニードル軸受の断面図である。図3において、スラス
トニードル軸受110は、スラスト板9に取り付けられ
るフランジ付きのレース111と、ハウジング1に取り
付けられるレース(不図示)と、両レース111の間に
転動自在に配置された転動体である複数のころ113
と、ころ113を周方向に等間隔に保持する保持器11
4とからなる。
【0015】保持器114は、1枚の板114aを折り
曲げて組み合わせて形成されており、ころ113を収容
するポケット部114cを形成している。動作時には、
転動するころ113の側面が、ポケット部113cに摺
接する。本実施の形態にかかるスラストニードル軸受1
10においても、保持器114の表面硬さをビッカース
硬さでHv400〜600としているので、特に面圧が
高いとされる領域R(図3でダブルハッチングで示す)
において、早期摩耗を抑制することが可能となる。
【0016】以下、本発明者らが行った摩耗試験につい
て説明する。 試験条件 (1)供試軸受サイズ(内径×外径×高さ) : φ4
0×φ60×5(mm) (2)アキシャル荷重(スラスト力) : 1,500
N (3)回転数 : 3000min−1 (4)保持器形式: 図2に示すタイプ (5)供試時間 : 24h
【0017】以上の条件に従う摩耗試験に、表面硬さを
変えた保持器を含むスラストニードル軸受を供試した結
果を表1に示す。尚、供試保持器は、通常の浸炭窒化等
の熱処理後にテンパー(焼き戻し)を行い、テンパー温
度を変えることによって狙った硬さにされた。
【表1】
【0018】本試験結果によれば、ビッカース硬さでH
v350以下では、ころや保持器に異常摩耗が見られ、
ビッカース硬さでHv700では、ころに異常摩耗が見
られた。従って、異常摩耗を抑制するためには、保持器
の最適な表面硬さがビッカース硬さでHv400〜60
0であることが分かる。
【0019】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されること
なく、その発明の範囲内で変更・改良が可能であること
はもちろんである。たとえば、本発明にかかるスラスト
ニードル軸受は、カーエアコン用コンプレッサに限ら
ず、各種の自動車、産業機械等に用いることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明のスラストニードル軸受は、保持
器の表面硬さをビッカース硬さでHv400〜600と
しているので、特に面圧が高いとされる領域において、
早期摩耗を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかるスラストニードル軸受を
用いたカーエアコン用コンプレッサの断面図である。
【図2】第1の実施の形態にかかるスラストニードル軸
受の拡大断面図である。
【図3】第2の実施の形態にかかるスラストニードル軸
受の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 駆動軸 3 斜板 4 ウォブル板 6 ピストンロッド 7 ピストン 9 スラスト板 10、110 スラストニードル軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H076 AA06 BB26 BB43 CC37 3J101 AA14 AA27 AA32 AA42 AA53 AA62 AA73 BA35 BA44 BA45 BA47 BA50 BA63 DA02 EA02 FA31 GA01 GA29

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転動体と、前記転動体を保持する保持器
    とを有し、前記保持器の表面硬さをビッカース硬さでH
    v400〜600としたことを特徴とするスラストニー
    ドル軸受。
  2. 【請求項2】 カーエアコン用コンプレッサに使用され
    ることを特徴とする請求項1に記載のスラストニードル
    軸受。
JP2002102709A 2002-04-04 2002-04-04 スラストニードル軸受 Pending JP2003294039A (ja)

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