JP2003292516A - ポリブタジエンの製造方法及びポリブタジエン - Google Patents
ポリブタジエンの製造方法及びポリブタジエンInfo
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Abstract
1,2−結合が少なく、マイルドな条件で高分子量の重
合体を安定して得ることの可能なポリブタジエンの重合
方法を提供する。 【解決手段】(A)遷移金属メタロセン触媒、(B)有
機アルミニウム化合物及びアルミノキサンから選択され
る少なくとも1種の化合物、及び(C)電子吸引性化合
物を添加してブタジエンを重合するポリブタジエンの製
造方法とする。
Description
ポリブタジエンの製造方法に関する。
が低いとこれを使用したゴム材料の機械的強度が十分得
られないという問題があり、高分子量のBRが求められ
る。一方においてBRをタイヤに使用した場合に、1,
2−結合が多いものは耐摩耗性に劣るという問題があ
り、1,2−結合が少なく、シス1,4−結合の割合の
高いBRが求められる。
タジエンを製造すると、比較的高分子量のBRが得られ
やすいということは公知である。遷移金属メタロセン触
媒を使用したポリブタジエンの製造方法としては、特開
平11−236411号公報、特開2000−2122
09号公報記載の技術が公知である。
明は、高分子量ポリブタジエン成分と低分子量ポリブタ
ジエン成分の混合物からなる二峰性ポリブタジエンゴム
組成物の製造法であって、 イ)(a)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、並びに
(b)非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物
及び/又はアルミノキサンから得られる触媒の存在下に
ブタジエンを重合し、1,2−構造含有率が4〜30
%、シス−1,4−構造含有率が65〜95%、及びト
ランス−1,4−構造含有率が5%以下である二峰を構
成する成分を有するポリブタジエンの製造法 ロ)(a)遷移金属化合物のメタロセン型錯体、(b)
非配位性アニオンとカチオンとのイオン性化合物及び/
又はアルミノキサン、並びに(c)周期表第1〜3族元
素の有機金属化合物から得られる触媒の存在下にブタジ
エンを重合することを特徴とするポリブタジエンの製造
法が開示されている。
開示の発明は、ハイシス構造に適度に1, 2−構造を含
みトランス構造が少ないミクロ構造を有する低分子ポリ
ブタジエン、および、さらに適度に二重結合が水添され
たポリブタジエンの高活性な製造方法であり、(A)遷
移金属化合物のメタロセン型錯体、(B)非配位性アニ
オンとカチオンとのイオン性化合物、(C)周期表第1
〜3族元素の有機金属化合物、及び(D)水(但し、
(C)/(D)=0.66〜5(モル比)である。)か
ら得られる触媒を用いることを特徴とするポリブタジエ
ンの製造方法である。
236411号公報記載の技術によれば、特許請求の範
囲においては1,2−構造含有率は、4〜30%とは記
載されているものの、実施例の重合体は表2、表4にお
いて示されているように、いずれも15%を超えてお
り、10%以下の重合体は得られていない。
に開示の技術によれば、実施例表4に記載されているよ
うに、1,2−構造含有率が10%以下の重合体が得ら
れている。しかし、この重合体の重量平均分子量は23
600と低く、実用的な機械的強度を有しないものであ
る。また他の例は、いずれも1,2−構造含有率が10
%を超えるものである。
媒成分として使用し、1,2−結合が少なく、マイルド
な条件で高分子量の重合体を安定して得ることの可能な
ポリブタジエンの重合方法を提供することにある。
の製造方法は、(A)遷移金属メタロセン触媒、(B)
有機アルミニウム化合物及びアルミノキサンから選択さ
れる少なくとも1種の化合物、及び(C)電子吸引性化
合物を添加してブタジエンを重合することを特徴とす
る。
子吸引性化合物を添加してブタジエンを重合することに
ある。
って実用的な機械的強度を有し、同時に1,2−構造含
有率が低い重合体が得られる。
ブタジエンモノマーに対して(A)成分はモノマー/
(A)=102 〜105 (モル比)である。(A)/
(B)の比率は、(B)成分として有機アルミニウム化
合物を使用する場合には1/0.1〜1/1000(モ
ル比)であることが好ましく、(B)成分としてアルミ
ノキサンを使用する場合には、1/10〜1/5000
であることが好ましい。また(A)/(C)の比率は、
1/0.1〜1/10であることが好ましい。
ジエンが、重量平均分子量80万以上かつ1,2−結合
分率が10%以下であることが好ましい。
より、ゴム成形品とした場合に高い機械的強度を有する
ポリブタジエンとなり、1,2−結合分率が10%以下
であることにより、耐摩耗性等に優れた成形品を形成す
るポリブタジエンが得られる。
シス1,4−結合、トランス1,4−結合、1,2−結
合の合計を100%としたときの分率(%)である。本
発明の1,2−結合含有率は、赤外線吸収スペクトル法
により測定する。
機溶剤中において重合反応を行う溶液重合であることが
好ましい。
ポリブタジエンを製造することができる。
量80万以上かつ1,2−結合含有率が10%以下であ
ることを特徴とする。
るブタジエンのシス1,4−結合、トランス1,4−結
合、1,2−結合の合計を100%としたときの分率
(%)である。本発明のシス1,4−結合分率は、赤外
線吸収スペクトル法により測定する。
属化合物のメタロセン型錯体、(B)有機アルミニウム
化合物及びアルミノキサンから選択される少なくとも1
種の化合物、及び(C)電子吸引性化合物を用いて、ブ
タジエンを重合させる。
としては、周期表第4〜8族遷移金属化合物の公知のメ
タロセン型錯体を使用できる。具体的には、チタン、ジ
ルコニウムなどの周期表第4族遷移金属のメタロセン型
錯体(例えば、CpTiCl 3 など)、バナジウム、ニ
オブ、タンタルなどの周期表第5族遷移金属のメタロセ
ン型錯体、クロムなどの第6族遷移金属メタロセン型錯
体、コバルト、ニッケルなどの第8族遷移金属のメタロ
セン型錯体が挙げられる。
メタロセン型錯体の使用が好適である。周期表第5族遷
移金属化合物のメタロセン型錯体としては、下記の一般
式にて表される化合物が挙げられる。 (1)RM・La (2)Rn MX2-n ・La (3)Rn MX3-n ・La (4)RMX3 ・La (5)RM(O)X2 ・La (6)Rn MX3-n (NR' ) (式中、nは1又は2、aは0,1又は2である) 上記の化合物の中でも、(1)RM・La ,(4)RM
X3 ・La ,(5)RM(O)X2 ・La の使用がより
好ましい。金属Mは、バナジウム、チタンの少なくとも
一方であることが好ましい。
はシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル
基、インデニル基、置換インデニル基、フルオレニル基
又は置換フルオレニル基を示す。置換シクロペンタジエ
ニル基、置換インデニル基又は置換フルオレニル基にお
ける置換基としては、メチル、エチル、プロピル、i−
プロピル、n−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、
t−ブチル、ヘキシルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基ま
たは分岐状脂肪族炭化水素基、フェニル、トリル、ナフ
チル、ベンジルなど芳香族炭化水素基、トリメチルシリ
ルなどのケイ素原子を含有する炭化水素基などが挙げら
れる。さらに、シクロペンタジエニル環がXの一部と互
いにジメチルシリレン(Me2 Si)、ジメチルメチレ
ン(Me 2 C)、メチルフェニルメチレン(PhMe
C)、ジフェニルメチレン(Ph2C)、エチレン、置
換エチレンなどの架橋基で結合されたものも含まれる。
ては、メチルシクロペンタジエニル基、1,2−ジメチ
ルシクロペンタジエニル基、1,3−ジメチルシクロペ
ンタジエニル基、1,2,3−トリメチルシクロペンタ
ジエニル基、1−ベンジル−2,3,4,5−テトラメ
チルシクロペンタジエニル基、1−トリメチルシリル−
2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル基
などが挙げられる。
2,3−トリメチルインデニル基、ヘプタメチルインデ
ニル基、1,2,4,5,6,7−ヘキサメチルインデ
ニル基などが挙げられる。置換フルオレニル基の具体例
としては、メチルフルオレニル基などが挙げられる。
ジエニル基(Cp)、メチルシクロペンタジエニル基、
ペンタメチルシクロペンタジエニル基、インデニル基、
1,2,3−トリメチルインデニル基の使用がより好ま
しい。
素、ハロゲン(F,Cl,Br,I)、炭素数1から2
0の炭化水素基、アルコキシ基、又はアミノ基を示す。
Xはすべて同じであっても、互いに異なっていてもよ
い。炭素数1から20の炭化水素基の具体例としては、
メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、n−ブチ
ル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ヘキシ
ルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基または分岐状脂肪族炭
化水素基、フェニル、トリル、ナフチル、ベンジルなど
の芳香族炭化水素基である。これらの中でも、メチル、
ベンジルなどが好ましい。Rは、トリメチルシリルメチ
ル基であってもよい。
シ、フェノキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルキル
オキシ基が例示される。アミノ基としては、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノなどが例
示される。
ス塩基であり、金属に配位できるルイス塩基性の一般的
な無機、有機化合物である。活性水素を有しない化合物
が特に好ましく、具体例としては、エ−テル、エステ
ル、ケトン、アミン、ホスフィン、シリルオキシ化合
物、オレフィン、ジエン、芳香族化合物、アルキンなど
が例示される。
けるNR' はイミド基であり、R'は炭素数1から25
の炭化水素置換基である。R' の具体例としては、メチ
ル、エチル、プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i
−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オ
クチル、ネオペンチルなどの直鎖状脂肪族炭化水素基ま
たは分岐状脂肪族炭化水素基、フェニル、ナフチル、ベ
ンジル、1−フェニルエチル、6−ジメチルフェニルな
どの芳香族炭化水素基などが挙げられる。トリメチルシ
リルなどのアルキルシリル基であってもよい。
ロアルカジエニル基の配位子を有する酸化数+1の周期
表第5族遷移金属化合物としては、シクロペンタジエニ
ル(ベンゼン)バナジウム、シクロペンタジエニル(ト
ルエン)バナジウム、シクロペンタジエニル(キシレ
ン)バナジウム、シクロペンタジエニル(フェロセン)
バナジウム、テトラメチルシクロペンタジエニル(ベン
ゼン)バナジウム、インデニル(ベンゼン)バナジウ
ム、シクロペンタジエニルテトラカルボニルバナジウム
などを挙げることができる。
れる化合物のうち、n=1、即ちシクロアルカジエニル
基を配位子として1個有する場合には、他のシグマ結合
性配位子として、水素原子、塩素などのハロゲン原子、
メチル基、フェニル基、ベンジル基、ネオペンチル基、
トリメチルシリル基などの炭化水素基、メトキシ基、エ
トキシ基、イソプロポキシ基などのアルコキシ基、ジメ
チルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基などのジアルキ
ルアミノ基を有することができる。
ミド、ホスフィン、エ−テル、ケトン、エステル、オレ
フィン、ジエン、芳香族炭化水素、アルキンなどの中性
のルイス塩基を有することもできる。活性水素のないル
イス塩基が好ましい。
れる化合物において、n=2、即ちシクロアルカジエニ
ル基を配位子として2個有する場合には、各々のシクロ
アルカジエニル環が互いにジメチルシリレン、ジメチル
メチレン、メチルフェニルメチレン、ジフェニルメチレ
ン、エチレン、置換エチレンなどの架橋基で結合された
ものであってもよい。
される化合物のうち、n=1であり、酸化数+2の周期
表第5族遷移金属化合物の具体例としては、クロロシク
ロペンタジエニル(テトラヒドロフラン)バナジウム、
クロロシクロペンタジエニル(トリメチルホスフィン)
バナジウムなどが挙げられる。
される化合物のうち、n=2、即ちシクロアルカジエニ
ル基を配位子として2個有する酸化数+2の周期表第5
族遷移金属化合物の具体例としては、ビスシクロペンタ
ジエニルバナジウム、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)バナジウム、ビス(1,2−ジメチルシクロペンタ
ジエニル)バナジウムなどが挙げられる。
的な化合物のうち、n=1の化合物としては、シクロペ
ンタジエニルバナジウムジクロライド、メチルシクロペ
ンタジエニルバナジウムジクロライド,フルオレニルバ
ナジウムジクロライドなどのジクロライド体、あるいは
これらの化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル
体などが挙げられる。
合物としては、さらにシクロペンタジエニルバナジウム
ジメトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジi
−プロポキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジ
t−ブトキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムジ
フェノキサイド、シクロペンタジエニルバナジウムメト
キシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウムi−
プロポキシクロライド、シクロペンタジエニルバナジウ
ムt−ブトキシクロライド、シクロペンタジエニルバナ
ジウムフェノキシクロライドなどのアルコキシド体、あ
るいはこれらの化合物の塩素原子をメチル基で置換した
メチル体等例示される。
的な化合物のうち、n=2の化合物としては、ジシクロ
ペンタジエニルバナジウムクロライド、ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)バナジウムクロライド、ビス
(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)バナジウム
クロライド、ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエ
ニル)バナジウムクロライド、ジインデニルバナジウム
クロライドなどのクロライド体、あるいはこれらの化合
物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体が挙げられ
る。
る化合物においては、Rが炭化水素基、シリル基によっ
て結合されたものであってもよい。かかる化合物として
は、ジメチルビス(η5 −シクロペンタジエニル)シラ
ンバナジウムクロライド、ジメチルビス(テトラメチル
−η5 −シクロペンタジエニル)シランバナジウムクロ
ライドなどのクロライド体、あるいはこれらの化合物の
塩素原子をメチル基で置換したメチル体などが挙げられ
る。
体的な化合物としては、以下の(i)〜(vii)の化
合物が挙げられる。
リクロライド,モノ置換シクロペンタジエニルバナジウ
ムトリクロライド、シクロペンタジエニルチタントリク
ロライド (ii)1,2−又は1,3−ジ置換シクロペンタジエ
ニルバナジウムトリクロライド、1,2−又は1,3−
ジ置換シクロペンタジエニルチタントリクロライド (iii)(1,2,3−トリメチルシクロペンタジエ
ニル)バナジウムトリクロライド、1,2,4−トリメ
チルシクロペンタジエニル)バナジウムトリクロライド
等のトリ置換シクロペンタジエニルバナジウムトリクロ
ライドが挙げられる。
ロペンタジエニルバナジウムトリクロライド (v)インデニルバナジウムトリクロライド、(vi)
置換インデニルバナジウムトリクロライド (vii);(i)〜(vi)の化合物の塩素原子をア
ルコキシ基で置換したモノアルコキシド、ジアルコキシ
ド、トリアルコキシド等 一般式(5)RM(O)X2 で表される具体的な化合物
としては、シクロペンタジエニルオキソバナジウムジク
ロライド、メチルシクロペンタジエニルオキソバナジウ
ムジクロライド、ベンジルシクロペンタジエニルオキソ
バナジウムジクロライド、(1,3−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)オキソバナジウムジクロライドなどが挙
げられる。上記の各化合物の塩素原子をメチル基で置換
したメチル体も挙げられる。
合物としては、またシクロペンタジエニルオキソバナジ
ウムジメトキサイド、シクロペンタジエニルオキソバナ
ジウムジi−プロポキサイドなどが挙げられる。上記の
各化合物の塩素原子をメチル基で置換したメチル体、
(シクロペンタジエニル)ビス(ジエチルアミド)オキ
ソバナジウム、(シクロペンタジエニル)ビス(ジi−
プロピルアミド)オキソバナジウムなどが挙げられる。
される具体的な化合物としては、シクロペンタジエニル
(メチルイミド)バナジウムジクロライド、シクロペン
タジエニル(フェニルイミド)バナジウムジクロライ
ド、シクロペンタジエニル(2,6−ジメチルフェニル
イミド)バナジウムジクロライドなどが挙げられる。
化合物としては、さらにシクロペンタジエニルバナジウ
ム(フェニルイミド)ジメトキサイド、シクロペンタジ
エニルバナジウム(フェニルイミド)ジi−プロポキサ
イド、シクロペンタジエニルバナジウム(フェニルイミ
ド)(i−プロポキシ)クロライド、(シクロペンタジ
エニル)ビス(ジエチルアミド)バナジウム(フェニル
イミド)、(シクロペンタジエニル)ビス(ジi−プロ
ピルアミド)バナジウム(フェニルイミド)などが挙げ
られる。
る有機アルミニウム化合物としては、公知の有機アルミ
ニウム化合物が使用可能である。具体的にはトリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチ
ルアルミニウムクロライド等のジアルキルハライド等が
例示される。
アルミノキサンとしては、有機アルミニウム化合物と縮
合剤とを接触させることによって得られるものであっ
て、一般式(−Al(R’)O−)nで示される鎖状ア
ルミノキサンが挙げられる。R’は炭素数1〜10の炭
化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/又はアルコキ
シ基で置換されたものも含む。nは鎖状アルミノキサン
の重合度であり、5以上、好ましくは10以上である。
R’として、はメチル、エチル、プロピル、イソブチル
基が挙げられる。これらの中でもメチル基及びエチル基
が好ましい。アルミノキサンの原料として用いられる有
機アルミニウム化合物としては、例えば、上述のトリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム及
びその混合物などが挙げられる。
剤としては、典型的なものとして水が挙げられるが、こ
の他に該トリアルキルアルミニウムが縮合反応する任意
のもの、例えば無機物などの吸着水やジオ−ルなどが挙
げられる。
は、公知の電子吸引性化合物が使用可能である。具体的
にはトリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の酢酸誘導
体、テトラクロロベンゾキノン(クロラニル)、テトラ
フルオロベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体、テトラ
シアノキノジメタン(TCNQ)等が例示される。これ
らの電子吸引性化合物は、単独で使用してもよく、2種
以上を併用してもよい。
ては、モノマーとしてはブタジエンを使用するが、ポリ
ブタジエンの特性を損なわない範囲において他のモノマ
ーを共重合することは、特性の改善等の観点より好適な
態様である。かかる他のモノマーとしては、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエ
ン、2,4−ヘキサジエン、4−メチルペンタジエン等
の共役ジエンモノマー、エチレン、プロピレン、ブテン
−1、ブテン−2、イソブテン、ペンテン−1、ヘキセ
ン−1、オクテン−1等のモノオレフィン、ノルボルネ
ン等の環状モノオレフィン、スチレン等の芳香族モノオ
レフィン等が例示される。
て使用する溶剤は、ポリブタジエンの重合において使用
する公知の溶剤は限定なく使用可能である。具体的に
は、トルエン、キシレン、テトラリン等の芳香族系溶
剤、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−ヘプタン、シク
ロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン、デカリ
ン等の脂肪族系ないし脂環族系溶剤等が好適な溶剤とし
て例示される。
知の方法が使用可能である。重合は溶液重合、塊状重合
のいずれであってもよいが、前述のように溶液重合であ
ることが好ましい。
溶剤、並びにブタジエンモノマーを仕込み、所定温度に
調整し、触媒を添加することにより行う。
り、0〜120℃であることがより好ましく、10〜8
0℃であることがさらに好ましい。重合時間は、温度と
目的とする分子量に応じて適宜設定されるが、3分〜1
0時間程度である。
溶剤や禁止剤を含む溶剤を重合系に添加、撹拌すること
により行う。重合完了後、例えば溶液をポリブタジエン
の非溶剤に再沈させ、ろ別した後、乾燥することによ
り、或いは溶液から溶剤を除去することによりポリブタ
ジエンを得ることができる。
明する。 (実施例1)撹拌機付き1.5L容量のオートクレーブ
を窒素置換し、溶剤としてトルエンを300ml、シク
ロペンタジエニルチタントリクロライド(CpTiCl
3 )を2.1mmol,メチルアルミノキサン(MA
O)を210mmol,クロラニルを2.1mmol
(CpTiCl3 /クロラニル=1/1(モル比))投
入し、ブタジエン75mlを添加して30℃にて10分
間重合を行った。重合開始10分後に、重合禁止剤であ
るp−t−ブチルカテコールを少量溶解したメタノール
溶液を重合溶液に添加し、重合反応を停止させた。この
溶液からトルエンを除去することにより、ポリブタジエ
ンポリマーを得た。
mol(CpTiCl3 /クロラニル=1/10(モル
比))とした以外は実施例1と同様にしてポリブタジエ
ンポリマーを得た。
外は、実施例1と同様にしてリブタジエンポリマーを得
た。
を使用し、移動相としてテトラヒドロフラン(THF)
を使用し、40℃にて測定を行い、標準ポリスチレン換
算の重量平均分子量、数平均分子量を求めた。
ス1,4−結合の含有率は、赤外線吸収スペクトル法に
より測定した。測定にはパラゴン1000(パーキンエ
ルマー社製)を使用した。測定は透過法にて行った。結
果は、シス1,4−結合に帰属される735cm-1の吸
収強度、トランス1,4−結合に帰属される967cm
-1の吸収強度、1,2−結合に帰属される911cm-1
の吸収強度をそれぞれ測定し、その強度比から求めた。
ら、本願発明にかかるポリブタジエンは、重量平均分子
量が1,003,000(実施例1)、1,121,0
00(実施例2)であって高分子量であり、しかも1,
2−結合分率が10%以下である。これに対して電子吸
引性化合物(構成(C))を使用しない比較例1のポリ
ブタジエンは、重量平均分子量は782,000と大き
いが、1,2−結合分率が15.8%であった。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)遷移金属メタロセン触媒、(B)
有機アルミニウム化合物及びアルミノキサンから選択さ
れる少なくとも1種の化合物、及び(C)電子吸引性化
合物を添加してブタジエンを重合するポリブタジエンの
製造方法。 - 【請求項2】 得られるポリブタジエンが、重量平均分
子量80万以上かつ1,2−結合含有率が10%以下で
ある請求項1に記載のポリブタジエンの製造方法。 - 【請求項3】 有機溶剤中において重合反応を行う請求
項1又は2に記載のポリブタジエンの製造方法。 - 【請求項4】 重量平均分子量80万以上かつ1,2−
結合含有率が10%以下であることを特徴とするポリブ
タジエン。
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JP2008280384A (ja) * | 2007-05-08 | 2008-11-20 | Bridgestone Corp | 共重合体及びその製造方法 |
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JP2008280384A (ja) * | 2007-05-08 | 2008-11-20 | Bridgestone Corp | 共重合体及びその製造方法 |
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JP4060626B2 (ja) | 2008-03-12 |
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