JP2003292194A - シート端部検出方法及びシート端部検出装置 - Google Patents

シート端部検出方法及びシート端部検出装置

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JP2003292194A
JP2003292194A JP2002100547A JP2002100547A JP2003292194A JP 2003292194 A JP2003292194 A JP 2003292194A JP 2002100547 A JP2002100547 A JP 2002100547A JP 2002100547 A JP2002100547 A JP 2002100547A JP 2003292194 A JP2003292194 A JP 2003292194A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速連続搬送にも対応可能で、紙粉等による
汚れにも強く、検出可能なシートの素材が不透明なもの
に限定されることもなく、しかも、シート搬送路にジャ
ムの要因となるような専用の検出機構を設けることなく
簡単かつ安価な構成でシート端部を検出することのでき
るシート端部検出装置を提供する。 【解決手段】 上流側及び下流側の各搬送ローラ対50
・51を導電性とし、搬送ローラ対50・51間に電圧
印加部54にて所定のバイアス電圧を印加しておく一
方、抵抗値検知部55が、搬送ローラ対50・51間の
抵抗値を測定し、端部検知判定部57は、その測定結果
より、シートSの先端が搬送ローラ対51に達したこ
と、及びシートSの後端が搬送ローラ対50を抜け出た
ことを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録紙や原稿等の
シートを搬送するシート搬送機能を有する装置に搭載さ
れ、搬送中のシートの端部(先端・後端)を検出するシ
ート端部検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置においては、記録紙
等のシートに所定の画像を形成する画像形成プロセス部
における画像形成のタイミングと、用紙を搬送するタイ
ミングとを合わせることで、シートの所定の位置に画像
を正確に形成させるようになっている。
【0003】具体的には、画像形成プロセス部にシート
を搬入する直前で一旦シートの搬送を停止し、画像形成
プロセス部のタイミングと合わせてシートの搬送を再開
させることで、両者のタイミングを合わせる。そのた
め、搬送中のシートの先端位置を正確に検出する必要が
ある。
【0004】シート端部を検出する先行技術として、シ
ート搬送路にアクチュエータを設けておき、シートの先
端がアクチュエータに当接してオンすることで、シート
の先端を検出する構成が、例えば、特開平1−9854
3号公報に記載されている。また、特開昭62−212
670号公報(1987年9月18日公開)には、シー
ト搬送路における停止したシートの先端が到達する部位
に、発光部とフォトセンサとを配設しておき、シートが
光を遮ることによる受光部の受光量変化から、シート先
端の位置を正確に検出することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来のシート端部の検出技術では、アクチュエータやフォ
センサと受光部といった、シート端部検出のために専用
の検出機構を必要とし、コスト高を招来する。しかも、
該専用の検出機構を、シート搬送路といった限られた空
間部に配設するため、シート搬送路内のジャムの要因と
もなる。
【0006】また、アクチュエータは、その構成上、作
動時間が必要である。そのため、アクチュエータを用い
た端部検出では、シートが高速で連続搬送されてシート
間が狭くなると、アクチュエータの戻り時間を確保でき
ず、シート端部を検出できなくなる。
【0007】また、フォトセンサと受光部とを用いた端
部検出では、受光部が紙粉などで汚れると検出不能とな
る。これを回避するためには、頻度の高いメンテナンス
が必要となり、メンテナンス性が低い。また、シートが
OHP等の透明な材質の検出は不可能であり、対応可能
なシートは、紙等の不透明な素材のものに限定されてし
まう。
【0008】本願発明は、上記課題に鑑み成されたもの
で、高速連続搬送にも対応可能であると共に、紙粉等に
よる汚れにも強く、検出可能なシートの素材が不透明な
ものに限定されることもなく、しかも、シート搬送路に
ジャムの要因となるような専用のシート端部検出機構を
設けることなく簡単かつ安価な構成でシート端部を検出
することのできるシート端部検出方法及び装置を提供す
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のシート端部検出
方法は、上記課題を解決するために、シート搬送路にシ
ート搬送方向に沿って併設された2つの導電性のシート
搬送部材間に所定のバイアス電圧を印加しておき、これ
らシート搬送部材間の抵抗値を測定することで、シート
搬送路を搬送されるシートの端部を検出することを特徴
としている。
【0010】シート搬送方向に沿って併設された2つの
シート搬送部材を導電性とし、これらシート搬送部材間
にバイアス電圧を印加しておくと、2つのシート搬送部
材間に跨るような状態でシートが搬送されている期間の
み、シートを通って電流が流れる。これに対し、これ以
外の状態、つまり2つのシート搬送部材の何れにもシー
トが到達していない状態、及び、シートが2つのシート
搬送部材の何れか一方にのみ達している状態では、2つ
のシート搬送部材間を繋ぐものがないため、電流は流れ
ない。
【0011】したがって、このようなシート搬送部材間
の抵抗値を測定しておくことで、その抵抗値の変化よ
り、シートの端部を検出することができる。つまり、シ
ートが2つのシート搬送部材間に跨るように搬送される
ことで、抵抗値が小さく変化したときが、シートの先端
がシート搬送方向下流側に位置するシート搬送部材に到
達したときであり、抵抗値が再び大きい値に戻ったとき
が、シートの後端がシート搬送方向上流側のシート搬送
部材を抜け出たときである。
【0012】このような方法によるシート端部の検出
は、シート搬送路にもともと備えられているシート搬送
部材を用いており、シート搬送路に別途に、アクチュエ
ータやフォトセンサ等のシート端部検出のための機構を
備えるものではないので、シート搬送路を狭めるような
ことはなく、ジャムの要因とはならない。しかも、シー
ト搬送部材を導電性とし、これらにバイアス電圧を印加
すると共に、シート搬送部材間の抵抗値を測定するのみ
であるので、シート搬送装置等に備えられている電源部
や制御部の改良にて対応でき、コスト高ともならない。
【0013】また、このような方法によるシート端部の
検出は、フォトセンサを用いた場合のように、紙粉によ
る汚染で、誤検出するようなことはなく、かつ、検出可
能なシートの素材は、抵抗値変化によるシート端部の検
出が可能な程度な導電性を有していれば、不透明なもの
に限定されることもない。また、アクチュエータを用い
た場合のように、アクチュエータの戻り時間等を考慮す
る必要がなく、高速連続搬送であっても問題なくシート
端部を検出することができる。
【0014】本発明のシート端部検出装置は、上記課題
を解決するために、シート搬送路を搬送されるシートの
端部を検出するシート端部検出装置であって、シート搬
送路にシート搬送方向に沿って併設された2つの導電性
のシート搬送部材と、上記2つのシート搬送部材間に、
所定のバイアス電圧を印加する電圧印加手段と、上記2
つのシート搬送部材間の抵抗値を検知するシート搬送部
材間抵抗値検知手段と、上記シート搬送部材間抵抗値検
知手段の検知結果に基づいてシートの端部を検出するシ
ート端部検知判定手段とを備えたことを特徴としてい
る。
【0015】これは、上記したシート端部検出方法を実
現し得るシート端部検出装置の構成を提供するものであ
る。これによれば、シート搬送路にシート搬送方向に沿
って併設された2つの導電性のシート搬送部材には、電
圧印加手段にて所定のバイアス電圧が印加されており、
上記2つのシート搬送部材間の抵抗値をシート搬送部材
間抵抗値検知手段が検知し、上記シート搬送部材間抵抗
値検知手段の検知結果に基づいて、シート端部検知判定
手段がシートの端部を検出するようになっている。な
お、上記電圧印加手段やシート端部検知判定手段は、シ
ート搬送装置等に備えられている電源部や制御部を改良
し、それらの機能を付加することで、おお幅なコスト高
を招来することなく実現できる。
【0016】シート端部検出方法として既に説明したよ
うに、導電性としたシート搬送方向に並ぶ2つのシート
搬送部材間の抵抗値を測定しておくことで、その抵抗値
の変化より、シートの端部を検出することができる。
【0017】そして、このようなシート端部の検出は、
高速連続搬送にも対応可能であると共に、紙粉等による
汚れにも強く、検出可能なシートの素材が不透明なもの
に限定されることもなく、かつ、シート搬送路にジャム
の要因となるような専用のシート端部検出機構を設ける
ことなく簡単かつ安価な構成である。
【0018】また、本発明のシート端部検出装置におい
ては、さらに、上記シート搬送部材は、一対のローラ間
にシートを挟み込んで搬送するローラ対構成であること
を特徴とすることもできる。
【0019】シート搬送部材としては、ローラ対構成以
外に、例えば搬送ガイドと搬送ローラとでシートを挟持
して搬送する構成等も考えられるが、ローラ対構成とし
たほうが、シートとローラとのニップを確保できるの
で、搬送性が良好となることに加え、抵抗値を測定する
際に接点が不安定にならず、安定するといった利点があ
る。
【0020】また、本発明のシート端部検出装置におい
ては、さらに、上記シート搬送部材間抵抗値検知手段
は、上記電圧印加手段と上記シート搬送部材との間に配
設された抵抗部材の両端電圧を測定することで、シート
搬送部材間の抵抗値を検知するようになっていることを
特徴とすることもできる。
【0021】なお、シート搬送部材間抵抗値検知手段の
構成として、2つのシート搬送部材間の抵抗値そのもの
を直接測定して、抵抗値の変化を直に検出可能な装置を
具備させる構成も考えられるが、通常、シート搬送装置
等のCPU等よりなる制御部には、抵抗値そのものを直
接測定する機能は具備されていないため、装置の大型化
は免れない。これに対し、抵抗変化を電位差、つまり電
圧印加手段と上記シート搬送部材との間に配設された抵
抗部材の両端電圧を検出してシート端部の検知を行うこ
とで、制御部がもともと有する機能のみを用いて構成で
き、装置の大型化並びにコスト高を招来することがな
い。
【0022】また、本発明のシート端部検出装置は、さ
らに、上記シート端部検知判定手段は、シートの搬送開
始と同期し、所定のサンプリング周期で、上記シート部
材間抵抗値検知手段の検知結果に基づくシート端部の検
出を行うようになっていることを特徴とすることもでき
る。
【0023】上述したように、上記シート端部検知判定
手段は、シート搬送装置等の制御部にその機能を付与す
ることで簡単に実現することができる。しかしながら、
制御部自体は、その他の機能も司っているため、常に、
シート搬送部材間抵抗値検知手段の検知結果を基に、シ
ート端部の検出を行っておくことはできない。
【0024】そこで、このように、シートの搬送開始と
同期し、所定のサンプリング周期で、上記シート部材間
抵抗値検知手段の検知結果に基づくシート端部の検出を
行うことで、制御部としてその他の機能を実行しなが
ら、確実にシート端部を検出することができる。シート
搬送部材のシート送り速度等は常に制御部にて監視され
ているので、所定のサンプリング周期で検出したとして
も、シート先端が下流側のシート搬送部材に達した瞬
間、及びシート後端が上流側のシート搬送部材より抜け
出た瞬間を精度良く検出することができる。
【0025】また、本発明のシート端部検出装置におい
ては、さらに、シートの抵抗値を検知するシート抵抗値
検知手段がさらに備えられ、上記シート端部検知判定手
段は、上記シート抵抗値検知手段の検出結果を加味して
シート端部の検出を行うようになっていることを特徴と
することもできる。
【0026】シートの抵抗値は、環境や材質・厚み等に
よっても変化するため、シートを電流が流れることによ
るシート搬送部材間の抵抗値変化を基にシート端部の検
出を行う場合、シートの抵抗値に左右されて、シート端
部の検出を誤る恐れがある。
【0027】そこで、このように、シートの抵抗値を検
知するシート抵抗値検知手段をさらに設け、シート端部
検知判定手段は、このシート抵抗値検知手段の検出結果
を加味してシート端部の検出を行うことで、シート自体
の抵抗値の変化に左右されることなく、正確にシート端
部の検出を行うことができる。
【0028】また、本発明のシート端部検出装置は、さ
らに、上記シート抵抗値検知手段はシートの体積抵抗を
検知する体積抵抗値検知手段であることを特徴とするこ
ともできる。
【0029】シートの材質としては紙が圧倒的に多く、
紙の場合、体積抵抗と表面抵抗は同一ではないが、ほぼ
比例関係にあることは周知のことである。そして、シー
トの体積抵抗値は、シートを挟持する部材間にバイアス
電圧を印加し、一方の部材とバイアス電圧を印加する電
源部材との間に配設した抵抗部材の両端の電圧を測定す
ることで、簡単に検出することができる。
【0030】したがって、シート抵抗値検知手段を別途
搭載させた場合、コスト高及び装置の大型化は避けられ
ないが、このように、シート抵抗値検知手段として体積
抵抗値検知手段を設けることで、シート自体の抵抗値の
変化に左右されることのない正確なシート端部の検出を
簡単かつ安価に実現することができる。
【0031】また、本発明のシート端部検出装置は、さ
らに、上記体積抵抗値検知手段は、上記2つのシート搬
送部材のうちのシート搬送方向上流側に位置する方に設
けられていることを特徴とすることもできる。
【0032】上流側のシート搬送部材に体積抵抗値検出
手段を設けることにより、シートが搬送されると同時に
シートの体積抵抗値の測定が可能となるので、シート自
体の抵抗値の変化に左右されることのない正確なシート
端部の検出を、簡単かつ安価に加えて、より確実に実現
させることができる。
【0033】さらに、本発明のシート端部検出装置は、
以下のように表現することもできる。
【0034】すなわち、用紙を搬送するための2つの導
電性ローラと、導電性ローラに電圧を供給する電源手段
と、2つの導電性ローラ間の抵抗値を検知する検知手段
と、検知手段からの検知結果に基づいて用紙端部の検出
を行う検出手段とを備えたことを特徴とする。これによ
れば、2つのローラ間の抵抗値を常に監視することによ
り、特別な検知機構を設けることなく用紙の先端・後端
の検出が可能となる。
【0035】また、さらに、前記導電性ローラはローラ
対であることを特徴としてもよい。これによれば、ロー
ラ対を用いることにより、用紙とローラとのニップが確
保できるので、安定した抵抗の測定が可能となる。
【0036】また、さらに、前記検知手段は導電性ロー
ラと電源手段の間に配された抵抗器の両端電圧を測定す
ることを特徴としてもよい。これによれば、抵抗器の両
端電圧から用紙の抵抗値を算出するので、装置が大型化
することなく低価格で用紙の抵抗値の測定が可能とな
る。
【0037】また、さらに、前記2つの導電性ローラの
駆動源は同一であることを特徴としてもよい。これによ
れば、同一の駆動源を用いることにより、安定した用紙
搬送が可能となると共に、常に安定した用紙抵抗の測定
が可能となる。
【0038】また、さらに、前記検出手段は用紙搬送と
同期し、所定の周期でサンプリングすることを特徴とし
てもよい。これによれば、導電性ローラの回転速度・回
転角は常に監視されているので、ローラの導電性ローラ
の駆動(用紙搬送)と同期して、サンプリングすること
により、正確な用紙の先端・後端が可能となる。
【0039】また、さらに、前記導電性ローラに用紙の
体積抵抗を検知する体積抵抗検知手段を備えたことを特
徴としてもよい。これによれば、用紙の体積抵抗を検出
することにより、環境(温度・湿度)の変化、または用
紙の種類に関係なく正確な用紙の先端・後端が可能とな
る。
【0040】また、特に体積抵抗検出手段は上流側の導
電性ローラに備えたことを特徴としてもよい。これによ
れば、上流側の導電性ローラに体積抵抗検出手段を設け
ることにより、用紙搬送が搬送されると同時に用紙の体
積抵抗の測定が可能となり、その体積抵抗を基準として
用紙の先端・後端検知を行うことにより、正確な用紙の
先端・後端が可能となる。
【0041】また、前記体積抵抗検知手段は導電性ロー
ラより上流の用紙搬送手段の駆動に応じて体積抵抗検知
手段を作動させることを特徴としてもよい。これによれ
ば、上流の用紙搬送手段の駆動に応じて体積抵抗検知手
段を作動させることにより、正確な用紙の先端検知が可
能となる。
【0042】また、前記体積抵抗検知手段は体積抵抗の
平均値を用いることを特徴としてもよい。これによれ
ば、体積抵抗の平均値を用いることにより、正確な用紙
の先端検知が可能となる。
【0043】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明に係る実
施の一形態について、図1〜図5を基に以下に説明す
る。
【0044】なお、本実施の形態では、本発明に係るシ
ート端部到来検出装置が、記録材であるシートを画像形
成プロセス部へと搬送する画像形成装置のシート搬送部
に搭載されている場合を例示するが、本発明に係るシー
ト端部到来検出装置の適用範囲は、何らこれに限定され
るものではなく、例えばシートが原稿であり、原稿を搬
送する自動原稿搬送装置等に本発明に係るシート端部検
出装置を搭載させることもできる。
【0045】図2に示すように、画像形成装置1はその
上部に、原稿セットトレイ上にセットされた複数枚の原
稿を1枚ずつ原稿台3上へ給送する自動原稿搬送装置2
を備えている。
【0046】また、自動原稿搬送装置2の下方には、原
稿台3上に載置された原稿の画像を走査して読み取るス
キャナ装置4が備えられている。スキャナ装置4は、原
稿台3上に載置された原稿の画像だけでなく、自動原稿
搬送装置2と関連した動作により、自動原稿搬送装置2
にて原稿台3上に搬送される原稿の画像も、所定の露光
位置にて読み取るようになっている。
【0047】スキャナ装置4は、原稿面上を露光するラ
ンプリフレクターアセンブリ5、原稿からの反射光像を
光電変換素子であるCCD9に導くための第1,第2,
第3の反射ミラー6a〜6c、各反射ミラー6a〜6c
にて導かれた原稿からの反射光像をCCD9に結像させ
るための光学レンズ8、及び原稿からの反射光像を電気
的画像信号に変換する上述したCCD9から構成されて
いる。このうち、ランプリフレクターアセンブリ5と第
1の反射ミラー6aとは、第1の走査ユニット7aに搭
載され、第2,第3の反射ミラー6b・6cは、第2の
走査ユニット7bに搭載されている。
【0048】このようなスキャナ装置4にて読み取られ
た原稿画像は、画像データとして図示しない画像処理部
へと送られて画像データに対して所定の画像処理が施さ
れた後、画像メモリに一旦記憶される。そして、その
後、出力指示に応じて適宜読み出され、読み出された画
像データは、画像形成プロセス部11のレーザー書き込
みユニット(以下、LSU)10へと転送される。
【0049】LSU10は、画像メモリから読み出した
画像データや、外部の装置から転送されてきた画像デー
タに応じてレーザー光を出射して、感光体ドラム12に
画像データに応じた静電潜像を形成する装置である。L
SU10は、特に図示してはいないが、レーザー光を出
射する半導体レーザー光源、レーザー光を等角速度偏向
するポリゴンミラー、及び等角速度で偏向されたレーザ
ー光が感光体ドラム12上において等角速度で偏向され
るように補正するf−θレンズなどから構成されてい
る。
【0050】画像形成プロセス部11は、スキャナ装置
4の下方に設置された画像プリンタ装置13に搭載され
ており、上記LSU10にて感光体ドラム12に形成さ
れた静電潜像を現像剤であるトナーを用いて顕像化し、
顕像であるトナー像を、記録材であるシートに転写させ
る機能を有している。
【0051】画像形成プロセス部11には、上記感光体
ドラム12を中心としてその周囲に、感光体ドラム12
を所定の電位に帯電させる帯電器14、感光体ドラム1
2上に形成された静電潜像にトナーを供給して顕像化す
る現像器15、感光体ドラム12表面に形成されたトナ
ー像をシートに転写する転写器16、余分なトナーを回
収するクリーニング器17、及び除電器(図示せず)等
が備えられている。なお、LSU10の露光位置は、帯
電器14と現像器15との間である。
【0052】LSU10によって感光体ドラム12表面
に形成された静電潜像は、現像器15内のトナーにより
顕像化されてトナー像となり、該トナー像は、転写器1
6によって、感光体ドラム12と転写器16との間(転
写位置)にタイミングを合わせて搬送されたシート上に
静電転写され、その後、定着ユニット18へと送られ
る。
【0053】上記定着ユニット18は、シート上に転写
されたトナー像を、加熱・加圧して定着させる装置であ
る。定着ユニット18の排出側には、シートをプリンタ
装置13より排出する排出ローラ24と、シートの裏面
に再度画像を形成するためにシートの前後を反転させる
スイッチバック路19とが配設されている。定着ユニッ
ト18を通過したシートは、排出ローラ24或いはスイ
ッチバック路19の何れかへ搬送されるようになってい
る。
【0054】スイッチバック路19へと搬送されたシー
トは、両面ユニット25内へ搬送され、再度、画像形成
プロセス部11へと送り込まれる。一方、排出ローラ2
4側へと搬送されたシートは、プリンタ装置13の排出
側に設けられたシート後処理装置22へと搬送される。
【0055】シート後処理装置22は、画像が形成され
たシートに対してステープルやパンチング等の所定の後
処理を行う装置であって、排出されたシートを積載する
積載トレイ20・21も設けられている。画像が形成さ
れ、必要に応じて後処理が施されたシートは、何れかの
積載トレイ20・21上に排出される。
【0056】また、画像形成プロセス部47の下方に
は、トナー像が転写されるシートを収容し、必要に応じ
てシートの供給と搬送とを担うシート供給搬送部30が
備えられている。このシート供給搬送部30は、プリン
タ装置13からそのさらに下方に設置された多段給紙装
置31へと跨って形成されている。
【0057】シート供給搬送部30は、手差トレイ31
や、上記した両面ユニット25、第1,第2,第3のシ
ートカセット26a〜26b等のシート給紙機構を備え
たシート収容部と、これらシート収容部から給紙された
シートを、画像形成プロセス部11の転写位置を経て定
着ユニット18へと搬送し、その後必要に応じて、シー
ト後処理装置22へ、或いはスイッチバック路19を介
して両面ユニット25へと搬送するシート搬送部とを備
えている。
【0058】このうち、シート搬送部は、シートを案内
する搬送ガイドと、該搬送ガイドの要所毎に設置され
た、シートを搬送する搬送ローラ対(搬送ローラ)とか
らなる。特に複数ある搬送ローラ対の中でも、画像形成
プロセス部11における上述の転写位置直前に配設され
ている搬送ローラ対38は、レジストローラ対と称され
る。レジストローラ対38は、シートを転写位置に搬入
する直前で一旦停止させ、画像形成プロセス部11のタ
イミングに合わせてシートの搬送を再開させることで、
画像形成動作とシート搬送動作とのタイミングを合わ
せ、シートの所定の位置に画像を正確に形成させる機能
を有している。
【0059】このような画像形成動作とシート搬送動作
とのタイミング合わせには、搬送中のシートの先端位置
を正確に検出する必要があり、詳細については後述する
が、この転写位置の直前のレジストローラ38にシート
端部が到達したことを検出可能なように、本発明に係る
シート端部検出装置が搭載されている。
【0060】上記レジストローラ対38を用いたタイミ
ング合わせを含め、画像形成装置1における各部の動作
は、画像形成装置1に備えられたCPU(Central Proc
essing Unit :中央処理装置)等からなる制御部33に
よって制御される。この制御部33には、スキャナ装置
4にて読み取った画像データ等を一時的に記憶する画像
メモリや、画像データに対して画像処理を施す画像処理
部等も備えられている。
【0061】次に、図1、図3〜図5を用いて、シート
端部検出装置の構成を詳細に説明する。
【0062】シート端部検出装置は、シート供給搬送部
30におけるシート端部の検出が必要な個所に設けられ
るもので、例えば本画像形成装置1では、レジストロー
ラ対38にシート端部、詳細にはシート先端が到達した
ことを検出できるように設けられている。
【0063】本発明に係るシート端部検出装置は、シー
トを搬送するシート搬送方向上流側と下流側の2つの搬
送ローラ対間に所定のバイアス電圧しておく一方、これ
ら搬送ローラ対間の抵抗値を絶えず測定しておき、搬送
ローラ対間にシートが介在することで起こる抵抗値の変
化を捉えてシート端部を検出するものである。
【0064】図1に、シート端部検出装置の概略構成を
示す。シート端部検出装置は、シートSを搬送するシー
ト搬送方向(矢印Aの方向)上流側と下流側の2つの搬
送ローラ対(導電性のシート搬送部材)50・51と、
これら搬送ローラ対50・51にバイアス電圧を供給す
る電源部(電圧印加手段)54と、これら搬送ローラ対
50・51間の抵抗値を検知する抵抗値検知部(抵抗値
検知手段)55と、該抵抗値検知部55にて検知された
抵抗値を基にシートSの端部を検出する端部検知判定部
(端部検知判定手段)57とからなる。
【0065】上記搬送ローラ対50・51には、電源部
54より所定のバイアス電圧が印加され、両搬送ローラ
対50・51間の抵抗値が測定される。したがって、搬
送ローラ対50・51を構成する一方の搬送ローラ対5
0a・51aは、導電性であることが必須であり、これ
ら搬送ローラ50a・51aに対向する搬送ローラ50
b・51bは共に電気的にフロートな状態となってい
る。
【0066】なお、ここでは上流側及び下流側の搬送ロ
ーラ対50・51を共にローラ対構成としたが、例えば
電気的にフロートな搬送ガイドをそれぞれ対向配置し、
搬送ローラ50a・51aと各搬送ガイドとでシートS
を挟持して搬送する構成とすることもできる。但し、ロ
ーラ対構成としたほうが、シートSと搬送ローラ50a
・51aとのニップを確保できるので、搬送性が良好と
なることに加え、抵抗値を測定する際に接点が不安定に
ならず、安定するといった利点がある。
【0067】また、このような上流側及び下流側の搬送
ローラ対50・51は、駆動源を同一とすることが好ま
しい。同一駆動源とすることで、安定したシートSの搬
送が可能となると共に、常に安定して搬送ローラ対50
・51間の抵抗測定が実施できる。
【0068】電源部54は定電圧電源で、電源部54の
正極側が上流側の搬送ローラ50aに接続され、負極側
が下流側の搬送ローラ51aに接続されている。
【0069】抵抗値検知部55は、電源部54と下流側
の搬送ローラ対51との間に接続されたシート検知用抵
抗(抵抗部材)53と、シート検知用抵抗53の両端の
各電圧を測定し、その電位差V1を端部検知判定部57
へ出力する電圧測定部56とからなる。電圧測定部56
は、シート検知用抵抗53の両端の電位差V1を、搬送
ローラ対50・51間の抵抗値を表す情報として端部検
知判定部57に出力する。なお、ここでは、シート検知
用抵抗53を、電源部54と下流側の搬送ローラ51a
との間に配設したが、電源部54と上流側の搬送ローラ
50aとの間に配設することもできる。
【0070】端部検知判定部57は、シート検知用抵抗
53の両端の電位差V1を基に、搬送ローラ対50・5
1間の抵抗値が、搬送ローラ対50・51間におけるシ
ートSの介在の状態で変化することを捉え、該変化より
シート端部の検出を行う。
【0071】ここで、電圧測定部56と端部検知判定部
57とは、前述したCPU等よりなる画像形成装置1の
制御部33にて構成されている。なお、抵抗値検知部5
5の構成として、上流側及び下流側の搬送ローラ対50
・51間の抵抗値そのものを直接測定して、抵抗値の変
化を直に検出可能な装置を具備させる構成も考えられる
が、端部検知判定部57を構成するCPUには、抵抗値
そのものを直接測定する機能は具備されていないため、
装置の大型化は免れない。これに対し、抵抗変化を電位
差、つまりシート検知用抵抗53の両端の電圧を基に抵
抗変化を検出してシート端部の検知を行う上記構成は、
CPUがもともと有する機能のみを用いて構成できるの
で、装置の大型化を招来せず有利である。
【0072】このような構成のシート端部検出装置は、
例えば、図2の手差しトレイ31より給紙されたシート
Sの端部を、手差しトレイ31から上述の転写位置に搬
送されるまでの間で検出するのであれば、図中、破線で
囲んだ部分35の上流側及び下流側に位置する2つの搬
送ローラ間の抵抗値を測り得るように設けられる。
【0073】つまり、手差しトレイ31の給紙ローラ3
6に連動するように設けられた搬送ローラ対37が上流
側の搬送ローラ対50に相当し、転写位置直前に設けら
れたレジストローラ対38が、下流側の搬送ローラ対5
1に相当し、これら搬送ローラ対50・51間の抵抗値
を測定し得るように設けられる。
【0074】続いて、端部検知判定部57による、シー
ト検知用抵抗53の両端の電位差V1に基づくシート端
部の検出方法を説明する。
【0075】図3に、図1に示したシート端部検出装置
の等価回路を示す。この等価回路において、Rm1はシ
ート検知用抵抗53の抵抗値、Rr1は上流側及び下流
側の搬送ローラ対50・51の有する各抵抗値を合成し
たローラ合成抵抗値、Rp1は搬送ローラ対50・51
間のローラ間抵抗値を意味している。
【0076】この等価回路で示されるように、これら直
列に接続された各抵抗値Rm1・Rr1・Rp1には、
電源部54により定電圧Vappが印加されている。こ
のとき、シート検知用抵抗53の両端の電位差V1は、
以下の(1)式で表される。
【0077】
【数1】
【0078】一方、図4(a)〜(d)に、上流側及び
下流側の搬送ローラ対50・51に対して、この間を搬
送されるシートSのとり得る状態を示す。シートSのと
り得る状態は、同図(a)〜(d)に示す4種類とな
る。
【0079】同図(a)は、上流側の搬送ローラ対50
にシートSが到達し、上流側の搬送ローラ対50にのみ
シートSが挟み込まれた状態を示している。同図(b)
は、同図(a)の状態よりもシートSがさらに搬送さ
れ、下流側の搬送ローラ対51aにもシートSが到達
し、上流側及び下流側の搬送ローラ対50・51の両方
に、シートSが跨るように挟まれた状態を示している。
同図(c)は、同図(b)の状態よりもさらにシートS
が搬送され、上流側の搬送ローラ対50から抜け出て、
下流側の搬送ローラ対51にのみシートSが挟み込まれ
た状態を示している。同図(d)は、同図(a)の状態
となる前、或いは、同図(c)の状態よりもシートSが
さらに搬送された状態である、上流側及び下流側の搬送
ローラ対50・51の両方共にシートSが挟まれていな
い状態を示している。
【0080】同図(a)〜(d)に示す4種類の各状態
において、上流側及び下流側の搬送ローラ対50・51
間のローラ間抵抗値Rp1を考えると、以下のようにな
る。
【0081】図4(b)のように、上流側及び下流側の
搬送ローラ対50・51に同一のシートSが挟まれてい
る状態では、シートS内を電流が流れる。したがって、
図4(b)の状態におけるローラ間抵抗値Rp1(b)
は、シートSの抵抗値で決定される。
【0082】これに対し、図4(b)以外の(a)また
は(c),(d)の状態では、上流側及び下流側の搬送
ローラ対50・51間、或いは、これら搬送ローラ対5
0・51とシートSとの間には空隙ができる。空隙の抵
抗値は、紙等からなるシートSの抵抗値に比べて非常に
大きいため、図4(a)または(c),(d)の状態に
おけるローラ間抵抗値Rp1(a)またはRp1
(c),Rp1(d)と、シートSの抵抗値で決定され
るローラ間抵抗値Rp1(b)とは、以下のような関係
となる。
【0083】Rp1(a)またはRp1(c),Rp1
(d) >> Rp1(b) ここで、シート検知用抵抗値Rm1とローラ合成抵抗値
Rr1の両値は変化しないので、上記した(1)式よ
り、図4(a)〜(d)の各状態におけるシート検知用
抵抗53の両端の電位差V1(a)〜V1(d)とは、
以下のような関係となる。
【0084】V1(a)またはV1(c),V1(d)
<< V1(b) この様子を、時間とシート検知用抵抗53の両端の電位
差V1との関係としてグラフで表すと、図5のようにな
る。
【0085】図5に示すように、シートSの搬送に伴
い、上流側及び下流側の搬送ローラ対50・51に対す
るシートSの位置状態が、図4(d)から図4(a)、
図4(b)、図4(c)、図4(d)へと移り変わる。
このとき、電位差測定部56より端部検知判定部57へ
入力される電位差V1は、図4(a)から図4(b)の
状態へと移行するタイミング、つまり、シートSの先端
が下流側の搬送ローラ51aに噛み込んだタイミング
で、V1(a)またはV1(c),V1(d)の低電位
からV1(b)の高電位に立ち上がり、図4(d)から
図4(c)の状態へと移行するタイミング、つまり、シ
ートSの後端が上流側の搬送ローラ50aから離れたタ
イミングで、V1(b)の高電位からV1(a)または
V1(c),V1(d)の低電位に立ち上がる。
【0086】したがって、端部検知判定部57は、電位
差V1をモニタしておくことで、シートSの先端が下流
側の搬送ローラ対51に到達したこと、及びシートSの
後端が上流側の搬送ローラ対50より離れたことを検知
し、シートSの先端、後端を検出する。
【0087】このようなシート端部検出装置が、図2の
手差しトレイ31の給紙ローラ36に連動する搬送ロー
ラ対37を搬送ローラ対50とし、レジストローラ対3
8を下流側の搬送ローラ対51として構成されている場
合、端部検知判定部57は、シートSの先端がレジスト
ローラ対38に到達したタイミングでシート先端を検出
し、シートSの後端が搬送ーラ対37を抜けたタイミン
グでシート後端を検出する。
【0088】ところで、上述したように、端部検知判定
部57は、画像形成装置1に備えられた制御部33にて
構成されているが、制御部33自体は、その他の機能を
司っているため、常に、シート端部の検出を行うことは
できない。
【0089】そこで、ここでは、端部検知判定部57
は、シートSの搬送開始と同期し、所定のサンプリング
周期で、シート端部の検出を行うようになっている。こ
れにより、制御部33としてその他の機能を実行しなが
ら、確実にシート端部を検出することができる。上流側
及び下流側の搬送ローラ対50・51の回転速度・角速
度等は、常に制御部33にて監視されているので、所定
のサンプリング周期で検出したとしても、シート先端が
下流側の搬送ローラ対51に達した瞬間、及びシート後
端が上流側の搬送ローラ対50より抜け出た瞬間を精度
良く検出することができる。
【0090】上記制御部33は、シートSの先端が検出
されると、一旦レジストローラ対38の回転を停止し、
画像形成プロセス部における画像形成のタイミングと合
わせて搬送を再開する。また、上記制御部33は、シー
トSの後端が検出されると、手差しトレイ31より次ペ
ージの画像を形成するシートSの給紙タイミング、つま
り、給紙ローラ36の駆動タイミングを決定する。
【0091】このようなシート端部の検出を可能にする
具体的な条件の一例を以下に示す。
【0092】・上流側及び下流側の搬送ローラ対50・
51間にシートSが挟まれている図4(b)の状態のロ
ーラ間抵抗値Rp1(b):1010Ω ・上流側及び下流側の搬送ローラ対50・51のどちら
か一方にシートSが挟まれている図4(a)(c)の状
態、又はどちらの搬送ローラ対50・51にもシートS
が挟まれていない図4(d)の状態のローラ間抵抗値R
p1(a),Rp1(c),Rp1(d):1015Ω ・ローラ合成抵抗値Rr1:1010Ω ・シート検知用抵抗53の抵抗値Rm1:1010Ω ・電源部54の電源電圧Vapp:24V このような条件の場合、図4(a)〜(d)の各状態に
おける電位差V1(a)〜V1(d)の値は、前述した
(1)式より以下のようになる。
【0093】 V1(b)=1010Ω/(1010Ω+1010Ω+1010Ω)・24V =8V V1(a)またはV1(c),V1(d) =1010Ω/(1010Ω+1010Ω+1015Ω)・24V =0V ここで、シートSの有無を判定する判定電圧V1jud
=4Vであると、シート検知用抵抗53の両端の電位差
は、シートSの先端及び後端を検知するのに充分な値で
あることがわかる。
【0094】以上のように、本実施の形態の画像形成装
置に搭載されたシート端部検出装置は、シートSを搬送
する上流側及び下流側の搬送ローラ対50・51の2つ
の搬送ローラ間に電源部54にて所定のバイアス電圧
(Vapp)を印加しておく一方、これら搬送ローラ対
50・51間の抵抗値を絶えず抵抗値検知部55にて測
定させておくことで、端部検知判定部57が、搬送ロー
ラ対50・51間にシートSが介在することによる抵抗
値の変化を捉えてシートSの先端及び後端を検出する構
成である。
【0095】このようなシート端部検出装置では、シー
ト搬送路にもともと備えられているシート搬送部材を用
いており、シート搬送路に別途に、アクチュエータやフ
ォトセンサ等のシート端部検出のための機構を備えるも
のではないので、シート搬送路を狭めるようなことはな
く、ジャムの要因とはならない。しかも、シートを搬送
する搬送ローラ対を導電性とし、これらにバイアス電圧
を印加すると共に、シート搬送対間の抵抗値を測定する
のみであるので、ものもと画像形成装置に備えられてい
る電源部や制御部の改良にて対応でき、コスト高ともな
らない。
【0096】また、これによれば、フォトセンサを用い
た場合のように、紙粉による汚染で、誤検出するような
ことはなく、かつ、検出可能なシートの素材は、抵抗値
変化によるシート端部の検出が可能な程度な導電性を有
していれば、不透明なものに限定されることもない。ま
た、アクチュエータを用いた場合のように、アクチュエ
ータの戻り時間等を考慮する必要がなく、高速連続搬送
であっても問題なくシート端部を検出することができ
る。
【0097】なお、上記の説明では、上流側及び下流側
の搬送ローラ対50・51を、搬送ローラ対37及びレ
ジストローラ対38とし、手差しトレイ31から給紙さ
れたシートSの端部を検出する場合を説明したが、両面
ユニット25や、第1,第2,第3のシートカセット2
6a〜26b等より給紙されたシートSを対象としてシ
ート端部を検出する場合は、図2に示す搬送ローラ対4
0或いは搬送ローラ対41をそれぞれ上流側の搬送ロー
ラ対50とし、レジストローラ38を下流側の搬送ロー
ラ対51とすればよい。
【0098】また、ここではシートSの材質として紙を
例示したが、空隙つまり空気に対して抵抗値が判定可能
な程度に小さければシートSの材質は問わない。例え
ば、シートSがOHPであっても、その表面に適当な改
質処理が施されており、空気に対するその抵抗値が判定
可能な程度であれば検出可能である。
【0099】〔実施の形態2〕本発明のその他の実施の
形態について、図6〜図9を用いて、以下に説明する。
なお、説明の便宜上、実施の形態1にて用いた部材と同
じ機能を有する部材については同じ部材番号を付記し説
明を省略する。
【0100】ところで、シートSの抵抗値は、環境や材
質・厚み等によっても変化する。シートSの抵抗値が変
化した場合でも、実施の形態1で示したV1(a),V
1(c)及びV1(d)とV1(b)との関係は保たれ
るが、シートSの抵抗値が高くなったときに検出される
電位差V1(b)は低い値となる。そのため、判定電圧
V1judが固定である場合、電位差V1(b)の方が
判定電圧V1judより小さくなってしまい、シートS
の有無を判断することができず、シート端部の判定を間
違える恐れがある。
【0101】そこで、本実施の形態では、シート端部検
出装置が、シートSの抵抗値変化に応じて、シートS有
無を判断する判定電圧V1judを切り換えるようにな
っている。これにより、シートSの抵抗値に左右される
ことなく、環境や材質、厚み等でシートSの抵抗が変化
した場合にも正しくシートSの有無を検出して、シート
Sの先端及び後端を検知可能となる。
【0102】シートSの抵抗値変化に応じて、判定電圧
V1judを切り換えるにあたり、シートSの抵抗値そ
のものを検知するシート抵抗値検知手段を具備させる構
成が最も望ましいことは言うまでもないが、コスト高の
招来は否めない。
【0103】そこで、本実施の形態では、シートSの体
積抵抗値を測定するようにしている。シートSの材質と
しては紙が多用されており、紙の場合、体積抵抗と表面
抵抗は同一ではないが、ほぼ比例関係にあることは周知
のことである。シートSの体積抵抗値は、シートSを挟
持するある搬送ローラ対間にバイアス電圧を印加して電
流路を設けると共に該電流路に抵抗部材を配設してお
き、その両端の電圧を測定することで、簡単に検出する
ことができる。
【0104】図6に、本実施の形態の画像形成装置1に
搭載されたシート端部検出装置の概略構成を示す。
【0105】図6に示すように、上流側の搬送ローラ対
50に、該搬送ローラ対50に挟持されたシートSの体
積抵抗を検知できるように体積抵抗値検知部(体積抵抗
値検知手段)62が設けられている。
【0106】体積抵抗値検知部62は、上流側の搬送ロ
ーラ対50を構成する2つの導電性の搬送ローラ50a
・50b間に所定のバイアス電圧を印加する電源部54
と、搬送ローラ50bと電源部54との間に配設された
体積抵抗値検知用抵抗61と、この体積抵抗値検知用抵
抗61の両端の電圧を測定し、その電圧差V2を端部検
知判定部57へと出力する電圧測定部60とからなる。
なお、ここでは、対を成す搬送ローラ50a・50b間
に所定のバイアス電圧を印加する電源部54を、実施の
形態1で説明した搬送ローラ対50・51間の抵抗値を
測定するための電源部54と共用して部材点数を削減し
ているが、別に電源部を設けてもよい。
【0107】端部検知判定部57は、この体積抵抗値検
知用抵抗61の両端の電位差V2を基にシートSの体積
抵抗値を算出し、算出した体積抵抗値に応じて判定電圧
V1judを切り換える。
【0108】なお、体積抵抗値検知部62がさらに設け
られ、端部検知判定部57が、この体積抵抗値検知部6
2による体積抵抗値をシート端部の検知判定に加味する
点以外は、実施の形態1のシート端部検出装置と同じ構
成を有している。
【0109】図7に、シート端部検出装置の等価回路を
示す。この等価回路において、実施の形態1と同様に、
Rm1はシート検知用抵抗53の抵抗値、Rr1は上流
側及び下流側の搬送ローラ対50・51の有する各抵抗
値を合成したローラ合成抵抗値、Rp1は搬送ローラ対
50・51間のローラ間抵抗値を意味している。そし
て、Rm2は体積抵抗値検知用抵抗61の抵抗値、Rr
2は上流側の搬送ローラ対50の有する抵抗値、つま
り、搬送ローラ50a・50bの各抵抗値を合成したロ
ーラ合成抵抗値、Rp2は搬送ローラ50a・50b間
のローラ間抵抗値を意味している。
【0110】この等価回路で示されるように、これら直
列に接続された各抵抗値Rm1・Rr1・Rp1には、
電源部54により定電圧Vappが印加されると共に、
これら直列に接続された各抵抗値Rm2・Rr2・Rp
2にも、電源部54により定電圧Vappが印加されて
いる。
【0111】このとき、シート検知用抵抗53の両端の
電位差V1は、前述と同じ(1)式で表される一方、体
積抵抗値検知用抵抗61の両端の電位差V2は、(2)
式で表される。
【0112】
【数2】
【0113】シートSの抵抗値(体積抵抗値に比例)が
環境により変化し、シートSを挟んで状態で搬送ローラ
50a・50b間で検出されるローラ間抵抗値Rp2
が、Rp2(High)>Rp2(Medium)>R
p2(Low)のように変化したとする。
【0114】ここで、体積抵抗値検知用抵抗61の抵抗
値Rm2とローラ合成抵抗値Rr2の両値は変化しない
ので、上記した(2)式より、シートSを挟んだ状態に
おける体積抵抗値検知用抵抗61の両端の電位差V2
(High)〜V2(Low)は、以下のような関係と
なる。
【0115】V2(High) < V2v(Medi
um) < V2(Low) 端部検知判定部57は、電位差V2判定用の判定電圧V
2judと測定した電位差V2toの関係が、 V2jud>V2 の場合には、シートSの有無を判断する判定電圧V1j
udを下げる。これにより、シートSの抵抗値が変化し
ても、正しくシートSの有無を検知し、ひいては正確に
シート端部を検出することができる。
【0116】図8に、シートSの抵抗値と、搬送ローラ
対50・51間に跨るようにシートSが挟まれた図4
(b)の状態におけるシート検知用抵抗53の両端の電
位差V1(b)との関係を表したグラフを示す。
【0117】シートSの抵抗値が図8の実線Bより小さ
い場合、電位差V1(b)が8V以上なので、シートS
の有無を判断する判定電圧V1jud=4Vとすれば十
分余裕をもって判定可能なことがわかる。しかしなが
ら、シートSの抵抗値がそれより高くなると電位差V1
(b)の値は8Vより小さくなり、判定電圧V1jud
=4Vに対して充分な余裕がなくなり、判定を間違える
可能性がある。
【0118】図9に、シートSの抵抗値と、上流側の搬
送ローラ対50にシートSが挟まれた状態における体積
抵抗値検知用抵抗61の両端の電位差V2との関係を表
したグラフを示す。
【0119】シートSの有無を判断する判定電圧V1j
udの値を、下流側で測定したシートSの体積抵抗値に
応じる電位差V2の1/2の値に設定することで、シー
トSの抵抗値が高くなっても判定を間違えることはな
い。
【0120】なお、体積抵抗値の算出にあたっては、正
確な値を求めるために、平均値を用いることがより望ま
しい。また、上流側の搬送ローラ対50に体積抵抗検出
部62を設けているので、シートSが搬送されると同時
にシートSの体積抵抗値の測定が可能となり、その体積
抵抗値を基準としてシートS先端・後端検知を行うこと
で、より正確な用紙の先端・後端が可能となる。また、
体積抵抗値検知部62の動作タイミングとしては、これ
ら搬送ローラ対50・51より上流の他の搬送ローラ対
の駆動に応じて作動させることが望ましい。これによ
り、適切なタイミングで体積抵抗値に応じて判定電圧V
1judを切り換えることができ、より正確な用紙の先
端・後端が可能となるこのようなシート端部の検出を可
能にする具体的な条件の一例を以下に示す。
【0121】・上流側及び下流側の搬送ローラ対50・
51間にシートSが挟まれている図4(b)の状態のロ
ーラ間抵抗値Rp1(b):1011Ω ・上流側及び下流側の搬送ローラ対50・51のどちら
か一方にシートSが挟まれている図4(a)(c)の状
態、又はどちらの搬送ローラ対50・51にもシートS
が挟まれていない図4(d)の状態のローラ間抵抗値R
p1( a),Rp1(c),Rp1(d):1015Ω ・ローラ合成抵抗値Rr1:1010Ω ・シート検知用抵抗53の抵抗値Rm1:1010Ω ・電源部54の電源電圧Vapp:24V ・上流側搬送ローラ50対を構成する搬送ローラ50a
・50b間にシートSが挟まれている状態の搬送ローラ
50a・50b間のローラ間抵抗値Rp2:1011Ω ・ローラ合成抵抗値Rr2:1010Ω ・体積抵抗値検知用抵抗61の抵抗値Rm2:1010Ω このような条件の場合、シートSを挟んだ状態における
体積抵抗値検知用抵抗61の両端の電位差V2(Hig
h)〜V2(Low)の値は、前述した(1)式及び
(2)式より以下のようになる。
【0122】 V1(b)=1010Ω/(1010Ω+1011Ω+1010Ω)・24V =2V V1(a)またはV1(c),V1(d) =1010Ω/(1010Ω+1010Ω+1015Ω)・24V =0V V2=1010Ω/(1010Ω+1011Ω+1010Ω)・24V =2V よって、ここでは、シートSの有無を判定する判定電圧
V1jud=V2/2=1Vとすることで、シート検知
用抵抗53の両端の電位差V1より、シートSの先端及
び後端を正確に検知することができる。
【0123】以上のように、本実施の形態の画像形成装
置に搭載されたシート端部検出装置は、シートSを搬送
する上流側及び下流側の搬送ローラ対50・51の2つ
の搬送ローラ間に電源部54にて所定のバイアス電圧
(Vapp)を印加しておく一方、これら搬送ローラ対
50・51間の抵抗値を絶えず抵抗値検知部55にて測
定させておくことで、端部検知判定部57が、搬送ロー
ラ対50・51間にシートSが跨ることによる抵抗値の
変化を捉えてシートSの先端及び後端を検出する構成に
加えて、搬送ローラ対50・51間にシートSが跨って
いる状態を判別する判別電圧V1を、シートSの抵抗値
に応じて切り換えるようになっている。
【0124】したがって、シートSの抵抗値に左右され
ることなく、環境や材質、厚み等でシートSの抵抗が変
化した場合にも正しくシートSの有無を検出して、シー
トSの先端及び後端を検知可能となり、実施の形態1に
記載したシート端部検出装置よりも正確なシート端部検
知を実現する。
【0125】
【発明の効果】本発明のシート端部検出方法は、以上の
ように、シート搬送路にシート搬送方向に沿って併設さ
れた2つの導電性のシート搬送部材間に所定のバイアス
電圧を印加しておき、これらシート搬送部材間の抵抗値
を測定することで、シート搬送路を搬送されるシートの
端部を検出することを特徴としている。
【0126】シート搬送方向に沿って併設された2つの
シート搬送部材を導電性とし、これらシート搬送部材間
にバイアス電圧を印加しておくと、2つのシート搬送部
材間に跨るような状態でシートが搬送されている期間の
み、シートを通って電流が流れるので、その抵抗値の変
化より、シートの端部を検出することができる。
【0127】このような方法によるシート端部の検出
は、シート搬送路にもともと備えられているシート搬送
部材を用いており、シート搬送路に別途に、アクチュエ
ータやフォトセンサ等のシート端部検出のための機構を
備えるものではないので、シート搬送路を狭めるような
ことはなく、ジャムの要因とはならない。しかも、シー
ト搬送部材を導電性とし、これらにバイアス電圧を印加
すると共に、シート搬送部材間の抵抗値を測定するのみ
であるので、シート搬送装置等に備えられている電源部
や制御部の改良にて対応でき、コスト高ともならない。
【0128】また、このような方法によるシート端部の
検出は、フォトセンサを用いた場合のように、紙粉によ
る汚染で、誤検出するようなことはなく、かつ、検出可
能なシートの素材は、抵抗値変化によるシート端部の検
出が可能な程度な導電性を有していれば、不透明なもの
に限定されることもない。また、アクチュエータを用い
た場合のように、アクチュエータの戻り時間等を考慮す
る必要がなく、高速連続搬送であっても問題なくシート
端部を検出することができる。
【0129】これにより、高速連続搬送にも対応可能で
あると共に、紙粉等による汚れにも強く、検出可能なシ
ートの素材が不透明なものに限定されることもなく、か
つ、シート搬送路にジャムの要因となるような専用のシ
ート端部検出機構を設けることなく簡単かつ安価なシー
ト端部検出方法を提供できるという効果を奏する。
【0130】本発明のシート端部検出装置は、以上のよ
うに、シート搬送路を搬送されるシートの端部を検出す
るシート端部検出装置であって、シート搬送路にシート
搬送方向に沿って併設された2つの導電性のシート搬送
部材と、上記2つのシート搬送部材間に、所定のバイア
ス電圧を印加する電圧印加手段と、上記2つのシート搬
送部材間の抵抗値を検知するシート搬送部材間抵抗値検
知手段と、上記シート搬送部材間抵抗値検知手段の検知
結果に基づいてシートの端部を検出するシート端部検知
判定手段とを備えたことを特徴としている。
【0131】これは、上記したシート端部検出方法を実
現し得るシート端部検出装置の構成を提供するものであ
る。
【0132】これにより、高速連続搬送にも対応可能で
あると共に、紙粉等による汚れにも強く、検出可能なシ
ートの素材が不透明なものに限定されることもなく、か
つ、シート搬送路にジャムの要因となるような専用のシ
ート端部検出機構を設けることなく簡単かつ安価な構成
のシート端部検出装置を提供できるという効果を奏す
る。
【0133】また、本発明のシート端部検出装置におい
ては、さらに、上記シート搬送部材は、一対のローラ間
にシートを挟み込んで搬送するローラ対構成であること
を特徴とすることもできる。
【0134】これにより、シートとローラとのニップを
確保できるので、搬送性が良好となることに加え、抵抗
値を測定する際に接点が不安定にならず、安定化すると
いった効果を併せて奏する。
【0135】また、本発明のシート端部検出装置におい
ては、さらに、上記シート搬送部材間抵抗値検知手段
は、上記電圧印加手段と上記シート搬送部材との間に配
設された抵抗部材の両端電圧を測定することで、シート
搬送部材間の抵抗値を検知するようになっていることを
特徴とすることもできる。
【0136】これにより、シート搬送部材間抵抗値検知
手段を、シート搬送装置等の制御部がもともと有する機
能のみを用いて構成できるので、装置の大型化並びにコ
スト高を招来することがないという効果を併せ奏する。
【0137】また、本発明のシート端部検出装置は、さ
らに、上記シート端部検知判定手段は、シートの搬送開
始と同期し、所定のサンプリング周期で、上記シート部
材間抵抗値検知手段の検知結果に基づくシート端部の検
出を行うようになっていることを特徴とすることもでき
る。
【0138】上述したように、上記シート端部検知判定
手段は、シート搬送装置等の制御部にその機能を付与す
ることで簡単に実現することができるが、制御部自体
は、その他の機能も司っているため、常に、シート搬送
部材間抵抗値検知手段の検知結果に基に、シート端部の
検出を行っておくことはできない。
【0139】しかしながら、これにより、制御部として
その他の機能を実行しながら、確実にシート端部を検出
することができるという効果を併せて奏する。
【0140】また、本発明のシート端部検出装置におい
ては、さらに、シートの抵抗値を検知するシート抵抗値
検知手段がさらに備えられ、上記シート端部検知判定手
段は、上記シート抵抗値検知手段の検出結果を加味して
シート端部の検出を行うようになっていることを特徴と
することもできる。
【0141】シートの抵抗値は、環境や材質・厚み等に
よっても変化するため、シートを電流が流れることによ
るシート搬送部材間の抵抗値変化を基にシート端部の検
出を行う場合、シートの抵抗値に左右されて、シート端
部の検出を誤る恐れがあるが、これにより、シート自体
の抵抗値の変化に左右されることなく、正確にシート端
部の検出を行うことができるという効果を併せて奏す
る。
【0142】また、本発明のシート端部検出装置は、さ
らに、上記シート抵抗値検知手段はシートの体積抵抗を
検知する体積抵抗値検知手段であることを特徴とするこ
ともできる。
【0143】このように、紙等の場合、体積抵抗と表面
抵抗とが比例関係にあるため、このように、シート抵抗
値検知手段としてシートの体積抵抗値を測定する体積抵
抗値検知手段を具備させることで、シート自体の抵抗値
の変化に左右されることのない正確なシート端部の検出
を簡単かつ安価に実現することができるという効果を併
せて奏する。
【0144】また、本発明のシート端部検出装置は、さ
らに、記体積抵抗値検知手段は、上記2つのシート搬送
部材のうちのシート搬送方向上流側に位置する方に設け
られていることを特徴とすることもできる。
【0145】これにより、シートが搬送されると同時に
シートの体積抵抗値の測定が可能となるので、シート自
体の抵抗値の変化に左右されることのない正確なシート
端部の検出を、簡単かつ安価に加えて、より確実に実現
させることができるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すもので、画像形成
装置のシート搬送部に搭載されたシート端部検出装置の
概略構成図である。
【図2】上記画像形成装置の構成を示す縦断面図であ
る。
【図3】上記シート端部検出装置の等価回路図である。
【図4】(a)〜(d)共に、上記シート端部検出装置
における2つの導電性の搬送ローラ対に対するシートの
搬送状態を示す図面である。
【図5】シート搬送に伴う、時間と、上流側及び下流側
の両搬送ローラ対間にシートが跨っている状態における
シート検知用抵抗の両端の電位差V1との関係を示すグ
ラフである。
【図6】本発明の実施のその他の形態を示すもので、画
像形成装置のシート搬送部に搭載されたシート端部検出
装置の概略構成図である。
【図7】上記シート端部検出装置の等価回路図である。
【図8】シートの抵抗値と、上流側及び下流側の両搬送
ローラ対間にシートが跨っている状態におけるシート検
知用抵抗の両端の電位差V1との関係を示すグラフであ
る。
【図9】シートの抵抗値と、上流側搬送ローラ対に挟持
されている状態におけるシート体積抵抗値検知用抵抗の
両端の電位差V2との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 画像形成装置 50 搬送ローラ対(シート搬送部材) 51 搬送ローラ対(シート搬送部材) 53 シート検知用抵抗(抵抗部材) 55 抵抗値検知部(シート搬送部材間抵抗値検知手
段) 57 端部検知判定部(シート端部検知判定手段) 62 体積抵抗値検知部(シート抵抗検知手段,体積
抵抗値検知手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート搬送路にシート搬送方向に沿って併
    設された2つの導電性のシート搬送部材間に所定のバイ
    アス電圧を印加しておき、これらシート搬送部材間の抵
    抗値を測定することで、シート搬送路を搬送されるシー
    トの端部を検出することを特徴とするシート端部検出方
    法。
  2. 【請求項2】シート搬送路を搬送されるシートの端部を
    検出するシート端部検出装置であって、 シート搬送路にシート搬送方向に沿って併設された2つ
    の導電性のシート搬送部材と、 上記2つのシート搬送部材間に、所定のバイアス電圧を
    印加する電圧印加手段と、 上記2つのシート搬送部材間の抵抗値を検知するシート
    搬送部材間抵抗値検知手段と、 上記シート搬送部材間抵抗値検知手段の検知結果に基づ
    いてシートの端部を検出するシート端部検知判定手段と
    を備えたことを特徴とするシート端部検出装置。
  3. 【請求項3】上記シート搬送部材は、一対のローラ間に
    シートを挟み込んで搬送するローラ対構成であることを
    特徴とする請求項2に記載のシート端部検出装置。
  4. 【請求項4】上記シート搬送部材間抵抗値検知手段は、
    上記電圧印加手段と上記シート搬送部材との間に配設さ
    れた抵抗部材の両端電圧を測定することで、シート搬送
    部材間の抵抗値を検知するようになっていることを特徴
    とする請求項2又は3に記載のシート端部検出装置。
  5. 【請求項5】上記シート端部検知判定手段は、シートの
    搬送開始と同期し、所定のサンプリング周期で、上記シ
    ート部材間抵抗値検知手段の検知結果に基づくシート端
    部の検出を行うようになっていることを特徴とする請求
    項2〜4に記載のシート端部検出装置。
  6. 【請求項6】シートの抵抗値を検知するシート抵抗値検
    知手段がさらに備えられ、 上記シート端部検知判定手段は、上記シート抵抗値検知
    手段の検出結果を加味してシート端部の検出を行うよう
    になっていることを特徴とする請求項2〜5の何れかに
    記載のシート端部検出装置。
  7. 【請求項7】上記シート抵抗値検知手段はシートの体積
    抵抗を検知する体積抵抗値検知手段であることを特徴と
    する請求項6に記載のシート端部検出装置。
  8. 【請求項8】上記体積抵抗値検知手段は、上記2つのシ
    ート搬送部材のうちのシート搬送方向上流側に位置する
    方に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の
    シート端部検出装置。
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