JP2003280184A - 画像形成材料、画像形成材料用包装体及び画像記録方法 - Google Patents

画像形成材料、画像形成材料用包装体及び画像記録方法

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JP2003280184A
JP2003280184A JP2002082917A JP2002082917A JP2003280184A JP 2003280184 A JP2003280184 A JP 2003280184A JP 2002082917 A JP2002082917 A JP 2002082917A JP 2002082917 A JP2002082917 A JP 2002082917A JP 2003280184 A JP2003280184 A JP 2003280184A
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Toshihisa Takeyama
敏久 竹山
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成後の画像安定性に優れた画像形成材
料、該画像形成材料の保存性に優れた画像形成材料用包
装体、該画像形成材料を用いた画像記録方法を提供す
る。 【解決手段】 支持体上に非感光性の有機銀塩および還
元剤を含有する画像形成層を有し、該画像形成層の上に
保護層を有する画像形成材料において、前記画像形成層
にエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物またはエ
ポキシ基を有する重合性化合物を含有し、かつ、前記画
像形成層に前記重合性化合物を重合可能な光重合開始剤
を含有することを特徴とする画像形成材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱現像の画像形成
材料、該画像形成材料を包装する画像形成材料用包装体
及び該画像形成材料を用いた画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医療や印刷製版の分野では、画像
形成材料の湿式処理に伴う廃液が、作業性の上で問題と
なっており、近年では、環境保全、省スペースの観点か
らも処理廃液の減量が強く望まれている。
【0003】そこで、米国特許3,887,378号、
同4,013,473号、5,416,058号、同
5,582,953号、同5,587,350号、同
5,734,411号、同5,734,412号、同
5,759,752号、同5,817,598号、同
6,093,528号、同6,211,116号、同
6,244,766号、同6,313,065号等に
は、支持体上に非感光性有機銀塩、及び還元剤を含有す
る直接熱記録材料が知られており、これらの画像形成材
料はサーマルヘッドあるいは光熱変換されるレーザー光
により、画像信号に応じたデジタル記録を行うことがで
きる。また、D.モーガン(Morgan)とB.シェ
リー(Shely)による米国特許第3,152,90
4号、3,457,075号又はD.H.クロスタベー
ル(Klosterboer)による「ドライシルバー
写真材料(Dry Silver Photograp
hic Materials)」(Handbook
of Imaging Materials,Marc
el Dekker,Inc.第48頁,1991)等
に記載されているように、支持体上に有機銀塩、感光性
ハロゲン化銀粒子、及び還元剤を含有する熱現像感光材
料が知られており、これらの画像形成材料はレーザー・
イメージャーやレーザー・イメージセッターにより効率
的な露光が可能で、高解像度で鮮明な黒色画像形成する
ことができる。
【0004】上記の画像形成材料はいずれも溶液系処理
薬品を一切使用しないため、より簡便で環境を損なわな
いシステムをユーザーに提供することができる。しかし
ながら、いずれの画像形成材料においてもある種の化合
物を添加、画像形成する層を複数層にするなど種々の提
案がなされているが画像の保存性が問題となる場合が有
った。
【0005】一方、特開昭55−50246号、同61
−69062号、同62−70836号、特開平2−2
10352号、同2−210353号、同3−2526
60号、同5−150394号等では、感光性の銀と重
合性化合物を必須成分として含有し、露光により重合画
像を形成する方法が提案されている。この方法は、露光
部と未露光部の重合性化合物の重合度の差を利用し、再
転写、色素拡散など2次画像を形成する方法であり、銀
を潜像として重合反応のトリガーとして使用するもの
で、銀画像として直接的に用いる画像形成材料ではな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、画像形
成後の画像安定性に優れた画像形成材料、該画像形成材
料の保存性に優れた画像形成材料用包装体、さらには画
像形成材料を用いた画像記録方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0008】(1) 支持体上に非感光性の有機銀塩お
よび還元剤を含有する画像形成層を有し、該画像形成層
の上に保護層を有する画像形成材料において、前記画像
形成層にエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物ま
たはエポキシ基を有する重合性化合物を含有し、かつ、
前記画像形成層に前記重合性化合物を重合可能な光重合
開始剤を含有することを特徴とする画像形成材料。
【0009】(2) 前記重合性化合物が、マイクロカ
プセルに内包された状態で前記画像形成層に含有されて
いることを特徴とする(1)に記載の画像形成材料。
【0010】(3) 前記マイクロカプセルが、熱応答
性マイクロカプセルであることを特徴とする(2)に記
載の画像形成材料。
【0011】(4) 支持体上に非感光性の有機銀塩お
よび還元剤を含有する画像形成層を有し、該画像形成層
の上に保護層を有する画像形成材料において、前記画像
形成層に光により酸を発生する光酸発生剤を含有し、か
つ、前記画像形成層に前記光酸発生剤により発生した酸
により新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することを特
徴とする画像形成材料。
【0012】(5) 前記光酸発生剤が、マイクロカプ
セルに内包された状態で前記画像形成層に含有されてい
ることを特徴とする(4)に記載の画像形成材料。
【0013】(6) 前記マイクロカプセルが、熱応答
性マイクロカプセルであることを特徴とする(5)に記
載の画像形成材料。
【0014】(7) 前記画像形成層に、感光性ハロゲ
ン化銀を含有することを特徴とする(1)〜(6)のい
ずれか1項に記載の画像形成材料。
【0015】(8) 前記感光性ハロゲン化銀がλma
xが700〜1100nmの範囲に有る増感色素で分光
増感されていることを特徴とする(7)に記載の画像形
成材料。
【0016】(9) (1)〜(3)のいずれか1項に
記載の画像形成材料を密封して包装する画像形成材料用
包装体であって、前記光重合開始剤を活性にする波長の
光の透過率が0.1%以下であることを特徴とする画像
形成材料用包装体。
【0017】(10) (4)〜(6)のいずれか1項
に記載の画像形成材料を密封して包装する画像形成材料
用包装体であって、前記光酸発生剤を活性にする波長の
光の透過率が0.1%以下であることを特徴とする画像
形成材料用包装体。
【0018】(11) (7)又は(8)に記載の画像
形成材料を密封して包装する画像形成材料用包装体であ
って、前記ハロゲン化銀を感光させる光の透過率が0.
1%以下であることを特徴とする画像形成材料用包装
体。
【0019】(12) 酸素の透過率が5.0×10-2
ml/m2・day・kPa以下であることを特徴とす
る(9)〜(11)のいずれか1項に記載の画像形成材
料用包装体。
【0020】(13) 水蒸気の透過率が2×10-2
/m2・day・kPa以下であることを特徴とする
(9)〜(12)のいずれか1項に記載の画像形成材料
用包装体。
【0021】(14) 画像形成材料用包装体に内包さ
れる全容積に占める気体部分の容積が1〜30%である
ことを特徴とする(9)〜(13)のいずれか1項に記
載の画像形成材料用包装体。
【0022】(15) 前記気体部分の容積に占める酸
素の容積が0〜10%であることを特徴とする(14)
に記載の画像形成材料用包装体。
【0023】(16) 大気圧に対して5〜70%の圧
力状態で密封されることを特徴とする(9)〜(15)
のいずれか1項に記載の画像形成材料用包装体。
【0024】(17) (1)〜(6)のいずれか1項
に記載の画像形成材料に像様に加熱する手段で画像を形
成した後に、光を全面照射することを特徴とする画像記
録方法。
【0025】(18) 前記像様に加熱する手段がサー
マルヘッドであることを特徴とする(17)に記載の画
像記録方法。
【0026】(19) (7)又は(8)に記載の画像
形成材料に像様に露光する手段で露光してから遮光下で
加熱することにより画像を形成し、その後に光を全面照
射することを特徴とする画像記録方法。
【0027】(20) 前記像様に露光する手段がレー
ザー走査露光であることを特徴とする(19)に記載の
画像記録方法。
【0028】(21) 前記記載のレーザー走査露光
が、露光面とレーザ光のなす角が垂直になることがない
レーザを用いて行う走査露光、露光波長が単一でない縦
マルチレーザを用いて行う走査露光、2本以上のレーザ
を用いて行う走査露光、のいずれかであることを特徴と
する(20)に記載の画像記録方法。
【0029】(22) 前記光が200〜400nmの
紫外光を含むことを特徴とする(17)〜(21)のい
ずれか1項に記載の画像記録方法。
【0030】本発明者は、上記課題に関し鋭意検討を行
った結果、画像形成材料においては、ある種の化合物を
画像形成層に含有すること、また前記画像形成材料を保
存する包装体を特定の包装体とすること、さらに前記画
像形成材料に特定の画像形成方法で画像形成することに
より、画像形成後の画像安定性が向上することを見出し
た。
【0031】はじめに、本発明の画像形成材料について
説明する。本発明の画像形成材料は、支持体上に画像形
成層および保護層がこの順に積層された材料であり、画
像形成層が感熱発色層かまたは感光感熱発色層かにより
2つの形態が有り、さらに、画像形成層に添加される必
須成分によりそれぞれの態様がある。
【0032】本発明の画像形成材料の第一の形態として
は、画像形成層が感熱発光層である画像形成材料であ
る。さらに本発明の画像形成材料の第一の形態における
第一の態様としては、支持体上に非感光性の有機銀塩お
よび還元剤を含有する画像形成層を有し、該画像形成層
の上に保護層を有する画像形成材料において、前記画像
形成層にエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物ま
たはエポキシ基を有する重合性化合物を含有し、かつ、
前記画像形成層に前記重合性化合物を重合可能な光重合
開始剤を含有することを特徴としている。これにより、
画像形成後の画像安定性を向上させることができる。
【0033】一般に非感光性の有機銀塩と熱的作用関係
に有る還元剤を含有する画像形成層は、像様加熱する前
の有機銀塩は融点も高く安定である。しかしながら、像
様に加熱して銀画像形成させた際に生じる有機酸は前記
有機銀塩と比較して低融点であるため従来のものでは画
像保存性に悪影響を及ぼしていた。本発明では銀画像形
成させた後に、上記のエチレン性不飽和結合を有する重
合性化合物またはエポキシ基を有する重合性化合物を重
合させることにより、画像形成層内の物質移動を抑えて
いると考えられ、言い換えれば有機銀塩を還元しうる中
間体の接触確率を低減させることにより、本発明の目的
である画像保存性を向上させたものと推定される。
【0034】本発明に用いることができるエチレン性不
飽和結合を有する重合性化合物としては、一分子中に反
応性ビニル基を少なくとも1個持つ化合物が利用でき、
例えば、反応性ビニル基含有単量体、反応性ビニル基含
有オリゴマー及び反応性ビニル基含有ポリマーからなる
群より選択した1種以上を用いることができる。これら
化合物の反応性ビニル基としては、スチレン系ビニル
基、アクリル酸系ビニル基、メタクリル酸ビニル基、ア
リル系ビニル基、ビニルエーテルなどの外に酢酸ビニル
などのエステル系ビニル基など重合反応性を有する置換
もしくは非置換のビニル基が挙げられ、具体的には、ス
チレン、メチルスチレン、クロルスチレン、ブロモスチ
レン、メトキシスチレン、ジメチルアミノスチレン、シ
アノスチレン、ニトロスチレン、ヒドロキシスチレン、
アミノスチレン、カルボキシスチレン、アクリル酸、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸シクロ
ヘキシル、アクリルアミド、メタクリル酸、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エーテル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸フェニル、メタ
クリル酸シクロヘキシル、ビニルピリジン、N−ビニル
ピロリドン、N−ビニルイミダゾール、2−ビニルイミ
ダゾール、N−メチル−2−ビニルイミダゾール、プロ
ピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチ
ルビニルエーテル、β−クロロエチルビニルエーテル、
フェニルビニルエーテル、p−メチルフェニルビニルエ
ーテル、p−クロルフェニルビニルエーテルなどの一価
の単量体;例えばジビニルベンゼン、シュウ酸ジスチリ
ル、マロン酸ジスチリル、コハク酸ジスチリル、グルタ
ル酸ジスチリル、アジピン酸ジスチリル、マレイン酸ジ
スチリル、フマル酸ジスチリル、β,β−ジメチルグル
タル酸ジスチリル、2−ブロモグルタル酸ジスチリル、
α,α′−ジクロログルタル酸ジスチリル、テレフタル
酸ジスチリル、シュウ酸ジ(エチルアクリレート)、シ
ュウ酸ジ(メチルエチルアクリレート)、マロン酸ジ
(エチルアクリレート)、マロン酸ジ(メチルエチルア
クリレート)、コハク酸ジ(エチルアクリレート)、グ
ルタル酸ジ(エチルアクリレート)、アジピン酸ジ(エ
チルアクリレート)、マレイン酸ジ(ジエチルアクリレ
ート)、フマル酸ジ(エチルアクリレート)、β,β−
ジメチルグルタル酸ジ(エチルアクリレート)、エチレ
ンジアクリルアミド、プロピレンジアクリルアミド、
1,4−フェニレンジアクリルアミド、1,4−フェニ
レンビス(オキシエチルアクリレート)、1,4−フェ
ニレンビス(オキシメチルエチルアクリレート)、1,
4−ビス(アクリロイルオキシエトキシ)シクロヘキサ
ン、1,4−ビス(アクリロイルオキシメチルエトキ
シ)シクロヘキサン、1,4−ビス(アクリロイルオキ
シエトキシカルバモイル)ベンゼン、1,4−ビス(ア
クリロイルオキシメチルエトキシカルバモイル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(アクリロイルオキシエトキシカルバ
モイル)シクロヘキサン、ビス(アクリロイルオキシエ
トキシカルバモイルシクロヘキシル)メタン、シュウ酸
ジ(エチルメタクリレート)、シュウ酸ジ(メチルエチ
ルメタクリレート)、マロン酸ジ(エチルメタクリレー
ト)、マロン酸ジ(メチルエチルメタクリレート)、コ
ハク酸ジ(エチルメタクリレート)、コハク酸ジ(メチ
ルエチルメタクリレート)、グルタル酸ジ(エチルメタ
クリレート)、アジピン酸ジ(エチルメタクリレー
ト)、マレイン酸ジ(エチルメタクリレート)、フマル
酸ジ(エチルメタクリレート)、フマル酸ジ(メチルエ
チルメタクリレート)、β,β′−ジメチルグルタル酸
ジ(エチルメタクリレート)、1,4−フェニレンビス
(オキシエチルメタクリレート)、1,4−ビス(メタ
クリロイルオキシエトキシ)シクロヘキサンアクリロイ
ルオキシエトキシエチルビニルエーテルなどの2価の単
量体;例えばペンタエリスリトールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(ヒドロキシスチレン)、シアヌル酸ト
リアクリレート、シアヌル酸トリメタクリレート、1,
1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート、
1,1,1−トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、シアヌル酸トリ(エチルアクリレート)、1,1,
1−トリメチロールプロパントリ(エチルアクリレー
ト)、シアヌル酸トリ(エチルビニルエーテル)、1,
1,1−トリメチロールプロパンに3倍モルのトルエン
ジイソシアネートを反応させた化合物とヒドロキシエチ
ルアクリレートとの縮合物、1,1,1−トリメチロー
ルプロパンに3倍モルのヘキサンジイソシアネートを反
応させた化合物とp−ヒドロキシスチレンとの縮合物な
どの3価の単量体;例えばエチレンテトラアクリルアミ
ド、プロピレンテトラアクリルアミドなどの4価の単量
体など、更には、オリゴマー又はポリマーの末端に反応
性ビニル基を残したポリマー前駆体あるいはオリゴマー
又はポリマーの側鎖に反応性ビニル基をつけたポリマー
前駆体などを挙げることができ、このようなエチレン性
不飽和結合を有する重合性化合物は必要に応じて2種以
上併用して用いてもよい。
【0035】本発明に用いることができるエポキシ基を
有する重合性化合物としては、架橋可能な公知のエポキ
シ基を含有する化合物を特に制限なく使用することがで
きる。具体的化合物としては、ビスフェノールAとエピ
クロルヒドリンとの重縮合物、水添ビスフェノールAと
エピクロルヒドリンとの重縮合物、臭素化ビスフェノー
ルAとエピクロルヒドリンとの重縮合物、ビスフェノー
ルFとエピクロルヒドリンとの重縮合物、グリシジル変
性フェノールノボラック、グリシジル変性o−クレゾー
ルノボラック、脂肪族ポリグリシジルエーテル、ポリグ
リコールグリシジルエーテル、モノグリシジルエーテ
ル、3級カルボン酸モノグリシジルエーテルなどが挙げ
られ、更には「11290の化学商品」化学工業日報
社,778〜787頁に記載の化合物なども好適に用い
ることができ、このような分子内にエポキシ基を有する
化合物は必要に応じて2種以上併用して用いてもよい。
【0036】さらに、上記重合性化合物を含む組成物に
は、チオール基を含有する化合物を添加しても良い。こ
のチオール含有化合物は、連鎖移動剤として働くと考え
られる。前記チオール含有化合物は、SH基を有するも
のであれば特に限定されないが、具体的には、例えば、
チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チ
オグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール
酸ソーダ、チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸
オクチル、チオグリコール酸メトキシブチル、ブタンジ
オールビスチオグリコレート、エチレングリコールビス
チオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオ
グリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグ
リコレート、3−メルカプトプロピオン酸、メルカプト
プロピオン酸メチル、メルカプトプロピオン酸オクチ
ル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、メルカプ
トプロピオン酸トリデシル、ブタンジオールビスチオプ
ロピオネート、エチレングリコールビスチオプロピオネ
ート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネー
ト、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネー
ト、ジペンタエリスリトールやトリメチロールプロパン
等の多価アルコールとメルカプトプロピオン酸とのエス
テル等が挙げられる。これらチオール含有化合物は、単
独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0037】なお、上記チオール含有化合物の含有量
は、重合性物質100質量部に対し、0.1〜30質量
部が好ましく、1〜20質量部がさらに好ましい。
【0038】本発明に用いることができる光重合開始剤
としては、カルボニル化合物、イオウ化合物、ハロゲン
化合物、オニウム化合物、ボレート化合物、レドックス
系光重合開始剤等を挙げることができる。具体的には、
カルボニル化合物としては、例えばベンジル、4,4′
−ジメトキシベンジル、ジアセチル、カンファーキノン
などのジケトン類;例えば4,4′−ジエチルアミノベ
ンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノンな
どのベンゾフェノン類;例えばアセトフェノン、4′−
メトキシアセトフェノンなどのアセトフェノン類;ベン
ゾインアルキルエーテル類;例えば2−クロロチオキサ
ントン、2,5−ジエチルチオキサントン、チオキサン
トン−3−カルボン酸−β−メトキシエチルエステルな
どのチオキサントン類;ジアルキルアミノ基を有するカ
ルコン類およびスチリルケトン類;3,3′−カルボニ
ルビス(7−メトキシクマリン)、3,3′−カルボニ
ルビス(7−ジエチルアミノクマリン)などのクマリン
類などが挙げられる。イオウ化合物としては、例えばジ
ベンゾチアゾリルスルフィド、デシルフェニルスルフィ
ドなどのジスルフィド類などが挙げられる。ハロゲン化
合物としては、例えば四臭化炭素、キノリンスルホニル
クロライド、トリハロメチル基を有するS−トリアジン
類、スルホニウム塩、ヨードニウム塩などのオニウム化
合物、カチオン色素とn−ブチルトリフェニルホウ素な
どの少なくともホウ素に対して少なくとも一つのアルキ
ル基を有するボレートアニオンとの塩などのボレート化
合物、などが挙げられる。
【0039】レドックス系の光重合開始剤としては、3
価の鉄イオン化合物(例えばクエン酸第2鉄アンモニウ
ム)と過酸化物などを組み合せて用いるものや、リボフ
ラビン、メチレンブルーなどの光還元性色素とトリエタ
ノールアミン、アスコルビン酸などの還元剤を組み合せ
て用いるものなどが挙げられる。
【0040】また以上に述べた光重合開始剤において、
2種以上を組み合せてより効率の良い光重合反応を得る
こともできる。この様な光重合開始剤の組み合せとして
は、ジアルキルアミノ基を有するカルコンおよびスチリ
ルケトン類、クマリン類と、トリハロメチル基を有すS
−トリアジン類やカンファーキノンとの組み合せなどが
あげられる。
【0041】さらに本発明に用いることができる光重合
開始剤としては、光を受けてアミン化合物(例えばアン
モニア、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、フ
ェニレンジアミン等)を放出しうる、アミン化合物を配
位子とするコバルト(III)錯体、あるいはBrons
ted酸を発生する化合物(以下、酸発生剤と称す)等
が挙げられ、その中で連鎖的にエポキシ基の重合反応を
起こさせることが可能な酸発生剤がより好ましい。
【0042】このような酸発生剤としては、2,4,6
−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジ
ン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−1,3,5−トリアジン及び特開平
2−306247号記載の化合物などのトリハロメチル
基で置換されたs−トリアジン化合物;[η6−i−プ
ロピルベンゼン]又は[η5−シクロペンタジエニル]
鉄ヘキサフルオロホスフェート等の鉄アレーン錯体;ジ
フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ト
リフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルテルロニウムヘキサフルオロアルシネート
等のオニウム塩、特開昭62−57646号等に記載さ
れたアリールジアゾニウム塩、ジアゾケトン、o−ニト
ロベンジルエステル、スルホン酸エステル、ジスルホン
誘導体、イミドスルホネート誘導体、シラノール−アル
ミニウム錯体等が挙げられ、このような分子内にエポキ
シ基を有する化合物を重合させる重合開始剤は必要に応
じて2種以上併用して用いてもよい。
【0043】さらに、後述する画像形成方法により本発
明の画像形成材料の光重合開始剤から重合開始するため
のラジカルまたは酸を発生するためには、光重合開始剤
自身のλmaxが紫外領域である200〜400nmの
範囲に有るのが好ましい。しかしながら、λmaxが2
00nm未満で有る場合や重合開始剤の開始効率をアッ
プさせる場合、さらには全面照射する光に可視域あるい
は近赤外領域の光が存在する場合には、画像形成層にさ
らに重合開始剤を増感可能で、且つλmaxが200〜
1000nmの範囲に有る増感色素を含有させても良
い。
【0044】このような増感色素としては、シアニン色
素、メロシアニン色素、クマリン色素、ケトクマリン色
素、(チオ)キサンテン色素、アクリジン色素、チアゾ
ール色素、チアジン色素、オキサジン色素、アジン色
素、アミノケトン色素、スクアリリウム色素、ピリジニ
ウム色素、(チア)ピリリウム色素、ポルフィリン色
素、トリアリールメタン色素、(ポリ)メチン色素、ア
ミノスチリル化合物、芳香族多環式炭化水素、このう
ち、好ましい増感色素は、シアニン色素、メロシアニン
色素、ケトクマリン色素、(チオ)キサンテン色素、
(ポリ)メチン色素、(チア)ピリリウム色素、アミノ
スチリル化合物である。
【0045】シアニン色素の具体的な例としては、特開
昭58−29803号、同64−13140号、特開平
1−287105号、同4−239505号公報等に記
載のものが挙げられる。メロシアニン色素としては、特
開昭59−89303号、特開平2−244050号、
特開平2−179643号公報等に記載のものが挙げら
れる。ケトクマリン色素としては、Polymer.E
ng.Sci,23、1022(1983)、特開昭6
3−178105号公報等に記載のものが挙げられる。
(チオ)キサンテン色素としては、特開昭64−131
40号、特開平1−126302号公報等に記載のもの
が挙げられる。(ポリ)メチン色素としては、特開平5
−5988号、同5−72732号、同5−10775
8号公報等に記載のものが挙げられる。(チア)ピリリ
ウム色素としては、特開昭58−40302号、特開平
1−100536号公報等に載のものが挙げられる。ア
ミノスチリル化合物の例としては、特開昭55−500
01号、特開平2−69号、特開平2−63053号、
特開平2−229802号公報等に記載のものが挙げら
れ、さらには特開2000−86670号等に記載され
た色素も適時選択して用いることができる。
【0046】なお、エチレン性不飽和結合を有する重合
性化合物またはエポキシ基を有する重合性化合物を光照
射により重合させた後の増感色素の残色が気になる場合
には、λmaxが200〜400nmにある可視光の吸
収が比較的少ない増感色素を用いるか、またはシアニン
色素のように光照射後に色素が分解して可視域の吸収が
少なくなるような増感色素を使用するのがより好まし
い。
【0047】本発明の画像形成材料は、非感光性の有機
銀塩と熱的作用関係に有る還元剤を含有する画像形成層
にエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物またはエ
ポキシ基を有する重合性化合物(以下重合性化合物と称
す)が分子分散の状態で層内に入っているので、非感光
性の有機銀塩が還元され生成した銀核が前記化合物の重
合反応の開始点になる場合が有る。
【0048】そのため、少なくとも重合性化合物は、有
機銀塩と熱的作用関係に有る還元剤から分離させておく
のが好ましく、具体的には重合性化合物をマイクロカプ
セルに内包しておくのが好ましい。
【0049】次に、前記重合性化合物を内包するマイク
ロカプセルの調製方法について説明する。
【0050】マイクロカプセル化する方法としては、公
知の方法の中から適宜選択することができる。マイクロ
カプセルを形成する方法としては、例えば、米国特許第
2,800,457号等に記載された親水性壁形成材料
のコアセルベーションを利用した方法、米国特許第3,
287,154号等に記載された界面重合法、米国特許
第3,418,250号等に記載されたポリマー析出に
よる方法、米国特許第3,796,669号等に記載さ
れたイソシアネートポリオール壁材料を用いる方法、米
国特許第3,914,511号等に記載されたイソシア
ネート壁材料を用いる方法、米国特許第4,001,1
40号等に記載された尿素−ホルムアルデヒド系、尿素
ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用い
る方法、米国特許第4,025,455号等に記載され
たメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシブロビ
ルセルロース等の壁形成材料を用いる方法、特公昭36
−9168号等に記載されたモノマーの重合によるin
−situ法、英国特許第952807号等に記載され
たの電解分散冷却法、米国特許第3,111,407号
等に記載されたスプレードライング法、特公平7−73
069号、特開平4−101885号、特開平9−26
3057号に記載の方法等が挙げられる。
【0051】マイクロカプセル化する方法としては、上
述の方法に限定されるものではないが、重合性化合物が
固体の場合には、重合性化合物をカプセルの芯となる疎
水性の有機溶媒に溶解又は分散させ調製した油相を、水
溶性高分子を溶解した水相と混合し、ホモジナイザー等
の手段により乳化分散した後、加温することによりその
油滴界面で高分子形成反応を起こし、高分子物質のマイ
クロカプセル壁を形成させる界面重合法を採用すること
が好ましい。前記界面重合法は、短時間内に均一な粒径
のカプセルを形成することができる。
【0052】本発明において、重合性化合物を内包する
マイクロカプセルは、常温では、マイクロカプセルの壁
材が物質非透過性であり、カプセル内外の物質の接触が
妨げらているものがよい。特に、後述の画像形成方法で
詳述するような像様加熱の際に画像形成材料に熱が加え
られ、マイクロカプセルのカプセル壁がある温度以上に
なった場合に、カプセル壁が物質透過性となり、カプセ
ル内外の物質の接触が可能となる熱応答性マイクロカプ
セルであるのが保存性の面から好ましい。このような熱
応答性のマイクロカプセルの特性を得るには、カプセル
の壁材に用いる材料、添加剤等を適宜選択することによ
り、自由にコントロールすることができる。以下、カプ
セルの壁材および添加剤について詳述する。
【0053】本発明において用いられるマイクロカプセ
ルのカプセル壁材としては、前述の形成方法で用いられ
ているカプセル壁材を適時選択して用いることができ
る。このようなカプセル壁材としては、例えば、ゼラチ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリウレ
タン、ポリウレタン/ウレア、尿素/ホルマリン等をあ
げることができ、製造法については例えば、「マイクロ
カプセル−その機能と応用」(近藤保編集、日本規格協
会、1991年)等を参考にして調整することができ
る。なお、本発明においては、界面重合法により形成さ
れたポリウレア、ポリウレタン、ポリウレタン/ウレア
を膜材とするマイクロカプセル、あるいはin−sit
u法で形成されたマイクロカプセルが本発明に適した熱
応答性、および粒子径を制御できることから特に好まし
い。
【0054】具体的に重合性化合物を内包するマイクロ
カプセルは、カプセル化すべき重合性化合物と多価イソ
シアネートを混合し、水中に乳化分散させ、次いで多価
イソシアネートと水を反応させる。なお、反応させる際
には必要に応じて加温させてもよい。
【0055】ここで用いられる多価イソシアネートとし
ては、例えば、ジメチレンジイソシアネート、テトラメ
チレンジイソシアネート、ヘキサンメチレンジイソシア
ネート、2,2−ジメチルぺンタンジイソシアネート、
2,2,4−トリメチルぺンタンジイソシアネート、デ
カンジイソシアネート、ω,ω′−ジイソシアネート−
1,3−ジメチルベンゾール、ω,ω′−ジイソシアネ
ート−1,2−ジメチルシクロヘキサンジイソシアネー
ト、ω,ω−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベン
ゾール、ω,ω′−ジイソシアネート−1,5−ジメチ
ルナフタレン、ω,ω′−ジイソシアネート−n−プロ
ピルビフェニル、1,3−フェニレンジイソシアネー
ト、1−メチルベンゾール−2,4−ジイソシアネー
ト、1,3−ジメチルベンゾール−2,6−ジイソシア
ネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、1,
1′−ジナフチル−2,2′−ジイソシアネート、ビフ
ェニル−2,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメ
チルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、ジフェ
ニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−
ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート、3,3′−ジメトキシジフェニルメタン−4,
4′−ジイソシアネート、4,4′−ジエトキシジフェ
ニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、1−メチル
ベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、1,
3,5−トリメチルベンゼン−2,4,6−トリイソシ
アネート、ジフェニルメタン−2,4,4′−トリイソ
シアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4′−ト
リイソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,5
−ナフチレンジイソシアネートなどが挙げられ、さらに
上記の各イソシアネート化合物の2量体又は3量体のア
ダクト体(例えばヘキサメチレンジイソシアネートの2
モルのアダクト、ヘキサメチレンジイソシアネート3モ
ルのアダクト、2,4−トリレンジイソシアネート2モ
ルのアダクト、2,4−トリレンジイソシアネート3モ
ルのアダクトなど)、これらのイソシアネートの中から
選ばれる互いに異なる2種以上のイソシアネート同志の
アダクト体、及びこれらのイソシアネートと2価又は3
価のポリアルコール(好ましくは炭素数20までのポリ
アルコール。例えばエチレングリコール、プロピレング
リコール、ピナコール、トリメチロールプロパンなど)
とのアダクト体(例えばトリレンジイソシアネートとト
リメチロールプロパンのアダクト、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクトな
ど)などが挙げられる。尚、これらのイソシアネート化
合物は、1種単独でも2種以上を組み合わせて用いても
良い。
【0056】上述の方法では、多価イソシアネートは水
と反応して高分子膜を形成しているが、反応相手として
多価アルコール、多価アミンを用いることもできる。
【0057】このような多価アルコールの具体例として
は、例えば、カテコール、レゾルシン、3,4−ヒドロ
キシトルエン、2,4−ジヒドロキシトルエン、2,4
−ジヒドロキシエチルベンゼン、1,3−ナフタレンジ
オール、1,5−ナフタレンジオール、o,o′−ビフ
ェノール、p,p′−ビフェノール、2,2−ビス(p
−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(p−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパ
ンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロ
ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,1,1−トリメチ
ロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、
1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、ペンタエリスリ
トール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリ
トール、グリセリン、1,4−ジヒドロキシメチルベン
ゼン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンメタノ
ール、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼ
ン、ピロガロール、ソルビトール、没食子酸エステル等
を挙げることができる。これらは、単独もしくは2種以
上混合して使用することができる。また、多価アミンの
具体例としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペ
ンタミン等を挙げることができる。
【0058】さらに、重合性化合物をカプセル化する際
に、重合性化合物を溶解する目的で、添加剤として有機
溶剤を用いても良く、このような有機溶剤としては、
「マイクロカプセル−その機能と応用」(近藤保編集、
日本規格協会、1991年)第二章や、「入門・特殊紙
の化学」(森賀弘之著、高分子刊行会、1975年)第
二章等に記載された有機化合物を必要に応じて適時選択
して用いることができる。
【0059】この中で、経時による蒸発を防ぐ目的で
は、沸点が180℃以上のものが好ましく、具体的には
パラフィン油、綿実油、大豆油、コーン油、オリーブ
油、ヒマシ油、魚油、豚脂油、塩素化パラフィン、塩素
化ジフェニル、4,4′−ジメチルビフェニル、4−イ
ソプロピルビフェニル等のアルキル化ビフェニル、イソ
プロピルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン等のア
ルキル化ナフタレン、1−フェニル−1−キシリルエタ
ン、1−フェニル−1−p−エチルフェニルエタン等の
ジアリールエタン、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル等のフタル酸エステル、リン酸トリクレジル等のリン
酸エステル等を挙げることができる。これらは、単独も
しくは2種以上混合して使用することができ、通常多価
イソシアネートに対して、50質量%以下の濃度範囲で
用いるのが好ましい。
【0060】また、マイクロカプセルに内包させようと
する重合性化合物の前記高沸点有機溶媒に対する溶解性
が低い場合には、さらに補助溶剤として、溶解性の高い
低沸点溶媒を併用することもできる。一方、前述の高沸
点有機溶媒を使用せずに低沸点溶媒のみを使用すること
もでき、このような低沸点溶媒としては、例えば、酢酸
エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチ
ル、メチレンクロライド等を挙げることができる。
【0061】上述のような重合性化合物を溶解するよう
な疎水性物質を水中で乳化させてマイクロカプセル化を
行う場合、乳化が不十分な場合にはさらに乳化剤を添加
しても良い。このような乳化剤としては例えば、ゼラチ
ン、アラビアゴム、カゼイン、メチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、エチレン−無水マレイン酸
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、アルキ
ルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、ポリオキシエチレン硫酸塩、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、アルキルフェニルエーテル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル等を挙げることができる。これらは、
単独もしくは2種以上混合して使用することができる。
【0062】in−situ法で形成されるマイクロカ
プセルの具体例としては、例えば、ゼラチン、アラビア
ゴム、デンプン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコ
ール、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
ウレタン、ポリユリア、ポリウレタン、ポリスチレン、
ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロー
ス、メラミン/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムア
ルデヒド樹脂等、及び、これらの共重合体等が挙げられ
る。
【0063】また、上記部材の中では、上記in−si
tu法で用いることができるメラミン/ホルムアルデヒ
ド樹脂又は尿素/ホルムアルデヒド樹脂が特に好まし
い。上記in−situ法等により感光性マイクロカプ
セルを作製する場合には、内包物となるべき速硬化性感
光性組成物を水性媒体に分散又は乳化する必要がある。
この際、水性媒体中には、乳化剤として、非イオン性又
はアニオン性の水溶性ポリマーを用いるのが好ましい。
【0064】さらに、上記非イオン性の水溶性ポリマー
としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリメチルビニルエ
ーテル、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース等が挙げられる。上記アニオン性の水溶性
ポリマーとしては、例えば、ポリスチレンスルフィン
酸、ポリスチレンスルホン酸塩、スチレンスルホン酸の
共重合体、ポリビニル硫酸エステル塩、ポリビニルスル
ホン酸塩、無水マレイン酸/スチレン共重合体、無水マ
レイン酸/イソブチレン共重合体等が挙げられる。
【0065】いずれの方法にせよ、本発明におけるマイ
クロカプセルの粒径は、通常0.10〜3.0μmであ
り、より好ましくは0.20〜2.0μmである。
【0066】さらに、重合性化合物の量としては、マイ
クロカプセルの壁剤や重合性化合物の熱物性により一概
に規定することはできないが、通常画像形成層形成組成
物中0.01〜40質量%の範囲であり、好ましくは
0.1〜30質量%の範囲であり、この範囲の重合性化
合物を内包するマイクロカプセルを画像形成層塗工液に
添加するのが好ましい。また、重合開始剤の量としては
重合性化合物100質量部に対して、通常0.01〜3
0質量部、好ましくは0.05〜20質量部であり、必
要に応じて添加される増感色素は重合開始剤1モルに対
して、通常0.001〜10モル、好ましくは0.01
〜5モルである。
【0067】本発明では上述に記載されたような重合性
化合物を内包するマイクロカプセルを画像形成層に含有
することを特徴としている。しかしながら、画像形成層
塗工液を有機溶剤で調整する場合には、重合性化合物を
内包するマイクロカプセルを有機溶剤に分散し直す必要
が有る。
【0068】水分散されたものを有機溶剤に分散し直す
方法としては、マイクロカプセル分散物からマイクロカ
プセルを取り出して有機溶剤に分散し直す方法で分散す
ることができる。具体的には、調整した重合性化合物を
内包するマイクロカプセル水分散物を濾別した後に、水
で十分に洗浄し、さらに水と混和し且つカプセル壁材を
溶解しない有機溶剤で水を十分に洗浄除去した後に、必
要な有機溶剤に分散させることによって画像形成層塗工
液に添加することができる。
【0069】なお、有機溶剤に分散する際に、均一に分
散させる、あるいは分散物の液安定性を確保する目的
で、公知の分散剤やバインダー樹脂を適時選択して用い
ることができる。この中で、画像形成層を形成するバイ
ンダー樹脂を用いるのが、後述する画像形成方法で画像
を形成した際に画像に対する悪影響が少ないことから好
ましい。
【0070】上述では、重合性化合物を内包するマイク
ロカプセルを水中で形成させた後に、画像形成層形成塗
工液へ添加するのに適した有機溶剤へ置換させる方法で
あるが、さらに、重合性化合物自身の有機溶剤への溶解
性が著しく低い場合には、特開平7−246329号等
に記載された方法を用いて、マイクロカプセルの形成自
体を有機溶剤中で最初から行わせることもできる。
【0071】なお、上述ではマイクロカプセルに内包さ
れるものとして、エチレン性不飽和結合を有する重合性
化合物またはエポキシ基を有する重合性化合物ので記載
したが、本発明の目的を阻害しない範囲で重合開始剤お
よび/または必要に応じて添加される増感色素も同一の
マイクロカプセルに内包させても良いし、後者を別のマ
イクロカプセルとして画像形成層に添加させても良い。
【0072】本発明の画像形成材料の第一の形態におけ
る第二の態様としては、支持体上に非感光性の有機銀塩
および還元剤を含有する画像形成層を有し、該画像形成
層の上に保護層を有する画像形成材料において、前記画
像形成層に光により酸を発生する光酸発生剤を含有し、
かつ、前記画像形成層に前記光酸発生剤により発生した
酸により新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することを
特徴とする。これにより画像形成後の画像保存性を向上
することができる。
【0073】感光性の有機銀塩と熱的作用関係に有る還
元剤を含有する画像形成層は、融点も高く安定である。
しかしながら、像様に加熱して銀画像形成させた際に生
じる画像形成層内に存在するフリーにイオン解離した銀
イオンあるいは有機銀塩の表面近傍に存在するイオン解
離し易い銀イオンは、保存時に還元剤あるいは還元剤の
活性化体と接触することにより画像保存性に悪影響を及
ぼす場合が有った。本発明では銀画像形成させた後に、
上記の光酸発生剤および酸増殖剤から発生させた酸でイ
オン解離したあるいはし易い銀イオンを強固な塩の状態
にさせておくことにより、画像の経時による変動を抑え
ていると考えられ、言い換えれば初期の画像形成材料中
に存在する有機銀塩よりも安定な有機銀塩を形成させる
ことにより、本発明の目的である画像保存性を向上させ
たものと推定される。
【0074】光により酸を発生する光酸発生剤として
は、前述した第一の形態における第一の態様における分
子内にエポキシ基を有する化合物を重合するため光重合
開始剤で詳述した酸発生剤を適時選択して用いることが
できる。
【0075】本発明で用いることができる酸増殖剤は、
比較的強い酸の残基で置換された化合物であって、比較
的容易に脱離反応を引き起こして酸を発生する化合物で
ある。したがって、酸触媒反応によりこの脱離反応を大
幅に活性化させることができ、酸の不存在下では安定で
あるが、酸の存在下では容易に熱化学反応によって酸を
生成させることが可能となる。このような性質を持つ酸
増殖剤を光酸発生剤と組み合わせることによって、飛躍
的に感光速度が向上した光反応性組成物が可能となる。
酸触媒反応によって分解して再び酸を発生し、一回の反
応で1つ以上の酸が増えることによって、反応の進行に
伴ってねずみ算式に加速的に反応が進む。発生した酸自
体が自己分解を誘起するために、ここで発生する酸の強
度は酸解離定数(pKa)として3以下、とくに2以下
であることが望ましい。これより弱い酸の場合は、自己
分解を引き起こすことができない。このような酸とし
て、例えばジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、メタンスル
ホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、
ナフタレンスルホン酸、トリフェニルホスホン酸などを
あげることができる。
【0076】このような酸増殖剤の具体的なものとして
は、特開平8−248561号、同9−34106号、
同10−1508号、同11−102066号、同11
−180048号、特開2000−34272号、同2
000−35665号、同2000−119557号、
同2001−22069号、同2001−48905
号、同2001−81138号、同2001−8365
8号、同2001−117196号、同2001−32
3178号等明細書に記載されている化合物を挙げるこ
とができ、酸増殖剤は、単独もしくは2種以上混合して
使用することができる。
【0077】さらに、後述する画像形成方法により光酸
発生剤から酸を発生するには、光酸発生剤自身のλma
xが紫外領域である200〜400nmの範囲に有るの
が好ましい。しかしながら、λmaxが200nm未満
で有る場合や光酸発生剤の開始効率をアップさせる場
合、さらには全面照射する光に可視域あるいは近赤外領
域の光が存在する場合には、画像形成層にさらに光酸発
生剤を増感させるために、λmaxが200〜1000
nmの範囲に有る増感色素を含有させても良い。
【0078】このような増感色素としては、第一の態様
で記載した増感色素を適時選択して用いることができ
る。
【0079】非感光性の有機銀塩と熱的作用関係に有る
還元剤を含有する画像形成層に光酸発生剤および酸増殖
剤が分子分散の状態で入っている場合には、少量でも光
酸発生剤から酸が発生してしまうと画像形成前の非感光
性の有機銀塩が、現像不活性な有機銀塩となってしまう
場合がある。
【0080】本発明においては、少なくともねずみ算式
に酸を発生させうる酸増殖剤は、有機銀塩と熱的作用関
係に有る還元剤から分離させておくのが好ましく、具体
的には酸増殖剤をマイクロカプセルに内包しておくのが
好ましい。
【0081】酸増殖剤をマイクロカプセルに内包させる
調製方法としては、第一の態様で記載した調製方法と同
様の方法を適時選択することができ、本態様におけるマ
イクロカプセルの粒径は、通常0.10〜3.0μmで
あり、より好ましくは0.20〜2.0μmである。
【0082】さらに、酸増殖剤の量としては、マイクロ
カプセルの壁剤、酸増殖剤から発生しうる酸のモル数や
酸のpKaあるいは発生する酸の熱物性により一概に規
定することはできないが、通常銀1モルに対して0.0
01〜5.0モルの範囲であり、好ましくは0.01〜
2.0モルの範囲であり、この範囲の酸増殖剤を内包す
るマイクロカプセルを画像形成層塗工液に添加するのが
好ましい。また、光酸発生剤の量としては酸増殖剤1モ
ルに対して、通常0.001〜10モル、好ましくは
0.005〜5モルであり、必要に応じて添加される増
感色素は光酸発生剤1モルに対して、通常0.001〜
10モル、好ましくは0.01〜5モルである。
【0083】なお、上述ではマイクロカプセルに内包さ
れるものとして、酸増殖剤で記載したが、本発明の目的
を阻害しない範囲で光酸発生剤および/または必要に応
じて添加される増感色素も同一のマイクロカプセルに内
包させても良いし、後者を別のマイクロカプセルとして
画像形成層に添加させても良い。
【0084】次に、本発明の第一の態様で必須成分とな
る支持体、非感光性の有機銀塩及び還元剤を含有する画
像形成層、及び保護層について詳述する。
【0085】本発明の画像形成材料に用いられる支持体
を形成するための樹脂としては、例えば、アクリル系樹
脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ナイロン、芳香族ポリアミド、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、トリアセチル
セルロース等の各樹脂フィルム、更には前記樹脂を2層
以上積層してなる樹脂フィルム等を挙げることができ
る。
【0086】本発明に係る支持体は、フィルム状に延伸
しアニール処理したものが寸法安定性の点で好ましく、
上述の樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケト
ン、トリアセチルセルロースが好ましく、さらにその中
で二軸延伸しアニール処理されたポリエステルが汎用性
および/またはコスト面からより好ましい。
【0087】前述のポリエステルについて更に詳述する
と、ここで言うポリエステルとは分子主鎖中にエステル
結合を有する高分子化合物であり、ジオールとジカルボ
ン酸から縮重合により得られるポリマーである。ジカル
ボン酸とは、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸など
で代表されるものであり、また、ジオールとは、エチレ
ングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどで代表
されるものである。本発明においては、特にポリエチレ
ンテレフタレート(PET)またはその共重合体、ポリ
ブチレンナフタレート(PBN)またはその共重合体、
ポリブチレンテレフタレート(PBT)またはその共重
合体、およびポリエチレンナフタレート(PEN)およ
びその共重合体などが好ましく用いられる。これらのポ
リエステルの繰り返し単位は、100以上、特に150
以上であることが好ましく、また固有粘度は好ましくは
0.6dl/g以上であり、より好ましくは0.7dl
/g以上である。このような場合、製膜安定性に優れて
おり好ましい、もちろんこれらのポリエステルには、公
知の添加剤、例えば滑剤、安定剤、酸化防止剤、粘度調
整剤、帯電防止剤、着色剤、および顔料などを任意に配
合することができる。
【0088】なお、支持体の厚みは通常は50〜500
μm、更には100〜250μmがより好ましい。
【0089】本発明の画像形成材料を医療画像に用いる
場合には、前記支持体に青色の染料を含有させてもよ
い。この様な染料としては、例えば、Disperse
染料、Cationic染料、Basic染料、Aci
d染料、Reactive染料、Direct染料、V
at染料、Azoic染料、Mordant染料、Ac
id mordant染料、Union染料、Solv
ent染料などを適時選択して用いることができるが、
この中で、支持体形成時の溶融混錬時の均一分散性、お
よび後述するバッキング層を形成する塗工液を調製する
際の染料溶解性の点から、Solvent染料が好まし
い。さらに溶融混錬する際に昇華せず、かつ混錬時の染
料の変質をできるだけ軽減する目的から、熱安定性とし
て250℃以上のものが好ましく、さらに支持体として
使用する樹脂を押し出し成形する為の押し出し機の温度
として300℃まで上げる必要がある場合には、280
℃以上のものがより好ましく、また、上述の染料の中で
青色に着色するという目的から、600〜650nmに
λmaxを有する染料がより好ましい。
【0090】また、支持体に画像形成層が積層されてい
る面とは反対の面には、搬送性、帯電防止、ハレーショ
ン防止など目的として、バッキング層を設置してもよ
く、このようなバッキング層は、バインダー樹脂、およ
び必要に応じて添加される各種添加剤により構成され
る。
【0091】バッキング層を形成するバインダー樹脂と
しては、従来から用いられている透明又は半透明なバイ
ンダー樹脂を適時選択して用いることができ、そのよう
なバインダー樹脂としては、例えば、ポリビニルホルマ
ール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラ
ール等のポリビニルアセタール系樹脂、ニトロセルロー
ス、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース
等のセルロース系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−
アクリルゴム共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル
系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノキシ樹脂、あるいは前述の樹脂の変性物等が挙げら
れ、さらに、活性エネルギー線で硬化することを前提と
したエポキシ基含有化合物やアクリル基含有化合物など
を層形成バインダー樹脂として使用しても良い。なお、
これらのバインダー樹脂は単独で用いても良いし、2種
以上の樹脂を併用して用いても良い。
【0092】また、上述のバインダー樹脂が水酸基を有
する場合には、従来から公知の多官能イソシアネート化
合物、アルコキシシラン化合物、アルコキシチタン化合
物等の金属アルコキシドの部分を複数個分子内に有する
金属アルコキシドなどの架橋剤を添加して架橋させても
良い。
【0093】その他の各種添加剤としては、装置内での
ピックアップ不良防止や搬送性を確保する目的でフィラ
ーを含有することが好ましく、具体的には、SiO2
TiO2、BaSO4、ZnS、MgCO3、CaCO3
ZnO、CuO、CaO、WS2、MoS2、MgO、S
nO2、Al23、α−Fe23、α−FeO2H、Si
C、CeO2、MoC、BC、WC、BN、SiN、チ
タンカーバイド、コランダム、人造ダイアモンド、ザク
ロ石、ガーネット、ケイ石、トリボリ、ケイソウ土、ド
ロマイトなどの無機フィラー、ポリエチレン樹脂粒子、
フッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒
子、シリコン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シルクパウ
ダーなどの有機フィラーなどが挙げられる。なお、フィ
ラーを添加する場合の含有量は、バッキング層形成組成
物中0.05〜30質量%含有することが好ましい。
【0094】さらに、滑り性や帯電性を改良するために
バッキング層には、潤滑剤、帯電防止剤を含有しても良
く、このような潤滑剤としては、例えば、脂肪酸、脂肪
酸エステル、脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン、ポリ
オキシプロピレン、(変性)シリコーンオイル、(変
性)シリコーン樹脂、(変性)フッ素化合物、(変性)
フッ素樹脂、フッ化カーボン、ワックス等を挙げること
ができる。また、帯電防止剤としては、カチオン系界面
活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン性界面活性
剤、高分子帯電防止剤、金属酸化物または米国特許5,
747,412号に記載されるような導電性ポリマー、
「11290の化学商品」化学工業日報社、p.875
〜876等に記載の化合物等を挙げることができる。
【0095】なお、バッキング層の厚みは、通常は0.
5〜10μm程度、さらには1.0〜5μmがより好ま
しい。また、バッキング層は単一の層で形成しても良い
し、組成の異なる複数の層で形成しても良い。
【0096】さらに本発明の効果を阻害しない範囲で、
支持体とバッキング層との間に帯電防止を目的として帯
電防止層を、接着性や塗布性を改善するためにバッキン
グ層を積層する支持体表面を、コロナ放電処理、プラズ
マ処理、アンカーコート処理などの公知の表面改質技術
を用いて改質してもよい。
【0097】次に、非感光性の有機銀塩および還元剤を
必須成分として含有する画像形成層について詳述する。
【0098】非感光性の有機銀塩は、有機カルボン酸の
銀塩であり、好ましい銀塩としては、少なくとも12個
の炭素原子を有する脂肪酸として既知の脂肪族カルボン
酸の銀塩、例えばラウリン酸銀、パルミチン酸銀、ステ
アリン酸銀、ヒドロキシステアリン酸銀、オレイン酸銀
及びベヘン酸銀である。英国特許1,439,478に
記載されているような他の有機カルボン酸の銀塩、例え
ば安息香酸銀を同様に用いて熱的に現像可能な銀画像を
形成することができる。さらに特開平10−23600
4号、特開2000−62325号、同2002−23
303号、欧州特許962,815号、同964,30
0号等に開示されているような銀塩や、種々の有機カル
ボン酸の銀塩の組み合わせを混合結晶としても、本発明
では適時選択して用いることができる。なお、上述の有
機銀塩は例示した英国特許や欧州特許を参考にして調整
することができる。
【0099】非感光性の有機銀塩の還元に適した還元剤
としては、従来から公知の還元剤を適時選択して用いる
ことができ、具体的には、芳香族ジ−及びトリ−ヒドロ
キシ化合物、アミノフェノール誘導体、p−フェニレン
ジアミン誘導体、アルコキシナフトール誘導体、ピラゾ
リジン−3−オン誘導体、ピラゾリジン−3−オン誘導
体、インダン−1,3−ジオン誘導体、ヒドロキシテト
ロン酸、ヒドロキシテトロンイミド、ヒドロキシルアミ
ン誘導体、ヒドラジン誘導体、レダクトン、1,2−ジ
ヒドロキシベンゼン誘導体、没食子酸誘導体、3,4−
ジヒドロキシ安息香酸誘導体等が挙げられる。
【0100】それらの中で、カテコール、3−(3,4
−ジヒドロキシフェニル)プロピオン酸、1,2−ジヒ
ドロキシ安息香酸、さらには特開平11−245510
号、欧州特許978,760号等に記載されている1,
2−ジヒドロキシベンゼン誘導体、没食子酸メチル、没
食子酸エチル、没食子酸プロピル等の没食子酸及びその
エステル類、タンニン酸及び特開平8−29916号公
報等に記載されている3,4−ジヒドロキシ−安息香酸
エステル類が好ましい。
【0101】さらに、加熱することにより非感光性の有
機銀塩を還元しうる還元剤となり得る化合物の組み合わ
せも、本発明の目的を阻害しない範囲で好適に用いるこ
とができ、例えば特開昭56−88136号、同62−
201434号等に記載されている還元剤とスルホンア
ミドフェノールとの組み合わせ、特開平8−23439
3号等に記載されている立体障害フェノールとスルホニ
ルヒドラジド還元剤の組み合わせ、特表平11−511
572号、特表平11−511573号、同11−51
2539号等に記載されているトリチルヒドラジド及び
ホルミル−フェニル−ヒドラジドと補助還元剤との組み
合わせ等が挙げられる。また、特表平11−51157
1号、特表2001−513211号等に記載されてい
るアクリロニトリル化合物、米国特許5,654,13
0号等に記載されている2−置換マロノジアルデヒド化
合物も、本発明の目的を阻害しない範囲で好適に用いる
ことができる。
【0102】本発明では上述の必須成分を保持する為
に、画像形成層にバインダー樹脂を用いる。このような
バインダー樹脂としては、上述のバッキング層で詳述し
たバインダー樹脂を、本発明の目的を阻害しない範囲で
適時選択して用いることができる。しかしながら、バイ
ンダー樹脂で前述の非感光性の有機銀塩を分散、保持さ
せる必要が有るため、分子内に水酸基やカルボキシル基
またはその塩、あるいはスルホン酸又はその塩を有する
樹脂が好ましく、ポリビニルアセタール系樹脂、セルロ
ース系樹脂、フェノキシ樹脂、さらには、前記の官能基
を導入したような、変性塩化ビニル系樹脂、変性ポリエ
ステル、変性ポリウレタ、変性エポキシ樹脂、変性アク
リル系樹脂等が挙げられ、これらは単独で用いても良い
し、2種以上の樹脂を併用して用いても良い。
【0103】また、上述のバインダー樹脂に水酸基ある
いは活性水素を有する場合には、従来から公知の多官能
イソシアネート化合物、アルコキシシラン化合物、アル
コキシチタン化合物等の金属アルコキシドの部分を複数
個分子内に有する金属アルコキシドなどの架橋剤を添加
して膜強度を向上させても良い。
【0104】さらに、本発明の画像形成材料の画像形成
層には、上述した必須成分、バインダー樹脂以外に、必
要に応じて、調色剤、安定剤、かぶり防止剤、熱溶剤等
を添加してもよい。
【0105】前記調色剤は、比較的高い濃度において中
性のブラック画像色調そして比較的低い濃度において中
性のグレーを得るために添加されるもので、このような
調色剤としては特開昭49−117026号、米国特許
3,074,809号、同3,446,648号、3,
844,797号、同4,082,901等に記載され
ているフタルイミドやフタラジノン誘導体、特開昭49
−91215号、米国特許3,885,967号、同
3,951,660号、同5,599,647号、英国
特許1439478号等に記載されているベンズオキサ
ジンジオン又はナフトオキサジンジオン誘導体などが挙
げられる。
【0106】安定剤としては、例えば−SA基で置換さ
れた不飽和炭素環式又は複素環式化合物が挙げられ、前
記Aは水素、チオレート基の負の電荷を補償するための
対イオンあるいは対称もしくは非対称ジスルフィドを形
成する基を表す。また、かぶり防止剤としては、例えば
特開昭58−107534号、特開平8−6203号、
特開2000−199936号等に記載されているポリ
カルボン酸および/またはその無水物を挙げることがで
き、このような化合物を添加する場合には通常、画像形
成層に存在する非感光性の有機銀塩に対して0.01〜
30モルパーセント、好ましくは0.05〜20モルパ
ーセントにするのが好ましい。さらに熱溶剤としては、
常温で固体であり、加熱時に可逆的に液化又は軟化する
公知の化合物を適時選択して用いることができる。
【0107】本発明の画像形成材料の保護層としては、
バッキング層で記載したバインダー樹脂と必要に応じて
添加される添加剤により構成され、それらを適時選択し
て用いることができる。
【0108】保護層に添加される添加剤としては、搬送
性の確保や後述する画像形成方法においてサーマルヘッ
ドとの接触面積を低減する目的で、フィラーを含有する
ことが好ましく、フィラーを添加する場合の含有量は、
層形成組成物中0.05〜30質量%含有することが好
ましい。
【0109】さらに、滑り性や帯電性を改良するために
保護層には潤滑剤、帯電防止剤を含有しても良く、これ
らの化合物としてはバッキング層で用いられる潤滑剤、
帯電防止剤を適時選択して用いることができる。
【0110】さらに、本発明の目的を阻害しない範囲
で、保護層のバインダー樹脂中に水酸基あるいは活性水
素を有する場合には、従来から公知の多官能イソシアネ
ート化合物、アルコキシシラン化合物、アルコキシチタ
ン化合物等の金属アルコキシドの部分を複数個分子内に
有する金属アルコキシドなどの架橋剤を添加して膜強度
を向上させても良い。
【0111】これら添加剤の添加量は、保護層層形成成
分の0.01〜20質量%程度が好ましく、更に好まし
くは、0.05〜10質量%である。
【0112】本発明において、保護層は単層でも良く、
組成が同一あるいは異なるの複数層の層で構成しても良
い。なお、保護層の膜厚は通常1.0〜5.0μmであ
る。
【0113】また、本発明の第一の態様で設置されるバ
ッキング層、画像形成層および保護層は、上述で述べた
成分を、それぞれ溶媒に溶解若しくは分散して塗工液を
調製する。
【0114】溶媒としては、有機合成化学協会編の「溶
剤ポケットブック」等に示されている溶解度パラメータ
の値が7.4〜15.0の範囲のものを用いるのが、樹
脂の溶解性および製造時の乾燥性の面から好ましい。こ
こで言う溶解度パラメータは一般にδ[(cal/cm
31/2](但し、1calは4.19Jである)で表さ
れ、各層を形成する為の塗工液に用いる溶媒としては、
例えば、ケトン類としてアセトン(9.9)、イソフォ
ロン(9.1)、エチルアミルケトン(8.2)、メチ
ルエチルケトン(9.3)、メチルイソブチルケトン
(8.4)、シクロペンタノン(10.4)、シクロヘ
キサノン(9.9)等が挙げられる。アルコール類とし
てメチルアルコール(14.5)、エチルアルコール
(12.7)、n−プロピルアルコール(11.9)、
イソプロピルアルコール(11.5)、n−ブチルアル
コール(11.4)、イソブチルアルコール(10.
5)、t−ブチルアルコール(10.6)、2−ブチル
アルコール(10.8)、ジアセトンアルコール(9.
2)、シクロヘキサノール(11.4)等が挙げられ
る。グリコール類としてエチレングリコール(14.
6)、ジエチレングリコール(12.1)、トリエチレ
ングリコール(10.7)、プロピレングリコール(1
2.6)等が挙げられる。エーテルアルコール類として
エチレングリコールモノメチルエーテル(11.4)、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル(10.2)
等が挙げられる。エーテル類としてジエチルエーテル
(7.4)、テトラヒドロフラン(9.1)、1,3−
ジオキソラン(10.2)、1,4−ジオキサン(1
0.0)等が挙げられる。
【0115】エステル類としては、エチルアセテート
(9.1)、n−ブチルアセテート(8.5)、イソブ
チルアセテート(8.3)等が挙げられる。炭化水素類
としてn−ヘプタン(7.4)、シクロヘキサン(8.
2)、トルエン(8.9)、キシレン(8.8)等が挙
げられる。塩化物類として塩化メチル(9.7)、クロ
ロホルム(9.3)等が挙げられる。さらに、含窒素、
含硫黄溶剤としてジメチルホルムアミド(10.8)、
ジメチルスルホキシド(12.0)、アクリロニトリル
(10.5)、ピリジン(10.7)等が挙げられる。
但し、本発明の効果を阻害しない範囲であればこれらに
限定されることはなく、さらにこれらの溶媒は、単独、
または、数種類組合わせて使用できる。
【0116】塗工液を形成する際に分散が必要な場合に
は、二本ロールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペ
ブルミル、コボルミル、トロンミル、サンドミル、サン
ドグラインダー、Sqegvariアトライター、高速
インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミ
ル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイザ、超音波
分散機、オープンニーダー、連続ニーダー等、従来から
公知の分散機を適時選択してを用いることができる。
【0117】上述のようにして調製した塗工液を支持体
に塗設するには、例えば、エクストルージョン方式の押
し出しコータ、リバースロールコータ、グラビアロール
コータ、エアドクターコータ、ブレードコータ、エアナ
イフコータ、スクイズコータ、含浸コータ、バーコー
タ、トランスファロールコータ、キスコータ、キャスト
コータ、スプレーコータ、スライドコータ等の、公知の
各種コータステーションを適時選択して用いることがで
きる。これらのコータの中で、該層の厚みムラを無くす
ために、エクストルージョン方式の押し出しコータやリ
バースロールコータ等のロールコータを用いることが好
ましい。
【0118】又、保護層を塗設するには場合には、画像
形成層がダメージを受けないものであれば特に制限はな
いが、保護層形成塗工液に用いられる溶媒が、画像形成
層を溶解する可能性がある場合には、上述したコータス
テーションの中で、エクストルージョン方式の押し出し
コータ、グラビアロールコータ、バーコータ等を使用す
ることができる。尚、これらの中でグラビアロールコー
タ、バーコータ等接触する塗工方法を用いる場合には、
搬送方向に対して、グラビアロールやバーの回転方向は
順転でもリバースでも良く、また順転の場合には等速で
も、周速差を設けても良い。
【0119】更に、上述のように各層毎に塗布乾燥を繰
り返してもよいが、ウェット−オン−ウェット方式で重
層塗布して乾燥させても良い。その場合、上述のリバー
スロールコータ、グラビアロールコータ、エアドクター
コータ、ブレードコータ、エアナイフコータ、スクイズ
コータ、含浸コータ、バーコータ、トランスファロール
コータ、キスコータ、キャストコータ、スプレーコー
タ、スライドコータ、エクストルージョン方式の押し出
しコータとの組み合わせにより塗布することができ、こ
の様なウェット−オン−ウェット方式における重層塗布
においては、下側の層が湿潤状態になったままで上側の
層を塗布するので、上下層間の接着性が向上する。
【0120】また、本発明では支持体上に画像形成層形
成塗工液を塗設する際に、支持体表面を火炎処理、オゾ
ン処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、プラズマ処
理、真空紫外線照射処理、電子線照射処理および放射線
照射処理から選ばれる少なくとも1種の表面処理を施し
た後に、画像形成層形成塗布液を塗布するのが好まし
く、このように支持体の表面を処理することにより、支
持体と画像形成層間の接着をより強固にすることができ
る。
【0121】本発明の第二の形態は、第一の形態の第一
の態様である非感光性の有機銀塩と還元剤、エチレン性
不飽和結合を有する重合性化合物またはエポキシ基を有
する化合物、および前記化合物を重合可能な光重合開始
剤を含有する画像形成層、あるいは第一の形態の第二の
態様である実質的に非感光性の有機銀塩と還元剤、光に
より酸を発生する光酸発生剤、および光酸発生剤により
発生した酸により新たに酸を発生する酸増殖剤を含有す
る画像形成層に、さらに感光性のハロゲン化銀(以下ハ
ロゲン化銀と称す)を含有することを特徴としている。
【0122】前述ようなハロゲン化銀を含有すること
で、画像形成層を感光性にすることができ、ひいてはレ
ーザー等によるデジタル露光書き込みが可能となる。
【0123】なお、第二の形態で光重合開始剤あるいは
光酸発生剤を色増感するための増感色素は、第一の形態
詳述したものを適時選択して用いることができるが、後
述するハロゲン化銀を色増感させる増感色素が有するλ
maxと200nm以上離れているものが好ましく、さ
らには300nm以上離れたものがより好ましい。
【0124】第二の形態の画像形成材料で用いられるハ
ロゲン化銀は、画像形成後の白濁を低く抑える、あるい
は良好な画質を得るために平均粒子サイズが小さい方が
好ましく、平均粒子サイズが0.1μm以下、より好ま
しくは0.01μm〜0.1μmが好ましい。なお、こ
こでいう粒子サイズとは、電子顕微鏡で観察される個々
の粒子像と等しい面積を有する円の直径(円相当径)を
指す。また、ハロゲン化銀は単分散であることが好まし
く、更に好ましくは30%以下である。なお、ここでい
う単分散とは、下記式で求められる単分散度が40%以
下をいう。
【0125】単分散度(%)=(粒径の標準偏差)/
(粒径の平均値)×100ハロゲン化銀粒子の形状につ
いては、特に制限はないが、ミラー指数〔100〕面の
占める割合が高いことが好ましく、この割合が50%以
上、更には70%であることが好ましい。ミラー指数
〔100〕面の比率は、増感色素の吸着における〔11
1〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用したT.T
ani,J.Imaging Sci.,29,165
(1985)により求めることができる。
【0126】また、もう一つの好ましいハロゲン化銀の
形状は平板粒子であり、ここでいう平板粒子とは、投影
面積の平方根を粒径rμmとし、垂直方向の厚みをhμ
mとした場合のアスペクト比(r/h)が3以上のもの
を指し、その中でも好ましくはアスペクト比が3以上5
0以下である。また粒径は0.1μm以下であることが
好ましく、さらに0.01μm〜0.08μmが好まし
い。これらは米国特許第5,264,337号、同第
5,314,798号、同第5,320,958号等に
記載されており、容易に目的の平板状粒子を得ることが
できる。
【0127】ハロゲン組成としては、特に制限はなく、
塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃
化銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる乳剤
は、P.Glafkides著Chimie et P
hysique Photographique(Pa
ul Montel社刊、1967年)、G.F.Du
ffin著 Photographic Emulsi
on Chemistry(The Focal Pr
ess刊、1966年)、V.L.Zelikman
et al著Making and Coating
Photographic Emulsion(The
Focal Press刊、1964年)等に記載さ
れた方法を用いて調製することができる。
【0128】本発明の画像形成材料に用いられるハロゲ
ン化銀には、周期表の6族から11族に属する金属イオ
ンを含有することが好ましく、このような金属として
は、タングステン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテ
ニウム、ロジウム、パラジウム。レニウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金、金などを挙げることができる。
【0129】これらの金属イオンは、金属錯体または金
属錯体イオンの形でハロゲン化銀に導入することがで
き、これらの金属錯体または金属錯体イオンとしては、
下記一般式で表される6配位金属錯体が好ましい。
【0130】一般式 〔ML6m式中、Mは周期表の6
〜11族の元素から選ばれる遷移金属、Lは配位子、m
は0、1−、2−、3−または4−を表す。Lで表され
る配位子の具体例としては、ハロゲン化物(弗化物、塩
化物、臭化物及び沃化物)、シアン化物、シアナート、
チオシアナート、セレノシアナート、テルロシアナー
ト、アジド及びアコの各配位子、ニトロシル、チオニト
ロシル等が挙げられ、好ましくはアコ、ニトロシル及び
チオニトロシル等である。アコ配位子が存在する場合に
は、配位子の一つまたは二つを占めることが好ましい。
Lは同一でもよく、また異なっていてもよい。
【0131】また式中のMとしては、銅、鉄、ロジウ
ム、ルテニウム、レニウム、イリジウム及びオスミウム
で好ましい。
【0132】なお、前述した金属イオン、金属錯体また
は金属錯体イオンは一種類でもよいし、同種の金属及び
異種の金属を二種以上併用してもよく、これらの金属イ
オン、金属錯体または金属錯体イオンの含有量として
は、一般的にはハロゲン化銀1モル当たり通常1×10
-9〜1×10-2モル、好ましくは1×10-8〜1×10
-4モルである。
【0133】これらの金属を提供する化合物は、ハロゲ
ン化銀粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み
込まれることが好ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、つ
まり核形成、成長、物理熟成、化学増感の前後のいずれ
の段階で添加してもよいが、特に、核形成、成長、物理
熟成の段階で添加するのが好ましく、更には核形成、成
長の段階で添加するのが好ましい。
【0134】添加に際しては、数回に渡って分割して添
加してもよく、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させる
こともできるし、特開昭63−29603号、特開平2
−306236号、同3−167545号、同4−76
534号、同6−110146号、同5−273683
号等に記載されている様に粒子内に分布を持たせて含有
させることもできる。
【0135】これらの金属化合物は、水或いは適当な有
機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコー
ル類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解して添
加することができるが、例えば、金属化合物の粉末の水
溶液もしくは金属化合物と塩化ナトリウムまたは塩化カ
リウムとを一緒に溶解した水溶液を、粒子形成中の水溶
性銀塩溶液または水溶性ハライド溶液中に添加しておく
方法、或いは銀塩溶液とハライド溶液が同時に混合され
るとき第3の水溶液として添加し、3液同時混合の方法
でハロゲン化銀粒子を調製する方法、粒子形成中に必要
量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入する方法、或
いはハロゲン化銀調製時に予め金属のイオンまたは錯体
イオンをドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加し
て溶解させる方法等を適時選択して用いることができ
る。また、粒子表面に添加する場合には、粒子形成直後
または物理熟成時途中もしくは終了時または化学熟成時
に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入するこ
ともできる。
【0136】本発明においては、ハロゲン化銀は粒子形
成後に脱塩してもしなくてもよいが、脱塩を施す場合、
ヌードル法、フロキュレーション法等、当業界で知られ
ている方法の水洗により脱塩することができる。
【0137】本発明に用いられるハロゲン化銀は、化学
増感されていることが好ましい。好ましい化学増感法と
しては、当業界でよく知られているように、例えば、硫
黄増感法、セレン増感法、テルル増感法を用いることが
できる。また、金化合物や白金、パラジウム、イリジウ
ム化合物等の貴金属増感法や還元増感法を用いることが
できる。
【0138】第二の形態で用いられる有機銀塩は第一の
形態で詳述したものと同じであるが、さらに、本形態に
おいて用いられる有機銀を形成する際の用いられる有機
酸としては、脂肪族カルボン酸、炭素環式カルボン酸、
複素環式カルボン酸、複素環式化合物等があり、その中
で、長鎖(10〜30、好ましくは15〜25の炭素原
子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒素複素環を有する複
素環式カルボン酸等が好ましい。また、配位子が4.0
〜10.0の銀イオンに対する総安定定数を有する有機
銀塩錯体も適時選択して用いることができる。
【0139】このような有機銀塩の例としては、Res
earch Disclosure(以降、RDと略
す)第17029及び同第29963に記載されてい
る。中でも、脂肪酸の銀塩が好ましく用いられ、特に好
ましく用いられるのは、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀お
よびステアリン酸銀である。
【0140】さらに、前述の3種の脂肪酸の中で本発明
の効果をより効果的に発揮させるためには、対応する脂
肪酸の融点が高いベヘン酸銀の含有量を全有機銀中40
質量%以上にするのが好ましく、さらに60質量%以上
にするのがより好ましい。
【0141】本形態においては、有機銀塩は平均粒径が
1μm以下でありかつ単分散であることが好ましい。な
お、ここで言う有機銀塩の平均粒径とは、有機銀塩の粒
子が例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合に
は、有機銀塩粒子の体積と同等な球を考えたときの直径
をいい、平均粒径としては通常0.01〜0.8μm、
更には0.05〜0.5μmが好ましい。また単分散と
は、ハロゲン化銀の場合と同義であり、好ましくは単分
散度が1〜30%である。本形態においては、有機銀塩
が平均粒径1μm以下の単分散粒子であることがより好
ましく、この範囲にすることで濃度の高い画像が得られ
る。さらに、有機銀塩は平板状粒子が全有機銀の60%
以上有することが好ましい。本発明でいう有機銀塩の平
板状粒子とは、前述の感光性ハロゲン化銀の平板粒子と
同義であり、アスペクト比が3以上のものをいう。
【0142】このような有機銀粒子は、必要に応じバイ
ンダーや界面活性剤などと共に予備分散した後、メディ
ア分散機または高圧ホモジナイザなどで分散粉砕するこ
とが好ましい。上記予備分散には、例えば、アンカー
型、プロペラ型等の一般的攪拌機や高速回転遠心放射型
攪拌機(ディゾルバ)、高速回転剪断型撹拌機(ホモミ
キサ)を使用することができる。また、上記メディア分
散機としては、ボールミル、遊星ボールミル、振動ボー
ルミルなどの転動ミルや、媒体攪拌ミルであるビーズミ
ル、アトライター、その他バスケットミルなどを用いる
ことが可能であり、高圧ホモジナイザとしては壁、プラ
グなどに衝突するタイプ、液を複数に分けてから高速で
液同士を衝突させるタイプ、細いオリフィスを通過させ
るタイプなど様々なタイプを用いることができる。ま
た、分散するためのメディアとしてはジルコニア、アル
ミナ、窒化珪素、窒化ホウ素などのセラミックス類また
はダイヤモンドなどを適時選択して用いることができ
る。
【0143】第二の形態の画像形成層に含有される還元
剤としては、第一の形態で述べた還元剤以外に、フェノ
ール類、2個以上のフェノール基を有するポリフェノー
ル類、ナフトール類、ビスナフトール類、2個以上の水
酸基を有するポリヒドロキシベンゼン類、2個以上の水
酸基を有するポリヒドロキシナフタレン類、アスコルビ
ン酸類、3−ピラゾリドン類、ピラゾリン−5−オン
類、ピラゾリン類、フェニレンジアミン類、ヒドロキシ
ルアミン類、ハイドロキノンモノエーテル類、ヒドロオ
キサミン酸類、ヒドラジド類、アミドオキシム類、N−
ヒドロキシ尿素類などを適時選択して用いることができ
る。
【0144】上述の還元剤の中で、有機銀塩として脂肪
族カルボン酸銀塩を使用する場合に好ましい還元剤とし
ては、2個以上のフェノール基がアルキレン基又は硫黄
によって連結されたポリフェノール類、特にフェノール
基のヒドロキシ置換位置に隣接した位置の少なくとも一
つにアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等)又はアシル
基(例えば、アセチル基、プロピオニル基等)が置換し
たフェノール基の2個以上がアルキレン基又は硫黄によ
って連結されたポリフェノール類、例えば、1,1−ビ
ス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−
3,5,5−トリメチルヘキサン、1,1−ビス(2−
ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)メ
タン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−ブチルフェニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロ
キシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)メタン、
1,1−ビス[2−ヒドロキシ−3−メチル−5−(1
−メチルシクロヘキシル)フェニル]メタン、(2−ヒ
ドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−
(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、6,
6′−ベンジリデン−ビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェノール)、6,6′−ベンジリデン−ビス(2−t−
ブチル−4−メチルフェノール)、6,6′−ベンジリ
デン−ビス(2,4−ジメチルフェノール)、1,1−
ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−
2−メチルプロパン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)−1−シクロヘキシルメタ
ン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
フェニル)−1−(2,4−ジメチル−3−シクロヘキ
セニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルフェニル)−1−(2−メチル−4−シク
ロヘキセニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ
−3,5−ジメチルフェニル)−1−(2−メチル−4
−シクロヘキシル)メタン、1,1,5,5−テトラキ
ス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−
2,4−エチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニ
ル)プロパン等の米国特許第3,589,903号、同
第4,021,249号若しくは英国特許第1,48
6,148号各明細書及び特開昭51−51933号、
同50−36110号、同50−116023号、同5
2−84727号、特開2001−56527号、同2
001−42469号、同2001−92075号、同
2001−188323号、若しくは特公昭51−35
727号公報に記載されたポリフェノール化合物、米国
特許第3,672,904号明細書に記載されたビスナ
フトール類、例えば、2,2′−ジヒドロキシ−1,
1′−ビナフチル、6,6′−ジブロモ−2,2′−ジ
ヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、6,6′−ジニト
ロ−2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、
ビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン、4,
4′−ジメトキシ−1,1′−ジヒドロキシ−2,2′
−ビナフチル等、更に米国特許第3,801,321号
明細書に記載されているようなスルホンアミドフェノー
ル又はスルホンアミドナフトール類、例えば、4−ベン
ゼンスルホンアミドフェノール、2−ベンゼンスルホン
アミドフェノール、2,6−ジクロロ−4−ベンゼンス
ルホンアミドフェノール、4−ベンゼンスルホンアミド
ナフトール等を挙げることができる。
【0145】本形態の画像形成層に含有される還元剤の
量は、有機銀塩や還元剤の種類、その他の添加剤によっ
て変化するが、一般的には有機銀塩1モル当たり0.0
5〜10モルであり、好ましくは0.1〜3モルであ
る。また、この添加量の範囲内において、上述した還元
剤は2種以上併用されてもよい。
【0146】さらに、本形態では上述の必須成分を保持
する為に、画像形成層にバインダー樹脂を用いる。この
ようなバインダー樹脂としては、第一の形態で述べたバ
インダー樹脂を適時選択して用いることができる。
【0147】また、バインダー樹脂に水酸基あるいは活
性水素を有する場合には、従来から公知の多官能イソシ
アネート化合物、アルコキシシラン化合物、アルコキシ
チタン化合物等の金属アルコキシドの部分を複数個分子
内に有する金属アルコキシドなどの架橋剤を添加して膜
強度を向上させても良いさらに、第二の形態の画像形成
層には、上述した必須成分、バインダー樹脂以外に、必
要に応じて省銀化剤、かぶり防止剤、調色剤、増感色
素、強色増感を示す物質(以下強色増感剤と略記する)
を添加してもよい。なお、ここで言う省銀化剤とは、一
定の銀画像濃度を得るために必要な銀量を低減化し得る
化合物を指し、この低減化する機能の作用機構は種々考
えられるが、現像銀の被覆力を向上させる機能を有する
化合物が好ましい。ここで、現像銀の被覆力とは、銀の
単位量当たりの光学濃度をいう。
【0148】このような省銀化剤としては、米国特許第
5,496,695号、同第5,545,505号、同
第5,545,507号、同第5,637,449号、
同第5,654,130号、同第5,635,339
号、同第5,545,515号、同第5,686,22
8号、特開平10−339929号、同11−8457
6号、同11−95365号、同11−95366号、
同11−109546号、同11−119372号、同
11−119373号、特開2000−356834
号、同2001−27790号、同2001−1749
47号等に記載されているヒドラジン化合物やビニル化
合物が挙げられる。
【0149】さらに、一級または二級アミノ基を2個以
上有するアルコキシシラン化合物あるいはその塩、およ
び/または1個以上の一級アミノ基を有するアルコキシ
シラン化合物とケトン化合物との脱水縮合反応から形成
されるシフ塩基も省銀化剤として好適に用いることがで
きる。なお、ここでいう一級または二級アミノ基を2個
以上有するとは、一級アミノ基のみを2個以上、二級ア
ミノ基のみを2個以上、さらには一級アミノ基と二級ア
ミノ基をそれぞれ1個以上含むことを指し、アルコキシ
シラン化合物の塩とは、アミノ基とオニウム塩を形成し
うる無機酸あるいは有機酸とアルコキシシラン化合物と
の付加物をさす。
【0150】このようなアルコキシシラン化合物あるい
はその塩、およびシフ塩基としては、下記に記載するよ
うなものを挙げることができるが、分子内一級または二
級アミノ基を2個以上有するアルコキシシラン化合物あ
るいはその塩、および/または1個以上の一級アミノ基
を有するアルコキシシラン化合物とケトン化合物との脱
水縮合反応から形成されるシフ塩基で有れば、これらの
化合物に限定されない。
【0151】
【化1】
【0152】
【化2】
【0153】
【化3】
【0154】
【化4】
【0155】
【化5】
【0156】
【化6】
【0157】第二の形態の画像形成層に、生保存性や画
像保存性を改良する目的で添加されるかぶり防止剤は、
以下に挙げる一般式(1)で示されるハロゲン化合物が
好ましい。
【0158】
【化7】
【0159】一般式(1)中、X1、X2及びX3は水素
原子、ハロゲン原子、アシル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、スルフォニル基、ア
リール基を表すが、少なくとも一つはハロゲン原子であ
る。Yは−NR−C(=O)−、−C(=O)−、−Z
−C(=O)−、−Z−S(=O)−、−SO−または
−SO2−を表し、nは0〜2の整数を、mは1〜10
を表す。なお、Rは水素原子またはアルキル基を表し、
また、Rは後述するQと環構造を形成していても良い。
さらに、Zは酸素原子または硫黄原子を表す。
【0160】一般式(1)中、Qはアルキル基、アリー
ル基またはヘテロ環基を表す。これらの基は置換基を有
しても良い。一般式(1)のQで表わされるアルキルと
は、直鎖、分岐または環状のアルキル基であり、好まし
くは炭素数1〜30、より好ましくは1〜20である。
なお、Qで表わされるアルキル基は置換基を有していて
もよく、このような置換基としてはマイクロカプセルす
る際に悪影響を及ぼさない置換基であればどのような基
でも構わない。このような置換基としては、例えばハロ
ゲン原子、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、
ヘテロ環基(N−置換の含窒素ヘテロ環基を含む、例え
ばモルホリノ基)、アルコキシカルボニル基、アリール
オキシカルボニル基、カルバモイル基、イミノ基、N原
子で置換したイミノ基、チオカルボニル基、カルバゾイ
ル基、シアノ基、チオカルバモイル基、アリールオキシ
基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ
もしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、スルホ
ニルオキシ基、アシルアミド基、スルホンアミド基、ウ
レイド基、チオウレイド基、イミド基、(アルコキシも
しくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファ
モイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジ
ド基、(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイ
ド基、ニトロ基、(アルキルまたはアリール)スルホニ
ル基、スルファモイル基、リン酸アミドもしくはリン酸
エステル構造を含む基、シリル基等が挙げられる。これ
ら置換基は、これら置換基でさらに置換されていてもよ
い。
【0161】また、一般式(1)のQで表わされるアリ
ール基は単環または縮合環のアリール基であり、好まし
くは炭素数6〜24、より好ましくは6〜20である。
このような単環または縮合環のアリール基としては、例
えばフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナント
レニル、ナフタセニル、トリフェニレニル等を挙げるこ
とができる。なお、Qで表わされるアリール基は画像形
成に悪影響を及ぼさない置換基を有していてもよく、こ
のような置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基
(N−置換の含窒素ヘテロ環基を含む、例えばモルホリ
ノ基)、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、カルバモイル基、イミノ基、N原子で置換し
たイミノ基、チオカルボニル基、カルバゾイル基、シア
ノ基、チオカルバモイル基、アリールオキシ基、ヘテロ
環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはア
リールオキシ)カルボニルオキシ基、スルホニルオキシ
基、アシルアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、
チオウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリ
ールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミ
ノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、(ア
ルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、ニト
ロ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、スル
ファモイル基、リン酸アミドもしくはリン酸エステル構
造を含む基、シリル基等が挙げられる。これら置換基
は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
【0162】さらに、一般式(1)のQで表わされるヘ
テロ環基は、窒素、酸素、硫黄、セレンまたはテルルの
少なくとも一つの原子を含む4〜8員の飽和もしくは不
飽和のヘテロ環基であり、これらは単環であっても良い
し、更に他の環と縮合環を形成してもよい。このような
ヘテロ環基として、好ましくは縮合環を有していてもよ
い5ないし6員の不飽和ヘテロ環基である。このような
縮合環を有していてもよいヘテロ環基におけるヘテロ環
として好ましくは、イミダゾール、ピラゾール、ピリジ
ン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾー
ル、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、
チアジアゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラ
ジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シン
ノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、
フェナジン、テトラゾール、チアゾール、オキサゾー
ル、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズ
チアゾール、インドレニン、テトラザインデンであり、
より好ましくはイミダゾール、ピリジン、ピリミジン、
ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、チ
アジアゾール、オキサジアゾール、キノリン、フタラジ
ン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノ
リン、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、ベン
ズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾー
ル、テトラザインデン等を挙げることができる。なお、
Qで表わされるヘテロ環基は画像形成に悪影響を及ぼさ
ない置換基を有していてもよく、このような置換基とし
ては前述のアリール基の置換基と同様の基を挙げること
ができる。
【0163】一般式(1)で表されるハロゲン化合物と
しては、例えば下記に例示する化合物が挙げられる。
【0164】
【化8】
【0165】
【化9】
【0166】
【化10】
【0167】
【化11】
【0168】
【化12】
【0169】
【化13】
【0170】さらに、米国特許第3,874,946
号、同第4,756,999号、同第5,028,52
3号、同第5,340,712号、同第5,369,0
00号、同第5,464,737号、欧州特許第60
0,587号、同第605,981号、同第631,1
76号、特公昭54−44212号、特公昭51−96
94号、特開昭50−137126号公報、同50−8
9020号、同50−119624号、同55−140
833号、同59−57234号、特開平7−2781
号、同7−5621号、同9−90550号、同9−1
60164号、同9−160167号、同9−2441
77号、同9−244178号、同9−258367
号、同9−265150号、同9−288328号、同
9−319022号、同10−197988号、同10
−197989号、同11−242304号、特開20
00−2963号、同2000−112070号、同2
000−284412号、同2000−284410
号、同2001−33911号公報等に開示されている
化合物も本発明の目的を阻害しなければ適時選択して用
いることができ、これらの化合物は単独、あるいは2種
以上併用して用いることができる。
【0171】かぶり防止剤として、前述のハロゲン化合
物に加えて、特開昭58−107534号、特開平8−
6203号、特開2000−199936号、同200
0−321711号、同2002−23304号、同2
002−49121号等に記載されているポリカルボン
酸あるいはその無水物や、特開昭51−78227号、
同53−20923号、同55−140833号、特開
平7−209797号、同8−314059号、同9−
43760号、特開2000−284400号、同20
00−284413号等に記載されているチオスルホン
酸あるいはその塩、またはその誘導体などを本発明の目
的を阻害しない範囲で添加しても良い。
【0172】現像後の銀色調を改良する目的で添加され
る色調剤としては、例えば、イミド類(例えば、フタル
イミド);環状イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及
びキナゾリノン(例えば、スクシンイミド、3−フェニ
ル−2−ピラゾリン−5−オン、1−フェニルウラゾー
ル、キナゾリン及び2,4−チアゾリジンジオン);ナ
フタールイミド類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−
ナフタールイミド);コバルト錯体(例えば、コバルト
のヘキサミントリフルオロアセテート)、メルカプタン
類(例えば、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾー
ル);N−(アミノメチル)アリールジカルボキシイミ
ド類(例えば、N−(ジメチルアミノメチル)フタルイ
ミド);ブロックされたピラゾール類、イソチウロニウ
ム(isothiuronium)誘導体及びある種の
光漂白剤の組み合わせ(例えば、N,N′−ヘキサメチ
レン(1−カルバモイル−3,5−ジメチルピラゾー
ル)、1,8−(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イ
ソチウロニウムトリフルオロアセテート)、及び2−
(トリブロモメチルスルホニル)ベンゾチアゾールの組
み合わせ);メロシアニン染料(例えば、3−エチル−
5−((3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン(ベ
ンゾチアゾリニリデン))−1−メチルエチリデン)−
2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン);フタラジ
ノン、フタラジノン誘導体またはこれらの誘導体の金属
塩(例えば、4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−
クロロフタラジノン、5,7−ジメチルオキシフタラジ
ノン、及び2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオ
ン);フタラジノンとスルフィン酸誘導体の組み合わせ
(例えば、6−クロロフタラジノン+ベンゼンスルフィ
ン酸ナトリウムまたは8−メチルフタラジノン+p−ト
リスルホン酸ナトリウム);フタラジン+フタル酸の組
み合わせ;フタラジン(フタラジンの付加物を含む)と
マレイン酸無水物、及びフタル酸、2,3−ナフタレン
ジカルボン酸またはo−フェニレン酸誘導体及びその無
水物(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニ
トロフタル酸及びテトラクロロフタル酸無水物)から選
択される少なくとも1つの化合物との組み合わせ;キナ
ゾリンジオン類、ベンズオキサジン、ナルトキサジン誘
導体;ベンズオキサジン−2,4−ジオン類(例えば、
1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン);ピリミ
ジン類及び不斉−トリアジン類(例えば、2,4−ジヒ
ドロキシピリミジン)、及びテトラアザペンタレン誘導
体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−ジフェニ
ル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザペン
タレン)。好ましい色調剤としては、フタラゾン、フタ
ラジンが挙げられる。
【0173】なお、色調剤は、本発明の目的を阻害しな
いのであれば後述する保護層に添加しても良い。
【0174】また、増感色素としては、後述の画像形成
方法で詳述する走査露光に用いるレーザ光源の発振波長
に対して吸収を有するものであれば特に制限なく用いる
ことができる。
【0175】その中で、レーザ光源としては、波長が7
00〜1200nmの半導体レーザを用いるのがメンテ
ナンスや光源の大きさからが好ましく、このような波長
域に吸収極大波長を有する増感色素が好ましい。このよ
うな増感色素としてはとしては、例えばシアニン色素、
ローダシアニン色素、オキソノール色素、カルボシアニ
ン色素、ジカルボシアニン色素、トリカルボシアニン色
素、テトラカルボシアニン色素、ペンタカルボシアニン
色素、スチリル色素、ピリリウム色素、金属フタロシア
ニンや金属ポルフィリン等の含金色素等が挙げられ、具
体的には、Chem.Rev.92,1197(199
2)等に記載の色素、特開昭48−3527号、同49
−11121号、同58−145936号、同59−1
91032号、同59−192242号、同60−80
841号、同62−284343号、特開平2−105
135号、同3−67242号、同3−163440
号、同4−182639号、同5−341432号、同
7−13295号、同11−30833号、同11−3
52628号、特開2000−95958号、同200
0−98524号、同2000−122207号、同2
000−169741号、同2000−171938
号、同2000−273329号、同2000−321
704号、同2001−64527号、同2001−8
3655号、特表平9−510022号等に記載された
色素を適時選択して用いることができる。
【0176】また、強色増感剤としてはRD1764
3、特公平9−25500号、同43−4933号、特
開昭59−19032号、同59−192242号、特
開平5−341432号等に記載されている化合物を適
時選択して用いることができ、本発明では、下記一般式
(M)で表される複素芳香族メルカプト化合物、実質的
に前記のメルカプト化合物を生成する一般式(Ma)で
表されるジスルフィド化合物を用いることができる。
【0177】一般式(M) Ar−SM 一般式(Ma) Ar−S−S−Ar 一般式(M)において、Mは水素原子又はアルカリ金属
原子を表し、Arは1個以上の窒素、硫黄、酸素、セレ
ニウムもしくはテルリウム原子を有する複素芳香環又は
縮合複素芳香環を表す。複素芳香環は、好ましくは、ベ
ンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、ベンゾチアゾ
ール、ナフトチアゾール、ベンズオキサゾール、ナフト
オキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾテルラゾー
ル、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、トリア
ゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジ
ン、ピリジン、プリン、キノリン又はキナゾリンであ
る。また、一般式(Ma)中のArは上記一般式(M)
の場合と同義である。
【0178】上記の複素芳香環は、例えば、ハロゲン原
子(例えば、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、アミノ
基、カルボキシル基、アルキル基(例えば、1個以上の
炭素原子、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するも
の)及びアルコキシ基(例えば、1個以上の炭素原子、
好ましくは、1〜4個の炭素原子を有するもの)からな
る群から選ばれる置換基を有することができる。
【0179】本発明において、高感度にするためには強
色増感剤として下記に示すチウロニウム化合物を用いる
ことがより好ましい。
【0180】
【化14】
【0181】
【化15】
【0182】さらに、特開2001−330918号等
に記載されたチウロニウム化合物も本発明の目的の範囲
内で、適時選択して用いることができる。
【0183】強色増感剤は、有機銀塩及びハロゲン化銀
粒子を含む画像形成層中に銀1モル当たり0.001〜
1.0モルの範囲で用いるのが好ましく、特に銀1モル
当たり0.01〜0.5モルの範囲にするのが好まし
い。
【0184】第二の形態の画像形成層には、さらにヘテ
ロ原子を含む大環状化合物を含有させることができ、ヘ
テロ原子として窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びセレ
ン原子の少なくとも1種を含む9員環以上の大環状化合
物が好ましく、12〜24員環がより好ましい。このよ
うな化合物としては、クラウンエーテルで下記のPed
ersonが1967年に合成し、その特異な報告以
来、数多く合成されているものである。これらの化合物
は、C.J.Pederson,Journalof
American chemical society
vol,86(2495),7017〜7036(1
967),G.W.Gokel,S.H,Korzen
iowski,”Macrocyclic polye
thrsynthesis”,Springer−Ve
rgal,(1982)、特開2000−347343
号等に詳細に記載されている。
【0185】さらに、第二の形態の画像形成層には、上
述した添加剤以外に例えば、界面活性剤、酸化防止剤、
安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いて
も良い。これらの添加剤及はRD Item17029
(1978年6月p.9〜15)に記載されている化合
物を、本発明の目的を阻害しない範囲で適時選択して用
いることができる。
【0186】第二の形態において、画像形成層は単層で
も良く、組成が同一あるいは異なるの複数層の層で構成
しても良い。なお、画像形成層の膜厚は通常5〜30μ
mである。
【0187】第二の形態の画像形成材料に用いられる保
護層は、第一の形態で述べた保護層と同様にして形成す
ることができ、さらに必要に応じて設置されるバッキン
グ層も、第一の形態で述べたバッキング層と同様にして
形成することができる。なお、バッキング層には、さら
に、ハレーションを防止する目的で、後述の画像記録方
法で詳述するレーザーの、発振波長域に吸収を有する化
合物をハレーション防止剤として含有させても良い。
【0188】なお、保護層の厚みは通常1.0〜5.0
μmであり、バッキング層の厚みは、通常は0.5〜1
0μm程度である。
【0189】また、本発明の第二の形態で設置される、
画像形成層、保護層、および必要に応じて設置されるバ
ッキング層は、第一の形態で述べた方法で塗工液を調製
し、さらに同様の方法で塗布することにより画像形成材
料を形成することができる。
【0190】次に、上述した本発明における第一の形態
の第一の態様の画像形成材料に好適な包装体について説
明する。
【0191】本発明の画像形成材料の第一の形態の第一
の態様は、画像形成層に、エチレン性不飽和結合を有す
る重合性化合物またはエポキシ基を有する重合性化合
物、および前記化合物を重合可能な光重合開始剤を含有
する。画像形成する前の画像形成材料の保存時に光が照
射されると、この光により光重合開始剤から活性種を生
成してしまい、これにより本発明の効果が失われてしま
う場合がある。
【0192】本発明の第一の形態の第一の態様の画像形
成材料を包装する画像形成材料用包装体は、画像形成層
に含有される光重合開始剤を活性にする波長の光の透過
率が0.1%以下である画像形成材料用包装体である。
【0193】このときに、光重合開始剤が増感色素等に
より増感されている場合は、増感色素を増感する波長の
光の透過率も0.1%以下とする。
【0194】本発明の画像形成材料の第一の形態の第二
の態様では、画像形成層に光により酸を発生する光酸発
生剤を含有する。画像形成する前の画像形成材料の保存
時に光が照射されると、この光により光酸発生剤から酸
が放出され、これにより本発明の効果が失われてしまう
場合がある。
【0195】本発明の第一の形態の第二の態様の画像形
成材料を包装する画像形成材料用包装体は、画像形成層
に含有される酸発生剤を活性にさせ、酸を放出させる波
長の光の透過率が0.1%以下である画像形成材料用包
装体である。
【0196】このときに、酸発生剤が増感色素等により
増感されている場合は、増感色素を増感する波長の光の
透過率も0.1%以下とする。
【0197】本発明の第二の形態の画像形成材料を包装
する画像形成材料用包装体は、ハロゲン化銀を感光させ
る光の透過率が0.1%以下である画像形成材料用包装
体である。
【0198】また、本発明の画像形成材料は保存時にで
きるだけ酸素との接触を避けることで画像形成材料の保
存性が向上することから、画像形成材料を包装する際は
密封する。
【0199】このような遮光性能を有する包装体の処理
としては遮光処理できるようなシート状物を重ねる、遮
光処理できるような袋や箱にいれるなどの形態が考えら
れ、さらにこのような包装材料の中で、屈曲性や追従性
あるいはヒートシール性に優れるシート状の包装材料が
より好ましい。
【0200】第一の形態の画像形成材料を包装する包装
体は、シート状の包装材料の少なくとも一層に、例えば
公知の顔料や染料を添加、無機化合物や有機化合物を蒸
着、スパッタリングあるいはCVDなどで製膜させるこ
とによって達成することができる。
【0201】第二の形態の画像形成材料を包装する包装
体は、ハロゲン化銀自身の感光する波長および色増感さ
れたハロゲン化銀の感光する波長の光を遮光しておく必
要が有る。このような遮光をする方法としては、包装材
料として使用する材料を無機化合物で蒸着する、スパッ
タリング、カーボンブラックのような隠ぺい性の高い化
合物を含有する層を設置する等の公知の方法を適時選択
して用いることができる。
【0202】このようなシート状の包装材料を形成する
には、例えば、ポリメチルメタクリレートなどのアクリ
ル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエス
テル系樹脂、ビスフェノールA型ポリカーボネートのよ
うなポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニルなどの塩
化ビニル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどの
ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレンなどのスチレン系
樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹
脂、ナイロン66や芳香族ポリアミドなどのポリアミド
系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのポ
リビニルアルコール系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポ
リアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスル
ホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド等の樹脂を単独、あるいは2種以上併用した樹
脂フィルム、紙、金属箔などを適時選択して使用するこ
とができるが、これらの中で特に樹脂フィルムが加工性
や後述する諸物性を得ることが容易なことから好まし
い。
【0203】なお前述のフィルムには公知の添加剤、例
えば潤滑剤、安定剤、酸化防止剤、粘度調整剤、帯電防
止剤、着色剤および顔料などを任意に配合することがで
きる。また、樹脂フィルムはTダイ法等による溶融押し
出しでフィルム成形したものが好ましく、この場合溶融
した樹脂の単層でも良いし、成分の異なる共押し出しに
よる2層以上の複数層であってもよい。また、成形され
たフィルムは未延伸、一軸延伸あるいは二軸延伸したも
ので有って良く、さらに必要に応じてアニール処理した
もので有っても良い。また、延伸することによりフィル
ム内に気泡を内包させたようなものでも良い。
【0204】上述のシート状の包装材料は単層であって
も、複数の層が積層された積層体であっても良く、全体
の厚みとしては通常10〜1000μm、好ましくは2
5〜500μmである。
【0205】また、ポリエチレンテレフタレートなどの
ヒートシール性に乏しい樹脂フィルムの場合には、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどのヒートシール性に優れ
るポリオレフィン系樹脂フィルムをラミネートあるいは
ポリオレフィン系樹脂を溶融押し出しラミネートの形で
設けても良いし、公知の接着層を別途塗布で積層しても
良い。
【0206】さらに、使用する包装材料の材質として、
酸素の透過率が5.0×10-2ml/m2・day・k
Pa以下であることが好ましく、これにより画像形成材
料の保存性が一層向上する。酸素透過率を5.0×10
-2ml/m2・day・kPa以下にするためには、フ
ィルムを形成する樹脂自体を酸素透過率の低い樹脂を用
いても良いし、無機化合物の蒸着やスパッタリング、酸
素透過性の低い組成物を押し出しラミネートあるいはコ
ーティングして積層させても良い。
【0207】また、密封された画像形成材料用包装体に
おいて、内包される画像形成材料を含めた全容積に対し
て気体部分の容積が1〜30%であることが好ましく、
これにより画像形成材料の保存性が一層向上する。
【0208】また、内包される気体の容量に対して酸素
の占める容積が0〜10%であることにより一段と画像
形成材料の保存性が向上するので好ましい。
【0209】さらに、画像形成材料を包装体で密封する
際の圧力が、大気圧に対して5〜70%で封入されてい
ることにより、画像形成材料の保存性を一層向上させる
ことができるので好ましい。
【0210】一方、前述の重合開始剤、および必要に応
じて添加される重合開始剤を分光増感するための増感色
素としてイオン性の化合物を使用する場合には、水の影
響により対イオンとのインターラクションが変化する場
合が有ることから、包装材料の材質として、水蒸気の透
過率が2×10-2g/m2・day・kPa以下である
あることが好ましく、これにより画像形成材料の保存性
を一段と向上させることができる。水蒸気の透過率を2
×10-2g/m2・day・kPa以下にするために
は、フィルムを形成する樹脂自体を水蒸気透過率の低い
樹脂を用いても良いし、無機化合物の蒸着やスパッタリ
ング、酸水蒸気透過率の低い組成物を押し出しラミネー
トあるいはコーティングして積層させても良い。
【0211】次に、第一の形態の画像形成材料を用いた
画像形成方法について説明する。本発明の画像形成方法
の一つは、本発明の第一の形態の画像形成材料を保護層
側から像様に加熱して銀画像を形成させ、その後に画像
形成材料の保護層側から光を全面照射することを特徴と
している。このように像様に加熱して銀画像を形成した
後に光を全面照射することで、像様に加熱した部分と未
加熱部全てにおいて、光重合開始剤から発生したラジカ
ルによってエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物
が重合、あるいは光重合開始剤から発生した酸や塩基に
よりエポキシ基を有する重合性化合物が重合し、画像形
成層全体の物質拡散が低下、言い換えれば、画像保存時
に悪影響の有る化合物との接触が妨げられ、画像保存性
を向上させることができる。また、像様に加熱して銀画
像を形成した後に光を全面照射することで、像様に加熱
した部分と未加熱部全てにおいて、光酸発生剤から発生
した酸および生じた酸をトリガーとして酸増殖剤から発
生した酸が、銀イオンと強固な塩を形成し、このことに
より画像保存性に影響を与える銀イオンを低下させるこ
とにより画像保存性を向上させることができる。
【0212】画像形成材料の画像形成層に含有されるエ
チレン性不飽和結合を有する重合性化合物と光重合開始
剤、あるいは光酸発生剤と酸発生剤が、像様に加熱し銀
画像を形成時に悪影響を及ぼす場合には、それらをマイ
クロカプセルで分離しておくことが好ましく、さらに、
マイクロカプセルから必須成分を画像形成層内に均一に
拡散させるために、必要に応じて像様に加熱した後に、
像様に加熱するエネルギーよりも低いエネルギーで画像
形成材料をヒートロール等で熱処理した後、光を全面照
射させても良い。
【0213】上記画像形成方法において、像様に加熱す
る手段としては、近赤外から赤外領域のレーザーやサー
マルヘッドを用いることができるが、この中で、装置の
コンパクト性やメンテナンス性などの面からサーマルヘ
ッドを用いるのが好ましい。
【0214】このようなサーマルヘッドとしては、古く
からラベルプリンターなどの溶融転写方式、感熱紙など
の感熱発色方式、染料転写などの昇華転写方式など広く
利用されており、本画像形成方法においてはシリアルタ
イプのものでもラインタイプのものでも良いが、画像形
成材料の幅手方向全てをカバーできるように発熱体を配
置したラインタイプのものが好ましい。
【0215】なお、ライン状のサーマルヘッドは、通常
広く使用されている主走査方向に対して発熱体を一列に
配置したものでも良いし、特開平6−91912号、同
8−258305号、同9−193438号、特開20
00−198229号等に記載されているように発熱体
を千鳥状に配置したもの、あるいは特開平10−315
518号、特開2001−180026号等に記載され
ているように二列に配置したダブルライン、あるいは特
開2002−46297号等に記載されているように予
備加熱部を有するような配置であっても良い。また、発
熱体個々の形状としては通常広く使用されている四角形
の形状でも良いし、特開平7−76117号等に記載さ
れているように台形状や櫛型階段状の物であっても良
い。また発熱体一つのパルス印可時の表面温度分布にお
いても全体に均一であっても良いし、特開昭60−58
877号、同61−230959号等に記載されている
ように発熱体の中央部が高温になるような形態であって
も良い。
【0216】サーマルヘッドのグレーズ形状としては全
面グレーズ、部分グレーズあるいはその他の公知の形状
であっても良い。また、発熱体の記録密度としては入力
される画像により一概に規定できないが、通常150〜
600ドット/インチであり、好ましくは200〜40
0ドット/インチである。また画像の階調は入力パルス
の周期、印可時間、印可電圧、デューティーサイクル等
を変更することで必要な階調数を得ることができる。な
お、サーマルヘッド表面の温度はエネルギー印可時に通
常300〜400℃の範囲内にあり、プラテンロールと
サーマルヘッド間の圧力(プラテン圧)は、熱を均一に
伝えるために1〜6N/cm2にするのが好ましい。
【0217】上記画像形成方法において、光を全面照射
する手段としては、光重合開始剤あるいは光酸発生剤、
または増感色素により分光増感された光重合開始剤ある
いは光酸発生剤から、重合性化合物の重合を誘起させる
活性種を発生できるものであれば特に制限なく用いるこ
とができ、このような全面照射するための光源として
は、太陽光、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧
水銀ランプ、カーボンアーク燈、メタルハライドラン
プ、キセノンランプ等の光源を適宜選択して用いること
ができる。この中で、重合を均一に行うためには装置に
組み込める光源が好ましく、特に波長として200〜4
00nmの紫外領域の波長を有する光源が好ましい。な
お、全面照射する時間としては、光重合開始剤や光酸発
生剤、重合性化合物、さらには、光源の種類や距離によ
って異なるが、通常0.5秒〜5分、好ましくは1秒〜
2分である。通常、照射時間が短い場合には、照射強度
の大きい大型の光源を必要とし、照射時間が長い場合に
は照射強度の小さい光源を使用することもできる。
【0218】重合に際しては、紫外線の照射時または照
射の前後において、保護層膜を加熱することにより硬化
時間の短縮を図ることもできる。その様な加熱をする場
合、加熱温度は30〜80℃が好ましい。
【0219】次に、第二の形態の画像形成材料を用い
た、画像形成方法について説明する。本発明の画像形成
方法の一つは、本発明の第二の形態の画像形成材料を保
護層側から像様に露光した後に全面加熱(以後熱現像と
称す)して銀画像を形成した後に、次いで画像形成材料
の保護層側から光を全面照射することを特徴としてい
る。
【0220】第二の形態の画像形成材料は画像形成層に
感光性のハロゲン化銀を含有することで、画像形成層を
感光性にすることができ、第一の形態の画像形成材料の
性能に加えて、さらにレーザー等のデジタル露光書き込
みが可能となる。
【0221】上記画像形成方法において、像様に露光す
る手段としては、走査露光可能なレーザを光源として用
いるのが好ましく、このような走査露光に用いるレーザ
としては、一般によく知られている、ルビーレーザ、Y
AGレーザ、ガラスレーザ等の固体レーザ;He−Ne
レーザ、Arイオンレーザ、Krイオンレーザ、CO 2
レーザ、COレーザ、He−Cdレーザ、N2レーザ、
エキシマーレーザ等の気体レーザ;InGaPレーザ、
AlGaAsレーザ、GaAsPレーザ、InGaAs
レーザ、InAsPレーザ、CdSnP2レーザ、Ga
Sbレーザ等の半導体レーザ;化学レーザ、色素レーザ
等を用途に併せて適時選択して使用できるが、これらの
中でもメンテナンスや光源の大きさの問題から、波長が
700〜1200nmの半導体レーザを用いるのが好ま
しい。
【0222】なお、画像形成材料に走査されるときの該
材料露光面でのビームスポット径は、レーザ・イメージ
ャやレーザ・イメージセッタで使用されるレーザにおい
て、一般に短軸径として4〜75μm、長軸径として4
〜100μmの範囲であり、レーザ光走査速度は画像形
成材料固有のレーザ発振波長における感度とレーザパワ
ーによって、画像形成材料毎に最適な値に設定すること
ができる。
【0223】さらに、上述の走査露光するレーザにおい
て、露光面とレーザ光のなす角度、レーザの波長、使用
するレーザの数を調整することで、本発明の画像形成材
料から得られる画像として干渉縞のない鮮明な画像を得
ることができる。なお、該手段は、それらを単独で行っ
ても良いし、二種以上の態様を組み合わせても良い。
【0224】上述の第一の態様としては、画像形成材料
の露光面とレーザ光のなす角が実質的に垂直になること
がないレーザ光を用いて、走査露光により画像を形成す
ることを特徴としている。このように、入射角を垂直か
らずらすことにより、層間界面での反射光が発生した場
合においても、画像形成層に達する光路差が大きくなる
ことから、レーザ光の光路での散乱や減衰が生じて干渉
縞が発生しにくくなる。なお、ここで、「実質的に垂直
になることがない」とはレーザ走査中に最も垂直に近い
角度として主走査方向と副走査方向とも90度ではない
ことを表し、好ましくは主走査方向と副走査方向の少な
くともいずれかが55〜88度、さらには60〜86度
にするのが好ましい。
【0225】また、第二の態様としては、露光波長が単
一でない縦マルチレーザを用いて、走査露光により画像
を形成することを特徴としている。このような、波長に
幅を有する縦マルチレーザ光で走査すると縦単一モード
の走査レーザ光に比べ、干渉縞の発生が低減される。な
お、ここで言う縦マルチとは、露光波長が単一でないこ
とを意味し、通常露光波長の分布が5nm以上、好まし
くは10nm以上になるとよい。露光波長の分布の上限
には特に制限はないが、通常60nm程度である。
【0226】さらに、第三の態様としては、2本以上の
レーザを用いて、走査露光により画像を形成することを
特徴としている。このような複数のレーザを利用した画
像記録方法としては、高解像度化、高速化の要求から1
回の走査で複数ラインずつ画像を書き込むレーザプリン
タやデジタル複写機の画像書込み手段で使用されている
技術であり、例えば特開昭60−166916号公報等
により知られている。これは、光源ユニットから放射さ
れたレーザ光をポリゴンミラーで偏向走査し、fθレン
ズ等を介して感光体上に結像する方法であり、レーザイ
メージャなどと原理的に同じレーザ走査光学装置であ
る。
【0227】レーザプリンタやデジタル複写機の画像書
込み手段における感光体上へのレーザ光の結像は、1回
の走査で複数ラインずつ画像を書き込むという用途か
ら、一つのレーザ光の結像位置から1ライン分ずらして
次のレーザ光が結像されている。具体的には、二つの光
ビームは互いに副走査方向に像面上で数10μmオーダ
ーの間隔で近接しており、印字密度が400dpi(本
発明においては、1インチ即ち、2.54cm当たりの
ドット数のことをdpi(ドットパーインチ)と定義す
る)で2ビームの副走査方向ピッチは63.5μm、6
00dpiで42.3μmである。このような、副走査
方向に解像度分ずらした方法とは異なり、本発明では同
一の場所に2本以上のレーザを入射角を変え露光面に集
光させ画像形成することを特徴としている。この際の、
通常の1本のレーザ(波長λ[nm])で書き込む場合
の露光面での露光エネルギーがEである場合に、露光に
使用するN本のレーザが同一波長(波長λ[nm])、
同一露光エネルギー(En)とした場合、0.9×E≦
En×N≦1.1×Eの範囲にするのが好ましい。この
ようにすることにより、露光面ではエネルギーは確保さ
れるが、それぞれのレーザ光の画像形成層への反射は、
レーザの露光エネルギーが低いため低減され、ひいては
干渉縞の発生が抑えられる。
【0228】なお、上述では複数本のレーザの波長をλ
と同一のものを使用したが、波長の異なるものを用いて
も良い。この場合、λ[nm]に対して(λ−30)<
λ1、λ2、・・・・・λn≦(λ+30)の範囲にする
のが好ましい。
【0229】上記画像形成方法において、熱現像する手
段としては、オーブン、加熱ロール、加熱加圧ロール、
ホットスタンパー、ヒートブロック等を用いて加熱或い
は加熱加圧処理することにより熱現像することができ
る。熱現像する条件としては、ロール状の熱源接触搬送
型の熱現像機を用いる場合は、ロール表面温度としては
通常120〜140℃、好ましくは125〜130℃で
あり、接触時間としては通常10〜30秒、好ましくは
10〜20秒、線圧としては通常0〜50N/cm、好
ましくは0〜10N/cmである。またヒートブロック
状の熱源非接触搬送型の熱現像機を用いる場合は、画像
形成材料近傍の温度としては通常110〜140℃、好
ましくは120〜130℃であり、時間としては通常1
0〜180秒、好ましくは15〜120秒である。
【0230】上記画像形成方法において、光を全面照射
する手段としては、第一の形態の画像形成材料に好適な
画像形成方法で述べた全面照射する手段と同様の手段で
全面照射することができる。
【0231】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。なお、本文中の
水はイオン交換水を、%は特に断りのない限り質量%を
表す。また遮光下とは100〜1200nmの透過率が
0%で有ることを示し、セーフライト下とは、必要に応
じて増感色素により分光増感された光重合開始剤あるい
は光酸発生剤から活性種が発生する光の波長をカットし
た条件を言う。また。マイクロカプセルの平均粒子径は
SEM観察で測定された値を用いた。
【0232】実施例1 《画像形成材料1−1〜1−13の作製》 〈バッキング層形成塗工液の調製〉下記に示す方法に従
って、バッキング層形成塗工液を調製した。
【0233】メチルエチルケトン83gを攪拌しなが
ら、酢酸プロピオン酸セルロース(イーストマンケミカ
ル社製、CAP482−20)8.42g、ポリエステ
ル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロン280)0.45
gとを添加し、溶解した。
【0234】別途、メタノール4.32gにフッ素系界
面活性剤(旭硝子(株)製、サーフロンS−381(有
効成分70%))0.64gとフッ素系界面活性剤(大
日本インキ工業(株)製、メガファッグF120K)
0.23gとを溶解させ、下記赤外染料1の入った溶液
に、フッ素系界面活性剤溶液を添加して、赤外染料1が
完全に溶解するまで充分に攪拌を行った。最後に、メチ
ルエチルケトンに1%の濃度でディゾルバ型ホモジナイ
ザにて分散したシリカ(富士シリシア化学(株)製、サ
イロービック4004)を7.5g、メチルエチルケト
ンで希釈し、固形分濃度20質量%のイソシアネート化
合物(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートC−
3041)1.78gとを順次添加、攪拌しバッキング
層形成塗工液を調製した。
【0235】〈バッキング層の塗設〉次いで、青色染料
(バイエルン社製、セレスブルーRR−J)で、ビジュ
アルの透過濃度(コニカ(株)製のPDA−65で小数
点以下3桁まで測定)0.157に着色された厚さ17
5μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
を支持体として用い、その片面をバッチ式の大気圧プラ
ズマ処理装置(イーシー化学(株)製、AP−I−H−
340)を用いて、高周波出力が4.5kW、周波数が
5kHz、処理時間が5秒、ガス条件としてアルゴン、
窒素及び水素の体積比をそれぞれ90%、5%及び5%
でプラズマ処理を行い、次いでその反対の面をコロナ放
電処理(40W/m2・分)を施し、このコロナ放電処
理面に、上記バッキング層形成塗工液を、乾燥膜厚が
3.50μmになるように押し出しコータにて塗設した
後、乾燥させバッキング層を形成した。
【0236】〈画像形成層形成塗工液1−1〜1−13
の調製〉 (非感光性の有機銀塩Aの調製)4720mlの純水に
ベヘン酸266.2gを80℃で溶解した。次に、高速
で攪拌しながら1.5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶
液540.2mlを添加し、濃硝酸6.9mlを加えた
後、55℃に冷却してベヘン酸ナトリウム溶液を得た。
【0237】前述のベヘン酸ナトリウム溶液の温度を5
5℃に保ったまま、1モル/Lの硝酸銀溶液780.0
mlを2分間かけて添加し、さらに20分攪拌し、濾過
により水溶性塩類を除去した。その後、濾液の電導度が
2μS/cmになるまで脱イオン水による水洗、濾過を
繰り返し、遠心脱水を実施した後、37℃にて質量の減
少がなくなるまで温風乾燥を行い、粉末の有機銀塩Aを
得た。
【0238】(非感光性有機銀分散液の調製)次いで、
ポリビニルブチラール樹脂(電気化学工業(株)製、デ
ンカブチラール#5000−A)14.57gをメチル
エチルケトン1457gに溶解し、ディゾルバ型ホモジ
ナイザにて攪拌しながら、上記調製した500gの有機
銀塩Aを徐々に添加して十分に混合した。その後、粒子
径0.5mm径のジルコニアビーズを80%充填したメ
ディア分散機(Gettzmann社製)にて周速13
m、ミル内滞留時間0.5分間にて分散を行ない、非感
光性有機銀分散液を調製した。
【0239】(画像形成層形成塗工液の調製)前記非感
光性有機銀分散液50.0g及びメチルエチルケトン1
0.0gを混合し攪拌しながら20℃に保温し、ポリビ
ニルブチラール樹脂(積水化学工業製(株)、エスレッ
クBL−5Z)12.68gを添加し溶解した後に、
3,4−ヒドロキシ安息香酸エチル2.63g、ベンゾ
[e][1,3]オキサジン−2,4−ジオンを0.7
1g、7−(エチルカルボナト)−ベンゾ[e][1,
3]オキサジン−2,4−ジオンを0.36g、無水テ
トラクロロフタル酸を0.41g、アジピン酸を0.9
3g、順次添加して30分間溶解攪拌し画像形成層形成
塗工中間液A1を調製した。
【0240】さらに、下記組成の重合性化合物溶液1−
1〜1−5を調製した。 (重合性化合物溶液1−1) トリメチロールプロパントリアクリレート 10.5g ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 4.5g ベンゾインイソプロピルエーテル 0.2g 2,6−ジ−イソプロピル−N,N−ジメチルアニリン 0.1g 2−メルカプトベンゾチアゾールジスルフィド 0.05g メチルエチルケトン 34.7g (重合性化合物溶液1−2) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 12.0g ビスフェノールAジメタクリレート 2.5g 2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン 0.1g N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリン 0.1g 2−メルカプトベンゾチアゾールジスルフィド 0.05g メチルエチルケトン 34.8g (重合性化合物溶液1−3) トリメチロールプロパントリアクリレート 6.0g イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート 9.0g [東亜合成(株)性、アロニクスM315] 2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2− モリフォリノプロパン−1−オン 0.1g 2,6−ジ−イソプロピル−N,N−ジメチルアニリン 0.1g 2−メルカプトベンゾチアゾールジスルフィド 0.05g メチルエチルケトン 34.8g (重合性化合物溶液1−4) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 8.0g EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート 7.0g [第一工業製薬(株)製、ニューフロンティアBR42M] ミヒラーズケトン 0.2g N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリン 0.1g 2−メルカプトベンゾチアゾールジスルフィド 0.05g メチルエチルケトン 34.7g (重合性化合物溶液1−5) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 8.0g EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート 7.0g [第一工業製薬(株)製、ニューフロンティアBR42M] メチルエチルケトン 35.0g 上記画像形成層形成塗工中間液A1に表1に示す組み合
わせで、重合性化合物溶液を加え、攪拌混合を行い、画
像形成層形成塗工液1−1〜1−13を調製した。
【0241】〈保護層形成塗工液の調製〉メチルエチル
ケトン80.0gに攪拌しながら、20.0gのポリカ
ーボネート系樹脂(バイエル社製、アペック200
0)、紫外線吸収剤(ビーエーエスエフ社製、ユビナー
ル3035)0.50g、フッ素系活性剤(旭硝子
(株)製、サーフロンKH40)0.10g、固形分2
0%にメチルエチルケトンで希釈したシリコーン系樹脂
(東亜合成(株)製、サイマックUS352)1.00
g、固形分50%のポリイソシアネート化合物(日本ポ
リウレタン工業(株)、コロネート3041)1.00
gを添加、溶解した。
【0242】別途、メチルエチルケトン55.0gにシ
リコーン樹脂粒子(GE東芝シリコーン(株)製、トス
パール130)を5.0g添加し、超音波分散機にて分
散することにより樹脂粒子分散液を調製した。次いで、
上述のポリカーボネート系樹脂を溶解した樹脂溶液を撹
拌しながら、シリカ分散液3.0gを添加した後、超音
波分散して保護層形成塗工液を調製した。
【0243】〈画像形成層面側の塗布〉上述の方法で調
製した画像形成層形成塗工液1−1と、保護層形成塗工
液とを押し出しコータを用いて重層塗工後、100℃の
温風で乾燥させて画像形成材料1−1を作製した。な
お、画像形成層の厚みは銀量が1.25±0.04g/
2、保護層の乾燥後の厚みは2.00±0.08μm
となるように調製した。同様にして画像形成層形成塗工
液1−1を画像形成層形成塗工液1−2〜1−13それ
ぞれと変えた以外は画像形成材料1−1の製造方法と同
様にして画像形成材料1−2〜1−13を作製した。
【0244】
【表1】
【0245】《画像形成材料1−1〜1−13の画像記
録方法および画像評価》 〈画像形成材料1−1〜1−13の画像記録方法〉上記
作製した画像形成材料1−1〜1−13を、セーフライ
ト下、室温(温度、湿度がそれぞれ23℃、55%)下
で12時間保存したものを用いて、各々の画像形成材料
の保護層面側から、サーマルヘッドKST型(商品名:
京セラ株式会社製)を用いて、単位面積当たりの記録熱
エネルギーが60mJ/mm2となるように印加電圧及
びパルス幅を調節して、同一条件で像様に加熱して画像
を記録した。次いで、80w/cmのエネルギーの高圧
水銀灯を用い、照射距離100mmで約10秒間画像形
成材料を全面照射して画像定着を行い画像を形成した画
像試料1−1〜1−13を作製した。
【0246】〈画像評価〉以上により得られた像様加熱
後全面露光された画像試料1−1〜1−13の感度、最
大濃度、画像のかぶり濃度、得られた画像の耐光性およ
び耐熱性を下記の基準で評価した。
【0247】(感度の測定)形成された銀画像を、ビジ
ュアルの透過濃度(コニカ(株)製、PDA−65:小
数点以下3桁)で測定し、未像様加熱部分よりも1.0
高い濃度を与えるエネルギーを求めこれを感度と定義
し、室温保存した画像試料1−1の感度を100とする
相対値で評価した(基準値に対して高エネルギーが必要
な場合には100よりも大きな数値で、反対に低エネル
ギーで同一の濃度が出せる場合は100未満の数値で表
す)。なお、濃度が未像様加熱部+1.0となるエネル
ギー量は、濃度が未像様加熱部+0.7〜+1.2とな
る濃度の間を少なくとも3点以上測定し、直線回帰によ
り求めた。
【0248】(最大濃度:Dmaxの測定)画像の最大
印可エネルギー部におけるビジュアルの透過濃度(コニ
カ(株)製、PDA−65:小数点以下2桁)を10点
測定し、その平均値を最大濃度(Dmax)として評価
した。
【0249】(かぶり濃度:Dminの測定)画像の未
印可エネルギー部分のビジュアルの透過濃度(コニカ
(株)製、PDA−65:小数点以下3桁)を10点測
定し、その平均値をかぶり濃度(Dmin)として評価
した。
【0250】(耐光画像保存性の評価)セーフライト
下、室温(温度、湿度がそれぞれ23℃、55%)下で
48時間保存した画像形成材料を用いて形成した画像の
バッキング層側を、照度輝度15000ルクスのシャー
カステン(表面温度約40℃)に接触させ、48時間照
射後のかぶり濃度部と最大濃度部をビジュアルの透過濃
度(前出)で10点測定し、その平均値をシャーカステ
ン照射前後の濃度差で評価した。
【0251】照射かぶり濃度差(ΔDminL)=照射
後のかぶり濃度部−照射前のかぶり濃度部 照射最大濃度差(ΔDmaxL)=照射後の最大濃度部
−照射前の最大濃度部 (耐熱画像保存性の評価)セーフライト下、室温(温
度、湿度がそれぞれ23℃、55%)下で48時間保存
した熱現像感光材料を用いて形成した画像を、遮光下、
温度、湿度がそれぞれ50℃、55%である恒温槽内で
240時間放置後のかぶり濃度部と最大濃度部をビジュ
アルの透過濃度(前出)で10点測定し、その平均値を
画像耐熱保存前後の濃度差で評価した。
【0252】耐熱かぶり濃度差(ΔDminT)=耐熱
保存後のかぶり濃度部−耐熱保存後のかぶり濃度部 耐熱最大濃度(ΔDmaxT)=耐熱保存後の最大濃度
部−耐熱保存後の最大濃度部 以上により得られた結果を、表2に示す。
【0253】
【表2】
【0254】表2に示す結果より、本発明の画像形成材
料で形成した画像は、画像の保存安定性に優れているこ
とが分かった。
【0255】実施例2 《画像形成材料2−1〜2−14の作製》実施例1と同
様のバッキング層付き支持体を作製した。
【0256】(画像形成層形成塗工液2−1〜2−14
の調製及び画像形成層面側の塗布)下記組成の酸発生剤
溶液1−1〜1−5を調製した。
【0257】 (酸発生剤溶液1−1) 光酸発生剤(G−1) 1.8g 酸増殖剤(Z−1) 3.2g メチルエチルケトン 45.0g (酸発生剤溶液1−2) 光酸発生剤(G−2) 1.5g 酸増殖剤(Z−2) 3.5g メチルエチルケトン 45.0g (酸発生剤溶液1−3) 光酸発生剤(G−3) 1.6g 酸増殖剤(Z−3) 3.4g メチルエチルケトン 45.0g (酸発生剤溶液1−4) 光酸発生剤(G−4) 1.3g 酸増殖剤(Z−4) 3.7g メチルエチルケトン 45.0g (酸発生剤溶液1−5) 酸増殖剤(Z−4) 5.0g メチルエチルケトン 45.0g
【0258】
【化16】
【0259】
【化17】
【0260】実施例1に記載の画像形成層形成塗工中間
液A1に表3に示す組み合わせで、酸発生剤溶液を加
え、攪拌混合を行い、画像形成層形成塗工液2−1〜2
−14を調製した。
【0261】上述の方法で調製した画像形成層形成塗工
液2−1と、実施例1の保護層形成塗工液とを押し出し
コータを用いて重層塗工後、100℃の温風で乾燥させ
て画像形成材料2−1を作製した。なお、画像形成層の
厚みは銀量が1.25±0.04g/m2、保護層の乾
燥後の厚みは2.00±0.08μmとなるように調製
した。画像形成層形成塗工液2−1を画像形成層形成塗
工液2−2〜2−14それぞれに変えた以外は画像形成
材料2−1の作製方法と同様にして画像形成材料2−2
〜2−14を作製した。
【0262】
【表3】
【0263】《画像形成材料2−1〜2−14の画像記
録方法および画像評価》 〈画像記録〉上記作製した画像形成材料2−1〜2−1
4を、セーフライト下、室温(温度、湿度がそれぞれ2
3℃、55%)下で12時間保存したものを用いて、各
々の画像形成材料の保護層面側から、サーマルヘッドK
ST型(商品名:京セラ株式会社製)を用いて、単位面
積当たりの記録熱エネルギーが60mJ/mm2となる
ように印加電圧及びパルス幅を調節して、同一条件で像
様に加熱して画像を記録した。次いで、100w/cm
のエネルギーの高圧水銀灯を用い、照射距離100mm
で約10秒間画像形成材料を全面照射して画像定着を行
い画像を形成した画像試料2−1〜2−14を作製し
た。
【0264】<画像評価>以上により得られた像様加熱
後全面露光された画像試料2−1〜2−14各画像の感
度、最大濃度、画像のかぶり濃度、得られた画像の耐光
性および耐熱性を実施例1と同じ基準で評価した。尚、
感度の測定は室温保存した画像試料2−1の感度を10
0とする相対値で評価した。得られた結果を表4に示
す。
【0265】
【表4】
【0266】表4に示す結果より、本発明の画像形成材
料で形成した画像は、感度、最大濃度とも低下すること
なく、画像の保存安定性に優れていることが分かった。
【0267】実施例3 《画像形成材料3−1〜3−14の作製》実施例1と同
様のバッキング層付き支持体を作製した。
【0268】(画像形成層形成塗工液3−1〜3−14
の調製及び画像形成層面側の塗布)前記非感光性有機銀
分散液50.0g及びメチルエチルケトン10.0gを
混合し攪拌しながら25℃に保温し、ポリビニルブチラ
ール樹脂(ワッカーケミカルズ(株)製、ピオロホルム
BL16)12.68gを添加し溶解した後に、3,4
−ヒドロキシ安息香酸エチル2.77g、7−(炭酸エ
チル)−ベンゾ[e][1,3]オキサジン−2,4−
ジオンを0.71g、無水テトラクロロフタル酸を0.
76g、3’−デカノイルアミノ−1−フェニル−1H
−テトラゾール−5−チオール0.27g、紫外線吸収
剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、チヌ
ビン320)、ポリイソシアネート化合物(日本ポリウ
レタン工業(株)製、コロネートHX)3.20g、順
次添加して30分間溶解攪拌し画像形成層形成塗工中間
液A3を調製した。
【0269】下記の調製方法1〜5でマイクロカプセル
分散液1〜5を調製した。 (調製方法1)ノボラック型エポキシ樹脂(東都化成
(株)製、エポトートYDCN−701)6.0g、光
重合開始剤としてジ(4−t−ブチルフェニル)ヨード
ニウムヘキサフルオロホスフェート0.40gを酢酸エ
チル4.0g、イソシアネート化合物[三井武田ケミカ
ル(株)製、タケネートD204EA]12.0gと混
合し均一に溶解し溶解液1を得た。この溶液に固形分
8.0%のポリビニルアルコール水溶液[日本合成化学
工業(株)製、ゴーセノールGM−14L]を81.0
g添加した。この溶液を撹拌しながら、この溶液に超音
波を、0.5秒ずつ0.5秒おきに、休止時間も含めて
20秒間照射することにより、この溶液を乳化させた。
さらに攪拌しながらこの溶液に25.0gの水を加え、
さらに攪拌しながらこの溶液に上記と同様な条件で超音
波を照射した。さらに、この溶液に攪拌しながら25.
0gの水を加え、次いでこの溶液を撹拌しながら40℃
に加温し、その温度で8時間撹拌しながら反応させてマ
イクロカプセル水分散液を調製した。
【0270】次いで、このマイクロカプセル水分散液を
濾別した後、マイクロカプセルを水、次いでイソプロピ
ルアルコールで十分に洗浄後風乾させ、平均粒子径1.
0μmのマイクロカプセルを得た。この風乾させたマイ
クロカプセル10.0gに、固形分5.0%のポリビニ
ルブチラール[電気化学工業(株)製、デンカブチラー
ル#5000−A]のメチルエチルケトン溶液を40.
0g添加撹拌後、重合性化合物と光重合開始剤を内包す
るマイクロカプセル分散液1を得た。
【0271】(調製方法2)調製方法1の溶解液1にお
いて、光重合開始剤を(4−フェニルチオ)フェニルジ
フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
0.30gに変更し、さらに1−ベンジル−2−フェニ
ルイミダゾール0.40g加えて溶解液2を調製した以
外は、調製方法1と同様の方法でマイクロカプセル分散
液2を得た。なお、イソプロピルアルコールで十分に洗
浄後風乾させたマイクロカプセルの平均粒子径は0.9
μmであった。
【0272】(調製方法3)ジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート50.0g、フェニルグリシジルエー
テルアクリレート50.0g、2,6―ジイソプロピル
−N,N−ジメチルアニリン1.5g、光重合開始剤と
して(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)
[η6−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(II)−ヘ
キサフルオロホスフェート4.0g、1−フェニル−5
−メルカプトテトラゾール1.5gを100℃で5分間
で撹拌して溶解させ重合性化合物溶融液1を得た。
【0273】次いで、固形分5%に希釈したポリスルホ
ン酸ナトリウム塩(ライオン(株)製、ポリティーPS
−1900)水溶液50.0gと固形分5%に希釈した
スチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液50.0gを
混合した溶液に、重合性化合物溶融液1を100g添加
した後に、ホモジナイザーの回転数と時間を変化させ乳
化物を得た。
【0274】別途、ホルムアルデヒド37%水溶液にメ
ラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム溶液によってpH
9.0に調整し、水温60℃で30分間加熱してメラミ
ン−ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。
【0275】上記で調製した乳化物にメラミン−ホルム
アルデヒドプレポリマー30.0gを撹拌しながら添加
し、ホモミキサーを用いて撹拌しながら水温を80℃ま
で加温後5時間保持した後、室温まで除冷してマイクロ
カプセル水分散液を調製した。
【0276】次いで、このマイクロカプセル水分散液を
濾別した後、マイクロカプセルを水、次いでイソプロピ
ルアルコールで十分に洗浄後風乾させ、平均粒子径1.
3μmのマイクロカプセルを得た。この風乾させたマイ
クロカプセル10.0gに、固形分5.0%のポリビニ
ルブチラール[電気化学工業(株)製、デンカブチラー
ル#5000−A]のメチルエチルケトン溶液を40.
0g添加撹拌後、超音波分散し重合性化合物と光重合開
始剤を内包するマイクロカプセル分散液3を得た。
【0277】(調製方法4)調製方法3の重合性化合物
溶融液1の替わりに、トリメチロールプロパントリアク
リレート94.5g、ジペンタエリスリトールヒドロキ
シペンタアクリレート40.5g、2,6−ジイソプロ
ピル−N,N−ジメチルアニリン0.90g、2,2’
−ジベンゾチアゾリルジスルフィド0.45g、光重合
開始剤として1,1′−ジ−n−ヘプチル−3.3,
3′,3′,−テトラメチルインドカルボシアニントリ
フェニル−n−ブチルボレート0.45gを100℃で
15分間で撹拌して溶解させ重合性化合物溶融液2を調
製した以外は、調製方法3と同様の方法でマイクロカプ
セル分散液4を得た。なお、イソプロピルアルコールで
十分に洗浄後風乾させたマイクロカプセルの平均粒子径
は1.1μmであった。
【0278】(調製方法5)調製方法3の重合性化合物
溶融液1の替わりに、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート60.0g、フェニルグリシジルエーテルア
クリレート60.0gを100℃で5分間で撹拌して溶
解させ重合性化合物溶融液3を調製した以外は、調製方
法3と同様の方法でマイクロカプセル分散液5を得た。
なお、イソプロピルアルコールで十分に洗浄後風乾させ
たマイクロカプセルの平均粒子径1.3はμmであっ
た。
【0279】上述の画像形成層形成塗工中間液A3に表
5に示す組み合わせで、マイクロカプセル分散液を加
え、攪拌混合を行い、画像形成層形成塗工液3−1〜3
−14を調製した。
【0280】上述の方法で調製した画像形成層形成塗工
液3−1と、実施例1の保護層形成塗工液とを押し出し
コータを用いて重層塗工後、100℃の温風で乾燥させ
て画像形成材料3−1を作製した。なお、画像形成層の
厚みは銀量が0.95±0.03g/m2、保護層の乾
燥後の厚みは2.00±0.0.08μmとなるように
調製した。画像形成層形成塗工液3−1を画像形成層形
成塗工液3−2〜3−14に変える以外は画像形成材料
3−1の製造方法と同様にして画像形成材料3−2〜3
−14を作製した。
【0281】
【表5】
【0282】《画像形成材料3−1〜3−14の画像記
録方法および画像評価》上記作製した画像形成材料3−
1〜3−14を、セーフライト下、室温(温度、湿度が
それぞれ23℃、55%)下で12時間保存したものを
用いて、各々の画像形成材料の保護層面側から、サーマ
ルヘッドKST型(商品名:京セラ株式会社製)を用い
て、単位面積当たりの記録熱エネルギーが60mJ/m
2となるように印加電圧及びパルス幅を調節して、同
一条件で像様に加熱して画像を記録し、続けてヒートロ
ール(直径80mmφ、JIS K6253タイプAで
規定される表面ゴム硬度が50、線圧0.2N/cm、
ヒートロールの表面温度110℃、搬送速度40mm/
秒)を通過させ、通過直後に80w/cmのエネルギー
の高圧水銀灯を用い、照射距離100mmで約10秒間
画像形成材料を全面照射して画像定着を行い画像を形成
した画像試料3−1〜3−14を作製した。
【0283】<画像評価>以上により得られた像様加熱
後全面露光された画像試料3−1〜3−14の感度、最
大濃度、画像のかぶり濃度、得られた画像の耐光性およ
び耐熱性を実施例1と同じ基準で評価した。尚、感度の
測定は室温保存した画像試料3−1の感度を100とす
る相対値で評価した。得られた結果を表6に示す。
【0284】
【表6】
【0285】表6に示した結果より、本発明の画像形成
材料で形成した画像は、感度、最大濃度とも低下するこ
となく、画像の保存安定性に優れていることが分かっ
た。
【0286】実施例4 《画像形成材料4−1〜4−16の作製》実施例1と同
様のバッキング層付き支持体を作製した。
【0287】(画像形成層形成塗工液4−1〜4−16
の調製及び画像形成層面側の塗布)下記の調製方法6〜
10でマイクロカプセル分散液6〜10を調製した。
【0288】(調製方法6)光酸発生剤としてジフェニ
ルヨードニウムp−トルエンスルホネート2.0g、酸
増殖剤(Z−5)3.0gをイソシアネート化合物[三
井武田ケミカル(株)製、タケネートD110N]2
0.0g、ジイソプロピルナフタレン3.0gおよび酢
酸エチル16.0gと混合し均一に溶解した。この溶液
に固形分5.0%のポリビニルアルコール水溶液[クラ
レ(株)製、クラレポバールPVA−217C]50.
0gを混合し、ホモジナイザーを用いて、回転数を変化
させ20℃で乳化分散した。次いでこの乳化分散液に水
50.0gを加えた後に、撹拌しながら40℃に加温
し、その温度で3時間撹拌しながら反応させてマイクロ
カプセル水分散液を調製した。
【0289】次いで、このマイクロカプセル水分散液を
濾別した後、マイクロカプセルを水、次いでイソプロピ
ルアルコールで十分に洗浄後風乾させ、平均粒子径1.
0μmのマイクロカプセルを得た。この風乾させたマイ
クロカプセル10.0gに、固形分5.0%のポリビニ
ルブチラール[電気化学工業(株)製、デンカブチラー
ル#5000−A]のメチルエチルケトン溶液を40.
0g添加撹拌後、超音波分散し光酸発生剤と酸増殖剤を
内包するマイクロカプセル分散液6を得た。
【0290】(調製方法7)調製方法6の光酸発生剤と
酸増殖剤を、光酸発生剤を(4−フェニルチオ)フェニ
ルジフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート
2.0g、酸増殖剤(Z−6)3.0gに変更した以外
は調製方法6と同様の方法でのマイクロカプセル分散液
7を得た。なお、イソプロピルアルコールで十分に洗浄
後風乾させたマイクロカプセルの平均粒子径は1.0μ
mであった。
【0291】(調製方法8)光酸発生剤として(4−フ
ェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムp−トル
エンスルホネート2.0g、酸増殖剤(Z−7)3.0
g、増感剤としてテレフタル酸ジベンジルエステル3.
0gを酢酸ブチル4.0g、ジイソプロピルナフタレン
6.0gおよびイソシアネート化合物[三井武田ケミカ
ル(株)製、タケネートD110N]12.0gと混合
し均一に溶解した。この溶液に固形分8.0%のポリビ
ニルアルコール水溶液[日本合成化学工業(株)製、ゴ
ーセノールGM−14L]を81.0g添加した。この
溶液を撹拌しながら、この溶液に超音波を、0.5秒ず
つ0.5秒おきに、休止時間も含めて20秒間照射する
ことにより、この溶液を乳化させた。さらに攪拌しなが
らこの溶液に25.0gの水を加え、さらに攪拌しなが
らこの溶液に上記と同様な条件で超音波を照射した。さ
らに、この溶液に攪拌しながら25.0gの水を加え、
次いでこの溶液を撹拌しながら40℃に加温し、その温
度で8時間撹拌しながら反応させてマイクロカプセル水
分散液を調製した。
【0292】次いで、このマイクロカプセル水分散液を
濾別した後、マイクロカプセルを水、次いでイソプロピ
ルアルコールで十分に洗浄後風乾させ、平均粒子径0.
7μmのマイクロカプセルを得た。この風乾させたマイ
クロカプセル10.0g、固形分5.0%のポリビニル
ブチラール[電気化学工業(株)製、デンカブチラール
#5000−A]のメチルエチルケトン溶液を40.0
g添加撹拌後、超音波分散し光酸発生剤と酸増殖剤を内
包するマイクロカプセル分散液8を得た。
【0293】(調製方法9)調製方法8の酸増殖剤(Z
−7)を、酸増殖剤(Z−8)3.0gに変更した以外
は調製方法8と同様の方法でマイクロカプセル分散液9
を得た。なお、イソプロピルアルコールで十分に洗浄後
風乾させたマイクロカプセルの平均粒子径は0.7μm
であった。
【0294】(調製方法10)調製方法8の光酸発生剤
を、添加しなかった以外は調製方法8と同様の方法でマ
イクロカプセル分散液10を得た。なお、イソプロピル
アルコールで十分に洗浄後風乾させたマイクロカプセル
の平均粒子径は0.8μmであった。
【0295】
【化18】
【0296】実施例3の画像形成層形成塗工中間液A3
に表7に示す組み合わせで、マイクロカプセル分散液を
加え、攪拌混合を行い、画像形成層形成塗工液4−1〜
4−16を調製した。
【0297】上述の方法で調製した画像形成層形成塗工
液4−1と、実施例1の保護層形成塗工液とを押し出し
コータを用いて重層塗工後、100℃の温風で乾燥させ
て画像形成材料4−1を作製した。なお、画像形成層の
厚みは銀量が0.90±0.03g/m2、保護層の乾
燥後の厚みは1.90±0.06μmとなるように調製
した。画像形成層形成塗工液4−1を画像形成層形成塗
工液4−2〜4−16に変える以外は画像形成材料4−
1の製造方法と同様にして画像形成材料4−2〜4−1
6を作製した。
【0298】
【表7】
【0299】《画像形成材料4−1〜4−16の画像記
録方法および画像評価》上記作製した画像形成材料4−
1〜4−16を、セーフライト下、室温(温度、湿度が
それぞれ23℃、55%)下で12時間保存したものを
用いて、各々の画像形成材料の保護層面側から、サーマ
ルヘッドKST型(商品名:京セラ株式会社製)を用い
て、単位面積当たりの記録熱エネルギーが60mJ/m
2となるように印加電圧及びパルス幅を調節して、同
一条件で像様に加熱して画像を記録し、続けてヒートロ
ール(直径80mmφ、JIS K6253タイプAで
規定される表面ゴム硬度が60、線圧0.2N/cm、
ヒートロールの表面温度100℃、搬送速度50mm/
秒)を通過させ、通過直後に100w/cmのエネルギ
ーの高圧水銀灯を用い、照射距離100mmで約10秒
間画像形成材料を全面照射して画像定着を行い画像を形
成して画像試料4−1〜4−16を作製した。
【0300】<画像評価>以上により得られた像様加熱
後全面露光された画像試料4−1〜4−16の感度、最
大濃度、画像のかぶり濃度、得られた画像の耐光性およ
び耐熱性を実施例1と同じ基準で評価した。尚、感度の
測定は室温保存した画像試料4−1の感度を100とす
る相対値で評価した。得られた結果を表8に示す。
【0301】
【表8】
【0302】表8に示した結果より、本発明の画像形成
材料は、感度、最大濃度とも低下することなく、画像の
保存安定性に優れていることが分かった。
【0303】実施例5 《画像形成材料5−1〜5−15の作製》実施例1と同
様のバッキング層付き支持体を作製した。
【0304】(感光性ハロゲン化銀乳剤1の調製)水9
00ml中に、平均分子量10万のオセインゼラチン
7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解して温度35
℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74gを含む水
溶液370mlと(98/2)のモル比の臭化カリウム
と沃化カリウムを硝酸銀と等モル及び塩化イリジウムを
銀1モル当たり1×10-4モルとを含む水溶液370m
lを、pAg7.7に保ちながらコントロールドダブル
ジェット法で10分間かけて添加した。その後4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン0.3gを添加し、NaOHでpHを5に調整して
平均粒子サイズ0.06μm、粒子サイズの変動係数1
2%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を
得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ
脱塩処理した後、フェノキシエタノール0.1gを加
え、pH5.9、pAg7.5に調整して、感光性ハロ
ゲン化銀乳剤1を得た。
【0305】(感光性有機銀塩Bの調製)4720ml
の純水にベヘン酸171.2g、アラキジン酸49.4
g、ステアリン酸34.4gとを80℃で溶解した。次
に、高速で攪拌しながら1.5モル/Lの水酸化ナトリ
ウム水溶液540.2mlを添加し、濃硝酸6.9ml
を加えた後、55℃に冷却して脂肪酸ナトリウム溶液を
得た。
【0306】前述の脂肪酸ナトリウム溶液の温度を55
℃に保ったまま、上記調製した感光性ハロゲン化銀乳剤
1(銀0.038モルを含む)と純水450mlを添加
し、5分間攪拌した。次に、1モル/Lの硝酸銀溶液7
60.6mlを2分間かけて添加し、さらに20分攪拌
し、濾過により水溶性塩類を除去した。その後、濾液の
電導度が2μS/cmになるまで脱イオン水による水
洗、濾過を繰り返し、遠心脱水を実施した後、37℃に
て質量の減少がなくなるまで温風乾燥を行い、粉末の有
機銀塩Bを得た。
【0307】(感光性乳剤分散液の調製)次いで、ポリ
ビニルブチラール樹脂(積水化学工業(株)製、エスレ
ックBL−5Z)14.57gをメチルエチルケトン1
457gに溶解し、ディゾルバ型ホモジナイザにて攪拌
しながら、上記調製した500gの有機銀塩Bを徐々に
添加して十分に混合した。その後、粒子径0.5mm径
のジルコニアビーズ(東レ(株)製)を80%充填した
メディア分散機(Gettzmann社製)にて周速1
3m、ミル内滞留時間0.5分間にて分散を行ない、感
光性乳剤分散液を調製した。
【0308】(画像形成層形成塗工液5−1〜5−15
の調製)前記感光性乳剤分散液50g及びメチルエチル
ケトン10.0gを混合し攪拌しながら18℃に保温
し、かぶり防止剤1のメタノール溶液(11.2%)を
0.320gを加え1時間攪拌した。更に臭化カルシウ
ムのメタノール溶液(11.2%)を0.212gを添
加して20分攪拌し、次いで、別途メタノール10.0
gに、1.00gのジベンゾ−18−クラウン−6と
0.31gの酢酸カリウムを溶解させた溶液を0.34
3g添加して10分間撹拌した。次に、下記に示す色素
溶液1を4.395g添加して60分間攪拌した後、温
度を13℃まで低下させ、さらに50分間攪拌した。
【0309】 〈色素溶液1〉 赤外増感色素1 0.0086g 安息香酸誘導体1 2.476g メチルエチルケトン 25.00g この色素溶液を添加した溶液を13℃に保温したまま、
チウロニウム化合物(例示化合物T−7)のメタノール
溶液(0.50%)を0.766g添加して5分間撹拌
した後に、ポリビニルブチラール(積水化学工業(株)
製、エスレックBL−5Z)13.29gを添加し10
分間撹拌した後に、テトラクロロフタル酸を0.304
gを添加し、さらに30分間撹拌溶解させた。
【0310】この溶液に、下記組成で調製した添加物溶
液1、2、3、4をそれぞれ2.261g、13.54
3g、3.491g、4.597gを順次撹拌しながら
添加し画像形成層形成塗工中間液Bを調製した。
【0311】 〈添加物溶液1〉 イソシアネート化合物(住友バイエルンウレタン(株)製、 スミジュールN−3300) 5.630g p−トルエンチオスルホン酸カリウム 0.415g メチルエチルケトン 20.00g 〈添加物溶液2〉 1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1 −(2,4−ジメチル−3−シクロヘキセニル)メタン 6.070g 4−メチルフタル酸 0.401g 赤外染料1 0.0262g メチルエチルケトン 20.00g 〈添加物溶液3〉 トリハロメチル基含有化合物(例示化合物P−54) 1.079g メチルエチルケトン 12.18g 〈添加物溶液4〉 フタラジン 1.420g メチルエチルケトン 20.00g
【0312】
【化19】
【0313】上述の画像形成層形成塗工中間液Bに表9
に示す組み合わせで、実施例1で調製した重合性化合物
溶液1−1〜1−5を加え、攪拌混合して画像形成層形
成塗工液5−1〜5−15を調製した。
【0314】〈保護層形成塗工液の調製〉メチルエチル
ケトン86.5gに攪拌しながら、ポリカーボネート系
樹脂(バイエル社製、アペック2000)10.05
g、ベンゾトリアゾール0.013g、フッ素系活性剤
(旭硝子(株)製、サーフロンKH40)0.10gを
添加、溶解した。
【0315】別途、メチルエチルケトン55.0gに疎
水性シリカ(富士シリシア化学(株)製、サイロホービ
ック200)を5.0g添加し、超音波分散機にて分散
することによりシリカ分散液を調製した。次いで、上述
のポリカーボネート系樹脂を溶解した樹脂溶液を撹拌し
ながら、シリカ分散液3.0gを添加した後、超音波分
散して保護層形成塗工液を調製した。
【0316】〈画像形成層面側の塗布〉上述の方法で調
製した画像形成層形成塗工液5−1と、保護層形成塗工
液とを押し出しコータを用いて重層塗工後、70℃の温
風で乾燥させて画像形成材料5−1を作製した。なお、
画像形成層の厚みは銀量が1.85±0.05g/
2、保護層の乾燥後の厚みは2.35±0.15μm
となるように調製した。画像形成層形成塗工液5−1を
画像形成層形成塗工液5−2〜5−15に変える以外は
画像形成材料5−1の製造方法と同様にして画像形成材
料5−2〜5−15を作製した。
【0317】
【表9】
【0318】《画像形成材料5−1〜5−15の画像記
録方法および画像評価》 〈画像記録〉上記作製した画像形成材料5−1〜5−1
5を、遮光下、室温(温度、湿度がそれぞれ23℃、5
0%)下で12時間保存したものを用いて、下記の画像
評価に適した画像信号を入力することによりドライイメ
ージャ[コニカ(株)製、コニカドライイメージャ:D
ryPro722]を用いて、露光・熱現像を行い、次
いで、80w/cmのエネルギーの高圧水銀灯を用い、
照射距離100mmで約10秒間画像形成材料を全面照
射して画像定着を行い画像を形成して画像試料5−1〜
5−15を作製した。
【0319】〈画像評価〉以上により得られた露光・熱
現像後全面露光された画像試料5−1〜5−15の感
度、最大濃度、画像のかぶり濃度、得られた画像の耐光
性および耐熱性を下記の基準で評価した。
【0320】(感度の測定)形成された銀画像を、ビジ
ュアルの透過濃度(コニカ(株)製、PDA−65:小
数点以下3桁)で測定し、未露光部分よりも1.0高い
濃度を与える露光量の逆数を求めこれを感度と定義し、
かぶり防止剤を溶液として添加して室温保存した画像試
料5−1の感度を100とする相対値で評価した。な
お、濃度が未露光部+1.0となる露光量は、濃度が未
露光部+0.7〜+1.2となる濃度の間を少なくとも
3点以上測定し、直線回帰により求めた。
【0321】(最大濃度:Dmaxの測定)露光部分の
最大露光部におけるビジュアルの透過濃度(コニカ
(株)製、PDA−65:小数点以下2桁)を10点測
定し、その平均値を最大濃度(Dmax)として評価し
た。
【0322】(かぶり濃度:Dminの測定)未露光部
分のビジュアルの透過濃度(コニカ(株)製、PDA−
65:小数点以下3桁)を10点測定し、その平均値を
かぶり濃度(Dmin)として評価した。
【0323】(耐光画像保存性の評価)遮光下、室温
(温度、湿度がそれぞれ23℃、55%)下で72時間
保存した熱現像感光材料を用いて形成した画像のバッキ
ング層側を、照度輝度15000ルクスのシャーカステ
ン(表面温度約40℃)に接触させ、8時間照射後のか
ぶり濃度部と最大濃度部をビジュアルの透過濃度(前
出)で10点測定し、その平均値をシャーカステン照射
前後の濃度差で評価した。
【0324】照射かぶり濃度差(ΔDminL)=照射
後のかぶり濃度部−照射前のかぶり濃度部 照射最大濃度(ΔDmaxL)=照射後の最大濃度部−
照射前の最大濃度部 (耐熱画像保存性の評価)遮光下、室温(温度、湿度が
それぞれ23℃、55%)下で72時間保存した熱現像
感光材料を用いて形成した画像を、遮光下、温度、湿度
がそれぞれ50℃、55%である恒温槽内で72時間放
置後のかぶり濃度部と最大濃度部をビジュアルの透過濃
度(前出)で10点測定し、その平均値を画像耐熱保存
前後の濃度差で評価した。
【0325】耐熱かぶり濃度(ΔDminT)=耐熱保
存後のかぶり濃度部−耐熱保存後のかぶり濃度部 耐熱最大濃度(ΔDmaxT)=耐熱保存後の最大濃度
部−耐熱保存後の最大濃度部 以上により得られた結果を、表10に示す。
【0326】
【表10】
【0327】表10より、本発明の画像形成材料で形成
した画像は、画像の保存安定性に優れていることが分か
った。
【0328】実施例6 《画像形成材料6−1〜6−14の作製》実施例1と同
様のバッキング層付き支持体を作製した。
【0329】(画像形成層形成塗工液6−1〜6−14
の調製及び画像形成層面側の塗布)実施例5に記載の画
像形成層形成塗工中間液Bに表11に示す組み合わせ
で、実施例2で調製した酸発生剤溶液1−1〜1−5を
加え、攪拌混合して画像形成層形成塗工液6−1〜6−
14を調製した。
【0330】上述の方法で調製した画像形成層形成塗工
液6−1と、実施例5の保護層形成塗工液とを押し出し
コータを用いて重層塗工後、70℃の温風で乾燥させて
画像形成材料6−1を作製した。なお、画像形成層の厚
みは銀量が1.85±0.05g/m2、保護層の乾燥
後の厚みは2.35±0.15μmとなるように調製し
た。画像形成層形成塗工液6−1を画像形成層形成塗工
液6−2〜6−14に変える以外は画像形成材料6−1
の製造方法と同様にして画像形成材料6−2〜6−14
を作製した。
【0331】
【表11】
【0332】《画像形成材料6−1〜6−14の画像記
録方法および画像評価》 〈画像記録〉上記作製した画像形成材料を、遮光下、室
温(温度、湿度がそれぞれ23℃、50%)下で12時
間保存したものを用いて、実施例5と同様の画像信号を
入力し、ドライイメージャ[コニカ(株)製、コニカド
ライイメージャ:DryPro722]を用いて、露光
・熱現像を行い、次いで、100w/cmのエネルギー
の高圧水銀灯を用い、照射距離100mmで約10秒間
画像形成材料を全面照射して画像定着を行い画像を形成
した。
【0333】<画像評価>以上により得られた像様加熱
後全面露光された各画像の感度、最大濃度、画像のかぶ
り濃度、得られた画像の耐光性および耐熱性を実施例5
と同じ基準で評価した。尚、感度の評価は、かぶり防止
剤を溶液として添加して室温保存した画像試料6−1の
感度を100とする相対値で評価した。得られた結果を
表12に示す。
【0334】
【表12】
【0335】表12に示した結果より、本発明の画像形
成材料で形成した画像は、感度、最大濃度とも低下する
ことなく、画像の保存安定性に優れていることが分かっ
た。
【0336】実施例7 《画像形成材料7−1〜7−14の作製》実施例1と同
様のバッキング層付き支持体を作製した。
【0337】(画像形成層形成塗工液7−1〜7−14
の調製及び画像形成層面側の塗布)実施例5に記載の画
像形成層形成塗工中間液Bに表13に示す組み合わせ
で、実施例3で調製したマイクロカプセル分散液1〜5
を加え、攪拌混合して画像形成層形成塗工液7−1〜7
−14を調製した。
【0338】上述の方法で調製した画像形成層形成塗工
液7−1と、実施例5の保護層形成塗工液とを押し出し
コータを用いて重層塗工後、70℃の温風で乾燥させて
画像形成材料7−1を作製した。なお、画像形成層の厚
みは銀量が1.85±0.05g/m2、保護層の乾燥
後の厚みは2.35±0.15μmとなるように調製し
た。画像形成層形成塗工液7−1を画像形成層形成塗工
液7−2〜7−14に変える以外は画像形成材料7−1
の製造方法と同様にして画像形成材料7−2〜7−14
を作製した。
【0339】
【表13】
【0340】《画像形成材料7−1〜7−14の画像記
録方法および画像評価》 〈画像記録〉上記作製した画像形成材料7−1〜7−1
4を、遮光下、室温(温度、湿度がそれぞれ23℃、5
0%)下で12時間保存したものを用いて、実施例5と
同様の画像信号を入力し、ドライイメージャ[コニカ
(株)製、コニカドライイメージャ:DryPro72
2]を用いて、露光・熱現像を行い、続けてヒートロー
ル(直径80mmφ、JIS K6253タイプAで規
定される表面ゴム硬度が50、線圧0.1N/cm、ヒ
ートロールの表面温度80℃、搬送速度50mm/秒)
を通過させ、通過直後に次いで、80w/cmのエネル
ギーの高圧水銀灯を用い、照射距離100mmで約10
秒間画像形成材料を全面照射して画像定着を行い画像を
形成して画像試料7−1〜7−14を作製した。
【0341】<画像評価>以上により得られた像様加熱
後全面露光された画像試料7−1〜7−14の感度、最
大濃度、画像のかぶり濃度、得られた画像の耐光性およ
び耐熱性を実施例5と同じ基準で評価した。尚、感度の
評価は、かぶり防止剤を溶液として添加して室温保存し
た画像試料7−1の感度を100とする相対値で評価し
た。得られた結果を表14に示す。
【0342】
【表14】
【0343】表14に示した結果より、本発明の画像形
成材料で形成した画像は、感度、最大濃度とも低下する
ことなく、画像の保存安定性に優れていることが分かっ
た。
【0344】実施例8 《画像形成材料の作製》実施例1と同様のバッキング層
付き支持体を作製した。
【0345】(画像形成層形成塗工液8−1〜8−15
の調製及び画像形成層面側の塗布)実施例5に記載の画
像形成層形成塗工中間液Bに表15に示す組み合わせ
で、実施例4で調製したマイクロカプセル分散液6〜1
0を加え、攪拌混合して画像形成層形成塗工液8−1〜
8−15を調製した。
【0346】上述の方法で調製した画像形成層形成塗工
液8−1と、実施例5の保護層形成塗工液とを押し出し
コータを用いて重層塗工後、70℃の温風で乾燥させて
画像形成材料を作製した。なお、画像形成層の厚みは銀
量が1.85±0.05g/m2、保護層の乾燥後の厚
みは2.35±0.15μmとなるように調製した。画
像形成層形成塗工液8−1を画像形成層形成塗工液8−
2〜8−15に変える以外は画像形成材料8−1の製造
方法と同様にして画像形成材料8−2〜8−15を作製
した。
【0347】
【表15】
【0348】《画像形成材料8−1〜8−15の画像記
録方法および画像評価》上記作製した画像形成材料を、
遮光下、室温(温度、湿度がそれぞれ23℃、50%)
下で12時間保存したものを用いて、実施例5と同様の
画像信号を入力し、ドライイメージャ[コニカ(株)
製、コニカドライイメージャ:DryPro722]を
用いて、露光・熱現像を行い、次いで、100w/cm
のエネルギーの高圧水銀灯を用い、照射距離100mm
で約10秒間画像形成材料を全面照射して画像定着を行
い画像を形成した。
【0349】<画像評価>以上により得られた像様加熱
後全面露光された各画像の感度、最大濃度、画像のかぶ
り濃度、得られた画像の耐光性および耐熱性を実施例5
と同じ基準で評価した。得られた結果を表16に示す。
【0350】
【表16】
【0351】表16に示した結果より、本発明の画像形
成材料で形成した画像は、感度、最大濃度とも低下する
ことなく、画像の保存安定性に優れていることが分かっ
た。
【0352】実施例9 実施例5〜8において作製した画像形成材料(5−1
0、6−10、7−8、8−9)を、遮光下、室温(温
度、湿度がそれぞれ23℃、50%)下で12時間保存
したものを用いて、表17に示すように画像形成層面側
から下記の画像記録方法1〜4で露光量を変化させレー
ザ走査による画像露光し、次いで、ヒートドラムを有す
る自動現像機を用いて、画像形成材料の保護層とドラム
表面とが接触するようにして、127℃、14.5秒の
現像条件で熱現像処理を行い、次いで、80w/cmの
エネルギーの高圧水銀灯を用い、照射距離90mmで約
10秒間画像形成材料を全面照射して画像定着を行い画
像試料9−1〜9−16を作製した。
【0353】なお、熱現像はJIS K6253タイプ
Aで規定される表面ゴム硬度が70のヒートドラムを有
する自動現像機を用いた。
【0354】〈画像記録方法1〉画像形成材料の保護層
面側から、波長810nm半導体レーザを露光源とした
露光機により、画像形成材料の露光面と露光レーザ光の
角度を主走査方向、副走査方向とも90.0度、レーザ
スポット径は主走査方向75.0μm、副走査方向7
5.0μmの円形、レーザ走査ピッチは主走査方向6
5.0μm、副走査方向65.0μmとして、レーザ走
査による画像露光した。
【0355】〈画像記録方法2〉画像形成材料の保護層
面側から、波長810nm半導体レーザを露光源とした
露光機により、画像形成材料の露光面と露光レーザ光の
角度を主走査方向70.0度、副走査方向90.0度、
レーザスポット径は主走査方向75.4μm、副走査方
向75.0μmの楕円形、レーザ走査ピッチは主走査方
向65.0μm、副走査方向65.0μmとして、レー
ザ走査による画像露光した。
【0356】〈画像記録方法3〉画像形成材料の保護層
面側から、高周波重畳にて波長800nm〜820nm
の縦マルチモード化された半導体レーザを露光源とした
露光機により、画像形成材料の露光面と露光レーザ光の
角度を主走査方向、副走査方向とも90.0度、レーザ
スポット径は主走査方向75.0μm、副走査方向7
5.0μmの円形、レーザ走査ピッチは主走査方向6
5.0μm、副走査方向65.0μmとして、レーザ走
査による画像露光した。
【0357】〈画像記録方法4〉画像形成材料の保護層
面側から、波長810nm半導体レーザ2個を露光源と
し、同時に発光させた2本のレーザ光をポリゴンミラー
で偏向走査し、fθレンズを介して画像形成材料上に集
光させるようにした露光機を用いてレーザ走査による露
光を与えた。この際に、画像形成材料の露光面と露光レ
ーザ光の角度を1本のレーザ光を主走査方向85.0
度、他方を主走査方向95.0度、副走査方向はともに
90.0度、レーザスポット径は共に主走査方向75.
0μm、副走査方向75.0μmの円形、レーザ走査ピ
ッチは共に主走査方向65.0μm、副走査方向65.
0μmとして、レーザ走査による画像露光した。なお、
各々のレーザ光の露光面でのエネルギー強度は同一と
し、またエネルギー強度はそれぞれ画像記録方法1の強
度の1/2とした。
【0358】得られた画像の干渉縞を下記の基準に則っ
た官能評価と濃度測定(ΔD)により評価した。得られ
た結果を表17に示す。
【0359】(官能評価)透過濃度が2.00±0.1
5となるように露光・熱現像、定着処理された画像を、
輝度10000ルクスのシャーカステン上にバッキング
層がシャーカステン面になるように試料を置き、干渉縞
の発生の程度を以下に示すようにランク付けして、官能
評価した。
【0360】 4:干渉縞が認められない 3:ごく僅かに干渉縞が認められる 2:部分的にはっきりと干渉縞が認められる 1:全面にはっきりと干渉縞が認められる (濃度測定:ΔD)スリット開口部を絞れる濃度計を用
いて画像部の濃度を走査測定することにより、干渉縞パ
ターンがはっきりしている場合には、明るい縞と暗い縞
との間の透過濃度の差として定量的に評価することが出
来る。そこで、透過濃度が1.80±0.15となるよ
うに露光・熱現像、定着処理された画像を、マイクロデ
ンシトメータ(コニカ(株)製、コニカマイクロデンシ
トメータPDM−7タイプBR)で測定間隔25μm、
測定長さ20mmで5箇所測定(全測定点数4000
点)し、上記記載の官能評価結果と濃度の差ΔDとの関
連づけを行った。ΔDが小さいほど、干渉縞の発生がす
くないことを表す。
【0361】ΔD=(測定点中最大濃度)−(測定点中
最小濃度)
【0362】
【表17】
【0363】表17に示した結果より、本発明の画像形
成材料に対し、本発明の画像記録方法を用いることによ
り、干渉縞の発生が少ない優れた画像を得ることができ
ることが分かった。
【0364】実施例10 〈包装材料1〜12の作製及び評価〉下記に示す包装材
料1〜12を作製し、それぞれの透過率、酸素透過率、
水蒸気透過率を表18に示した。なお、複合フィルムの
透過率は分光光度計(島津製作所(株)製、UV255
0)で測定した。また、酸素透過率は、同圧法で酸素ガ
ス透過率測定装置(Morcon社製、OXTRAN
TWIN)により、温度20℃、相対湿度65%の条件
で測定した。単位はml/m2・24hrである。ま
た、水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(Morc
on社製、PERMATRAN W200)を用い、温
度40℃、相対湿度90%の条件で測定した。単位は、
g/m2・24hrである。
【0365】(包装材料1) 遮光性のある黒紙 (包装材料2)厚さが20μmの環状ポリオレフィンフ
ィルム(三井化学(株)製、アペル)の片面に、500
nmの厚みでアルミニウムを蒸着した。次いで密度0.
925のポリエチレンを厚み20μmとなるように溶融
押し出しラミネートした後、ポリエチレン面に厚み40
μmの未延伸ポリプロピレン(ダイセル化学工業(株)
製,セネシC153#40)を加熱加圧して貼り合わせ
て、ヒートシール可能な複合フィルムを得た。
【0366】(包装材料3)厚さが38μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、ルミラー
T60)の片面に、500nmの厚みでアルミニウムを
蒸着した。次いで密度0.925のポリエチレンを厚み
20μmとなるように溶融押し出しラミネートした後、
ポリエチレン面に厚み40μmの未延伸ポリプロピレン
(ダイセル化学工業(株)製,セネシC153#40)
を加熱加圧して貼り合わせて、ヒートシール可能な複合
フィルムを得た。
【0367】(包装材料4)厚さが50μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、ルミラー
T60)の片面に、カーボンブラックを練り込んだ密度
0.925のポリエチレンを厚み30μmとなるように
溶融押し出しラミネートし、ヒートシール可能な複合フ
ィルムを得た。
【0368】(包装材料5)厚さが50μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、ルミラー
T60)の片面に、平均粒子径80nmの紫外線吸収能
を有する酸化チタンを練り込んだ密度0.925のポリ
エチレンを厚み30μmとなるように溶融押し出しラミ
ネートし、ヒートシール可能な複合フィルムを得た。
【0369】(包装材料6)厚さが25μmのポリプロ
ピレンフィルム(東洋紡績(株)製、パイレンフィルム
−OT P2165)の片面に、カーボンブラックを練
り込んだ密度0.925のポリエチレンを、厚み20μ
mとなるように溶融押し出しラミネートした後、ポリエ
チレン面に厚み40μmの未延伸ポリプロピレン(ダイ
セル化学工業(株)製,セネシC153#40)を加熱
加圧して貼り合わせて、ヒートシール可能な複合フィル
ムを得た。
【0370】(包装材料7)厚さが300μmの未延伸
ポリプロピレンフィルムの片面に、カーボンブラックを
練り込んだ密度0.925のポリエチレンを厚み20μ
mとなるように溶融押し出しラミネートした後、ポリエ
チレン面に厚み40μmの未延伸ポリプロピレン(ダイ
セル化学工業(株)製,セネシC153#40)を加熱
加圧して貼り合わせて、ヒートシール可能な複合フィル
ムを得た。
【0371】(包装材料8)厚さ12μmのポリエステ
ルフィルム(東洋紡績(株)製、東洋紡エステルフィル
ムE5100)の一方の面に、別途メチルエチルケトン
97.85gに、塩化ビニル系樹脂(電気化学工業
(株)製,デンカ1000C)1.00g、ポリイソシ
アネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製,コロ
ネートL)1.00g、ポリエステル樹脂(東洋紡績
(株)製,バイロン300)0.15gを撹拌溶解した
アンカーコート塗工液を、乾燥後の厚み0.3μmで塗
布燥した後、500nmの厚みでアルミニウムを蒸着し
た。次いで、下記の組成のガスバリア層形成塗工液1を
乾燥厚み0.5μmとなるように塗布乾燥した。
【0372】 (ガスバリア層形成塗工液1) 塩化ビニリデン系共重合体 10.0g (旭化成工業(株)製、商品名:サランレジンF216) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 1.0g トルエン 30.0g テトラヒドロフラン 59.0g 次いでラミネート用接着剤(東洋モートン(株)製,ア
ドコートAD−810/CAT−RT8)を乾燥後の厚
み約2μmで塗布し、次いで厚み40μmの未延伸ポリ
プロピレン(ダイセル化学工業(株)製,セネシC15
3#40)を加熱加圧して貼り合わせて、ヒートシール
可能な複合フィルムを得た。
【0373】(包装材料9)包装材料8のガスバリア層
形成塗工液1を乾燥厚み2.5μmとなるように塗布乾
燥した以外は、包装材料8と同様の方法で、ヒートシー
ル可能な複合フィルムを得た。
【0374】(包装材料10)包装材料8のガスバリア
層形成塗工液1を下記の組成のガスバリア層形成塗工液
2に変更し、乾燥厚み4.0μmとなるように塗布乾燥
した以外は、包装材料8と同様の方法で、ヒートシール
可能な複合フィルムを得た。
【0375】 (ガスバリア層形成塗工液2) エチレン−ビニルアルコール共重合体 10.0g (日本合成化学工業(株)製、ソアノール30L) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 1.0g 蒸留水 44.5g イソプロピルアルコール 44.5g (包装材料11)包装材料10のガスバリア層形成塗工
液2を乾燥厚み2.0μmとなるように塗布乾燥した以
外は、包装材料10と同様の方法で、ヒートシール可能
な複合フィルムを得た。
【0376】(包装材料12)厚み12μmの金属蒸着
したポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製、東洋紡
エステルフィルムE7075)の金属蒸着面に、カーボ
ンブラックを練り込んだ密度0.925のポリエチレン
を厚み30μmとなるように溶融押し出しラミネート
し、ヒートシール可能な複合フィルムを得た。
【0377】
【表18】
【0378】〈画像試料11−1〜11−33の作製と
評価〉表19に記載した組み合わせで上記の包装材料1
〜5および8〜12で実施例1〜4で作製した画像形成
材料(1−11、2−10、3−12、4−12)を下
記に示す包装方法1〜4で包装して、保存前後の画像形
成材料を各実施例に則した画像記録方法で記録して画像
試料11−1〜11−33を作製した。画像試料11−
1〜11−33について、各画像形成材料を作製した各
実施例で用いたのと同様の方法で感度、最大濃度(Dm
ax)、かぶり濃度(Dmin)を測定し、下記の基準
で保存性を評価した。なお、保存条件は、画像形成材料
の包装体を1000ルクスの光が当たる条件下で、高温
保存(温度:55℃、湿度:50%、時間:240時
間)したものと、高湿保存(温度:23℃、湿度:90
%、時間:240時間)したものと2つの条件を設定し
た。
【0379】(包装方法1)セーフライト下で温度25
℃、湿度50%の条件で、画像形成材料を100枚重ね
合わせた後に、包装材料で包み端部の一部をテープで止
めた。
【0380】(包装方法2)セーフライト下で温度25
℃、湿度50%の条件で、包装材料を袋状にした中に画
像形成材料を100枚重ね合わせて挿入し、通常の大気
中下で、内包される全容積に対して気体部分の容積を表
19に記載されるようにして、包装材料をヒートシール
し密封した。
【0381】(包装方法3)セーフライト下で温度25
℃、湿度50%の条件で、包装材料を袋状にした中に画
像形成材料を100枚重ね合わせて挿入し、内包される
気体組成に対して酸素の占める割合を表19に記載され
るようにして、通常の大気中下で窒素気流を吹き込みつ
つ包装材料をヒートシールし密封した。
【0382】(包装方法4)セーフライト下で、通常の
大気圧に対して、表19に記載される相対圧力下にて、
包装材料を袋状にした中に画像形成材料を100枚重ね
合わせて挿入し、包装材料をヒートシールし密封した。
【0383】(画像試料11−1〜11−33の高温保
存品評価)上記の条件で保存した画像形成材料の保存前
と後でのかぶり濃度部と最大濃度部をビジュアルの透過
濃度(前出)で10点測定し、その平均値を濃度差で評
価した。
【0384】高温かぶり濃度差(ΔDminD1)=高
温保存後の画像形成材料のかぶり濃度部−保存前の画像
形成材料のかぶり濃度部 高温最大濃度(ΔDmaxD1)=高温保存後の画像形
成材料の最大濃度部−保存前の画像形成材料の最大濃度
部 (画像形成材料11−1〜11−33の高湿保存品評
価)上記の条件で保存した画像形成材料の保存前と後で
のかぶり濃度部と最大濃度部をビジュアルの透過濃度
(前出)で10点測定し、その平均値を濃度差で評価し
た。
【0385】高湿かぶり濃度差(ΔDminH1)=高
湿保存後の画像形成材料のかぶり濃度部−保存前の画像
形成材料のかぶり濃度部 高湿最大濃度差(ΔDmaxH1)=高湿保存後の画像
形成材料の最大濃度部−保存前の画像形成材料の最大濃
度部 以上により得られた結果を、表19に示す。
【0386】
【表19】
【0387】表19に示した結果より、本発明の画像形
成材料を本発明の包装体にすることにより、保存した際
に感度、最大濃度、画像のかぶり濃度が変動しにくい画
像を得ることができることが分かった。
【0388】実施例11 〈画像試料12−1〜12−33の作製と評価〉表20
に記載した組み合わせで上記の包装材料1〜3および6
〜12で実施例6〜8で作製した画像形成材料(6−1
0、7−9、7−10、8−11)を下記に示す包装方
法5〜8で包装して、保存前後の画像形成材料を各実施
例に則した画像記録方法で記録して画像試料12−1〜
12−33を作製した。画像試料12−1〜12−33
について、各画像形成材料を作製した各実施例で用いた
のと同様の方法で感度、最大濃度(Dmax)、かぶり
濃度(Dmin)を測定し、下記の基準で保存性を評価
した。なお、保存条件は、画像形成材料の包装体を遮光
下で、高温保存(温度:50℃、湿度:40%、時間:
120時間)したものと、高湿保存(温度:23℃、湿
度:90%、時間:120時間)したものと2つの条件
を設定した。
【0389】(包装方法5)遮光下で温度25℃、湿度
50%の条件で、画像形成材料を100枚重ね合わせた
後に、包装材料で包み端部をテープで止めた。
【0390】(包装方法6)遮光下で温度25℃、湿度
50%の条件で、包装材料を袋状にした中に画像形成材
料を100枚重ね合わせて挿入し、通常の大気中下で、
内包される全容積に対して気体部分の容積を表20に記
載されるようにして、包装材料をヒートシールし密封し
た。
【0391】(包装方法7)遮光下で温度25℃、湿度
50%の条件で、包装材料を袋状にした中に画像形成材
料を100枚重ね合わせて挿入し、内包される気体組成
に対して酸素の占める割合[%]を表20に記載される
ようにして、通常の大気中下で窒素気流を吹き込みつつ
包装材料をヒートシールし密封した。
【0392】(包装方法8)遮光下で、通常の大気圧に
対して、表20に記載される相対圧力下にて、包装材料
を袋状にした中に画像形成材料を100枚重ね合わせて
挿入し、包装材料をヒートシールし密封した。
【0393】(画像試料12−1〜12−33の高温保
存品評価)上記の条件で保存した画像形成材料の保存前
と後でのかぶり濃度部と最大濃度部をビジュアルの透過
濃度(前出)で10点測定し、その平均値を濃度差で評
価した。
【0394】高湿かぶり濃度差(ΔDminD2)=高
温保存後の画像形成材料のかぶり濃度部−保存前の画像
形成材料のかぶり濃度部 高湿最大濃度差(ΔDmaxD2)=高温保存後の画像
形成材料の最大濃度部−保存前の画像形成材料の最大濃
度部 (画像試料12−1〜12−33の高湿保存品評価)上
記の条件で保存した画像形成材料の保存前と後でのかぶ
り濃度部と最大濃度部をビジュアルの透過濃度(前出)
で10点測定し、その平均値を濃度差で評価した。
【0395】高湿かぶり濃度差(ΔDminH2)=高
湿保存後の画像形成材料のかぶり濃度部−保存前の画像
形成材料のかぶり濃度部 高湿最大濃度差(ΔDmaxH2)=高湿保存後の画像
形成材料の最大濃度部−保存前の画像形成材料の最大濃
度部 以上により得られた結果を、表20に示す。
【0396】
【表20】
【0397】表20に示した結果より、本発明の画像形
成材料に対し、本発明の包装体にすることにより、保存
した際に感度、最大濃度、画像のかぶり濃度が変動しに
くい画像を得ることができることが分かった。
【0398】
【発明の効果】本発明により、画像形成後の画像安定性
に優れた画像形成材料、該画像形成材料の保存性に優れ
た画像形成材料用包装体、さらには画像形成材料を用い
た画像記録方法を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/76 351 G03C 3/00 560H 3/00 560 560Z 585B 585 599A 599 5/08 351 5/08 351 G03F 7/11 501 G03F 7/11 501 7/26 521 7/26 521 7/38 511 7/38 511 B41M 5/18 102Z Fターム(参考) 2H025 AB00 AC01 AC08 AD01 AD03 BC32 BC42 BC51 BC83 CA01 CA14 CA15 CA28 CA39 CA41 CA48 CA50 CC20 DA01 FA03 FA22 FA30 2H026 AA07 AA24 AA28 AA32 BB46 DD01 DD31 DD32 DD43 DD53 FF05 FF11 2H096 AA00 BA17 BA20 CA20 EA02 EA04 GA52 HA03 JA04 2H123 AB00 AB03 AB23 AB28 BA00 BA20 BB00 BB02 BB23 CA00 CA05 CA16 CA22 CB00 CB03

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に非感光性の有機銀塩および還
    元剤を含有する画像形成層を有し、該画像形成層の上に
    保護層を有する画像形成材料において、前記画像形成層
    にエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物またはエ
    ポキシ基を有する重合性化合物を含有し、かつ、前記画
    像形成層に前記重合性化合物を重合可能な光重合開始剤
    を含有することを特徴とする画像形成材料。
  2. 【請求項2】 前記重合性化合物が、マイクロカプセル
    に内包された状態で前記画像形成層に含有されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像形成材料。
  3. 【請求項3】 前記マイクロカプセルが、熱応答性マイ
    クロカプセルであることを特徴とする請求項2に記載の
    画像形成材料。
  4. 【請求項4】 支持体上に非感光性の有機銀塩および還
    元剤を含有する画像形成層を有し、該画像形成層の上に
    保護層を有する画像形成材料において、前記画像形成層
    に光により酸を発生する光酸発生剤を含有し、かつ、前
    記画像形成層に前記光酸発生剤により発生した酸により
    新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することを特徴とす
    る画像形成材料。
  5. 【請求項5】 前記光酸発生剤が、マイクロカプセルに
    内包された状態で前記画像形成層に含有されていること
    を特徴とする請求項4に記載の画像形成材料。
  6. 【請求項6】 前記マイクロカプセルが、熱応答性マイ
    クロカプセルであることを特徴とする請求項5に記載の
    画像形成材料。
  7. 【請求項7】 前記画像形成層に、感光性ハロゲン化銀
    を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の画像形成材料。
  8. 【請求項8】 前記感光性ハロゲン化銀がλmaxが7
    00〜1100nmの範囲に有る増感色素で分光増感さ
    れていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成材
    料。
  9. 【請求項9】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の画
    像形成材料を密封して包装する画像形成材料用包装体で
    あって、前記光重合開始剤を活性にする波長の光の透過
    率が0.1%以下であることを特徴とする画像形成材料
    用包装体。
  10. 【請求項10】 請求項4〜6のいずれか1項に記載の
    画像形成材料を密封して包装する画像形成材料用包装体
    であって、前記光酸発生剤を活性にする波長の光の透過
    率が0.1%以下であることを特徴とする画像形成材料
    用包装体。
  11. 【請求項11】 請求項7又は8に記載の画像形成材料
    を密封して包装する画像形成材料用包装体であって、前
    記ハロゲン化銀を感光させる光の透過率が0.1%以下
    であることを特徴とする画像形成材料用包装体。
  12. 【請求項12】 酸素の透過率が5.0×10-2ml/
    2・day・kPa以下であることを特徴とする請求
    項9〜11のいずれか1項に記載の画像形成材料用包装
    体。
  13. 【請求項13】 水蒸気の透過率が2×10-2g/m2
    ・day・kPa以下であることを特徴とする請求項9
    〜12のいずれか1項に記載の画像形成材料用包装体。
  14. 【請求項14】 画像形成材料用包装体に内包される全
    容積に占める気体部分の容積が1〜30%であることを
    特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の画像
    形成材料用包装体。
  15. 【請求項15】 前記気体部分の容積に占める酸素の容
    積が0〜10%であることを特徴とする請求項14に記
    載の画像形成材料用包装体。
  16. 【請求項16】 大気圧に対して5〜70%の圧力状態
    で密封されることを特徴とする請求項9〜15のいずれ
    か1項に記載の画像形成材料用包装体。
  17. 【請求項17】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    画像形成材料に像様に加熱する手段で画像を形成した後
    に、光を全面照射することを特徴とする画像記録方法。
  18. 【請求項18】 前記像様に加熱する手段がサーマルヘ
    ッドであることを特徴とする請求項17に記載の画像記
    録方法。
  19. 【請求項19】 請求項7又は8に記載の画像形成材料
    に像様に露光する手段で露光してから遮光下で加熱する
    ことにより画像を形成し、その後に光を全面照射するこ
    とを特徴とする画像記録方法。
  20. 【請求項20】 前記像様に露光する手段がレーザー走
    査露光であることを特徴とする請求項19に記載の画像
    記録方法。
  21. 【請求項21】 前記記載のレーザー走査露光が、露光
    面とレーザ光のなす角が垂直になることがないレーザを
    用いて行う走査露光、露光波長が単一でない縦マルチレ
    ーザを用いて行う走査露光、2本以上のレーザを用いて
    行う走査露光、のいずれかであることを特徴とする請求
    項20に記載の画像記録方法。
  22. 【請求項22】 前記光が200〜400nmの紫外光
    を含むことを特徴とする請求項17〜21のいずれか1
    項に記載の画像記録方法。
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