JP2003290263A - 外反母趾用装具 - Google Patents

外反母趾用装具

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JP2003290263A
JP2003290263A JP2002100355A JP2002100355A JP2003290263A JP 2003290263 A JP2003290263 A JP 2003290263A JP 2002100355 A JP2002100355 A JP 2002100355A JP 2002100355 A JP2002100355 A JP 2002100355A JP 2003290263 A JP2003290263 A JP 2003290263A
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toe
material cloth
valgus
small
foot
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JP2002100355A
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Mitsuaki Juso
光章 十楚
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KASHIWAGI MOLD KK
Kashiwagi Mold KK
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KASHIWAGI MOLD KK
Kashiwagi Mold KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外反母趾による足部の変形を矯正する目的の
装具に関し、矯正効果が高く、なおかつ薄型でかさばら
ず装着したまま靴を履いて快適に日常生活が可能な外反
母趾用装具を安価に提供する。 【解決手段】 ナイロンやウレタン等の熱可塑性合成樹
脂を主たる素材とした伸縮性を有する不織布を用いて、
立体裁断や複雑な縫製をすることなく、簡単な打ち抜き
裁断と熱熔着、高周波ウエルダー等の簡単な繋止手段を
用いて形成され、略への字型に打ち抜いた1枚の素材布
を巻き廻して、左右の翼状片12及び13を襷状に交差
させて母趾Ffを保持する小径筒部21を作り、前記交
差部22を連結部23で連結固定し、前記翼状片12,
13を足の甲Fiと足の裏Fs側から巻きまわして足外
側部で連結し、前記交差部22で突出した患部を圧迫し
ながら、素材布の伸縮性による引っ張り力で外反した母
趾Ffを足Fの内側へ引き起こす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装用したまま靴を
履いて快適に日常生活ができ、且つ患部を保護して痛み
を和らげるだけではなく、変形した母趾の捻りと外反角
度を小さく矯正できる外反母趾用装具に関する。
【0002】
【従来の技術】外反母趾用装具として、特開2001−
29374号公報には、母趾の付け根付近の踏付部を保
持するように筒状に縫製した大径筒部材と、帯状部材を
360°捻ってその両端部を大径筒部材の口縁付近に縫
製することにより形成した、母趾を保持可能な小径筒部
材とを有し、両筒部材を伸縮するニット生地で構成した
足用サポーターが記載されている。
【0003】また、特開平11−76283号公報に
は、母趾の付け根付近の踏付部を保持する大径筒部と、
母趾を保持する小径筒部と、小径筒部から一体的に伸び
る連結ベルト部とを備え、ネオプレンゴムやウレタンフ
ィルムやウレタン樹脂発泡体とファスナー材とを積層し
てなる1枚ものの素材シートを打ち抜いて両筒部を一体
的に形成可能となした外反母趾矯正用サポーターが記載
されている。
【0004】また、前述のようなサポーターと、スポン
ジ等からなるパッドとを併用し、靴を履いたときにパッ
ドで患部を保護して痛みを和らげる様に構成したものも
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に記載の足用
サポーターでは、両筒部材をニット生地で構成している
ので、筒部材の縫製作業が煩雑で、しかも小径筒部材は
大径筒部材の適正な位置に縫製する必要があり、縫製作
業が大変煩雑になることから製品価格が高くなるという
問題がある。しかも、このような足用サポーターは洗濯
して繰り返し使用するものなので、毎日使用するには複
数枚用意する必要があり、利用者に大きな負担になって
いた。
【0006】一方、前記公報に記載の外反母趾矯正用サ
ポーターでは、1枚ものの素材シートに大径筒部を形成
する部分と、小径筒部及び連結ベルト部を形成する部分
とを一体的に設けているので、サポーターの製作コスト
を低減できるが、このサポーターにおいても、前記足用
サポーターと同様に、小径筒部は筒状に縫いつける必要
があり、縫製作業を完全に無くすることができないし、
洗濯して繰り返し使用するものなので、毎日使用するに
は複数枚用意する必要があり、利用者に大きな負担にな
っていた。しかも、連結ベルト部により母趾を左右の足
の内側(以下、単に足の内側と称する)へ斜めに力を作
用させることで、母趾の外反及び捻りを矯正できるが、
両者を個別に調整できず、母趾の外反を十分に調整しよ
うとすると、捻りの矯正が過剰に作用して母趾を痛める
ことも考えられる。
【0007】更に、前記公報に記載のサポーターは、比
較的厚肉なものなので、サポーターを装用した状態で靴
を履くことが困難であり、靴を脱いだときにしか装用で
きず、常時装用できないので、1日の治療時間が短くな
って、効率的な利用が困難になるという問題もある。
【0008】本発明の目的は、外反母趾の矯正効果が高
く、安価に製作可能で、しかも装用したまま靴を履いて
快適に日常生活が可能な外反母趾用装具を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその作用】本出願人
は、帯状の素材布を360°捻ってその両端部を連結す
ることで、1枚ものの素材布に対して2つの筒部を形成
できることに着目し、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明に係る外反母趾用装具は、母趾を保
持する小径筒部と、母趾の付け根付近の踏付部を保持す
る大径筒部とを有する外反母趾用装具であって、伸縮性
を有する帯状の素材布からなり、素材布の両端部を36
0°捻って、素材布の途中部に小径筒部を形成し、小径
筒部の形状が維持されるように素材布の交差部を一体的
に連結固定し、小径筒部が内側に位置し且つ素材布の交
差部が母趾の付け根の側部に対面するように素材布の両
端を連結具により着脱自在に連結して、小径筒部と略同
方向に伸びる大径筒部を形成可能となしたものである。
【0011】この外反母趾用装具を装用する際には、小
径筒部に母趾を挿入保持させて、素材布の交差部を母趾
の付け根の内側(足の内側)に配置させ、素材布の一方
の端部を足の甲側へ配置させるとともに他方の端部を足
裏側へ配置させ、交差部により患部が足の外側へ押圧さ
れるように、素材布の両端部を引っ張って、適度な力が
作用するように大径筒部を踏付部に外装させて連結具で
連結し、装用することになる。そして、この状態で、素
材布の伸縮性による引張力により、交差部を支点として
外反した母趾を足の内側へ引き起こす力が生まれ、併せ
て突出した母趾付け根部分を圧迫して正常な位置に押し
戻そうとする力が加わり、外反母趾の矯正効果を得るこ
とができる。
【0012】また、小径筒部は、母趾とその隣の第2指
間を通って母趾の上下両側へ延び、母趾の付け根の内側
(足の内側)において交差するように素材布を巻き付け
て形成しているので、大径筒部を形成するときに、素材
布両端部の引っ張り加減を調整することで、母趾の捻り
を矯正することが可能となる。つまり、甲側の素材布の
端部への引張力を強くすると、前記交差部の連結部が小
径筒部を中心に上方に引き上げられ、小径筒部に保持さ
れた母趾に捻り方向の力を加えることができる。同様に
足裏側の素材布の端部への引張力を強くすると、母趾に
対して逆の方向の捻りが発生するため、素材布の両端部
の引っ張り加減を調節することにより、装用者の症状に
合わせて母趾の捻りの矯正具合を調整することが可能と
なる。
【0013】更に、素材布の両端部を面ファスナー等の
連結具で長さ調整可能に連結すると、足の大きさや外反
母趾の程度に合わせて装用者自身が患部の保持強度を調
節することができ、多くのサイズバリエーションを用意
しなくても、様々な足サイズの利用者の幅広い要求に対
応することが可能となる。
【0014】前記連結具を省略して、素材布の両端を着
脱不能に連結してもよい。即ち、連結具により素材布を
サイズ調整可能に連結する代わりに、何段階かの標準サ
イズを定め、それに合わせて素材布の両端部同士を、予
め熱熔着や高周波ウエルダー等で連結することも可能で
ある。この場合には、各種足サイズに対応するため、前
記連結具を設ける場合よりも多くのサイズバリエーショ
ンを用意する必要があるが、連結具を構成する余分な部
材を取りつける必要が無いため、かさばらないように構
成でき、装用したまま靴を履いたときにおける違和感を
より一層少なく出来る。
【0015】前記素材布を熱可塑性合成樹脂材料を主た
る素材とした伸縮性を有する不織布で構成してもよい。
素材布を不織布で構成すると、素材布の肉厚を格段に薄
く設定することが可能となり、よりかさばらず、装用し
たまま靴を履いて日常生活がし易い外反母趾用装具を実
現できる。しかも、裁断端部のオーバーロック加工等を
施さなくても、外縁部がほつれることがないので、型抜
きしたものをそのまま利用でき、製作コストを格段に低
減できる。また、熱可塑性合成樹脂材料を主たる素材と
する場合には、熱熔着や高周波ウエルダー等により、素
材布同士或いは素材布と連結具としての面ファスナーな
どを連結することが可能となるので、製作コストを大幅
に低減できる。
【0016】前記素材布として、途中部が両端部よりも
幅狭となるように、途中部を緩やかな略へ字状に切り欠
いたものを用いてもよい。このように成形した素材布を
用いると、素材布を360°捻ってその途中部に小径筒
部を無理なく容易に形成することが可能となる。
【0017】前記交差部のつま先側端部と踵側端部とに
わたって、両者間の距離よりも多少短い長さの帯状部材
を、帯状部材の一端部をつま先側端部に、他端部を踵側
端部にそれぞれ連結固定してもよい。この場合には、外
反母趾用装具を足に装用したときに、交差部のつま先側
端部と踵側端部間に、母趾付け根の患部を越えて、前記
帯状部材による引張力が働き、母趾を保持する小径筒部
の内側先端部を踵方向に引っ張るため、外反した母趾を
足の内側に引き起こす作用が強化されて、より高い矯正
効果が得られる。
【0018】前記交差部の内面側に母趾の付け根に対面
させてパッドを一体的或いは着脱自在に設けてもよい。
このようなパッドを設けると、足の内側へ突出した患部
が局部的に圧迫されることを防止して、靴を履いた場合
の痛みを緩和することができる。パッドとしては、厚手
で柔らかい風合いを持つ不織布やスポンジ製のパッドを
好適に採用でき、これを交差部に両面テープ等で取りつ
けることになる。しかも、パッドの厚み分だけ引張力の
支点が、母趾内側の作用点から離れて、母趾に対する引
張力が更に強く働くため、より効果的に外反した母趾を
矯正することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。先ず、外反母趾用装具を構
成する素材布について説明する。図1に示すように、素
材布10は、ナイロンやウレタン等の熱可塑性合成樹脂
材料を主たる素材とした伸縮性を有する不織布を型抜き
してなるもので、素材布10の途中部は緩やかな略へ字
状に切り欠かれて、素材布10の途中部には幅の狭い屈
曲部11が形成され、素材布10の両側部には屈曲部1
1より幅の広い翼状片12,13が形成されている。
【0020】素材布10の材料としては前記不織布以外
に、スパンデックス等の伸縮性のある織物や伸縮性のナ
イロン糸や糸ゴムを裏糸として編んだ編み生地、及び伸
縮性のあるラバーやエラストマー等からなるシートを用
いることが可能であるが、織物及び編み生地の場合はほ
つれ防止の為に裁断端部のオーバーロック加工等が必要
になり、後述する外反母趾用装具1の交差部22におけ
る素材布10の連結や、翼状片12,13に対する面フ
ァスナー24a、24bの取りつけ加工も縫製によらな
ければならない。一方、ラバーやエラストマー等からな
るシートの場合は、これらの取付けを熱熔着等により行
えるが、素材に通気性が無いため、装用時に蒸れやすい
等の問題がある。またいずれも生地に厚みがあるため装
用した状態で靴を履きにくいこともあり、前記素材布1
0の材料としては型抜きするだけで裁断端部の余分な加
工を必要とせず、熱熔着、高周波ウエルダー等の簡単な
方法で加工でき、薄肉でかさばらず、更に通気性も備え
ている前記のような伸縮性のある不織布を用いることが
好ましい。特にウレタンを素材とする不織布は、他のも
のに比較して摩擦係数が大きく、装用した場合のズレを
防止する効果があるため、後述する様に部分的に引張力
を加減して、矯正する方向を調整する場合には好まし
い。
【0021】次に、外反母趾用装具について説明する。
図2、図3に示すように、外反母趾用装具1は、素材布
10を幅の狭い屈曲部11を中心に巻くようにして左右
の翼状片12,13を360°捻って交差させ、素材布
10の途中部に母趾Ffを保持する小径の小径筒部21
を形成し、翼状片12,13の交差部22において翼状
片12,13を熱熔着や高周波ウエルダー等などで融着
して連結した連結部23を設け、翼状片12,13の遊
端部に雄側面ファスナー24aと雌側面ファスナー24
bからなる連結具24を設けたものである。尚、この外
反母趾装具1は右足用装具で、左足用装具は右足用装具
とは鏡面対称に構成される。また、連結具24として
は、面ファスナー以外に、ホックやスナップ等を用いて
もよいし、両端部にひもを取りつけるか、端部をひも状
に加工して結び合わせて繋止することも可能である。
【0022】この外反母趾用装具1では、不織布を型抜
きしただけの素材布10を用い、交差部22の連結も熱
熔着や高周波ウエルダー等の簡単な加工方法で行うこと
が可能で、更に面ファスナー24a、24bも合成繊維
で構成していることから、交差部22と同じ加工方法で
翼状片12,13に取り付けることができ、市販のサポ
ーターのように織布を縫製加工することに較べれば、非
常に効率良く安価に製作することが可能である。
【0023】外反母趾用装具1を足Fに装用する場合に
は、図3(a),(b)に示すように、交差部22に設
けた連結部23が母趾Ffの内側(足Fの内側)に配置
されるように、母趾Ffを小径筒部21に挿入し、交差
部22で母趾Ffの付け根の患部を圧迫しながら、翼状
片12を足の甲Fi側に、また翼状片13を足の裏Fs
側に廻し、双方を引っ張るようにしながら翼状片12の
表側に設けた雌側面ファスナー24bに、翼状片13の
裏側に設けた雄側面ファスナー24aを係合させて装用
することになる。尚、このように外反母趾用装具1を足
Fに装着した状態で、両翼状片12,13により母趾F
fの付け根付近の踏付部を保持する大径筒部25が形成
される。
【0024】このとき、甲側に廻した翼状片12の引っ
張り具合を強くすると、連結部23が、小径筒部21を
中心として甲側へ引き上げられ、外反した母趾Ffに対
してその先端部が足の裏Fs側に向く捻り方向の力を加
えることができ、足の裏Fs側に廻した翼状片13の引
っ張り具合を強くすると連結部23が足の裏Fs側に引
き下げられて、母趾Ffの先端部が甲側に向く捻り方向
の力を加えることができる。
【0025】尚、外反母趾用装具1では、図3に示すよ
うに、翼状片12,13を交差させたとき、翼状片13
が翼状片12の外側になるように構成したが、内外が逆
になるように構成しても良い。また、翼状片12,13
に対する面ファスナー24a、24bの取り付け位置や
裏表を逆にすることも可能である。但し、雄側面ファス
ナー24aの接合面にはかぎ状の構造が設けられている
ので、これが外向きになると、外反母趾用装具1を装用
して靴下やストッキングを履いた場合に、雄側面ファス
ナー24aのかぎ状構造が靴下やストッキングに引っか
かる。このため、雄側面ファスナー24aは装用したと
きに足側に向くように取りつけることが好ましい。
【0026】また、外反母趾用装具1の翼状片12,1
3から連結具24を省略して、図4に示す外反母趾用装
具1Aのように、翼状片12,13の遊端部を連結部2
6において熱熔着、高周波ウエルダー等の簡単な方法で
着脱不能に直接的に連結してもよい。形状的には、前記
外反母趾用装具1を足Fに装用した状態、即ち母趾Ff
を保持する小径の小径筒部21に連なって、翼状片1
2,13を更にもう1回同方向に巻いて足の甲Fiを差
し入れる大径の大径筒部25Aを形成し、この大径筒部
25Aが予め設定したサイズになるように翼状片12,
13の遊端部を連結部26で連結した形状に構成されて
いる。
【0027】前記連結具24では、面ファスナー24
a、24bの係合位置を調節して引張力を加減できる
が、この外反母趾用装具1Aでは調整が効かないため、
装用時に適度な引張力が得られるように、予めサイズの
設定をして翼状片12,13の遊端部を連結する必要が
あり、各種足サイズに対応するために、面ファスナー2
4a、24bを使用する場合に較べサイズバリエーショ
ンも多くする必要がある。しかし、面ファスナー24を
使用しない分かさばらず、装用したまま靴を履いたとき
における違和感を少なく出来るので好ましい。
【0028】図5、図6に示す外反母趾用装具1Bは、
前記外反母趾用装具1の小径筒部21の交差部22に踵
Fh側へ延びる伸縮性を有する帯状部材30の一端部を
縫製や熱熔着等の方法で連結し、帯状部材30の他端部
に雄側面ファスナー31bを内向きに設け、翼状片13
の外側に雄側面ファスナー31bと対をなす雌側面ファ
スナー31aを設けたものである。
【0029】外反母趾用装具1Bでは、図6に示すよう
に、外反母趾用装具1と同様に小径筒部21に母趾Ff
を差し入れ、翼状片12,13を母趾Ffの付け根付近
の踏付部に巻き付けて、その両端部を連結して装用す
る。更に、帯状部材30を内側から踵Fhに回して反対
側から甲側へ引っ張り、その先端に設けた雄側面ファス
ナー31bを翼状片13に取り付けた雌側面ファスナー
31aに連結して、帯状部材30の引張力により小径筒
部21の外側を踵Fh方向に引っ張る力を付与し、前記
実施例の外反母趾用装具1における、外反した母趾Ff
を両足Fの内側に引き起こす力を強化するように構成し
たものである。こうすることにより、外反母趾の矯正効
果をより高めた外反母趾用装具を得ることができる。
【0030】図7、図8に示す外反母趾用装具1Cは、
前記外反母趾用装具1の小径筒部21の交差部22の外
面側において、交差部22のつま先側端部22aから踵
側端部22bに至る長さよりやや短い、伸縮性を有する
素材からなる帯状部材35の一端をつま先側端部22a
に連結し、もう一方の端部を踵側端部22bに連結した
ものである。こうすることにより、外反母趾用装具1C
を装用したときに、小径筒部21の交差部22のつま先
側端部22aと踵側端部22bの間に、帯状部材35の
引張力が働いて外反した母趾Ffを足Fの内側に引き起
こす作用が強化され、より高い矯正効果を得ることがで
きる。
【0031】図9に示すように、母趾Ff付け根の外反
母趾の患部にあたる、外反母趾用装具1の交差部22の
内面側に、厚手で柔らかい風合いを持つ不織布やスポン
ジ製のパッド40を両面テープ等で取りつけると、靴を
履いたときの局部的な圧迫を緩和して痛みを和らげるこ
とができる。また、このようなパッド40を設けると、
パッド40の厚み分だけ引張力の支点が、母趾Ffの第
2指側の作用点から更に遠くなって、外反した母趾Ff
を引き起こす力が増し、また、パッド40が患部の突出
部をより効果的に圧迫して、より高い矯正効果を得るこ
とが可能となる。尚、図9には外反母趾用装具1に適用
した例を示したが、外反母趾用装具1A、1B、1Cに
対しても、同じようにパッド40を取り付けることが可
能であり、いずれの外反母趾用装具に適用した場合にお
いても、前記と同様の効果を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る外反母趾用装具によれば、
これを足に装用することで、素材布の伸縮性による引張
力により、交差部を支点として外反した母趾を足の内側
へ引き起こす作用が生まれ、併せて突出した母趾付け根
部分を圧迫して正常な位置に押し戻そうとする力が加わ
り、外反母趾の矯正効果を得ることができる。
【0033】また、小径筒部は、母趾と第2指間を通っ
て母趾の上下両側へ延び、母趾の付け根の内側において
交差部するように素材布を巻き付けて形成しているの
で、大径筒部を形成するときに、素材布両端部の引っ張
り加減を調整することで、母趾の捻りを矯正することが
可能となる。
【0034】更に、素材布の両端部を面ファスナー等の
連結具で長さ調整可能に連結すると、足の大きさや外反
母趾の程度に合わせて装用者自身が患部の保持強度を調
節することができ、多くのサイズバリエーションを用意
しなくても、様々な足サイズの利用者の幅広い症状に対
応することが可能となる。
【0035】ここで、連結具を省略して、素材布の両端
を着脱不能に連結すると、両端部を連結するための余分
な部材を取り付ける必要が無いため、かさばらないよう
に構成でき、装用したまま靴を履いたときにおける違和
感をより一層少なく出来る。予めサイズを設定して両端
部を熱熔着、高周波ウエルダー加工等で繋止すると、素
材布のみの厚さでよりかさばらない外反母趾用装具を作
成でき、矯正効果を損なうことなく、装用したまま靴を
履いても殆ど支障が無く日常生活が可能となる。
【0036】素材布を熱可塑性合成樹脂材料を主たる素
材とした伸縮性を有する不織布で構成すると、素材布の
肉厚を格段に薄く設定することが可能となり、よりかさ
ばらず、装用したまま靴を履いて日常生活がしやすい外
反母趾用装具を実現できる。しかも、熱溶着や高周波ウ
エルダー等の簡単な方法で加工できる上に、不織布であ
るため裁断端部のオーバーロック加工等を施さなくて
も、外縁部がほつれることがないので、型抜きしたもの
をそのまま利用でき、製作コストを格段に低減できる。
また、熱可塑性合成樹脂材料を主たる素材とする場合に
は、熱熔着や高周波ウエルダー等により、素材布同士或
いは素材布と連結具としての面ファスナーなどを連結す
ることが可能となるので、製作コストを更に低減でき、
使い捨てタイプの外反母趾用装具を実現できる。
【0037】更に、装具自身が薄手でかさばらないこと
と、外反した母趾の外反角度を小さく矯正しつつ、突出
した患部を圧迫して押し込み、足の変形が小さくなるよ
うに矯正する機能を持つため、装用した状態で靴を履い
て日常生活がしやすく、また、素材全体に面方向の伸縮
性を有し、被覆部全体に比較的均一に締めつけ力が働く
ため局部的に大きな力がかからず、足に対する負担が小
さいために日常生活に負担をかけないで長時間の装用が
可能であり、効果的に保存療法を行う為に都合が良い。
【0038】素材布として、途中部が両端部よりも幅狭
となるように、途中部を緩やかな略へ字状に切り欠いた
ものを用いると、素材布を360°捻ってその途中部に
小径筒部を無理なく容易に形成することが可能となる。
【0039】交差部のつま先側端部と踵側端部間の距離
よりも多少短い帯状部材を、一端部をつま先側端部に、
他端部を踵側端部にそれぞれ連結固定すると、この外反
母趾用装具を足に装用したときに、交差部のつま先側端
部と踵側端部間に、母趾付け根の患部を越えて、前記帯
状部材による引張力が働き、母趾を保持する小径筒部の
内側先端部を踵方向に引っ張るため、外反した母趾を足
の内側に引き起こす作用が強化されて、より高い矯正効
果が得られる。
【0040】前記交差部の内面側に母趾の付け根に対面
させてパッドを一体的或いは着脱自在に設けると両足間
の内側へ突出した患部が局部的に圧迫されることを防止
して、靴を履いた場合の痛みを緩和することができる。
パッドとしては、厚手で柔らかい風合いを持つ不織布や
スポンジ製のパッドを好適に採用でき、これを交差部に
両面テープ等で取りつけることになる。しかも、パッド
の厚み分だけ引張力の支点が、母趾の第2指側部分の作
用点から離れるので、突出した患部を押し入れようとす
る力がより強く働き、一層の矯正効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 素材布の平面図
【図2】 外反母趾用装具の展開状態の(a)は内側か
ら見た斜視図、(b)は外側から見た斜視図
【図3】 外反母趾用装具の装着状態の(a)は甲側か
ら見た斜視図、(b)は足裏側から見た斜視図
【図4】 他の実施例の外反母趾用装具の斜視図
【図5】 他の実施例の外反母趾用装具の展開状態にお
ける内側から見た斜視図
【図6】 同外反母趾用装具の使用状態の斜視図
【図7】 他の実施例の外反母趾用装具の斜視図
【図8】 同外反母趾用装具の使用状態の斜視図
【図9】 他の実施例の外反母趾用装具の斜視図
【符号の説明】
1 外反母趾用装具 10 素材布 11 屈曲部 12 翼状片 13 翼状片 21 小径筒部 22 交差部 22a 先側端部 22b 踵側端部 23 連結部 24 連結具 24a 雄側面ファスナー 24b 雌側面ファスナー 25 大径筒部 1A 外反母趾用装具 25A 大径筒部 26 連結部 1B 外反母趾用装具 30 帯状部材 1C 外反母趾用装具 31b 雄側面ファスナー 31a 雌側面ファスナー 35 帯状部材 40 パッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母趾を保持する小径筒部と、母趾の付け
    根付近の踏付部を保持する大径筒部とを有する外反母趾
    用装具であって、 伸縮性を有する帯状の素材布からなり、素材布の両端部
    を360°捻って、素材布の途中部に小径筒部を形成
    し、小径筒部の形状が維持されるように素材布の交差部
    を一体的に連結固定し、小径筒部が内側に位置し且つ素
    材布の交差部が母趾の付け根の側部に対面するように素
    材布の両端を連結具により着脱自在に連結して、小径筒
    部と略同方向に伸びる大径筒部を形成可能となした外反
    母趾用装具。
  2. 【請求項2】 前記連結具を省略して、素材布の両端を
    着脱不能に連結した請求項1記載の外反母趾用装具。
  3. 【請求項3】 前記素材布を熱可塑性合成樹脂材料を主
    たる素材とした伸縮性を有する不織布で構成した請求項
    1又は2記載の外反母趾用装具。
  4. 【請求項4】 前記素材布として、途中部が両端部より
    も幅狭となるように、途中部を緩やかな略へ字状に切り
    欠いたものを用いた請求項1〜3のいずれか1項記載の
    外反母趾用装具。
  5. 【請求項5】 前記交差部のつま先側端部と踵側端部間
    の距離よりも多少短い帯状部材を、一端部をつま先側端
    部に、他端部を踵側端部にそれぞれ連結固定した請求項
    1〜4のいずれか1項記載の外反母趾用装具。
  6. 【請求項6】 前記交差部の内面側に母趾の付け根に対
    面させてパッドを一体的或いは着脱自在に設けた請求項
    1〜5のいずれか1項記載の外反母趾用装具。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005130934A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Ashi To Aruki No Kenkyusho:Kk 足首用サポーター
KR100808064B1 (ko) 2007-03-09 2008-02-28 홍영인 발가락 교정대
JP5693758B1 (ja) * 2014-01-31 2015-04-01 株式会社アネスネット 臀部保護ベルト及び臀部保護ベルト付き衣類
JP2019176885A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 日本シグマックス株式会社 外反母趾用サポーターの製造方法

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