JP2003286325A - 軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法

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JP2003286325A
JP2003286325A JP2002092846A JP2002092846A JP2003286325A JP 2003286325 A JP2003286325 A JP 2003286325A JP 2002092846 A JP2002092846 A JP 2002092846A JP 2002092846 A JP2002092846 A JP 2002092846A JP 2003286325 A JP2003286325 A JP 2003286325A
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vibration
weight
less
polyurethane foam
foam
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JP2002092846A
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English (en)
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Hiroki Tsutsui
井 寛 喜 筒
Koichi Sano
野 幸 一 佐
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Original Assignee
Mitsui Takeda Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量かつ優れた制振性能を有する制振材用軟
質ポリウレタンフォームおよびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 振動周波数100Hzにおける振動伝達
率が0dB以下であり、かつ振動周波数200Hzにお
ける振動伝達率が−15dB以下であり、オーバーオー
ル密度が50kg/cm3以下である、軽量かつ制振性能に優
れた軟質ポリウレタンフォーム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟質ポリウレタン
フォーム及びその製造方法に関するものである。詳しく
は、高い制振性能を有する軟質ポリウレタンフォームお
よびその製造方法に関するとともに、当該軟質ポリウレ
タンフォームから得られた制振材に関する。特に本発明
は、物理発泡剤と化学発泡剤を併用することにより、高
い制振性を有する軟質ポリウレタンフォームを製造する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、軟質ポリウレタンフォームはク
ッション等に広く用いられている。近年自動車分野等に
用いられる制振材としての使用も検討されている。しか
し従来のポリウレタンフォームそれだけでは十分な制振
性能が得られないことが多く、さらにその制振性能を向
上することが望まれていた。従来、フォームにアスファ
ルト等含有させる方法等によって、より高い制振性が達
成されてきた。特開平1−275617号公報にはアス
ファルトを含有させたポリウレタンフォーム、特開平2
−084421号公報には炭酸カルシウムを使用するポ
リウレタンフォームが開示されている。
【0003】しかし、近年制振材にも軽量化が要求され
るようになってきた。たとえば自動車分野においては、
温暖化防止を目的とした燃費向上に対する取組みが行わ
れており、その一環として車輌重量の軽量化が挙げられ
る。このように自動車分野を始めとして環境保護、材料
の軽量化の観点から、アスファルト等の高密度の材料を
用いずに高制振性能を有するフォームが求められてい
た。また、ポリウレタンフォームの軽量化は、発泡剤と
して使用している水の増量により可能であるが、水を増
量させるとイソシアネートの添加量を増やさざるを得な
くなり、ウレタンフォームが硬くなり十分な制振性能が
得られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決し、ポリウレタンフォームを軽量化しかつ優れた制
振性能を有する制振材用軟質ポリウレタンフォームおよ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、軟質ポリウレタンフ
ォームだけでも制振性に優れる材料を提供可能であるこ
とを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、
以下の<1>〜<5>を提供するものである。 <1> 振動周波数100Hzにおける振動伝達率が0
dB以下であり、振動周波数200Hzにおける振動伝
達率が−15dB以下であり、かつオーバーオール密度
が50kg/cm3以下である軟質ポリウレタンフォーム。 <2> 振動周波数100Hzにおける振動伝達率が0
dB以下であり、振動周波数200Hzにおける振動伝
達率が−15dB以下であり、かつオーバーオール密度
が50kg/cm3以下である制振材用軟質ポリウレタンフォ
ーム。 <3> ポリオールとポリイソシアネートとを、発泡剤
として物理発泡剤と化学発泡剤とを併用して反応させ、
振動周波数100Hzにおける振動伝達率が0dB以下
であり、振動周波数200Hzにおける振動伝達率が−
15dB以下である制振材用軟質フォームを製造する軟
質ポリウレタンフォームの製造方法。 <4> 前記物理発泡剤の80重量%以上が、炭酸ガス
である<3>に記載の制振材用軟質ポリウレタンフォー
ムの製造方法。 <5> ポリオールとポリイソシアネートとを、物理発
泡剤と化学発泡剤とを併用して反応させて得られ、振動
周波数100Hzにおける振動伝達率が0dB以下であ
り、振動周波数200Hzにおける振動伝達率が−15
dB以下である軟質フォームを具備している制振材。
【0006】
【発明の実施の形態】制振性に優れる軟質ポリウレタン
フォームは、有機ポリイソシアネート、ポリオール、発
泡剤、必要に応じて触媒、架橋剤、整泡剤、その他添加
剤等を用いて発泡、硬化させることにより製造すること
ができる。以下、まず、それらの原料について説明す
る。
【0007】[ポリオール]本発明で用いられるポリオー
ルは、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル及び/またはポリエステルポリオールから得られるポ
リマー分散ポリオールの群から選ばれる少なくとも1種
の化合物であって、これらは単独でも複数の混合物でも
よい。また必要に応じて、これらのポリオールとポリウ
レタンフォームの製造に用いられる分子中に少なくとも
2ヶの活性水素を有する化合物、たとえば低分子量の多
価アルコール等のポリオール類等酸素原子上に活性水素
を有する化合物や、アミン等の窒素原子上に活性水素を
有する化合物を単独または複数を併用してもよい。
【0008】<ポリエーテルポリオール>本発明で用い
られるポリエーテルポリオールは特に限定されるもので
はないが、水酸基数が2〜8であり、重量平均分子量が
2000〜20000である。このポリエーテルポリオ
ールの重量平均分子量を2000以上とすることによ
り、フォームの柔軟性に優れ、かつ触感に優れ軟質ポリ
ウレタンフォームが得られ、一方重量平均分子量を20
000以下とすることでポリエーテルポリオールの粘度
を低く保つことができ、作業性に優れる。
【0009】ポリエーテルポリオールの水酸基数は、2
〜4であることがさらに好ましく、重量平均分子量は3
000〜10000の範囲がさらに好ましい。水酸基価
としては5以上250以下が好ましく、10以上170
以下がより好ましい。 (ポリエーテルポリオールの製造方法)ポリエーテルポ
リオールとは、水酸基数2〜8の有機化合物に、1種類
以上のアルキレンオキシドを、重量平均分子量が200
0〜20000の範囲になるように付加して得られたも
のである。
【0010】ポリエーテルポリオールにおいて、水酸基
数2〜8の有機化合物としては、たとえば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4-ブタンジオール等の2価アルコール類、グ
リセリン、トリエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、
ソルビトール、シュガー、メチルグルコシド等の糖類、
エチレンジアミン等の脂肪族アミン類、トルイレンジア
ミン、ジフェニルメタンジアミン等の芳香族アミン類、
トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカ
ノールアミン類、ビスフェノールA、ノボラック等のフ
ェノール類等が挙げられる。
【0011】上記有機化合物に付加するアルキレンオキ
シドまたは置換基を有するアルキレンオキシドとして
は、たとえばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、
1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシ
ド、スチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、エピ
クロロヒドリン、エピブロモヒドリン、メチルグリシジ
ルエーテル、アリルグリシジルエーテルまたはフェニル
グリシジルエーテルなどのアルキレンオキシドを併用し
たものであってもよい。これらのアルキレンオキシド化
合物のうち、エチレンオキシド、1,2−ブチレンオキ
シドまたはスチレンオキシドが好ましく、エチレンオキ
シドがさらに好ましい。これらは、単独で用いても複数
を併用してもよい。
【0012】(ポリマーポリオール)また、ポリエーテ
ルポリオールの存在下に、アクリロニトリル、スチレン
等のエチレン性不飽和単量体を(ラジカル)重合させ、
ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、またはそれらの
コポリマー等を上記ポリエーテルポリオールに分散させ
て得られるポリマー分散ポリオール(ポリマーポリオー
ルということがある)を、ポリオールとして用いること
により、フォームの収縮制御することができ、必要な成
形性によって添加することができる。
【0013】[有機ポリイソシアネート化合物]本発明で
使用する有機ポリイソシアネートは、通常のポリウレタ
ンの製造に用いることができるものであればいずれで用
いることができる。これらは単独でも複数を混合した組
成物のいずれでもよい。たとえば、トリレンジイソシア
ネート(TDI)、4,4´−ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI―PH)、2,4´−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、2,2´−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テ
トラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXD
I)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)な
どの芳香族イソシアネート;ヘキサメチレンジイソシア
ネートなどの脂肪族イソシアネート;イソホロンジイソ
シアネート(IPDI)、水添XDI、水添MDI(H
12MDI)、ノルボルナンジイソシアネートメチル
(NBDI)、水添トリレンジイソシアネートなどの脂
環式ポリイソシアネート;上記イソシアネートのカルボ
ジイミド変性イソシアネートなどが挙げられる。
【0014】これらの中でも、反応性と線状ポリマーを
形成することから、反応性の速い、MDI、カルボジイ
ミド変性MDI(液状MDI) 、TDIの使用が特に好
ましく、これらは2種以上を混合使用してもよい。さら
に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、ポリメリ
ックMDI(p−MDI)や、上記イソシアネートのイソ
シアヌレート変性体、TMPアダクト体のような3官能
以上のポリイソシアネートやカルボジイミド変性体を併
用してもよい。
【0015】(発泡剤)本発明の特性を有する軟質ポリ
ウレタンフォームを製造しうるものであればいずれでも
用いることができるが、本発明では物理発泡剤と化学発
泡剤を併用することが好ましい。物理発泡剤としては、
軟質ポリウレタン原料に添加し、その体積膨張等によっ
て、発泡させるものであればいずれでも用いることがで
きるが、その中でも軟質ポリウレタンフォーム原料との
混合時は液状であり、発泡時に気化する化合物が好まし
い。比較的低圧で液化できる炭酸ガスが特に好適に用い
られ、物理発泡剤の80重量%以上炭酸ガスであること
が好ましい。
【0016】化学発泡剤としては、たとえばイソシアネ
ートと反応して炭酸ガスを発生し、フォームを形成する
化合物が用いられる。特に水が好適に用いられる。発泡
剤の使用総量は、ポリオール100部に対して、通常2
重量部〜15重量部であり、好ましくは2.5重量部〜
10重量部である。発泡剤の総重量中において物理発泡
剤は2〜50重量%であることが好ましく、8〜20重
量%がより好ましい。
【0017】水と炭酸ガスを併用するのが最も好まし
く、使用する水の量はポリオール100重量部あたり
2.0〜6.0重量部が好ましく、さらに好ましくは
2.5〜5.0重量部である。また、炭酸ガスの使用量
はポリオール組成物100重量部あたり0.2〜5.0
重量部が好ましく、さらに好ましくは0.5〜3.0重
量部が好ましい。軟質ポリウレタンフォームの発泡倍率
を比較的高く維持し密度を低くする観点から、水が2.
0重量部以上であり、かつ炭酸ガスが0.5重量部以上
であることが好ましい。軟質ポリウレタンフォームの硬
化反応を良好な範囲に保ち生産性をより高く維持して成
形性を高めるのは、水が6.0重量部以下、炭酸ガスが
5.0重量部以下であることが好ましい。この範囲とす
ることによって、フォーム重量の軽量化を達成しつつ、
フォーム硬度の上昇を抑制し制振性能を向上させること
ができるようになった。
【0018】(架橋剤)本発明で使用する架橋剤として
は、脂肪族ジオール以外のものを使用し、その構造は特
に限定されないが、エチレングリコール、プロピレング
リコール等の多価アルコールにアルキレンオキシドを少
量付加したもの、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアミン類またはそれらにアルキレンオキシド
を少量付加したもの、水酸基数3以上の活性水素化合物
またはそれらにアルキレンオキシドを少量付加したもの
を、単独、または混合して使用することができる。
【0019】その使用量は、活性水素化合物100重量
部あたり0.1〜10重量部である。さらに好ましく
は、0.5〜5重量部である。フォームの表面のキュア
ー性を維持するには使用量が0.1重量部以上であるこ
とが好ましく、軟質ウレタンフォームの発泡倍率を比較
的高く維持し、密度を低く保つ観点から10重量部以下
であることが好ましい。
【0020】(整泡剤)本発明で使用できる整泡剤とし
ては、特に限定されるものではないが、具体的には、公
知の有機けい素系界面活性剤(ポリシロキサン−ポリオ
キシアルキレン共重合体)が挙げられ、たとえば東レ・
ダウコーニング社製のSRX−253、SRX−274
C、SF−2970、SF−2971、SF−296
2、SF−2969、日本ユニカー社製のL−530
9、L−5307、L−5305、L−3601、L−
3600等(いずれも商品名)が使用できる。その使用
量としては、活性水素化合物100重量部あたり0.1
〜5重量部であり、好ましくは0.1〜3重量部であ
る。
【0021】(触媒)本発明で使用される触媒として
は、公知のものでよく特に限定されるものではないが、
具体的には、たとえばトリエチレンジアミン、N−メチ
ルモルフォリン、N−エチルモルフォリン等のアミン系
触媒、オクチル酸錫、オレイン酸錫、ジブチル錫ジラウ
レート等の有機金属系触媒がある。これらの触媒は単
独、または混合して使用することができる。その使用量
は、活性水素化合物100重量部あたり0.001〜5
重量部であり、好ましくは0.1〜5重量部である。
【0022】(その他添加剤)本発明は必要に応じて、
難燃剤、着色剤、老化防止剤、抗酸化剤、紫外線吸収
剤、耐光安定剤等のその他の添加剤を使用することがで
きる。難燃剤としては、ハロゲン化合物、リン化合物、
窒素化合物、メラミン、水酸化アルミニウムなどの公知
のものが挙げられる。着色剤としては、顔料、反応性着
色剤、カーボン、酸化鉄などの公知のものが挙げられ
る。その他の添加剤としては、アクリル樹脂に水酸基を
導入したアクリルポリオール、ポリカプロラクトンポリ
オール、ポリエステルポリオール、炭化水素骨格ポリオ
ールなどのポリエーテルポリオール以外のポリオールな
ども含まれる。また、ポリウレタンフォームの硬度調整
用として、モノオールを使用することができる。モノオ
ール使用範囲は特に限定しないが、好ましくは、2〜1
5重量部、さらに好ましくは、2〜10重量部である。
使用量が15部を以下とすることにより、ポリウレタン
フォームの硬化性を高く保つことができ、生産性に優れ
る。
【0023】(軟質ポリウレタンフォームの製造方法)
本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造方法として
は、特に限定されるものではないが、通常はポリオール
と有機ポリイソシアネートとを、発泡剤の存在下に反応
させることによってうることができる。必要に応じて、
架橋剤、整泡剤、触媒、その他の添加剤を添加すること
ができる。必要に応じてアミン等の活性水素化合物をも
ちいることができる。前記ポリオールや活性水素化合物
はあらかじめ発泡剤、架橋剤、整泡剤、触媒、その他の
添加剤等と混合し、レジンプレミックスとした後、これ
と有機ポリイソシアネートとを所定の比率で混合し、金
型内に注入して反応及び発泡させことができる。
【0024】その際、レジンプレミックスと有機ポリイ
ソシアネートとの反応比率であるNCOインデックス
(有機ポリイソシアネート中のイソシアネート基とレジ
ンプレミックス中の活性水素との当量比=NCO/H)
は、0.6〜1.0の範囲が好ましい。さらに好ましく
は0.7〜0.9の範囲である。軟質ウレタンフォーム
の発泡倍率を比較的高く維持し、密度を低く保つ観点や
フォームのキュアー性を好ましい範囲に保つ観点から、
NCOインデックスは0.6以上であることが好まし
い。また、振動伝達率を低く保つにはNCOインデック
スが1.0以下であることが好ましい。これはフォーム
の架橋密度を比較的低く保ち、フォーム硬度を好ましい
範囲に制御できるためと考えられる。金型内に注入後、
室温〜100℃の雰囲気下に3〜30分放置して反応硬
化させた後、金型から軟質ポリウレタンフォームを取り
出すことによって、本発明の軟質ポリウレタンフォーム
が得られる。
【0025】[軟質ポリウレタンフォーム]上記のように
して得られる本発明の軟質ポリウレタンフォームは、振
動周波数100Hzにおける振動伝達率が0dB以下で
あり、かつ振動周波数200Hzにおける振動伝達率が
−15dB以下である。上記振動周波数100Hzにお
ける振動伝達率は、−0.5dB以下であり、特に好ま
しくは−1.5dB以下であることが望ましい。
【0026】また振動周波数200Hzにおける振動伝
達率は、 −16dB以下であり、特に好ましくは −1
7dB以下であることが望ましい。そのオーバーオール
密度は50kg/cm3以下であることが好ましく、45kg/c
m3以下であることが好ましい。下限値に特に限定はない
が、30kg/cm3以上であることが好ましい。
【0027】さらに、アスカー硬度計タイプFの硬度と
しては10以上25以下であることが好ましく、13以
上 20以下であることがさらに好ましい。本発明にお
ける軟質ポリウレタンフォームの制振性能は、以下の方
法により測定される振動伝達率により評価するものであ
る。具体的には、鉄板の上に厚さ20mmのフォーム、
厚さ2mmの塩化ビニル樹脂マットの順に乗せ積層体と
する。次いで、周波数10〜1000Hzの範囲にて正
弦波を積層体に加振する。鉄板と塩化ビニルマットに
は、振動加速度ピックアップを取付け、それぞれの振動
加速度を測定する。鉄板における振動加速度は、加振源
の振動加速度を示し、塩化ビニルマットにおける振動加
速度は、ウレタンフォームと塩化ビニルマットにより振
動減衰もしくは共振した後の振動加速度を示す。測定さ
れた振動加速度は、2チャンネル入力のFFTアナライ
ザーにて演算処理され周波数伝達関数を求めることによ
り振動伝達率が得られる。振動伝達率が負の値を示すと
き振動が減衰していることを示し、負の値が大きいほど
振動の減衰が大きく制振性能が優れていることを示す。
【0028】[制振性軟質ポリウレタンフォームの用途]
制振性軟質ポリウレタンフォームは、自動車分野、たと
えば、ダッシュサイレンサー、フロアーマット、エンジ
ンルーム、天井材、トランクルームなどに用いられる。
また、住宅用カーペットの裏打ち材などにも用いられ
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明について実施例により説明する
が、本発明はこれらの実施例により何等制限されるもの
ではない。 (実施例で用いられたポリエーテルポリオール) ・ポリエーテルポリオールA:水酸基数=3 重量平均分子量=5000 ・ポリエーテルポリオールB:水酸基数=3 重量平均分子量=6000
【0030】
【比較例1】(1)レジンプレミックスの調整 表1に示した組成のポリオール組成物100重量部にイ
オン交換水4.6重量部、整泡剤A(東レ・ダウコーニ
ングシリコーン社製、商品名:SF−2971)1.0
重量部、アミン触媒A(活材ケミカル社製、商品名:M
inico L−1020)0.4重量部、アミン触媒
B(花王社製、商品名:カオーライザーNo.25)
0.7重量部の割合で配合し、攪拌混合したものをレジ
ンプレミックスとした。 (2)有機ポリイソシアネート組成物の調製 30重量部の4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ートと、20重量部の粗製MDIと、50重量部のTD
Iとを混合し、有機ポリイソシアネート組成物を調製し
た。 (3)ウレタンフォームのキュアー性、成形性評価方法 55℃に温調された500mm×500mm×20mm
厚の金型にレジンプレミクスとイソシアネートを混合し
た反応液を注入する。反応液注入後、3分間硬化反応を
実施し金型より取出す。金型より取出し時に、フォーム
の変形、破れによりキュアー性を評価した。フォームの
変形、破れがないものをキュアー性○、フォームの変
形、破れのいずれかが生じたものをキュアー性×とし
た。また、500mm×500mmの中に代表長さ10
mm以上のボイドが5個以上ある場合を成形性×とし
た。 (4)ウレタンフォームの制振性能 本発明における軟質ポリウレタンフォームの制振性能
は、前述したように以下の方法により測定される振動伝
達率により評価するものである。具体的には、鉄板の上
に厚さ20mmのフォーム、厚さ2mmの塩化ビニル樹
脂マットの順に乗せ積層体とする。次いで、周波数10
〜1000Hzの範囲にて正弦波を積層体に加振する。
鉄板と塩化ビニルマットには、振動加速度ピックアップ
を取付け、それぞれの振動加速度を測定する。鉄板にお
ける振動加速度は、加振源の振動加速度を示し、塩化ビ
ニルマットにおける振動加速度は、ウレタンフォームと
塩化ビニルマットにより振動減衰もしくは共振した後の
振動加速度を示す。測定された振動加速度は、2チャン
ネル入力のFFTアナライザーにて演算処理され周波数
伝達関数を求めることにより振動伝達率が得られる。振
動伝達率が負の値を示すとき振動が減衰していることを
示し、負の値が大きいほど振動の減衰が大きく制振性能
が優れていることを示す。
【0031】
【比較例2〜3】表1に示すように、水の使用量等を変
化させて実施した以外比較例1と同様にして、モールド
発泡を実施し、得られた軟質ポリウレタンフォームのキ
ュアー性、制振性能を評価した。得られた結果を表1に
示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【実施例1〜3】表2に示すように、発泡剤として水と
炭酸ガスを併用し、水の使用量、炭酸ガスの使用量を変
化させた以外は比較例1と同様にして、モールド発泡を
実施し、得られた軟質ポリウレタンフォームのキュアー
性、制振性能を評価した。得られた結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】制振性に優れた軟質ポリウレタンフォー
ムを提供することができ、さらに軽量化しても制振性に
優れる軟質ポリウレタンフォームを提供することができ
る。また、物理発泡剤と化学発泡剤を組み合わせて発泡
することにより、効率よく制振性に優れた軟質ポリウレ
タンフォームを製造することができる。特定のポリオー
ル組成物を用いると、より効率的に制振性に優れた軟質
ポリウレタンフォームを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 101:00) C08L 75:04 C08L 75:04 Fターム(参考) 3J048 AA01 AC01 BD02 BD04 BD07 4F074 AA78 BA32 CA21 DA02 DA17 DA24 DA40 4J034 BA08 CA04 CC03 DG03 DG04 DG05 DG14 DG18 DG29 DQ05 DQ16 DQ18 DQ19 HA01 HA07 HC12 HC17 HC22 HC46 HC52 HC53 HC64 HC67 HC71 HC73 NA01 NA03 QB15 QC01 RA15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動周波数100Hzにおける振動伝達率
    が0dB以下であり、振動周波数200Hzにおける振
    動伝達率が−15dB以下であり、かつオーバーオール
    密度が50kg/cm3以下であることを特徴とする軟質ポリ
    ウレタンフォーム。
  2. 【請求項2】振動周波数100Hzにおける振動伝達率
    が0dB以下であり、振動周波数200Hzにおける振
    動伝達率が−15dB以下であり、かつオーバーオール
    密度が50kg/cm3以下であることを特徴とする制振材用
    軟質ポリウレタンフォーム。
  3. 【請求項3】ポリオールとポリイソシアネートとを、発
    泡剤として物理発泡剤と化学発泡剤とを併用して反応さ
    せ、振動周波数100Hzにおける振動伝達率が0dB
    以下であり、振動周波数200Hzにおける振動伝達率
    が−15dB以下である制振材用軟質フォームを製造す
    ることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記物理発泡剤の80重量%以上が、炭酸
    ガスであることを特徴とする請求項3に記載の制振材用
    軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  5. 【請求項5】ポリオールとポリイソシアネートとを、物
    理発泡剤と化学発泡剤とを併用して反応させて得られ、
    振動周波数100Hzにおける振動伝達率が0dB以下
    であり、振動周波数200Hzにおける振動伝達率が−
    15dB以下である軟質フォームを具備していることを
    特徴とする制振材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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