JP2003280280A - 静電荷像現像トナー用荷電制御剤、トナーバインダー組成物及び静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像トナー用荷電制御剤、トナーバインダー組成物及び静電荷像現像用トナー

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JP2003280280A
JP2003280280A JP2002084602A JP2002084602A JP2003280280A JP 2003280280 A JP2003280280 A JP 2003280280A JP 2002084602 A JP2002084602 A JP 2002084602A JP 2002084602 A JP2002084602 A JP 2002084602A JP 2003280280 A JP2003280280 A JP 2003280280A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 実質的に無色で重金属を含まず、少量の添加
で十分な帯電量、帯電の立ち上がりが得られ、かつ環境
安定性にも優れる荷電制御剤を提供する。 【解決手段】 スルホ基含有芳香族基を構成単位とし
0.1〜20重量%と、炭素数24〜1000の炭化水
素基を有する構成単位を0.1〜20重量%とを含有し
たポリエステル樹脂を負帯電制御剤として用いる。トナ
ーバイイダーはスチレン系樹脂である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は荷電制御剤、これを
含有してなるトナーバインダー組成物、及び静電荷像現
像用トナーに関する。更に詳しくは負帯電性荷電制御
剤、これを含有してなるトナーバインダー組成物、及び
静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真、静電記録、静電印
刷などに用いられる静電荷像現像用トナーの電荷をコン
トロールするために、荷電制御剤を添加することが行わ
れている。今日知られている荷電制御剤のうち負帯電用
の荷電制御剤としては、アゾ染料系化合物、サリチル酸
金属錯体などがある。しかし、これらの化合物は、元来
有色であること(例えば、アゾ染料系化合物)、更にク
ロム、コバルト、亜鉛などの重金属が含まれている点が
近年、安全性の面から問題となりつつある。また、これ
らの化合物は低分子の結晶であるため、トナー中への微
分散が困難であり、トナーとした場合帯電量分布が広く
なる問題がある。
【0003】上記問題点を改善するものとして、スチ
レン/ビニルベンゼンスルホン酸ナトリウム共重合体
(特開昭63−88564号公報)、パーフルオロア
ルキルエチルアクリレート重合体とスチレン/アクリル
酸メチル/t−ブチルアクリルアミドスルホン酸共重合
体の併用(特開平6−230609号公報)、メタク
リル酸メチル/メタクリル酸ブロック共重合体(USP
4,925,765号明細書)などの高分子化合物が提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし〜に開示さ
れている高分子化合物は着色、安全性の面は改善されて
いるものの、帯電量及び帯電の立ち上がりが不十分であ
るという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、実質的に
無色で重金属を含まず、少量の添加で十分な帯電量、帯
電の立ち上がりが得られ、かつ環境安定性にも優れる荷
電制御剤を開発すべく鋭意検討し本発明に到達した。す
なわち、本発明は、スルホ基含有芳香族化合物(a1)
を構成単位として含有するポリエステル(A)からなる
ことを特徴とする静電荷像現像トナー用荷電制御剤、該
荷電制御剤を含有するトナーバインダー組成物、並びに
ナーバインダー、着色材料及び本発明の荷電制御剤を含
有する静電荷像現像用トナーである。
【0006】
【発明の実施の形態】ポリエステル(A)としては、ス
ルホ基含有芳香族化合物(a1)、ポリオール及びポリ
カルボン酸の重縮合物等が挙げられる。スルホ基含有芳
香族化合物(a1)としては、スルホン酸基含有芳香族
化合物(a1−1)及びスルホン酸塩基含有芳香族化合
物(a1−2)が挙げられる。(a1−1)としては、
スルホテレフタル酸、スルホテレフタル酸アルキル(炭
素数1〜4)エステル及びスルホテレフタル酸ω−ヒド
ロキシアルキル(炭素数1〜4)エステル;スルホイソ
フタル酸、スルホイソフタル酸アルキル(炭素数1〜
4)エステル及びスルホイソフタル酸ω−ヒドロキシア
ルキル(炭素数1〜4)エステル;スルホフタル酸、ス
ルホフタル酸アルキル(炭素数1〜4)エステル及びス
ルホフタル酸ω−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)
エステルなどが挙げられる。
【0007】(a1−2)としては、(a1−1)のア
ルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウムなど)
塩、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム及び
バリウムなど)塩、アミン(トリエチルアミン、トリブ
チルアミン及びジメチルベンジルアミンなど)塩及び4
級アンモニウム塩(トリブチルベンジルアンモニウム
塩、テトラエチルアンモニウム塩及びテトラブチルアン
モニウム塩など)などが挙げられる。これらの(a1)
のうち好ましいものは、(a1−2)であり、更に好ま
しいものは、スルホテレフタル酸アルキル(炭素数1〜
4)エステル、スルホテレフタル酸ω−ヒドロキシアル
キル(炭素数1〜4)エステル、スルホイソフタル酸ア
ルキル(炭素数1〜4)エステル及びスルホイソフタル
酸ω−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)エステルの
アルカリ金属塩又はアミン塩である。
【0008】ポリオールとしては、ジオール(b)及び
3価〜8価又はそれ以上のポリオール(c)が挙げられ
る。ジオール(b)としては、水酸基価180〜190
0mgKOH/gのジオール、具体的には、炭素数2〜
36のアルキレングリコール(エチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール及び1,6−ヘキサ
ンジオール等);炭素数4〜36のアルキレンエーテル
グリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール等);炭素数6〜36の脂環式ジ
オール(1,4−シクロヘキサンジメタノール及び水素
添加ビスフェノールA等);ビスフェノール類(ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS
等);上記脂環式ジオール及びビスフェノール類のAO
[エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド
(PO)及びブチレンオキサイド(BO)等]付加物
(付加モル数2〜30)等が挙げられる。上記及び以下
においてAOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを
示す。
【0009】これらのうち好ましいものは、炭素数2〜
12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のAO
付加物(付加モル数2〜30)及びこれらの併用であ
り、更に好ましいものは、素数2〜12のアルキレング
リコールとビスフェノール類のAO付加物(付加モル数
2〜30)の併用である。
【0010】3価〜8価又はそれ以上のポリオール
(c)としては、水酸基価150〜1900mgKOH
/gのポリオール、具体的には、3価〜8価又はそれ以
上の脂肪族多価アルコール(グリセリン、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール及びソルビトール等);上記脂肪族多価アルコール
のAO付加物(付加モル数2〜30);トリスフェノー
ル類(トリスフェノールPA等);ノボラック樹脂(フ
ェノールノボラック及びクレゾールノボラック等);上
記トリスフェノール類のAO付加物(付加モル数2〜3
0);上記ノボラック樹脂のAO付加物(付加モル数2
〜30)等が挙げられる。
【0011】これらのうち好ましいものは、3〜8価又
はそれ以上の脂肪族多価アルコール及びノボラック樹脂
のAO付加物(付加モル数2〜30)であり、特に好ま
しいものはノボラック樹脂のAO付加物(付加モル数2
〜30)である。
【0012】ポリカルボン酸としては、ジカルボン酸
(d)及び3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸
(e)が挙げられる。ジカルボン酸(d)としては、酸
価180〜1250mgKOH/gのジカルボン酸、具
体的には、炭素数4〜36のアルキレンジカルボン酸
(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びドデセニルコ
ハク酸等);炭素数4〜36のアルケニレンジカルボン
酸(マレイン酸及びフマル酸等);炭素数8〜36の芳
香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸及びナフタレンジカルボン酸等)等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケ
ニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカル
ボン酸である。
【0013】3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸
(e)としては、酸価150〜1250mgKOH/g
のポリカルボン酸、具体的には、炭素数9〜20の芳香
族ポリカルボン酸(トリメリット酸及びピロメリット酸
等)、不飽和カルボン酸のビニル重合物[スチレン/マ
レイン酸共重合物、スチレン/アクリル酸共重合物、α
−オレフィン/マレイン酸共重合物及びスチレン/フマ
ル酸共重合物等]等が挙げられる。これらのうち好まし
いものは、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸であ
り、更に好ましいものはトリメリット酸、ピロメリット
酸である。尚、(d)又は(e)としては、上述のもの
の酸無水物又は低級アルキル(炭素数1〜4)エステル
(メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエ
ステル等)を用いてもよい。
【0014】更に、ポリエステル(A)の構成成分とし
て、炭素数24〜1000の炭化水素基を有する化合物
(a2)を用いることができる。(a2)としては、末
端官能基型ポリジエン類[末端アルコール型ポリブタジ
エン及びその水添化物、末端アルコール型ポリイソプレ
ン及びその水添加物など]、無水マレイン酸変性ポリオ
レフィン類[無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マ
レイン酸変性ポリα−オレフィン(炭素数3〜8)、無
水マレイン酸変性エチレン・α−オレフィン(炭素数3
〜8)共重合体など]が挙げられる。
【0015】(a2)の炭素数は、通常24〜100
0、好ましくは45〜800、更に好ましくは100〜
300である。炭素数が24〜1000の範囲で更に良
好な環境安定性が得られる。(a2)の官能基度はポリ
エステル合成の観点から2以上が好ましく、更に好まし
くは2〜6である。末端官能基型ポリジエンは、ジエン
モノマーをアニオン重合し、末端官能基修飾するなど公
知の方法で得ることができ、更にこれを水素添加すれ
ば、不飽和結合のない水添型のポリジエンが得られる。
無水マレイン酸変性ポリオレフィンは、チーグラー型触
媒やカミンスキー型触媒など公知のオレフィン重合触媒
を用いて重合したポリオレフィンや高圧下にエチレンを
重合した低密度ポリエチレン更にはこれらを熱分解して
得られるオリゴマー型ポリオレフィンに、無水マレイン
酸を反応させるなど公知の方法で得ることができる。
【0016】ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水
酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]
/[COOH]として、通常2/1〜1/2、好ましくは
1.8/1〜1/1.8、特に1.5/1〜1/1.5
である。
【0017】ポリエステル(A)中の各構成単位の割合
を述べると、(A)の重量に基づいて、(a1)は通常
0.1〜30重量%、好ましくは0.1〜20重量%、
(a2)は通常0〜25重量%、好ましくは0.1〜2
0重量%、更に好ましくは、0.5〜12重量%であ
る。(a1)の割合を0.1〜20重量%とすることで
更に安定した帯電性を与えることができ、(a2)の割
合を0.1〜20重量%とすることで更に好ましい環境
安定性が得られる。
【0018】(A)が、酸成分の60モル%以上が(a
1)からなるポリエステルのブロックと、酸成分の60
モル%未満が(a1)からなるポリエステルのブロック
からなる構造をとることにより、(A)の中でスルホ基
濃度が高い部分があることになり、なお一層帯電性が安
定することから、(A)はこのような構造をとることが
より好ましい。(A)を上記構造とする方法としては、
例えば(a1)を酸成分の60モル%以上に調節してポ
リエステルを製造し、このポリエステルに更に酸成分の
60モル%未満の(a1)を含有する酸成分及びアルコ
ール成分を加えて重縮合する方法が挙げられる。
【0019】ポリエステル(A)の重量平均分子量(M
w)は、通常1000〜500000であり、好ましく
は2000〜200000である。1000未満ではト
ナーバインダーに相溶し帯電量不足となるとともに、ト
ナーの流動性に悪影響を与える。また、500000を
超えるとトナー中に分散させるのが困難となる。
【0020】上記及び下記においてMw及び後述の最大
ピーク分子量(Mp)は、テトラヒドロフラン(TH
F)可溶分についてGPCを用いて以下の条件で測定さ
れる。 装置 : 東ソー製 HLC−8120 カラム : TSKgelGMHXL(2本) TSKgelMultiporeHXL−M(1本) 測定温度 : 40℃ 試料溶液 : 0.25%のTHF溶液 溶液注入量: 100μl 検出装置 : 屈折率検出器 基準物質 : ポリスチレン 得られたクロマトグラム上最大のピーク高さを示す分子
量を最大ピーク分子量(Mp)と称する。尚、THF可
溶分は以下の方法で得られる。200mlの共栓付きマ
イヤーフラスコに、試料約0.5gを精秤し、THF5
0mlを加え、3時間撹拌還流させて冷却後、グラスフ
ィルターにて不溶分をろ別する。このろ液をTHF可溶
分として使用する。
【0021】(A)は、(a1)、ポリオール、ポリカ
ルボン酸及び必要により(a2)を公知のエステル化触
媒(例えばジブチルチンオキサイド)の存在下、150
〜280℃に加熱し、脱水縮合することで得られる。反
応末期の反応速度を向上させるために減圧することも有
効である。
【0022】本発明の荷電制御剤は、トナーとする前に
トナーバインダーとあらかじめ混合し、荷電制御能をも
つトナーバインダー組成物として用いることができる。
トナーバインダーとしてはスチレン系樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びこれらの混合
物などトナーバインダーとして公知のものが挙げられ
る。スチレン系樹脂としては、スチレンの重合体及びス
チレンとその他のビニルモノマーとの共重合体等が使用
できる。重合反応には、公知の重合反応触媒等が使用で
きる。
【0023】その他のビニルモノーとしては、以下の
〜のモノマー及びこれらの併用が挙げられる。 カルボキシル基若しくはカルボン酸エステル基含有ビ
ニル系モノマー: −1)炭素数3〜20の不飽和モノカルボン酸:(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸及び桂皮酸等; −2)炭素数4〜30の不飽和ジカルボン酸及びその
エステル形成性誘導体[酸無水物及びモノ若しくはジア
ルキル(アルキルの炭素数1〜18)エステル]:マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びこれ
らの無水物並びにこれらのモノ若しくはジアルキル(ア
ルキルの炭素数1〜18)エステル(メチルエステル及
びエチルエステル等)等; −3)炭素数3〜30の不飽和カルボン酸アルキル
(炭素数1〜24)エステル:メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト及びベンジル(メタ)アクリレート等;
【0024】−4)炭素数3〜30の不飽和カルボン
酸多価(2〜3)アルコールエステル:エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート及び1,6ヘキサンジオールジア
クリレート等; −5)不飽和アルコール[ビニル、イソプロペニル
等]と炭素数1〜12のモノ若しくはポリカルボン酸と
のエステル:酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオ
ン酸ビニル及び酪酸ビニル等。
【0025】ヒドロキシル基含有ビニル系モノマー: −1)炭素数5〜16のヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート; −2)炭素数2〜12のアルケノール、例えば(メ
タ)アリルアルコール、1−ブテン−3−オール及び2
−ブテン−1−オール; −3)炭素数4〜12のアルケンジオール、例えば2
−ブテン−1,4−ジオール; −4)炭素数3〜30のアルケニルエーテル、例えば
2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル及び蔗糖アリ
ルエーテル等。
【0026】ビニル系炭化水素: −1)スチレン以外の芳香族ビニル系炭化水素(炭素
数8〜20):スチレンのハイドロカルビル(アルキ
ル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニ
ル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、フェ
ニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチ
レン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニル
トルエン、ジビニルキシレン及びトリビニルベンゼン;
並びにビニルナフタレン。 −2)脂肪族ビニル系炭化水素:炭素数2〜20のア
ルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソ
ブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オク
テン、ドデセン、オクタデセン及び前記以外のα−オレ
フィン等;炭素数4〜20のアルカジエン類、例えばブ
タジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,5
−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン; −3)脂環式ビニル系炭化水素:モノ及びジシクロア
ルケン及びアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、
(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン及び
エチリデンビシクロヘプテン;テルペン類、例えばピネ
ン、リモネン及びインデン。
【0027】エポキシ基含有ビニル系モノマー:グリ
シジル(メタ)アクリレート等。 ニトリル基含有ビニル系モノマー:(メタ)アクリロ
ニトリル等。 イソシアネート基含有ビニルモノマー:(メタ)アク
リロイルイソシアネート等。 アミノ基含有ビニル系モノマー:アミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N
−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリ
ルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4
−ビニルピリジン、クロチルアミン及びビニルイミダゾ
ール等。
【0028】スチレン系樹脂のうち好ましいものは、ス
チレンの単独重合体;スチレンと、炭素数3〜30の不
飽和カルボン酸アルキル(炭素数1〜24)エステル、
炭素数5〜16のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート、エポキシ基含有ビニル系モノマー及び/又はイソ
シアネート基含有ビニルモノマーの共重合体;スチレン
とニトリル基含有ビニル系モノマーの共重合体;スチレ
ンと炭素数4〜20のアルカジエン類の共重合体及びこ
れらと少量の他の共重合可能な単量体との共重合体であ
る。
【0029】スチレン系樹脂のMwはトナーの定着性の
観点から、好ましくは6000〜5000000、更に
好ましくは6500〜2000000である。スチレン
系樹脂のガラス転移点(Tg)はトナーの保存性の観点
から、好ましくは42〜85℃、更に好ましくは45〜
80℃である。尚、上記及び以下において、Tgはセイ
コー電子工業(株)製 DSC20,SSC/580を
用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(D
SC法)で測定される。
【0030】ポリエステル樹脂としては、ポリオール
[(b)及び(c)等]ポリカルボン酸[(d)及び
(e)等]の重縮合物が挙げられる。ポリエステル樹脂
は2種類以上を併用して用いることもできる。
【0031】ポリエステル樹脂は、THF不溶分を0〜
70%含有していることが好ましく、更に好ましくは0
〜60%、特に0〜50%である。THF不溶分が70
%以下で良好な低温定着性が得られる。尚、THF不溶
分は以下の方法で得られる。200mlの共栓付きマイ
ヤーフラスコに、試料約0.5gを精秤し、THF50
mlを加え、3時間撹拌還流させて冷却後、グラスフィ
ルターにて不溶分をろ別する。THF不溶分の重量%
は、グラスフィルター上の樹脂分を80℃で3時間減圧
乾燥した後の重量と試料の重量比から算出する。
【0032】ポリエステル樹脂のMpは、好ましくは1
000〜30000、更に好ましくは1500〜250
00、特に1800〜20000である。Mpが100
0以上で、耐熱保存安定性及び粉体流動性が良好とな
り、30000以下でトナーの粉砕性が向上し、生産性
が良好となる。
【0033】ポリエステル樹脂のTgは、好ましくは4
0〜90℃、更に好ましくは50〜80℃、特に55〜
75℃である。Tgが40℃〜90℃の範囲では耐熱保
存安定性と低温定着性が良好である。
【0034】ポリエステル樹脂は、ポリオールとポリカ
ルボン酸を公知のエステル化触媒、例えばテトラブトキ
シチタネート又はジブチルチンオキサイドの存在下、1
50〜280℃に加熱し、脱水縮合することで得られ
る。反応末期の反応速度を向上させるために減圧するこ
とも有効である。
【0035】エポキシ樹脂としては、ポリエポキシドと
(b)又は(c)との重付加物及びポリエポキシドと
(d)又は(e)の酸無水物との硬化物等が使用でき
る。重付加反応及び硬化反応には、公知の触媒等が使用
できる。ポリエポキシドとしては、芳香族ポリエポキシ
ド、複素環含有ポリエポキシド、脂環族ポリエポキシド
及び脂肪族ポリエポキシド等が用いられる。
【0036】芳香族ポリエポキシドとしては、多価フェ
ノールグリシジルエーテル(例えば、ビスフェノールF
ジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジル
エーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビ
スフェノールADジグリシジルエーテル及びビスフェノ
ールSジグリシジルエーテル);芳香族多価カルボン酸
グリシジルエステル(例えば、フタル酸ジグリシジルエ
ステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル及びテレフ
タル酸ジグリシジルエステル);グリシジル芳香族ポリ
アミン(例えば、N,N−ジグリシジルアニリン、N,
N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン
及びN,N,N’,N’−テトラグリシジルジフェニル
メタンジアミン)等が挙げられる。
【0037】複素環ポリエポキシドとしては、トリスグ
リシジルメラミンが挙げられる。脂環族ポリエポキシド
としては、例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、
リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド
及びビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル
が挙げられる。
【0038】脂肪族ポリエポキシドとしては、脂肪族多
価アルコールのポリグリシジルエーテル(例えば、エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリ
コールジグリシジルエーテル及びテトラメチレングリコ
ールジグリシジルエーテル);多価脂肪酸のポリグリシ
ジルエステル(例えば、ジグリシジルオキサレート及び
ジグリシジルマレート);グリシジル脂肪族アミン(例
えばN,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチ
レンジアミン)等が挙げられる。
【0039】ポリウレタン樹脂としては、ポリイソシア
ネートと水酸基含有化合物[例えば(b)、(c)、
(b)と(d)の重縮合により得られるポリエステルジ
オール及び炭素数6〜12のカプロラクトンの開環重合
体]との重付加物などが使用できる。重付加反応には、
公知の重付加反応触媒等が使用できる。
【0040】ポリイソシアネートとしては、炭素数(N
CO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ポ
リイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシ
アネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネー
ト、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート及
びこれらのポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、
カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビュ
ーレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシ
アヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等)及びこ
れらの2種以上の混合物等が用いられる。
【0041】芳香族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネー
ト、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート
(TDI)、粗製TDI、2,4’−又は4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート(MDI)及び粗製M
DIが挙げられる。
【0042】脂肪族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)及びドデカメチレンジイソシアネートが挙げられ
る。
【0043】脂環式ポリイソシアネートとしては、例え
ばイソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロ
ヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添M
DI)、シクロヘキシレンジイソシアネート及びメチル
シクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)等が
挙げられる。
【0044】芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、
例えばm−又はp−キシリレンジイソシアネート(XD
I)及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレン
ジイソシアネート(TMXDI)が挙げられる。
【0045】ウレタン樹脂のMpはトナーの定着性の観
点から、好ましくは1500〜100000、更に好ま
しくは2000〜50000である。ウレタン樹脂のT
gはトナーの保存性の観点から、好ましくは40〜85
℃、更に好ましくは42〜80℃である。
【0046】本発明のトナーバインダー組成物には、更
に低温定着性や耐ホットオフセット性を向上させるため
に離型剤を併用することができる。離型剤としては、ポ
リオレフィンワックス、天然ワックス、炭素数30〜5
0の脂肪族アルコール、炭素数30〜50の脂肪酸及び
これらの混合物等が挙げられる。
【0047】ポリオレフィンワックスとしては、オレフ
ィン(例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソ
ブチレン、1−ヘキセン、1−ドデセン、1−オクタデ
セン及びこれらの混合物等)の(共)重合体[(共)重
合により得られるもの及び熱減成型ポリオレフィンを含
む]、オレフィンの(共)重合体の酸素及び/又はオゾ
ンによる酸化物、オレフィンの(共)重合体のマレイン
変性物[例えばマレイン酸及びその誘導体(無水マレイ
ン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチル及
びマレイン酸ジメチル等)変性物]、オレフィンと不飽
和カルボン酸[(メタ)アクリル酸、イタコン酸及び無
水マレイン酸等]及び/又は不飽和カルボン酸アルキル
エステル[(メタ)アクリル酸アルキル(アルキルの炭
素数1〜18)エステル及びマレイン酸アルキル(アル
キルの炭素数1〜18)エステル等]等との共重合体、
及びサゾールワックス等が挙げられる。
【0048】天然ワックスとしては、例えばカルナウバ
ワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス及び
ライスワックスが挙げられる。炭素数30〜50の脂肪
族アルコールとしては、例えばトリアコンタノールが挙
げられる。炭素数30〜50の脂肪酸としては、例えば
トリアコンタンカルボン酸が挙げられる。
【0049】トナーバインダー組成物における本発明の
荷電制御剤の含有量は、トナーバインダー組成物の重量
に基づいて、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.3
〜10重量%である。荷電制御剤の重量割合が0.1重
量%未満であるとトナーとした際の帯電量が低く、20
重量%を超えるとトナーとした際の環境安定性が悪くな
る。トナーバインダー組成物における離型剤の含有量
は、低温定着性及び耐ホットオフセット性の観点から、
トナーバインダー組成物の重量に基づいて、通常0〜1
5重量%、好ましくは1〜10重量%である。
【0050】本発明のトナーバインダー組成物の製法に
特に制限はないが、通常トナーバインダー、該荷電制御
剤及び必要により離型剤を熱溶融し混合する方法が用い
られる。
【0051】本発明の静電荷像現像用トナーは、本発明
の荷電制御剤、トナーバインダー及び着色材料からな
り、それぞれの成分を混合して製造することもでるし、
前記トナーバインダー組成物と着色材料を混合して製造
することもできる。トナーバインダーとしては、前記の
ものと同様なものが挙げられる。着色材料としては公知
の顔料、染料を用いることができる。具体的には、カー
ボンブラック、鉄黒、スーダンブラックSM、ファース
トイエロ−G、ベンジジンイエロー、ピグメントイエロ
ー、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、バ
ラニトアニリンレッド、トルイジンレッド、カーミンF
B、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ローダ
ミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットB
レーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、プ
リリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイル
イエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウンB
及びオイルピンクOPなどが挙げられる。
【0052】本発明の静電荷像現像用トナーの組成比
は、トナー重量に基き、前記荷電制御剤が通常0.1〜
20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、更に好ま
しくは0.8〜7.5重量%;トナーバインダーが通常
30〜97重量%、好ましくは43〜95重量%、更に
好ましくは45〜92重量%;着色材料が通常0.1〜
15重量%、好ましくは0.1〜10重量%、更に好ま
しくは0.1〜6重量%であり;必要により磁性粉
(鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末若し
くはマグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの化合
物)を着色材料としての機能を兼ねて60重量%以下含
有していてもよい。トナーの組成比が上記の範囲にある
ことで帯電性が良好なものを容易に得ることができる。
【0053】更に種々の添加剤として、離型剤(前記離
型剤と同様のものが挙げられ、使用に際して前記離型剤
と同じでも異なっていてもよい)や他の荷電制御剤(含
金属アゾ染料、サリチル酸金属塩など)などを含有させ
ることができる。また、トナーの流動性改良のために疎
水性コロイダルシリカ微粉末等を用いることもできる。
これら添加剤の量はトナー重量に基き通常10重量%以
下である。
【0054】本発明の静電荷像現像用トナーを得る方法
は特に制限はないが、以下の方法などで得ることができ
る。 混練・粉砕法 トナーを構成する成分を乾式ブレンドした後、溶融混練
し、その後粗粉砕し、最終的にジェット粉砕機などを用
いて微粒化する。更に分級して粒径(D50)が通常5
〜20ミクロンの微粒としてトナーが得られる。 外添法 トナーバインダー、着色材料並びに必要により滑剤及び
磁性粉からなる粒径5〜20ミクロンの粒子に本発明の
荷電制御剤を乾式ブレンドした後、必要により加熱しな
がらミキサーにて混合することで本発明の荷電制御剤を
外添したトナーが得られる。
【0055】本発明の静電荷像現像用トナーは必要に応
じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マ
グネタイト、及び樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂
など)により表面をコーティングしたフェライトなどの
キャリアー粒子と混合されて電気的潜像の現像剤として
用いられる。また、キャリア粒子のかわりに帯電ブレー
ドなどの部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもで
きる。本発明の静電荷像現像トナーは複写機、プリンタ
ーなどにより支持体(紙、ポリエステルフィルムなど)
に定着して記録材料とされる。支持体に定着する方法と
しては、公知の熱ロール定着方法、フラッシュ定着方法
などが適用できる。なお、本発明の荷電制御剤は湿式ト
ナー、粉体塗料などに用いることもできる。
【0056】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重
量部を示す。試験方法は以下の通りである。 (1)現像剤の調整 トナー30部とフェライトキャリア(パウダーテック社
製、F−150)800部を均一混合し二成分現像剤と
した。
【0057】(2)飽和帯電量の測定及び帯電量の立ち
上がりの評価 上記現像剤を23℃、50%R.H.で8時間以上調湿
した後、ターブラーシェーカーミキサーにて50rpm
×1,3,7,20,60及び120分間摩擦攪拌し、
それぞれの時間毎に帯電量を測定した。測定にはブロー
オフ帯電量測定装置[東芝ケミカル(株)製]を用い
た。帯電量の増加がなくなった摩擦時間の帯電量をもっ
て飽和帯電量とした。帯電量の立ち上がりの評価基準と
しては、上記帯電量測定結果を基に以下の基準で評価し
た。 A:飽和帯電量の80%の帯電量に到達する摩擦時間が
7分未満のもの B:飽和帯電量の80%の帯電量に到達する摩擦時間が
7〜20分のもの C:飽和帯電量の80%の帯電量に到達する摩擦時間が
20〜60分のもの D:飽和帯電量の80%の帯電量に到達する摩擦時間が
60分を超えるもの
【0058】(3)環境依存性の測定 上記現像剤を、高温高湿条件(35℃、85%R.
H.)及び低温低湿条件(10℃、40%R.H.)で
8時間以上調温調湿したものの帯電量を測定した。 評価基準 A:低温低湿条件と高温高湿条件で帯電量の変化が小さ
いもの B:低温低湿条件と高温高湿条件で帯電量の変化が中程
度のもの C:低温低湿条件と高温高湿条件で帯電量の変化が大き
いもの
【0059】(4)帯電量分布の測定 上記現像剤を23℃、50%R.H.で8時間以上調温
調湿した後、ターブラーシェーカーミキサーにて50r
pm×20分間摩擦攪拌し、粒子帯電量分布測定装置
[EST−1、ホソカワミクロン(株)製]を用いて帯
電量分布を測定した。 評価基準 A:帯電量分布が狭いもの B:帯電量分布が中程度のもの C:帯電量分布が広いもの
【0060】(5)連続複写試験 上記現像剤を用いて、市販複写機[AR5030、シャ
ープ(株)製]を用いて現像した未定着画像を、市販フ
ルカラー複写機[LBP−2160、キヤノン(株)
製]の定着ユニットを用いてプロセススピード80mm
/secで定着した。 評価基準 A:5000枚連続複写後も画像良好のもの B:5000枚連続複写後、画質低下がややみられるも
の C:5000枚連続複写後、画質低下が明らかにみられ
るもの D:複写初期から画像不良のもの
【0061】実施例1 冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビ
スフェノールAのEO2モル付加物7123部、5−ス
ルホイソフタル酸ジメチルナトリウム塩1013部、テ
レフタル酸266部及びジブチルスズオキサイド15部
を入れ、窒素気流下225℃で脱水及び脱メタノールに
より縮合反応を進めた。留出物が出なくなった時点で減
圧とし、酸価が1となるまで更に反応を進め、荷電制御
剤(A1)を得た。(A1)のMwは5200、酸価は
1mgKOH/g、水酸基価は28mgKOH/g、T
gは67℃、THF不溶分は0%であった。
【0062】製造例1 冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、三
洋化成(株)製ビスコールHTP(熱減成ポリプロピレ
ン:Mn2300、Mw7700,炭素数約164、溶
融粘度70mPa・s/at160℃、環球式軟化点1
48℃)100部、キシレン400部及び無水マレイン
酸3部を入れ、加圧窒素雰囲気下173℃にてターシャ
リーブチルパーオキシド0.25部とキシレン5部の混
合溶液を滴下し、反応熟成後系内を減圧にして溶媒と未
反応の無水マレイン酸を留去して、無水マレイン酸変性
ポリプロピレン(f)を得た。(f)の酸価は14であ
った。
【0063】実施例2 冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビ
スフェノールAのEO2モル付加物7123部、5−ス
ルホイソフタル酸ジメチルナトリウム塩1013部、テ
レフタル酸265部、(f)4部及びジブチルスズオキ
サイド15部を入れ、窒素気流下225℃で脱水及び脱
メタノールにより縮合反応を進めた。留出物が出なくな
った時点で減圧とし、酸価が2となるまで更に反応を進
め、荷電制御剤(A2)を得た。(A2)のMwは49
00、酸価は2mgKOH/g、水酸基価は28mgK
OH/g、Tgは65℃、THF不溶分は1%であっ
た。
【0064】実施例3 冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビ
スフェノールAのEO2モル付加物1400部、5−ス
ルホイソフタル酸ジメチルナトリウム塩1013部及び
ジブチルスズオキサイド15部を入れ、窒素気流下22
5℃で脱メタノールにより縮合反応を進めた。常圧で留
出物が出なくなった時点で減圧とし、更に留出物が出な
くなるまで反応を進め、ポリエステル(B)を得た。
(B)は5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩ユニット
が全酸成分の100%を占める。これに更にビスフェノ
ールAのEO2モル付加物5722部、テレフタル酸2
66部部及びジブチルスズオキサイド8部を入れ、窒素
気流下225℃で脱水により縮合反応を進めた。留出物
が出なくなった時点で減圧とし、酸価が2となるまで更
に反応を進め、荷電制御剤(A3)を得た。(A3)の
Mwは5000、酸価は2mgKOH/g、水酸基価は
29mgKOH/g、Tgは66℃、THF不溶分は0
%であった。
【0065】製造例2 冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビ
スフェノールAのPO2モル付加物6053部、ビスフ
ェノールAのEO2モル付加物1896部、テレフタル
酸668部、無水トリメリット酸356部及びジブチル
スズオキサイド15部を入れ、窒素気流下225℃で脱
水エステル化を行った。留出水が出なくなった時点で減
圧とし、酸価が1.0となるまでエステル化を進めた。
その後、温度を180℃とし、無水マレイン酸1558
部、ハイドロキノン20部、ジブチルスズオキサイド1
5部を入れ、窒素気流下で脱水エステル化を行った。留
出水が出なくなった時点で減圧とし、フローテスタによ
る溶融粘度を測定し、反応を追跡した。フローテスタに
よる溶融粘度が111℃で1000Pa・sとなった時
点で反応槽から取り出し、トナーバインダー(G1)を
得た。(G1)のMpは8800、酸価は15mgKO
H/g、水酸基価は20mgKOH/g、Tgは61
℃、THF不溶分は0%であった。
【0066】製造例3 冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、、
ビスフェノールAのPO2モル付加物714部、ビスフ
ェノールAのEO2モル付加物663部、イソオクテニ
ルコハク酸70部、イソフタル酸518部、1,2,4
−ベンゼントリカルボン酸80部及びジブチルスズオキ
サイド2部を入れ、窒素気流下210℃で脱水エステル
化を行った。酸価が18mgKOH/gとなった時点で
反応槽から取り出し、トナーバインダー(G2)を得
た。(G2)のTgは65℃、THF不溶分は22%、
Mp4600であった。
【0067】比較製造例1 温度計及び撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、
DMF400部、スチレン920部、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸80部を、アクリル
酸ブチル218部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒ
ドロテレフタレート8.5部及びキシレン120部の混
合溶液を160℃で2時間で滴下して重合し、更に1時
間保持した。次いで脱溶剤を行い、比較荷電制御剤
(H)を得た。
【0068】トナーバインダー組成物製造例 表1に記載の配合処方に基づき、トナーバインダー、荷
電制御剤及び離型剤をヘンシェルミキサー[三井三池化
工機(株)製 FM10B]を用いて予備混合した後、
150℃に温度設定した二軸混練機[(株)池貝製 P
CM−30]で溶融混練して、実施例のトナーバインダ
ー組成物(J−1)〜(J−9)及び比較例のトナーバ
インダー組成物(K−1)〜(K−2)を得た。尚、表
1におけるハイマーUNI−3000は三洋化成工業
(株)製スチレン系トナーバインダー、ビスコール55
0Pは三洋化成工業(株)製熱減成型ポリオレフィンで
ある。
【0069】
【表1】
【0070】評価例1〜7、比較評価例1〜3 表2に記載の配合処方に基づき、各成分をヘンシェルミ
キサー[三井三池化工機(株)製 FM10B]を用い
て予備混合した後、80℃に温度設定した二軸混練機
[(株)池貝製 PCM−30]で溶融混練した。混練
物を冷却後、粗粉砕し、超音速ジェット粉砕機ラボジェ
ット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉
砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製
MDS−I]で分級し、粒径D50が約9μmのトナ
ー粒子を得た。ついで、トナー粒子108部と流動化剤
[日本アエロジル(株)製 アエロジルR972]0.
7部とを混合(外添)して、実施例のトナー(T−1)
〜(T−14)及び比較例のトナー(CT−1)〜(C
T−4)を得た。尚、表2におけるシアニンブルーKR
Oは山陽色素(株)製の顔料、MA−100は三菱化学
(株)製のカーボンブラックである。
【0071】
【表2】
【0072】表2に記載のトナーを用いて、飽和帯電
量、帯電の立ち上がり、環境依存性及び帯電量分布を測
定するとともに連続複写試験を実施した。結果を表3に
示す。
【0073】
【表3】
【0074】
【発明の効果】本発明の荷電制御剤、トナーバインダー
組成物及び静電荷像現像用トナーは以下の効果を奏す
る。 1.重金属を含有しないので、安全性に優れる。 2.荷電制御剤が淡色であるので、カラートナーとした
場合の色調に優れる。 3.トナーの透明性が高く、カラートナーとした場合の
色調に優れる。 4.荷電制御剤の分散性が高く、帯電量分布がシャープ
なトナーが得られる。 5.荷電制御剤の帯電量が高く、少量の荷電制御剤の使
用量で適正な帯電量のトナーが得られる。 6.帯電の立ち上がりに優れ、短時間の摩擦で一定の帯
電量に到達するトナーが得られる。 7.環境依存性に優れ、種々の環境下においても帯電量
の変化が少ないトナーが得られる。 8.長時間の連続複写を重ねてもかぶりの少ない、鮮明
な画像を安定に保持するトナーが得られる。 9.粉体塗料に用いた場合も上記2〜7のトナーの場合
と同様に、帯電性に優れ、かつ色調に優れた塗料が得ら
れる。 以上のことから、電子写真、静電記録及び静電印刷等に
好適に用いることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルホ基含有芳香族化合物(a1)を構
    成単位として含有するポリエステル(A)からなること
    を特徴とする静電荷像現像トナー用荷電制御剤。
  2. 【請求項2】 (A)の構成単位として(A)の重量に
    基づいて、(a1)を0.1〜20重量%含有し、更に
    炭素数24〜1000の炭化水素基を有する化合物(a
    2)を0.1〜20重量%含有する請求項1記載の静電
    荷像現像トナー用荷電制御剤。
  3. 【請求項3】 (A)が、酸成分の60モル%以上が
    (a1)からなるポリエステルのブロックと、酸成分の
    60モル%未満が(a1)からなるポリエステルのブロ
    ックとからなる請求項1又は2記載の静電荷像現像トナ
    ー用荷電制御剤。
  4. 【請求項4】 トナーバインダーと請求項1〜3のいず
    れか記載の静電荷像現像トナー用荷電制御剤とを含有す
    ることを特徴とするトナーバインダー組成物。
  5. 【請求項5】 トナーバインダーがスチレン系樹脂であ
    る請求項4記載のトナーバインダー組成物。
  6. 【請求項6】 トナーバインダー、着色材料及び荷電制
    御剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、請求項
    1〜3のいずれか記載の静電荷像現像トナー用荷電制御
    剤を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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