JP2002144106A - Nc旋盤による偏心位置球面加工方法 - Google Patents

Nc旋盤による偏心位置球面加工方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汎用性を有するNC旋盤において高精度の球
面加工を可能とすると共に、球面加工と他の加工との集
約化、設備投資の抑制、加工時間の低減、工程間移動時
間の低減等を図ることによって、製造コストの低減を図
ることを可能にした偏心位置球面加工方法を提供する。 【解決手段】 ボーリング工具Aを工具軸10に取り付
け、工具Aの切削刃先14の円形軌跡が、偏心点を通り
Z軸に平行な中心線Saと交わるように工具軸10を中
心線Saに対して交差角θを持たせて配置する。被加工
物Wを回転させて被加工部を旋回させると共に、被加工
部の旋回移動に対して工具軸10をX−Y平面上に円弧
補間運動させて工具軸10を被加工部の旋回に追従移動
させることによって工具Aを偏心点を中心とした相対回
転運動をさせながら、工具Aを回転させると共に、工具
Aを被加工物Wに近接するようZ軸方向に切削送りす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、NC旋盤のワー
ク台が備える主軸に取り付けられた被加工物に対して、
主軸の軸心から偏心した位置の被加工部に球面加工を施
す際に好適に使用されるNC旋盤による偏心位置球面加
工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、NC旋盤における主軸12の軸
心12aを中心とした球面加工方法を説明するための概
略側断面図である。NC旋盤は、回転駆動される主軸1
2と、刃物台に載置されたタレットヘッドが備える工具
軸10とを備え、工具軸10は主軸12と平行なZ軸と
Z軸に直交するX軸及びY軸とからなる直交3軸方向に
移動可能であり、さらに工具軸10はZ軸に対して交差
角を持たせて配置可能に構成されている。
【0003】上記NC旋盤において、主軸12に装着さ
れたチャック13に被加工物Wを取り付ける一方、工具
軸10にボーリング工具Aを取り付け、ボーリング工具
Aの切削刃先14の円形軌跡が、主軸12の軸心12a
と交わるように工具軸10を主軸12の軸心12aに対
して交差角θを持たせて配置する。ボーリング工具Aと
は、切削刃先14が先端に位置し、かつ切削刃先14が
当該工具軸10の軸心10aから離れて位置する工具で
ある。それから、被加工物Wを主軸12の軸心12a回
りに回転させる。この状態は、工具軸10が主軸12の
軸心12aを中心として回転している状態と等価であ
る。この状態の下で、ボーリング工具Aを工具軸10の
軸心10a回りに回転させると共に、ボーリング工具A
を被加工物Wに近接するようにZ軸方向に切削送りさせ
ることによって、主軸12の軸心12aを中心とした被
加工部に球面加工を施すことができる。
【0004】この球面加工方法においては、半径(主軸
12の軸心12aと工具軸10の軸心10aとの交点P
から球面Qまでの距離)R=d/2sinθの球面Qを
被加工物Wに形成することができる。ここで、dはボー
リング工具Aの工具径(切削刃先14の円形軌跡の直
径)であり、θは交差角である。また、ボーリング工具
Aが被加工物Wに最初に接触した地点(加工開始点)か
らボーリング工具Aを距離DだけZ軸方向に切削送りさ
せれば、球深さDの球面加工を施すことができる。
【0005】一方、主軸12の軸心12aから偏心した
位置の被加工部に球面加工を施す場合は、主軸12に偏
心チャックを取り付けたNC旋盤を使用する。この加工
方法は、被加工物Wの偏心点が軸心12a上に位置する
ように被加工物Wを偏心チャックにチャッキングして、
加工したい偏心位置を中心として被加工物Wを回転させ
るという動作を除けば、それ以外の動作は上述した主軸
12を中心とした球面加工方法と同様である。これによ
って、主軸12の軸心12aから偏心した位置の被加工
部に球面加工を施すことができる。また、主軸12に偏
心チャックを取り付けると共に、工具軸10に旋削バイ
トを取り付けたNC旋盤を使用して偏心位置の被加工部
に球面加工を施すこともできる。この加工方法では、被
加工物Wの偏心点が軸心12a上に位置するように被加
工物Wを偏心チャックにチャッキングして、加工したい
偏心位置を中心として被加工物Wを回転させる一方、旋
削バイトの切削点を軸心12aを含むX−Z平面上で円
弧補間運動させると共に、旋削バイトを被加工物Wに近
接するようにZ軸方向に平行移動させることによって、
被加工物Wの偏心位置に球面加工を施すことができる。
【0006】さらに、他の加工方法としては、ボールエ
ンドミルを装着したマシニングセンタを使用し、回転さ
せたボールエンドミルを固定した被加工物の偏心位置の
被加工部に押し当てて球面加工を施す方法がある。さら
に、他の加工方法としては、球面加工専用ヘッドを備え
た球面加工専用機を使用して、偏心位置の被加工部に球
面加工を行う方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記偏心チ
ャックを取り付けたNC旋盤を使用する加工方法では、
特殊なチャックを使用するため設備費が高価になるとい
う問題と共に、旋削バイトを使用する加工方法では、回
転中心部では切削速度が0となるため最適加工条件が得
られず、加工精度が確保できないという問題がある。ま
た、ボールエンドミルを装着したマシニングセンタを使
用する加工方法では、球面全体の切削となるため、加工
面にいわゆるビビリが発生しやすく、面荒さの確保が困
難であるという問題がある。さらに、球面加工専用機を
使用する加工方法では、球面加工を含む複合加工を行う
場合に、複数の加工装置の準備、加工装置の設置スペー
スの確保、加工装置間での被加工物の搬送、各加工装置
の段取り換え等に多大のコストを要するという問題があ
る。そのため、球面加工を含む複合加工が、多品種少量
生産における大きなネックとなっている。
【0008】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、汎用性を有する
NC旋盤において高精度の球面加工を可能とすると共
に、球面加工と他の加工との集約化、設備投資の抑制、
加工時間の低減、工程間移動時間の低減等を図ることに
よって、製造コストの低減を図ることを可能にしたNC
旋盤による偏心位置球面加工方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段及び効果】そこで、請求項
1のNC旋盤による偏心位置球面加工方法は、回転駆動
される主軸12と、この主軸12に対して主軸12と平
行なZ軸とZ軸に直交するX軸及びY軸とからなる直交
3軸方向に相対移動可能な刃物台3とを備え、さらに上
記刃物台3に載置されたタレットヘッドTの工具軸10
を上記主軸12に対して所定の交差角を持たせて配置可
能に構成したNC旋盤1において、上記主軸12に被加
工物Wを取り付ける一方、上記工具軸10に切削工具A
を取り付け、上記主軸12の軸心12aから偏心した偏
心点Sを中心とした被加工部に球面加工を施すためのN
C旋盤による偏心位置球面加工方法であって、上記主軸
12を回転させることによって上記被加工部を旋回させ
ると共に、上記被加工部の旋回移動に対して上記刃物台
3又は上記主軸12をX−Y平面上に円弧補間運動させ
ることによって上記切削工具Aを上記被加工部の旋回に
相対的に追従移動させ、これによって上記偏心点Sを中
心とした上記切削工具Aの相対回転運動を行いながら、
上記切削工具Aの切削刃先14の円形軌跡が、上記偏心
点Sを通りZ軸に平行な中心線Saと交わるように上記
工具軸10を上記中心線Saに対して交差角θを持たせ
て配置し、上記切削工具Aが被加工物Wに近接するよう
に上記刃物台3をZ軸方向に相対移動させることによっ
て、上記被加工部に球面加工を施すことを特徴としてい
る。
【0010】また、請求項2のNC旋盤による偏心位置
球面加工方法は、回転駆動される主軸12と、この主軸
12に対して主軸12と平行なZ軸とZ軸に直交するX
軸及びY軸とからなる直交3軸方向に相対移動可能な刃
物台3とを備え、さらに上記刃物台3に載置されたタレ
ットヘッドTの工具軸10を上記主軸12に対して交差
角を持たせて配置可能に構成したNC旋盤1において、
上記主軸12に被加工物Wを取り付ける一方、上記工具
軸10に切削工具Aを取り付け、上記主軸12の軸心1
2aから偏心した偏心点Sを中心とした被加工部に球面
加工を施すためのNC旋盤による偏心位置球面加工方法
であって、上記主軸12を回転させることによって上記
被加工部を旋回させると共に、上記被加工部の旋回移動
に対して上記刃物台3又は上記主軸12をX−Y平面上
に円弧補間運動させることによって上記切削工具Aを上
記被加工部の旋回に相対的に追従移動させ、これによっ
て上記偏心点Sを中心とした上記切削工具Aの相対回転
運動を行いながら、上記切削工具Aの切削刃先14の円
形軌跡が、上記偏心点Sを通りZ軸に平行な中心線Sa
と交わるように上記工具軸10を上記中心線Saに対し
て交差角θを任意設定可能に持たせて配置し、上記切削
工具Aが被加工物Wに近接するように上記刃物台3をZ
軸方向に相対移動させることによって、上記被加工部に
球面加工を施すことを特徴としている。
【0011】上記請求項1及び請求項2のNC旋盤によ
る偏心位置球面加工方法では、被加工物Wの回転による
被加工部の旋回と円弧補間運動による刃物台3又は主軸
12の円形移動とを組み合わせることによって、切削工
具Aは偏心位置にある被加工部の偏心点Sを中心として
相対的に回転することになる。これによって、切削工具
Aと被加工部との相対的な動きが、主軸12の軸心12
aを中心とした球面加工方法の場合と同じになるので、
主軸12の軸心12aから偏心した位置の被加工部に球
面加工を施すことができる。
【0012】このように請求項1又は請求項2のNC旋
盤による偏心位置球面加工方法によれば、汎用性を有す
るNC旋盤1を用いて被加工物Wの偏心位置にある被加
工部に球面加工を施すことができる。これによって、偏
心位置球面加工工程と他の加工工程との集約を図ること
が可能となり、設備投資の抑制、加工時間の低減、工程
間移動時間の低減等により、製造コストの低減を図るこ
とができる。この製造コストの低減は、多品種少量生産
の場合に特に効果的である。
【0013】また請求項2のNC旋盤による偏心位置球
面加工方法によれば、切削工具Aの回転運動と切削工具
Aの被加工部に対する相対回転運動とを組み合わせた創
成加工方法であるため、相対回転の中心となる被加工部
の中心(偏心点S)においても最適な加工条件を確保で
きるので、高精度の球面を創成することができる。ま
た、R=d/2sinθであるから交差角θを変更する
ことによって同一工具径の切削工具で異なった球形の球
面加工を施すことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、この発明のNC旋盤による
偏心位置球面加工方法の具体的な実施の形態について、
図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、この発明の
偏心位置球面加工方法を実施する複合加工NC旋盤1の
外観を示す斜視図であり、図2は複合加工NC旋盤1の
概略的構成を示す側面図である。複合加工NC旋盤1
は、基台2と、基台2の上部に配置される刃物台3と、
基台2の側部に配置されるワーク台4とを備える。
【0015】刃物台3は、Z軸台5と、X軸台6と、Y
軸台7とを備えて構成されている。Z軸台5は、基台2
の上部に配置されると共に、基台2の上面に平行に設定
されるZ軸方向に移動可能に設けられている。また、X
軸台6は、Z軸台5の上部に配置されると共に、基台2
の上部に平行でZ軸に直交するX軸方向に移動可能に設
けられている。さらに、Y軸台7は、X軸台6の移動方
向の一方側に位置する側部に配置されると共に、X軸及
びZ軸に共に直交するY軸方向に移動可能に設けられて
いる。これによって、Y軸台7はX軸−Y軸−Z軸から
成る直交3軸方向に移動可能となる。
【0016】Y軸台7には、タレットヘッドTが取り付
けられている。タレットヘッドTは、ホルダ機枠8と揺
動部9とを備えて構成されている。ホルダ機枠8は、略
円盤状の部材であり、Y軸台7の側部であってX軸台6
とは反対側に位置する側部に配置されている。また、揺
動部9は、ホルダ機枠8の側部(Y軸台7とは反対側)
に取り付けられると共に、X軸に平行な回転軸線L1回
りに(矢印B方向に)回転可能に設けられている。そし
て、揺動部9は一端側に工具軸10を備え、この工具軸
10にボーリング工具Aが着脱自在に取り付けられる。
ボーリング工具とは、切削刃先14が先端に位置し、か
つ切削刃先14が当該工具軸10の軸心10aから離れ
て位置する工具である。工具軸10は、X軸に直交する
回転軸線L2回りに回転可能に設けられている。
【0017】したがって複合加工NC旋盤1では、揺動
部9を角変位させることによって、ボーリング工具Aを
矢印B方向に角変位させることができる。これによっ
て、ボーリング工具AをZ軸に対して交差角を持たせて
配置することができる。尚、ボーリング工具Aは不使用
時等には図2に示す工具収容部11に収容され、工具軸
10には他の回転工具(ドリルなど)を取り付けて使用
することもできる。
【0018】一方、ワーク台4は、基台2の側部であっ
て、X軸方向の一方側に位置する側部に隣接して配置さ
れている。そして、ワーク台4の側部であってボーリン
グ工具Aに対向する側部には、主軸12がZ軸と平行な
回転軸線回りに回転可能に設けられている。そして、主
軸12の先端には、チャック13が取り付けられてい
る。チャック13は、被加工物Wを把持する。
【0019】X軸台6、Y軸台7、Z軸台5は、図示し
ない制御装置によって移動方向及び移動量が制御され、
これによって被加工物Wに対してボーリング工具Aを直
交3軸方向に移動させることができる。また、工具軸1
0及び主軸12は上記制御装置によって回転数が制御さ
れ、これによってボーリング工具A及び被加工物Wの回
転数が制御される。
【0020】次に、偏心位置球面加工方法の手順を説明
する。図3は、偏心位置球面加工方法を説明するための
側断面図である。偏心位置球面加工方法とは、主軸12
の軸心12aから偏心した偏心点Sを中心とした被加工
物Wにおける被加工部に球面加工を施すための加工方法
である。まず、主軸12に装着されているチャック13
に被加工物Wを取り付ける一方、工具軸10にはボーリ
ング工具Aを取り付ける。それから、X軸台6、Y軸台
7、Z軸台5を移動させると共に、揺動部9を角度変位
させて、ボーリング工具Aを被加工物Wに対する加工開
始位置に位置決めする。加工開始位置とは、ボーリング
工具Aの切削刃先14の円形軌跡が偏心点Sを通りZ軸
に平行な中心線Saと交わると共に、工具軸10が中心
線Saに対して交差角θを持って配置される位置であ
る。
【0021】次に、被加工物Wを回転させることによっ
て上記被加工部を旋回させると共に、上記被加工部の旋
回移動に対して工具軸10をX−Y平面上に円弧補間運
動させることによって工具軸10を上記被加工部の旋回
に相対的に追従移動させる。円弧補間運動は、図4に示
すようにボーリング工具Aの位置決めをしたときに、被
加工部の中心(偏心点S)に対してZ軸方向で対向する
点を基準として、この基準点が主軸12の軸心12aを
中心として軸心12aから偏心点Sまでの距離(偏心
量)tを半径とする円運動をするように行う。これによ
って、図4(b)に示すように、被加工物Wの被加工部
は主軸12の軸心12aを中心として旋回し、工具軸1
0は主軸12の軸心12aを中心として円形移動する。
【0022】このように被加工物Wの回転による被加工
部の旋回と円弧補間運動による工具軸10の円形移動と
を組み合わせることによって、偏心位置にある被加工部
の偏心点Sは工具軸10の相対的な回転中心となる。こ
れによって、ボーリング工具Aと被加工部との相対的な
動きが、主軸12の軸心12aを中心とした球面加工方
法の場合と同じになるので、ボーリング工具Aを回転さ
せると共に、ボーリング工具Aが被加工物Wに近接する
ように刃物台3をZ軸方向に切削送りすることによっ
て、主軸12の軸心12aから偏心した位置の被加工部
に球面加工を施すことができる。
【0023】この球面加工方法においては、半径(主軸
12の軸心12aと工具軸10の軸心10aとの交点P
から球面Qまでの距離)R=d/2sinθの球面Qを
被加工物Wに形成することができる。ここで、dはボー
リング工具Aの工具径(切削刃先14の円形軌跡の直
径)であり、θは交差角である。また、ボーリング工具
Aが被加工物Wに最初に接触した地点(加工開始点)か
らボーリング工具Aを距離DだけZ軸方向に切削送りさ
せれば、球深さDの球面加工を施すことができる。
【0024】上記実施の形態によれば、汎用性を有する
複合加工NC旋盤1を用いて被加工物Wの偏心位置にあ
る被加工部に球面加工を施すことができる。これによっ
て、偏心位置球面加工工程と他の加工工程との集約を図
ることが可能となり、設備投資の抑制、加工時間の低
減、工程間移動時間の低減等により、製造コストの低減
を図ることができる。この製造コストの低減は、多品種
少量生産の場合に特に効果的である。
【0025】また、ボーリング工具Aの回転とボーリン
グ工具Aの被加工部に対する相対回転とを組み合わせた
創成加工方法であるため、相対回転の中心となる被加工
部の中心においても最適な加工条件を確保できるので、
高精度の球面を創成することができる。
【0026】以上にこの発明の具体的な実施の形態につ
いて説明したが、この発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施
することができる。上記実施の形態では、切削工具とし
てボーリング工具Aを使用しているが、エンドミルを使
用してもよい。
【0027】また上記実施の形態では、工具軸10をX
方向及びY方向に移動させる複合加工NC旋盤1を用い
ているが、被加工物WをX方向及びY方向に移動させる
複合加工NC旋盤を用いてもよい。この場合は、主軸1
2を回転させて被加工物Wを回転させると共に、主軸1
2をX−Y平面上に円弧補間運動させることによって被
加工部の中心が固定点となるように、即ち被加工部の中
心を回転中心として被加工物Wが回転するように移動さ
せる。これによって、被加工部の中心は被加工物Wに対
する工具軸10の相対的な回転中心となる。この回転運
動をさせながら、工具軸10を回転させると共に、Z軸
方向に移動させることによって、偏心位置に球面加工を
施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の偏心位置球面加工方法を実施する複
合加工NC旋盤の外観を示す斜視図である。
【図2】上記複合加工NC旋盤の概略的構成を示す側面
図である。
【図3】偏心位置球面加工方法の手順を説明するための
側断面図である。
【図4】円弧補間の手順を説明するための説明図であ
り、(a)は側断面図であり、(b)はZ軸方向から見
た正面図である。
【図5】NC旋盤における主軸の軸心を中心とした球面
加工方法を説明するための側断面図である。
【符号の説明】
1 複合加工NC旋盤 3 刃物台 4 ワーク台 10 工具軸 10a 工具軸の軸心 12 主軸 12a 主軸の軸心 A ボーリング工具 S 偏心点 Sa 偏心点を通りZ軸に平行な中心線 W 被加工物 θ 交差角

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される主軸(12)と、この主
    軸(12)に対して主軸(12)と平行なZ軸とZ軸に
    直交するX軸及びY軸とからなる直交3軸方向に相対移
    動可能な刃物台(3)とを備え、さらに上記刃物台
    (3)に載置されたタレットヘッド(T)の工具軸(1
    0)を上記主軸(12)に対して所定の交差角を持たせ
    て配置可能に構成したNC旋盤(1)において、上記主
    軸(12)に被加工物(W)を取り付ける一方、上記工
    具軸(10)に切削工具(A)を取り付け、上記主軸
    (12)の軸心(12a)から偏心した偏心点(S)を
    中心とした被加工部に球面加工を施すためのNC旋盤に
    よる偏心位置球面加工方法であって、上記主軸(12)
    を回転させることによって上記被加工部を旋回させると
    共に、上記被加工部の旋回移動に対して上記刃物台
    (3)又は上記主軸(12)をX−Y平面上に円弧補間
    運動させることによって上記切削工具(A)を上記被加
    工部の旋回に相対的に追従移動させ、これによって上記
    偏心点(S)を中心とした上記切削工具(A)の相対回
    転運動を行いながら、上記切削工具(A)の切削刃先
    (14)の円形軌跡が、上記偏心点(S)を通りZ軸に
    平行な中心線(Sa)と交わるように上記工具軸(1
    0)を上記中心線(Sa)に対して交差角(θ)を持た
    せて配置し、上記切削工具(A)が被加工物(W)に近
    接するように上記刃物台(3)をZ軸方向に相対移動さ
    せることによって、上記被加工部に球面加工を施すこと
    を特徴とするNC旋盤による偏心位置球面加工方法。
  2. 【請求項2】 回転駆動される主軸(12)と、この主
    軸(12)に対して主軸(12)と平行なZ軸とZ軸に
    直交するX軸及びY軸とからなる直交3軸方向に相対移
    動可能な刃物台(3)とを備え、さらに上記刃物台
    (3)に載置されたタレットヘッド(T)の工具軸(1
    0)を上記主軸(12)に対して交差角を持たせて配置
    可能に構成したNC旋盤(1)において、上記主軸(1
    2)に被加工物(W)を取り付ける一方、上記工具軸
    (10)に切削工具(A)を取り付け、上記主軸(1
    2)の軸心(12a)から偏心した偏心点(S)を中心
    とした被加工部に球面加工を施すためのNC旋盤による
    偏心位置球面加工方法であって、上記主軸(12)を回
    転させることによって上記被加工部を旋回させると共
    に、上記被加工部の旋回移動に対して上記刃物台(3)
    又は上記主軸(12)をX−Y平面上に円弧補間運動さ
    せることによって上記切削工具(A)を上記被加工部の
    旋回に相対的に追従移動させ、これによって上記偏心点
    (S)を中心とした上記切削工具(A)の相対回転運動
    を行いながら、上記切削工具(A)の切削刃先(14)
    の円形軌跡が、上記偏心点(S)を通りZ軸に平行な中
    心線(Sa)と交わるように上記工具軸(10)を上記
    中心線(Sa)に対して交差角(θ)を任意設定可能に
    持たせて配置し、上記切削工具(A)が被加工物(W)
    に近接するように上記刃物台(3)をZ軸方向に相対移
    動させることによって、上記被加工部に球面加工を施す
    ことを特徴とするNC旋盤による偏心位置球面加工方
    法。
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