JP2003292487A - 光スイッチング等に有用な新規化合物およびその製造方法 - Google Patents

光スイッチング等に有用な新規化合物およびその製造方法

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JP2003292487A JP2002099794A JP2002099794A JP2003292487A JP 2003292487 A JP2003292487 A JP 2003292487A JP 2002099794 A JP2002099794 A JP 2002099794A JP 2002099794 A JP2002099794 A JP 2002099794A JP 2003292487 A JP2003292487 A JP 2003292487A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極大吸収波長が1μmを超え、かつ高い熱安
定性および有機溶剤に対する良好な溶解性を有する、新
規なジベンゾフラノニリウムメチレート化合物およびそ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(I)で示されるジベンゾフ
ラノニリウムメチレート化合物。 【化1】 前記一般式(I)中、R1およびR2は同じでも異なって
いてもよく、それぞれ、直鎖アルキル基または分岐化し
たアルキル基を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光スイッチング等
に有用な新規な化合物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】色素誘導体、特にシアニンやポルフィリ
ンやスクエアリリウム色素誘導体の中には会合体を形成
するものがあることが知られている[(a) The Theory of
the Photographic Process, T. H. James, ed. (Macmi
llan Co., Inc., New York, London, 1968); (b) The T
heory of the Photographic Process, T. H. James, e
d. (Macmillan Publishing Co., Inc., New York, Lond
on, 1977)等の本を参照]。会合体とは、数十〜数百の分
子が規則正しく配列して緩く結合し、光学的にあたかも
一つの超分子として振る舞うものをいい、特に図5に示
すように、その吸収帯(b)が、分子単体の吸収帯(a)
に比べ長波長側にシフトし、先鋭化したものをJ-会合体
という。
【0003】J-会合体は、ストークスシフトの小さな蛍
光を発し、吸収ピーク付近の波長の光に対して極めて大
きな相互作用を持ち、しかも、3次の非線形光学効果で
ある吸収飽和の回復が非常に速いことが報告されている
(M. Furuki, L. S. Pu, F.Sasaki, S. Kobayashi and
T. Tani, 4th International Workshop on Femtosecond
Technology Proceedings (1997)135; Appl. Phys. Le
tt., 72, 21(1998) 2648)。また、実際に固体基板上形
成したスクエアリリウム色素会合体薄膜の光に対する応
答時間が300fs(1fs=10-15秒)以下であっ
たことが確認された(平成10年7月13日付け日刊工
業新聞第1面)。さらに、最近、100fsを切る超高
速応答特性を有し、80fJ/μm2という低エネルギ
ーで駆動可能なスクエアリリウム色素誘導体の会合体薄
膜が実現した(平成11年7月8日付け日経産業新聞第
5面;M. Furuki, M. Tian,Y. Sato, L. S. Pu, H. Ka
washima, S. Tatsuura and O. Wada, Appl. Phys. Let
t., 78, 18(2001) 2634)。このような特徴により、ス
クエアリリウム誘導体の会合体薄膜は、テラビット(1
12bit/s)オーダーの光情報通信の際の光スイッ
チとして使用され得るものであると認められる。
【0004】本発明者らは、スクエアリリウム色素誘導
体が固体基板上で会合体を形成し、かつフェムト秒オー
ダーの超高速光学応答特性を示すことを確認し、先に特
許出願を行なった(特開平11−282034号、特開
2000−111967号)。しかし、その色素会合体
膜の超高速光応答は会合体吸収ピーク(780nm)付
近の波長の光に対してしか実現できないため、今の段階
では、1μmを超える波長で動作する光スイッチへの適
用が困難である。実際の光ファイバー通信ネットワーク
の信号光の波長が1.3μmまたは1.55μmである
ため、その光通信システムに応用できる光スイッチには
1.3μmまたは1.55μm付近に強い吸収がある色
素が必須である。一方、今までは、極大吸収波長が1μ
mを超える近赤外吸収色素(J. Fabian, H. Nakazumi a
nd M. Matsuoka, Chem. Rev., 92(1992) 1197)が数種
類あった。
【0005】しかしながら、それらの長波長吸収色素の
特徴は色素分子が大きいπ‐共役系からなったもので、
以下に挙げる問題点がある。 1)色素のモル吸光係数が小さい。 2)π−共役系が長すぎて熱安定性が悪い。 3)有機溶剤への溶解度が悪くて製膜が困難である。 従って、今までの長波長吸収色素は実際に光スイッチへ
の応用が困難である。この課題を解決するために、長波
長吸収色素の溶解度の増大や色素の熱安定性・昇華性の
向上や膜中色素分子の会合性制御などに工夫をする必要
がある。以上の理由により、極大吸収波長が1μmを超
え、かつ高い熱安定性および良い溶解性を有する近赤外
吸収色素が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極大吸収波
長が1μmを超え、かつ高い熱安定性および有機溶剤に
対する良好な溶解性を有する、新規な化合物およびその
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、極めて有効な
アクセプター構造を中心部に有する新しい基本骨格の色
素分子を見出した。 (1)下記一般式(I)で示される新規な化合物。
【0008】
【化4】
【0009】前記一般式(I)中、R1およびR2は同じ
でも異なっていてもよく、それぞれ、直鎖アルキル基ま
たは分岐化したアルキル基を示す。この化合物は、1.
1μm付近に極大吸収を示し、従来の長波長吸収色素の
ように共役系を過剰に延長することなしに、大きくその
吸収波長を長波長化することができる。また、高い熱安
定性およびアセトンやクロロホルム等の有機溶剤に対す
る良好な溶解性を有し、さらに昇華性および成膜性等の
点でも優れている。
【0010】前記一般式(I)中、R1およびR2が同じ
でも異なっていてもよく、それぞれ、炭素数1〜7の直
鎖アルキル基または分岐化した炭素数3〜7のアルキル
基であることが好ましく、中でも、イソブチル基が好ま
しい。
【0011】(2)前記一般式(I)の化合物は、下記
一般式(II)で示されるアニリン誘導体と、下記一般式
(III)で示される4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペ
ンテン−1,2,3−トリオンとを反応させる工程を有す
る製造方法により得られる。
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】前記一般式(II)中、R1およびR2は同じ
でも異なっていてもよく、それぞれ、直鎖アルキル基ま
たは分岐化したアルキル基を示す。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の新規な化合物は、下記一般式(I)で表される
ものである。
【0016】
【化7】
【0017】上記一般式(I)において、R1およびR2
は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、直鎖アルキ
ル基または分岐化したアルキル基を示し、炭素数1〜7
の直鎖アルキル基または分岐化した炭素数3〜7のアル
キル基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、n−ブチル基、イソプロピル基、イソブ
チル基、sec−ブチル基またはtert−ブチル基が
より好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n
−ブチル基、イソプロピル基またはイソブチル基が特に
好ましい。
【0018】この化合物は、1.1μm付近に極大吸収
を示し、従来の長波長吸収色素のように共役系を過剰に
延長することなしに、大きくその吸収波長を長波長化す
ることができる。また、高い熱安定性およびアセトンや
クロロホルム等の有機溶剤に対する良好な溶解性を有
し、さらに昇華性および成膜性等の点でも優れている。
これは、一般式(I)で示される化合物の基本骨格であ
る、中心部分のジフラノニリウムメタノレートが、これ
まで知られているスクエアリック酸やクロコン酸に比べ
てはるかに優れたアクセプター性を有していることに基
づくと考えられる。即ち、この基本骨格構造を利用する
ことにより、比較的短い共役系で極めて長波長に吸収を
有する色素分子が得られ、このため、この色素分子は、
従来の近赤外吸収色素と比べ、長波長吸光性、熱安定
性、昇華性、溶解性および成膜性等が優れているものと
推察される。また、前記(I)で表される化合物は、超
高速応答性を有する光スイッチに有用である。また、こ
の化合物は溶解性および成膜性が優れているので、溶液
塗布により容易に成膜が可能で、前記光スイッチ分野の
他に、電子写真、光記録ディスクおよび有機太陽電池な
ど様々な分野に応用が可能である。
【0019】また、本発明の化合物は、下記の構造式で
示されるような構造をとりうる。この構造式で示される
化合物は、前記一般式(I)で示される構造式を有する
化合物の持つ前述のごとき特性と、同じ特性を有する。
【0020】
【化8】
【0021】前記の新規な化合物は、下記一般式(II)
で示されるアニリン誘導体と、下記一般式(III)で示
される4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,
2,3−トリオンとを反応させる工程を有することを特
徴とする製造方法により得ることができる。
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】前記一般式(II)中、R1およびR2は同じ
でも異なっていてもよく、それぞれ、直鎖アルキル基ま
たは分岐化したアルキル基を示す。
【0025】一般式(II)のアニリン誘導体と、一般式
(III)で示される4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペ
ンテン−1,2,3−トリオンとは、溶媒中で共沸還流の
条件で反応させることが好ましく、脱水剤と一緒に溶媒
中で共沸還流の条件で反応させることがより好ましい。
得られた化合物は洗浄後さらに快速カラムクロマトグラ
フィーおよび再結晶により精製することができる。
【0026】本発明の製造方法において、4,5−ジヒ
ドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオンに
対するアニリン誘導体のモル比(アニリン誘導体のモル
数/4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,
3−トリオンのモル数)は、100〜300%であるこ
が好ましく、150〜250%であることがより好まし
い。アニリン誘導体のモル比が100%未満では、前記
の新規な化合物が形成しにくく、300%を超えると、
副産物が多くなり、目標化合物が分離精製しにくくな
る。
【0027】前記製造方法の反応溶媒としては、特に限
定されないが、1−プロパノ−ル、1−ブタノール、1
−ペンタノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、モノクロロベンゼン等の芳香族炭化水
素、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、
クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジ
クロロプロパン等のハロゲン化炭化水素、N,N-ジメチル
ホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類
を用いることができる。アルコール類溶媒は単独で使用
してもよいが、芳香族炭化水素、エーテル類、ハロゲン
化炭化水素またはアミド類などの溶媒は1容量%以上の
アルコール類溶媒と混合して使用したほうがよい。これ
らの中でも、1−プロパノ−ル、2−プロパノ−ル、1
−ブタノール、2−ブタノール、1−プロパノ−ルとベ
ンゼンの混合溶媒、1−プロパノ−ルとトルエンの混合
溶媒、1−プロパノ−ルとN,N-ジメチルホルムアミドの
混合溶媒、2−プロパノ−ルとベンゼンの混合溶媒、2
−プロパノ−ルとトルエンの混合溶媒、2−プロパノ−
ルとN,N-ジメチルホルムアミドの混合溶媒、1−ブタノ
ールとベンゼンの混合溶媒、1−ブタノールとトルエン
の混合溶媒、1−ブタノ−ルとN,N-ジメチルホルムアミ
ドの混合溶媒、2−ブタノールとベンゼンの混合溶媒、
2−ブタノールとトルエンの混合溶媒、2−ブタノ−ル
とN,N-ジメチルホルムアミドの混合溶媒が好ましい。混
合溶媒を使う場合、アルコール類溶媒の濃度は、1容量
%以上とすることが好ましく、5〜75容量%とするこ
とが特に好ましい。
【0028】前記製造方法には、脱水剤を利用しなくて
もいいが、利用する場合には反応時間の短縮や収率の向
上などのメリットが得られる。脱水剤としては、一般式
(II)と一般式(III)と反応しない限り、特に限定さ
れないが、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチ
ル、オルト蟻酸トリプロピル、オルト蟻酸トリブチルな
どのオルト蟻酸エステル、モレキュラーシーブ等を用い
ることができる。
【0029】前記製造方法の反応液の温度は、60℃よ
り高くすることが好ましく、75℃より高くすることが
特に好ましい。具体的には、1−ブタノールとトルエン
の混合溶媒を反応溶媒とする場合は、反応液の温度が7
5〜105℃であることが好ましい。前記製造方法の反
応時間は、前記製造方法の反応液の温度によって異な
り、反応液の温度が高くなると反応時間が短くなり、反
応液の温度が低くなると反応時間が長くなる。具体的に
は、1−ブタノールとトルエンの混合溶媒を反応溶媒と
して反応液を90〜105℃にして反応させる場合、反
応時間が5〜30分間であることが好ましい。
【0030】前記の反応は、窒素ガスの雰囲気で行うこ
とが好ましい。前記製造工程により得られた本発明の新
規な化合物の具体例の構造式は次に示す。
【0031】
【化11】
【0032】この様にして製造される新規な化合物は、
1.1μm付近に極大吸収を示し、高い熱安定性および
良好な溶解性を有する。前記吸収特性に関しては、近赤
外分光光度計を用いて吸収スペクトルを測定し、作動波
長1.3μmの光スイッチの材料として利用可能である
ことを確認した。また、前記熱安定性に関しては、熱重
量測定法および示差熱分析により熱分解温度を測定し、
それが光スイッチ材料として熱的に安定であることを確
認した。さらに、前記溶解性に関しては、クロロホルム
やアセトンなどの有機溶媒への溶解性により確認した。
【0033】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。 実施例1(化合物(1)の製造) 3,5−ジヒドロキシ−N,N−ジイソブチルアニリン
3.325g(14.0mmol)と4,5−ジヒドロキ
シ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオン995m
g(7.0mmol)を、1−ブタノール45mlとト
ルエン135mlの混合液中に加え、窒素ガスの雰囲気
で攪拌しながら反応液を95℃まで加熱し、95〜10
5℃にて15分間反応させた。反応から生成された水は
共沸蒸留により除去した。反応終了後、トルエンおよび
1−ブタノールを減圧蒸留により除去してから、ヘキサ
ン150mlを加えた。冷却後、析出した固体を濾過
し、ヘキサンで洗浄後、茶紫色固体を得た。
【0034】この固体は快速カラムクロマトグラフィー
(充填剤:中性シリカゲル;展開溶媒:ジクロロエタ
ン、ジクロロエタンとメタノール(体積比100:1)
の混合溶媒)により紫色のフラクションを分取し、黒紫
色の固体を得た。この黒紫色の固体は順次にメタノー
ル、アセトンとヘキサンの混合溶媒、アセトンとメタノ
ールの混合溶媒から再結晶することにより精製し、乾燥
してから、目的の化合物(1)(前記一般式(I)にお
いてR1およびR2がイソブチル基の化合物)(黒紫色針
状微結晶)301mg(収率7.4%)を得た。
【0035】融点:なし 分解点:202.7℃ 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法): νmax = 3436(OH),3101,3033(=C
−H),2961(CH3),2930(CH2),28
71(CH3),2740,1783,1754(C=
O),1637,1553,1514(C=C rin
g),1471,1381(CH3、CH2),1330
(C−N),1281,1252(C−O−C),12
28(OH),1160,1141(C−O−C),1
092,1024(C−O-),944,921,88
6,869,809,791cm-1
【0036】1H−NMRスペクトル(CDCl3)(図
1): δ=13.880(s,2H,OH),6.060
(s,2H,Harom),5.875(s,2H,
arom),3.353(br s,8H,4×NC
2),2.196〜2.095(m,4H,4×C
H),0.960(d,J=6.59Hz,24H,8
×CH3
【0037】13C−NMRスペクトル(CDCl3): δ=165.22(br s,C−O-),159.2
8(s,COO),156.63(s,Carom−OH,
arom−OCO),156.50(s,Carom−N),
119.62(s,=C),95.71(s,2C,C
arom),90.33(s,4C,Carom)61.03
(s,NCH2),28.38(s,CH),20.1
2(s,CH3
【0038】マススペクトル(FD): m/z = 578(M+,100%),579(M+
1,57.7%) 可視近赤外吸収スペクトル(図2): λmax = 1093.2nm(ジクロロエタン溶液中) εmax = 7.87×104-1 cm-1 (ジクロロエタ
ン溶液中)
【0039】可視近赤外吸収スペクトルから計算した結
果、本実施例で得られた新規な化合物(1)の1.1μ
m吸収帯の吸収振動子fが0.623であることを確認
した。また、クロロホルムに対するこの化合物の溶解度
が54mg/mlであった。従って、この色素を溶液塗
布により容易に製膜できることもわかった。さらに、前
記化合物は、分解温度が202.7℃であるので、光ス
イッチ材料として用いる際に要求される熱安定性も良好
である。
【0040】実施例2(化合物(2)の製造) 3,5−ジヒドロキシ−N,N−ジエチルアニリン363
mg(2.0mmol)と4,5−ジヒドロキシ−4−シ
クロペンテン−1,2,3−トリオン142mg(1.0
mmol)を、1−プロパノール30mlとN,N-ジメチ
ルホルムアミド15mlの混合液中に加え、窒素ガスの
雰囲気で攪拌しながら反応液を60〜65℃にて2時間
加熱してから、96℃まで加熱し、96〜104℃にて
2時間反応させた。反応から生成された水は共沸蒸留に
より除去した。反応終了後1−プロパノールを減圧蒸留
により除去してから、水300mlを加えた。析出した
固体を濾過し、水で洗浄後空気中に乾燥し、茶紫色固体
を得た。この固体は快速カラムクロマトグラフィー(充
填剤:中性シリカゲル;展開溶媒:クロロホルム、クロ
ロホルムとメタノール(体積比100:1)の混合溶
媒)により紫色のフラクションを分取し、黒紫色の固体
を得た。
【0041】この黒紫色の固体は順次にメタノール、ア
セトンとヘキサンの混合溶媒、アセトンとメタノールの
混合溶媒、ジクロロメタンとメタノールの混合溶媒から
再結晶することにより精製し、乾燥してから目的の化合
物(2)(前記一般式(I)においてR1およびR2がエ
チル基の化合物)(黒紫色微結晶)8.5mg(収率1.
8%)を得た。
【0042】1H−NMRスペクトル(CDCl3)(図
3): δ=13.926(s,2H,OH),6.045
(s,2H,Harom),5.870(s,2H,
arom),3.549(br s,8H,4×NC
2),1.313(t,J=7.08Hz,12H,
4×CH3
【0043】可視近赤外吸収スペクトル(図4): λmax = 1078nm(クロロホルム溶液中) また、クロロホルムに対するこの化合物の溶解度が3m
g/mlであった。従って、この色素を溶液塗布により
容易に製膜できることもわかった。さらに、前記化合物
の分解点は200℃以上であり熱安定性も良好であっ
た。
【0044】
【発明の効果】本発明の新規な化合物は、極大吸収波長
が1μmを超え、かつ高い熱安定性および有機溶剤に対
する良好な溶解性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で製造した化合物の1H−NMRス
ペクトル(CDCl3溶液中)を示すグラフである。
【図2】 実施例1で製造した化合物の吸収スペクトル
(ジクロロエタン溶液中)を示すグラフである。
【図3】 実施例2で製造した化合物の1H−NMRス
ペクトル(CDCl3溶液中)を示すグラフである。
【図4】 実施例2で製造した化合物の吸収スペクトル
(クロロホルム溶液中)を示すグラフである。
【図5】 色素分子の吸収スペクトルを示すグラフで、
(a)は、色素分子がランダムに分散しているときの、
(b)は色素分子が会合体を形成しているときの吸収ス
ペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 夫 龍淳 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 佐藤 康郊 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 岩佐 泉 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 辰浦 智 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 4C037 QA05 4H056 CA01 CC02 CC08 CE03 CE06 DD15 DD29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される化合物。 【化1】 前記一般式(I)中、R1およびR2は同じでも異なって
    いてもよく、それぞれ、直鎖アルキル基または分岐化し
    たアルキル基を示す。
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)中、R1およびR2が同
    じでも異なっていてもよく、それぞれ、炭素数1〜7の
    直鎖アルキル基または分岐化した炭素数3〜7のアルキ
    ル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合
    物。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)中、R1およびR2がイ
    ソブチル基であることを特徴とする、請求項1に記載の
    化合物。
  4. 【請求項4】 下記一般式(II)で示されるアニリン誘
    導体と、下記一般式(III)で示される4,5−ジヒドロ
    キシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオンとを反
    応させる工程を有する、前記一般式(I)で示される化
    合物の製造方法。 【化2】 【化3】 前記一般式(II)中、R1およびR2は同じでも異なって
    いてもよく、それぞれ、直鎖アルキル基または分岐化し
    たアルキル基を示す。
  5. 【請求項5】 前記一般式(II)中、R1およびR2が同
    じでも異なっていてもよく、それぞれ、炭素数1〜7の
    直鎖アルキル基または分岐化した炭素数3〜7のアルキ
    ル基であることを特徴とする、請求項4に記載の化合物
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記一般式(II)中、R1およびR2がイ
    ソブチル基であることを特徴とする、請求項4に記載の
    化合物の製造方法。
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