JP2003291051A - 加工セル装置 - Google Patents

加工セル装置

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JP2003291051A
JP2003291051A JP2002092307A JP2002092307A JP2003291051A JP 2003291051 A JP2003291051 A JP 2003291051A JP 2002092307 A JP2002092307 A JP 2002092307A JP 2002092307 A JP2002092307 A JP 2002092307A JP 2003291051 A JP2003291051 A JP 2003291051A
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徹 福島
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和己 仲原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化且つ位置決め速度の向上が可能な加工
セル装置を提供する。 【解決手段】 ワーク41を保持したテーブル28をリ
ニアモータ24に取付けてθ軸廻りで回転自在に支持す
ると共に、該リニアモータ24をボールネジ15により
テーブル28ごと加工ポイントに対して接近・離反する
Y軸方向で直線運動自在に支持した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多種対応及び生
産量変動に適した小型の加工セル装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】製品の組立方式は、ライン方式とセル方
式に分かれる。ライン方式は、ベルトコンベアによる一
工程一作業の自動化により、複数の作業員が共同して製
品を製造する方式で、大量生産及び製造コストの面で優
れている。セル方式は、一台のセル加工装置(セル=屋
台の意味)に部品を供給して、一人の作業者に多くの工
程を担当させる生産方式で、多品種対応及び生産量変動
対応の面で優れている。本発明は、後者のセル方式で用
いる加工装置に関するものである。
【0003】加工セル装置には、ワークを装置の加工ポ
イントに位置決めする機能が求められる。そのため、従
来はワークをXYテーブル上に載せて、ワークの位置決
めを行っていた。XYテーブルは、長尺のボールネジを
それぞれX(横)軸とY(縦)軸に配してテーブルを位
置決めする構造になっている。各方向におけるボールネ
ジの端部には、それぞれ、駆動モータ、カップリング、
軸受などが直線状に配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、テーブルの横軸方向及び縦
軸方向への移動を、両方とも長尺のボールネジにより行
っていたため、装置全体の大型化を招いていた。
【0005】また、モータによりボールネジを回転させ
てテーブルを直線的に移動させる構造は、モータの回転
運動を直線運動に変換するロスがあるために、位置決め
速度の面で不利であり、このようなボールネジ構造を横
軸方向及び縦軸方向の両方に用いることは、トータルと
しての位置決め速度を更に向上させることに期待がもて
ない。
【0006】この発明は、このような従来の技術に着目
してなされたものであり、小型化且つ位置決め速度の向
上が可能な加工セル装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上下動自在な加工ユニットの加工ポイントに、加工対象
としてのワークを位置決めし、該ワークに対して加工を
施す加工セル装置であって、ワークを保持したテーブル
を回転駆動手段に取付けてθ軸廻りで回転自在に支持す
ると共に、該回転駆動手段を直線駆動手段によりテーブ
ルごと加工ポイントに対して接近・離反するY軸方向で
直線運動自在に支持した。
【0008】請求項1記載の発明によれば、ワークの一
方の軸(Y軸)方向への移動は、直線駆動手段によりテ
ーブルを直線運動させることにより行うが、直交する他
方の軸(X軸)方向への移動(変位)は、テーブルを回
転駆動手段により回転させることにより行うため、他方
の軸方向へは長尺の直線駆動手段を配置する必要がな
く、その分、装置の小型化(スリム化)を図ることがで
きる。
【0009】また、回転駆動手段によりテーブルを回転
させる構造のため、直線駆動手段でテーブルを送る構造
に比べて、直交する他方の軸(X軸)方向への移動(変
位)速度が速く、トータルとしての位置決め速度の向上
を図ることができる。
【0010】請求項2記載の発明は、加工ユニットがワ
ークに対して所定の推力を上側から及ぼした状態で加工
を施す構造で、架台に配置された一対のレールに対して
可動ベースを上側から載せた状態で摺動自在に係合させ
ると共に、該可動ベースに直線駆動手段を合わせて該可
動ベースをY軸方向で直線運動自在に支持し、該可動ベ
ースに回転駆動手段を固定し、且つ可動ベースにおける
回転駆動手段よりもX軸方向(Y軸方向に直交する方
向)両側位置の上部に各々ブロックを載置状態で固定
し、テーブルを回転駆動手段の回転部に対してθ軸廻り
で一体的に回動可能で且つ上方へ付勢された状態で回転
駆動手段から所定間隔だけ離間させて取付けると共に、
テーブルをブロックの上部に対して回転駆動手段に対す
る所定間隔よりも小さな間隔で離間させ、テーブル上の
ワークに対して加工ユニットから所定の推力が加わった
際に、下降するテーブルが回転駆動手段よりもブロック
の上部に先当たりするようにした。
【0011】請求項2記載の発明によれば、加工ユニッ
トからワークに推力が加わらない場合は、テーブルがブ
ロックから浮いた状態で回転駆動手段の回転部と一緒に
回転するため、ワークのX軸方向への移動(即ち、回
転)を、何らの抵抗を受けることなく高速で行うことが
できる。また、「カシメ加工」のように、加工ユニット
からワークに対して所定の推力が加わる場合には、テー
ブルが下降してブロックの上部に載った状態となるた
め、加工ユニットからの推力をブロック、可動ベース、
レールを介して最終的に架台で受け止めることができ
る。従って、加工に必要な反力を発生させることができ
ると共に、テーブルと回転駆動手段とは依然離間した状
態のままなので、推力が回転駆動手段に加わらず、回転
駆動手段を保護することができる。
【0012】請求項3記載の発明は、ブロックの上部
に、テーブルの裏面に形成された周壁面と接して該テー
ブルの回転及び上下移動を許容した状態でX軸方向での
位置決めをするローラを各々設けた。
【0013】請求項3記載の発明によれば、加工ユニッ
トからの加工の種類により、ワークに加わる推力からX
軸方向での分力が発生しても、その分力をブロックに設
けたローラにより受け止めることができる。従って、そ
の分力が回転駆動手段に加わるのを防止することができ
る。尚、Y軸方向での分力は直線駆動手段により受け止
めることができる。
【0014】請求項4記載の発明は、回転駆動手段がブ
レーキ機構付きのリニアモータである。
【0015】請求項4記載の発明によれば、回転駆動手
段として、ブレーキ機構付きのリニアモータを用いたた
め、テーブルを回転させて停止させた場合の位置決め精
度が高くなるだけでなく、加工ユニットからの推力から
発生した分力により、テーブルを回転させようとする力
が加わっても、その回転力をリニアモータのブレーキ機
構で受け止めることができる。
【0016】請求項5記載の発明は、直線駆動手段がブ
レーキ機構付きのサーボモータによるボールネジであ
る。
【0017】請求項5記載の発明によれば、直線駆動手
段として、ブレーキ機構付きのサーボモータ駆動による
ボールネジを用いたため、ボールネジを回転させて停止
させた場合の位置決め精度が高くなるだけでなく、加工
ユニットからの推力から発生した分力により、テーブル
をY軸方向に移動させようとする力が加わっても、その
力をサーボモータのブレーキ機構で更に確実に受け止め
ることができる。
【0018】請求項6記載の発明は、回転駆動手段及び
直線駆動手段が架台の上面に配置され、該架台から上方
へ向けて中空の門型コラムが固設され、該門型コラムに
加工ユニットを支持した。
【0019】請求項6記載の発明によれば、門型コラム
に加工ユニットを支持したため、門型コラムの内部に配
線や配管(油圧・空圧・水圧)を収納することができ、
装置の外観が向上する。
【0020】請求項7記載の発明は、加工ユニットが門
型コラムに対して交換可能である。
【0021】請求項7記載の発明によれば、加工ユニッ
トが交換可能なため、汎用性・転用性が高く、ビルドブ
ロック式の汎用加工セル装置を構成できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。この加工セル装置の架台1
は、Y軸方向には長くて、X軸方向(Y軸方向に直交す
る方向)には短いフレーム構造で、全体として小型化
(スリム化)されている。内部には、油圧ユニット2や
制御盤3が設置されている。架台1の上面部は、図7の
断面図に示すように、ベースプレート4と補強板5によ
り形成され、上から高荷重が加わっても耐えられるよう
になっている。
【0023】架台1のY軸方向の略中央には、上側に向
けて中空の門型コラム6が固設されている。図4に、門
型コラム6の概略外観図が示されている。この門型コラ
ム6の一方側が作業エリアAで、他方側が排出エリアB
になっている。門型コラム6における左右の支柱には、
その作業エリアA側にリブ7が形成され、門型コラム6
の剛性を高めている。
【0024】この門型コラム6の頂部の作業エリアA側
には、加工ユニット8が設置されている。この加工ユニ
ット8はカシメを行うためのユニットで、下端のチャッ
ク9が上端のスピンドルモータ10により回転する構造
で、そのチャック9にはカシメ加工用のインサート11
が角度αで保持されている。加工ユニット8には、併設
されたサーボモータ12からタイミングベルト13が巻
回され、そのタイミングベルト13から伝達される駆動
力により、全体が大きな推力Fで上下方向(Z軸方向)
に移動できるようになっている。
【0025】この加工ユニット8はカシメ加工用だが、
別の加工用のユニットに交換することができる。例え
ば、溶接ユニット、ネジ切りユニット、グリースユニッ
ト、検査ユニット等に交換できる。このように、加工ユ
ニット8が交換可能なため、汎用性・転用性が高く、ビ
ルドブロック式の汎用加工セル装置となっている。加工
ユニット8には、その種類に応じて、電気や圧力(油圧
・空圧・水圧)等を供給する必要があるが、そのための
配線や配管(油圧・空圧・水圧)は、門型コラム6が中
空のため、その内部に収納することができる。従って、
門型コラム6の周囲に配線や配管が露呈せず、装置の外
観が良い。
【0026】架台1の上面には、作業エリアAから排出
エリアBまで、Y軸方向に沿って一対のレール14が設
置されている。また、この一対のレール14におけるX
軸方向の片側には、「直線駆動手段」としてのボールネ
ジ15がレール14と平行に設置されている。ボールネ
ジ15の両端は軸受16にて支持され、排出エリアB側
の端部がカップリング17を介してブレーキ機構18a
付きのサーボモータ18に連結されている。従って、ボ
ールネジ15が高精度で停止すると共に、回転方向に高
過重が加わってもボールネジ15が回転することはな
い。
【0027】一対のレール14の上部には、スライダ1
9(図7参照)を介して、可動ベース20が上側から載
せた状態で摺動自在に係合されている。可動ベース20
は、中央に円孔21を有する概略四角形のプレートで、
ボールネジ15に対応する側に突出部22が形成されて
いる。突出部22の下面には複数のボールを内蔵したナ
ット23が固定され、このナット23をボールネジ15
が貫通している。そして、ボールネジ15を回転させる
ことにより、可動ベース20がレール14上をY軸方向
に沿って精密に移動する。
【0028】可動ベース20の円孔21内に「回転駆動
手段」としてのリニアモータ24が設置されている。リ
ニアモータ24は回転部25が回転する構造で、その下
方にはフランジ26を介してブレーキ機構24aが一体
的に設けられている。このブレーキ機構24aはガタの
非常に小さいノーバックラッシュタイプのものである。
【0029】従って、リニアモータ24の回転部25が
高精度で停止すると共に、回転方向に高過重が加わって
も回転部25が回転することはない。可動ベース20の
円孔21周辺には、フランジ26の四隅に合致する三角
凹部27が形成され、フランジ26の四隅をこの三角凹
部27内に挿入して固定することにより、フランジ26
の可動ベース20に対する回転が防止される。
【0030】このリニアモータ24の回転部25に対し
て、リニアモータ24よりも大径のテーブル28が取付
けられる。テーブル28の裏面中心には、回転部25に
合致する径の円形凹部29が形成されている。この円形
凹部29内に回転部25を収納することにより、テーブ
ル28の中心(この回軸を以下θ軸という)が基本的に
リニアモータ24の回転中心に合致する。尚、テーブル
28のY方向位置は、可動ベース20の一端に設置され
たセンサ部30により検出することができる。
【0031】テーブル28の円形凹部29には、回転中
心の周囲に4個の孔部31が等間隔で形成され、その孔
部31の間に2個づつ(合計8個)の円形ポケット32
が裏面側から凹設されている。孔部31内には、リニア
モータ24の回転部25に固設されたショルダピン33
が挿入されている。ショルダピン33は大径の頭部33
aを有し、孔部31の端には頭部33aを収納する大径
部31aが形成されている。
【0032】リニアモータ24の回転部25から上方へ
突出したショルダピン33の頭部33a以外の長さは、
孔部31の大径部31a以外の長さよりも長く、テーブ
ル28は、孔部31の上端がショルダピン33の頭部3
3aの下端に当たる位置まで、リニアモータ24及びそ
の回転部25から上方へ、所定間隔D(図7参照)だけ
浮かせることができる。
【0033】また、ショルダピン33の径は、孔部31
の径に相応しており、孔部31はショルダピン33に対
して上下にスライド可能だが、孔部31とショルダピン
33との間に水平方向でのガタは全くない。従って、リ
ニアモータ24の回転部25を回転させることにより、
テーブル28も上部と一体に回転する。そして、円形ポ
ケット32内にはコイルスプリング34が収納され、テ
ーブル28を前記所定間隔Dだけ浮かせた状態にしてい
る。
【0034】このテーブル28の裏面には、リニアモー
タ24よりも外側に出た部分に、円形の周溝35が形成
されている。そして、可動ベース20におけるリニアモ
ータ24のX軸方向両側位置で、テーブル28の周溝3
5の真下には、Y軸方向に沿ったブロック36、37が
それぞれ載置状態で固設されている。このブロック3
6、37のうち、土台になる方のブロック36は、可動
ベース20の上面に形成された縦長凹部38内に収納さ
れ、Y軸方向及びX軸方向で移動不能とされている。
【0035】小型のブロック37は、土台となるブロッ
ク36の中央部分を分割した構造で、一対のボルト40
により締結されている。この小型のブロック37の上面
には、ローラ39が取付けられている。また、可動ベー
ス20上で、各々のブロック36より少し離れた個所に
もブロックを介してローラ39が設けられている。
【0036】X軸方向の両側及び少し離れた位置に配置
させた4つのローラ39は、それぞれテーブル28の周
溝35における内周壁面35aに接触し、テーブル28
の回転案内との位置ずれを規制している。尚、ローラ3
9を、内周壁面35aに接触させる代わりに、それぞれ
周溝35の外周壁面に接触させても、同様の効果が得ら
れる。このローラ39は、テーブル28のX、Y軸方向
(平面上)での位置ずれを規制しているが、テーブル28
のZ軸方向での移動を規制するものでない。テーブル2
8はローラ39と接した状態でZ軸方向に移動すること
ができる。
【0037】次に、この装置の作用を説明する。カシメ
加工が施されるワーク41は、テーブル28の上面にと
りあえず固定される。この装置では、加工ユニット8の
下端のチャック9に保持されたインサート11の先端が
加工ポイントP(図10参照)であり、ワーク41の加
工部位41aをこの加工ポイントPの真下に位置決めす
る必要がある。テーブル28の中心は、この加工ポイン
トPを通過するY軸方向に沿った直線L上に位置してい
るが、ワーク41の加工部位41aは必ずしもテーブル
28の中心にあるとは限らない。また、その加工部位4
1aも1箇所に限らず、1つのワーク41上に多点存在
する場合もある。
【0038】そこで、まずテーブル28をθ軸廻りに回
転させることにより、X軸方向での位相ずれ(x)を補
正する。即ち、テーブル28を予め記憶させた加工部位
41aの位置情報に基づいて、テーブル28を回転さ
せ、加工部位41aを直線L上に合致させる。テーブル
28の回転させる方向は、加工部位41aが近い移動距
離となるよう180°以内の回転で直線L上に達する方
を選択する。リニアモータ24でテーブル28を直接回
転させるため、X軸方向での位置決め速度が速い。
【0039】このように、最大でリニアモータ24を半
回転(180°)させるだけで、X軸方向での位置決め
が完了するため、格段と位置決め速度が向上する。ま
た、テーブル28がリニアモータ24の回転部25から
浮いた状態で、他の部分(例えば、ブロック36、3
7)とも接していないため、テーブル28をθ軸廻りに
回転させることによる加工部位41aのX軸方向への移
動を、何らの抵抗を受けることなく高速で行うことがで
きる。以上のようにX軸方向での位置決め速度を向上さ
せることができたために、後述のY軸方向での位置決め
も含めたトータルとしての位置決め速度の向上を図るこ
とができる。
【0040】また、X軸方向での位置決めをテーブル2
8の回転だけで完了でき、従来のようにX軸方向に長尺
のボールネジを配置する必要がないため、この加工セル
装置では、X軸方向でのサイズを従来よりも小さくする
ことができ、その結果として、装置全体の小型化(スリ
ム化)を図ることができる。
【0041】X軸方向での位相ずれ(x)を補正した
後、加工部位41aと加工ポイントPとのY軸方向での
位相ずれ(y)を補正することになるが、この位相ずれ
(y)のうち、(y1)分は既にテーブル28の回転に
より済んでいるので、残りの(y2)分だけボールネジ
15によりテーブル28を加工ポイントP側へ移動させ
る。この時、ボールネジ15によるテーブル28の送り
が正確で、ボールネジ15がサーボモータ18に一体化
されたブレーキ機構18aにより精度良く停止するた
め、加工部位41aはY軸方向に送られて正確に加工ポ
イントPで停止する。
【0042】加工部位41aが加工ユニット8の真下に
くると、次に加工ユニット8がタイミングベルト13か
ら伝達された駆動力により所定の推力Fで下降すると共
に、チャック9が加工ユニット8の上部に組み込まれた
スピンドルモータ10により回転する。従って、加工部
位41aをインサート11から加わる推力Fと回転力に
より、塑性加工(カシメ加工)することができる。
【0043】「カシメ加工」のように、加工ユニット8
からワーク41に対して所定の推力Fが加わる場合に
は、図11及び図12に示すように、テーブル28がコ
イルスプリング34の付勢力に抗して下降し、ブロック
36、37の上部に載った状態となる。従って、加工ユ
ニット8からの推力Fをブロック36、37、可動ベー
ス20、レール14を介して最終的に架台1で受け止め
ることができる。そのため、カシメ加工に必要な反力を
発生させることができる。また、そのような状態におい
て、テーブル28とリニアモータ24とは依然離間した
状態(図7のD>dのため)のままなので、推力Fがリ
ニアモータ24に加わらず、リニアモータ24の保護を
図ることができる。
【0044】インサート11が所定角度(α)だけ傾い
ているため、インサート11で加工部位41aの加工を
行っている間は、ワーク41を介してテーブル28に、
水平方向での分力fxが発生する。例えば、図13に示
すように、傾き(α)に応じたX軸方向での分力fxが
発生しても、その分力fxをブロック37に設けたロー
ラ39により受け止めることができる。従って、その分
力fxがリニアモータ24の回転部25に加わるのを防
止することができる。
【0045】そして、水平分力のうち、Y軸方向に加わ
る分は、ボールネジ15とナット23との螺合により受
け止めることができる。しかも、ボールネジ15を回転
させるサーボモータ18にブレーキ機構18aが設けら
れているため、ボールネジ15は完全に停止して、Y軸
方向での分力を確実に受け止め、その分力がリニアモー
タ24の回転部25に加わるのを防止することができ
る。
【0046】更に、テーブル28には、図14に示すよ
うに、例えばX方向での水平分力fxに起因して、テー
ブル28をθ軸廻りに回転させようとする力が加わる。
しかしながら、このような回転力に対しても、リニアモ
ータ24にブレーキ機構24aが設けられているため、
その回転力をリニアモータ24に何らの支障を与えるこ
となく、ブレーキ機構24aによって受け止めるられる
構造になっている。
【0047】作業エリアAにおいてカシメ作業が終了し
たワーク41は、テーブル28ごとボールネジ15によ
り門型コラム6の下を通過して排出エリアB側に送ら
れ、そこでワーク41が外される。なお、その際ワーク
41の向きを変えながら排出エリアB側へ送ることもで
き、例えば、Y軸方向の移動軌跡上に加工ユニット等の
干渉物が存在しても開扉させることもできる。
【0048】
【発明の効果】この発明によれば、ワークの一方の軸
(Y軸)方向への移動は、直線駆動手段によりテーブル
を直線運動させることにより行うが、直交する他方の軸
(X軸)方向への移動(変位)は、テーブルを回転駆動
手段により回転させることにより行うため、他方の軸方
向へは長尺の直線駆動手段を配置する必要がなく、その
分、装置の小型化(スリム化)を図ることができる。ま
た、回転駆動手段によりテーブルを回転させる構造のた
め、直線駆動手段でテーブルを送る構造に比べて、直交
する他方の軸(X軸)方向への移動(変位)速度が速
く、トータルとしての位置決め速度の向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加工セル装置を示す平面図。
【図2】加工セル装置を示す正面図。
【図3】加工セル装置を示す側面図。
【図4】門型コラムを示す斜視図。
【図5】テーブル周辺の構造を示す平面図。
【図6】テーブル周辺の構造を示す分解平面図。
【図7】図5中矢示SA−SA線に沿う断面図。
【図8】図5中矢示SB−SB線に沿う断面図。
【図9】図8中矢示SC−SC線に沿う断面図。
【図10】テーブルによるワークの位置決めを示す説明
図。
【図11】テーブルが浮いた状態を示す断面図。
【図12】テーブルがブロック上に載った状態を示す断
面図。
【図13】X軸方向での分力の発生を示す説明図。
【図14】θ軸廻りでの回転力の発生を示す説明図。
【符号の説明】
1 架台 2 油圧ユニット 6 門型コラム 8 加工ユニット 14 レール 15 ボールネジ(直線駆動手段) 18 サーボモータ 18a ブレーキ機構 20 可動ベース 24 リニアモータ(回転駆動手段) 24a ブレーキ機構 25 回転部 28 テーブル 35 周溝 35a 内周壁面 36、37 ブロック 39 ローラ 41 ワーク 41a 加工部位 A 作業エリア B 排出エリア α インサートの角度 F 推力 D テーブルとリニアモータとの間隔 d テーブルとブロックとの間隔 P 加工ポイント L 直線 fx X軸方向への分力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 力 神奈川県横浜市磯子区丸山一丁目14番7号 株式会社大井製作所内 (72)発明者 福島 徹 神奈川県横浜市磯子区丸山一丁目14番7号 株式会社大井製作所内 (72)発明者 仲原 和己 神奈川県横浜市磯子区丸山一丁目14番7号 株式会社大井製作所内 Fターム(参考) 3C028 EE04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下動自在な加工ユニットの加工ポイン
    トに、加工対象としてのワークを位置決めし、該ワーク
    に対して加工を施す加工セル装置であって、ワークを保
    持したテーブルを回転駆動手段に取付けてθ軸廻りで回
    転自在に支持すると共に、該回転駆動手段を直線駆動手
    段によりテーブルごと加工ポイントに対して接近・離反
    するY軸方向で直線運動自在に支持したことを特徴とす
    る加工セル装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加工セル装置であって、 加工ユニットがワークに対して所定の推力を上側から及
    ぼした状態で加工を施す構造で、 架台に配置された一対のレールに対して可動ベースを上
    側から載せた状態で摺動自在に係合させると共に、該可
    動ベースに直線駆動手段を合わせて該可動ベースをY軸
    方向で直線運動自在に支持し、 該可動ベースに回転駆動手段を固定し、且つ可動ベース
    における少なくとも回転駆動手段よりもX軸方向(Y軸
    方向に直交する方向)両側位置の上部にブロックを載置
    状態で固定し、 テーブルを回転駆動手段の回転部に対してθ軸廻りで一
    体的に回動可能で且つ上方へ付勢された状態で回転駆動
    手段から所定間隔だけ離間させて取付けると共に、テー
    ブルをブロックの上部に対して回転駆動手段に対する所
    定間隔よりも小さな間隔で離間させ、 テーブル上のワークに対して加工ユニットから所定の推
    力が加わった際に、下降するテーブルが回転駆動手段よ
    りもブロックの上部に先当たりすることを特徴とする加
    工セル装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の加工セル装置であって、 ブロックの上部に、テーブルの裏面に形成された周壁面
    と接して該テーブルの回転及び上下移動を許容した状態
    でX軸方向での位置決めをするローラを各々設けたこと
    を特徴とする加工セル装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の加工セル装置であって、 回転駆動手段が、ブレーキ機構付きのリニアモータであ
    ることを特徴とする加工セル装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4記載の加工セル装
    置であって、 直線駆動手段が、ブレーキ機構付きのサーボモータによ
    るボールネジであることを特徴とする加工セル装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の加
    工セル装置であって、 回転駆動手段及び直線駆動手段が架台の上面に配置さ
    れ、該架台から上方へ向けて中空の門型コラムが固設さ
    れ、該門型コラムに加工ユニットを支持したことを特徴
    とする加工セル装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の加工セル装置であって、 加工ユニットが門型コラムに対して交換可能であること
    を特徴とする加工セル装置。
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