JP2003290641A - 円錐型リボン混合処理装置 - Google Patents
円錐型リボン混合処理装置Info
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Abstract
しながらも、処理槽内における処理物の循環を阻害する
ことがなく、処理物の性状、量あるいは回転翼の回転速
度等の運転条件等が変動した場合であっても、安定した
運転を行うことのできる新規な円錐型リボン混合処理装
置を開発することを技術課題とした。 【解決手段】 渦流ブレーカ6を構成するブレーカ体
61は、案内作用面61Sをすくい傾斜角θを持たせた
ものとすることにより、処理物Wに作用する力を分散さ
せるように構成したことを特徴として成り、処理物Wに
対する渦流ブレーカ6の抵抗性を低減するため、渦流ブ
レーカ6が処理物Wの循環を阻害してしまうことがな
く、処理物Wの混合、破砕、乾燥のうちのいずれか一つ
または複数の処理効率の低下を著しく低減することがで
きる。またこのためリボン翼52を回転駆動するモータ
Mの消費電力を低減することができる。
Description
砕、乾燥のうちのいずれか一つまたは複数の処理を行う
装置に関するものであって、特に処理物の性状、量ある
いは回転翼の回転速度等の運転条件等が変動した場合で
あっても、安定した運転を行うことのできる円錐型リボ
ン混合処理装置に係るものである。
品等を混合、破砕あるいは乾燥させるための装置として
円錐型リボン混合処理装置D′が用いられている。図6
に示す装置は円錐型リボン混合処理装置D′の一例であ
る円錐型リボン混合乾燥機D2′であり、このものは逆
円錐状の処理槽1′内に回転翼5′を具え、この回転翼
5′によって処理槽1′内全体に処理物Wの循環流を起
こさせて、処理物Wの混合、破砕及び乾燥の性能を高め
るようにしたものである。
えた回転軸50′に対し、支持バー51′を用いて螺旋
帯状のリボン翼52′を取り付けて成るものであり、こ
のリボン翼52′は、処理槽1′の内壁面に近接させた
状態に位置される。そしてこの回転翼5′を回転させな
がら、処理物Wを処理槽1′の上部に形成した投入口1
7′から投入すると、処理物Wは処理槽1′内において
螺旋状のリボン翼52′に案内されながら処理槽内板1
0′(内壁)に沿って上昇し、処理槽1′内上部に具え
た渦流ブレーカ6′の位置まで到達すると、この渦流ブ
レーカ6′に案内されて中央部に寄せられ、ここから落
下するものである。以降処理物Wはこのような経路を循
環しながら、混合、破砕、乾燥のうちのいずれか一つま
たは複数の処理が施される。
準的な構成及び作動態様であるが、このような円錐型リ
ボン混合処理装置D′において少量の処理物Wを処理し
ようとする場合には、処理物Wが処理槽1′内上部に設
けた渦流ブレーカ6′まで到達せず、処理物Wの循環流
に滞りを生じさせしまい、混合性の低下、ひいては乾燥
不良等がを生じていた。また処理物Wを渦流ブレーカ
6′に到達させるためには、回転翼5′の回転数を上げ
る必要があるが、著しい高速回転は処理物Wの粒子を破
壊を引き起こし処理物Wの性状を損ない、また消費電力
の増大を招くため、経済性が低下してしまう。
あっても、回転翼の回転数を高速とすることなく処理物
を渦流ブレーカに到達させることが可能であり、処理物
を充分に循環することのできる装置を開発しすでに特許
出願に及んでおり(特願2001−270288)、上
記問題点についてはすでに解決されている。
ものが対象となるため、また装置の運転条件も異なって
くるため、現実に装置が運用されるに従って、予想して
いなかった不具合が顕在化してきた。具体例の一つとし
ては、回転翼の回転数を上げていないにもかかわらず消
費電力が増大する現象や、処理物の循環が低下すること
による乾燥不足等の現象が確認された。
力の増大及び処理物の循環低下は、前記渦流ブレーカの
構造に起因するものであることが判明した。すなわち特
に処理槽1′の容量に対して過少な処理物Wを投入する
ことを想定し、処理槽1′内上部に位置する上段渦流ブ
レーカ6A′に加え処理槽1′の中間高さ位置よりも下
方にも下段渦流ブレーカ6B′を具えた円錐型リボン混
合処理装置D′において、処理物Wの投入量が増えた場
合、下段渦流ブレーカ6B′は処理物W内に埋もれてし
まう。このため、処理槽1′内における処理物Wの循環
流にとって下段渦流ブレーカ6B′が障害物となってし
まい、処理物Wの円滑な循環を妨げてしまうこととな
る。
識してなされたものであり、処理物に対する渦流ブレー
カの抵抗性を低減しながらも、処理槽内における処理物
の循環を阻害することがなく、処理物の性状、量あるい
は回転翼の回転速度等の運転条件等が変動した場合であ
っても、安定した運転を行うことのできる新規な円錐型
リボン混合処理装置を開発することを技術課題としたも
のである。
円錐型リボン混合処理装置は、処理槽の一部または全て
を逆円錐状に形成し、この処理槽内に具備した回転翼に
よって処理物を内壁に沿って上昇させ、この上昇された
処理物を渦流ブレーカによって処理槽の中央付近に移動
させることにより、処理物を処理槽下部に落下させるこ
とを繰り返し行いながら、処理物の混合、破砕、乾燥の
うちのいずれか一つまたは複数の処理を行う装置におい
て、前記渦流ブレーカを構成するブレーカ体は、案内作
用面をすくい傾斜角を持たせたものとすることにより、
処理物に作用する力を分散させるように構成したことを
特徴として成るものである。この発明によれば、処理物
に対する渦流ブレーカの抵抗性を低減するため、渦流ブ
レーカが処理物の循環を阻害してしまうことがなく、処
理物の混合、破砕、乾燥のうちのいずれか一つまたは複
数の処理効率の低下を防止することができる。またこの
ためリボン翼を回転駆動するモータの消費電力を低減す
ることができる。
装置は、前記要件に加え、前記ブレーカ体における案内
作用面は、ねじれたものであることを特徴として成るも
のである。この発明によれば、回転翼によって処理物に
作用する力を、処理槽の中心側に向かう水平成分と、垂
直面内において方向が変化する成分とに効果的に分散で
きるため、リボン翼によって処理槽内上部に移送された
処理物を、円滑且つ効果的に処理槽の中央付近に移動さ
せ、処理物を処理槽下部に落下させることができる。こ
のため処理物の混合、破砕、乾燥のうちのいずれか一つ
または複数の処理効率の低下を著しく低減することがで
きる。
処理装置は、前記要件に加え、前記渦流ブレーカは、処
理槽の中間高さ位置よりも下方に設けられることを特徴
として成るものである。この発明によれば、従来、特に
渦流ブレーカが処理物内に埋もれてしまうことにより、
この渦流ブレーカが処理槽内における処理物の循環流に
とって障害物となっていた装置においても、処理物の循
環を阻害してしまうことがなく、且つリボン翼を回転駆
動するモータの消費電力を低減することができる。そし
てこれら各請求項記載の要件を手段として前記課題の解
決が図られる。
形態に基づいて説明する。図中符号Dで示すものが円錐
型リボン混合処理装置であって、図1にはその一例であ
る円錐型リボン混合機D1を示す。このものは処理槽1
内に投入した処理物Wを、回転翼5によって混合、攪拌
するための装置であり、モータM、減速機3、回転翼5
及び渦流ブレーカ6を具えるものである。以下これら構
成要素について詳しく説明する。
に形成してなる円錐部1Aと、この円錐部1Aの上方に
連結された円筒部1Bとを具えて成るものであり、上部
開口部を天板12によって塞ぐことにより、処理槽1の
内部空間を混合、攪拌処理のための処理空間とするもの
である。また前記天板12に対しては投入口17を形成
するものであり、更に処理槽1の下部には排出口18を
形成する。
を具えるとともに、その出力軸を処理槽1内に配した回
転翼5における回転軸50に連結するとともに、この回
転軸50には軸方向に沿って支持バー51を固定する。
そして前記支持バー51の端部に対して、幅細のリボン
翼52二本を、位相が180°ずれた状態で取り付けて
ゆくことにより、先細り螺旋形状の回転翼5が構成され
るものである。なお前記渦流ブレーカ6に対してリボン
翼52が当たらないように、このリボン翼52を一定区
間にわたって切除する。また前記回転翼5は、リボン翼
52を一本のみ具えるような構成を採ることもできる。
対向する位置関係となる二基一対の渦流ブレーカ6を同
一水平面内に具えるものであり、この実施の形態では一
例として三カ所の水平面内に多段状に具えるものとし
た。これら渦流ブレーカ6は、前記回転翼5によって処
理槽内板10に沿って上昇してきた処理物Wを処理槽1
の中央付近に移動させることにより、処理物Wを処理槽
1下部に落下させるための部材である。この実施の形態
では、少なくとも一対の渦流ブレーカ6を、処理槽1の
中間高さ位置よりも下方に具えるようにした。なおこれ
ら各段の渦流ブレーカ6を区別する必要のある場合に
は、それぞれ上段渦流ブレーカ6A、中段渦流ブレーカ
6B及び下段渦流ブレーカ6Cと呼称する。
ーカ6B及び下段渦流ブレーカ6Cは、設置される処理
槽1の胴周により大きさが異なるが、同様の構成を採る
ものである。具体的には図2及び図3に示すように、ブ
レーカ体61を処理槽1の内壁面に対し固定バー62を
用いて固定するものである。前記ブレーカ体61は、平
面視円弧状であり且つ案内作用面61Sにすくい傾斜角
θを持たせたものとすることにより、処理物Wに作用す
る力を分散させるように構成する。ここで前記すくい傾
斜角θとは、図1に拡大して示すようにブレーカ体61
における処理物Wと接触する面である案内作用面61S
と水平面との間の角度を意味するものである。この実施
の形態では前記ブレーカ体61を板材を曲げ加工するこ
とにより、案内作用面61Sがねじれたものとした。ま
たこの案内作用面61Sは、処理槽1の内壁面に対する
取り付け部側から見て、回転翼52の回転方向と反対側
にねじれたものとした。すなわちこの実施の形態では、
ブレーカ体61は右ねじり形状のものとなり、回転翼5
2によって処理物Wに作用する力を、処理槽1の中心側
に向かう水平成分と、垂直面内において方向が変化する
成分とに効果的に分散することができる。なお前記案内
作用面61Sのねじれ方向は、回転翼52の回転方向と
同じ側とすることもできる。また前記ブレーカ体61に
対して案内作用面61Sを形成するにあたっては、角柱
状あるいは三角柱状の金属ブロックの一部を削り加工し
て行うようにすることもできる。
例である円錐型リボン混合機D1は一例として上述のよ
うに構成されるものであり、以下、この円錐型リボン混
合機D1の運転状態とともに、処理槽1内における処理
物Wの様子について説明する。まず本発明による効果が
顕著な、処理物Wの量が多い場合について説明するもの
であり、図4(a)に示すように、一例として容量が1
000リットルの処理槽1に、800リットルの処理物
Wを投入する場合について説明する。始めにモータMを
起動して回転翼5を回転させながら、処理物Wを投入口
17から処理槽1内に投入するものであり、処理物W全
体は処理槽1内において螺旋状のリボン翼52に案内さ
れながら処理槽1の内壁に沿って上昇することとなる。
位置まで到達すると、ブレーカ体61に効果的に案内さ
れて中央部に寄せられ、ここから落下されるものであ
り、以降処理物Wはこのような経路を循環しながら混合
攪拌処理が施される。このとき本発明によれば、渦流ブ
レーカ6が処理物Wの循環を阻害してしまうことがな
く、特に常時処理物Wに埋もれた状態となる下段渦流ブ
レーカ6Cあるいは中断渦流ブレーカ6Bであっても、
処理物Wの循環を著しく阻害してしまうことがない。こ
のためリボン翼5を回転駆動するモータMの消費電力を
低減することができるものであり、具体的にはこの実施
の形態では、従来形状の渦流ブレーカを用いた場合と比
べて消費電力が約30%低減された。またこのように渦
流ブレーカ6は従来の渦流ブレーカ6′と比べて処理物
Wに対する抵抗性が低減されるため、従来のものよりも
長寸に設定することが可能となるものである。
量が少ない場合であって一例として容量が1000リッ
トルの処理槽1に、200リットルの処理物Wを投入し
た場合には、従来形状の渦流ブレーカ6′を用いた場合
と比べて消費電力の低減は数%程度にとどまるものであ
り、このことから従来の装置において処理物Wに埋もれ
た状態の下段渦流ブレーカ6Cあるいは中断渦流ブレー
カ6Bが処理物Wの循環を阻害してしまっていたことを
確認することができる。
ボン混合乾燥機D2について説明する。この装置は図5
に示すように、処理槽1内に投入した処理物Wを、回転
翼5によって混合、攪拌するとともに、処理物Wを加熱
することにより発生した凝縮性ガス(水蒸気)を排気し
て、前記処理物Wの乾燥並びに混合、破砕を行うための
装置である。そして円錐型リボン混合乾燥機D2には、
主たる構成要素として前記処理槽1、熱媒循環機2、モ
ータM、減速機3、回転翼5及び渦流ブレーカ6を具え
るものであり、以下これら構成要素について詳しく説明
するが、上記円錐型リボン混合機D1と同様の構成であ
る回転翼5及び渦流ブレーカ6についての詳細な説明
は、ここでは省略する。
槽内板10の外側ほぼ全域に対して、適宜の間隔をあけ
て同様の逆円錐形のジャケット外体11を配し、これら
処理槽内板10及びジャケット外体11の上部開口部を
天板12によって塞ぐことにより、前記処理槽内板10
の内部空間を乾燥処理のための処理空間とするものであ
る。
11との間には適宜ジャマ板13を設けることにより両
部材の連結を図るとともに、冷水、温水、蒸気、油等の
熱媒の循環経路を形成するものである。また前記ジャケ
ット外体11の下部に流入管14を取り付け、一方、ジ
ャケット外体11の上部に流出管15を取り付けるとと
もに、これら流入管14及び流出管15対して熱媒循環
機2を接続する。また処理槽1内を減圧させて乾燥を行
う場合には、天板12に形成した排気口16の後段側に
コンデンサ、真空ポンプ等の補機類を設けるものとす
る。また前記天板12に対しては投入口17を形成する
ものであり、更に処理槽1の下方には排出口18を形成
する。
転翼5によって混合、攪拌するとともに、処理物Wを熱
媒循環機2から供給される熱媒によって加熱することに
より、発生した凝縮性ガス(水蒸気)を排気して、前記
処理物Wの乾燥並びに混合、破砕を行うものである。従
って乾燥前の処理物Wは当然ながら水分を多く含んだも
のであり、渦流ブレーカ6に与える負荷が大きいもので
あるが、本発明によれば渦流ブレーカ6が処理物Wの循
環を阻害してしまうことがなく、特に常時処理物Wに埋
もれた状態となる下段渦流ブレーカ6Cであっても、処
理物Wの循環を著しく阻害してしまうことがない。
ブレーカ6の抵抗性を低減しながらも、処理槽1内にお
ける処理物Wの循環を阻害してしまうことがなく、処理
物Wの性状、量あるいは回転翼の回転速度等の運転条件
等が変動した場合にも、安定した運転を行うことがで
き、更に消費電力を低減することができる。このため、
特に処理物Wの性状によっては品質低下を防ぐために回
転翼5の回転数を所定値よりも低くする必要がある場
合、見掛け密度の大きな処理物Wや、物性により流動性
の低い処理物Wを処理する場合等に対応することが可能
になる。
る円錐型リボン混合機を示す骨格的縦断側面図である。
ある。
る円錐型リボン混合乾燥機を示す骨格的縦断側面図であ
る。
断側面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 処理槽の一部または全てを逆円錐状に形
成し、この処理槽内に具備した回転翼によって処理物を
内壁に沿って上昇させ、この上昇された処理物を渦流ブ
レーカによって処理槽の中央付近に移動させることによ
り、処理物を処理槽下部に落下させることを繰り返し行
いながら、処理物の混合、破砕、乾燥のうちのいずれか
一つまたは複数の処理を行う装置において、前記渦流ブ
レーカを構成するブレーカ体は、案内作用面をすくい傾
斜角を持たせたものとすることにより、処理物に作用す
る力を分散させるように構成したことを特徴とする円錐
型リボン混合処理装置。 - 【請求項2】 前記ブレーカ体における案内作用面は、
ねじれたものであることを特徴とする請求項1記載の円
錐型リボン混合処理装置。 - 【請求項3】 前記渦流ブレーカを、処理槽の中間高さ
位置よりも下方に具えたことを特徴とする請求項1また
は2記載の円錐型リボン混合処理装置。
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- 2002-03-29 JP JP2002094634A patent/JP4016182B2/ja not_active Expired - Fee Related
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