JP4428026B2 - 光スイッチングに有効な化合物及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、光スイッチング等に有用な新規な化合物、及びその製造方法に関する。
色素誘導体、特にシアニンやポルフィリンやスクエアリリウム色素誘導体の中には会合体を形成するものがあることが知られている(例えば、非特許文献1、2参照)。前記会合体とは、数十〜数百の分子が規則正しく配列して緩く結合し、光学的にあたかも一つの超分子として振る舞うものをいい、特に図3に示すように、その吸収帯(b)が、分子単体の吸収帯(a)に比べ長波長側にシフトし、先鋭化したものをJ−会合体という。
J−会合体は、ストークスシフトの小さな蛍光を発し、吸収ピーク付近の波長の光に対して極めて大きな相互作用を持ち、しかも、3次の非線形光学効果である吸収飽和の回復が非常に速いことが報告されている(例えば、非特許文献3、4参照)。また、実際に固体基板上形成したスクエアリリウム色素会合体薄膜の光に対する応答時間が、300fs(1fs=10-15秒)以下であったことが確認された(例えば、非特許文献5参照)。
さらに、最近、100fsを切る超高速応答特性を有し、80fJ/μm2という低エネルギーで駆動可能なスクエアリリウム色素誘導体の会合体薄膜が実現した(例えば、非特許文献6、7参照)。このような特徴により、スクエアリリウム誘導体の会合体薄膜は、テラビット(1012bit/s)オーダーの光情報通信の際の光スイッチとして使用され得るものであると認められる。
本発明者らは、既にスクエアリリウム色素誘導体が固体基板上で会合体を形成し、かつフェムト秒オーダーの超高速光学応答特性を示すことを確認した(例えば、特許文献1、2参照)。しかし、その色素会合体膜の超高速光応答は会合体吸収ピーク(780nm)付近の波長の光に対してしか実現できないため、今の段階では、1μmを超える波長で動作する実用に適した光スイッチへの適用が困難である。
一方、今までは、極大吸収波長が1μmを超える近赤外吸収色素が数種類あった(例えば、非特許文献8参照)。しかしながら、それらの長波長吸収色素の特徴は、色素分子が大きいπ−共役系からなったもので、以下に挙げる問題点がある。
1)色素のモル吸光係数が小さい。
2)π−共役系が長すぎて熱安定性が悪い。
3)溶解度が悪くて製膜が困難である。
従って、今までの長波長吸収色素では、実際に光スイッチへの応用が困難である。この課題を解決するために、長波長吸収色素の溶解度の増大や色素の熱安定性・昇華性の向上や膜中色素分子の会合性制御などに工夫をする必要がある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、既に下記一般式(IV)で示され、1.1μm付近に極大吸収を有する新規な化合物を見出し、その会合体薄膜が1.3μm付近にフェムト秒オーダーの超高速光学応答特性を示すことを確認している(例えば、特許文献3及び特願2002−125772号明細書参照)。
Figure 0004428026
前記一般式(IV)中、R1及びR2は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、直鎖アルキル基または分岐化したアルキル基を示す。
しかし、前記の新規な化合物の溶解性及び熱安定性には限界があるため、溶液塗布により作製されたその会合体薄膜の厚さ及び熱安定性は、実用化の光スイッチ(厚さ:1μm以上程度、熱安定性:150℃以上程度)にとって不十分である。
以上の理由により、極大吸収波長が1μmを超え、かつより良い溶解性及び高い熱安定性を有する近赤外吸収色素が求められている。
The Theory of the Photographic Process,T.H.James,ed.(Macmillan Co.,Inc.,New York,London,1968) The Theory of the Photographic Process,T.H.James,ed.(Macmillan Co.,Inc.,New York,London,1977) M.Furuki,L.S.Pu,F.Sasaki,S.Kobayashi and T.Tani,4th International Workshop on Femtosecond Technology Proceedings(1997)p.135 M.Furuki,L.S.Pu,F.Sasaki,S.Kobayashi and T.Tani,Appl.Phys.Lett.,72,21(1998)p.2648) 平成10年7月13日付け日刊工業新聞第1面 平成11年7月8日付け日経産業新聞第5面 M.Furuki,M.Tian,Y.Sato,L.S.Pu, H.Kawashima,S.Tatsuura and O.Wada,Appl.Phys. Lett.,78,18(2001)p.2634 J.Fabian,H.Nakazumi and M.Matsuoka,Chem.Rev.,92(1992)p.1197 特開平11−282034号公報 特開2000−111967号公報 特開2003−292487号公報
本発明は、極大吸収波長が1μmを超え、かつ、より良い溶解性及び高い熱安定性を有する、新規な化合物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、極めて有効なアクセプター構造を基本骨格の中心部に有する新しい色素分子を見出した。
すなわち本発明は、
<1> 下記一般式(I)で示される化合物である。
Figure 0004428026
一般式(I)中、X1〜X10及びY1〜Y10は、同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、直鎖アルキル基、分岐化したアルキル基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、二置換アミノ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基、または置換もしくは未置換のアリールオキシ基、及び置換もしくは未置換のアラルキルオキシ基のうちのいずれかを表す。
この化合物は、1.1μm付近に極大吸収を示し、従来の長波長吸収色素のように共役系を過剰に延長することなしに、大きくその吸収波長を長波長化することができる。また、テトラヒドロフランやクロロホルム等の有機溶剤に対する高度な溶解性及び高い熱安定性を有し、さらに昇華性及び成膜性等の点でも優れている。
<2> 前記一般式(I)中、X1〜X10及びY1〜Y10が同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、炭素数1〜20の直鎖アルキル基、及び分岐化した炭素数3〜20のアルキル基のうちのいずれかであることを特徴とする<1>に記載の化合物である。
<3> 前記一般式(I)中、X1〜X10及びY1〜Y10が水素原子であることを特徴とする<1>に記載の化合物である。
<4> 前記一般式(I)中、X3、X8、Y3及びY8がtert−ブチル基であり、X1、X2、X4、X5、X6、X7、X9、及びX10、並びに、Y1、Y2、Y4、Y5、Y6、Y7、Y9、及びY10が水素原子であることを特徴とする<1>に記載の化合物である。
<5> 下記一般式(II)で示されるアニリン誘導体と、下記一般式(III)で示される4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオンとを反応させる工程を有することを特徴とする、前記一般式(I)で示される化合物の製造方法である。
Figure 0004428026
Figure 0004428026
一般式(II)中、X1〜X10及びY1〜Y10は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、直鎖アルキル基、分岐化したアルキル基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、二置換アミノ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基、または置換もしくは未置換のアリールオキシ基、及び置換もしくは未置換のアラルキルオキシ基のうちのいずれかを表す。
<6> 前記一般式(II)中、X1〜X10及びY1〜Y10が同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、炭素数1〜20の直鎖アルキル基、及び分岐化した炭素数3〜20のアルキル基のうちのいずれかであることを特徴とする<5>に記載の化合物の製造方法である。
<7> 前記一般式(II)中、X1〜X10及びY1〜Y10が水素原子であることを特徴とする<5>に記載の化合物の製造方法である。
<8> 前記一般式(II)中、X3、X8、Y3及びY8がtert−ブチル基であり、X1、X2、X4、X5、X6、X7、X9、及びX10、並びに、Y1、Y2、Y4、Y5、Y6、Y7、Y9、及びY10が水素原子であることを特徴とする<5>に記載の化合物の製造方法である。
本発明によれば、極大吸収波長が1μmを超え、かつ有機溶剤に対する高度な溶解性及び高い熱安定性を有する、新規な色素及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の新規な化合物は、下記一般式(I)で表されるものである。
Figure 0004428026
上記一般式(I)において、X1〜X10及びY1〜Y10は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、直鎖アルキル基、分岐化したアルキル基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、二置換アミノ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基、または置換もしくは未置換のアリールオキシ基、及び置換もしくは未置換のアラルキルオキシ基のうちのいずれかを表す。
前述のように、本発明は前記一般式(IV)で示される化合物に比べ、溶解性、熱安定性の良好な新規化合物を得ることを目的としたものであるが、元々一般式(IV)で示される化合物は安定的に合成することが困難な化合物であり、例えば、溶解性等を改良するために、R1、R2にフェニル基等を単純に導入しようとしても目的生成物を得ることはできなかった。
本発明者らが鋭意検討した結果、一般式(IV)で示される化合物の窒素原子に結合する基としてベンジル基を選択し、さらに前記R1、R2の双方に該ベンジル基を導入することにより、安定的に目的とする新規化合物が得られることが見出された。
また、上記のようにして得られた本発明の新規化合物は、後述するように、一般式(IV)で示される化合物より溶解性、熱安定性に優れるものであるが、加えて、本発明の一般式(I)で示される化合物は、X1〜X10、Y1〜Y10といった置換基の数が多く、これらの組み合わせにより化合物の特性を種々変化させることができるため、前記溶解性、熱安定性等の特性変化を、容易にかつ多様に達成することができるという効果をも奏するものである。
前記アルキル基としては、炭素数が1〜20の範囲の直鎖アルキル基、炭素数が3〜20の範囲の分岐化したアルキル基が好ましく、直鎖アルキル基としては炭素数が3〜18の範囲、分岐アルキル基としては炭素数が4〜18の範囲のものがより好ましい。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
前記アルコキシル基としては、炭素数が1〜20の範囲のものが好ましく、炭素数が3〜20の範囲のものがより好ましい。具体的には例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等が挙げられる。
前記アリール基としては、炭素数が6〜36の範囲のものが好ましく、炭素数が7〜26の範囲のものがより好ましい。具体的には例えば、フェニル基、トルイル基等が挙げられる。
前記アラルキル基としては、炭素数が7〜36の範囲のものが好ましく、炭素数が8〜26の範囲のものがより好ましい。具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
前記二置換アミノ基の置換基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、具体例は前記の通りである。
前記アリールオキシ基としては、炭素数が6〜36の範囲のものが好ましく、炭素数が7〜26の範囲のものがより好ましい。具体的には例えば、フェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基等が挙げられる。
前記アラルキルオキシ基としては、炭素数が7〜36の範囲のものが好ましく、炭素数が8〜26の範囲のものがより好ましい。具体的には、例えば、ベンジルオキシ基、2−フェニルエトキシ基、3−フェニルプロポキシ基等が挙げられる。
前記各種結合基の中では、合成の容易さ、反応性、収率の良さと、化合物としての溶解性、熱安定性等の特性のバランスの観点から、水素原子、炭素数1〜20の直鎖アルキル基、または分岐化した炭素数3〜20のアルキル基が好ましい。より具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基またはtert−ブチル基がより好ましく、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基またはtert−ブチル基が特に好ましい。
そして、前記一般式(I)に示した化合物の中では、特に、X1〜X10及びY1〜Y10が水素原子であるもの、X3、X8、Y3及びY8がtert−ブチル基であり、X1、X2、X4、X5、X6、X7、X9、及びX10、並びに、Y1、Y2、Y4、Y5、Y6、Y7、Y9、及びY10が水素原子であるものが、反応性、最終生成物の分離のしやすさ、安定性の観点から好ましい。
本発明の新規化合物は、1.1μm付近に極大吸収を示し、従来の長波長吸収色素のように共役系を過剰に延長することなしに、大きくその吸収波長を長波長化することができる。また、テトラヒドロフランやクロロホルム等の有機溶剤に対する高度な溶解性及び高い熱安定性を有し、さらに昇華性及び成膜性等の点でも優れている。
これは、一般式(I)で示される化合物の基本骨格である、中心部分のジフラノニリウムメタノレートが、これまで知られているスクエアリック酸やクロコン酸に比べてはるかに優れたアクセプター性を有していることに基づくと考えられる。すなわち、この基本骨格構造を利用することにより、比較的短い共役系で極めて長波長に吸収を有する色素分子が得られる。加えて、分子両側に結合された大きなベンジル系の置換基が色素分子の溶解性や熱安定性等の向上に寄与することができる。このため、この色素分子は、従来の近赤外吸収色素と比べ、長波長吸光性、熱安定性、昇華性、溶解性及び成膜性等が優れているものと推察される。
また、前記一般式(I)で表される化合物は、超高速応答性を有する光スイッチに有用である。さらに、この化合物は溶解性及び成膜性が優れているので、溶液塗布により容易に成膜が可能で、前記光スイッチ分野の他に、電子写真、光記録ディスク及び有機太陽電池など様々な分野に応用が可能である。
また、本発明の化合物は、下記の構造式で示されるような構造をとりうる。
この構造式で示される化合物は、前記一般式(I)で示される構造式を有する化合物の持つ前述のごとき特性と、同じ特性を有する。
Figure 0004428026
前記の新規な化合物は、下記一般式(II)で示されるアニリン誘導体と、下記一般式(III)で示される4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオンとを反応させる工程を有することを特徴とする製造方法により得ることができる。
Figure 0004428026
Figure 0004428026
前記一般式(II)中、X1〜X10及びY1〜Y10は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、直鎖アルキル基、分岐化したアルキル基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、二置換アミノ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基、または置換もしくは未置換のアリールオキシ基、及び置換もしくは未置換のアラルキルオキシ基のうちのいずれかを表す。
なお、上記各結合基の好ましい具体例等は、前記一般式(I)で示される化合物において説明したものと同様である。
一般式(II)のアニリン誘導体と、一般式(III)で示される4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオンとは、溶媒中で共沸還流の条件で反応させることが好ましく、脱水剤と一緒に溶媒中で共沸還流の条件で反応させることがより好ましい。得られた化合物は、洗浄後さらに高速カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製することができる。
本発明の製造方法において、前記4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオンに対する前記アニリン誘導体のモル比(アニリン誘導体のモル数/4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオンのモル数)は、100〜300%の範囲であることが好ましく、150〜250%の範囲であることがより好ましい。アニリン誘導体のモル比が100%未満では、前記の新規な化合物が形成しにくく、300%を超えると、副産物が多くなり、目標化合物が分離精製しにくくなる。
前記反応に用いられる一般式(II)で示されるアニリン誘導体としては、化合物(a)と化合物(b)とを等モルとして反応させることが好ましい。この場合、化合物(a)及び化合物(b)を、一般式(III)で示される化合物と一緒に混合し反応させてもよいし、一般式(III)で示される化合物の1つの水酸基に化合物(a)または化合物(b)のどちらかを反応させた後、残りのどちらかを、もう一方の水酸基と反応させてもよい。
なお、前記一般式(II)で示される化合物としては、化合物(a)及び化合物(b)として常に異なる構造のものを用いる必要はなく、X1〜X5とX6〜X10と、及び、Y1〜Y5とY6〜Y10とが各々同一であるときは、化合物(a)で示されるアニリン誘導体が全アニリン誘導体として用いられる。
前記製造方法の反応溶媒としては、特に限定されないが、1−プロパノ−ル、1−ブタノール、1−ペンタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;などを用いることができる。
前記アルコール類溶媒は単独で使用してもよいが、芳香族炭化水素、エーテル類、ハロゲン化炭化水素またはアミド類などの溶媒は、1容量%以上のアルコール類溶媒と混合して使用したほうがよい。これらの中でも、1−プロパノ−ル、2−プロパノ−ル、1−ブタノール、2−ブタノール、及び1−プロパノ−ルとベンゼンとの混合溶媒、1−プロパノ−ルとトルエンとの混合溶媒、1−プロパノ−ルとN,N−ジメチルホルムアミドとの混合溶媒、2−プロパノ−ルとベンゼンとの混合溶媒、2−プロパノ−ルとトルエンとの混合溶媒、2−プロパノ−ルとN,N−ジメチルホルムアミドとの混合溶媒、1−ブタノールとベンゼンとの混合溶媒、1−ブタノールとトルエンとの混合溶媒、1−ブタノ−ルとN,N−ジメチルホルムアミドとの混合溶媒、2−ブタノールとベンゼンとの混合溶媒、2−ブタノールとトルエンとの混合溶媒、2−ブタノ−ルとN,N−ジメチルホルムアミドとの混合溶媒などが好ましい。混合溶媒を使う場合、アルコール類溶媒の濃度は、1容量%以上とすることが好ましく、5〜75容量%の範囲とすることが特に好ましい。
前記製造方法には、脱水剤を利用しなくてもいいが、利用する場合には反応時間の短縮や収率の向上などのメリットが得られる。脱水剤としては、一般式(II)で示される化合物及び一般式(III)で示される化合物と反応しない限り、特に限定されないが、オルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチル、オルト蟻酸トリプロピル、オルト蟻酸トリブチルなどのオルト蟻酸エステル、モレキュラーシーブ等を用いることができる。
前記製造方法の反応液の温度は、60℃より高くすることが好ましく、75℃より高くすることが特に好ましい。具体的には、1−ブタノールとトルエンとの混合溶媒を反応溶媒とする場合は、反応液の温度が75〜105℃の範囲であることが好ましく、80〜90℃の範囲であることが特に好ましい。
前記製造方法の反応時間は、前記製造方法の反応液の温度によって異なり、反応液の温度が高くなると反応時間が短くなり、反応液の温度が低くなると反応時間が長くなる。具体的には、1−ブタノールとトルエンの混合溶媒を反応溶媒として、反応温度を90〜105℃の範囲として反応させる場合、反応時間が5〜30分間の範囲であることが好ましい。
前記の反応は、窒素ガスの雰囲気で行うことが好ましい。
前記製造工程により得られた本発明の新規な化合物の具体例の構造式を、次に示す。
Figure 0004428026
この様にして製造される本発明の新規な化合物は、後述するように、1.1μm付近に極大吸収を示し、高度な溶解性及び高い熱安定性を有する。前記吸収特性に関しては、近赤外分光光度計を用いて吸収スペクトルを測定し、作動波長1.3μmの光スイッチの材料として利用可能であることを確認した。
また、前記溶解性に関しては、テトラヒドロフランやアセトンなどの有機溶媒への溶解度により確認することができる。本発明の新規化合物のテトラヒドロフランに対する溶解度は20mg/ml以上であることが好ましく、50mg/ml以上であることがより好ましい。
さらに、前記熱安定性に関しては、熱重量測定法及び示差熱分析により熱分解温度を測定し、それが光スイッチ材料として熱的に安定であることを確認した。
本発明の新規化合物の上記熱分解温度は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましい。
以下に、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<実施例1>
(化合物(1)の製造)
3,5−ジヒドロキシ−N,N−ジベンジルアニリン1.222g(4.0mmol)と、4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオン284mg(2.0mmol)とを、2−プロパノ−ル40mlとトルエン120mlとの混合液中に加え、窒素ガスの雰囲気で室温にて2時間攪拌してから、反応液を還流まで加熱し、83〜85℃にて攪拌しながら14分間反応させた。反応から生成された水は共沸蒸留により除去した。
反応終了後、反応液を液体窒素で室温まで冷却し、これにヘキサン500mlを加えた。析出した固体を濾過し、ヘキサンで洗浄後、紫茶色固体を得た。この固体を、テトラヒドロフランとヘキサンとの混合溶媒(体積比1:2)から再結晶させ、溶けない赤紫色沈殿を除去してから茶紫色の溶液を分取し、茶紫色の固体を得た。この茶紫色の固体を、次にテトラヒドロフランとヘキサンの混合溶媒(体積比1:8)からの再結晶、アセトンとメタノールの混合溶媒からの再結晶を繰り返すことにより精製し、乾燥してから目的の前記化合物(1)(黒紫色微結晶)56mg(収率:3.9%)を得た。
(化合物(1)の特性)
得られた化合物(1)について、前記の方法により各特性及び構造確認を行った。結果は以下の通りである。
−熱的特性−
・融点:なし
・分解点:169.7℃
−構造分析−
・赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法):
νmax = 3450(OH);3064、3029(=C−H);2920(CH2);
2856(CH2);2740(CH2);1784、1754(C=O);
1637、1551、1514(C=C ring);1476、1383(CH2);
1344(C−N);1276(C−O−C);1225(OH);
1179(C−O−C);1078、1024(C−O-);
969、885、814、789、724cm-1
1H−NMRスペクトル(CD3COCD3):
δ= 7.422、7.403、7.390、7.386、7.354、7.337、7.324、7.310、7.306(m,20H,4×C65);
6.483(s,2H,Harom);6.079(s,2H,Harom);
5.083(br s,8H,4×NCH2);2.821(s,2H,OH)
・マススペクトル(FD):
m/z = 714(M+,100%)
−光吸収特性−
・可視近赤外吸収スペクトル(図1):
λmax = 1080nm(テトラヒドロフラン溶液中)
−溶解度−
テトラヒドロフランに対するこの化合物(1)の溶解度を調べたところ、75mg/mlであった。従って、この色素は、溶液塗布により容易に膜厚が1μm程度に製膜できることがわかった。
<実施例2>
(化合物(2)の製造)
3,5−ジヒドロキシ−N,N−ジ(4−tert−ブチルベンジル)アニリン1.661g(3.98mmol)と、4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,,3−トリオン282mg(1.99mmol)とを、2−プロパノ−ル40mlとトルエン120mlとの混合液中に加え、窒素ガスの雰囲気で室温にて60分間攪拌してから、反応液を還流まで加熱し、83〜85℃にて攪拌しながら14分間反応させた。反応から生成された水は共沸蒸留により除去した。
反応終了後、トルエン及び2−プロパノ−ルを減圧蒸留により除去してから、これにヘキサン150mlを加えた。冷却後、析出した固体を濾過し、ヘキサンで洗浄後、青紫色固体を得た。この固体を、テトラヒドロフランとヘキサンとの混合溶媒(体積比1:40)から再結晶させ、溶けた青緑色不純物を除去してから茶紫色の固体を得た。この茶紫色の固体を、順次にアセトンとメタノールとの混合溶媒からの再結晶、テトラヒドロフランとヘキサンの混合溶媒(体積比1:15)からの再結晶、テトラヒドロフランとメタノールとの混合溶媒からの再結晶を繰り返すことにより精製し、乾燥してから目的の前記化合物(2)(黒紫色微結晶)111mg(収率:6.0%)を得た。
(化合物(2)の特性)
得られた化合物(2)について、前記の方法により各特性及び構造確認を行った。結果は以下の通りである。
−熱的特性−
・融点:なし
・分解点:177.4℃
−構造分析−
・赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法):
νmax = 3432(OH);3112、3064、3029(=C−H);
2961(CH3);2904(CH2);2869(CH3);
2744(CH2);1785、1760(C=O);
1637、1567、1551、1514(C=C ring);
1474、1381(CH3、CH2);1337(C−N);
1274(C−O−C);1226(OH);1187、1116(C−O−C);
1021(C−O-);975、890、817、788、725cm-1
1H−NMRスペクトル(CD3COCD3):
δ= 7.447(d,J=7.08Hz,8Harom)/7.267(d,J=6.59Hz,8Harom)(AA(BB(,4×C64);
6.493(s,2H,Harom);6.101(s,2H,Harom);
5.027(br s,8H,4×NCH2);2.833(s,2H,OH);
1.314(s,36H,12×CH3
・マススペクトル(FD):
m/z = 939(M+,100%)
−光吸収特性−
・可視近赤外吸収スペクトル(図2):
λmax = 1083nm(テトラヒドロフラン溶液中)
−溶解度−
テトラヒドロフランに対するこの化合物(2)の溶解度を調べたところ、95mg/mlであった。従って、この色素は、溶液塗布により容易に膜厚が1.2μm程度に製膜できることがわかった。
<参考例>
(化合物(3)の製造)
以下のようにして、下記構造の化合物(3)を製造した。
Figure 0004428026
3,5−ジヒドロキシ−N,N−ジエチルアニリン363mg(2.0mmol)と4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオン142mg(1.0mmol)とを、1−プロパノール30mlとN,N−ジメチルホルムアミド15mlとの混合液中に加え、窒素ガスの雰囲気で攪拌しながら反応液を60〜65℃にて2時間加熱してから、96℃まで加熱し、96〜104℃にて2時間反応させた。反応から生成された水は共沸蒸留により除去した。
反応終了後、1−プロパノールを減圧蒸留により除去してから、これに水300mlを加えた。析出した固体を濾過し、水で洗浄後空気中に乾燥し、茶紫色固体を得た。この固体は、高速カラムクロマトグラフィー(充填剤:中性シリカゲル;展開溶媒:クロロホルム、クロロホルムとメタノール(体積比100:1)の混合溶媒)により紫色のフラクションを分取し、黒紫色の固体を得た。
この黒紫色の固体を、順次にメタノール、アセトンとヘキサンとの混合溶媒、アセトンとメタノールとの混合溶媒、ジクロロメタンとメタノールとの混合溶媒から再結晶することにより精製し、乾燥してから目的の化合物(3)(黒紫色微結晶)8.5mg(収率:1.8%)を得た。
(化合物(3)の特性)
テトラヒドロフランに対するこの化合物(3)の溶解度を調べたところ、3mg/mlであった。従って、この色素は、溶液塗布により膜厚が0.1μm程度にしか製膜することができなかった。
実施例1で製造した化合物(1)の吸収スペクトル(テトラヒドロフラン溶液中)を示すグラフである。 実施例2で製造した化合物(2)の吸収スペクトル(テトラヒドロフラン溶液中)を示すグラフである。 色素分子の吸収スペクトルを示すグラフで、(a)は、色素分子がランダムに分散しているときの、(b)は色素分子が会合体を形成しているときの吸収スペクトルを示す。

Claims (8)

  1. 下記一般式(I)で示される化合物。
    Figure 0004428026
    (一般式(I)中、X1〜X10及びY1〜Y10は、同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、直鎖アルキル基、分岐化したアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、二置換アミノ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基、または置換もしくは未置換のアリールオキシ基、及び置換もしくは未置換のアラルキルオキシ基のうちのいずれかを表す。)
  2. 前記一般式(I)中、X1〜X10及びY1〜Y10が同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、炭素数1〜20の直鎖アルキル基、及び分岐化した炭素数3〜20のアルキル基のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  3. 前記一般式(I)中、X1〜X10及びY1〜Y10が水素原子であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  4. 前記一般式(I)中、X3、X8、Y3及びY8がtert−ブチル基であり、X1、X2、X4、X5、X6、X7、X9、及びX10、並びに、Y1、Y2、Y4、Y5、Y6、Y7、Y9、及びY10が水素原子であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  5. 下記一般式(II)で示されるアニリン誘導体と、下記一般式(III)で示される4,5−ジヒドロキシ−4−シクロペンテン−1,2,3−トリオンとを反応させる工程を有することを特徴とする、前記一般式(I)で示される化合物の製造方法。
    Figure 0004428026
    Figure 0004428026
    (一般式(II)中、X1〜X10及びY1〜Y10は同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、直鎖アルキル基、または分岐化したアルキル基、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、二置換アミノ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル基、または置換もしくは未置換のアリールオキシ基、及び置換もしくは未置換のアラルキルオキシ基のうちのいずれかを表す。)
  6. 前記一般式(II)中、X1〜X10及びY1〜Y10が同じでも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、炭素数1〜20の直鎖アルキル基、及び分岐化した炭素数3〜20のアルキル基のうちのいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の化合物の製造方法。
  7. 前記一般式(II)中、X1〜X10及びY1〜Y10が水素原子であることを特徴とする請求項5に記載の化合物の製造方法。
  8. 前記一般式(II)中、X3、X8、Y3及びY8がtert−ブチル基であり、X1、X2、X4、X5、X6、X7、X9、及びX10、並びに、Y1、Y2、Y4、Y5、Y6、Y7、Y9、及びY10が水素原子であることを特徴とする請求項5に記載の化合物の製造方法。
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