JP2003280441A - 定着工程における用紙搬送速度制御方法および定着装置 - Google Patents

定着工程における用紙搬送速度制御方法および定着装置

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JP2003280441A
JP2003280441A JP2002083463A JP2002083463A JP2003280441A JP 2003280441 A JP2003280441 A JP 2003280441A JP 2002083463 A JP2002083463 A JP 2002083463A JP 2002083463 A JP2002083463 A JP 2002083463A JP 2003280441 A JP2003280441 A JP 2003280441A
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speed
fixing device
sheet
paper
curl
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JP2002083463A
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Tomohiko Okada
知彦 岡田
Susumu Murakami
進 村上
Tatsuya Shinkawa
達也 新川
Hideshi Izumi
英志 泉
Yoshie Iwakura
良恵 岩倉
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】解像度の高低選択に応じたプロセス速度の高低
変更によって異なるシート材のカール状態の均一化を図
り、用紙排出時の積載性向上と、両面印字実行時、とり
わけ裏面印字時の用紙搬送の安定化を図った定着装置を
提供する。 【解決手段】選択された解像度に基づいて、記録用紙の
先端部と後端部とで、定着装置1を構成する加熱ローラ
と加圧ローラの周速を変更することによって、定着装置
1を通過する記録用紙に付与する搬送速度を異ならせ、
記録用紙後端側で付与する搬送速度を記録用紙先端側で
付与する搬送速度よりも減速する方向に制御する搬送速
度制御手段30を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンターや複写
機等の画像形成装置の定着工程における用紙搬送速度制
御方法および定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンターや複写機などの画像形成装置
においては、感光ドラムに形成された静電潜像にトナー
を付着させ、それをシート材に転写して印刷を行う。そ
して、シート材は画像形成装置に備えられた定着装置に
搬送され、定着装置においてトナーを溶融させることに
よりシート材にトナーを定着させるように構成されてい
る。
【0003】図7は、画像形成装置に備えられた従来の
定着装置を示す。その定着装置201は、トナー(不図
示)をシート材205に定着させるためのものであり、
ヒートローラ202と加圧ローラ203とを備えてい
る。ヒートローラ202は、トナーを溶融させるための
ヒーターを内部に有し、図示しない駆動手段によって所
定速度で回転駆動される。加圧ローラ203は、付勢手
段によってヒートローラ202に対して付勢圧接され、
ヒートローラ202と同速で従動回転する。
【0004】図示されているシート材205は、図7に
は図示されていない複写機の給紙カセット内にセットさ
れたシート材が搬送されたものである。上記給紙カセッ
トには、例えば、500枚または1000枚毎に防湿包
装されたカット紙が250枚〜500枚程度ずつセット
されるようになっており、シート材205は、複写が行
われる度に給紙カセットから1枚ずつ取り出されて搬送
され、感光ドラムのトナー像が転写された後に、定着装
置201に搬送される。
【0005】その定着装置201は、ヒートローラ20
2と加圧ローラ203との間にトナー像を有するシート
材205を挟み、ヒートローラ202が圧接している部
分で熱を与えることによって、シート材205にトナー
を定着させる。そして、ヒートローラ202が回転する
ことによって、シート材205を進行させ、シート材2
05全体にわたってトナーを定着させるようになってい
る。
【0006】しかしながら、上記構成の定着装置201
は、ヒートローラ202が高温であるため、例えばシー
ト材205の片面および他面より、シート材205の含
有水分がそれぞれ異なった量だけ蒸発することによって
両面での収縮量の差が発生して、シート材205にカー
ルを生じさせてしまう。
【0007】このように、シート材205がカールする
と、定着装置201から不図示の排紙トレーに至るまで
の間で、シート材205の搬送にトラブルが生じる可能
性が増大するという問題があった。また、排紙トレーに
排紙されるシート材205の積載性が低下するという問
題が生じる虞れもある。
【0008】このような問題を解決するために、従来
は、定着装置201よりもシート材205の搬送方向の
下流側において、カールしたシート材205に対して逆
カール方向に作用する力を付与することによってカール
を矯正する方法が用いられていた。
【0009】上記した従来の定着装置201を備えた複
写機200の概略図を図8に示す。この複写機200
は、定着装置201とカール矯正装置100とを備えて
いる。定着装置201によってトナーが定着され、カー
ルを生じたシート材205Aは、カール矯正装置100
に搬送される。そして、カール矯正装置100によって
カールを取り除かれたシート材205Aが排出されるよ
うになっている。
【0010】ここで、図9(a)はカール矯正装置10
0の概略正面図、図9(b)はその概略断面図であり、
これらの図に示すように、カール矯正装置100は、排
紙ローラ101と、排紙コロ102と、駆動ギア104
とを備えており、排紙ローラ101は、回転することに
よってシート材205Aを搬送する。
【0011】排紙コロ102は、排紙ローラ101の回
転に伴って回転する従動ローラであり、排紙ローラ10
1の周上に配置されている。駆動ギア104は、排紙ロ
ーラ101を回転させるためのものであり、不図示のベ
ルトによって駆動される。
【0012】上記の構成において、カール矯正装置10
0は、排紙ローラ101と2つの排紙コロ102との間
に、シート材205Aを挟み込むようになっている。そ
して、排紙ローラ101が回転することによって、シー
ト材205Aを排紙ローラ101に巻き付けるような状
態とし、図8に示す定着装置201によって形成された
カールとは逆の方向にシート材205Aをカールさせ、
カールを打ち消されたシート材205Aは、カール矯正
装置100より搬送されて排紙される。
【0013】すなわち、従来の複写機200は、定着装
置201と、定着装置201に対してシート材205A
の搬送方向の下流側のカール矯正装置100とを備え、
カール矯正装置100がシート材205Aに対して逆カ
ールを付与する方向に作用して定着装置201によって
発生したカールを矯正するように構成されていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
定着装置201によって生じるカールの大きさ,向きな
どの状態は、シート材205Aの種類、厚み、サイズ等
によって様々である。また、プロセス速度変更に伴う定
着速度の変化によっても、カールの発生状況は異なって
くる。
【0015】例えば解像度の高低を選択可能な画像形成
装置で、高解像度が選択され、このモードに応じた低速
側のプロセス速度によって画像形成を行う場合には殆ど
用紙カールが発生しないが、低解像度が選択され、この
モードに応じた高速側のプロセス速度によって画像形成
を行う場合には用紙後端側でのカール発生が目立つよう
になり、排出トレイ上での用紙積載性や、両面印字実行
時の裏面印字の際に用紙先端側の用紙ジャム、角折等の
不具合により、用紙搬送の安定性が低下する。
【0016】このように解像度の変更に伴ってプロセス
速度(定着速度)が変化する場合、上記構成のカール矯
正装置100のように、排紙ローラ101へのシート材
205Aの巻き付き角が一定であり、常に同一の逆カー
ルをつける構成では、異なる画像モード(プロセス速
度)で画像形成を行った場合にカールの均一化を図るこ
とができないという問題があった。また、排紙ローラ1
01へのシート材の巻き付き角を調節する調節機構を備
えたカール矯正装置は、調節機構の構成が複雑になり、
実現が難しいという問題があった。
【0017】また、さらに調節機構を必要とすることに
より、余分なスペースをとるという問題もあった。そし
て、上記構成においては、カールの均一化のために、排
紙コロ102の排紙ローラ101への押圧力だけを単純
に増加すると、シート材205Aにコロ跡がつき、画像
品質が低下する場合があった。
【0018】しかも、上記構成においては、シート材2
05Aは、定着装置201の熱によってカールが生じた
後、カール矯正装置100まで搬送され、その間に温度
が低下してカールがある程度固定化された後で、カール
を矯正するようになっているので、十分な矯正効果が得
られ難いという問題があった。
【0019】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、解像度の高低選択に応じたプロセス速度の高低変更
によって異なるシート材のカール状態の均一化を図り、
用紙排出時の積載性向上と、両面印字実行時、とりわけ
裏面印字時の用紙搬送の安定化を図った構成が簡易な定
着装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するための手段を以下のように構成している。
【0021】(1)転写後の未定着画像を用紙に定着さ
せる定着工程における前記用紙の搬送制御方法であっ
て、選択された解像度に応じて、定着ニップ部を通過す
る前記用紙の通過部位により用紙搬送速度を可変的に制
御することを特徴とする。
【0022】例えば、低解像度モードが選択されると、
用紙搬送速度(定着速度)が高速側に設定されるため、
用紙後端側のカール発生が促進されやすくなるが、この
方法においては、定着ニップ部を通過する用紙の通過部
位、例えば、用紙の先端部と後端部とで用紙搬送速度が
異なるように制御し、用紙後端側での搬送速度を高解像
度モードに対応する低速側へ変更するように制御するこ
とによって、用紙の表裏両面に与えられる両ローラから
の摩擦力の差が少なくなり用紙に作用する剪断力が小さ
くなるため、転写後の用紙後端側でのカールの発生を抑
制することができる。
【0023】その際に、用紙後端側での搬送速度を低速
側へ変更することによって、その部位における用紙裏面
側からの水分の蒸発量がかなり大となるため、用紙表面
側からの水分蒸発量との差が少なくなることからも、カ
ール抑制効果がある(図6参照)。従って、本方法で
は、機械的な剪断力のコントロールに加えて、定着ニッ
プ部で用紙に与える熱量をもコントロールすることで、
より効果的にカールの発生を抑制することができる(カ
ール状態の均一化を図ることができる)。
【0024】よって、解像度の変更に伴う画像形成速度
の変更に起因して発生するカールを効果的に抑制して、
用紙排出時に排紙トレイでの積載性を向上させることが
できる。また、両面印字を行う場合には、表面印字の後
端側のカール発生が抑制される結果、裏面印字の際に、
反転搬送中に先端側で発生する用紙ジャム、角折等の不
具合を回避することができ、安定的に用紙搬送を行うこ
とができる。なお、用紙搬送速度を変化させる部位は、
用紙後端に限らず、用紙の前端であってもよく、用紙の
全体にわたって一様に変化させてもよい。
【0025】(2)前記定着ニップ部におけるローラの
周速度を低下させるように制御することを特徴とする。
【0026】この方法においては、低解像度モードが選
択されると、例えば、用紙の後端側が定着ニップ部を通
過する際に、ローラ(加熱ローラと加圧ローラ)の周速
度を低下させるように制御することによって(用紙搬送
速度を高解像度モードに対応する低速側へ変更し)、機
械的な剪断力を低下させ、かつ、定着ニップ部で用紙に
与える熱量をも低減することで、転写後の用紙後端側で
のカールの発生を効果的に抑制することができる。
【0027】(3)前記定着ニップ部における加圧ロー
ラの周速度を、加熱ローラよりも遅くするように制御す
ることを特徴とする。
【0028】この方法においては、低解像度モードが選
択されると、例えば、用紙の後端側が定着ニップ部を通
過する際に、加圧ローラの周速度を、加熱ローラよりも
遅くするように制御することで、転写後の用紙後端側で
のカールの発生を抑制することができる。
【0029】この場合、周速度の差により用紙に作用す
る機械的な剪断力で、用紙を加圧ローラ側に湾曲させる
ような矯正力が作用すると共に、加圧ローラ側から用紙
に与える熱量が大となり、加熱ローラ側から受ける熱量
との差が少なくなるため、用紙が加熱ローラ側に湾曲す
るのを抑制するような矯正力が作用し、併せて、転写後
の用紙後端側でのカールの発生を効果的に抑制すること
ができる。
【0030】(4)解像度の選択が可能であり、選択さ
れた解像度に応じて画像形成速度の変更を行う画像形成
装置の定着装置において、選択された解像度に基づい
て、用紙の先端部と後端部とで、前記定着装置を構成す
る加熱ローラと加圧ローラの周速を変更することによっ
て、定着装置を通過する用紙に付与する搬送速度を異な
らせ、用紙後端側で付与する搬送速度を用紙先端側で付
与する搬送速度よりも減速する方向に制御する搬送速度
制御手段を備えることを特徴とする。
【0031】低解像度モードが選択されると、用紙搬送
速度(定着速度)の高速側への変更に伴って、用紙後端
側のカール発生が促進される方向となるが、この構成に
おいては、用紙の先端部と後端部とで搬送速度を異なら
せ、用紙後端側の搬送速度を高解像度モードに対応する
低速側へ変更することによって、用紙後端側のカール発
生を抑制する方向とすることができる。
【0032】したがって、解像度変更に伴う画像形成速
度の変更で発生するカール状態の均一化を図ることがで
き、用紙排出時に排紙トレイでの積載性が向上する。ま
た、両面印字を行う場合には、表面印字の後端側のカー
ル発生が抑制される結果、裏面印字の先端側で発生する
用紙ジャム、角折等の不具合を回避することができ、安
定的に用紙搬送を行うことができる。
【0033】(5)解像度の選択が可能であり、選択さ
れた解像度に応じて画像形成速度の変更を行う画像形成
装置の定着装置において、選択された解像度に基づい
て、用紙の先端部と後端部とで、前記定着装置を構成す
る加熱ローラと加圧ローラの周速を変更することによっ
て、定着装置を通過する用紙に付与する搬送速度を異な
らせ、用紙に付与するカール量及びカール方向の調整を
行う用紙カール調整手段を備えることを特徴とする。
【0034】低解像度モードが選択されると、用紙搬送
速度(定着速度)の高速側への変更に伴って、用紙後端
側のカール発生が促進される方向となるが、この構成に
おいては、用紙の先端部と後端部とで搬送速度を異なら
せ、用紙後端側の搬送速度を高解像度モードに対応する
低速側へ変更することによって、用紙後端側のカール発
生を抑制する方向とすることができる。
【0035】したがって、解像度変更に伴う画像形成速
度の変更で発生するカール発生の均一化を図ることがで
き、用紙排出時に排紙トレイでの積載性が向上する。ま
た、両面印字を行う場合には、表面印字の後端側のカー
ル発生が抑制される結果、裏面印字の先端側で発生する
用紙ジャム、角折等の不具合を回避することができ、安
定的に用紙搬送を行うことができる。
【0036】(6)高解像度、低速搬送から低解像度、
高速搬送への変更に伴って、前記定着装置を通過する用
紙の後端側に付与する用紙搬送速度を段階的に減速させ
ることを特徴とする。
【0037】この構成においては、印字領域の途中から
搬送速度(定着速度)が変更されるが、段階的に減速制
御されるため、印字品位への影響を最小限に抑制しなが
ら、用紙後端部のカール調整を有効に行うことができ
る。
【0038】(7)高解像度、低速搬送から低解像度、
高速搬送への変更に伴って、前記定着装置を通過する用
紙の後端側に付与する用紙搬送速度を直線的に減速させ
ることを特徴とする。
【0039】この構成においては、印字領域の途中から
搬送速度(定着速度)が変更されるが、直線的に減速制
御されるため、印字品位への影響を最小限に抑制しなが
ら、用紙後端部のカール調整を有効に行うことができ
る。
【0040】(8)高解像度、低速搬送から低解像度、
高速搬送への変更に伴って、用紙の後端側が前記定着装
置を通過完了する直前に、前記定着装置を一時的に停止
させることを特徴とする。
【0041】この構成においては、用紙後端側の印字領
域外で搬送速度(定着速度)が変更されるので、印字領
域の印字品位に対して殆ど影響を及ぼさずに、用紙後端
部のカール調整を有効に行うことができる。
【0042】(9)前記定着装置の一時的な停止期間の
長短によって、用紙に付与するカール量及びカール方向
の調整を行うことを特徴とする。
【0043】この構成においては、用紙後端部のカール
調整を有効に行うことができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態に係る
定着装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0045】図2は、電子写真方式の複写機(画像形成
装置)1100の構成を示し、この複写機1100は、
プラテン1101、光学手段1102、レンズ110
3、CCD1104、ポリゴンスキャナ1105、感光
ドラム1106、現像器ユニット1107、クリーナユ
ニット1108、カセット1110、カセット111
1、ピックアップローラ1112、搬送ローラ111
4、レジストローラ1115、搬送ベルト1120、定
着器(定着装置)1、および排紙トレイ1122を備え
ている。
【0046】このような構成により、複写機1100
は、以下のように、不図示の記録用紙(用紙,シート
材)に画像を形成する。すなわち、まず、プラテン11
01上にセットされた原稿の画像情報を、光学手段11
02を用いて、レンズ1103を介してCCD1104
上に結像する。次いで、CCD1104上の画像情報
は、電気信号に変換されポリゴンスキャナ1105に送
られ、レーザ光を用いて感光ドラム1106上に画像
(潜像)が結像される。そして、感光ドラム1106上
の潜像を、現像器ユニット1107がトナーにより現像
し、トナーを感光ドラム1106に当接転写する。
【0047】このように、ポリゴンスキャナ1105,
感光ドラム1106,感光ドラム1106のまわりに配
設された現像器ユニット1107,クリーナユニット1
108等によって画像形成手段が構成されている。
【0048】一方、記録用紙は、カセット1110また
はカセット1111から、ピックアップローラ1112
により給紙される。そして、記録用紙は搬送ローラ11
14によりレジストローラ1115まで送られる。次
に、レジストローラ1115によって、記録用紙は、感
光ドラム1106上の潜像と記録用紙上に像を形成する
位置とを合わせるタイミングで感光ドラム1106に送
りこまれ、感光ドラム1106上のトナーが記録用紙に
転写される。
【0049】像が転写された記録用紙は、搬送ベルト1
120によって定着器1へ搬送される。定着器1によっ
て、記録用紙上にトナーによる像が定着される。その
後、記録用紙は、排紙ローラ1130によって排紙トレ
イ1122上に排出される。
【0050】図3は、定着器1を示し、この定着器1
は、トナー(不図示)を記録用紙5に定着させるための
ものであり、ヒートローラ(加熱ローラ)2と加圧ロー
ラ3とを備えている。ヒートローラ2は、トナーを溶融
させるためのヒーターを内部に有しており、駆動部(不
図示)によって回転駆動される。加圧ローラ3は、不図
示の付勢手段によって付勢力を付与され、ヒートローラ
2に対して付勢圧接された状態で、不図示の駆動部によ
って所定速度で回転駆動される。なお、従来では加圧ロ
ーラ3は従動回転していた。
【0051】上記したように、記録用紙5は、画像形成
の度に給紙カセット1110または1111から1枚ず
つ取り出されて搬送され、感光ドラム1106において
トナー像が転写された後に、定着器1に搬送される。そ
して、定着器1は、ヒートローラ2と加圧ローラ3との
間にトナー像を有する記録用紙5を挟み、ヒートローラ
2が圧接している部分で熱を与えることによって、記録
用紙5にトナーを定着させる。
【0052】本実施形態の定着器1では、ヒートローラ
2と加圧ローラ3とが共に回転駆動されることによって
記録用紙5を進行させ、記録用紙5全体にわたってトナ
ーを定着させ、以下のように、カール矯正を行うように
構成されている。以下に、カールを矯正するための構成
について、図1(a)(b)を参照して説明する。
【0053】定着器1は、断面の半径R2 のヒートロー
ラ2の外周面12と、断面の半径R 3 の加圧ローラ3の
外周面13との間で、記録用紙5を挟むようになってい
る。また、記録用紙5の上面S2はトナーが転写された
画像面であり、反対側の下面S3は画像のない裏面であ
る。
【0054】上記構成において、ヒートローラ2と加圧
ローラ3とは、不図示の駆動部によって、それぞれ独立
に、周速度V2と周速度V3とで回転駆動されるように
なっている。従って、間に挟まれた記録用紙5は、上面
S2においてヒートローラ2よりF2 の力を受け、下面
S3において加圧ローラ3よりF3 の力を受け、速度V
5で進行する。
【0055】次に、上記の定着器1を駆動する駆動部お
よび制御装置(設定部、制御部、制御手段)を示す図5
の制御系統ブロック図を参照して、定着器1の制御につ
いて説明する。同図には、定着器1の他に、制御装置3
0、駆動部39、センサ装置(温度検出手段、環境検出
手段、シート検出手段)34、入力ボタン45が図示さ
れている。
【0056】制御装置30は、CPU31、ROM32
a、RAM32b、入力部33、出力部38を備え、本
発明でいう搬送速度制御手段および/または用紙カール
調整手段として機能する。駆動部39は、モータドライ
バ40、ヒートローラ駆動モータ41a、加圧ローラ駆
動モータ41bとを備えている。センサ装置34は、温
度センサ34aと、温度センサ34bと、湿度センサ3
5と、セットボタン37とを備えている。
【0057】上記構成において、前記入力部33には、
ヒートローラ2に設けた温度センサ34a及び加圧ロー
ラ3に設けた温度センサ34bからの温度情報と、湿度
センサ35からの湿度情報と、不図示の画像形成部36
からの画像情報と、コントロールパネル上に設けたセッ
トボタン37からの用紙サイズ情報とが、それぞれ入力
される。
【0058】また、コントロールパネルに設けた補正用
の入力ボタン45は、制御装置30に記憶されているデ
ータの補正を行うためのものであり、メモリに対するデ
ータ補正信号を入力することができる。
【0059】前記制御装置30は、入力部33からの情
報により、定着器1に対するカール矯正のための情報を
出力部38を介して駆動部39に送信する。ここで、制
御装置30において、温度、湿度、用紙サイズおよび画
像情報に応じて、カールを矯正することが出来るよう
に、減速制御の開始時期を設定する。
【0060】そして、駆動部39においては、モータド
ライバ40を介して定着器1を駆動するモータ41(ヒ
ートローラ駆動モータ41a及び加圧ローラ駆動モータ
41b)に対する駆動信号を出力する。
【0061】以下に、上記制御装置30によって制御さ
れる定着器1のカール矯正の動作について、図4(a)
(b)および図1(a)(b)を参照して説明する。図
4(a)は、上記の制御装置30によって、ヒートロー
ラ2の周速度V2が加圧ローラ3の周速度V3よりも小
さく設定された場合を示し、この場合、記録用紙5が搬
送される速度V5は、他のシート搬送機構のシート搬送
速度と等しくなるように設定されている。すなわち、周
速度V2,V3および搬送速度V5は、V5≒V3>V
2を満たす様に設定されている。
【0062】上記条件において、記録用紙5とヒートロ
ーラ2との間で働く摩擦力は、搬送速度V5>周速度V
2の関係があるため、図1(a)に示す摩擦力F2 のよ
うな動摩擦力となっている。これに対して、記録用紙5
と加圧ローラ3との間で働く摩擦力は、搬送速度V5≒
周速度V3の関係があるため、摩擦力F3 のような静止
摩擦力となっている。
【0063】このため、記録用紙5に対して、上面と下
面とにおいて、それぞれ異なる方向に摩擦力が作用し、
記録用紙5に対して剪断力を与えることとなる。この剪
断力の作用により記録用紙5は、搬送方向とは逆方向へ
の摩擦力を発生するヒートローラ2へ巻き付く状態とな
り、上面側へのカールが促進される。このような記録面
側へのカールを、フェイスカール(正カールまたは上カ
ールと称することもある。)と言う。
【0064】図1(b)は、上記の制御装置30によっ
て、ヒートローラ2の周速度V2が加圧ローラ3の周速
度V3よりも大きく設定された場合を示し、この場合、
記録用紙5が搬送される速度V5は、他のシート搬送機
構のシート搬送速度と等しくなるように設定されてい
る。すなわち、周速度V2,V3および搬送速度V5
は、V3<V2≒V5を満たす様に設定されている。
【0065】上記条件において、記録用紙5とヒートロ
ーラ2との間で働く摩擦力は、搬送速度V5≒周速度V
2の関係があるため、静止摩擦力として、図1(b)に
示す摩擦力F2 のようになっている。これに対して、記
録用紙5と加圧ローラ3との間で働く摩擦力は、搬送速
度V5>周速度V3の関係があるため、動摩擦力とし
て、図1(b)に示す摩擦力F3 のようになっている。
【0066】このため、記録用紙5に対して、上面と下
面とにおいて異なる方向に摩擦力が作用し、記録用紙5
に対して剪断力を与えることとなる。この剪断力の作用
により、記録用紙5は、搬送方向とは逆方向への摩擦力
を発生する加圧ローラ3へ巻き付く状態となり、下面側
へのカールが促進される。このような記録面と反対の面
側へのカールを、バックカール(逆カールまたは下カー
ルと称することもある。)と言う。
【0067】ところで、ヒートローラ2は180〜20
0℃程度に加熱されており、加圧ローラ3も100〜1
30℃程度に昇温しているため、記録用紙5は、両ロー
ラ2,5挟まれて搬送される間に加熱されるが、その上
面と下面とで与えられる熱量が異なるため、その熱量の
差によってもカールが発生する。図6は、定着ニップ部
を通過する用紙の搬送速度の高低による一般的なカール
の発生状態(度合)を示す。
【0068】図6から明らかなように、定着ニップ部に
おける用紙搬送速度が高い場合(Va,低解像度の場
合)には、用紙が受ける熱量そのものが少ないため、用
紙上面(表面)側からの水分蒸発量は比較的に少なく、
用紙下面(裏面)側からの水分蒸発量もきわめて少な
い。従って、上下両面での蒸発水分量の差が大となり、
上面側の収縮量が大となり、上面側に大きくカールす
る。
【0069】これに対して、定着ニップ部における用紙
搬送速度が低い場合(Vb,高解像度の場合)には、用
紙が受ける熱量が大となり、用紙上面側からの水分蒸発
量も大となり、かつ、用紙下面側からの水分蒸発量もか
なり大となる。従って、上下両面での蒸発水分量の差が
少なくなり上面側の収縮量が小となり、上面側へのカー
ルの度合は低くなる。
【0070】従って、定着工程で記録用紙5に与える熱
量をコントロールすれば、カールの発生を抑制(矯正)
することができる。本実施形態では、上述した機械的な
剪断力のコントロールによるカールの矯正作用に加え
て、用紙への熱量を調整することによるカールの矯正作
用を加味し、より一層顕著なカール矯正効果を得られる
ようにして、カール状態の均一化を図れるようにしてい
る。
【0071】例えば、低解像度が選択された場合に、定
着ニップ部を通過する記録用紙5の後端側での搬送速度
を低速側へ変更するように制御することによって、つま
り、記録用紙5の後端が定着ニップ部を通過する時点で
両ローラ2,3の周速度を低下させるように制御すれ
ば、その部位における用紙下面側からの水分の蒸発量が
かなり大となるため、用紙上面側からの水分蒸発量との
差が少なくなる。このことから、機械的な剪断力のコン
トロールによるカールの矯正作用と併せて、転写後の用
紙後端側でのカールの発生を効果的に抑制することがで
きる。
【0072】また、図4(b)に示すように、定着ニッ
プ部における加圧ローラ3の周速度を、ヒートローラ2
よりも遅くするように制御した場合には、加圧ローラ3
から記録用紙5に与えられる熱量が大となり、ヒートロ
ーラ2から記録用紙5が受ける熱量との差が少なくなる
ため、記録用紙5がヒートローラ2側に湾曲するのを抑
制するような矯正力が作用し、転写後の用紙後端側での
カールの発生を抑制することができる。
【0073】このような用紙への熱量を調整することに
よるカールの矯正作用を、上述した機械的な剪断力のコ
ントロールによるカールの矯正作用に加味することによ
り、より一層顕著なカール矯正効果を得ることができる
が、結果として、例えば、周速度の異なるローラ対間を
記録用紙が通過する場合には、その記録用紙の搬送速度
は摩擦力の大きい方のローラの速度にほぼ依存し、周速
度の遅い方のローラに巻き付くこととなる。従って、上
記したように、ローラ対間の周速度差を設定し、周速度
差を適切に調節することによって、各ローラ2,3と記
録用紙5との間の摩擦力の関係と記録用紙5に与える熱
量の関係を制御し、記録用紙5のカールを効果的に矯正
することができる。
【0074】ここで、従来の定着装置においては、記録
用紙にトナーを定着させて搬送するのみであり、そのた
め、記録用紙にカールを生じさせていた。しかし、本発
明に係る定着装置においては、トナー定着とともに上記
のようにカール矯正も行うので、カールが殆ど発生しな
くなった。この点につき、実験により確認した結果を、
表1および表2に示す。なお、表1には、参考例(比較
例)として従来の定着速度設定における確認結果を示
し、表2には、本発明の定着速度設定例による確認結果
を示す。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】表1および表2に示すように、低速搬送さ
れる高解像度の場合については、いずれもカールは殆ど
発生しないが、高速搬送される低解像度の場合には、従
来では、後端にカールが発生し、そのために、用紙の積
載性が損なわれ、また、(両面画像形成時に)裏面ジャ
ムが発生する等の不具合があった。これに対して、本発
明では、用紙積載性および用紙の搬送安定性共に向上し
ている。
【0078】このようなカール矯正効果が得られる用紙
搬送速度の減速方法について以下に説明する。 (1)段階的減速 この場合、用紙後端部分の定着速度を高速側から低速側
へ複数段階に渡って段階的に減速させる。その減速制御
は用紙後端側の印字領域の途中部分が定着ニップを通過
する時点から開始する。給紙、搬送される用紙サイズが
予め判っているので、例えば、用紙先端がレジストロー
ラを通過した時点を基準としてタイマーやパルス数カウ
ントによって、用紙後端部分が定着ニップに到達し減速
制御を開始すべき時期を決定する。用紙種類・用紙サイ
ズが同一でも、高湿度で吸水率が高い場合ほど、減速後
の定着速度を小さくする必要があり、そして、定着速度
の減速制御を開始する時期を早める。
【0079】(2)直線的減速 この場合、用紙後端部分の定着速度を高速側から低速側
へ直線的に減速させる。その減速制御は用紙後端側の印
字領域の途中部分が定着ニップを通過する時点から開始
する。給紙、搬送される用紙サイズが予め判っているの
で、例えば、用紙先端がレジストローラを通過した時点
を基準としてタイマーやパルス数カウントによって、用
紙後端部分が定着ニップに到達し減速制御を開始すべき
時期を決定する。用紙種類・用紙サイズが同一でも、高
湿度で吸水率が高い場合ほど、減速後の定着速度を小さ
くする必要があり、そして、定着速度の減速制御を開始
する時期を早める。なおかつ、速やかに短時間で減速制
御を完了し、低速側で定着する時間を長く設定する。
【0080】(3)一時停止 この場合、用紙後端部分を定着ニップに保持させること
によって一時的に停止させる。停止時間の長短を調整す
ることによって、用紙後端部分のカールを異ならせるこ
とができる。その減速制御は用紙後端側の非印字領域が
定着ニップを通過する時点で行う。給紙、搬送される用
紙サイズが予め判っているので、例えば、用紙先端がレ
ジストローラを通過した時点を基準としてタイマーやパ
ルス数カウントによって、用紙後端部分が定着ニップに
到達し減速制御を開始するべき時期を決定する。用紙種
類・用紙サイズが同一でも、高湿度で吸水率が高い場合
ほど、定着装置を一時停止し、用紙後端分を定着ニップ
で保持する停止期間を長く設定する。
【0081】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、以下の効果を奏する。 (1)定着ニップ部を通過する用紙の通過部位、例え
ば、用紙の先端部と後端部とで用紙搬送速度が異なるよ
うに制御し、用紙後端側での搬送速度を高解像度モード
に対応する低速側へ変更するように制御することによっ
て、用紙の表裏両面に与えられる両ローラからの摩擦力
の差が少なくなり用紙に作用する剪断力が小さくなるた
め、転写後の用紙後端側でのカールの発生を抑制するこ
とができる。
【0082】また、用紙後端側での搬送速度を低速側へ
変更することによって、その部位における用紙裏面側か
らの水分の蒸発量がかなり大となるため、用紙表面側か
らの水分蒸発量との差が少なくなることからも、カール
抑制効果があり、従って、機械的な剪断力のコントロー
ルに加えて、定着ニップ部で用紙に与える熱量をもコン
トロールすることで、より効果的にカールの発生を抑制
することができる(カール状態の均一化を図ることがで
きる)。
【0083】よって、解像度の変更に伴う画像形成速度
の変更に起因して発生するカールを効果的に抑制して、
用紙排出時に排紙トレイでの積載性を向上させることが
できる。また、両面印字を行う場合には、表面印字の後
端側のカール発生が抑制される結果、裏面印字の際に、
反転搬送中に先端側で発生する用紙ジャム、角折等の不
具合を回避することができ、安定的に用紙搬送を行うこ
とができる。
【0084】(2)定着ニップ部におけるローラの周速
度を低下させるので、低解像度モードが選択されると、
例えば、用紙の後端側が定着ニップ部を通過する際に、
ローラの周速度を低下させるように制御することによっ
て、機械的な剪断力を低下させ、かつ、定着ニップ部で
用紙に与える熱量をも低減することで、転写後の用紙後
端側でのカールの発生を効果的に抑制することができ
る。
【0085】(3)定着ニップ部における加圧ローラの
周速度を、加熱ローラよりも遅くするように制御するの
で、低解像度モードが選択されると、例えば、用紙の後
端側が定着ニップ部を通過する際に、加圧ローラの周速
度を、加熱ローラよりも遅くするように制御すること
で、転写後の用紙後端側でのカールの発生を抑制するこ
とができる。
【0086】この場合、周速度の差により用紙に作用す
る機械的な剪断力で、用紙を加圧ローラ側に湾曲させる
ような矯正力が作用すると共に、加圧ローラ側から用紙
に与える熱量が大となり、加熱ローラ側から受ける熱量
との差が少なくなるため、用紙が加熱ローラ側に湾曲す
るのを抑制するような矯正力が作用し、併せて、転写後
の用紙後端側でのカールの発生を効果的に抑制すること
ができる。
【0087】(4)選択された解像度に基づいて、用紙
の先端部と後端部とで、加熱ローラと加圧ローラの周速
を変更することによって、定着装置を通過する用紙に付
与する搬送速度を異ならせ、用紙後端側の搬送速度を用
紙先端側の搬送速度よりも低下させるように制御する搬
送速度制御手段を設けたので、用紙後端側の搬送速度を
高解像度モードに対応する低速側へ変更することによっ
て、用紙後端側のカール発生を抑制することができる。
【0088】これにより、解像度変更に伴う画像形成速
度の変更で発生するカール状態の均一化を図ることがで
き、記録用紙排出時に排紙トレイでの用紙積載性が向上
する。また、両面印字を行う場合には、表面印字の後端
側のカール発生が抑制される結果、裏面印字の先端側で
発生する用紙ジャム、角折等の不具合を回避することが
でき、安定的に用紙搬送を行うことができる。
【0089】(5)選択された解像度に基づいて、用紙
の先端部と後端部とで、前記定着装置を構成する加熱ロ
ーラと加圧ローラの周速を変更することによって、定着
装置を通過する用紙に付与する搬送速度を異ならせ、用
紙に付与するカール量及びカール方向の調整を行う用紙
カール調整手段を設けたので、用紙後端側のカール発生
を抑制することができる。
【0090】これにより、解像度変更に伴う画像形成速
度の変更で発生するカール発生の均一化を図ることがで
き、用紙排出時に排紙トレイでの積載性が向上する。ま
た、両面印字を行う場合には、表面印字の後端側のカー
ル発生が抑制される結果、裏面印字の先端側で発生する
用紙ジャム、角折等の不具合を回避することができ、安
定的に用紙搬送を行うことができる。
【0091】(6)高解像度、低速搬送から低解像度、
高速搬送への変更に伴って、定着装置を通過する用紙の
後端側に付与する用紙搬送速度を段階的に減速するの
で、印字品位への影響を最小限に抑制しながら、用紙後
端部のカール調整を有効に行うことができる。
【0092】(7)高解像度、低速搬送から低解像度、
高速搬送への変更に伴って、前記定着装置を通過する用
紙の後端側に付与する用紙搬送速度を直線的に減速する
ので、印字品位への影響を最小限に抑制しながら、用紙
後端部のカール調整を有効に行うことができる。
【0093】(8)高解像度、低速搬送から低解像度、
高速搬送への変更に伴って、用紙の後端側が前記定着装
置を通過完了する直前に、前記定着装置を一時的に停止
させるので、用紙後端側の印字領域外で搬送速度(定着
速度)が変更されるため、印字領域の印字品位に対して
殆ど影響を及ぼさずに、用紙後端部のカール調整を有効
に行うことができる。
【0094】(9)定着装置の一時的な停止期間の長短
によって、用紙に付与するカール量及びカール方向の調
整を行うので、用紙後端部のカール調整を有効に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る定着装置によるカール
矯正動作についての説明図である。
【図2】同画像形成装置の構成図である。
【図3】同定着装置の説明図である。
【図4】同定着装置によるカール矯正動作についての拡
大説明図である。
【図5】同制御系統ブロック図である。
【図6】同定着ニップ部での用紙搬送速度の相違による
カール状態を示す説明図である。
【図7】従来の定着装置の説明図である。
【図8】同カール矯正装置付きの画像形成装置の構成図
である。
【図9】同カール矯正装置の構成説明図である。
【符号の説明】
1−定着装置 2−加熱ローラ 3−加圧ローラ 5−記録用紙 30−搬送速度制御手段,用紙カール調整手段
フロントページの続き (72)発明者 新川 達也 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 泉 英志 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 岩倉 良恵 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H027 DA50 EA18 EC20 ED25 EE03 EE04 EE07 EE08 EF09 2H033 AA01 AA15 BA08 BA11 BA30 BB37 CA01 CA07 CA37 CA40 2H072 AA30 AB20 3F049 AA01 DA11 EA10 EA12 EA22 LA02 LA07 LB03 3F053 HA03 HA08 HB01 HB24 LA02 LA07 LB03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写後の未定着画像を用紙に定着させる
    定着工程における前記用紙の搬送制御方法であって、 選択された解像度に応じて、定着ニップ部を通過する前
    記用紙の通過部位により用紙搬送速度を可変的に制御す
    ることを特徴とする定着工程における用紙搬送速度制御
    方法。
  2. 【請求項2】 前記定着ニップ部におけるローラの周速
    度を低下させるように制御することを特徴とする請求項
    1に記載の定着工程における用紙搬送速度制御方法。
  3. 【請求項3】 前記定着ニップ部における加圧ローラの
    周速度を、加熱ローラよりも遅くするように制御するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の定着工程における用紙
    搬送速度制御方法。
  4. 【請求項4】 解像度の選択が可能であり、選択された
    解像度に応じて画像形成速度の変更を行う画像形成装置
    の定着装置において、 選択された解像度に基づいて、用紙の先端部と後端部と
    で、前記定着装置を構成する加熱ローラと加圧ローラの
    周速を変更することによって、定着装置を通過する用紙
    に付与する搬送速度を異ならせ、用紙後端側で付与する
    搬送速度を用紙先端側で付与する搬送速度よりも減速す
    る方向に制御する搬送速度制御手段を備えることを特徴
    とする定着装置。
  5. 【請求項5】 解像度の選択が可能であり、選択された
    解像度に応じて画像形成速度の変更を行う画像形成装置
    の定着装置において、 選択された解像度に基づいて、用紙の先端部と後端部と
    で、前記定着装置を構成する加熱ローラと加圧ローラの
    周速を変更することによって、定着装置を通過する用紙
    に付与する搬送速度を異ならせ、用紙に付与するカール
    量及びカール方向の調整を行う用紙カール調整手段を備
    えることを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 高解像度、低速搬送から低解像度、高速
    搬送への変更に伴って、前記定着装置を通過する用紙の
    後端側に付与する用紙搬送速度を段階的に減速させるこ
    とを特徴とする請求項4または5に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 高解像度、低速搬送から低解像度、高速
    搬送への変更に伴って、前記定着装置を通過する用紙の
    後端側に付与する用紙搬送速度を直線的に減速させるこ
    とを特徴とする請求項4または5に記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 高解像度、低速搬送から低解像度、高速
    搬送への変更に伴って、用紙の後端側が前記定着装置を
    通過完了する直前に、前記定着装置を一時的に停止させ
    ることを特徴とする前記請求項4または5に記載の定着
    装置。
  9. 【請求項9】 前記定着装置の一時的な停止期間の長短
    によって、用紙に付与するカール量及びカール方向の調
    整を行うことを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101007603B (zh) * 2006-01-24 2010-10-13 索尼株式会社 记录纸卷曲校正机构和成像装置及其记录纸卷曲校正方法
JP2012032659A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Canon Inc 画像形成装置
WO2013162497A1 (en) * 2012-04-23 2013-10-31 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Flexure control to mitigate media curl
JP2021011344A (ja) * 2019-07-05 2021-02-04 株式会社リコー 画像形成装置

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