JP4674174B2 - 円錐型リボン混合処理装置 - Google Patents
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Description
この円錐型リボン混合処理装置D′の一例である円錐型リボン混合乾燥機D2′は図5に示すように、逆円錐状の処理槽1′内に回転翼5′を具え、この回転翼5′によって処理槽1′内全体に処理物Wの循環流を起こさせて、処理物Wの混合、破砕及び乾燥の性能を高めるようにしたものである。
そして前記回転翼5′を回転させながら、処理槽1′の上部に形成された投入口12′から処理物Wを投入すると、処理物Wは処理槽1′内において螺旋状のリボン翼52′に案内されながら処理槽内板10′(内壁)に沿って上昇して処理槽1′内の上部に具えられた渦流ブレーカ6′の位置まで到達し、この渦流ブレーカ6′に案内されて中央部に寄せられてここから落下するものである。
以降処理物Wはこのような経路を循環しながら、混合、破砕、乾燥のうちのいずれか一つまたは複数の処理が進行されることとなる。
すなわち日常的には処理槽1′内に水等の洗浄溶媒を満たした状態で回転翼5′を回転させることにより洗浄を行うことができるものの、粘度の高い処理物Wがリボン翼52′に付着してしまった場合や、部品交換が必要になった場合等には、天板11′を外して回転翼5′を引き抜く必要がある。この際、下段渦流ブレーカ6C′と回転翼5′とが物理的に干渉してしまうため、処理槽内板10′に溶接された下段渦流ブレーカ6C′を一旦取り外すとともに、メンテナンス終了後に再度溶接するといった、非常に煩わしい作業を要してしまっている。
もちろん前記下段渦流ブレーカ6C′を処理槽内板10′にボルト止めして装着することも可能であるが、メンテナンス等の作業性を著しく向上させるまでには至らない。
この発明によれば、処理槽から回転翼を引き抜く際に、渦流ブレーカと回転翼とが物理的に干渉してしまうことがないため、処理槽から回転翼を抜き出す操作を容易に行うことができ、内部の掃除等のメンテナンスの作業性を著しく向上させることができる。
またリボン翼を分断する必要がないため、リボン翼によって処理槽内板に沿って上昇する処理物の動きを円滑なものとすることができる。
また、一台の円錐型リボン混合処理装置により、少量から多量まで幅広い量の処理物を処理することが可能となる。
また少量の処理物であっても、比較的低い位置に設けられる渦流ブレーカによって処理槽内を循環することとなるため、従来のように回転翼の回転速度を高くする必要がなく、攪拌動力の増大を回避することができる。
また攪拌翼の回転速度を高くする必要がないため、処理物の粒子を破壊することなく、混合、乾燥等を行うことができる。
この発明によれば、処理槽を小さくすることなく、円錐型リボン混合処理装置の最低許容処理量を下げることが可能であり、処理物が少量であっても、回転翼の回転数を上げることなく、処理物を渦流ブレーカにまで到達させるとともに、処理槽内を循環させることができる。
そしてこれら各請求項記載の要件を手段として前記課題の解決が図られる。
このものは処理槽1内に投入された処理物Wを、回転翼5によって混合、攪拌するための装置であり、モータM、減速機3、回転翼5及び渦流ブレーカ6を具えて成るものである。以下これらの構成要素について詳しく説明する。
また前記天板11に対しては投入口12が形成され、更に処理槽1の下部には排出口13が形成される。
また前記回転軸50には、その軸方向に沿って支持バー51が固定され、この支持バー51の端部に対して、幅細のリボン翼52二本が、位相を180°ずらした状態で取り付けられることにより、先細り螺旋形状の回転翼5が構成されるものである。
なお、前記リボン翼52を一本のみ具えるような構成を採ることもできる。
また前記支持バー51は図1に示すような丸棒状のものの他、図3に示すような平板状のものとすることもできる。
またこの実施例では、少なくとも一対の渦流ブレーカ6が、処理槽1の中間高さ位置よりも下方に具えられるようにした。
なおこれら各段の渦流ブレーカ6を区別する必要のある場合には、それぞれ上段渦流ブレーカ6A、中段渦流ブレーカ6B及び下段渦流ブレーカ6Cと呼称する。
前記渦流ブレーカ6の作用は、前記リボン翼52によって処理槽内板10に沿って上昇してきた処理物Wを、処理槽1の中央付近に移動させるとともに処理槽1下部に落下させるというものである。
具体的には図2及び図3に示すように、一例として金属を素材として成るブレーカ体61がリボン翼52の搬送作用面52Sに対して固定されるものであり、この実施例ではブレーカ体61を図1に拡大して示すように案内作用面61Sにすくい傾斜角θを持たせたものとすることにより、処理物Wに作用する力を分散させるように構成した。
ここで前記すくい傾斜角θとは、ブレーカ体61における処理物Wと接触する面である案内作用面61Sと水平面との間の角度を意味するものである。
またブレーカ体61をリボン翼52に対して固定するにあたっては、ブレーカ体61と支持バー51または回転軸50との間を固定板62によって接続することにより、補強を図るようにした。
更にまた前記ブレーカ体61を角柱状あるいは三角柱状の金属ブロックにより形成し、このブレーカ体61に対して案内作用面61Sを形成するにあたっては、その一部を削り加工して行うようにすることもできる。
まず処理物Wの量が多い場合について説明する。
図4(a)に示すように、一例として容量が1000リットルの処理槽1に、800リットルの処理物Wが投入される場合について説明する。
始めにモータMを起動して回転翼5を回転させながら、処理物Wを投入口12から処理槽1内に投入するものであり、処理物W全体は処理槽1内において螺旋状のリボン翼52に案内されながら処理槽1の内壁に沿って上昇することとなる。
このとき、渦流ブレーカ6が処理物Wの循環を阻害してしまうことがなく、特に常時処理物Wに埋もれた状態となる下段渦流ブレーカ6Cあるいは中段渦流ブレーカ6Bであっても、処理物Wの循環を著しく阻害してしまうことがない。このため回転翼5を回転駆動するモータMの消費電力を低減することができるものである。
また本発明によれば、既存の装置のように渦流ブレーカ6との干渉を回避するためにリボン翼52を分断する必要がなく、リボン翼52は最上部から最下部まで連続して形成されており、リボン翼52によって処理槽内板10に沿って上昇する処理物Wの動きを、途切れの無い円滑なものとすることができる。
処理物Wは、下段渦流ブレーカ6Cの位置まで到達するとブレーカ体61に効果的に案内されて中央部に寄せられ、ここから落下するものであり、以降処理物Wはこのような経路を循環しながら混合攪拌処理が施される。
すなわち、上段渦流ブレーカ6Aのみしか設けられていない場合には、処理物Wを処理槽1内上部にまで搬送するためには回転翼5の回転速度を高める必要があったが、下段渦流ブレーカ6Cあるいは中段渦流ブレーカ6Bが設けられている場合には、回転速度を抑えて消費電力の増大を回避することが可能となるものである。
このため処理槽1から回転翼5を抜き出す操作を容易に行うことができ、メンテナンスの作業性を著しく向上させることができるものである。
1A 円錐部
1B 円筒部
10 処理槽内板
11 天板
12 投入口
13 排出口
3 減速機
5 回転翼
50 回転軸
51 支持バー
52 リボン翼
52S 搬送作用面
6 渦流ブレーカ
6A 上段渦流ブレーカ
6B 中段渦流ブレーカ
6C 下段渦流ブレーカ
61 ブレーカ体
61S 案内作用面
62 固定板
D 円錐型リボン混合処理装置
M モータ
W 処理物
θ すくい傾斜角
Claims (2)
- 処理槽の一部または全てを逆円錐状に形成し、この処理槽内に具えられた回転翼によって処理物を内壁に沿って上昇させ、この上昇させられた処理物を渦流ブレーカによって処理槽の中央付近に移動させることにより、処理物を処理槽下部に落下させることを繰り返し行いながら、処理物の混合、破砕、乾燥のうちのいずれか一つまたは複数の処理を行う装置において、前記渦流ブレーカは、高さを異ならせた複数の個所に設けられるものであり、また前記渦流ブレーカは、分断することなく連続して形成されたリボン翼の搬送作用面に対して固定されるとともに、リボン翼を取り付けるために回転軸に具えられた支持バーの長手方向に沿って、案内作用面にすくい傾斜角を持たせるように取り付けられて成るものであり、更にまた前記渦流ブレーカは、処理槽の内壁面側から見て回転翼の回転方向と反対側にねじれた状態とされることにより、回転軸に近づくにつれてすくい傾斜角が大きくなるように形成されたものであることを特徴とする円錐型リボン混合処理装置。
- 前記渦流ブレーカのうち、少なくとも一基は、処理槽の中間高さ位置よりも下方に具えられていることを特徴とする請求項1記載の円錐型リボン混合処理装置。
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