JP2003279385A - 光学式変位検出装置および方法 - Google Patents

光学式変位検出装置および方法

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JP2003279385A JP2003074562A JP2003074562A JP2003279385A JP 2003279385 A JP2003279385 A JP 2003279385A JP 2003074562 A JP2003074562 A JP 2003074562A JP 2003074562 A JP2003074562 A JP 2003074562A JP 2003279385 A JP2003279385 A JP 2003279385A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用される光源の波長より大きいおよび未満
の両方の格子周期に適用可能であって、少なくとも動的
ヨーとピッチミスアライメントを含む各種パラメータの
変動に対して不感知である光学式変位検出装置を提供す
る。 【解決手段】 2つのスプリット光ビーム401aおよ
び401bがスケール格子430上の第1ゾーン431
に向けて導かれ、回折される。そして、2つの回折光ビ
ーム402aおよび402bが再帰反射器440,44
1によって2つの再帰反射ビーム402arおよび402
brとして、それぞれの光路に沿ってスケール格子430
上の第2ゾーン432に向けて再帰反射され、回折され
る。これにより、生じた2つの後の回折光ビーム403
aおよび403bが第2ゾーン432から共有ゾーン4
50に導かれ、共有ゾーン450から生じる少なくとも
1つの照明特性が光検出器460によって検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式変位検出装
置および方法に関し、特に、ミスアライメントに対して
減少された感度で、回折格子の相対変位を検知するのに
光ビームの干渉を利用する光学式変位検出装置および方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学式変位検出装置、すなわち光学式エ
ンコーダは、実用的な高精度測定のために、これらのタ
イプの装置の設計者によって直面されている最重要課題
のいくつかを克服することができるものとされている。
光学式変位検出装置が例えばサブミクロンの分解能およ
び精度での格子表面変位の高精度測定に使用されるなら
ば、非常に高いレベルでそのような測定のいかなる歪も
有効に排除または減衰させる必要がある。現在の光学式
変位検出装置は、所望のレベルの精度および分解能での
それらの測定値からある歪またはパラメータ変動の影響
を経済的かつ実際に排除するかまたはかなり減少させる
ことができない。そのような装置を使用する間に頻繁に
遭遇する問題のうち、回折角における関連した変化、変
化された光路、および異なる長さの2つの光路において
起こる波長の数の変化などの問題が、測定を実行するの
に使用される光源の波長の変化から生じ、それらは相対
位相、干渉パターンに影響を与える。
【0003】他の問題は、非常に小さい格子周期に関連
する。高い測定分解能を達成するために、できる限り短
い格子周期dのスケール格子を使用することが好まし
い。その下限値は、光源の波長λによって、式d>λ/
2に従い、設定される。しかしながら、特別な設計対策
が実施されない場合、そのような短いスケール格子周期
を使用するエンコーダは、十分なヨー精度に調整するこ
とは非常に難しく、据え付ける間、高価な装置または過
度の時間と注意が要求される。ヨーミスアライメント
は、格子に平行な平面における格子に相対する光学読み
取りヘッドの回転である。
【0004】ヨーミスアライメントのために、スケール
から生じる所望の出力ビームは、もはや平行でなく、そ
して関連「歪」干渉縞が生成される。歪干渉縞周期が干
渉ビームによって照らされる検知器領域の直径に対して
非常に小さいならば、いくつかの歪縞周期が検知器領域
内にあてはまるから、格子の動きによる信号の所望の変
調は、非常に減衰し、そして、検知器信号は、これらの
歪縞の一定な平均された強度となる傾向になるであろ
う。実用タイプの光学検知器と前述したλ/2限界値に
近づく格子周期を使用するときにこの効果を達成するた
めに、ヨーミスアライメントは、特別な設計対策なし
に、0.1milliradiansより小さくしなければならな
い。このようなアライメント要求は、多数のユーザや用
途に対して非実用的である。そのようなヨー問題を克服
するために、U.S.P No.5,079,418(Dieter)およびU.S.
P No.4,930,895(Nishimura)に示されるように、光学
式エンコーダの光路上に再帰反射器を組み込むことが知
られている。しかしながら、再帰反射器のそのような配
置は、同時に、コンパクトで経済的な光学読み取りヘッ
ドの設計およびパッケージと、光源の波長より大きい格
子周期または小さい格子周期のいずれの工作物に対する
汎用性と、ヨー以外のミスアライメントを含む各種パラ
メータ変動に対する測定不感知性とを考慮していなかっ
た。こられの設計要素の全ては同時に考慮される必要が
あり、現在所望される測定分解能と精度を確実に達成す
るために、適切な代替案が選択される必要がある。
【0005】特に、動的位置ミスアライメントを含むパ
ラメータ変動は、光学式変位検出装置における重要な誤
差源である。ここで、動的ミスアライメントまたは変動
は、一期間に亘り、一つの変位位置と他の変位位置の間
または同じ変位位置で起こる調整部品またはパラメータ
における変化を意味する。実用化で導入される可能な動
的位置ミスアライメントおよび変動の範囲の中では、読
み取りヘッドと格子間のギャップ、ピッチ(格子に平行
で測定軸に直角な軸周りの回転)、ヨー、ロール(測定
軸に平行な軸周りの回転)における変化、および光源の
波長における変動である。U.S.P No.5,146,085(Ishizu
ka)および前述の米国特許'895の両者は、ピッチに関連
した誤差に比較的に不感知である光学読み取りヘッド構
成を開示する。しかしながら、上記の同時考慮で言及し
た他の設計要素の考慮との組み合わせにおいて再帰反射
器の位置決めを考慮するとき、これらの構成は、用途は
広くないが、十分に強固なものである。従って、読み取
りヘッドと格子の相対ピッチに関連する誤差感度は、実
際の高分解能エンコーダ設計と用途において減少させる
のが最も難しい誤差源のいくつかとして残る。
【0006】さらに、上記米国特許'085および'895の構
成は、光ビームの発生に使用される光源のへの光ビーム
の反射によって生成される問題を持ち込み、光源の波長
における不安定性に通じる。また、これらの構成は、光
学検知器に利用可能な光を減衰させ、かつ検知器と使用
されるための構成を制限または禁止するおよび/または
比較的高いシステム電力所要量を課する偏光子を必要と
し、用途上それらの使用を複雑にしたり、制限したりす
る。
【0007】
【特許文献1】特開2000−18917
【特許文献2】特開2000−65529
【特許文献3】特開2000−81308
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コンパクト
で経済的な設計とパッケージに適し、光源の波長より大
きいおよび小さい両方の格子周期に適用するのに十分な
汎用性を有し、実質的に同時に少なくとも動的ヨーおよ
びピッチミスアライメントを含む各種パラメータ変動に
対して不感知である光学読み取りヘッド構成に向けられ
る。いくつかの構成は、また、検知器に利用可能な光の
減衰を避けたり制限し、かつ/または光源への光ビーム
の反射を避ける。
【0009】すなわち、本発明は、コンパクトで経済的
かつ汎用性がある構成を有する従来の光学式変位検出装
置の不利を克服し、使用される光源の波長より大きいお
よび未満の両方の格子周期に適用可能であって、実質的
に同時に、少なくとも動的ヨーとピッチミスアライメン
トを含む各種パラメータの変動に対して不感知である光
学式変位検出装置および方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、測定軸に沿って形成された格子を有するス
ケールの前記測定軸に沿った相対変位を測定するための
光学式変位検出装置であって、スプリット光ビーム入力
部と、2つ以上の光ビーム指向要素と、2つ以上の再帰
反射要素と、光検出器とを備え、前記スプリット光ビー
ム入力部は、2つのスプリット光ビームをそれぞれの光
路に沿って入力するように位置決めされ、前記2つ以上
の光ビーム指向要素は、2つのスプリット光ビームをそ
れぞれの光路に沿って受け入れ、前記2つのスプリット
光ビームをそれぞれの収束光路に沿って前記スケール格
子上の第1ゾーンに向けて導くように位置決めされ、前
記2つのスプリット光ビームは、第1ゾーンから、前記
2つ以上の再帰反射器に入るように分岐するそれぞれの
光路に沿って2つの回折光ビームを生じ、前記2つ以上
の再帰反射要素は、前記第1ゾーンからの2つの回折光
ビームを受け入れ、2つの再帰反射された光ビームをそ
れぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の第2ゾ
ーンに向けて再帰反射するように位置決めされ、前記2
つの再帰反射された光ビームは、第2ゾーンからのそれ
ぞれの光路に沿って2つの後の回折光ビームを生じ、前
記それぞれの光路はそれぞれの光ビーム指向要素によっ
て受け入れられるように分岐し、共有ゾーンに入るよう
に導かれ、前記光検出器は、前記共有ゾーンから生じる
少なくとも1つの照明特性を検出し、該検出された少な
くとも1つの照明特性は前記スケールの相対変位を求め
るのに使用されることを特徴とする。
【0011】また、本発明は、上記目的を達成するた
め、測定軸に沿って形成された格子を有するスケールの
前記測定軸に沿った相対変位を測定するための光学式変
位検出方法であって、光源から光ビームを光ビームスプ
リッティング要素に伝送し、2つのスプリット光ビーム
を生成し、前記2つのスプリット光ビームを、それぞれ
の収束光路に沿って前記スケール格子上の第1ゾーンに
向けて導き、前記2つのスプリット光ビームを回折し、
2つの回折光ビームを、それぞれの再帰反射器に入るよ
うに分岐するそれぞれの光路に沿って生成し、前記2つ
の回折光ビームを2つの再帰反射ビームとして、それぞ
れの収束光路に沿って前記スケール格子上の第2ゾーン
に向けて再帰反射し、前記2つの再帰反射ビームを回折
し、2つの後の回折光ビームを、前記第2ゾーンから、
それぞれの光ビーム指向要素によって受け入れられるよ
うに分岐するそれぞれの光路に沿って生成し、前記2つ
の後の回折光ビームを共有ゾーンに入るように導き、前
記共有ゾーンから生じる少なくとも1つの照明特性を検
出し、前記検出された前記少なくとも1つの照明特性
は、前記スケールの相対変位を求めるのに使用可能であ
ることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。
【0013】本発明は、コンパクトで比較的経済的に構
成し、そして実質的に同時に少なくとも動的ヨーとピッ
チミスアライメントを含む各種パラメータの変動に対し
て不感知である高分解能変位検出装置すなわち光学式エ
ンコーダを提供する。この構成は、使用される光源の波
長より大きいおよび未満の両方の格子周期に適用可能で
ある十分な汎用性を有する。
【0014】図1は、第1の従来の光学式変位検出装置
における光路の側面図である。図中の光線の分離は、明
快にするために誇張されている。相対変位軸および/ま
たは測定軸方向101が示されている。入力光線100
aおよび100bが源であるビームが読み取りヘッド格
子102に向けて伝送される。読み取りヘッド格子10
2は、透過型回折格子である。光線追跡処理は位置11
0で開始され、該位置は入力光線100aおよび100
bが同じ光学位相を有する波面である。波面における光
線の開始点は、システムを通して追跡されたときに、両
方の光線が同一の出力検出点106に到達するように、
選択される。
【0015】光線100aは、偏光点X4で回折され
て、光線n4、選択された回折次数を生成する。光線n
4は、反射点X5でスケール表面104から回折され、
回折光線n5を形成する。回折光線n5は、スケール表
面104と読み取りヘッド格子102の間のギャップ
(隙間)に伝送される。次に、回折光線n5は、読み取
りヘッド格子102を通して伝送点X6に伝送され、出
力検出点106に伝送される0次の伝送光線n6を生成
する。同様に、入力光線100bは、読み取りヘッド格
子102を通して伝送点X1に伝送されて0次の伝送光
線n1を生成し、次に、この伝送光線n1は、読み取り
ヘッド格子102とスケール表面104の間のギャップ
(隙間)に伝送される。光線n1は、反射点X2でスケ
ール表面104から回折されて、光線n2、選択された
回折次数(diffraction order)を生成する。光線n2
は、偏光点X3で読み取りヘッド格子102から回折さ
れ、光線N3を生成する。次に、光線n3は、出力検出
点106に伝送される光線n6と平行またはほぼ平行な
方向に伝送される。偏光点X1およびX4は同一の点と
してもよいし、偏光点X3およびX6は同一の点として
もよい。
【0016】図1に示す従来の構成は、動的ミスアライ
メントの影響を克服するための改良がない状態で存在す
る基本的な問題を明らかにしようとする。請求の範囲に
記載されている発明の1つの主目的は、静的および動的
ミスアライメントの様々な組み合わせを排除する一方、
正確な出力ビーム信号と関連する測定値を提供すること
にある。本発明によって克服すべき動的ミスアライメン
トの潜在源の中には、目標物に対する変位検知装置の移
動中における軸受欠点によるミスアライメントと、格子
の表面のそりおよびうねりから生じるミスアライメント
によるミスアライメントとがある。そりおよびうねり
は、例えば、装着部材の表面歪に従う測定スケールから
生じると同様に、測定スケールおよび/または測定スケ
ールを目標物または中間装着部材に付着する接着層の厚
さ変化から生じる。図1は、読み取りヘッド格子102
および/または角度108で測定軸方向101に対して
平行な初期または理想表面から上げられたスケール表面
104を示す。角度108は、光学式変位検出装置に対
するスケール表面104の動的ピッチミスアライメント
を表す。
【0017】例えば反射点X2とX5間の高さにおける
変化を生成する歪、熱変形、または変位による角度10
8の動的ピッチミスアライメントは、光線が格子と交差
する点X1−X6の位置を変えるであろう。光線が格子
と交差する位置の変化は、2つの光線n3とn6の間の
位相差における変化を生成し、これは、測定軸方向10
1に沿ったスケール表面104の対象とする変位による
位相差におけるいかなる変化とも区別できないであろ
う。誤差は、スケール表面104の変位の連続した測定
値の間で遭遇する動的ミスアライメントの大きさに比例
するであろう。代替構成には、図1に示す従来技術の構
成を有する装置で測定を行うときに生じる動的ミスアラ
イメントから生成されるそのような誤りを克服すること
が要求される。
【0018】図2は、第2の従来の米国特許'085に開示
されている光学式変位検出装置の側面を示す概略図であ
る。図2において、符号1はレーザダイオードを備える
光源を示し、符号2はコリメータレンズを示し、符号9
は偏光ビームスプリッタを示し、符号5は線形スケール
または回転スケール上に形成されたピッチPを有する回
折格子を示し、符号61および62はミラーを示し、符
号7Aおよび7Bは1/4波長板を示し、符号6は非偏
光ビームスプリッタを示し、符号71および72は偏光
子(偏光板または偏光ビームスプリッタなど)を示し、
符号81および82は受光素子を示す。光源1から照射
された波長λのレーザビームは、コリメータレンズ2に
よって収束され、平行光ビームが偏光ビームスプリッタ
9に入射し、それによって、それは偏光方位が互いに直
交する2つの光ビームR1およびR2に分割される。光
ビームR1は、偏光ビームスプリッタ9によって反射さ
れたS偏光であり、光ビームR2は、ミラー62を介し
て形成された光学路L2に沿って進む。光ビームR1お
よびR2は、1/4波長板7Aおよび7Bを通過し、そ
の後、それらはθo=θb=sin-1(λ/2P)の入射角で回折格
子5上の位置P1に入射し、光ビームR1およびR2は
回折格子5によって反射され、回折されて得られる。光
ビームR1の+1次回折光(R1+)および光ビームR
2の1次回折光(R2)は、それぞれ、1/4波長板7
Aおよび7Bを通して、元の光路L1およびL2に向け
て進む。光路L1に沿って逆に進む+1次回折光と光路
L2に沿って逆に進む1次回折光は、それぞれ、ミラー
61および62によって反射され、偏光ビームスプリッ
タ9に導かれ、偏光ビームスプリッタ9によって一方が
他方へ再び重ね合わされる。+1次回折光は1/4波長
板7Aの作用によってS偏光にされ、それによって、こ
れらの光ビームは、損失なしで互いに重なる一方、偏光
ビームスプリッタ9から現れる。重なり合った2つの光
ビームは、1/4波長板53を通過して円偏光になる。
【0019】この後、光ビームは非偏光ビームスプリッ
タ6によって光量が等しい2つの光ビームに分けられ
る。特定の偏光成分のみが偏光素子72の使用によって
分離されて2つの光ビームの1つから取り出され、受光
素子82に入射させられ、特定の偏光成分のみが偏光素
子71の使用によって分離されて他方の光ビームから取
り出され、受光素子81に入射させられる。周期信号
が、それぞれスケールの変位に一致させて受光素子82
および81から出力される。周期信号は、当業者に知ら
れている方法に従った「求積法」で出力される。図2に
示す構成の構造と操作は、さらに詳細に米国特許'085に
記載されている。
【0020】図2に示す従来の構成は、実質的に、図1
に関して前述した動的ピッチミスアライメント感度を排
除する。しかしながら、上記構成には好ましくない制限
がある。この構成は、ヨー感度を減少させるための手段
を含んでいない。ヨーミスアライメントに関して、スケ
ールから戻る出力ビームはもはや平行ではなく、光検出
仕組みによって提供される信号は小さいヨーミスアライ
メントで大きな誤差を生成する。従って、上記構成は強
固でなく、設置と使用において好ましくないレベルの対
処を必要とする。これは、前述したように、回折格子5
のピッチPが小さくされるときに特に事実である。さら
に、0次ビームは、位置P1での反射によって反対の光
路に交差する。従って、交差ビームは、望まれずに、上
述した望ましい回折ビームに結合される。上記交差ビー
ムからの光は、偏光ビームスプリッタ9の効果によっ
て、それぞれの光路から取り除かれる必要がある。従っ
て、上記構成は、いくつかの状況で望まれていないエン
コーダ読み取りヘッド製作および/または組立制約を課
す偏光子を使用しなければならない。また、光エネルギ
は消費される。さらに、開示されている構成は平面上に
置かれ、スケールに垂直である。従って、反射されて回
折された光の一部は、光源に戻され、光源の不安定性を
起こす。さらに、波長λと格子ピッチPは、いくつかの
状況で望まれていないエンコーダ読み取りヘッドパッケ
ージおよびサイズ制約を課す入射角を完全に決定する。
代替構成にはそのような好ましくない制限を克服するこ
とが要求される。
【0021】図3は、米国特許'085に開示されている第
3の従来の光学式変位検出装置を概要的に示す側面図で
ある。図3において、符号1は半導体レーザを示し、符
号2はコリメータレンズを示し、符号9は偏光ビームス
プリッタを示し、符号5はピッチPの回折格子を有する
光学スケールを示し、符号61および62は反射ミラー
を示し、符号8Aおよび8Bは1/4波長板を示し、符
号6はビームスプリッタを示し、符号71および72は
偏光軸が互いに45の角度を形成する偏光板を示す。符
号81および82は、光電子的に干渉縞を変換する受光
素子を示す。符号11は反射フィルム12を担持する指
数分布型棒状レンズを示し、それらは共に反射要素20
を構成し、反射要素20に入射された光は実質的に光路
に沿って戻される。半導体レーザ1からのコヒーレント
光ビームはコリメータレンズ2によって平行にされて偏
光ビームスプリッタ9に入射し、それによって、光ビー
ムは偏光が互いに直交する伝送されたおよび反射された
光ビームに分割される。伝送されたおよび反射された光
ビームは、それぞれ、1/4波長板8Aおよび8Bを通
して円偏光になり、反射ミラー62および61によって
反射され、位置P1で光学スケール5に間接的に入射さ
せられるので、光学スケール5からのm次回折光が光学
スケール5の格子表面から垂直に実質的に現れる。すな
わち、各光ビームは、θm〜sin 1(mλ/P)となるよう
に、光学スケール5に入射させられる。ここで、Pは格
子ピッチ、λは半導体レーザからの光の波長、mは整
数、θmは光ビームから回折格子表面に対する垂線まで
の入射角である。回折格子から垂直に実質的に現れる回
折光は、共通の光路を形成し、回折光が元の光路に沿っ
て戻るように反射される反射要素20に入射し、反射ミ
ラー61および62によって反射され、1/4波長板8
Aおよび8Bを通して伝送され、再び偏光ビームスプリ
ッタ9に入射する。回折光は偏光ビームスプリッタ9か
ら重ねられて現れ、1/4波長板53を通して互いに反
対の方向の円偏光にされる。
【0022】この後、重ねられた光は、それぞれ、ビー
ムスプリッタ6によって2つの光ビームに分けられ、偏
光板72および71を通して直線偏光にされ、次いで、
受光素子82および81に入射される。周期信号が、そ
れぞれ、スケールの変位に一致して、受光素子82およ
び81から出力される。周期信号は、当業者に知られて
いる方法に従った「求積法」での出力である。受光され
た光は、一度は反射要素20に入射する前に、もう一度
はその後で、m次光として光学スケール5によって2度
回折されているので、格子が1ピッチ増分値で動くと
き、周期信号は4mの周期を受ける。図3に示す構成の
構造と動作は、米国特許'895により詳細に記述されてい
る。
【0023】図3に示す従来技術の構成は、実質的に、
図1に関して前述した動的ピッチミスアライメント感度
を排除する。さらに、上記構成は、実質的に、再帰反射
器の1つのタイプである反射要素20の効果を通して、
ヨー感度を排除する。それにもかかわらず、上記構成に
は、1つの追加された主要制約と同様に、図2に関して
前述した他の好ましくない制約の全てがある。上記追加
された主要制約は、上記構成が光の波長λより小さい格
子ピッチPで動作しないことである。すなわち、この状
況において、必要な式θm〜sin 1(mλ/P)の式に対する
解法はない。さらに、上記構成が動作可能であるときで
さえ、0次ビームおよび位置P1での反射による反対の
光路への「交差」ビームと、回折光は、別の方法で、反
射要素20へおよびそれからの共通路上で混ぜられる。
従って、「交差」ビームは、望まれずに、望ましい回折
光と結合される。交差ビームからの光は、偏光ビームス
プリッタ9の効果によってそれぞれの光路から取り除か
れる必要がある。従って、上記構成は、いくつかの状況
で望まれていないエンコーダ読取ヘッド製作および/ま
たは組み立て制約を課す偏光子を使用しなければならな
い。光エネルギは、また、消費される。さらに、開示さ
れた構成は、スケールに垂直な平面上に置かれる。従っ
て、反射および回折光の一部は光源に戻され、光源の不
安定性を招く。さらに、波長λおよび格子ピッチPは入
射角を決定し、この入射角は、いくつかの状況で求めら
れていないエンコーダ読取ヘッドパッケージおよびサイ
ズ制約を課す。全ての代替構成は、そのような望ましく
ない制限を克服することが要求される。
【0024】以下に述べる本発明の原理による様々な具
体例においては、本発明を説明し明確にするために必要
である、動作可能な光ビームおよび/または光路のみが
示される。しかしながら、評価すべきは、以下の各種ビ
ームスプリット要素および格子は、本発明による各種操
作可能な光路構成から失われる各種の他のスプリットビ
ームおよび/または回折光ビーム次数を増加させる。こ
のような失われた光路および/またはビームは、全般
に、特定の実施形態における光源波長の乱れまたは交差
光に対するそれらの可能性を除いて、示されないかまた
は議論されない。従って、簡素化、明確化のために、
「光ビーム(light beam)」または「光路(light pat
h)」などの用語は、他の方法で示されない場合、ここ
では、本発明の原理による共有ゾーンで最終的に検出さ
れる光を導く動作可能な光ビームまたは動作可能な光路
を引用するのに用いられる。本発明による様々な具体例
において提示される各種の他の失われた光路および/ま
たはビームは、当業者には明らかであろう。以下に述べ
られ請求された動作可能な光路および/またはビームに
加えて、そのような失われた光路および/またはビーム
は、それらが詳細に示されているか否かに関わらず、本
発明による様々な実施形態において示されることを理解
されるべきである。
【0025】図4は、本発明の第1実施形態に従った光
学式変位検出装置構成の三次元概念図である。第1実施
形態は、包括的な実施形態として述べられ、図4に示す
特定の例示的な要素を含むかもしれない。次の議論の包
括部分は、多数の構成を示しており、それらは、要素と
特定要素からのサイズと図4に示すサイズとの組み合わ
せにおいて異なる。従って、図4は次の議論の総括部分
の意味および意図に関して制限するものとして解釈され
るべきではない。
【0026】図4は、エンコーダ読取ヘッド構成400
を示す。この実施形態は、様々なミスアライメントおよ
び動的ミスアライメントに実質的に鈍感であるが、エン
コーダ読取ヘッドにおいて簡素で経済的な方法で様々な
光学部品を位置決めし、製作し、組み立てすることに対
して十分なフレキシビリティを提供する実用的な構成で
ある。エンコーダ読取ヘッドは、スプリット光ビーム入
力部410、光ビーム指向要素420および421、再
帰反射器440および441、共有ゾーン450、およ
び1つ以上の電源および/または信号接続部461を有
する光検出器460を含む。また、上記構成は、スケー
ル格子430、格子スケール上の第1ゾーン431、お
よび格子スケール上の第2ゾーン432を含む。
【0027】図4に示す実施形態において、スプリット
光ビーム入力部410は、光源412およびビームスプ
リッティング要素415を含む。光源412は、コヒー
レント光を放射し、そして様々な実施形態において、光
源412はコリメーティング要素を含み、平行光を放射
する。本発明による様々な実施形態において、光源41
2は、遠隔にある光源から光を伝送するファイバオプテ
ィクス要素、若しくはエンコーダ読取ヘッドに含まれる
発光ダイオードまたはレーザダイオードであってもよ
い。様々な実施形態において、レーザダイオードが、放
射光のより長い干渉長のため使用される。様々な実施形
態において、垂直空洞表面放射レーザダイオードが放射
波長のより優れた温度安定性のため使用される。ビーム
スプリティング要素415は、光源412からの光ビー
ム401を受光し、周知の光学原理に従って、2つのス
プリット光ビーム401aおよび401bをそれぞれの
光路にそれぞれ沿って生成し、それらをエンコーダ読取
ヘッド構成400の残り部分に入力する。
【0028】図4に示す実施形態において、ビームスプ
リティング要素415は、光ビーム401によって照射
される第1の部分を有する読取ヘッド格子として概念的
に描かれている。しかしながら、この実施形態と他の様
々実施形態において、光ビーム401によって照射され
るビームスプリティング要素415は、より一般的に
は、現在公知または後に開発されるライトビームスプリ
ッティング要素、またはこれらの組み合わせを表すこと
を意図し、これは適切に配置された「半銀メッキ」ビー
ムスプリッタ、偏光ビームスプリッタまたはそれらの一
部、若しくは1つの格子または複数の格子などの一部な
ど、以下に述べられ図11および図12に示される構成
を含み、本発明の原理に従いスプリット光ビームを生成
するように動作可能である。
【0029】さらに、様々な実施形態において、公知の
光学的小型化、組立技術に従って、スプリット光ビーム
入力部410は、光源412およびビームスプリッティ
ング要素415を分割要素として識別することが困難ま
たはできないように、光源、コリメーション、ビームス
プリッティングおよび偏光機能を単一の一体的光要素ま
たは組立部品に組み込む。
【0030】スプリット光ビーム401aおよび401
bは、ビーム指向要素420および421によってそれ
ぞれの光路に沿って導かれるので、スプリット光ビーム
401aおよび401bは格子スケール上の第1ゾーン
431近傍に収束する。図4に示す実施形態および他の
様々実施形態において、光ビーム指向要素420および
421は例えば平面鏡としてそれぞれ表され、各平面鏡
はそれぞれスプリット光ビーム401aおよび401b
を各平面鏡の第1部分から一度反射する。しかしなが
ら、より一般的には、スプリット光ビーム401aおよ
び401bによって照射される光ビーム指向要素420
および421のそれぞれは、公知または後に開発される
光ビーム指向要素または要素の組み合わせでもよく、そ
れらは、適切に配置されたミラーおよび/または格子の
一部または複数の格子などであり、1つ以上の反射器ま
たは偏光子を通して、光ビーム401aおよび401b
をそれぞれの光路に沿って導いて第1ゾーン431近傍
に収束するように動作可能である。
【0031】第1ゾーン431は、光ビーム401aお
よび401bが名目上調整されたスケール格子430上
で照射する光点を制限する測定軸方向101に沿った寸
法を有するスケール格子430の名目上の平面上の名目
上のゾーンである。一般に、ピッチミスアライメントお
よび動的ピッチミスアライメントに関する誤差を最小に
するための本発明による各種エンコーダ読取装置構成の
能力は、測定軸方向101に沿って第1ゾーンの寸法が
減少するのに応じて改善される。従って、測定軸方向1
01に沿った第1ゾーンの寸法は、ピッチミスアライメ
ントおよび動的ピッチミスアライメントに関する誤差を
減少することと本発明による特定の実施形態の他の設計
目的を達成することの間の適切なバランスを一般に提供
する。様々な実施形態において、測定軸方向101に沿
った第1ゾーンの寸法は、例えば、以下に図24(a)
〜(c)を参照して述べるように、様々な回折されたお
よび反射された光ビームとエンコーダ読取ヘッドの各種
要素との間のクリアランスを提供するように、より長
い。他の様々な実施形態において、測定軸方向101に
沿った第1ゾーンの寸法は、測定軸方向101に沿った
名目上のスポット長の4倍に等しいか小さい。次に、例
えば名目上のスポット長について図16を参照しながら
述べる。静的および動的ピッチミスアライメントに対す
る感度は、第1ゾーン431上のスポット間の距離に主
に関連する。従って、本発明の原理に従って光ビーム4
01aおよび401bが第1ゾーン431における名目
上調整されたスケール格子430上を照射した場合で
も、設計上の選択または各種ミスアライメントにより、
光ビーム401aおよび401bは、スケール格子43
0上を照射する前そして第1ゾーン近傍に収束した後の
小さい距離で実際に分岐する。
【0032】光ビーム401aおよび401bは第1ゾ
ーン431に入射し、それぞれ回折された光ビーム40
2aおよび402bを発生し、回折された光ビームは、
第1ゾーン近傍で分岐されるそれぞれの光路に沿って回
折されたそれぞれの回折次数のものである。再帰反射器
440および441は、それらのそれぞれの光路に沿っ
てそれぞれ回折された光ビーム402aおよび402b
を受光する。光ビーム401aおよび401bがスケー
ル格子430上を照射する前そして第1ゾーン近傍に収
束した後の小さい距離で実際に分岐する場合、本発明の
原理によれば、回折された光ビーム402aおよび40
2bが再帰反射器440および441によって受光され
るようにそれぞれの光路に沿って第1ゾーン近傍で分岐
するにも拘らず、補足的な方法で、回折された光ビーム
402aおよび402bは、実際にスケール格子430
から離れる後そして第1ゾーン近傍で分岐する前に小さ
い距離で収束する。
【0033】再帰反射器440および441は、それぞ
れ、回折された光ビーム402aおよび402bを、そ
れぞれの光路に沿って受光し、それらを光ビーム402
arおよび402brとして反射する。従って、本発明の原
理によれば、光ビーム402arおよび402brの光路
は、回折された光ビーム402aおよび402bの光路
に平行である。その結果、本発明の原理によれば、例示
的なエンコーダ読取ヘッド構成は、実質的に、ヨーミス
アライメントと動的ヨーミスアライメントに関連する誤
差を感知しない。図4に示す再帰反射器440および4
41は、典型的なコーナキューブタイプの再帰反射器に
よって表される。しかしながら、キャッツアイタイプの
再帰反射器、またはいかなる公知または後に開発される
タイプの再帰反射器は、本発明の原理に従って操作可能
であれば、使用されるかもしれない。
【0034】様々な実施形態において、回折された光ビ
ーム402aおよび402bに関する再帰反射器440
および441の位置に応じて、光ビーム402arおよび
402brの光路は、それぞれ、オフセット、すなわち図
4に示すように測定軸方向101を交差する方向、また
は測定軸方向101に沿った方向、または両方の方向
に、回折された光ビーム402aおよび402bから分
離される。そのようなオフセットは、本発明による様々
な実施形態における光源への再入射および光源不安定性
の発生を防止し、また、本発明による様々な実施形態に
おいて「交差ビーム」を排除することを助ける。従っ
て、図1および2を参照して前述した従来技術の構成に
おいて提示されたこれらの問題は、例示したエンコーダ
読取ヘッド構成400において、そして、回折光ビーム
402aおよび402bに対する再帰反射器440およ
び441の配置によるそのようなビーム分離オフセット
を含む本発明による様々な他の実施形態において、それ
ぞれ、避けられるかもしれない。本発明によるそのよう
な実施形態は偏光子を含む必要はなく、従って、いくつ
かの状況における求められていないエンコーダ読取ヘッ
ド製作および/または組立の制約が避けられる。しかし
ながら、偏光子は、例えば、特定の実施形態における特
定の光検出器460との互換性を望まれるとき、オプシ
ョンでそのような実施形態に含まれてもよい。
【0035】いかなる場合でも、光ビーム402arおよ
び402brは、回折光ビーム402aおよび402bの
光路に平行な光路に沿って再帰反射され、従って、第1
ゾーン431近傍の光ビーム401aおよび401bの
収束と同様の形態で第2ゾーン432近傍で収束する。
【0036】第2ゾーン432は、第1ゾーン431と
同様に、光ビーム401arおよび401brが名目上調整
されたスケール格子430上で照射する光点を制限する
測定軸方向101に沿った寸法を有するスケール格子4
30の名目上の平面上の名目上のゾーンである。ピッチ
ミスアライメントおよび動的ピッチミスアライメントに
関する誤差を最小にするための本発明による様々なエン
コーダ読取装置構成の第2ゾーン432に関連する設計
上の考慮すべき事項と能力は、第1ゾーン431に関し
て前述したものと同様である。測定軸方向101に沿っ
た第2ゾーン432の寸法は、第1ゾーン431の寸法
と類似して決定される。前述したように、様々な実施形
態において、回折光ビーム402aおよび402bに対
する再帰反射器440および441の位置に応じて、光
ビーム402arおよび402brの光路は、それぞれ、オ
フセット、すなわち、図4に示すように測定軸方向10
1を交差する方向に回折された光ビーム402aおよび
402bから分離される。このような場合、第2ゾーン
は第1ゾーン431に類似する寸法を有し、図4に示す
ように測定軸方向101に交差する方向に第1ゾーン4
31からオフセットされ、光ビーム402arおよび40
2brの光路のオフセットに対応する。より一般的には、
様々な実施形態において、第2ゾーン432は、回折光
ビーム402aおよび402bに対する光ビーム402
arおよび402brの光路のいかなるオフセットと同じ方
向に第1ゾーン431からオフセットされる。さらに、
本発明による様々な実施形態において、光ビーム402
arおよび402brの光路は、完全にまたは部分的に、回
折光ビーム402aおよび402bの光路と重なるかも
しれず、そして、そのような場合、第2ゾーン432
は、同様に、完全にまたは部分的に、第1ゾーン431
に重なるかもしれない。
【0037】再帰反射された光ビーム402arおよび4
02brは第2ゾーン432に入射し、それぞれ、後の回
折光ビーム403aおよび403bを発生し、それらは
第1ゾーン431近傍での光ビーム402aおよび40
2bの分岐と同様の形態で第2ゾーン432近傍で分岐
するそれぞれの光路に沿ってそれぞれの回折次数で回折
されたものである。そして、後の回折光ビーム403a
および403bは、光ビーム指向要素420および42
1によって導かれ、その結果、後の回折光ビーム403
aおよび403bは、ビームスプリッティング要素41
5近傍で収束される。
【0038】図4に示す実施形態および様々な他の実施
形態において、光ビーム指向要素420および421は
模範的な平面ミラーとして表され、後の回折光ビーム4
03aおよび403bは、それぞれ、照射され、スプリ
ット光ビーム401aおよび401bによって照射され
る第1部分を有する同一平面ミラーの第2部分から一度
反射される。しかしながら、前述したように、本発明に
よる様々な実施形態において、光ビーム402arおよび
402brは、完全にまたは部分的に、回折光ビーム40
2aおよび402bの光路に重なり、そして、そのよう
な場合、後の回折光ビーム403aおよび403bの光
路は、完全にまたは部分的に、スプリット光ビーム40
1aおよび401bの光路に重なるかもしれない。その
ような場合、前述した各平面ミラーの第2および第1部
分は、同様に、完全にまたは部分的に重なる。より一般
的には、後の回折光ビーム403aおよび403bによ
って照射される光ビーム指向要素420および421
は、ビームスプリッティング要素415近傍で収束する
ように1つ以上の反射器または偏光子を介して操作可能
であって後の回折光ビーム403aおよび403bに導
く適切に配置されたミラーおよび/または格子または多
段の格子などの部分など、公知またの後に開発される光
ビーム指向要素または要素の組み合わせでもよい。
【0039】ビームスプリッティング要素415は、後
の回折光ビーム403aおよび403bを受光し、図4
に示すように、公知の光学原理に従い後の回折光ビーム
403aおよび403bを共用ゾーン450において一
直線または一直線に近い状態になるに少なくとも1つの
ビームを反射または回折する。そして、一直線またはほ
ぼ一直線にされた後の回折光ビーム403aおよび40
3bは、適切に選択された光検出器460に入射する。
【0040】図4および他の様々な図に示すように、ビ
ームスプリッティング要素415は概念的に読取ヘッド
格子要素として表され、後の回折光ビーム403aおよ
び403bはそれぞれ光ビーム401によって照射され
る第1部分を有する同一の読取ヘッド格子要素の第2部
分を照射する。さらに、図4において、後の回折光ビー
ム403aおよび403bは、部分的に、共有ゾーン4
50において一直線にされて示されている。典型的な読
取ヘッド格子要素の構造および動作は、本図と一致し、
以下に、図11(b)または(c)を参照して述べる。
しかしながら、本実施形態および他の様々な実施形態に
おいて、後の回折光ビーム403aおよび403bによ
って照射されるビームスプリッティング要素415は、
より一般的には、公知または後に開発されるライトビー
ムスプリッティング要素または要素の組み合わせを表す
ことを意図し、これは適切に配置された「半銀メッキ」
ビームスプリッタ、偏光ビームスプリッタまたはそれら
の一部、若しくは1つの格子または多重格子などの一部
など、以下に述べられ図11(a)〜(e)および図1
2(a)〜(d)に示される構成を含み、本発明の原理
に従いスプリット光ビームを生成するように動作可能で
ある。
【0041】後の回折光ビーム403aおよび403b
を共有ゾーン450において一直線またはほぼ一直線の
状態にする様々な代替方法は、それぞれの適切に選択さ
れた光検出器の動作と同様に、当業者にとっては明らか
であろう。また、各種ビーム配列および検出技術の適用
可能な記述は、さらに以下の関連した記述に含まれてい
ると同様に、図1および2と米国特許'895、'085およ
び'833の記述に含まれている。共有ゾーン450におい
て一直線または部分的に一直線にされたビームは、エン
コーダ読取ヘッドとスケール格子430の間の相対変位
に一致しながら周期的に変化する共有ゾーンにおける照
明特性をもたらす。共有ゾーン450における一直線ま
たは部分的に一直線にされたビームは、それぞれスケー
ル430によって2度回折され、一度は反射要素440
または441に入射する前に、一度はその後に、そし
て、格子スケール430が1ピッチ増分によって移動さ
れるとき、共有ゾーンにおける照明特性は、4周期的サ
イクルを受ける。
【0042】本発明による様々な実施形態において、後
の回折光ビーム403aおよび403bからの光のある
部分は、ビームスプリッティング要素415の動作によ
って失われるかもしれない。そのような消失した光は、
象徴的に、図4に示す消失した光499によって示され
る。しかしながら、ここで述べたように光源412の安
定性の可能外乱を除いて、そのような消失した光は、本
発明の動作に重要でない。前述したように、一般に、消
失された光は、それが特定の実施形態において光源外乱
または交差光に関連していない場合、ここでは議論され
ない。
【0043】図4に示す実施形態および他の様々な実施
形態において、ビーム401a,401b,403aお
よび403bに関連する典型的なビーム路は、測定軸方
向101に平行に配置された平面から離れてそれぞれの
第1方向に傾き、スケール格子430の名目上の平面に
垂直である。しかしながら、本発明の原理による他の様
々な実施形態において、同時にコンパクト設計およびパ
ッケージを容易にするとともに、これらの傾斜は、様々
な実施形態において示されるより大きくまたは小さくす
ることができ、それでも好ましくない各種光ビームの混
合または交差を防止することができる。
【0044】図5は本発明の2実施形態に係る光学式変
位検出装置の三次元的概念図である。図6(a),
(b),(c)は、それぞれ、図5に示す光学式変位検
出装置の側面図、上面図および端面図である。図5およ
び図6(a)〜(c)において、明らかに一致する要素
および/または同一の符号を有する要素は、別段指示さ
れていない場合、図4を参照して前述したように配置さ
れ動作する。図4を参照した全般的な議論は、別段指示
されていない場合、図5および図6(a)〜(c)に対
して対応する態様で適用される。さらに、図5および図
6(a)〜(c)において、前述した全般または特定の
要素に明らかに対応するいくつかの要素の符号は、それ
らの配置および動作が既に明らかであり、図5および図
6(a)〜(c)を参照してさらに述べられないから、
省略される。逆に、図5および図6(a)〜(c)にお
いて、関連する記述があるかまたは図5および図6
(a)〜(c)が要素を明確にするのに役立つ場合、要
素の符号は一般的に繰り返され、付加される。
【0045】図5および図6(a)〜(c)に示す実施
形態は、各種ミスアライメントおよび動的ミスアライメ
ントを実質的に感知しない実際の構成であり、まだエン
コーダ読取ヘッドにおいてコンパクトで経済的な方法で
各種光学要素を位置決めし、製作し、組み立てるための
実質的なフレキシビリティを供給する。図5は、レーザ
ダイオード光源412Aおよびビームスプリッタ415
Xを含むスプリット光ビーム入力部410、格子ピッチ
Pを有するスケール格子430、共有ゾーン450、お
よび、1つ以上の電源および信号コネクタ461を有す
る光検出アセンブリ460A(象徴的に示す)を強調す
る。様々な実施形態において、ピッチPは0.4μmに
選択されている。しかしながら、様々な実施形態におい
て、ピッチPは、0.4μm未満から数ミクロンまでの
範囲から選択してもよい。
【0046】レーザダイオード光源421Aは電力を受
けてコヒーレント光を放射し、そして様々な実施形態に
おいて、集積コリメート要素を含み、平行光を放射す
る。様々な実施形態において、レーザダイオード光源4
12Aは、635nmの波長を有する光を放射するよう
に選択され、他の様々な実施形態においては、405n
mの波長を有する光を放射するように選択されるが、い
かなる有用な波長が用いられてもよい。様々な実施形態
において、垂直空洞表面放射レーザダイオードがレーザ
ダイオード光源412Aに使用される。ビームスプリッ
タ要素415Xは、レーザダイオード光源412Aから
の光ビーム401を受光し、公知の光学原理に従って2
つのスプットビーム401aおよび401bを生成す
る。
【0047】図5および図6(a)〜(c)に示す実施
形態および他の様々な実施形態において、例示したビー
ムスプリッタ415Xは、光ビーム401によって照射
される第1部分を有する図12(c)または(d)を参
照して以下に述べるビームスプリッタの1つ、または同
様の機能を提供する公知のまたは後に開発される偏光ビ
ームスプリッタなどのビームスプリッタである。しかし
ながら、他の様々な実施形態において、光ビーム401
によって照射されるビームスプリッタ415Xは、適切
に配置された「半銀メッキ」ビームスプリッタ、偏光ビ
ームスプリッタまたはそれらの一部など、公知のまたは
後に開発されるビームスプリッタ要素または要素の組み
合わせでもよく、それは、図12(a)〜(d)に示し
以下に述べる構成を含み、本発明の原理に従ってスプリ
ッと光ビームを生成するように動作可能なものであり、
そして、また特定の実施形態のために選択された特定光
検出器タイプに接続されて使用可能なものである。
【0048】ビームスプリッタ要素415Xは、前述し
たように、2つのスプッリト光ビーム401aおよび4
01bをエンコーダ読取ヘッド500の残り部分に入力
する。さらに、図6(a)〜(c)は、前述した一連の
光ビーム401,401a,401b,402a,40
2b,402ar,402br,403aおよび403b向
けの1つの例示的な通路構成を明確にする。
【0049】図6(a)に最も良く示されるように、後
の回折光ビーム403aおよび403bは、ビームスプ
リッタ415X近傍で収束する。ビームスプリッタ41
5Xは、後の回折光ビーム403aおよび403bを受
光し、それらをそれぞれ共有ゾーンに一直線にして反射
し伝送する。さらに、ビームスプリッタ415Xは、共
有ゾーンに一直線にして反射、伝送された光ビームが互
いに直交偏光されるように動作する。そして、一直線上
の直交偏光されたビームは、光検出アセンブリ460A
に入射する。
【0050】図5および図6(a)〜(c)に示す実施
形態および他の様々な実施形態において、後の回折光ビ
ーム403aおよび403bは、光ビーム401によっ
て照射される第1部分を有する同一のビームスプリッタ
415Xの第2部分をそれぞれ照射する。しかしなが
ら、他の様々な実施形態において、光ビーム403aお
よび403bによって照射されるビームスプリッタ/コ
ンバイナは、適切に配置された「半銀メッキ」ビームス
プリッタ、偏光ビームスプリッタ、またはそれらの一部
など、公知のまたは後に開発される光ビームスプリッテ
ィング/組み合わせ要素または要素の組み合わせでもよ
く、それは、以下に述べる図12(a)〜(d)に示す
構成を含み、特定の実施形態のために選択された特定タ
イプの光学検知器に接続されて動作可能なものである。
【0051】そして、一直線の直交偏光されたビーム
は、図5および図6(a)〜(c)に示す実施形態にお
いて、図23を参照して以下に述べる光検出器460P
と同様に配置され、動作する光検出アセンブリ460A
に入射する。そして、光検出アセンブリ460Aは、1
つ以上の信号を、1つ以上の電源および信号接続部46
1上に出力し、上記1つ以上の信号は、エンコーダ読取
ヘッドに対するスケール格子430の変位を決定するの
に用いられる。より一般的には、光検出アセンブリ46
0Aは、光検知器に入射する直交偏光ビームの光間の相
対位相を決定するのに用いられる信号を供給する公知の
または後に開発される光検出器とすることができる。様
々な代替検出手順は、当業者にとって明らかであろう。
また、検出手順の有益な記述は、図1および2と米国特
許'895,'085および'833に含まれる。
【0052】前述したように、様々な実施形態におい
て、ビーム401a,401b,403aおよび403
bに関連するビーム通路は、測定軸方向101に平行に
かつスケール格子430の名目上の平面に対して垂直に
配置された平面から離れてそれぞれの第1方向に傾斜
し、ビーム402a,402b,402arおよび402
brに関連するビーム通路は、測定軸方向101に平行に
かつスケール格子430の名目上の平面に対して垂直に
配置された平面から離れた反対方向に傾斜する。説明の
ため、図6(c)は、測定軸方向101に平行にかつス
ケール格子430の名目上の平面に垂直に配置された垂
直平面475、垂直平面475から離れてそれぞれの第
1方向に傾斜する傾斜面474、およびそれらの間の傾
角473を示す。また、傾角473は、ここでは、角度
「delta」または「δ」と呼ばれる。傾角473は、図
6(c)に示す実施形態において、示されるものより大
きくまたは小さくすることができ、それでも、装置のコ
ンパクト設計とパッケージを容易にすることができると
同時に、好ましくない様々な光ビームの混合または交差
を防止することができる。
【0053】また、垂直ビームスプリッティング高さ寸
法471が図6(c)に示され、スケール格子430の
名目上の平面の上方、ビームスプリッタ415Xなどの
ビームスプリッティング要素のビームスプリッティング
部分の高さに対応する。また、名目上の再帰反射器高さ
寸法472が図6(c)に示され、スケール格子430
の名目上の平面の上方、再帰反射器440または441
の反射面の最大高さに対応する。ビームスプリッティン
グ要素がビームスプリッタ415X、または図12
(a)〜(d)に示すビームスプリッタなどのビームス
プリッタである本発明による実施形態において、再帰反
射器高さ寸法472がより小さくされるときにピッチミ
スアライメントおよび動的ピッチミスアライメントなど
に関連するそのような実施形態における誤差が比較的減
少される傾向にあることが見つけられた。また、ビーム
スプリッティング要素が図11(a)〜(e)に示す読
取ヘッド格子などの読取ヘッド格子である本発明による
実施形態において、ビームスプリッティング高さ寸法4
71がより小さいかつ/または再帰反射器高さ寸法47
2がビームスプリッティング高さ寸法471に等しく近
くずとき、ピッチミスアライメントおよび動的ピッチミ
スアライメントなどに関連する誤差が比較的減少する傾
向にあることが見つけられた。
【0054】平面474および475、角度473、お
よび高さ471および472は、他の様々実施形態にお
ける同様の番号が付されたまたは明らかに類似する平
面、角度および高さの総称的に描かれたものを意味す
る。従って、それらの位置および値は、図6(c)に示
す実施形態によって限定されるものではない。より一般
的には、図5および図6(a)〜(c)の先の議論を含
む新たな包括的な議論は、要素および寸法の組み合わせ
において図5および図6(a)〜(c)に示す特定の要
素および寸法と異なる構成の符号を示す。従って、図5
および図6(a)〜(c)は、先の議論の総称的な部分
の意味および意図に関して限定するものとして解釈すべ
きでない。
【0055】図7は、従来の幾何学的成分と光路方向を
記述するために用いられる符号を明確にするための三次
元図である。図7は1組の直交するX,YおよびZ軸を
示す。X軸は、測定軸方向101に平行に配置されてい
る。Z軸は、名目上配置されたスケール格子の格子表面
に垂直に配置され、Y軸は、名目上配置されたスケール
格子の格子表面上でXおよびZ軸に直交して配置されて
いる。3つの角度は単位ベクトル601の直交成分を示
すのに使用され、それぞれは、図7に示すようなそれぞ
れの主軸から測定されたものである。単位ベクトル60
1とX軸との間に形成された角度はα、単位ベクトル6
01とY軸との間に形成された角度はβ、単位ベクトル
601とZ軸との間に形成された角度はガンマである。
従って、単位ベクトル601のそれぞれのX軸、Y軸、
Z軸成分は、図7に示すように、それぞれ、cosα、cos
β、cosγである。これと同じ用語は本発明による様々
な実施形態において様々な光ビーム通路の方向および関
係を記述するのに役立つ。
【0056】図8は、全般的な入力光線方向とスケール
格子430に類似する格子からの回折光線の結果的な円
錐状の分布とを、図7の用語を用いて示す三次元図であ
る。図8において、入力光線701は、入力角度(α,
β,γ)で格子702上を照射し、出力角度(α1,β
1,γ1)をそれぞれ有する各種回折光出力ビームが生
じる。各種回折出力ビームは、図8の矢印で示すよう
に、共に円錐703を規定する。格子702に入射する
ビームに対する入力角度とn次回折次数に対する出力角
度との間の関係は、次の通りである。
【0057】
【数1】
【0058】ここで、nは回折次数、λは波長、dは格
子ピッチである。また、格子ピッチは、ここでは、Pと
呼ばれる。当業者は、これらの式が、図6(c)に最も
良く示されているように傾角473が零に等しくない構
成を含む、本発明の原理によるエンコーダ読取ヘッド構
成の実施形態に対するエンコーダ読取部品の動作可能な
配置を決定するのに使用されてもよいことを、容易に理
解するであろう。
【0059】図9は誤差テーブル801を示し、それ
は、図1に対応する従来の光学式変位検出装置構成に対
する各種動的ミスアライメントおよびドリフトに関連す
る誤差の大きさを項目として記入する。コラムのトップ
に記入された個々の動的ミスアライメントおよびドリフ
トは、名目上記入された列左端からの個々の初期ミスア
ライメントまたは偏差(また、初期「静的」ミスアライ
メントまたは偏差と呼ばれる)の組み合わせにおいて生
じる。「ギャップ」は、名目上のスケール格子表面に対
して垂直方向に沿ったエンコーダ読取ヘッドとスケール
格子表面との間の分離を示す。本発明の原理によるエン
コーダ読取ヘッド構成上の意図された名目上の設計面に
おけるスケール格子表面は、零のギャップミスアライメ
ントを有する。
【0060】テーブル801上の全ての項目に対して、
名目上の波長λは0.635μm、名目上の角度αは3
8度(38π/180rad)、名目上の角度βは80度
(80π/180rad)、スケールの格子周期は0.4
μmである。さらに、結果は、図1に示すように、大部
分、エンコーダ読取ヘッド構成に対するものであり、こ
こでは、図1に示す要素102に対応する要素が、スケ
ール格子表面に対して10mmのビームスプリッティン
グ高さ寸法に位置決めされ、0.8μmの格子ピッチを
有する読取ヘッド格子である。テーブルの各項目は、ナ
ノメータの変位測定誤差に対応し、変位測定誤差は、項
目行の左に記入された個々の初期設置ミスアライメント
が項目列のトップに記入された個々の動的ミスアライメ
ントと組み合わされるときに現れる。各動的ミスアライ
メントは、基準位置測定が行われる時間と変位測定が行
われる時間との間に起こるアライメントにおける変化を
表す。従って、各項目は、動的ミスアライメントまたは
偏差による、基準位置と変位位置との間の、エンコーダ
読取ヘッド信号によって示される見掛けの変位に含まれ
る測定誤差である。
【0061】明確化させるための例として、テーブル8
01において、30分の設置ピッチミスアライメントが
与えられた場合、0.2秒の動的ロールまたはヨーミス
アライメントに関係する誤差は0.0nmである。同一
の設置ピッチミスアライメントに対して、0.0002
5μmの動的波長変化は1.0nmの大きさの誤差を生
成し、0.01mmの動的ギャップ変化は、87.3n
mの誤差を生成する。この87.3nmの誤差は、測定
軸に沿ったスケール格子に対するエンコーダ読取ヘッド
の見かけ上の幾何学的移動の結果であり、従って、それ
らの設計に関係なく、多種のエンコーダ読取ヘッド構成
に対して現れる誤差である。より重要なことには、本発
明による各種エンコーダ読取ヘッド実施形態の比較のた
めに、テーブル801の重要な側面は、この従来技術構
成におけるアークのわずか2秒の動的ピッチが全ての初
期アライメント状態に対して97.0nmの変位測定誤
差を生成することである。前述したように、動的ピッチ
ミスアライメントは、多くの実際のエンコーダ適用にお
ける条件を削除することが最も一般的に行われかつ/ま
たは困難なものの一つであり、よって、エンコーダ読取
ヘッド設計に対する特定の重要事項である。前述したよ
うに、動的ピッチ誤差は、図2および3に示す従来技術
構成によって、実質的に減少されるが、それらの構成は
前述した他の制限を有する。
【0062】図10は誤差テーブル901を示し、これ
は、図5および図6(a)〜(c)に示す基礎構成に対
応し、そして、図13および図14(a)〜(c)を参
照して以下に述べる、10mmのビームスプリッティン
グ高さ寸法471で位置決めされているビームスプリッ
タ415Xおよび5mmの再帰反射器高さ寸法472で
位置決めされている再帰反射器440および441を有
する基本構成により近い本発明による光学式変位検出装
置に対する各種動的ミスアライメントおよびドリフトに
関係する誤差の大きさを項目として記述する。テーブル
901の全ての項目に対して、名目上の波長λは0.6
35μm、名目上の角度αは38度(38π/180ra
d)、名目上の角度βは80度(80π/180rad)、
スケールの格子周期は0.4μmである。テーブル90
1の重要な側面は、本発明による基礎を成すエンコーダ
読取ヘッド実施形態が実質的に動的ピッチ誤差を排除す
ることである。本発明による基礎を成すエンコーダ読取
ヘッド実施形態は、図2および3に示す従来技術構成の
様々な前述した制限を克服すると同時に、この能力を達
成する。また、本発明による他の各種エンコーダ読取ヘ
ッド実施形態は、図4,5,6(a)〜(c),13,
14(a)〜(c),21,22(a)〜(c),24
(a)〜(c),25および26とそれらの述べた変形
に対応するものを含むが、それらに限定されることはな
く、図2および3に示す従来技術構成の前述した制限の
少なくとも1つを克服すると同時に、実質的に動的ピッ
チ誤差を減少する。
【0063】テーブル901に示す最も重要な誤差は、
動的波長偏差および動的ギャップ変化に対するものであ
る。動的ギャップ変化に関連する誤差は、テーブル90
1およびテーブル801において同一の大きさを有し、
前述されている。動的波長偏差に関連する誤差は、様々
な実施形態において、より安定した光源および/または
改良された温度制御を使用することによって克服される
かもしれない。しかしながら、また本発明の原理による
各種エンコーダ読取ヘッド構成が動的波長偏差に関連す
る誤差の大きさに影響を及ぼすことが求められ、よっ
て、それは、図15〜20を参照してさらに以下に述べ
られる。
【0064】図11(a)〜(e)は、本発明による様
々なエンコーダ読取ヘッド実施形態のビームスプリッテ
ィング部分に使用可能な第1から第5読取ヘッド格子構
成の動作を明確にするための三次元図である。各図は読
取ヘッド格子上の仮想の隙間を示す。これらの隙間は、
物理的要素ではないが、図における光ビームの通路を明
確にするためのみに描かれている。
【0065】図11(a)は、入力ビーム401が0次
ビームの伝送によってかつ1次ビームまたはさらに高い
次数の回折ビームの伝送によってスプリットビーム40
1aおよび401bを生成するための第1格子ピッチを
有する第1部分416を照射する構成を有する読取ヘッ
ド格子要素415Aを示す。図11(a)〜(e)に示
すビーム401,401a,401b,403aおよび
403bは、図4,5および6(a)〜(d)を参照し
て、総括的に示され、前述されている。後の回折光ビー
ム403aおよび403bは、図示するように、第1格
子ピッチを有する第2部分を照射し、第2部分はビーム
403bを0次ビームとして伝送しビーム403bを1
次またはさらに高い次数の回折光として伝送し、ビーム
403aおよび403bを共有ゾーン450に一直線に
して導く。様々な実施形態において、第1読取ヘッド格
子は、その実施形態で用いられるスケール格子のピッチ
と同一である。読取ヘッド格子要素415Aは、前述し
たように「交差ビーム」を防止するすなわちスプリット
ビーム401aおよび401bからの光が共有ゾーン4
50に到達する前に共通路を共用しないエンコーダ読取
ヘッド実施形態に用いてもよい。しかしながら、共有ゾ
ーンにおける結果として生じる照明特性は、それ自身に
よって、相対変位の方向を示さないので、用途が制限さ
れる。この問題は、図11(d)または(e)を参照し
て以下に述べる方法でエンコーダ読取ヘッドビームを偏
光することによって改善されるかもしれないが、読取ヘ
ッド格子要素から離れたビーム通路に偏光子を挿入し、
以下に図23を参照して述べる光検出器などの偏光検知
器を用いる必要がある。
【0066】図11(b)は、第2部分417が第1部
分416の第1格子ピッチと異なる第2格子ピッチを有
することを除いて、読取ヘッド格子415Aと同様に動
作する構成を有する読取ヘッド格子415Bを示す。従
って、ビーム403aは、共有ゾーン450上を透過し
たビーム403bとわずかにそれた1次またはより高い
次数の回折ビームとして回折され、共有ゾーン450
で、干渉パターン451によって概念的に表される干渉
パターンを発生する。干渉パターン451は、スケール
格子変位に対応して空間的に移動する。干渉パターン4
51の移動は、求積信号を直接生成する求積アレイまた
は干渉パターンの移動が高い解像度で撮像されデジタル
的に解析されることを許すアレイの使用を含む、公知ま
たは現在商業的に利用可能な様々な光検出アレイによっ
て定量的に検出することができる。
【0067】図11(c)は、読取ヘッド格子要素41
5Bと同じ結果を生成する構成を有する読取ヘッド格子
要素415Cを示す。読取ヘッド格子要素415Cにお
いて、第1部分416および第2部分417は同じ格子
ピッチを有するが、光学くさび要素491が追加されて
いる。従って、ビーム403bは、回折次数ビーム40
3aとわずかにそれた0次ビームとして共有ゾーン45
0を透過し、共有ゾーン450で、干渉パターン451
によって概念的に表される干渉パターンを発生する。
【0068】読取ヘッド格子要素415Bまたは415
Cは、前述したように「交差ビーム」を防止する、すな
わち、スプリットビーム401aおよび401bから発
生する光が共有ゾーン450に到達する前に共通路を共
有しないエンコーダ読取ヘッド実施形態に用いられても
よい構成を有する。
【0069】図11(d)は、共有ゾーン上で直線上に
整列されたビームがさらに相互に直交偏光されることを
除いて、読取ヘッド格子要素415Aと同じ結果を生成
する読取ヘッド格子要素415Dを示す。読取ヘッド格
子要素415Dにおいて、第1部分416および第2部
分417は同じ格子ピッチを有するが、第1偏光子49
2および第2偏光子493が配置され、共有ゾーン45
0に入射する前にビーム403aおよび403bが相互
に直交偏光されることを保証する。読取ヘッド要素41
5Dは、前述したように「交差ビーム」を防止する、す
なわち、スプリットビーム401aおよび401bから
発生する光がそれぞれ偏光子493および492に到達
する前に共通路を共有しないエンコーダ読取ヘッド実施
形態に用いられてもよい構成を有する。共有ゾーンにお
ける照明特性は、以下に図23を参照して説明する光検
出器などの偏光検知器を使用して検知してもよい。
【0070】図11(e)は、スプリットビーム401
aおよび401bがさらに相互に直交偏光されることを
除いて、読取ヘッド格子要素415Aと同じ結果を生成
する構成を有する読取ヘッド格子要素415Eを示す。
読取ヘッド格子415Eにおいて、第1部分416およ
び第2部分417は、同じ格子ピッチを有する。第1偏
光子494および第2偏光子495が配置され、結果と
して生じたビームが交差または共通ビーム路を共有する
前に分岐ビーム401aおよび401bが相互に直交偏
光されることを保証する。さらに、第1偏光子494お
よび第2偏光子495は、また、それぞれ、ビーム40
3aおよび403bをフィルタリングし、それらがビー
ム401aおよび401bと同じ方向に相互に直交偏光
されるように配置される。スプリットビーム401aお
よび401bの初期偏光のため、交差ビームおよび/ま
たは共通ビーム路を共有するビームは、ビーム403a
および403bの最終フィルタリングによって取り除か
れる。従って、読取ヘッド格子要素415Eは、前述し
たようにビームオフセットを含まないおよび/または前
述したように感知できるほどの傾角を含まない構成を含
む本発明によるエンコーダ読取ヘッド実施形態に使用さ
れてもよい。共有ゾーンにおける照明特性は、以下に図
23を参照して説明する光検出器などの偏光検知器を使
用して検知してもよい。
【0071】図12(a)〜(d)は、本発明による様
々なエンコーダ読取ヘッド実施形態のビームスプリッテ
ィング部に使用可能な第1から第4のそれぞれのビーム
スプリッタ構成の動作を明確にするための三次元図であ
る。各図はビームスプリッタの表面上の仮想開口を示
す。これらの開口は、物理的要素ではなく、図中の光ビ
ームの通路を明確にするために描かれている。図12
(a)〜(d)に示すビームスプリッタ構成は、図11
(a)および(c)〜(e)に示す対応する読取ヘッド
構成に類似する。しかしながら、図12(a)〜(d)
において、第1部分416および第2部分417で、ビ
ーム401bおよび403aは、それぞれ、図11
(a)および(c)〜(e)に示すような水平格子表面
で回折されるというよりむしろ、鉛直に配置された部分
反射ビームスプリッタインタフェース418で反射され
る。各ビームスプリッタ構成は、示された類似読取ヘッ
ド格子構成と同じ共有ゾーン450における結果を有
し、同様に、本発明による同様のエンコーダ読取ヘッド
実施形態に使用されてもよい。これらの動作は、当業者
には明らかであろう。
【0072】図12(a)は、図11(a)に示す読取
ヘッド格子要素415Aの構成に類似する構成を有する
ビームスプリッタ要素415Fを示す。図12(b)
は、図11(c)に示す読取ヘッド格子要素415Cの
構成に類似する構成に追加された光学くさび要素491
を有するビームスプリッタ要素415Gを示す。図12
(c)は、図11(d)に示す読取ヘッド格子要素41
5Dの構成に類似する構成において、ビーム403aお
よび403bが共有ゾーン450に入射する前に相互に
直交偏光されることを保証するように配置された第1偏
光子492および第2偏光子493を有するビームスプ
リッタ要素415Hを示す。図12(d)は、エンコー
ダ読取ヘッドにおいて、結果的に生じたビームが「交
差」または共通ビーム路を共有する前にビーム401a
および401bが相互に直交偏光されること、結果的に
生じたビームが「交差」または共通ビーム路を共有した
後にビーム401aおよび401bが相互に直交偏光さ
れることを保証する図11(e)に示す読取ヘッド格子
要素415Eの構成に類似する構成上に配置された第1
偏光子494および第2偏光子495を有するビームス
プリッタ415Jを示し、第1偏光子494および第2
偏光子495は、ビーム403aおよび403bをフィ
ルタリングし、その結果、それらは、それぞれ、ビーム
401aおよび401bと同じ方向に相互に直交偏光さ
れる。
【0073】図11(a)〜(e)および図12(a)
〜(d)に示す読取ヘッド格子構成の全てに関して、各
要素の動作可能部分は、光ビームがぶつかる部分であ
る。従って、様々な実施形態において、これらの部分
は、それらが本発明の原理に従って、動作可能なエンコ
ーダ読取ヘッドビーム通路に関して位置決めされる限
り、より分離される、あまり分離されない、集合アセン
ブリまたは分割要素として提供されるなどしてもよい。
【0074】図13は、本発明の第3実施形態による光
学式変位検出装置構成の三次元概念図である。図14
(a)〜(c)は、それぞれ、図13に示す光学式変位
検出装置の側面図、上面図、および端面図である。図1
3および図14(a)〜(c)に示す実施形態は、再帰
反射器440および441の位置を除いて、図5および
図6(a)〜(c)に示す実施形態に類似する。図5お
よび図6(a)〜(c)を参照した全般的な議論は、別
段指示されていなければ、対応する方法で、図13およ
び図14(a)〜(c)に適用される。従って、図13
および図14(a)〜(c)において、前述した全般の
または特定の要素に明らかに対応するいくつかの要素の
配置および動作は既に明らかにされているから、それら
の要素の符号は省略される。逆に、図13および図14
(a)〜(c)において、要素の符号は、一般的には、
関連する記述があるまたは図13および図14(a)〜
(c)がそのような要素をさらに明確にするために役立
つ場合、繰り返されまたは追加される。
【0075】図13および図14(a)〜(c)に示す
実施形態は、実質的には、各種ミスアライメントおよび
動的ミスアライメントを感知せず、さらに、エンコーダ
読取ヘッドにおいてコンパクトで経済的な方法で様々な
光学部品を製作し、位置決めし、そして組み立てること
に対する実質的なフレキシビリティがある実用的な構成
である。図13は、第1ゾーン431上のスケール格子
430を照射するスプリット光ビーム401aおよび4
01bと光ビーム401aおよび401bのそれぞれの
照射点を経て測定軸方向101に平行に伸びる仮想ライ
ン1201との間に形成される角度を強調する。図13
に示す角度は、図7で規定された角度αに対応する。従
って、角度αは、図14(c)に最も良く表されるよう
に、平面474上にある。動的ミスアライメントまたは
ドリフトに関する各種誤差は、角度αに対する様々な設
計値に関連付けて以下にさらに述べる。
【0076】また、図13および図14(a)〜(c)
は、それぞれ、光ビーム402a,402ar,402b
および402brに対して比較的短い光路長を生じる再帰
反射器440および441に対する構成および/または
高さを強調する。前述したように、ビームスプリティン
グ要素が図12(a)〜(d)に示すビームスプリッタ
などである本発明による実施形態において、ピッチアラ
イメントおよび動的ピッチアライメントなどに関するそ
のような実施形態における誤差は、再帰反射器472高
さ寸法472が減少されるにつれて減少される傾向があ
ることが見つけられた。さらに、より短い光路長は、光
源の波長における動的変化に対するエンコーダ読取ヘッ
ドの感度を減少させる。また、それは、エンコーダ読取
ヘッドをよりコンパクトにすることを許可する。この模
範的な構成に対するビームスプリッティング高さ寸法4
71および再帰反射器高さ寸法472は、図14(a)
および(c)に最も良く表されている。
【0077】また、図14(a)は、模範的な読取ヘッ
ド部品ハウジング1225の一部、および読取ヘッド部
品ハウジング1225とスケール格子430の表面の間
のギャップ寸法1220を示す。読取ヘッド構成ハウジ
ング1225の一部は、図13および図14(b),
(c)には示されていないので、光路はより明らかに示
されるかもしれない。関連する光路を短くするために、
光ビーム検出要素420および421、および再帰反射
器440および441をスケールに対してどの程度近づ
けられるかを制限する要因は、所望の動作ギャップ寸法
1220、および読取ヘッド部品ハウジング1225内
の実際の壁厚さおよび実装配置である。様々な実施形態
において、短い光路長およびコンパクトなエンコーダ読
取ヘッドを達成するために、光ビーム指向要素420お
よび421および/または再帰反射器440および44
1の底のエッジは、光路クリアランス考慮と所望の動作
可能ギャップ寸法1220によって課される設計上の制
約に対する考慮によって、読取ヘッド部品ハウジング1
225の底近傍に動作可能に位置決めされる。より小さ
いギャップ寸法が様々な光路を短くして誤差を減少さ
せ、大きなギャップ寸法が設置を簡素化することを考慮
すると、様々な実施形態において、所望のギャップ寸法
1220は、例えば1〜2mm程度になるかもしれな
い。
【0078】図13および図14(a)〜(c)に示す
ように、光ビーム通路402a,402ar,402bお
よび402brは、それぞれ、図14(a)に最も良く表
される鉛直分離角度成分1221と、図14(c)に最
も良く表される傾角473(“delta”)によって、光
ビーム通路401a,403a,401bおよび403b
からオフセットされる。鉛直分離角度成分1221およ
び傾角473は、図14(c)に示す仮想寸法ボックス
1230によって強調されるように、関連するエンコー
ダ読取ヘッドの高さおよび/または幅を減少させるよう
に、組み合わせて選択されてもよい。傾角473が減少
されると、光ビーム指向要素420,421と再帰反射
器440,441の間の光ビームクリアランスを維持す
るために、寸法ボックス630の高さは増す必要があ
り、これは増したエンコーダ読取ヘッド高さに対応す
る。同様に、鉛直分離角度成分1221が減少される
と、光ビームクリアランスを維持するために、寸法ボッ
クス630の幅は増す必要があり、これは増したエンコ
ーダ読取ヘッド幅に対応する。平面474および47
5、角度1221および473、および高さ471およ
び472は、一般的に、他の様々な実施形態における平
面、角度、高さに類似して描かれる傾向にある。従っ
て、それらの位置および値は、図13および図14
(a)〜(c)に示す実施形態によって限定されること
はなく、特定の用途において所望される全体のエンコー
ダ読取ヘッド寸法を達成するように選択される。さら
に、図13および図14(a)〜(c)は、要素および
寸法のそれらの組み合わせにおいて特定の要素と示され
た寸法と異なる本発明によるいくつかの追加された実施
形態を示す。従って、図13および図14(a)〜
(c)は、上述した教示に関して限定されるものとして
解釈されることはない。
【0079】図15〜20は、図7,8を参照して前述
した角度αと、図6(c)および図14(c)を参照し
て前述した傾角“delta”に対する望ましい寸法を求め
るのに有用な情報を示す。
【0080】図15は、本発明による光学式変位検出装
置における様々な入射ビーム角度αでの動的ギャップミ
スアライメントおよび波長変化に対する誤差感度データ
を示し、ここでは、スケール格子ピッチは0.4μm、
光源は公称635nmの波長を有し、ビームスプリッタ
はスケール格子表面上方の高さ10mmで位置決めさ
れ、再帰反射器はスケールから再帰反射器のコーナまで
の通路長が10mmになるように位置決めされ、角度α
はスケール格子溝およびスケールに対して垂直である入
射面にあり(すなわち、角度deltaは0度(0rad))、
そして、静的ピッチミスアライメントは0.5度(0.
5π/180rad)にセットされている。曲線1301
は、光源波長が動的に0.25nmずつ変化するとき
に、角度αの様々な値で結果として生じる動的誤差を示
す。曲線1302は、10μmの動的ギャップ変化があ
るときに、角度αの様々な値で結果として生じる動的誤
差を示す。図10を参照して前述したように、これら
は、本発明による様々な実施形態における最も大きい残
存する動的誤差になる傾向があり、よって、さらにこれ
らの動的誤差を減少させる設計値を選択するのに特に有
用である。
【0081】波長とスケール格子ピッチの記載した組み
合わせであれば、αが約50度(50π/180rad)
から10度(10π/180rad)までの範囲にあると
き、関連するエンコーダ読取ヘッドは動作可能である。
しかしながら、曲線1301および1302によって示
されるように、読取ヘッドパラメータの記述された組み
合わせに関して、αが約40度(40π/180rad)
より大きいとき、動的波長変化およびギャップ変化に関
連する誤差は、急速に増加する。従って、本発明による
様々な実施形態において、エンコーダ読取ヘッドの部品
は、αが40度(40π/180rad)以下になるよう
に構成される。
【0082】図16は、角度αに対する設計値を選択す
るための追加設計考慮事項を示す。図16は、1.0n
mの公称直径と635nmの波長を有するビームが、角
度αの様々な値で、0.4μmの格子ピッチを有するス
ケール格子に、このスケール格子の表面上方の高さ5.
0nmから導かれると仮定する。図16に示すテーブル
の第2列は、第1列に示す角度αと対比して再帰反射器
で結果として生じる最大ビーム横断面寸法を比較するデ
ータを示す。図16に示すテーブルの第3列は、第1列
に示す角度αと対比してスケール格子表面上方の高さ
5.0mmでビーム指向要素として使用されるミラー間
の距離を比較するデータを示す。結果として生じる最大
ビーム横断面寸法は、角度αが10度(10π/180
rad)であるときの4.6mmから角度αが40度(4
0π/180rad)であるときの0.9mmまで変化す
る。ビーム指向ミラー間の結果として生じる距離は、角
度αが10度(10π/180rad)であるときの5
6.7mmから角度αが40度(40π/180rad)
であるときの11.9mmまで変化する。
【0083】本発明による様々な実施形態において1つ
の設計考慮事項は、再帰反射器上の点が伸ばされて再帰
反射要素の開口を一杯にし、これにより、光を浪費し、
および/または再帰反射器の不完全なエッジに落ちるこ
とである。他の設計考慮事項は、ビーム指向ミラー間の
距離がエンコーダ読取ヘッドの全長を決定することであ
る。4.6mmのビーム横断面は、比較的大きな再帰反
射器要素を要求し、比較的大きなエンコーダ読取ヘッド
にする。同様に、56.7mmのミラー間距離は、比較
的大きなエンコーダ読取ヘッドにする。よって、より小
さい角度αが、図15に示すように、一般的に様々な動
的誤差に対する感度を減少させても、様々な実施形態に
おいて、角度αが20度(20π/180rad)以上に
され、エンコーダ読取ヘッドに対してより小さい全体サ
イズを可能にする。
【0084】図17は、別段示されなければ、図15を
参照して前述したエンコーダパラメータに対する様々な
入射ビーム角度αと様々な傾角(delta)での動的ギャ
ップミスアライメントに対する誤差感度データを示すグ
ラフである。動的ギャップ変化は、10μmである。曲
線1501〜1503は、それぞれ、傾角delta=0度
(0rad)、delta=15度(15π/180rad)、delt
a=45度(45π/180rad)に対応し、ほとんど区
別が付かない。しかしながら、曲線1501および15
02によって最も良く示されるように、読取ヘッドパラ
メータの記述された組み合わせに対して、αが約40度
(40π/180rad)より大きいときに、動的ギャッ
プ変化に関する誤差はより急速に増す。従って、本発明
による様々な実施形態において、エンコーダ読取ヘッド
の部品は、αが40度(40π/180rad)以下であ
るように構成される。
【0085】図18は、635nmに代わる公称405
nmの光源波長を除いて、図17に示すグラフに一致す
るグラフである。曲線1601〜1603は、それぞ
れ、傾角delta=0度(0rad)、delta=15度(15π
/180rad)、delta=45度(45π/180rad)に
対応し、ほとんど区別が付かない。図17に示す結果と
比較すると、減少された光源波長は、読取ヘッドパラメ
ータの記述された組み合わせに対して、ギャップ変化に
よる動的誤差を減少させる。さらに、動的ギャップ変化
に関する誤差は、角度αに対して、動作範囲の60度
(60π/180rad)に向けて比較的緩やかに増す。
よって、本発明による様々な実施形態において、エンコ
ーダ読取ヘッドの部品は、αが60度(60π/180
rad)以下であるように構成される。しかしながら、角
度αが45度(45π/180rad)以下で波長および
格子ピッチが記述したとおりであるときに、動的ギャッ
プ変化に関する誤差が約50nm以下の値に制限される
から、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが45度(4
5π/180rad)以下であるように構成される。
【0086】図19は、別段示されていなければ、図1
5を参照して前述したエンコーダパラメータに対して、
様々な入射ビーム角度と様々な傾斜平面角度での動的波
長ドリフトに対する誤差感度データを示すグラフであ
る。曲線1701〜1703は、それぞれ、傾角delta=
0度(0rad)、delta=15度(15π/180rad)、
delta=45度(45π/180rad)に対応する。光源
波長は動的に0.25nmずつ変化する。この動的光源
波長変化は、実質的に、図17および図18を参照して
前述したギャップ変化による動的誤差より大きな動的誤
差を生成する。従って、エンコーダ読取ヘッドの光源が
不安定性を見せるタイプである場合、高い精度のため
に、この感度を減少させる角度αを選択することが特に
重要である。曲線1701および1702に関して、動
的波長変化に関する誤差は、角度αに対して、動作範囲
の40度(40π/180rad)に向けて比較的緩やか
に増す。よって、本発明による様々な実施形態におい
て、エンコーダ読取ヘッドの部品は、αが40度(40
π/180rad)以下であるように構成される。しかし
ながら、曲線1703に関しては、角度delta=45度
(45π/180rad)に対応し、誤差は、角度αに対
してより急速に増す。よって、本発明による様々な他の
実施形態において、エンコーダ読取ヘッドの部品は、α
が30度(30π/180rad)以下であるように構成
される。
【0087】図20は、635nmに代わる公称405
nmの光源波長を除いて、図19に示すグラグに一致す
るグラフである。曲線1801〜1803は、それぞ
れ、傾角delta=0度(0rad)、delta=15度(15π
/180rad)、delta=45度(45π/180rad)に
対応し、ほとんど区別が付かない。図19に示す結果と
比較すると、減少された光源波長は、読取ヘッドパラメ
ータの記述された組み合わせに対して、波長変化による
動的誤差を減少させる。さらに、動的波長変化に関する
誤差は、角度αに対して、動作範囲の60度(60π/
180rad)に向けて比較的緩やかに増す。よって、本
発明による様々な実施形態において、エンコーダ読取ヘ
ッドの部品は、αが60度(60π/180rad)以下
であるように構成される。しかしながら、角度αが45
度(45π/180rad)以下で波長および格子ピッチ
が記述したとおりであるときに、波長変化に関する誤差
が約100nm以下の値に制限されるから、エンコーダ
読取ヘッドの部品は、αが45度(45π/180ra
d)以下であるように構成される。
【0088】図21は、本発明の第4実施形態による光
学式変位検出装置構成の三次元概念図である。図21に
示す構成は、図6(c)に示す傾角473が図21に構
成において零に選択されていることを除いて、図5およ
び図6(a)〜(c)に示す構成に類似する。傾角が零
であるため、図21に示す実施形態は、比較的狭いエン
コーダ読取ヘッドを製作することを可能にする。しかし
ながら、傾角が零であるときに、第1ゾーン431で光
ビーム401a,401b,402aおよび402bか
らと第2ゾーン432で光ビーム402ar,402br,
403aおよび403bから生じる0次反射ビームは、
前述したように、交差ビームになる。従って、図21に
示す構成に関して、スプリット光ビーム入力部410の
ビームスプリッティング要素415は、図11(e)に
示す読取ヘッド格子または図12(d)に示すビームス
プリッタなどのような、交差ビームを分離しまたは析出
する偏光要素を組み込むべきである。さらに、光検出ア
センブリ460は、図23を参照して以下に述べる光検
出器460Pなどの偏光要素を含むべきである。さら
に、一般的には、光検出アセンブリ460は、光検出器
に入射する直交偏光ビームの光間の相対位相を求めるの
に使用可能な信号を供給する公知のまたは後に開発され
る光検出器とすることができる。様々な代替検出手順
は、当業者には明らかであろう。また、検出手順の教示
的記述は、図1および2の議論、米国特許'895,'085お
よび'833に含まれる。
【0089】図22(a)は、本発明の第5形態による
光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。
図22(b)は、図22(a)に示す光学式変位検出装
置の上面図、図22(c)は、図22(a)に示す光学
式変位検出装置の端面図である。図22(a)〜(c)
に示す構成は、スケール格子430を照射しまたはそれ
から回折される光ビームのそれぞれの一部が、図22
(b)に示す符号が付された光ビーム部分によって最も
良く示されるように、測定軸方向101に平行にかつ照
射または回折のそれぞれの点を経て伸びる仮想ラインに
関して同じ角度を形成するようにエンコーダ読取ヘッド
の部品が配置されていることを除いて、図13および図
14(a)〜(c)に示す構成に類似する。そのような
構成は、前述した式(1)〜(3)に従って設計するこ
とができる。
【0090】そのような構成において、適切な傾角を用
いると、光ビーム指向要素420,421と再帰反射器
440,441は、図22(c)に最も良く示すよう
に、ほぼ同じ高さに位置決めされ、様々な実施形態にお
いて、結果、比較的小さい全高を有する読取ヘッドにな
る。しかしながら、スケール格子430を照射しまたは
それから回折される光ビームのそれぞれが測定軸方向1
01に平行に伸びる仮想ラインに関して同じ角度を形成
するため、第1ゾーン431における光ビーム401
a,401b,402aおよび402bからと第2ゾー
ン432における光ビーム402ar,402br,403
aおよび403bから生じる0次反射ビームは、前述し
たように、交差ビームになる。従って、図22(a)〜
(c)に示す構成に関して、スプリット光ビーム入力部
410のビームスプリッティング要素415は、図11
(e)に示す読取ヘッド格子または図12(d)に示す
ビームスプリッタなどのような、交差ビームを分離しま
たは析出する偏光要素を組み込むべきである。さらに、
光検出アセンブリ460は、図21を参照して前述した
ように、図23を参照して以下に述べる光検出器460
Pなどの偏光要素を含むべきである。
【0091】図23は、偏光構成を含む光検出器460
Pの側面図である。従って、光検出器460Pは、交差
ビームを含む本発明による様々な実施形態において、有
用である。より一般的には、光検出器460Pは、いか
なる理由でも光ビーム403aおよび403bが共有ゾ
ーン450で相互に直交偏光される様々な実施形態にお
いて有用である。動作中に、直交偏光された光ビーム4
03aおよび403bは、ビームスプリッティング要素
415から共有ゾーン450内に光検出器460Pに向
かう整列された光路に沿って放射される。ビームスプリ
ッタ4606は、直交偏光された光ビーム403aおよ
び403bを2つの検波ビームに分ける。第1スプリッ
ト検波ビームは、1/4波長板4653および偏光子4
671を通過して光検出器要素4681に向かう。第2
スプリット検波ビームは、偏光子4672を通過して光
検出器要素4682に向かう。偏光子4671および4
672は、それぞれ、それらに到達する直交偏光された
ビーム間で名目上45度(45π/180rad)の方向
で配置され、さらに、相互に直交偏光された光が通過す
るように配置される。1/4波長板4653は、出力光
ビームの1つを1/4波長または90度(90π/18
0rad)遅延させる。従って、検出器4681は、検出
器4682によって検出された信号に対して90度(9
0π/180rad)位相がずれた信号を検出し、公知の
求積信号フォーマットを1つ以上の信号ライン461に
供給する。本発明のこの実施形態において、光検出器4
60Pは、1つの集積ユニットとして示されている。し
かしながら、検出器の他の構成は、当業者にとっては明
らかであろうように、図23に示す構成と同じ目的を達
成するのに使用されるかもしれない。
【0092】図24(a)は、本発明の第6実施形態に
よる光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図であ
る。図24(b)は図24(a)に示す光学式変位検出
装置の上面図、図24(c)は図24(a)に示す光学
式変位検出装置の端面図である。図24(a)〜(c)
に示す構成は、図22(a)〜(c)に示す構成に類似
する。エンコーダ読取ヘッドの部品は、スケール格子4
30を照射しまたはそれから回折される光ビームのそれ
ぞれの一部が、測定軸方向101に平行にかつ照射また
は回折のそれぞれの点を経て伸びる仮想ラインに関して
同じ角度を形成するように、配置されている。しかしな
がら、図22(a)〜(c)に示す構成に対して、第1
ゾーン431および第2ゾーン432における光ビーム
の照射点は、それぞれ、図24(b)に最も良く示され
るように、測定軸方向に沿って分離されている。その結
果、図24(a)に示すライン2201および2202
によって表される0次反射通路は、光ビーム指向要素4
20,421および再帰反射器440,441の有効開
口の外に落ち、潜在的交差ビームを排除する。従って、
図24(a)〜(c)に示す構成は、光ビーム通路また
は光検出器において偏光子を必要としない。しかしなが
ら、図22(a)〜(c)に示す構成と同様に、そのよ
うな構成において、光ビーム指向要素420,421お
よび再帰反射器440,441は、ほぼ同様の高さで位
置決めされ、結果、様々な実施形態において比較的小さ
い全高を有する読取ヘッドにする。
【0093】図25は、本発明の第7実施形態による光
学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。図
25に示す構成において、光学読取ヘッド部品は、光ビ
ーム通路402a,402ar,402bおよび402br
が光ビーム通路401a,403a,401bおよび4
03bよりスケール格子に近くなるように位置決めされ
る。この構成は、交差ビームを排除する傾角で用いられ
るかもしれないので、構成上偏光子を必要としない。代
わりに、交差ビームを排除しない傾角に対しては、スプ
リット光ビーム部410のビームスプリッティング要素
415は、前述したように、交差ビームを析出する偏光
子を含むかもしれない。
【0094】図26は、本発明の第8実施形態による光
学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図である。図
26に示す構成において、スケール格子430は透過格
子であり、再帰反射器440,441は、透過した回折
次数を受光するように位置決めされている。上記構成が
透過した0次ビームが光ビーム指向要素420,421
と再帰反射器440,441の有効開口の外に落ちるよ
うに配置されると、ライン2401〜2404によって
表されるように、交差ビームは、構成から排除されるの
で、使用される傾角に関わらず、構成上偏光子を必要と
しない。代わりに、交差ビームを排除しない傾角に対し
ては、スプリット光ビーム部410のビームスプリッテ
ィング要素415は、前述したように、交差ビームを析
出する偏光子を含むかもしれない。
【0095】図27は、本発明による様々な実施形態に
おいて使用可能な第1例の透明ブロック構成を示す三次
元図である。様々な光ビーム通路上の屈折効果は、図2
7においては無視されているが、そのような効果に必要
である調整は、当業者によって容易に理解されるであろ
う。図27は、ビームスプリッティング要素415を提
供するために、半銀メッキミラーなどを含むように製作
されたインタフェースで結合されている第1ブロック部
2510および第2ブロック部2515を含む透明ブロ
ック2500を示す。第1ブロック部2510は、端面
2502および直交再帰反射面2504および2506
を含み、それらは反射するように全てコーティングされ
ている。第2ブロック部2515は、端面2503およ
び直交再帰反射面2505および2507を含み、それ
らは反射するように全てコーティングされている。透明
ブロック2500は、図21を参照して前述したビーム
通路構成およびエンコーダ読取ヘッド動作特性を提供す
るのに使用可能である。従って、透明ブロック2500
は、また、図21を参照して前述したように、交差ビー
ムを析出するために、図12(d)に示すビームスプリ
ッタなどと同等の偏光機能を提供する必要がある。様々
な実施形態において、これは、ビーム401a,403
a,401bおよび403bが反射される端面2502
および2503の一部に相互直交偏光子を組み込むこと
によって達成される。
【0096】透明ブロック2500は、非常にコンパク
トで寸法的に安定したエンコーダ読取ヘッドアセンブリ
を提供するのに使用可能である。透明ブロック2500
は、個々の光学要素の各種組み合わせを共に接合しまた
は共に製作することによって製作されるかもしれない。
光学部品は、少数のより複雑な個々の光学要素または多
数のあまり複雑でない個々の光学要素を備えるかもしれ
ない。個々の要素は、光学部品の実用的でコンパクトで
正確な製作を許す接合面(図示せず)の組み合わせに沿
って結合されるかもしれない。光学部品は、さらに、様
々な光源、光検出器構造および/またはエンコーダ読取
ヘッド装着要素に結合されるための装着対策を組み込む
かもしれない。従って、図27に示す構成は、模範的な
構成だけであり、限定する意図はない。
【0097】図28は、本発明による様々な実施形態に
おいて使用可能な第2例の透明ブロック構成を示す三次
元図である。図29(a)および(b)は、それぞれ、
図28に示す透明ブロック構成によって提供されるビー
ム通路を明確にするための側面図および端面図である。
様々な光ビーム通路上の屈折効果は、全ての図に含まれ
ている。図28は、光ビーム401を透明ブロック26
00に入力するコリメイトレンズ413を含む光源41
2を示す。光検出器460が、また、示されている。透
明ブロック2600は、左半分ブロック部2610およ
び右半分ブロック部2615を含む。上左半分部分26
12および上右半分部分2617は、ビームスプリッテ
ィング要素415を提供するために、半銀メッキミラー
などを含むように製作されたインタフェースで結合され
る。左半分ブロック部2610は端面2602と直交再
帰反射面204および2605の左半分を含み、それら
は反射するように全てコーティングされ、そして、図2
9(a)および(b)に最も良く示されるように、共に
再帰反射器440を備える。右半分ブロック部2615
は端面2603と直交再帰反射面2604および260
5の右半分を含み、それらは反射するように全てコーテ
ィングされ、そして、図29(a)および(b)に最も
良く示されるように、共に再帰反射器441を備える。
透明ブロック2600は、例えば、公称の再帰反射器高
さ寸法472が適切に選択されたときに、図5および図
6(a)〜(c)または図13および図14(a)〜
(c)を参照して前述したビーム通路構成およびエンコ
ーダ読取ヘッド動作特性を提供するのに使用可能であ
る。透明ブロック2600は、適切な非零の傾角473
を提供する。従って、図27に示すブロック構成に対し
て、交差ビームは排除され、偏光子は必要ない。
【0098】様々な実施形態において、透明ブロック2
600は、図12(b)を参照して前述した光学くさび
要素491と同じ機能を提供する光回折要素(図示せ
ず)を組み込む。光回折要素は、ビーム403aおよび
403bがそれぞれ単に反射される端面2602または
2603の一部に組み込まれ、アレイ検出器を使用し
て、図12(b)を参照して述べた干渉縞パターン45
1などの干渉縞パターンを検出する光検出手順の使用を
可能にする。結果生じた干渉パターンは、スケール格子
変位に対応して空間的に移動する。干渉パターンの移動
は、公知のおよび/または現在商業的に利用可能な各種
の光検出アレイ技術によって定量的に検出することがで
きる。様々な代替実施形態において、透明ブロック26
00に使用される光検出器460は、直接求積信号を生
成する求積アレイの使用を含み、様々な他の実施形態に
おいて、光検出器460は、線形または2次元CCDア
レイなどの使用を含み、干渉パターン移動が高解像度で
撮像されてデジタル的に解析されることを許す。これら
のアレイは、例えば接着手段によって、透明ブロック2
600に、所望の位置、方向および間隔で取り付けら
れ、正確で、安定し、経済的でかつコンパクトなエンコ
ーダ読取ヘッドを提供する。
【0099】他の様々な実施形態において、相互直交偏
光子はビーム403aおよび403bおよび/または4
01aおよび401bがそれぞれ単に反射される端面2
602または2603の一部に組み込まれ、偏光子を用
いる光検出手順の使用を可能にする。
【0100】透明ブロック2600は、非常にコンパク
トで寸法的に安定したエンコーダ読取ヘッドアセンブリ
を提供するのに使用可能である。透明ブロック2600
は、個々の光学要素の各種組み合わせを共に接合しまた
は共に製作することによって製作されるかもしれない。
ビーム402aおよび/または402bは、それぞれ、
面2605を照射して再帰反射を終了する前に、面26
02および2604と2603および2604のコーナ
を照射するように見え、様々な実施形態において、ビー
ム402aは、コーナを避けて連続して面2602およ
び2604を照射する。同様に、ビーム402bは、不
完全なコーナによって生じる波面収差を避けるために、
コーナを避けて連続して面2603および2604を照
射する。従って、図28および図29(a)および
(b)に示す構成は、単に模範的な構成であり、限定を
意図するものではない。
【0101】図30は、本発明による様々な実施形態に
おいて使用可能な第3例の透明ブロック構成を示す三次
元図である。図31(a)および(b)は、それぞれ、
図30に示す透明ブロック構成によって提供されるビー
ム通路を明確にするための側面図および端面図である。
図30および図31(a),(b)に示す透明ブロック
2700は、例えば、図4を参照して前述したビーム通
路構成およびエンコーダ読取ヘッド動作特性を提供する
のに使用可能である。様々な光ビーム通路の屈折効果は
全ての図に含まれている。
【0102】図30は、光ビーム401を透明ブロック
2700に入力する入力ビーム指向要素414を含む光
源412を示す。光検出器460が、また、示されてい
る。透明ブロック2700は、左半分ブロック部271
0および右半分ブロック部2715を含む。左半分ブロ
ック部2710は、後端面2702、前端面2704お
よび左半分直交再帰反射面2706および2707を含
み、それらは反射するように全てコーティングされてい
る。前端面2704および左半分直交再帰反射面270
6および2707の左半分は、図31(a)および
(b)に最も良く示されるように、共に再帰反射器44
0を備える。右半分ブロック部2715は、後端面27
03、前端面2705および直交再帰反射面2706お
よび2707の右半分を含み、それらは全てコーティン
グされている。前端面2705および左半分直交再帰反
射面2706および2707の右半分は、図31(a)
および(b)に最も良く示されるように、共に再帰反射
器441を備える。透明ブロック2700の上後端面が
透過読取ヘッド格子を含み、それは、様々な実施形態に
おいて、図11(a)〜(e)を参照して前述した読取
ヘッド格子であり、そして、ビームスプリッティング要
素415を提供するために、分離要素としてまたは表面
に一体化して製作されるかもしれない。前述したよう
に、発明者は、ビームスプリッティング要素が図11
(a)〜(e)に示す読取ヘッド格子などの読取ヘッド
格子である本発明の実施形態において、模範的な透明ブ
ロック2700よって提供されるように、ビームスプリ
ッティング高さ寸法471が小さくされ、かつ/または
再帰反射器高さ寸法472がビームスプリティング高さ
寸法471に等しくなるように近くづくのに応じて、そ
のような実施形態におけるピッチミスアライメントおよ
び動的ピッチミスアライメントなどに関する誤差が、比
較的減少されることを、見つけた。
【0103】透明ブロック2700は、非零の傾角47
3を提供する。従って、図28および図29(a)およ
び(b)に示すブロック構成と同様に、交差ビームは排
除され、偏光子は必要ではない。様々実施形態におい
て、透明ブロック2700は、図11(c)を参照して
前述した光学くさび要素491と同じ機能を提供する光
回折要素(図示せず)を組み込む。光回折要素は、ビー
ム403aおよび403bがそれぞれ単に反射される後
端面2702または2703の一部に組み込まれ、図2
8および図29(a)および(b)を参照して述べたよ
うに、アレイ検出器を使用して干渉縞パターンを検出す
る光検出手順の使用を可能にする。代わりに、図11
(b)に示す読取ヘッド格子が使用され、同じ効果を達
成する。このような場合、光検出器460は、前述した
干渉縞検出手順に従うアレイ検出器を含み、透明ブロッ
ク2700に所望の位置、方向および間隔で取り付けら
れ、正確で、安定し、経済的でかつコンパクトなエンコ
ーダ読取ヘッドを提供する。
【0104】他の様々な実施形態において、相互直交偏
光子はビーム403aおよび403bおよび/または4
01aおよび401bがそれぞれ単に反射される端面2
702または2703の一部に組み込まれ、偏光子を用
いる光検出手順の使用を可能にする。
【0105】透明ブロック2700は、非常にコンパク
トで寸法的に安定したエンコーダ読取ヘッドアセンブリ
を提供するのに使用可能である。透明ブロック2700
は、個々の光学要素の各種組み合わせを共に接合しまた
は共に製作することによって製作されるかもしれない。
ビーム402aおよび/または402bは、それぞれ、
面2707を照射して再帰反射を終了する前に、面27
04および2706と2705および2706のコーナ
を照射するように見え、様々な実施形態において、ビー
ム402aは、コーナを避けて連続して面2704およ
び2706を照射する。同様に、ビーム402bは、不
完全なコーナによって生じる波面収差を避けるために、
コーナを避けて連続して面2705および2706を照
射する。従って、図30および図31(a)および
(b)に示す構成は、単に模範的な構成であり、限定を
意図するものではない。
【0106】図32は、本発明の様々な実施形態による
光学式変位検出装置を使用する方法のフローチャートで
ある。方法は、ブロックS2810で開始され、光学式
変位検出装置のそれぞれの光指向要素によって受光され
るべきスプリット光ビームを入力する。そして、方法は
ブロックS2820に進み、各種光指向要素を使用して
スケール格子上の第1ゾーンにスプリット光ビームを導
く。好ましい実施形態において、スプリット光ビーム
は、名目上左右対称の通路に沿って第1ゾーンに導かれ
る。そして、方法は、ブロックS2830に進む。
【0107】ブロックS2830において、スプリット
光ビームは、それぞれスケール格子上の第1ゾーンから
回折され、2つの回折ビームが分岐した通路に沿って導
かれてそれぞれの再帰反射器に入力する。そして、方法
はブロックS2840に進み、それぞれの再帰反射器に
入力するビームを再帰反射してスケール格子上の第2ゾ
ーンに戻す。そして、方法は、ブロックS2850に進
む、スケール上の第2ゾーンに再帰反射されて戻された
ビームは、それぞれスケール格子上の第2ゾーンから回
折され、2つの回折ビームは、第2ゾーンから離れた後
に、分岐した通路に沿って導かれる。そして、方法は、
ブロックS2860に進む。
【0108】ブロックS2860において、第2ゾーン
から離れた後に分岐通路に沿った2つの回折ビームは、
各種光指向要素を用いて、それぞれの通路に沿って共有
ゾーンに導かれる。好ましい実施形態において、共有ゾ
ーンに導かれたビームは、名目上左右対称の通路に沿っ
て導かれる。そして、方法は、ブロックS2870に進
み、共有ゾーンから生じる少なくとも1つの照明特性を
検出し、その検出結果に基づいて、光学式変位検出装置
に対するスケール格子の相対変位を求め、方法は終了す
る。
【0109】図33(a)は、本発明の第9実施形態に
よる光学式変位検出装置構成を概念的に示す側面図であ
る。図33(b)は図33(a)に示す光学式変位検出
装置の上面図、図33(c)は図33(a)に示す光学
式変位検出装置の端面図である。
【0110】前述したように、本発明による様々実施形
態において、回折光ビーム402aおよび402bに対
する再帰反射器440および441の位置に応じて、光
ビーム402arおよび402brの光路は、それぞれ、オ
フセット、すなわち、図4に示すような測定軸方向10
1に対して横の方向に回折光ビーム402aおよび40
2bから分けられる。そのような場合、第2ゾーンは、
第1ゾーンと同様の寸法を有し、図4に示すように、一
般に、測定軸方向101に対して横または垂直方向に第
1ゾーン431からオフセットされ、光ビーム402ar
および402brの光路のオフセットに対応する。しかし
ながら、また前述したように、より一般には、様々な実
施形態において、第2ゾーン432は、回折光ビーム4
02aおよび402bに対する光ビーム402arおよび
402brの光路のオフセットと同じ方向に第1ゾーン4
31から名目上オフセットされる。図33(a)〜
(c)は、より一般的な場合の実施形態の1つを示し、
ここで、光ビーム402arおよび402brの光路は、そ
れぞれ、測定軸方向101に対して一般的に横または垂
直でないそれぞれのオフセット方向に回折光ビーム40
2aおよび402bから意図的にオフセットまたは分離
される。本発明による前述した様々なの実施形態に対し
て、図33(a)〜(c)に示す実施形態は、静的およ
び動的ピッチミスアライメントに対する感度を第1ゾー
ン431および/または第2ゾーン432上における点
間の距離と比較的独立して最小化することを許す。
【0111】図33(a)〜(c)に示す構成は、図2
2(a)〜(c)および図24(a)〜(c)に示す構
成に類似し、エンコーダ読取ヘッドの部品は、スケール
格子430を照射しまたはそれから回折される動作中の
光ビームのそれぞれの一部が、測定軸方向101に平行
にかつ照射または回折のそれぞれの点を経て伸びる仮想
ラインに関して同じ角度を形成するように、配置されて
いる。そのような構成は、前述した式(1)〜(3)に
従って設計される。しかしながら、図22(a)〜
(c)および図24(a)〜(c)に示す構成など、本
発明による様々な他の実施形態に対して、図33(a)
〜(c)に示す構成においては、光ビーム401aおよ
び402arが名目上の整列されたスケール格子430上
において光点を照射し、各光点は、一般的に測定軸方向
101に対して横または垂直な方向に沿って名目上整列
されていない。さらに、光ビーム401bおよび402
brが名目上整列されているスケー格子430上において
照射される各光点は、また、一般的に測定軸方向101
に対して横または垂直な方向に沿って名目上整列されて
いない。むしろ、図33(b)および(d)に最も良く
示されるように、本発明による第9実施形態において
は、光ビーム401aおよび402ar、および光ビーム
401bおよび402brが名目上の整列されたスケール
格子430上においてそれぞれの光点対を照射し、各光
点対はそれぞれ、一般的に測定軸方向101に対して横
または垂直な方向に沿って名目上整列されている。この
ような実施形態において、以下に詳細に述べるように、
静的および動的ピッチミスアライメントに対する感度
は、第1ゾーン431および/または第2ゾーン432
における点間の距離とほぼ独立した方法で最小化され
る。
【0112】図33(a)〜(c)において、別段指示
されていなければ、明らかに対応する要素および/また
は同様の符号を有する要素は、図5および図6(a)〜
(c)を参照して前述したように、配置され、動作す
る。図5および図6(a)〜(c)を参照した全般の議
論は、別段指示されていなければ、対応する方法で、図
33(a)〜(c)に適用される。さらに、図33
(a)〜(c)において、明らかに前述した全般のまた
は特定の要素に対応するいくつかの要素の符号は、それ
らの配置および動作が既に明らかにされ、図33(a)
〜(c)を参照してさらに述べないから、省略される。
逆に、図33(a)〜(c)において、関連する記述が
あるかまたは図33(a)〜(c)がさらにその要素を
明確にするのに役立つなら、要素の符号が一般的に繰り
返されまたは追加される。
【0113】図33(a)〜(c)に示す実施形態は、
実質的に各種ミスアライメントおよび動的ミスアライメ
ントに対して感知しない実用的な構成であり、しかもエ
ンコーダ読取ヘッドにおいてコンパクトで経済的な方法
で各種光学部品を設計し組み立てることに対してさらに
柔軟性を提供する。図33(a)に最も良く示すよう
に、ビームスプリッタ要素415Xは、光ビーム401
を受け入れて2つのスプリット光ビーム401aおよび
401bを生成し、それらは光ビーム指向要素420お
よび421に導かれる。光ビーム指向要素420および
421は、スプリット光ビーム401aおよび401b
をそれぞれの光路に沿って導き、その結果、スプリット
光ビーム401aおよび401bは、最初に、スケール
格子表面に平行でスケール格子430上の第1ゾーン4
31近傍にある仮想面Pcに向けて収束され、そして、
それらがスケール格子430に到達するまで仮想面Pc
から分岐される。図33(b)に最も良く示されるよう
に、スプリット光ビーム401aおよび401bは、第
1ゾーン431におけるスケール格子430上の光点を
照射し、各光点は測定軸方向101に沿った名目上の分
離距離d1を有する。
【0114】図33(a)〜(c)に示す構成に従う様
々な実施形態において、以下により詳細に述べるよう
に、静的および動的ピッチミスアライメントに対する感
度は、第1ゾーン431における光点間の分離距離d1
と名目上独立している。従って、1つの実施形態におい
て、名目上の分離距離d1と測定軸方向101に沿った
第1ゾーン431の寸法は、様々な回折および反射光ビ
ームとエンコーダ読取ヘッドの様々な要素の間のクリア
ランスを提供するように、最初に設計される。しかしな
がら、様々な実施形態において、名目上の分離距離d1
および第1ゾーン431の寸法は、最小信頼クリアラン
スを提供する最小寸法を有するようにさらに設計され
る。
【0115】いかなる場合でも、図33(a)に最も良
く示されるように、スプリット光ビーム401aおよび
401bは、第1ゾーン431から回折され、それぞ
れ、それぞれの回折光ビーム402aおよび402bを
生じ、それらの光回折ビームは、第1ゾーン431近傍
の仮想面Pcに向けて収束するそれぞれの光路に沿って
それぞれの回折次数で回折され、そして、それらが再帰
反射器440および441に入射するまで仮想面Pcか
ら分岐される。再帰反射器440および441は、それ
ぞれ、回折光ビーム402aおよび402bをそれぞれ
の光路に沿って受光し、それらを光ビーム402arおよ
び402brとして、回折光ビーム402aおよび402
bの光路に対して平行に再帰反射する。
【0116】光ビーム402aおよび402bに対し
て、図33(a)〜(c)に示す構成に従う様々な実施
形態において、再帰反射器440および441は、再帰
反射されたビーム402arおよび402brがスケール格
子430に到達するまでに仮想面Pcに到達する前およ
びその後の両方で収束するように、回折光ビーム402
aおよび402bに対して位置決めされ方向が定められ
る。図33(b)に最も良く示されるように、再帰反射
されたビーム402arおよび402brは、第2ゾーン4
32におけるスケール格子430上の光点を照射し、各
光点は測定軸方向101に沿った名目上の分離距離d2
を有する。
【0117】図33(a)〜(c)に示す構成に従う様
々な実施形態において、ピッチミスアライメントおよび
動的ピッチミスアライメントに関する誤差を最小化する
能力は、名目上の分離距離d1およびd2が同一の値に
近づくにつれて改善される。従って、様々な実施形態に
おいて、再帰反射器440および441は、さらに、名
目上の分離距離d2が名目上の分離距離d1と同じにな
るように、回折光ビーム402aおよび402bに対し
て位置決めされ方向が定められる。様々な他の実施形態
において、さらに以下に述べるように、再帰反射器44
0および441は、さらに、回折および反射光ビームと
エンコーダ読取ヘッドの各種要素との間のクリアランス
を維持するように、回折光ビーム402aおよび402
bに対して位置決めされ方向が定められる。
【0118】いかなる場合でも、図33(a)に最も良
く示されるように、再帰反射光ビーム402arおよび4
02brは、第2ゾーン432から回折され、それぞれ、
それぞれの後の回折光ビーム403aおよび403bを
生じ、それら後の光回折ビームは、第2ゾーン432か
ら光ビーム指向要素420および421に向けて分岐す
るそれぞれの光路に沿ってそれぞれの回折次数で回折さ
れる。そして、後の回折光ビーム403aおよび403
bは、後の回折光ビーム403aおよび403bがビー
ムスプリッティング要素415X近傍に収束するよう
に、光ビーム指向要素420および421によって導か
れる。ビームスプリッティング要素415の一部が後の
回折光ビーム403aおよび403bを受光し、公知の
光学原理に従って少なくとも1つのビームを反射または
回折する光ビーム指向要素として作用し、後の回折光ビ
ーム403aおよび403bを共有ゾーン450におい
て直線上またはほぼ直線上にする。そして、前述したよ
うに、直線またはほぼ直線上にされた後の回折光ビーム
403aおよび403bは、適切に選択された光検出器
460に入射する。様々な実施形態において、代わりの
および/または別の光ビーム指向要素は、後の回折光ビ
ーム403aおよび403bを導き、公知の光学原理に
従って少なくとも1つのビームを反射または回折し、後
の回折光ビーム403aおよび403bを共有ゾーン4
50において直線上またはほぼ直線上にする代わりのお
よび/または別の光ビーム指向要素近傍に収束する。
【0119】図33(a)〜(c)に示す構成は、静的
および動的ピッチ感度を減少させまたは排除する。例え
ば、スケール格子430が図33(a)に示すポイント
Apを通してピッチ軸周りに回転されると、小さいピッ
チに対して、光ビーム402arおよび403aの光路長
は、光ビーム401bおよび403bの光路長とほぼ同
じ量ずつ変化する。同様に、光ビーム402brおよび4
03bの光路長は、光ビーム401aおよび403aの
光路長とほぼ同じ量ずつ変化する。従って、後の回折光
ビーム403aおよび403bは、静的または動的ピッ
チに関わらず、共有ゾーン450にほぼ同じ光位相関係
で入射し、そして、潜在ピッチ誤差は減少されまたは排
除される。さらに一般的には、様々な実施形態におい
て、たとえ距離d1とd2が異なっても、対称性がスケ
ール格子430の面上で測定軸に垂直な軸に沿って距離
d1およびd2の中間点を合わせることによって維持さ
れるならば、同様の結果が得られる。
【0120】図33(d)は、図33(a)〜(c)に
示す第9実施形態によるスケール格子430上に形成さ
れた名目上のスポットパターンの1例を示す上面図であ
る。図29(d)は、光ビーム401bから生じた光点
S1b、光ビーム402arから生じた光点S2ar、光ビーム
401aから生じた光点S1a、および光ビーム402br
から生じた光点S2brを示す。一般に、図33(a)〜
(c)に示す構成による様々な実施形態において、好ま
しくは、距離d1およびd2はほぼ同じであり、それぞ
れの光点S1bおよびS2arの対、および光点S1aおよびS2br
の対は、それぞれ、測定軸方向101に対してほぼ横ま
たは垂直である方向に沿って1直線にされる。そのよう
な実施形態は、潜在的ピッチ誤差を減少させる。特に、
発明者は、様々な実施形態において、図33(d)に示
すように、距離d1およびd2が同じであり、それぞれ
の光点S1bおよびS2arの対、および光点S1aおよびS2brの
対が測定軸方向101に対して垂直である方向に沿って
一直線にされ、そして、潜在的ピッチ誤差が効果的に排
除されることを、求めた。ある構成において、1mmよ
り大きく4mmより小さい距離d1およびd2を有する
ことは効果的である。
【0121】図33(a)〜(c)に示すエンコーダ読
取ヘッド構成は、また、前述したように光点位置および
光ビーム通路長の所望の構成を提供することに加えて他
の利点を有する。特に、図33(b)に最も良く示され
るように、様々な「不必要な」反射および/または回折
光ビームと様々なエンコーダ読取ヘッドの要素との間の
クリアランスを維持するために、回折光ビーム402a
および402bに対する再帰反射器440および441
の位置および方向を決定することが可能であり、その結
果、交差ビームが排除される。様々な0次反射光ビーム
通路は、図33(b)において点線によって示される。
0次反射光ビーム通路Z1bおよびZ1aは、再帰反射器44
0および441外になり、よって、排除される。再帰反
射光ビーム402arおよび402brから生じた0次反射
光ビームは、光ビーム指向要素420および421によ
って受光されてビームスプリッティング要素415Xに
導かれ、結合された0次反射光ビーム通路Z3に沿って出
現する。0次反射光ビーム通路Z3が検出器460外にな
り、よって、排除される。本発明によるそのような実施
形態は、偏光子を含む必要がないので、いくつかの状況
における不必要なエンコーダ読取ヘッド製作および/ま
たは組み立て制約を回避することができる。しかしなが
ら、例えば、特定の実施形態における特定の光検出器4
60との互換性が望まれるように、偏光子は、オプショ
ンで、そのような実施形態に含まれるかもしれない。
【0122】図33(a)〜(c)に示す構成による様
々な実施形態において、回折光ビーム402aおよび4
02bに対する再帰反射器440および441のサイズ
および/または位置および/または方向の決定に応じ
て、様々な0次反射光ビーム通路は排除されず、結果交
差ビームが生じる。そのような実施形態において、図2
2(a)〜(c)に示す構成に関して述べた偏光および
検出要素は、使用されるべきである。そのような実施形
態は、上述したように、まだ、第9実施形態の他の特徴
および利益を保ち、よって、また上述したように、静的
および動的ピッチミスアライメントを感知しないように
保たれるであろう。
【0123】さらに、図33(a)〜(c)に示す構成
において、検知装置は、透明ブロック構造を備える。従
って、光ビーム指向要素420および421は、透明材
のブロックの反対面を備える。同様に、再帰反射器44
0および441は、透明材のブロックのそれぞれのコー
ナ領域を備える。より一般的には、図33(a)〜
(d)の先の議論に含まれる全般の議論は、要素および
寸法の組み合わせにおいて図33(a)〜(d)に示す
特定の要素および寸法と異なる多数の構成を示す。従っ
て、図33(a)〜(d)は、先の議論の全般部分の意
味および意図に関して限定するものと解釈されるべきで
はない。
【0124】図34(a)は、本発明の第10実施形態
による光学式変位検出装置構成の様々な例における第3
例の透明ブロック構成を示す三次元図である。図34
(b)は図34(a)に示す透明ブロック構成の側面
図、図34(c)は図34(a)に示す透明ブロック構
成の上面図、図34(d)は図34(a)に示す透明ブ
ロック構成の端面図である。図35(a)は図34
(a)に示す光学式変位検出装置の側面図、図35
(b)は図34(a)に示す光学式変位検出装置の端面
図、図35(c)は図34(a)〜(d)および図35
(a),(b)に示す第10実施形態によるスケール格
子上に形成された名目上のスポットパターンの上面図で
ある。
【0125】図34(a)〜(d)および図35(a)
〜(c)に示す構成は、少なくとも2つの方法におい
て、図33(a)〜(d)に示す構成に類似する。第1
は、エンコーダ読取ヘッドの部品は、スケール格子43
0を照射しまたはそれから回折された動作光ビームのそ
れぞれの部分が測定軸方向101に平行で照射または回
折のそれぞれの点を経て伸びる仮想ラインに関して同一
の角度を形成するように、配置される。そのような構成
は、前述したように、式(1)〜(3)に従って設計さ
れる。第2は、図34(a)〜(d)および図35
(a)〜(c)に示す構成のビーム通路および光点構成
は、同様の方法で、静的および動的ピッチミスアライメ
ントに対して不感度である同様の測定を提供する。
【0126】図34(a)〜(d)は、図30および図
31(a),(b)に示す透明ブロック2700と同様
の方法で同様の機能を提供する透明ブロック3000を
示す。さらに、図34(a)〜(d)において、別段指
示されていなければ、明らかに対応する要素および/ま
たは同様の符号を有する要素は、図30および図31
(a),(b)を参照して前述したように配置され動作
する。図30および図31(a),(b)を参照した全
般の議論は、別段指示されていなければ、同様の方法
で、図34(a)〜(d)に適用される。さらに、図3
4(a)〜(d)および図35(a)〜(c)におい
て、前述した全般のまたは特定の要素に明らかに対応す
るいくつかの要素の符号は、それらの配置および動作が
既に明らかにされ、図34(a)〜(d)および図35
(a)〜(c)を参照してさらに述べられることはない
から、省略される。逆に、図34(a)〜(d)および
図35(a)〜(c)において、関連する記述があるか
または図34(a)〜(d)および図35(a)〜
(c)がさらにその要素を明確にするのに役立つなら、
要素の符号が一般的に繰り返されまたは追加される。
【0127】図34(a)〜(d)および図35(a)
〜(c)に示す構成において、図34(a)および図3
5(a)に最も良く示されるように、光ビーム401
は、入力格子415-inによって、光ビーム401aお
よび401bに分岐される。光ビーム401aおよび4
01bは、光ビーム指向要素420および421によっ
て受光され、それぞれの収束光路に沿ってスケール格子
430上の第1ゾーン431に向けて導かれる。1つの
実施形態において、光ビーム指向要素420および42
1は、図34(c)に最も良く示されるように、透明ブ
ロック3000のそれぞれの表面である。図33(a)
〜(c)に示す光ビーム401aおよび401bに対し
て、本実施形態による光ビーム401aおよび401b
は、図34(b)および図35(a)に最も良く示され
るように、それらがスケール格子430に到達するまで
に、仮想面Pcに到達する前およびその後で収束され
る。図34(c)および図35(c)に最も良く示され
るように、スプリット光ビーム401aおよび401b
は、スケール格子430上の第1ゾーン431におけ
る、測定軸方向101に沿った名目上の分離距離d1を
有する光点を照射する。
【0128】これは、それぞれの分岐光路に沿って進む
2つの回折光ビーム402aおよび402bを、それら
が透明ブロック3000のそれぞれのコーナに合致する
反射面によって提供される再帰反射器440および44
1に入射するまでに生じる。再帰反射器440および4
41は、2つの回折光ビーム402aおよび402bを
それぞれの分岐光路に沿って受け入れ、それぞれ、それ
らを、回折光ビーム402aおよび402bの光路に平
行な光ビーム402arおよび402brとして、再帰反射
する。光ビーム402aおよび402bに対して、図3
4(a)〜(d)および図35(a)〜(c)に示す構
成による様々な実施形態において、図34(b)および
図35(a)に最も良く示されるように、再帰反射器4
40および441すなわち透明ブロック3000の再帰
反射面は、再帰反射されたビーム402arおよび402
brが最初に、スケール格子表面に平行でスケール格子4
30上の第1ゾーン431近傍の仮想面Pcに向けて収
束され、仮想面Pcから分岐するように、回折光ビーム
402aおよび402bに対して位置および/または方
向が決定される。図35(c)に最も良く示されるよう
に、再帰反射されたビーム402arおよび402brは、
スケール格子430上の第2ゾーン432における、測
定軸方向101に沿った名目上の分離距離d2を有する
光点を照射する。
【0129】第2ゾーン432からの再帰反射されたビ
ーム402arおよび402brは、それぞれの後の回折光
ビーム403aおよび403bを生じる。そして、後の
回折光ビーム403aおよび403bは、光ビーム指向
要素420および421によって出力格子415-outに
向けて導かれるべくそれぞれの光路に沿って進み、出力
格子415-outは、本発明の原理に従い、少なくとも1
つのビームを回折し、後の回折光ビーム403aおよび
403bを共有ゾーン450において一直線またはほぼ
一直線にする光ビーム指向要素として動作する。本発明
の原理に従う代替光路を有する様々な実施形態におい
て、追加されたミラー(図示せず)などの代替および/
または別の光ビーム指向面は、光ビーム指向要素420
および421を提供する面の透明部分上に装着すること
ができ、後の回折光ビーム403aおよび403bを導
き、後の回折光ビーム403aおよび403bを共有ゾ
ーン450において一直線またはほぼ一直線にする光ビ
ーム指向要素近傍に収束させる追加面および/または寸
法を提供する。
【0130】図34(a)〜(d)および図35(a)
〜(c)に示すように、ビームスプリティング要素41
5-inおよび415-outは、概念的に、読取ヘッド格子
要素として表され、後の回折光ビーム403aおよび4
03bはそれぞれ読取ヘッド格子要素415-outを照射
し、一方、読取ヘッド格子要素415-inは、光ビーム
401によって照射される。様々な模範的な読取ヘッド
要素の構造および動作は、この図に一致し、図11
(a)〜(e)を参照して述べた。しかしながら、様々
な他の実施形態において、ビームスプリッティング要素
415-inおよび415-outは、1つのまたは複数の格
子などの一部など、公知のおよび/または後に開発され
た光ビームスプリッティング要素または要素の組み合わ
せを意図的に表し、本発明の原理に従いスプリットおよ
び/または回折光ビームを生成するように動作可能であ
る、上述し、図11(a)〜(e)または図12(a)
〜(d)に示す構成を含む。
【0131】図35(c)は、図34(a)〜(d)お
よび図35(a)〜(b)に示す第10実施形態による
スケール格子430上に形成された名目上のスポットパ
ターンの一例を示す上面図である。図35(c)に示す
ように、光ビーム401aは、名目上、スケール格子4
30において光点S1aを照射し、回折光ビーム402a
を生じる。ビーム401bは、名目上、スケール格子4
30において光点S1bを照射し、回折光ビーム402b
を生じる。ビーム402brは、名目上、スケール格子4
30において光点S2brを照射し、後の回折光ビーム40
3bを生じる。ビーム402arは、名目上、スケール格
子430において光点S2arを照射し、後の回折光ビーム
403aを生じる。
【0132】図33(d)と同様に、図35(c)にお
いて、光点S1aおよびS1bは、第1ゾーン431内に位置
し、第1距離d1によって分離され、そして、光点S2ar
およびS2brは、第2ゾーン432内に位置し、第1距離
d2によって分離されている。図33(d)と図35
(c)に示すそれらの位置を比較すると、光点S1aおよ
びS1bの位置は逆転され、同様に光点S2arおよびS2brの
位置は逆転されている。これは、第9と第10実施形態
との間の違いに起因する。しかしながら、光点の両方の
組は逆転されるから、図34(a)〜(d)および図3
5(a)〜(c)に対する、回折光ビーム402aおよ
び402b、寸法d1およびd2、および様々な光点の
位置に対する再帰反射器440および441の位置およ
び/または方向に関する考慮は、本質的に、図33
(a)〜(d)に示す構成に関して前述した考慮と同じ
である。従って、図34(a)〜(d)および図35
(a)〜(c)に示す構成は、同様または一致する方法
で、静的および動的ピッチミスアライメントに対して不
感度である同様また一致する測定を提供する。
【0133】図34(a)〜(d)および図35(a)
〜(c)に示す透明ブロック3000の特定の態様に関
して、様々な0次反射光ビーム通路は排除されず、交差
ビームを生じる。従って、図22(a)〜(c)に示す
構成に関して述べた偏光および検出要素、またはそれら
と同等の要素は、そのような形態を含む読取ヘッドに含
まれる。しかしながら、また、光ビーム401a,40
1b,402arおよび402brから生じる0次反射光ビ
ーム通路が図34(a)〜(d)に示す様々な動作ビー
ムと1直線にされないから、それらは、様々な適当な手
段によって遮られ、排除され、図22(a)〜(c)に
示す構成に関して述べた偏光および検出要素は、必要と
されない。
【0134】図35(d)は、図34(a)〜(d)お
よび図35(a)〜(c)に示す透明ブロック3000
の様々な態様における交差ビームを遮断するための要素
例を示す上面図である。図35(d)は、スケール格子
430に取り付けられる透明ブロック3000の面すな
わち底面に適用される遮断要素3010を示す。遮断要
素3010の広がりおよび位置は、スケール格子430
によって回折された全ての動作光ビームが、上述したよ
うに、透明ブロック3000の底を経て入られるが、0
次反射ビームは、ブロック要素3010によって遮断さ
れ、入らないように、決定される。遮断要素は、好まし
くは、反射せず、0次反射ビームは吸収される。様々な
実施形態において、遮断要素3010は拡散面を有する
濃い不透明なコーティングであり、適切な公知のおよび
/または後に開発される方法によって透明ブロック30
00の底に適用される。遮断の他の方法、または別の0
次反射ビームの排除は、当業者には明らかであろう。
【0135】図36は、透明ブロック3000に対する
入力格子415-in、出力格子415-outおよび再帰反
射器440および441の一例を示すブロック図であ
る。図36に示すように、入力格子415-inは高さH1
で、出力格子415-outは高さH2で、再帰反射器44
0および441の上面は高さH3である。好ましくは、高
さH3は、高さH1と高さH2の間のほぼ中間である。図示し
たように、高さH1=約7.83mmで、高さH2=約1
0mmである場合、高さH3は約8.92mmになるであ
ろう。
【0136】図37は、誤差テーブル801,901と
同様の誤差テーブル3201を示し、このテーブルは、
再帰反射器440および441の上面が入力格子高さH1
と出力格子高さH2の間のほぼ中間である高さH3に位置決
めされている、図34(a)〜(d)および図35
(a)〜(d)および図36に示す基本構成に対応す
る、本発明による光学式変位検出装置に対する各種動的
ミスアライメントおよびドリフトに関する誤差の大きさ
を項目として記載する。テーブル3201の全ての項目
については、公称波長λが0.635μm、公称角度α
が38度(38π/180rad)、公称角度βが65度
(65π/180rad)、スケールの格子周期が0.4
μmである。テーブル3201に示す結果の重要な側面
は、図34(a)〜(d)および図35(a)〜(d)
および図36に示す基本構成が、実質的に、上述した他
の様々な実施形態と同様に、動的ピッチ誤差を排除する
ことができることを示すことである。
【0137】テーブル3201に示す最も重要な誤差
は、動的波長偏差および動的ギャップ変化に対するもの
である。動的ギャップ変化に関する誤差は、前述したよ
うに、テーブル3201とテーブル801および901
と同じ大きさを有する。動的波長偏差に関する誤差は、
様々な実施形態において、より安定した光源および/ま
たは改善された温度制御を使用することによって克服さ
れるであろう。しかしながら、図15〜20を参照して
上述した原理による様々なエンコーダ読取ヘッド構成が
動的波長偏差に関する誤差の大きさに影響を及ぼすこと
が見つけられた。
【0138】図38は、透明ブロック3000に対する
入力格子415-in、出力格子415-outおよび再帰反
射器440および441の第2例を示すブロック図であ
る。図38に示す構成は、その構成が出力格子415-o
utの高さH2とほぼ等しい高さH3'の再帰反射器440お
よび441の上面を有することを除いて、図36に示す
構成と同様である。
【0139】図39は、誤差テーブル3401を示し、
それは図38に示す基本構成に対応することを除いて、
誤差テーブル3201と同様である。図37のテーブル
3201と同様に、図39のテーブル3401は、本発
明による基礎を成すエンコーダ読取ヘッド実施形態は、
実質的に、動的ピッチ誤差を排除する。図37のテーブ
ル3201の場合と同様に、図39のテーブル3401
に示す最も重要な誤差は、動的波長偏差および動的ギャ
ップ変化に対するものである。テーブル3401をテー
ブル3201と比較すると、テーブル3401の動的波
長偏差に対する誤差は、テーブル3201に比してわず
かに悪いことがわかる。
【0140】図40は、本発明の第11実施形態による
光学式変位検出装置において使用可能な第4例の透明ブ
ロックを概念的に示す三次元図である。図41(a)は
図40に示す透明ブロック構成の側面図、図41(b)
は図40に示す透明ブロック構成の上面図、図41
(c)は図40に示す透明ブロック構成の端面図であ
る。図42(a)は図40の光学式変位検出装置の側面
図、図42(b)は端面図である。図42(c)は図4
0、図41(a)〜(c)および図42(a),(b)
に示す第11実施形態によるスケール格子上に形成され
た名目上のスポットパターンを示す上面図である。
【0141】図40、図41(a)〜(c)および図4
2(a)〜(c)に示す構成は、少なくとも2つの方法
において、図29(a)〜(d)に示す構成と類似す
る。第1は、エンコーダ読取ヘッドの部品は、スケール
格子430を照射しまたはそれから回折された動作光ビ
ームのそれぞれの部分が測定軸方向101に平行で照射
または回折のそれぞれの点を経て伸びる仮想ラインに関
して同一の角度を形成するように、配置される。そのよ
うな構成は、前述したように、式(1)〜(3)に従っ
て設計される。第2は、図40、図41(a)〜(c)
および図42(a)〜(c)に示す構成のビーム通路お
よび光点構成は、同様の方法で、静的および動的ピッチ
ミスアライメントに対して不感度である同様の測定を提
供する。
【0142】図40および図41(a)〜(c)は、図
28および図29(a),(b)に示す透明ブロック2
600と同様の方法で同様の機能を提供する透明ブロッ
ク3500を示す。さらに、図40および図41(a)
〜(c)において、別段指示されていなければ、明らか
に対応する要素および/または同様の符号を有する要素
は、図28および図29(a),(b)を参照して前述
したように配置され動作する。図28および図29
(a),(b)を参照した全般の議論は、別段指示され
ていなければ、同様の方法で、図40および図41
(a)〜(c)に適用される。さらに、図40、図41
(a)〜(c)および図42(a)〜(c)において、
前述した全般のまたは特定の要素に明らかに対応するい
くつかの要素の符号は、それらの配置および動作が既に
明らかにされ、図40、図41(a)〜(c)および図
42(a)〜(c)を参照してさらに述べられることは
ないから、省略される。逆に、図40、図41(a)〜
(c)および図42(a)〜(c)において、関連する
記述があるかまたは図40、図41(a)〜(c)およ
び図42(a)〜(c)がさらにその要素を明確にする
のに役立つなら、要素の符号が一般的に繰り返されまた
は追加される。
【0143】図40、図41(a)〜(c)および図4
2(a)〜(c)に示す構成において、図40、図41
(a)〜(c)および図42(a)に最も良く示されて
いるように、光ビーム401は、ビームスプリッティン
グ要素415Xによって光ビーム401aおよび401
bに分岐される。1つの実施形態において、ビームスプ
リッティング要素415Xは、半銀メッキミラーなどを
含むように製作された透明ブロック3500の2つのサ
ブブロック間のインタフェースである。より一般的に
は、様々な実施形態において示されたスプリッティング
要素415Xは、適当な公知または後に開発された光ビ
ームスプリッティング要素または要素の組み合わせを意
図的に表し、図12(a)〜(d)を参照して上述した
それらに限定されることはなく、透明ブロック3500
の構造およびアセンブリに組み込まれるかもしれない。
【0144】ビームスプリッティング要素415Xから
の光ビーム401aおよび401bは、光ビーム指向要
素420および421によって受け入れられ、それぞれ
の収束光路に沿ってスケール格子430上の第1ゾーン
431に向けて導かれる。1つの実施形態において、光
ビーム指向要素420および421は、図41(b)に
最も良く示すように、透明ブロック3500の反射面で
ある。図33(a)〜(c)に示す光ビーム401aお
よび401bと同様に、本実施形態による光ビーム40
1aおよび401bは、最初に、スケール格子表面に平
行でスケール格子430上の第1ゾーン431近傍の仮
想面Pcに向けて収束され、そして、それらがスケール
格子430に到達するまでに仮想面Pcから分けられ
る。図41(b)に最も良く示されるように、スプリッ
ト光ビーム401aおよび401bは、第1ゾーン43
1におけるスケール格子430上の光点を照射し、各光
点は測定軸方向101に沿った名目上の分離距離d1を
有する。図33(a)〜(c)に示す構成に対し、本実
施形態においては、ビーム通路401a,401b,4
02aおよび402bのそれぞれの位置および方向が再
帰反射器440および441に対するので、第2ゾーン
432に対して第1ゾーン431が図41(b)および
図42(c)の下部に向けられている。
【0145】スプリット光ビーム401aおよび401
bは、第1ゾーン431から回折され、それぞれ、それ
ぞれの回折光ビーム402aおよび402bを生じ、そ
れらの回折光ビームは、第1ゾーン431近傍の仮想面
Pcに向けて収束するそれぞれの光路に沿ってそれぞれ
の回折次数で回折され、そして、それらが、透明ブロッ
ク3500のそれぞれのコーナに一致する反射面によっ
て提供される再帰反射器440および441に入射する
まで仮想面Pcから分岐される。再帰反射器440およ
び441は、それぞれ、回折光ビーム402aおよび4
02bをそれぞれの光路に沿って受け入れ、それらを光
ビーム402arおよび402brとして、回折光ビーム4
02aおよび402bの光路に対して平行に再帰反射す
る。
【0146】光ビーム402aおよび402bに対し
て、図40、図41(a)〜(c)および図42(a)
〜(c)に示す構成に従う様々な実施形態において、再
帰反射器440および441すなわち透明ブロック35
00の反射面は、再帰反射されたビーム402arおよび
402brがスケール格子430に到達するまでに仮想面
Pcに到達する前およびその後の両方で収束するよう
に、回折光ビーム402aおよび402bに対して位置
決めされ方向が定められる。図41(b)に最も良く示
されるように、再帰反射されたビーム402arおよび4
02brは、第2ゾーン432におけるスケール格子43
0上の光点を照射し、各光点は測定軸方向101に沿っ
た名目上の分離距離d2を有する。
【0147】再帰反射光ビーム402arおよび402br
は、第2ゾーン432から回折され、それぞれ、それぞ
れの後の回折光ビーム403aおよび403bを生じ
る。そして、後の回折光ビーム403aおよび403b
は、光ビーム指向要素420および421によってビー
ムスプリッティング要素415Xの一部に向けて導かれ
るべく、それぞれの光路に沿って進み、ビームスプリッ
ティング要素415Xは、本発明の原理に従って、少な
くとも1つのビームを反射し、後の回折光ビーム403
aおよび403bを共有ゾーン450において1直線上
またはほぼ1直線上にする光ビーム指向要素として動作
する。
【0148】図42(c)は、図40、図41(a)〜
(c)および図42(a),(b)に示す第11実施形
態によるスケール格子430上に形成された名目上のス
ポットパターンの一例を示す上面図である。図42
(c)に示すように、光ビーム401aは、名目上、ス
ケール格子430において光点S1aを照射し、回折光ビ
ーム402aを生じる。光ビーム401bは、名目上、
スケール格子430において光点S1bを照射し、回折光
ビーム402bを生じる。光ビーム402brは、名目
上、スケール格子430において光点S2brを照射し、後
の回折光ビーム403bを生じる。光ビーム402ar
は、名目上、スケール格子430において光点S2arを照
射し、後の回折光ビーム403aを生じる。
【0149】図33(d)と同様に、図42(c)にお
いて、光点S1aおよびS1bは、第1ゾーン431内に位置
し、第1距離d1によって分離され、そして、光点S2ar
およびS2brは、第2ゾーン432内に位置し、第1距離
d2によって分離されている。図33(d)および図4
2(c)に示すそれらの位置を比較すると、第1ゾーン
431と第2ゾーン432の位置は逆転されている。こ
れは、第10と第11実施形態との間の違いに起因す
る。それにもかかわらず、図40、図41(a)〜
(c)および図42(a)〜(c)に対する、回折光ビ
ーム402aおよび402b、寸法d1およびd2、お
よび様々な光点の位置に対する再帰反射器440および
441の位置および/または方向に関する考慮は、本質
的に、図33(a)〜(d)に示す構成に関して前述し
た考慮と同じである。従って、図40、図41(a)〜
(c)および図42(a)〜(c)に示す構成は、同様
または一致する方法で、静的および動的ピッチミスアラ
イメントに対して不感度である同様また一致する測定を
提供する。
【0150】図40、図41(a)〜(c)および図4
2(a)〜(c)に示す透明ブロック3500の特定の
態様に関して、様々な0次反射光ビーム通路は排除され
ず、交差ビームを生じる。従って、図28および図29
(a),(b)に示す構成に関して述べた偏光および検
出要素、またはそれらと同等の要素は、そのような形態
を含む読取ヘッドに含まれる。しかしながら、また、光
ビーム401a,401b,402arおよび402brか
ら生じる0次反射光ビーム通路が図40および図41
(a)〜(c)に示す様々な動作ビームと1直線にされ
ないから、様々な実施形態において、それらは、図35
(d)を参照して前述したように、様々な適当な手段に
よって遮られ、排除され、図28および図29(a),
(b)に示す構成に関して述べた偏光および検出要素
は、必要とされない。代わりに、非偏光検出手順、およ
び、図28および図29(a),(b)を参照して前述
したように光学くさび要素491などの様々な関連する
要素が、そのような実施形態に使用されもよい。
【0151】図43は、本発明の前述した様々な実施形
態による光学式変位検出装置を使用する方法のフローチ
ャートである。図43のフローチャートの要素は、図3
2のフローチャートの要素と同様である。図43に示す
ように、方法は、ブロックS3610で開始され、光学
式変位検出装置のそれぞれの光指向要素によって受け入
れられるべきスプリット光ビームを入力する。そして、
方法はブロックS2820に進み、各種光指向要素を使
用して、スプリット光ビームがそれぞれの収束光路に沿
ってスケール格子上の第1ゾーンに導かれる。好ましい
実施形態においては、スプリット光ビームが、名目上左
右対称の収束光路に沿って第1ゾーンに導かれる。様々
な実施形態においては、スプリット光ビームのそれぞれ
の収束光路は、スケール格子上の第1ゾーンに平行で近
傍の仮想面に到達するまでに収束し、そして、スケール
格子上の第1ゾーンまでのわずかな残り距離に亘って分
岐する。そして、方法は、ブロックS3630に進む。
【0152】ブロックS3630において、スプリット
光ビームは、それぞれスケール格子上の第1ゾーンから
回折され、2つの回折ビームが分岐した通路に沿って導
かれてそれぞれの再帰反射器に入力するように分岐す
る。そして、方法はブロックS3640に進む。
【0153】ブロックS3640で、それぞれの再帰反
射器に入力された2つの回折ビームは、再帰反射されて
2つの再帰反射ビームとしてそれぞれの収束光路に沿っ
てスケール格子上の第2ゾーンに向けて戻さる。様々な
実施形態において、ブロックS3620で、スプリット
光ビームのそれぞれの収束光路が、スケール格子上の第
1ゾーンに到達するまでに収束すると、ブロックS36
40で、2つの再帰反射ビームがスケール格子上の第2
ゾーンに平行で近傍の仮想面に到達するまでにそれぞれ
の収束光路に沿ってスケール格子上の第2ゾーンに向け
て戻り、そして、スケール格子上の第2ゾーンまでのわ
ずかな残り距離に亘って分岐する。様々な他の実施形態
において、ブロックS3620で、スプリット光ビーム
のそれぞれの収束光路がスケール格子上の第1ゾーンに
平行で近傍の仮想面に到達するまでに収束し、スケール
格子上の第1ゾーンまでのわずかな残り距離に亘って分
岐すると、ブロックS3640で、2つの再帰反射ビー
ムがスケール格子上の第2ゾーンに到達するまでにそれ
ぞれの収束光路に沿ってスケール格子上の第2ゾーンに
向けて戻る。そして、方法は、ブロックS3650に進
む。
【0154】ブロック3650において、スケール格子
上の第2ゾーンに再帰反射されて戻ったビームは、それ
ぞれスケール格子上の第2ゾーンから回折され、2つの
後の回折ビームを生成し、それらはそれぞれの光指向要
素によって受け入れられように分岐するそれぞれの光路
に沿って導かれる。そして、方法は、ブロックS366
0に進む。
【0155】ブロックS3360において、それぞれの
光指向要素は、2つの後の回折ビームをそれぞれの通路
に沿って共有ゾーンに導く。好ましい実施形態におい
て、共有ゾーンに導かれたビームは、共有ゾーン450
において1直線上またはほぼ1直線上にするために少な
くとも1つのビームを回折する光指向要素によって受け
入れるまで、名目上左右対称の通路に沿って導かれる。
そして、方法は、ブロックS3670に進み、共有ゾー
ンから生じる少なくとも1つの照明特性を検出し、その
検出結果に基づいて、光学式変位検出装置に対するスケ
ー格子の相対変位を求めることによって、方法は終了す
る。
【0156】本発明は、上記の特定の実施形態に関連し
て述べられる一方、これらの特定の実施形態は、多数の
代替、組み合わせ、改良および変更を提供する。1例と
して、本発明による様々な実施形態は、線形トランスデ
ューサとして示されているけれども、この設計は、当業
者によって、円筒および円形回転用途に使用されまたは
適用されるかもしれない。別の例として、本発明は、可
視スペクトル外の光波長が本発明の原理に従うスケール
格子および光検出器で動作可能であれば、そのような波
長を使用してもよい。従って、本発明の好ましい実施形
態は、上記したように、意図的に描かれたものであって
限定するものではない。様々な変更は、本発明の精神お
よび範囲を逸脱することなく、行うことができる。
【0157】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測定軸に沿った回折格子スケールの相対変位を決定する
光学式変位検出装置すなわち光学式エンコーダ読み取り
ヘッドが提供される。格子は反射型で、格子ピッチはエ
ンコーダ読み取りヘッドの光の波長未満である。
【0158】本発明によれば、2つのスプリットビーム
をそれぞれの収束光路に沿ってスケール格子上の密な第
1ゾーンへ導くことによって、動的ピッチミスアライメ
ントに対する装置感度を減少させることができる。
【0159】本発明によれば、2つの回折ビームをそれ
ぞれの収束光路に沿ってスケール格子上の密な第2ゾー
ンへ導くことによって、動的ピッチミスアライメントに
対する装置感度を減少させることができると同時に、ヨ
ー感度は実質的に排除される。
【0160】本発明によれば、検知装置構成は、互いに
離れて傾斜しかつ測定軸に平行な2つの異なった平面上
に配置される。各種の傾斜構成は、装置のコンパクトな
設計とパッケージを容易にすると同時に、様々な光ビー
ムの好ましくない混合を防ぐことができる。
【0161】本発明によれば、1つの具体例において、
2つのスプリットビームがスケール格子上の第1ゾーン
に到達するまで、それぞれの光路に沿って収束し、再帰
反射器は、それらの再帰反射されたビームがスケール格
子上の第2ゾーンに平行で近傍の仮想平面に到達するま
でそれぞれの収束光路に沿って戻されて収束し、スケー
ル格子上の第2ゾーンまでの小さい残存距離に亘り分岐
するように、それらの到達した2つのビームに対して位
置および方向が決定される。この配置は、装置のコンパ
クトな設計とパッケージを容易にすると同時に、動的ピ
ッチミスアライメントに対する装置感度をさらに減少さ
せる光路とスケール格子上の光点の構成を生む。
【0162】本発明によれば、別の具体例において、2
つのスプリットビームがスケール格子上の第1ゾーンに
平行で近傍の仮想平面に到達するまでそれぞれの光路に
沿って収束し、スケール格子上の第1ゾーンまでの小さ
い残存距離に亘り分岐し、再帰反射器は、それらの再帰
反射されたビームがスケール格子上の第2ゾーンに到達
するまでそれぞれの光路に沿って収束するように、それ
らの到達した2つのビームに対して位置および方向が決
定される。この配置は、装置のコンパクトな設計とパッ
ケージを容易にすると同時に、動的ピッチミスアライメ
ントに対する装置感度をさらに減少させる光路とスケー
ル格子上の光点の構成を生む。
【0163】本発明によれば、分岐されて2つの再帰反
射要素に入るそれぞれの光路は、それぞれ、スプリット
ビームの1つのみから生じる回折された光ビームを受け
入れ、エンコーダ読み取りヘッドにおける偏向器の必要
性を避ける。
【0164】本発明によれば、2つのさらに後の回折さ
れた光ビームの光路は、それぞれ、再帰反射されたビー
ムの一つのみから生じる後の回折された光ビームを受け
入れ、エンコーダ読み取りヘッドにおける偏向器の必要
性を避ける。
【0165】本発明によれば、様々な具体例において、
第1ゾーンに導かれた光ビームは、測定軸方向に沿った
第1の距離によって分離されている光点の第1のそれぞ
れの対でスケール格子に影響を与え、第2ゾーンに導か
れたそれぞれの光ビームは、測定軸方向に沿った第2の
距離によって分離されている光点の第2のそれぞれの対
でスケール格子に影響を与える。一つの具体例におい
て、第1および第2の距離は等しくされる。さらなる具
体例において、光点の第1のそれぞれの対および光点の
第2のそれぞれの対は、名目上、測定軸に垂直な方向に
沿って並べられる。
【0166】本発明によれば、検知装置構成は、装置の
コンパクトな設計とパッケージを容易にすると同時に、
スプリット光ビームが、少なくとも動的ピッチ変化と波
長変動に関連する誤差に対する装置の感度を減衰させる
角度の範囲内で第1ゾーンを名目上照射するように配置
される。
【0167】本発明によれば、光ビーム指向要素は、透
明材料のブロックの反対の表面を備え、要素を製作し正
確に位置決めするためのコンパクトで経済的かつ強固な
方法を提供する。
【0168】本発明によれば、再帰反射要素は、透明材
料のブロックのそれぞれのコナーを備え、再帰反射要素
を製作し正確に位置決めするためのコンパクトで経済的
かつ強固な方法を提供する。
【0169】本発明によれば、読み取りヘッド格子は、
2つのスプリットビームを生成し、検知装置構成は、読
み取りヘッド格子と再帰反射器が少なくとも動的ピッチ
変化と波長変動に関連する誤差に対する装置感度を減衰
させる構成上にあるように配置される。
【0170】本発明によれば、検知装置構成は、第1高
さでの入力格子と、第2高さでの出力格子とを含み、再
帰反射器は、入力格子の高さと出力格子の高さの間の中
間の高さに位置する。
【0171】本発明によれば、ビームスプリッタが2つ
のスプリットビームを生成し、検知装置構成は、ビーム
スプリッタと再帰反射器が少なくとも動的ピッチ変化と
波長変動に関連する誤差に対する装置感度を減衰させる
構成上にあるように配置される。
【0172】本発明によれば、様々な具体例において、
偏向構成は光学検知器に使用され、他の様々な具体例に
おいて、コンパクトな光学アレイが光学検知器に使用さ
れる。
【0173】従って、本発明は、コンパクトで経済的か
つ汎用性がある構成を有する従来の光学式変位検出装置
の不利を克服し、使用される光源の波長より大きいおよ
び未満の両方の格子周期に適用可能であって、実質的に
同時に、少なくとも動的ヨーとピッチミスアライメント
を含む各種パラメータの変動に対して不感知である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の従来の光学式変位検出装置における光路
の側面図である。
【図2】第2の従来の米国特許'085に開示されている光
学式変位検出装置の側面を示す概略図である。
【図3】米国特許'085に開示されている第3の従来の光
学式変位検出装置を概要的に示す側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態による光学式変位検出装
置構成の三次元概念図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る光学式変位検出装
置の三次元的概念図である。
【図6】(a)は図5に示す光学式変位検出装置の側面
図、(b)は図5に示す光学式変位検出装置の上面図、
(c)は図5に示す光学式変位検出装置の端面図であ
る。
【図7】従来の幾何学的成分と光路方向を記述するため
に用いられる符号とを明確にするための三次元図であ
る。
【図8】全般的な入力光線方向とスケール格子430に
類似する格子からの回折光線の結果的な円錐状の分布と
を、図7の用語を用いて示す三次元図である。
【図9】図1に対応する従来の光学式変位検出装置構成
に対する各種初期値と動的ミスアライメントおよびドリ
フトとに関連する誤差を示す誤差テーブルを示す図であ
る。
【図10】図5および図6(a)〜(c)と図13およ
び図14(a)〜(c)に対応する従来の光学式変位検
出装置構成に対する各種初期値と動的ミスアライメント
およびドリフトとに関連する誤差を示す誤差テーブルを
示す図である。
【図11】本発明による様々な実施形態に使用可能な第
1から第5読取ヘッド格子構成の動作を明確にするため
の三次元図である。
【図12】本発明による様々な実施形態に使用可能な第
1から第4のそれぞれのビームスプリッタ構成の動作を
明確にするための三次元図である。
【図13】本発明の第3実施形態による光学式変位検出
装置構成の三次元概念図である。
【図14】(a),(b),(c)はそれぞれ、図13
に示す光学式変位検出装置の側面図、上面図、および端
面図である。
【図15】本発明による光学式変位検出装置における様
々な入射ビーム角度での動的ギャップミスアライメント
および波長変化に対する誤差感度データを示すグラフで
ある。
【図16】本発明による光学式変位検出装置における様
々な入射ビーム角度に対する光点長データ、読取ヘッド
サイズを示すデータを示すテーブルである。
【図17】本発明による光学式変位検出装置において6
35nmの波長を使用し、様々な入射ビーム角度と様々
な傾角での動的ギャップミスアライメントに対する誤差
感度データを示すグラフである。
【図18】本発明による光学式変位検出装置において4
05nmの波長を使用し、様々な入射ビーム角度と様々
な傾角での動的ギャップミスアライメントに対する誤差
感度データを示すグラフである。
【図19】本発明による光学式変位検出装置において6
35nmの波長を使用し、様々な入射ビーム角度と様々
な傾角での動的波長ドリフトに対する誤差感度データを
示すグラフである。
【図20】本発明による光学式変位検出装置において4
05nmの波長を使用し、様々な入射ビーム角度と様々
な傾角での動的波長ドリフトに対する誤差感度データを
示すグラフである。
【図21】本発明の第4実施形態による光学式変位検出
装置構成の三次元概念図である。
【図22】(a)は本発明の第5形態による光学式変位
検出装置構成を概念的に示す側面図、(b)はその上
面、(c)はその端面図である。
【図23】偏光構成を含む光検出器460Pの側面図で
ある。
【図24】(a)は本発明の第6実施形態による光学式
変位検出装置構成を概念的に示す側面図、(b)はその
上面図、(c)はその端面図である。
【図25】本発明の第7実施形態による光学式変位検出
装置構成を概念的に示す側面図である。
【図26】本発明の第8実施形態による光学式変位検出
装置構成を概念的に示す側面図である。
【図27】本発明による様々な実施形態において使用可
能な第1例の透明ブロック構成を示す三次元図である。
【図28】本発明による様々な実施形態において使用可
能な第2例の透明ブロック構成を示す三次元図である。
【図29】(a)および(b)は、それぞれ、図28に
示す透明ブロック構成の側面図および端面図である。
【図30】本発明による様々な実施形態において使用可
能な第3例の透明ブロック構成を示す三次元図である。
【図31】(a)および(b)は、それぞれ、図30に
示す透明ブロック構成の側面図および端面図である。
【図32】本発明の様々な実施形態による光学式変位検
出装置を使用する第1の方法のフローチャートである。
【図33】(a)は本発明の第9実施形態による光学式
変位検出装置構成を概念的に示す側面図、(b)は
(a)に示す光学式変位検出装置の上面図、(c)は
(a)に示す光学式変位検出装置の端面図である。
【図34】(a)は本発明の第10実施形態による光学
式変位検出装置構成の様々な例における第3例の透明ブ
ロック構成を示す三次元図、(b),(c),(d)は
(a)に示す透明ブロック構成の側面図、上面図、端面
図である。
【図35】(a),(b)は図34(a)〜(d)に示
す第10実施形態の光学式変位検出装置の側面図、端面
図、(c)は図34(a)〜(d)および図35
(a),(b)に示す第10実施形態によるスケール格
子上に形成された名目上のスポットパターンの上面図、
(d)は図34(a)〜(d)に示す透明ブロック構成
の交差ビームを遮断する要素の一例を示す上面図であ
る。
【図36】図34(a)に示す第3例の透明ブロックの
入力格子、出力格子およびコーナキューブの高さの一例
を示すブロック図である。
【図37】図34〜図36に示す光学式変位検出装置に
おける様々な初期値と動的ギャップミスアライメントお
よび波長変化とに関連する誤差を示す誤差テーブルであ
る。
【図38】図34(a)に示す第3例の透明ブロックの
入力格子、出力格子およびコーナキューブの高さの他の
例を示すブロック図である。
【図39】図34,図35および図38に示す光学式変
位検出装置における様々な初期値と動的ギャップミスア
ライメントおよび波長変化とに関連する誤差を示す誤差
テーブルである。
【図40】本発明の第11実施形態による光学式変位検
出装置において使用可能な第4例の透明ブロックを概念
的に示す三次元図である。
【図41】(a),(b),(c)は図40に示す透明
ブロック構成の側面図、上面図、端面図である。
【図42】(a),(b)は図40に示す第11実施形
態の側面図および端面図、(c)は図40、図41
(a)〜(c)および図42(a),(b)に示す第1
1実施形態によるスケール格子上に形成された名目上の
スポットパターンを示す上面図である。
【図43】本発明の様々な実施形態による光学式変位検
出装置を使用する第2の方法を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
400 エンコーダ読取ヘッド構成 401a,401b スプリット光ビーム 410 スプリット光ビーム入力部 412 光源 420,421 光ビーム指向要素 430 スケール格子430 431 第1ゾーン 432 第2ゾーン 440,441 再帰反射器 450 共有ゾーン 460 光検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キム ウェズレイ アサートン アメリカ合衆国 ワシントン州 カークラ ンド 121番 ストリート エヌ・イー 7437 Fターム(参考) 2F065 AA02 AA09 AA14 AA20 AA39 BB02 BB03 BB18 DD02 DD03 DD11 FF16 FF17 FF18 FF41 FF48 FF52 GG06 JJ01 JJ05 JJ15 LL12 LL16 LL28 LL33 LL34 LL36 LL37 LL42 LL46 PP12 PP13 QQ25 UU07 2F103 BA37 BA43 CA03 CA04 CA08 DA01 DA12 DA13 EA05 EA15 EB02 EB16 EB32 EC03 EC11 EC12 EC13 EC14 EC15 FA12

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定軸に沿って形成された格子を有する
    スケールの前記測定軸に沿った相対変位を測定するため
    の光学式変位検出装置であって、 スプリット光ビーム入力部と、 2つ以上の光ビーム指向要素と、 2つ以上の再帰反射要素と、 光検出器とを備え、 前記スプリット光ビーム入力部は、2つのスプリット光
    ビームをそれぞれの光路に沿って入力するように位置決
    めされ、 前記2つ以上の光ビーム指向要素は、2つのスプリット
    光ビームをそれぞれの光路に沿って受け入れ、前記2つ
    のスプリット光ビームをそれぞれの収束光路に沿って前
    記スケール格子上の第1ゾーンに向けて導くように位置
    決めされ、前記2つのスプリット光ビームは、第1ゾー
    ンから、前記2つ以上の再帰反射器に入るように分岐す
    るそれぞれの光路に沿って2つの回折光ビームを生じ、 前記2つ以上の再帰反射要素は、前記第1ゾーンからの
    2つの回折光ビームを受け入れ、2つの再帰反射された
    光ビームをそれぞれの収束光路に沿って前記スケール格
    子上の第2ゾーンに向けて再帰反射するように位置決め
    され、 前記2つの再帰反射された光ビームは、第2ゾーンから
    のそれぞれの光路に沿って2つの後の回折光ビームを生
    じ、前記それぞれの光路はそれぞれの光ビーム指向要素
    によって受け入れられるように分岐し、共有ゾーンに入
    るように導かれ、 前記光検出器は、前記共有ゾーンから生じる少なくとも
    1つの照明特性を検出し、該検出された少なくとも1つ
    の照明特性は前記スケールの相対変位を求めるのに使用
    されることを特徴とする光学式変位検出装置。
  2. 【請求項2】 前記光検出器は、前記スケールの相対変
    位を求めるのに使用される前記少なくとも1つの検出さ
    れた照明特性を示す少なくとも1つの出力信号を出力す
    ることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記2つ以上の再帰反射器に入るように
    分岐するそれぞれの光路は、それぞれ、前記スプリット
    光ビームの一つのみから生じた1つの回折光ビームを受
    け入れることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検
    出装置。
  4. 【請求項4】 前記2つ以上の光ビーム指向要素によっ
    て受け入れられるように分岐する前記第2ゾーンからの
    それぞれの光路は、それぞれ、前記再帰反射された光ビ
    ームの1つのみから生じた1つの後の回折光ビームを受
    け入れることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検
    出装置。
  5. 【請求項5】 前記スケール格子は、前記スプリット光
    ビーム入力部によって入力された光の波長より小さいピ
    ッチを有することを特徴とする請求項1記載の光学式変
    位検出装置。
  6. 【請求項6】 前記第1ゾーンから2つの回折光ビーム
    を生じる前記2つのスプリット光ビームは、それぞれ、
    名目上配置されたスケール格子上の第1ゾーン点に照射
    され、前記それぞれの第1ゾーン点は前記測定軸の方向
    に沿った第1の名目上の距離によって分離され、前記第
    2ゾーンからのそれぞれの光路に沿って2つの後の回折
    光ビームを生じる前記2つの再帰反射された光ビーム
    は、それぞれ、名目上配置されたスケール格子上の第2
    ゾーン点に照射され、前記それぞれの第2ゾーン点は前
    記測定軸の方向に沿った第2の名目上の距離によって分
    離されることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検
    出装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の名目上の距離および前記第2
    の名目上の距離は、共に零であることを特徴とする請求
    項6記載の光学式変位検出装置。
  8. 【請求項8】 前記第1ゾーンからの2つの回折光ビー
    ムの第1の回折光ビームは、前記測定軸に沿った第1の
    方向に最も遠い第1ゾーン点から発生し、前記測定軸に
    沿った逆方向に最も遠い第2ゾーン点に照射される再帰
    反射光ビームとして再帰反射されることを特徴とする請
    求項6記載の光学式変位検出装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の名目上の距離の中間点および
    前記第2の名目上の距離の中間点は、互いに前記測定軸
    方向にほぼ垂直に位置することを特徴とする請求項8記
    載の光学式変位検出装置。
  10. 【請求項10】 それぞれの光ビーム指向要素によって
    受け入れられるように分岐する前記それぞれの光路は、
    それぞれ、前記スプリット光ビームの1つのみから生じ
    る1つの回折光ビームを受け入れることを特徴とする請
    求項8記載の光学式変位検出装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の名目上の距離および前記第
    2の名目上の距離の少なくとも1つは、1mmより大き
    く、4mmより小さいことを特徴とする請求項8記載の
    光学式変位検出装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の名目上の距離および前記第
    2の名目上の距離は、等しいことを特徴とする請求項8
    記載の光学式変位検出装置。
  13. 【請求項13】 前記第1および第2ゾーンは、互いに
    前記測定軸に垂直な方向に沿って分離されていることを
    特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  14. 【請求項14】 前記スプリット光ビームは、名目上、
    前記格子スケールの前記第1ゾーンに照射され、測定軸
    に平行でそれらのそれぞれの照射点を経て伸びるライン
    に対して60度(60π/180rad)以下10度(1
    0π/180rad)以上の同じそれぞれの角度を形成す
    ることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装
    置。
  15. 【請求項15】 前記それぞれの角度は、40度(40
    π/180rad)以下20度(20π/180rad)以上
    であることを特徴とする請求項14記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記それぞれの角度は、30度(20
    π/180rad)以下20度(20π/180rad)以上
    であることを特徴とする請求項14記載の光学式変位検
    出装置。
  17. 【請求項17】 前記スケール格子は、前記スプリット
    光ビーム入力部によって入力された光の波長より小さい
    ピッチを有することを特徴とする請求項14記載の光学
    式変位検出装置。
  18. 【請求項18】 前記スケール格子のピッチは、前記光
    の波長の0.8倍より小さく、前記それぞれの角度は、
    45度(20π/180rad)以下20度(20π/1
    80rad)以上であることを特徴とする請求項17記載
    の光学式変位検出装置。
  19. 【請求項19】 前記第1ゾーンに向かうそれぞれの収
    束光路の少なくとも一部は、前記測定軸に平行でかつ前
    記スケール格子に対する名目上の位置決め面に対して垂
    直に配置された面から離れて第1の方向に傾斜され、前
    記2つ以上の再帰反射器に入るように分岐する前記第1
    ゾーンからのそれぞれの光路の少なくとも一部は、前記
    測定軸に平行でかつ前記スケール格子に対する名目上の
    位置決め面に対して垂直に配置された面から離れて逆方
    向に傾斜されていることを特徴とする請求項1記載の光
    学式変位検出装置。
  20. 【請求項20】 前記測定軸は円軌道を備え、前記スケ
    ール格子は円形軌道の少なくとも一部に沿って形成さ
    れ、前記スケールは回転動作可能であり、前記スケール
    の角度変位を測定するのに使用可能であることを特徴と
    する請求項1記載の光学式変位検出装置。
  21. 【請求項21】 前記2つ以上の光ビーム指向要素は、
    それぞれ、スプリット光ビーム通路のための少なくとも
    1つの平面ミラー表面を備えることを特徴とする請求項
    1記載の光学式変位検出装置。
  22. 【請求項22】 前記それぞれの平面ミラー表面の第1
    の部分は、それぞれのスプリット光ビームを導くのに用
    いられ、前記それぞれの平面ミラー表面の第2の部分
    は、それぞれの後の回折光ビームを導くのに用いられる
    ことを特徴とする請求項21記載の光学式変位検出装
    置。
  23. 【請求項23】 前記2つ以上の光ビーム指向要素は、
    透明材料のブロックの反対面を備えることを特徴とする
    請求項21記載の装置。
  24. 【請求項24】 前記2つ以上の再帰反射要素は、透明
    材料のブロックのそれぞれのコーナ領域を備えることを
    特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装置。
  25. 【請求項25】 前記スプリット光ビーム入力部は、光
    源と、ビームスプリッタおよび入力格子の1つとを備え
    ることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装
    置。
  26. 【請求項26】 少なくとも1つの後の回折光ビームを
    少なくとも部分的に導き、前記共有ゾーンに入れる出力
    格子をさらに備え、前記スプリット光ビーム入力部は、
    前記入力格子を備えることを特徴とする請求項25記載
    の光学式変位検出装置。
  27. 【請求項27】 前記2つ以上の再帰反射要素に対し
    て、前記スケール格子に対する名目上の位置決め面から
    最も遠い反射部分が、前記入力格子および前記出力格子
    の高さ間のほぼ中間の高さに位置決めされることを特徴
    とする26記載の光学式変位検出装置。
  28. 【請求項28】 前記光検出器は、光学アレイを備え、
    前記共有ゾーンから生じた前記少なくとも1つの照明特
    性は、前記共有ゾーンにおける干渉縞パターンから生じ
    ることを特徴とする請求項1記載の光学式変位検出装
    置。
  29. 【請求項29】 0次反射光ビームは、動作可能光路か
    ら排除され、偏光要素は必要とされないことを特徴とす
    る請求項1記載の光学式変位検出装置。
  30. 【請求項30】 測定軸に沿って形成された格子を有す
    るスケールの前記測定軸に沿った相対変位を測定するた
    めの光学式変位検出方法であって、 光源から光ビームを光ビームスプリッティング要素に伝
    送し、2つのスプリット光ビームを生成し、 前記2つのスプリット光ビームを、それぞれの収束光路
    に沿って前記スケール格子上の第1ゾーンに向けて導
    き、 前記2つのスプリット光ビームを回折し、2つの回折光
    ビームを、それぞれの再帰反射器に入るように分岐する
    それぞれの光路に沿って生成し、 前記2つの回折光ビームを2つの再帰反射ビームとし
    て、それぞれの収束光路に沿って前記スケール格子上の
    第2ゾーンに向けて再帰反射し、 前記2つの再帰反射ビームを回折し、2つの後の回折光
    ビームを、前記第2ゾーンから、それぞれの光ビーム指
    向要素によって受け入れられるように分岐するそれぞれ
    の光路に沿って生成し、 前記2つの後の回折光ビームを共有ゾーンに入るように
    導き、 前記共有ゾーンから生じる少なくとも1つの照明特性を
    検出し、前記検出された前記少なくとも1つの照明特性
    は、前記スケールの相対変位を求めるのに使用可能であ
    ることを特徴とする光学式変位検出方法。
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