JP2003291517A - インクジェット記録媒体 - Google Patents

インクジェット記録媒体

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JP2003291517A
JP2003291517A JP2002133354A JP2002133354A JP2003291517A JP 2003291517 A JP2003291517 A JP 2003291517A JP 2002133354 A JP2002133354 A JP 2002133354A JP 2002133354 A JP2002133354 A JP 2002133354A JP 2003291517 A JP2003291517 A JP 2003291517A
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ink
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JP2002133354A
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Koichi Yanagiuchi
晃一 柳内
Tadashi Yoshida
正 吉田
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
Yoshihide Kimura
義英 木村
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低塗布量でも充分なインク吸収性を有するイ
ンクジェット記録媒体を提供すること。 【解決手段】 平均粒径が3.0〜6.0μmであって
吸油量が270ml以上であるシリカを濃度22%以上
で分散し、そのスラリーのB型粘度が700mPa・s
以下であるシリカ分散液を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の所属する技術分野】本発明は、インク受理層中
の顔料にシリカを用いたインクジェット用記録媒体に関
し、特に低塗布量でも印字濃度やインク吸収性に優れた
インクジェット記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式はフルカラー化
が容易なことや印字騒音が少ないことなどから近年急速
に普及してきた。この方式はノズルから記録媒体に向け
てインク液滴を高速で吐き出させるものであり、インク
中に多量の溶媒を含む。従って、記録媒体としては速や
かにインクを吸収する必要がある。また、最近のコンピ
ュータやデジタルカメラの普及により、銀塩写真に近い
画像が求められるようになってきている。そこで、イン
クジェット記録用紙には高い発色性、解像度及び色再現
性が必要となっている。
【0003】インクジェット記録媒体の形態としては、
いわゆる上質紙に代表される普通紙タイプと上質紙等の
紙、合成紙、合成樹脂フィルム等の支持体面上にインク
受理層を設けた塗工タイプに大別される。塗工タイプの
インクジェット記録媒体では、インク受理層中の隣接顔
料間の空隙や顔料粒子自体が持つ細孔でインクを吸収す
る。インク受理層に用いられる顔料としては、合成非晶
質シリカ、アルミナやアルミナ水和物(アルミナゾル、
コロイダルアルミナ、擬ベーマイト等)、珪酸アルミニ
ウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、軽質炭酸
カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、
硫酸カルシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、
珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の無機顔料や、
スチレン系プラスチックピグメント、尿素樹脂等の有機
顔料を用いることが可能であるが、中でも細孔特性や粒
度特性の制御範囲の広さをはじめ、白色度の高さや安全
性の実績、廉価であることから、合成非晶質シリカが代
表的なインク受理層用の顔料として多量に用いられてい
る。
【0004】インク受理層に合成非晶質シリカを用いる
ことは、特公平4−60434号公報、特開昭62−1
58084号公報、特開昭62−183382号公報、
特開平2−136279号公報、特開平5−13902
3号公報などに開示されている。
【0005】ここで合成非晶質シリカについて更に詳し
く説明する。合成非晶質シリカの製法には乾式法、エア
ロゲル法、湿式法、ゾル法があるが、インクジェット記
録媒体には湿式法シリカが主に用いられている。湿式法
シリカは一般に珪酸ナトリウムと硫酸の反応により合成
され、製造方法の違いにより更に沈降法シリカとゲル法
シリカに大別でき、それぞれ、平均粒径や吸油量の異な
るグレードが各社から市販されている。沈降法シリカは
比較的大きな1次粒子がゆるやかに結合したポーラスな
構造であるのに対し、ゲル法シリカ比較的小さい1次粒
子が強く結合した凝集構造となっている。
【0006】インクジェット記録媒体のインク受理層用
シリカについては、これまでも印字品質や作業性の面か
ら種々の検討がなされており、「インクジェット記録に
おけるインク・メディア・プリンターの開発技術」(2
000年 技術情報協会発行)123ページによれば、
平均粒径が3〜6μm程度、吸油量が250cm/1
00g以上のもの、また同書の146ページによれば、
平均粒径が2〜15μm、吸油量が180ml/100
g以上のものが好適であることが述べられている。これ
らの条件を満たすシリカとして、(株)トクヤマ製ファ
インシールシリーズや水澤化学工業(株)製ミズカシル
シリーズなどが挙げられる。これらのシリカを用いた場
合に、良好な品質のインクジェット記録媒体が得られて
いるが、更に塗工量を下げていく面では課題が残ってい
た。
【0007】インク受理層に用いられる合成非晶質シリ
カは、その平均粒径が小さい方がドット径が小さくなる
ため画質をシャープにし、また吸油量が大きい方がイン
ク吸収が良好になるため、インク受理層の塗工量を下げ
るのには有利である。しかしながら、シリカは水やバイ
ンダーなどを含む溶液に分散して塗工液を調製し、イン
ク受理層の顔料として利用するため、粒径が小さく吸油
量が大きいシリカは分散性が悪化することや、塗工層の
表面強度が低下しやすく、多量のバインダーを要するた
め塗工に悪影響が出やすいなどの理由でこれまで使用が
困難であった。また、使用する場合でもシリカ分散液調
製時の濃度を下げるなどの対策が必要であったため、完
成塗料の濃度が下がってしまい、所望の塗布量が得られ
にくい、表面強度が低下する、乾燥負荷が増大するなど
別の問題が生じやすかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、低塗布量でも充分なインク吸収性を有するインクジ
ェット記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、粒径が3.0〜6.0μmであって吸油量が27
0ml以上であるシリカを濃度22%以上で分散し、そ
のスラリーをJIS K7400(塗料一般試験方法)
中の4.5.3に規定される回転粘度計法で測定した粘
度(以下B型粘度という)が700mPa・s以下にな
るまで強制的に分散を進めたときに、低塗布量であって
もインク吸収や表面強度に優れたインクジェット記録媒
体が得られることを見出し、本発明に到達した。すなわ
ち、これまで使用が難しいと考えられていた平均粒径
3.0〜6.0μmであって吸油量が270ml以上で
あるような合成非晶質シリカであっても、分散状態を制
御すれば低塗工量でインク吸収や表面強度に優れたイン
クジェット記録媒体を得られることを見い出し、本発明
に到達した。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明に用いる支持体は特に限定されるも
のではなく、透明であっても不透明であっても良い。例
えば、セロハン、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質
ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル等
のプラスチックフィルム類、上質紙、印画紙原紙、画用
紙、画彩紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、
クラフト紙、含浸紙、合成紙等が挙げられ、適宜、用途
に応じて使用することができる。特にインク吸収性をが
ある支持体を使用することが好ましい。
【0012】本発明のインクジェット記録媒体に設けら
れるインク受理層に用いられる非晶質合成シリカとして
は、平均粒径が3.0μm〜6.0μm、平均吸油量が
270ml/100g以上である。平均粒径が3.0μ
m以下になると水への分散が極端に困難になるため好ま
しくない。また、平均粒径が6.0μmより大きくなる
と、シリカの水への分散は容易になり塗工層の表面強度
も確保しやすくなるが、画質のシャープさが失われる傾
向にあるため、好ましくない。吸油量は270ml/1
00g以上であることが必要である。吸油量が270m
l/100g以下の場合は、インク吸収性が不足するた
めに、より多くの塗工量が必要となる。シリカの平均粒
径と吸油量は、2種類以上混合して本発明の範囲とする
こともできる。顔料としてはシリカは、平均粒子径や吸
油量が種々のものが製品化されているとはいえ、所望の
平均粒径と吸油量を得るのは簡単ではない。数種を併用
することによって、所望の物性を有するものとすること
ができる。本発明では、併用に当たり、発明の範囲から
余り極端に離れていないものを併用することにより、課
題を確実に達成できる。合成非晶質シリカを混合して用
いる場合の、各のシリカの選定に当たっては、シリカ各
々の平均粒径、吸油量の算術平均値を用いれば良い。
【0013】本発明においては、平均粒径が3.0〜
6.0μmであり平均吸油量が270mlである合成非
晶質シリカを水または水にバインダーなどを添加した溶
液中に分散して塗工液調製に用いる。分散溶媒は水であ
ることが好ましい。分散濃度は22%以上であることが
好ましい。分散濃度がこれより低いと、分散時の作業性
は良化するが、本発明の効果が得られにくい。
【0014】本発明で規定するシリカは、水へ分散する
際に増粘しやすく作業性に劣るため、これまでは使用が
困難と考えられてきた。しかしながら、シリカ粒子によ
る水吸着が原因である、分散初期の粘度増加を過ぎる
と、分散時間に応じて分散液の粘度の低下が見られる。
分散液の粘度が低下する原因については明らかではない
が、平均粒径3.0〜6.0μmの吸油量が270ml
/100gであるシリカを22%以上の濃度で分散する
と、分散初期に著しい粘度増加が見られ、分散液のB型
粘度は5000mPa・s以上にまで増大する。しかし
敢えてこの状態で分散を続けると、高粘度によりシリカ
粒子に強いシェアがかかり、シリカ粒子は分散と衝突を
繰り返しながら、シリカ微粒子の相対的な割合が減少す
るためにシリカの粒径分布が狭くなるためではないかと
考えられる。
【0015】本発明においては、分散液の粘度はB型粘
度で700mPa・s以下とすることが必須である。分
散液の粘度がこれより大きいと、シリカ微粒子の割合が
多いためかか、バインダーがシリカに吸着される割合が
高くなり、結果として塗工層の表面強度が得られにくく
なる。分散液の粘度の下限は特にないが、700mPa
・s以下であれば充分に本発明の効果が得られる。
【0016】本発明において、シリカ分散液を調製する
際の分散設備は、本発明で規定される物性のシリカ分散
液を調製できる限り特に限定されるものではないが、攪
拌力の強い設備が必要であって、セリエミキサーやコー
レスミキサーを使用することが好ましい。
【0017】本発明において、シリカを分散させる際に
分散剤は使用しないことが好ましい。分散剤を使用する
と、シリカの水への親和性が高くなり、一時的な高粘度
状態が不十分となってシリカ分散液に強いシェアがかか
りにくく、そのためシリカ微粒子の凝集が起こりにくく
なり、結果として充分な表面強度が得られにくい傾向が
ある。
【0018】インク受理層には、通常塗膜としての特性
を維持するために結着剤を使用する。例えば酸化デンプ
ン、エーテル化デンプン、リン酸エステル化デンプンな
どのデンプン誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、カ
ゼイン、ゼラチン、大豆蛋白などのタンパク質類、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、無水マレイ
ン酸樹脂などの水溶性樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの共役ジエン系共重
合体ラテックス、アクリル酸エステル及びメタクリル酸
エステルの重合体または共重合体などのアクリル系共重
合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの
ビニル系共重合体ラテックス、あるいはこれらの各種共
重合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官
能基変性共重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂
などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤、ポリウレタン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラー
ル、アルキッド樹脂ラテックス等が挙げられる。本発明
においては、これらの結着剤の少なくとも1種を使用す
ることができるが、その配合部数は、前記の顔料100
重量部に対し、5〜60重量部であることが好ましい。
結着剤の配合部数が少ないと表面強度が不十分となり、
多すぎるとインク吸収性が不十分となる。
【0019】さらに、インク受理層には、染料インクを
使用したインクジェット記録方式においてインクを定着
させて印字濃度や印字物の耐水性を付与するために、上
記の他、金属塩やカチオン性化合物を含有することが望
ましい。この場合のカチオン性化合物とは、特に限定さ
れるものではなく、水性染料インク中に含有される水溶
性直接染料や水溶性酸性染料中のスルホン酸基、カルボ
シル基等と不溶な塩を形成する2級アミン、3級アミン
あるいは4級アンモニウム塩、あるいはジメチルジアリ
ルアンモニウムクロライドなどである。カチオン性化合
物は単独または2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0020】本発明のインクジェット記録媒体に設けら
れるインク受理層の塗工量は3〜15g/mであるこ
とが好ましく、更に好ましくは4〜10g/mであ
る。塗工量がこの範囲より少なすぎるとインク溶媒の吸
収が不十分となるので、特に混色系での画像で滲みが顕
著に認められる。また、インク受理層の塗工量が多すぎ
ると、巻き取ったものを平版にしたり、更に小判断裁す
る際に、塗工層が支持体から粉状に落ちたり、印字部を
擦っただけで塗工層が脱落する等、表面強度が不十分に
なるので好ましくない。
【0021】また、本発明のインクジェット記録媒体に
は、更に増粘剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、着
色染料、着色顔料、蛍光染料、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、防腐剤、耐水化剤、界面活性剤、湿潤紙力増強剤等
を発明の効果を損なわない範囲で適宜添加することがで
きる。
【0022】インク受理層を支持体表面に設けるため
に、一般的な塗工装置である各種ブレードコーター、ロ
ールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、
ゲートロールコーター、カーテンコーター、ショートド
ゥエルコーター、グラビアコーター、フレキソグラビア
コーター、サイズプレス等の各種装置をオンマシンまた
はオフマシンで使用することができる。
【0023】本発明においては、インク受理層を塗工し
た後にインク受理層をマシンカレンダー、スーパーカレ
ンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置で表面処
理することも可能である。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。また、実施例において示す「部」及び「%」
は、特に明示しない限り重量部及び重量%を示す。また
シリカ分散液のB型粘度はJIS K 5400(塗料
一般試験方法)中の4.5.3(回転粘度計)の規定に
基づいて、温度20℃、No.3ローター、60回転、
測定時間1分で測定したときの値である。 <実施例1> (基材)広葉樹漂白クラフトパルプ90%と針葉樹漂白
クラフトパルプ10%を混合叩解して濾水度を350m
lに調整したパルプに、カチオン化デンプン4部、アニ
オン化ポリアクリルアミド0.3部、及びアルキルケテ
ンダイマー乳化物0.5部を添加し、長網抄紙機で紙匹
を形成した。3段のウエットプレスを行った後、乾燥パ
ートで2段の緊度プレスを行い乾燥した後、燐酸エステ
ル化デンプン5%とポリビニルアルコール0.5%の液
をサイズプレスを用いて乾燥重量が3.6g/mとな
るように塗布し、乾燥後マシンカレンダー処理して坪量
175g/mの原紙を製造し基材とした。 (インク受理層の塗工)合成非晶質シリカ(ニップジェ
ルAZ−600、日本シリカ製、平均粒径4μm、吸油
量300ml)100部を水344部中に投入して、セ
リエミキサーを用いて2時間分散を行い、濃度22.5
%、B型粘度680mPa・sのシリカ分散液を得た。
この分散液をシリカ固形分で100部、ポリビニルアル
コール(PVA−117、クラレ製)25部、エチレン
酢酸ビニルエマルジョン(スミカフレックス401住友
化学製)10部、スチレンブタジエンラテックス(LX
438C日本ゼオン製)4部、ポリジアリルジメチルア
ンモニウムクロライド(PAS−H−10L日東紡績
製)4部、希釈水等を適宜添加した、固形分が22%の
カラーを、ブレードコーターを用いて塗工量が8g/m
となるように塗工し、実施例1のインクジェット記録
媒体を得た。 <実施例2>分散時間を3時間とした以外は実施例1と
同様にして、B型粘度が500mPa・sであるシリカ
分散液を得た。これを用いて実施例1と全く同様にして
実施例2のインクジェット記録媒体を得た。 <実施例3>合成非晶質シリカ(ニップジェルAZ−6
00、日本シリカ製、平均粒径4μm、吸油量300m
l)100部を、顔料分散剤SD−10(東亜合成製)
1部と水343部の混合物中に投入して、セリエミキサ
ーを用いて1時間30分分散を行い、シリカ濃度22.
5%、B型粘度700mPa・sのシリカ分散液を得
た。これを用いて実施例1と全く同様にして実施例3の
インクジェット記録媒体を得た。 <比較例1>分散時間を1時間とした以外は実施例1と
同様にして、B型粘度が810mPa・sであるシリカ
分散液を得た。これを用いて実施例1と全く同様にして
比較例1のインクジェット記録媒体を得た。 <比較例2>分散時間を30分とした以外は実施例1と
同様にして、B型粘度が1100mPa・sであるシリ
カ分散液を得た。これを用いて実施例1と全く同様にし
て比較例2のインクジェット記録媒体を得た。 <比較例3>分散時間を2時間、分散濃度を20%とし
た以外は実施例1と同様にして、B型粘度450mPa
・sのシリカ分散液を得た。これを用いて実施例1と全
く同様にして比較例3のインクジェット記録媒体を得
た。 <比較例4>合成非晶質シリカ(ファインシールX37
B、トクヤマ製、平均粒径3.7μm、吸油量240m
l/100g)110部を水380部に投入して分散を
行い、濃度22%、B型粘度250mPa・sのシリカ
分散液を得た。これを用いて実施例1と全く同様にして
比較例4のインクジェット記録媒体を得た。 <比較例5>合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78
D、水澤化学工業製、平均粒径8.0μm、吸油量24
0ml/100g)110部を水380部に投入して分
散を行い、濃度22%、B型粘度30mPa・sのシリ
カ分散液を得た。これを用いて実施例1と全く同様にし
て比較例5のインクジェット記録媒体を得た。 <評価方法>実施例及び比較例の各々の記録媒体の評価
を、以下に示す方法により行った。各項目において、△
以上の評価であれば実用することができる。なお、イン
クジェット記録評価に関しては、市販のインクジェット
プリンターPM−800C(セイコーエプソン製)を用
いた。 <発色性>ブラック、シアン、マゼンタ、イエローにつ
いて各ベタ画像を印字し、一日放置した後に、各画像部
の印字濃度を反射濃度計(MACHBETH RD91
4)で測定し、得られた測定値の合計により評価した。 ○:4色合計が6.5以上である。 △:4色合計が6.0以上6.5未満である。 ×:4色合計が6.0未満である。 <表面強度>サンプルに幅18mmのセロテープ(登録
商標)を貼り、それを剥がすのに要する力をデジタルフ
ォースゲージを用いて測定した。 〇:測定値が600gf以上である。 ×:測定値が600gf未満である。 <インク吸収>レッドとグリーンの各ベタ画像を隣り合
わせにして印字して、その境界部の滲み具合で評価し
た。 ○:境界部が鮮明でかつ滲みが認められない △:境界部がやや不鮮明だが滲みは認められない ×:境界部が不鮮明で滲みが認められる。 評価の結果は表1に示した通りである。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、実施例1〜2の
インクジェット記録媒体は印字濃度・インク吸収・表面
強度のバランスが取れている。シリカ分散に顔料分散剤
を用いた実施例3では、実用可能ではあるが、実施例1
〜2に比べてインク吸収や表面強度の低下が見られてお
り、分散剤を使用しない方が良好なインクジェット記録
媒体が得られることが分かる。一方、比較例1、2のよ
うにシリカ分散液のB型粘度が充分に低くならずに分散
が不完全な状態で用いた場合は充分な表面強度が得られ
ない。また、比較例3のようにシリカ分散を低濃度で行
った場合もシリカの分散が不充分なため、表面強度が劣
る。比較例4のように吸油量が小さいシリカを用いた場
合は、インク吸収が不充分になるため塗工量を増やす必
要があり、印字濃度や表面強度に悪影響が出るなど別の
問題が生じる。比較例5のように粒径が大きすぎるシリ
カを用いた場合はインク吸収性が劣る傾向にある。
【0027】
【発明の効果】本発明の効果は、これまで使用が難しか
った平均粒径が小さく吸油量の高いシリカを、シリカの
分散濃度とシリカの分散液の粘度を規定することでイン
クジェット記録媒体のインク受理層顔料に好適であるこ
とを見出したものであり、得られたインクジェット記録
媒体は、低塗布量でも印字濃度・インク吸収・表面強度
のバランスの取れているため実用上優れたものである。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 淳 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社商品研究所内 (72)発明者 木村 義英 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社商品研究所内 Fターム(参考) 2C056 EA05 EA13 FC06 2H086 BA15 BA33 BA41 BA45 BA47

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸油量が270ml以上かつ平均粒径が
    3.0μm以上6.0μm以下の合成非晶質ゲル法シリ
    カを濃度22%以上で分散したときのB型粘度が700
    mPa・s以下であるシリカ分散液。
  2. 【請求項2】 基材の少なくとも片方の面にインク受理
    層を設けてなるインクジェット記録媒体において、請求
    項1に記載のシリカ分散液を用いた塗料を塗工してなる
    インクジェット記録媒体。
  3. 【請求項3】 塗布量が3g/m以上10g/m
    下であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェ
    ット記録媒体。
JP2002133354A 2002-03-31 2002-03-31 インクジェット記録媒体 Pending JP2003291517A (ja)

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