JP7478087B2 - トナー用結着樹脂組成物 - Google Patents
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Description
〔1〕 ポリエステル樹脂とスチレン系樹脂が両反応性モノマーを介して結合した複合樹脂であるトナー用結着樹脂組成物であって、前記ポリエステル樹脂が、1,4-ブタンジオール及びビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物を含むアルコール成分と芳香族ジカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分との重縮合物であり、前記スチレン系樹脂が、スチレン化合物を含む原料モノマーの付加重合物であり、前記1,4-ブタンジオールと前記スチレン化合物の質量比(1,4-ブタンジオール/スチレン化合物)が0.2以上1.5以下であり、前記ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と前記スチレン化合物の質量比(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物/スチレン化合物)が0.8以上10以下である、トナー用結着樹脂組成物、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載のトナー用結着樹脂組成物を含有する結着樹脂及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナー
に関する。
また、両反応性モノマーの使用量は、低温定着性の観点から、スチレン系樹脂の原料モノマーの合計100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上であり、そして、スチレン系樹脂とポリエステル樹脂との分散性を高め、トナーの耐久性を向上させる観点から、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。ここで、スチレン系樹脂の原料モノマーの合計に重合開始剤は含める。
この方法では、重縮合反応に適した反応温度条件下で工程(A)を行い、反応温度を低下させ、付加重合反応に適した温度条件下で工程(B)を行う。スチレン系樹脂の原料モノマー及び両反応性モノマーは、付加重合反応に適した温度で反応系内に添加することが好ましい。両反応性モノマーは付加重合反応をすると共にポリエステル樹脂とも反応する。
工程(B)の後に、再度反応温度を上昇させ、必要に応じて架橋剤となる3価以上のポリエステル樹脂の原料モノマー等を重合系に添加し、工程(A)の重縮合反応や両反応性モノマーとの反応をさらに進めることができる。
この方法では、付加重合反応に適した反応温度条件下で工程(B)を行い、反応温度を上昇させ、重縮合反応に適した温度条件下で、工程(A)の重縮合反応を行う。両反応性モノマーは付加重合反応と共に重縮合反応にも関与する。
ポリエステル樹脂の原料モノマーは、付加重合反応時に反応系内に存在してもよく、重縮合反応に適した温度条件下で反応系内に添加してもよい。前者の場合は、重縮合反応に適した温度でエステル化触媒を添加することで重縮合反応の進行を調節できる。
この方法では、付加重合反応に適した反応温度条件下で工程(A)と工程(B)とを並行して行い、反応温度を上昇させ、重縮合反応に適した温度条件下で、必要に応じて架橋剤となる3価以上のポリエステル樹脂の原料モノマーを重合系に添加し、工程(A)の重縮合反応をさらに行うことが好ましい。その際、重縮合反応に適した温度条件下では、重合禁止剤を添加して重縮合反応だけを進めることもできる。両反応性モノマーは付加重合反応と共に重縮合反応にも関与する。
フローテスター「CFT-500D」((株)島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
示差走査熱量計「Q-100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、室温(20℃)から昇温速度10℃/minで200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却する。次に、試料を昇温速度10℃/minで180℃まで昇温し、吸熱ピークを測定する。吸熱の最大ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
JIS K0070:1992の方法に基づき測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070:1992に規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
示差走査熱量計「DSC Q-100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、昇温速度10℃/minで200℃まで昇温し、その温度から降温速度5℃/minで-10℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで180℃まで昇温し測定する。そこで得られた融解吸熱カーブから観察される吸熱の最大ピーク温度をワックスの融点とする。
平均粒子径は、個数平均粒子径を指し、走査型電子顕微鏡(SEM)写真から500個の粒子の粒径(長径と短径の平均値)を測定し、それらの数平均値とする。
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター(株)製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマン・コールター(株)製)
電解液:アイソトンII(ベックマン・コールター(株)製)
分散液:電解液にエマルゲン109P(花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの
分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機(機械名:(株)エスエヌディー製US-1、出力:80W)にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
表1に示す無水トリメリット酸以外のポリエステル樹脂の原料モノマーを、温度計、ステンレス製攪拌棒、脱水管を備えた流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気にてマントルヒーター中で、160℃まで昇温した。そこに、スチレン系樹脂の原料モノマー、両反応性モノマー及び重合開始剤を混合したものを滴下し、重合を行った。その後、エステル化触媒を添加し、230℃まで5時間かけて昇温を行った。その後、無水トリメリット酸を投入し、220℃まで昇温し、8.0kPaにて表1に示す軟化点に達するまで反応を行い、複合樹脂(樹脂A1~A9)を得た。
表2に示す結着樹脂100質量部、着色剤「ECB-301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー)5質量部、荷電制御剤「LR-147」(日本カーリット社製)1質量部、離型剤「カルナウバワックス C1」(加藤洋行社製、融点:80℃)2質量部、及び離型剤「パラフリントH105」(サゾールワックス社製、融点110℃)2質量部を、ヘンシェルミキサーでよく攪拌した後、混練部分の全長1560mm、スクリュー径42mm、バレル内径43mmの同方向回転二軸押出機を用いて溶融混練した。スクリューの回転速度は200r/min、ロール内の加熱設定温度は100℃であり、混練物の温度は160℃、混練物の供給速度は10kg/h、平均滞留時間は約18秒であった。
トナー4gを、温度50℃、湿度85%の環境下で72時間放置した。放置後、トナー凝集の発生程度を目視にて観察し、以下の評価基準に従って、保存性を評価した。結果を表2に示す。
A:48時間後及び72時間後も凝集は全く認められない。
B:48時間後で凝集は認められないが72時間後ではわずかに凝集が認められる。
C:48時間後で凝集は認められないが72時間後では明らかに凝集が認められる。
レーザプリンタ「ページプレスト N-4」(カシオ計算機(株)製、定着:接触定着方式、現像:非磁性一成分現像方式、現像ロール径:2.3cm)にトナーを実装し、温度55℃相対湿度45%の条件下にて黒化率5.5%の斜めストライプのパターンにて、耐刷を行った。途中、500枚ごとに黒ベタ画像を印字し、画像上のスジを確認した。画像上にスジが目視にて観察された時点までの印字枚数を、現像ロールにトナーが融着・固着したことによりスジが発生した枚数として、以下の評価基準に従って、耐久性を評価した。結果を表2に示す。スジの発生した枚数、即ちスジが発生する時点までの印字枚数が多いほど、トナーの耐久性に優れる。その枚数は、3,000枚以上が好ましく、4,000枚以上がより好ましく、5,000枚以上がさらに好ましい。
これに対し、複合樹脂の代わりにポリエステル樹脂を含有した比較例1では、高湿下での保存性と生産性に欠けており、複合樹脂におけるポリエステル樹脂のアルコール成分がビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物である比較例2では、耐久性に、それぞれ欠けている。
Claims (6)
- ポリエステル樹脂とスチレン系樹脂が両反応性モノマーを介して結合した複合樹脂であるトナー用結着樹脂組成物であって、前記ポリエステル樹脂が、1,4-ブタンジオール及びビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物を含むアルコール成分と芳香族ジカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分との重縮合物であり、前記スチレン系樹脂が、スチレン化合物を含む原料モノマーの付加重合物であり、前記1,4-ブタンジオールと前記スチレン化合物の質量比(1,4-ブタンジオール/スチレン化合物)が0.2以上1.5以下であり、前記ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物と前記スチレン化合物の質量比(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物/スチレン化合物)が0.8以上10以下である、トナー用結着樹脂組成物。
- 1,4-ブタンジオールの含有量が、ポリエステル樹脂のアルコール成分中、15モル%以上70モル%以下である、請求項1記載のトナー用結着樹脂組成物。
- ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物の含有量が、ポリエステル樹脂のアルコール成分中、30モル%以上85モル%以下である、請求項1又は2記載のトナー用結着樹脂組成物。
- ポリエステル樹脂の1,4-ブタンジオール以外のアルコール成分中のビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物の含有量が、70モル%以上である、請求項1~3いずれか記載のトナー用結着樹脂組成物。
- ポリエステル樹脂とスチレン系樹脂の質量比(ポリエステル樹脂/スチレン系樹脂)が、60/40以上95/5以下である、請求項1~4いずれか記載のトナー用結着樹脂組成物。
- 請求項1~5いずれか記載のトナー用結着樹脂組成物を含有する結着樹脂及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナー。
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