JP2003285007A - 単粒子層積層体の製造方法および単粒子層積層体 - Google Patents

単粒子層積層体の製造方法および単粒子層積層体

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JP2003285007A JP2002090748A JP2002090748A JP2003285007A JP 2003285007 A JP2003285007 A JP 2003285007A JP 2002090748 A JP2002090748 A JP 2002090748A JP 2002090748 A JP2002090748 A JP 2002090748A JP 2003285007 A JP2003285007 A JP 2003285007A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、基材上にナノ粒子を単粒子状に規
則的に配列させ、かつ基材上に固定化させた単粒子層積
層体の製造方法を提供することを主目的とするものであ
る。 【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、
平均粒径が100nm以下の微粒子と、硬化型モノマー
および硬化型オリゴマーの少なくとも一方と、揮発性溶
媒とを有する微粒子分散液を基材上に塗布する塗布工程
と、上記微粒子分散液中の揮発性溶媒を揮発させること
により、液膜の膜厚をウェッティングレイヤーとして機
能する膜厚とし、微粒子を単粒子状に配列させる単粒子
層形成工程と、上記液膜中の上記硬化型モノマーおよび
硬化型オリゴマーの少なくとも一方を硬化させて単粒子
層を基板上に固定化する固定化工程とを有することを特
徴とする単粒子層積層体の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材上にナノ粒子
が単粒子層として固定化され、これにより種々の用途に
展開可能な単粒子層積層体の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、基材上にナノ粒子を単粒子状
に積層して例えば反射防止膜として用いる等の技術が知
られている。例えば、特開平6−155652号公報に
は、支持基材の表面に所定の粒径のシリカ微粒子を単粒
子膜として形成し、これをカチオン重合性のモノマーを
主成分とするバインダー成分により固定化して低反射部
材として用いる発明が開示されている。しかしながら、
この方法では、単粒子膜の配列が不規則であり、粒子間
に隙間の開いた箇所が多く見られる。このため、例えば
高い精度が要求される機能性素子等には用いることがで
きないものであった。
【0003】一方、このようなナノ粒子を基材上に規則
的に配列された単粒子層として形成する方法として、ナ
ノ粒子が分散された分散液を基材上に塗布し、その液膜
の膜厚を調整することにより、いわゆるウェティングレ
イヤーとして機能させてナノ粒子を単粒子状に配列させ
る技術も知られている(例えば、J. Phys. Chem. B,10
5, 3353-3357(2001))。特に、比較的粒径の揃った、好
ましくは単分散のナノ粒子の場合、規則的に配列された
単粒子層は、粒子間に大きな隙間が見られない密度の高
い配列が可能である。
【0004】しかしながら、これらの方法においては、
ナノ粒子を基材上に単粒子層として配列させる技術は開
示されているものの、このナノ粒子の単粒子層を基材上
に固定化させる技術については、全く開示されていな
い。このようなナノ粒子の単粒子層は基材上に固定化さ
れて例えば光学素子として用いることができるものであ
ることから、基材上にナノ粒子を単粒子状に配列させ、
かつ種々の機能性素子として用いることができるように
固定化させる技術が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、基材上にナノ粒子を単粒
子状に規則的に配列させ、かつ基材上に固定化させた単
粒子層積層体の製造方法を提供することを主目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、平均粒径が100nm以下の微粒子と、
硬化型モノマーおよび硬化型オリゴマーの少なくとも一
方と、揮発性溶媒とを有する微粒子分散液を基材上に塗
布する塗布工程と、上記微粒子分散液中の揮発性溶媒を
揮発させることにより、液膜の膜厚をウェッティングレ
イヤーとして機能する膜厚とし、微粒子を単粒子状に配
列させる単粒子層形成工程と、上記液膜中の上記硬化型
モノマーおよび硬化型オリゴマーの少なくとも一方を硬
化させて単粒子層を基板上に固定化する固定化工程とを
有することを特徴とする単粒子層積層体の製造方法を提
供する。本発明においては、このように微粒子を単粒子
層に配列させるためにウェッティングレイヤーとして機
能する液膜が、そのまま固定化のための樹脂層となるも
のであるので、規則的に配列した単粒子層をそのまま基
材上に固定化することができる。これにより、高品質な
単粒子層積層体を容易に製造することが可能となる。
【0007】上記請求項1に記載された発明において
は、請求項2に記載するように、上記微粒子は表面処理
が施された微粒子であり、上記硬化型モノマーおよび硬
化型オリゴマーの少なくとも一方が、上記表面処理が施
された微粒子表面と親和性を有するものであることが好
ましい。両者の親和性が低いと、上記硬化型モノマーお
よび/または硬化型オリゴマーが、微粒子周囲に均一に
配置されない可能性があり、固定化に問題が生じる場合
があるからである。
【0008】上記請求項1または請求項2に記載された
発明においては、請求項3に記載するように、上記基材
は密着処理が施された基材であり、上記硬化型モノマー
および硬化型オリゴマーの少なくとも一方が、上記密着
処理が施された基材表面と親和性を有するものであるこ
とが好ましい。単粒子膜を固定化するためには、硬化型
モノマーおよび/または硬化型オリゴマーが密着処理が
施された基材表面との密着性が高いことが必要であり、
このためには両者の親和性が高いことが好ましいからで
ある。
【0009】上記請求項1から請求項3までのいずれか
の請求項に記載された発明においては、請求項4に記載
するように、上記硬化型モノマーまたは硬化型オリゴマ
ーの少なくとも一方の粘度が、使用する温度において、
0.3〜50mPa・sの範囲内であることが好まし
い。微粒子を単粒子膜にするには、液膜がいわゆるウェ
ッティングレイヤーとして機能することが必要であり、
そのためには微粒子が液膜の毛細管力により移動可能な
程度の粘度である必要があるからである。
【0010】上記請求項1から請求項4までのいずれか
の請求項に記載された発明においては、請求項5に記載
するように、上記硬化型モノマーまたは硬化型オリゴマ
ーの少なくとも一方の表面張力が、20mN/m以上
(dyn/cm=10−3N/m)であることが好まし
い。微粒子を円滑に単粒子層とするためには、この範囲
の表面張力を有することが好ましいからである。
【0011】上記請求項1から請求項5までのいずれか
の請求項に記載された発明においては、請求項6に記載
するように、上記硬化型モノマーまたは硬化型オリゴマ
ーが、活性照射線硬化型であることが好ましい。活性照
射線硬化型であれば、活性照射線の照射により、容易に
硬化することが可能であり、例えば熱による変形等の問
題点を考慮する必要がないからである。
【0012】上記請求項1から請求項6までのいずれか
の請求項に記載された発明においては、請求項7に記載
するように、上記単粒子層形成工程における、液膜のウ
ェッティングレイヤーとして機能する膜厚が、上記微粒
子の平均粒径の10%〜100%の範囲内であることが
好ましい。工程上許容される範囲内の時間で均一に単粒
子層を形成するためには、液膜の膜厚をこの範囲内とす
ることが好ましいからである。
【0013】上記請求項1から請求項7までのいずれか
の請求項に記載された発明においては、請求項8に記載
するように、上記固定化工程において、上記硬化性モノ
マーおよび硬化性オリゴマーの少なくとも一方をパター
ン状に硬化させ、上記単粒子層をパターン状に基材上に
固定化させ、次いで固定化されていない単粒子層を除去
することにより、基材上にパターン状に形成された固定
化された単粒子層を形成するようにしてもよい。単粒子
層を基板上にパターン状に形成することにより、さらに
種々の機能性素子としての用途が広がるからである。
【0014】上記請求項1から請求項8までのいずれか
の請求項に記載された発明においては、請求項9に記載
するように、上記微粒子分散液に、分散安定剤が含有さ
れていることが好ましい。ナノ粒子を分散媒中に均一に
分散させるためには、分散安定剤を加えることが好まし
いからである。
【0015】本発明はまた、請求項10に記載するよう
に、基材と、上記基材上に形成された100nm以下の
平均粒径を有する微粒子からなる単粒子層と、上記微粒
子層を基材上に固定化する樹脂層とを有し、上記樹脂層
の膜厚が上記微粒子の径の10%〜100%の範囲内で
あることを特徴とする単粒子層積層体を提供する。この
ような単粒子層積層体は、単粒子層が基材上に樹脂層で
固定化されたものであるので種々の用途に応用すること
が可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に含まれる単粒子層
積層体の製造方法および単粒子層積層体についてそれぞ
れ説明する。
【0017】A.単粒子層積層体の製造方法 本発明の単粒子層積層体の製造方法は、平均粒径が10
0nm以下の微粒子と、硬化型モノマーおよび硬化型オ
リゴマーの少なくとも一方と、揮発性溶媒とを有する微
粒子分散液を基材上に塗布する塗布工程と、上記微粒子
分散液中の揮発性溶媒を揮発させることにより、液膜の
膜厚をウェッティングレイヤーとして機能する膜厚と
し、微粒子を単粒子状に配列させる単粒子層形成工程
と、上記液膜中の上記硬化型モノマーおよび硬化型オリ
ゴマーの少なくとも一方を硬化させて単粒子層を基板上
に固定化する固定化工程とを有することを特徴とするも
のである。
【0018】本発明においては、このように微粒子を単
粒子層に規則的に配列させるためにウェッティングレイ
ヤーとして機能する液膜を形成する液体を、硬化型のモ
ノマーおよび/または硬化型のオリゴマーとしたもので
あるので、液膜により規則的な単粒子層を形成した状態
で、そのまま硬化させることにより、規則的に配置され
た単粒子層を基材上にそのまま固定化させることが可能
となる。したがって、簡便な工程で規則的に配列した単
粒子層が基材上に固定化した単粒子層積層体を得ること
が可能となり、種々の用途への応用が可能となる。
【0019】以下、このような単粒子層積層体の製造方
法について、各工程毎に詳細に説明する。
【0020】1.塗布工程 本発明においては、まず、平均粒径が100nm以下の
微粒子と、硬化型モノマーおよび硬化型オリゴマーの少
なくとも一方と、揮発性溶媒とを有する微粒子分散液を
基材上に塗布する塗布工程が行われる。
【0021】(微粒子)本発明に用いられる平均粒径が
100nm以下の微粒子は、製造される単粒子層積層体
の用途に応じて適宜選択されるものであり、具体的に
は、反射防止や赤外線反射等の光学用途として、SiO
、TiO、Ta、ZrO、SnO、In
等が挙げられる。また、高密度メモリ用途とし
て、各種磁性材料、例えば、Fe、Co、Ni等の鉄族
元素または遷移金属元素から選ばれる金属単体、または
これら元素のうち少なくとも一種類を含む合金や金属間
化合物または金属酸化物、具体的には、Fe、Fe
、γ−Fe、CrO、Co−γ−Fe
、Co−Ni、Co−Ni−P、Co−Cr、B
aフェライト等が挙げられる。さらに、高密度メモリや
発光表示体の用途として、各種蛍光材料、例えば、無機
酸化物やハロゲン化物、もしくはこれらを母材として希
土類元素等を導入した化合物、具体的には(以下、:の
左側が母材、右側が導入した元素を表す。)BaSi
:Pb、Sr:Eu、BaMaAl
1627:Eu、MgWO、3Ca(PO
Ca(F,Cl):Sb,Mn、MgGa:M
n、ZnSiO、(Ce,Tb)MgAl11
19、YSiO:Ce,Tb、YSiO:C
e、YSiO:Eu、Y:Eu、YVO
Eu、(Sr,Mg,Ba)(PO :Sn、
3.5MgO・5MgF・GeO:Mn、ZnS:
Cu、ZnS:Mn、ZnS:TbF、ZnS:A
g、ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al、
ZnO:Zn等の材料を挙げることができる。
【0022】このような微粒子の平均粒径も、用途に応
じて選択されるものであるが、本発明においては少なく
とも100nm以下の平均粒径の微粒子が用いられる。
微粒子の単粒子層を固定化して用いる用途、例えば表面
積の増大、光学的な利用等においては、少なくとも10
0nm以下の粒子を単粒子状に配列させた単粒子積層体
が通常用いられるからである。
【0023】本発明においては、中でも1〜80nmの
範囲内、特に1〜50nmの範囲内のものが好適に用い
られる。
【0024】本発明に用いられる微粒子は、表面処理が
施されたものを用いることが好ましい。分散性の向上
と、後述する硬化型モノマーおよび/または硬化型オリ
ゴマーとの密着性を向上させるためである。
【0025】このような表面処理としては、まず、気相
中で微粒子とテトラハイドロテトラメチルシクロテトラ
シロキサン蒸気を接触させ、微粒子表面にポリメチルシ
ロキサン薄膜を形成する。続いて疎水処理をする場合に
は、ビニル基と疎水基とを有する有機化合物(例えば1-
octeneまたは1-dodecene)とポリメチルシロキサン薄膜
に存在するシラノール基を縮合反応させる。親水処理を
する場合には、ポリオキシエチレンのように、ビニル基
と親水基を有する有機化合物と、ポリメチルシロキサン
薄膜に存在するシラノール基を縮合させる等の方法によ
りなされる。
【0026】(硬化型モノマーおよび/または硬化型オ
リゴマー)本発明に用いられる硬化型モノマーおよび/
または硬化型オリゴマーとは、活性照射線や熱等のエネ
ルギー等が加えられることにより、液体状から固体状に
変化する物質全般を示すものであり、具体的には、紫外
線硬化型、電子線硬化型、熱硬化型等の種々の反応性の
硬化型モノマーおよび/または硬化型オリゴマーを挙げ
ることができる。
【0027】本発明においては、中でも活性照射線硬化
型のモノマーおよび/またはオリゴマーを用いることが
好ましい。加熱等が行われるものでないことから、膨張
や収縮による影響が小さく、かつ後述するようなパター
ン化を容易に行うことができるからであり、さらに活性
照射線硬化型のものは種々の材料が提案されていること
から、微粒子との親和性や基材との密着性に優れている
等の材料の選択の幅が広がるからである。
【0028】上述した活性照射線硬化型のモノマーを具
体的に挙げると、スチレン、α-スチレンなどのビニル
ベンゼンモノマー、メチルアクリレート、メチルメタア
クリレート(以下、本発明においては、アクリレートお
よびメタアクリレートを(メタ)アクリレートと称す
る。)、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエ
チル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミ
ド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸とグリコー
ルのエステル、(メタ)アクリル酸2−(N,N−ジベン
ジルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸(N,N−ジ
メチルアミノ)メチル、(メタ)アクリル酸2−(N,
N−ジエチルアミノ)プロピルなどの不飽和酸の置換ア
ミノアルコールエステル類、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート等の多
官能性化合物、トリメチロールプロパントリチオグリコ
レート、トリメチロールプロパントリチオプロピレー
ト、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等の
分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化
合物、2−ヒドロキシヘキシルアクリレート、フェノキ
シエチルアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどを挙
げることができる。
【0029】また、脂肪族多官能(メタ)アクリレートと
して、1,4ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレートなどのアルキル
型、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコール400ジ(メタ)アクリレート、トリプロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレン
グリコール型、ヒドロキシピバリン酸エステル、ネオペ
ンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのエステル
型、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、エトキシ化トリメチロールプロパンテトラ(メタ)
アクリレートなどのトリメチロールプロパン型、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのペンタエ
リスリトール型、トリス((メタ)アクリロキシエチ
ル)イソシアヌレートなどのイソシアヌレート型、ジシ
クロペンタニルジ(メタ)アクリレート、エトキシ化水
添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートなどの脂環
型のものを挙げることができる。
【0030】さらに、芳香族単官能(メタ)アクリレート
として、フェニル(メタ)アクリレート等のフェニル
型、ベンジル(メタ)アクリレート等のベンジル型、フェ
ノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニ
ルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
トなどのフェノキシ型、芳香族多官能アクリレートとし
て、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレー
ト、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレー
ト、エトキシ化ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート
などのビスフェノールA型、OH基を含む(メタ)アクリ
レートとして、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシジエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの
アルコール型、ブトキシヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピルジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールビス(ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート)、プロポキシ化ビスフェノールAビス(ヒ
ドロキシフロロピル(メタ)アクリレート)などのエポキ
シ型、ヒドロキシプロピル化トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレートなどのトリメチロール型、モノヒ
ドロキシペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
トなどのペンタエリスリトール型、アリル基含有(メタ)
アクリレートとして、アリル(メタ)アクリレートがそ
れぞれ挙げることができる。
【0031】また、活性照射線硬化型オリゴマーとして
は、上述のモノマー単体もしくは組み合わせで数個重合
したもの、多官能のウレタン(メタ)アクリレート、ポ
リエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レートなどが挙げられる。
【0032】このような活性照射線硬化型のモノマーお
よび/またはオリゴマーを紫外線で硬化させるときは、
光重合開始剤を加える。光重合開始剤には、アセトフェ
ノン類、ベンゾフェノン塁、ミヒラ−ベンゾイルベンゾ
エート、アルドオキシム、テトラメチルメウラムモノサ
ルファイド、チオキサントンおよび/または光増感剤で
あるn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−
ブチルホスフィンなどを混合して使用できる。波長18
0nm以上の紫外線又は可視光線を利用しフリーラジカ
ルを発生させる光開始剤としては、ベンゾイソブチルエ
ーテル、ベンジルジメチルケタール、ジエトキシアセト
フェノン、アシロキシムエステル、塩素化アセトフェノ
ン、ヒドロキシアセトフェノン、アシルホスフォンオキ
サイド、グリオキシエステル、環状ベンジルなどの分子
内結合開裂型のラジカル重合開始剤、ベンゾフェノン、
ミヒラーケトン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンス
ラキノン、イソブチルチオキサンソン、ベンジル、3−
ケトマクリンなどの分子間水素引抜き型のラジカル重合
開始剤、カンファーキノン,アンスラキノン、α−ナフ
チル、アセナフセン、p,p’−ジメトキシベンジル、
p、p’−ジクロロベンジルなどのジカルボニル系可視
光線硬化用ラジカル重合開始剤、2−クロロチオキサン
ソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチ
オキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソンなどの
チオキサンソン系可視光線硬化用ラジカル重合開始剤、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフォ
ンオキサイド(TMDPO)、2,6−ジメチルベンゾ
イルホスフォンオキサイドなどのアシルホスフォンオキ
サイド系可視光線硬化用ラジカル重合開始剤、Eosi
n Y(2,4,5,7-tetrabromo-fluorescein disodium sa
lt)等の可視光線硬化用ラジカル重合開始剤が挙げられ
る。また、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−
2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンなどの水溶性光
開始剤や、α−アリルベンゾイン、α−アリルベンゾイ
ンアリールエーテル、ベンゾフェノン誘導体などの共重
合性光開始剤が挙げられる。
【0033】このような紫外線硬化に際しての、活性照
射線硬化型モノマーおよびオリゴマーと、上記光重合開
始剤との重量比は、モノマーおよび/またはオリゴマー
100重量部に対して、1〜20重量部とすることがで
きる。
【0034】また、電子線硬化の場合は、コックロフル
トワルトン型、バンテグラフ型、ダイナミトロン型、共
振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、高周波型などの
各種電子線加速器から放出されるエネルギーを物質に与
え、分子の励起やイオン化などを生じ、化学反応を起こ
すものである。加速電圧が50〜3000KeVの電子
線が用いられるが、好ましくは150〜300KeVで
ある。
【0035】本発明においては、また、上述した表面処
理が施された微粒子と共に用いられる場合は、表面処理
が施された微粒子表面と親和性を有する硬化型モノマー
および/または硬化型オリゴマーが好適に用いられる。
親和性を有することにより、単粒子層の固定化能が向上
するからである。なお、本発明において、「親和性を有
する」とは、表面処理が施された微粒子表面に存在する
表面処理剤と、硬化型モノマーおよび/または硬化型オ
リゴマーのSP値(溶解性パラメータ)の差が小さいこ
と、具体的には、数値にして3以下の場合をいう。
【0036】さらに、本発明においては、後述する密着
処理が施された基材の表面とも親和性を有することが好
ましい。基材上に単粒子層を固定化するためには、基材
と単粒子層を構成する微粒子のいずれの表面ともに高い
結合性を有することが好ましいからである。
【0037】本発明においては、このような硬化型モノ
マーおよび/または硬化型オリゴマーの粘度が、使用す
る温度において、0.3〜50mPa・sの範囲内、特
に0.3〜30mPa・s、中でも0.3〜10mPa
・sの範囲内であることが好ましい。なお、ここで使用
する温度とは、実際に単粒子層を形成する際の温度を示
すものであり、通常は、5℃〜30℃の範囲内となる。
【0038】本発明においては、後述する単粒子層形成
工程において、これらの硬化型モノマーおよび/または
硬化型オリゴマーを用い、これを所定の膜厚の液膜とす
ることにより、いわゆるウェッティングレイヤー機能を
発揮させて単粒子層を形成するものである。この際の液
膜の組成は、多少の揮発性溶媒が含まれる場合もある
が、後述するようにほぼこの硬化型モノマーおよび/ま
たは硬化型オリゴマーからなるものとすることが好まし
い。したがって、硬化型モノマーおよび/または硬化型
オリゴマーの粘度は、単粒子膜形成の重要な要因とな
る。
【0039】本発明に用いられる硬化型モノマーおよび
/または硬化型オリゴマーの粘度が、上記範囲より高い
場合は、いわゆるウェッティングレイヤー機能により微
粒子を単粒子層とすることが困難となる場合があること
から好ましくない。なお、一般的にはウェッティングレ
イヤー機能により微粒子を単粒子層とするためには、液
膜の粘度は低いほうが好ましいのであるので、硬化型モ
ノマーおよび/または硬化型オリゴマーの粘度は低けれ
ば低いほどよいのであるが、上記範囲より低い粘度のも
のを入手することが困難であることから、下限を定めた
ものである。
【0040】なお、本発明における粘度は、株式会社エ
ーアンドデー製、振動式粘度計CJV−5000により
測定した値である。
【0041】さらに、本発明においては、上記硬化型モ
ノマーおよび/または硬化型オリゴマーの表面張力が、
20mN/m以上であることが好ましく、特に30〜7
5mN/mの範囲内であることが好ましい。
【0042】本発明においては、上述するように単粒子
層形成に際して硬化型モノマーおよび/または硬化型オ
リゴマーを用い、これを所定の膜厚の液膜とすることに
より、いわゆるウェッティングレイヤー機能を発揮させ
て単粒子層を形成するものであるが、このウェッティン
グレイヤー機能は、液体の毛細管力、すなわち表面張力
を利用して微粒子を単粒子層とするものである。したが
って、基本的には表面張力が高い液体ほど微粒子の単粒
子層形成に際しては好ましいものであるといえる。本発
明においては、このような観点から、上記硬化型モノマ
ーおよび/または硬化型オリゴマーの表面張力が上述し
た範囲内のものを選択することが、微粒子の単粒子層の
形成を円滑に正確に行う上で好ましいといえる。なお、
上述したように、表面張力は高ければ高い方が好ましい
のであるが、一般的に上記範囲を超える表面張力を有す
る硬化型モノマーおよび/または硬化型オリゴマーは存
在しないことから上述したように上限を定めた。
【0043】なお、本発明における表面張力は、ISO
9101に準拠した滴重法(滴下体積法)により測定し
た値である。
【0044】(揮発性溶媒)本発明に用いられる揮発性
溶媒としては、後述する単粒子層形成工程において容易
に揮発除去することが可能な溶媒であり、硬化型モノマ
ーおよび/または硬化型オリゴマーと相溶性を有するも
のであれば特に限定されるものではない。
【0045】具体的に用いることができる溶媒として
は、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、DMF
(ジメチルホルムアミド)、DMAc(ジメチルアセト
アミド)、NMP(N−メチルピロリドン)等の極性溶
媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、オクタ
ン等の炭化水素類、水、THF、ジオキサン、四塩化炭
素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,1,1−トリ
クロロエタンまたは上記溶媒の混合体等を挙げることが
できる。
【0046】(微粒子分散液)本発明においては、必須
成分として、上記微粒子、硬化型モノマーおよび/また
は硬化型オリゴマー、および揮発性溶媒を有する微粒子
分散液を調製し、これを基材上に塗布する。
【0047】このような本発明の微粒子分散液には、上
記必須成分以外に、微粒子の分散性を向上させるために
分散安定剤を添加することが好ましい。微粒子の種類お
よび粒径等においては、この分散安定剤が必須成分とさ
れる場合もある。
【0048】このような分散安定剤としては、例えば、
カチオン系、アニオン系、ノニオン系、フッ素系等の界
面活性剤等を挙げることができる。
【0049】上記微粒子分散液には、その他、上述した
ように必要に応じて光重合開始剤等を添加してもよい。
【0050】このような微粒子分散液の処方としては、
用いる微粒子の種類、粒径、硬化型モノマーおよび/ま
たは硬化型オリゴマーの種類、さらには得られる微粒子
分散液に必要とされる粘度等によって大きく異なるもの
であるが、一般的には微粒子を1重量%〜50重量%、
好ましくは5重量%〜30重量%の範囲内、硬化型モノ
マーおよび/または硬化型オリゴマーを1重量%〜50
重量%、好ましくは5重量%〜30重量%の範囲内、揮
発性溶媒を1重量%〜98重量%、好ましくは20重量
%〜95重量%の範囲内で処方し、必要に応じて分散安
定剤を0.001重量%〜10重量%、好ましくは0.
01重量%〜2重量%の範囲内で添加されるものであ
る。
【0051】また、微粒子と硬化型モノマーおよび/ま
たは硬化型オリゴマーとの処方量の関係は、揮発性溶媒
乾燥後に形成される単粒子層に対して後述する所定の膜
厚を形成するような液膜となる量である。これは、微粒
子の粒径に応じて異なるものであるが、具体的には、微
粒子の全体積を100とした場合に、10〜1000
0、特に10〜1000の範囲内となるような量で硬化
型モノマーおよび/または硬化型オリゴマーを添加する
ことが好ましい。
【0052】このような微粒子分散液の調製方法は、微
粒子の種類等に応じて種々のものがあり、通常の分散液
の製造方法にしたがって調製される。なお、微粒子の合
成に引き続いて微粒子分散液を調製する場合は、特に限
定されるものではないが、上記硬化型モノマーおよび/
または硬化型オリゴマーを微粒子の合成段階から配合す
ると、合成時に付与される熱や圧力等で上記硬化型モノ
マーおよび/または硬化型オリゴマーが重合してしまう
ため、これらは微粒子重合後に添加することが好まし
い。
【0053】(基材)本発明においては、上述したよう
な微粒子分散液を基材上に塗布するものであるが、この
ような本発明に用いられる基板は、単粒子層積層体の具
体的用途によって種々のものが用いられる。
【0054】例えば、ガラス、シリコンウエハ、PET
やPEN等のプラスチックフィルム等を挙げることがで
きる。
【0055】本発明においては、上記基材上に密着処理
が施されていることが好ましい。上記硬化型モノマーお
よび/または硬化型オリゴマーとの密着性を向上させ、
単粒子層の固定化をより良好な状態とするためである。
【0056】このような密着処理としては、ガラスやシ
リコンウエハに対しては、シランカップリング剤処理等
の方法を挙げることができ、プラスチックフィルムに対
しては、コロナ処理、プラズマ処理、プライマー処理等
の方法によりなされる。
【0057】(基材上への微粒子分散液の塗布)本発明
における上記基材上への微粒子分散液の塗布方法は、均
一に塗布することができる方法であれば特に限定される
ものではない。一般的に行われているスピンコート法、
ディップコート法、スプレーコート法、キャストコート
法等の種々のコーティング方法を用いることができる。
また、必要に応じてパターン状に塗布したい場合等にお
いては、例えばインクジェット法等の吐出法、スクリー
ン印刷法、凸版もしくは凹版印刷法等の種々の印刷法等
によりパターン状に塗布することも可能である。
【0058】2.単粒子層形成工程 次に、基材上に塗布された微粒子分散液中の揮発性溶媒
を揮発させることにより、液膜の膜厚をウェッティング
レイヤーとして機能する膜厚とし、微粒子を単粒子状に
配列させる単粒子層形成工程が行われる。
【0059】上記揮発性溶媒の揮発方法は、膜内に気泡
が生じないような方法であれば特に限定されるものでは
なく、一般的な加熱、送風等の方法により行われる。
【0060】そして、この揮発性溶媒の揮発により、液
膜の膜厚をウェッティングレイヤーとして機能する膜厚
とする。ここで、ウェッティングレイヤーとして機能す
る膜厚とは、微粒子の粒径の10%〜100%の範囲
内、特に50%〜90%の範囲内である。
【0061】なお、本発明において用いられる「ウェッ
ティングレイヤーとして機能する」とは、微粒子が液体
の膜(ウェッティングレイヤー)に部分的に濡れること
により、微粒子間に引力だけでなく横毛管力が働き、微
粒子同士が引き付け合う現象のことを意味する。
【0062】本発明においては、上記範囲内の膜厚とな
るように揮発性溶媒を揮発させるのであるが、この膜厚
を調整することは困難であることから、予め微粒子分散
液を処方する際に、硬化型モノマーおよび/または硬化
型オリゴマーの量が、上記液膜のウェッティングレイヤ
ーとして機能する膜厚となるように調整する。そして、
単粒子層形成工程において揮発性溶媒を除去することに
より、容易に上記範囲内の液膜を形成することが可能と
するように微粒子分散液を調製することが好ましい。な
お、本発明においては、ウェッティングレイヤーとして
機能する液膜の組成が、硬化型モノマーおよび/または
硬化型オリゴマーのみとする点に限定されるものではな
いが、上述したように液膜の膜厚の調整が容易である点
および単粒子層の基材上への固定能が良好である点等を
考慮すると、ウェッティングレイヤーとして機能する液
膜が、硬化型モノマーおよび/または硬化型オリゴマー
を主成分とするものであることが好ましいといえる。
【0063】3.固定化工程 本発明においては、上述した単粒子層形成工程の後、上
記液膜中の上記硬化型モノマーおよび硬化型オリゴマー
の少なくとも一方を硬化させて単粒子層を基板上に固定
化する固定化工程が行われる。
【0064】この固定化工程は、用いる硬化型モノマー
および/または硬化型オリゴマーの種類に応じて、例え
ば上述した活性照射線硬化型のものであれば、紫外線照
射や電子線照射による硬化反応が行われて、単粒子層が
基材上に固定化される。
【0065】その後必要に応じてポストキュア等が行わ
れて単粒子層積層体が製造される。この単粒子層積層体
上には必要に応じて保護層等の他の層が形成されてもよ
く、用途に応じて種々の加工がなされる。
【0066】本発明においては、上記固定化工程におい
て、パターン状に硬化型モノマーおよび/または硬化型
オリゴマーを硬化させ、未硬化の部分の微粒子分散液を
除去することにより、基材上にパターン状の単粒子層が
形成された単粒子層積層体としてもよい。パターン状に
形成することにより、例えば蛍光体微粒子を用いた表示
素子等の用途に用いることができるからである。
【0067】なお、単粒子層をパターン状に形成する方
法は、上述したように予め微粒子分散液をパターン状に
塗布する方法もあるが、精度面等を考慮すると、固定化
工程における液膜の硬化をパターン状に行う方法が好ま
しいといえる。
【0068】また、この液膜をパターン状に精度良く硬
化させる点を考慮すると、上述したように、硬化型モノ
マーおよび/または硬化型オリゴマーは、活性照射線硬
化型のものが好適に用いられる。
【0069】4.用途 上記単粒子層積層体の製造方法により得られる単粒子層
積層体は、上述したように規則的に配列されたナノ粒子
が基板上に固定化されたものであるので、種々の用途に
応用することができる。
【0070】例えば、反射防止膜、赤外線反射膜、光フ
ィルタ、高密度メモリ、表示素子等を挙げることができ
る。
【0071】B.単粒子層積層体 次に、本発明の単粒子層積層体について説明する。本発
明の単粒子層積層体は、上述した単粒子層積層体の製造
方法を製法の一例として得られるものであり、基材と、
上記基材上に形成された100nm以下の平均粒径を有
する微粒子からなる単粒子層と、上記微粒子層を基材上
に固定化する樹脂層とを有し、上記樹脂層の膜厚が上記
微粒子の径の所定の範囲内であることを特徴とするもの
である。
【0072】ここで、上記所定の範囲とは、上記微粒子
の径の10%〜100%の範囲内であり、中でも50%
〜90%の範囲内とすることが好ましい。樹脂層の膜厚
を上記範囲内とすることにより、単粒子層の固定化を良
好な状態とすることができるからである。
【0073】本発明の単粒子層積層体に用いられる基材
および微粒子については、上述した「A.単粒子層積層
体の製造方法」の欄に記載されたものと同様であるの
で、ここでの説明は省略する。また樹脂層の成分に関し
ても、上述した「A.単粒子層積層体の製造方法」の欄
において説明した硬化型モノマーおよび/または硬化型
オリゴマーを硬化させたものであるので、ここでの説明
は省略する。
【0074】本発明の単粒子層積層体は、上記「A.単
粒子層積層体の製造方法」の欄に記載された方法により
製造されたものであることが好ましい。上述した方法に
より製造されたものであれば、単粒子層が規則的に配列
されており、高品質な単粒子層積層体とすることができ
るからである。
【0075】また、本発明の単粒子層積層体の用途も、
上記「A.単粒子層積層体の製造方法」において説明し
た、製造された単粒子層積層体の用途と同様であるの
で、ここでの説明は省略する。
【0076】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0077】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。
【0078】(実施例)Co金属微粒子の逆ミセル溶液
を、以下に示す逆ミセル法により調整した。即ち、界面
活性剤として、セチルトリメチルアンモニウムブロマイ
ド(CTAB)をオクタンとブタノールの混合溶液中に
溶解させ、30℃に設定した。この溶液を攪拌し、Ar
ガスでバブリングしながら、CoSO(硫酸コバル
ト)水溶液を滴下させ、CTAB逆ミセル中にCoSO
水溶液が存在するような構造を形成させた。この構造
を形成する溶液中に、NaBH水溶液を滴下し、Co
の2価イオンを0価に還元して、Co金属微粒子の逆ミ
セル溶液を調整した。この溶液のCo金属微粒子濃度
は、8.9重量%で、微粒子の大きさは、約20nmで
比較的粒径が揃っていた。
【0079】この溶液とヘキサンジオールジアクリレー
ト(商品名:NKエステル A−HD、新中村化学工業
株式会社製)と、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア18
4、長瀬産業株式会社製)とを、重量比で100:1:
0.02に配合した微粒子分散液を調整した。
【0080】これを、1mm厚のガラス基板上にキャス
トコート法により塗布し、100℃で5分間オーブンに
て乾燥後、10分間、25℃の室温にて放置し、その後
窒素雰囲気下で紫外光(照射エネルギー:1J/c
)をガラス基板上に照射すると、粒子間に大きな隙
間の見られない、規則正しく配列したCo微粒子の単粒
子層が形成され、指の腹でこすっても粒子が剥離しない
程度に固定化されていた。
【0081】これを分解能100nmの磁気ヘッドで、
書き込み、読み取りの実験を行ったところ、分解能10
0nmで良好な記録(書き込み)特性と読み取り特性を
示した。
【0082】
【発明の効果】本発明においては、このように微粒子を
単粒子層に配列させるためにウェッティングレイヤーと
して機能する液膜が、そのまま固定化のための樹脂層と
なるものであるので、規則的に配列した単粒子層をその
まま基材上に固定化することができる。これにより、高
品質な単粒子層積層体を容易に製造することが可能とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 1/11 G02B 1/10 A Fターム(参考) 2K009 AA12 CC09 DD02 4D075 BB24Y BB42Z BB46Z BB47Z BB92Z CA13 CB02 CB04 CB07 DA04 DA06 DB13 DB14 DB48 DC22 DC24 EA07 EA21 EB14 EB22 EB24 EB33 EB35 EB38 EB51 EB52 EC01 EC30 EC31 EC53 4F006 AA35 AB24 AB54 AB73 BA14 CA02 4F100 AA07 AA17 AA20 AA21 AB01 AB15 AG00 AK01B AK25 AT00A BA02 CA18 CA30 DE01 DE01B EH46 EH462 EJ082 EJ54 EJ64B GB41 JA20B JB12B JB14B YY00B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が100nm以下の微粒子と、
    硬化型モノマーおよび硬化型オリゴマーの少なくとも一
    方と、揮発性溶媒とを有する微粒子分散液を基材上に塗
    布する塗布工程と、 前記微粒子分散液中の揮発性溶媒を揮発させることによ
    り、液膜の膜厚をウェッティングレイヤーとして機能す
    る膜厚とし、微粒子を単粒子状に配列させる単粒子層形
    成工程と、 前記液膜中の前記硬化型モノマーおよび硬化型オリゴマ
    ーの少なくとも一方を硬化させて単粒子層を基板上に固
    定化する固定化工程とを有することを特徴とする単粒子
    層積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記微粒子は表面処理が施された微粒子
    であり、前記硬化型モノマーおよび硬化型オリゴマーの
    少なくとも一方が、前記表面処理が施された微粒子表面
    と親和性を有するものであることを特徴とする請求項1
    に記載の単粒子層積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基材は密着処理が施された基材であ
    り、前記硬化型モノマーおよび硬化型オリゴマーの少な
    くとも一方が、前記密着処理が施された基材表面と親和
    性を有するものであることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の単粒子層積層体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記硬化型モノマーまたは硬化型オリゴ
    マーの少なくとも一方の粘度が、使用する温度におい
    て、0.3〜50mPa・sの範囲内であることを特徴
    とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に
    記載の単粒子層積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記硬化型モノマーまたは硬化型オリゴ
    マーの少なくとも一方の表面張力が、20mN/m以上
    であることを特徴とする請求項1から請求項4までのい
    ずれかの請求項に記載の単粒子層積層体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記硬化型モノマーまたは硬化型オリゴ
    マーが、活性照射線硬化型であることを特徴とする請求
    項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の単粒
    子層積層体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記単粒子層形成工程における、液膜の
    ウェッティングレイヤーとして機能する膜厚が、前記微
    粒子の平均粒径の10%〜100%の範囲内であること
    を特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請
    求項に記載の単粒子層積層体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記固定化工程において、前記硬化性モ
    ノマーおよび硬化性オリゴマーの少なくとも一方をパタ
    ーン状に硬化させて前記単粒子層をパターン状に基材上
    に固定化させ、次いで固定化されていない単粒子層を除
    去することにより、基材上にパターン状に形成された固
    定化された単粒子層を形成することを特徴とする請求項
    1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の単粒子
    層積層体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記微粒子分散液に、分散安定剤が含有
    されていることを特徴とする請求項1から請求項8まで
    のいずれかの請求項に記載の単粒子層積層体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 基材と、前記基材上に形成された10
    0nm以下の平均粒径を有する微粒子からなる単粒子層
    と、前記微粒子層を基材上に固定化する樹脂層とを有
    し、前記樹脂層の膜厚が前記微粒子の径の10%〜10
    0%の範囲内であることを特徴とする単粒子層積層体。
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