JP2003279208A - 貯水式製氷機 - Google Patents

貯水式製氷機

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JP2003279208A
JP2003279208A JP2002080348A JP2002080348A JP2003279208A JP 2003279208 A JP2003279208 A JP 2003279208A JP 2002080348 A JP2002080348 A JP 2002080348A JP 2002080348 A JP2002080348 A JP 2002080348A JP 2003279208 A JP2003279208 A JP 2003279208A
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ice
ice making
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tray
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JP2002080348A
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English (en)
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浩康 ▲よし▼田
Hiroyasu Yoshiden
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カップ自動販売機用の製氷機に関し、透明か
つ自由度の高い形状の氷を製造することができる。 【解決手段】 天面開放で蒸発器配管28を当接した筒
状の製氷型26を複数並列に配置した蒸発器を一定レベ
ルまで水を張った水皿25に浸漬させ、個々の製氷型2
6内に水皿25の貯水上層29底部に設けた噴射孔32
より水皿25内の貯水が泡立たない程度の弱圧で噴射す
ることにより、水を揺動させて白濁の少ない透明角氷を
製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カップ自動販売機
に搭載して、貯水した水を揺動させることにより水中に
含有される空気を除去して透明な氷を作る貯水式製氷機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、「グルメブーム」と呼ばれる食文
化の発展、嗜好の多様化により、カップ自動販売機の飲
料抽出装置にも様々な技術が要求されている。しかしな
がら、飲料自体や飲料抽出方法の改善が進む中、コール
ド飲料に入っている氷に関しては「チップアイス」と呼
ばれる不定形の白濁氷が今も使用され続けている。この
飲料に入っている氷はおもに冷却用として用いられるも
のであり、融け易さ及び短時間で大量生産できることか
ら特に自動販売機用途に向いていた。しかし、昨今のブ
ームの中、抽出される飲料の質が向上した反面、氷に関
しては不純物を多く含んだ白濁氷が使用され続けてい
る。
【0003】通常、氷は透明度、塩素等不純物の少なさ
が商品価値の基準になっているため、透明氷をいかに効
率よく製造するかを要求されているが、不純物を除去し
ながらの製氷には時間がかかり、製氷能力の面で一般的
に自販機用途には向かない。しかし、前記「チップアイ
ス」と比較して大きめの角氷等であれば融け難いため長
期保存が可能である。この特徴を活かして販売の少ない
時間帯に大量に製造して貯蔵し、販売のピークに備える
という方法であれば、透明な良質氷を提供することがで
きる。
【0004】現在、多数の透明氷を製造する製氷方式が
考案され、用途に応じて適宜の方式が採用されている。
しかし、どの方式も大掛かりになるため、自動販売機に
搭載するためには小型化、メンテナンスフリー化が要求
されている。従来の小型かつ透明な氷を製造する製氷機
としては実開平6−18874号公報に示されているも
のがある。
【0005】以下、図面を参照しながら上記従来の製氷
機を説明する。
【0006】図8は従来の製氷機の斜視図である。図8
において、製氷機本体を構成する筐体1の内部は圧縮機
2と凝縮器3を収納する下部機械室4と、その上方に位
置し断熱材で囲われると共に、内部に箱状の空間を画成
した貯氷庫5と、この貯氷庫5の内部上方に配設される
製氷部6および冷媒膨張手段(図示せず)とから構成さ
れる。
【0007】製氷部6は、給水パイプ7と給水用電磁弁
8と図9にて後述する如く、製氷水を所定レベルで貯水
する水皿9と、この製氷水中に浸漬される製氷突起10
を備えた製氷基板11とを備え、該水皿9は離氷運転に
切替わると所定角度傾動して、該水皿9中の製氷残水を
排水受部12および排水管13を介して外部へ排出する
と共に、氷粒14を前記貯氷庫5へ放出し得るようにな
っている。なお、貯氷庫5には氷粒放出装置15が配設
され、該装置15により貯氷庫5に貯留される氷粒14
を外部に放出するよう構成されている。
【0008】以上のように構成された貯水式製氷機につ
いて、図9において以下その動作を説明する。図9は従
来の製氷機の断面図である。該製氷機は、注水工程、製
氷工程、排水工程、離氷工程の4つの工程で製氷してお
り、前記工程が1サイクルとなって繰返されている。
【0009】図9(a)は注水工程を示した図である。
同図において、一連の製氷開始時に冷凍系の圧縮機2
(図8参照)が起動すると水皿9が駆動系(図示せず)
により傾斜状態から水平状態となり、同時に給水用電磁
弁8(図8参照)が開き、給水パイプ7より水皿9に給
水され、一定時間が経過して水皿9が満水になると給水
用電磁弁8が閉じて給水を停止する。このとき製氷基板
11に突設する製氷突起10の先端部分は貯水に浸漬し
た状態である。
【0010】図9(b)は製氷工程を示した図である。
同図において、揺動板16が駆動系(図示せず)の動作
により上下動して水皿9内の貯水が泡立たないよう静か
に反復上下動して攪拌し、貯水内に含有する空気を除去
する。やがて、水皿9内の貯水は冷却された製氷基板1
1の先端部製氷突起10によって冷却され、製氷突起1
0に凝固点温度の高い純水が氷結し始め、氷は時間とと
もに成長する。
【0011】図9(c)は製氷終了時点を示した図であ
る。同図において、氷の成長とともに振動板16の振幅
が小さくなり、振幅が最小になった時点で氷が生成した
ことを検知してスイッチを切替えて製氷工程を終了す
る。
【0012】図9(d)は排水工程・離氷工程を示した
図である。同図において、排水工程では、水皿9および
揺動板16が駆動系(図示せず)により傾斜して、製氷
に使用されなかった残水が排出される。
【0013】次に離氷工程では、冷凍系の圧縮機2の吐
出口に配設された電磁弁17(図8参照)が開く。これ
により、冷媒の流れる経路が凝縮器3(図8参照)を通
らない短絡経路となり、圧縮機2によって加熱圧縮され
た冷媒が直接製氷基板11を流れ、製氷突起10も熱伝
導により加温される。該製氷突起10の加温により、成
長した氷粒14は製氷突起10から容易に脱落して傾斜
した揺動板16上を滑り、貯氷庫5内に落下する。所定
の時間に達すると離氷工程を終了し、注水工程に移行し
て再び一連の工程を繰返す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成は、小型化できるという利点がある反面、製氷
基板11の製氷突起10の形状が円柱または円錐形状と
いう制約があり、製氷できる形状もシャトル形状に限定
されていた。仮に角氷形状を所望して製氷基板11を立
方体のセル形状にした場合、個々のセル仕切る壁が邪魔
になって揺動板16による貯水の均一な攪拌が困難であ
る。
【0015】また、このシャトル形状の氷粒14は、製
法上製氷突起10による大きな窪みができ、表面積が大
きくなるため融解し易く、保存されている状態により融
解した水が窪みに貯留して融解が加速する弊害もあり、
氷粒の長期保存には適さないという欠点があった。
【0016】さらに、シャトル形状の氷自体は見栄えが
良いものの、冷却用としてホット飲料に入れた場合、融
け易いという利点はあるが、融けはじめると見栄えは悪
く、高級感を演出する点では不向きであった。
【0017】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、用途の多い角形状に対応し、かつ透明な氷を製造す
るカップ自動販売機用の貯水式製氷機を提供することを
目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、圧縮機と凝縮器と冷媒膨張手段を備える冷凍
系に接続する蒸発配管と前記蒸発配管に溶接または圧入
された天面開放で筒状の製氷型を複数並列に配置した蒸
発器および前記蒸発器下部を浸漬させるための水を貯め
る貯水上層と前記貯水上層の水を循環するための水を貯
める貯水下層の二層構造となり、さらに貯水を循環する
ポンプおよび循環経路を備えた水皿、前記水皿の一端を
支軸に水皿本体を傾斜させる傾斜手段から構成され、前
記貯水上層および貯水下層に水を貯めた状態で前記水皿
の上層底面の前記製氷型下部に対峙する面に噴射孔を設
けて前記貯水下層部の水を前記噴射ポンプにて送り出す
ことにより、前記循環経路を通って前記噴射孔より水が
噴出し、前記製氷型個々の筒内部に水面が泡立たない程
度に貯水を揺動させて水中に含有する空気を除去しなが
ら製氷、氷の白濁を防止する作用を有する。
【0019】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
蒸発器配管の底部を貯水面に直接接触させることにより
熱交換効率を高め、製氷時間短縮を図る作用を有する。
【0020】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2記載の貯水上層底部の噴射孔面と製氷型底部を
一定距離離すことにより、氷粒が隣同士連結した氷塊を
生成し、離氷時に一度に前記氷塊を落下させて、落下衝
撃で個々の氷粒に分離することにより離氷時間の短縮を
図る作用を有する。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項2記載の貯水上層底部の噴射孔面と製氷型底部を
密着させることにより、氷粒が隣同士連結しないように
製氷型を個々に仕切って、形のよい氷粒を生成させる作
用を有する。
【0022】請求項5記載の発明は、本発明の請求項5
記載の発明は、請求項1から4記載の製氷機の製氷終了
時点で水皿に溜まった製氷残水を一旦排水後、高温の水
を給水することにより製氷型の温度を急速かつ均一に上
昇させることで氷粒を融解させて製氷型から分離しやす
くし、離氷を促進させて離氷時間の短縮を図る作用を有
する。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項1から5記
載の製氷機の水皿について、支軸と対称側の貯水上層の
壁面を開放し、また、水漏れ防止のパッキンを備えた仕
切り板を水皿が水平状態になったときに貯水上層が容器
を形成する位置に配設することにより、水皿が水平状態
にあるときは前記仕切り板が開放された水皿の壁面を閉
塞することで容器を形成して水を貯めることができ、ま
た水皿が傾斜することによって水皿の壁面が開放され貯
水を流出させることができ、さらに製氷型から脱落した
氷が壁面に邪魔されることなく滑落することができると
いう作用を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるカップ自動販
売機における貯水式製氷機の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成につい
ては、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0025】(実施の形態1)図1は、同実施形態の製
氷機の斜視図である。製氷機20内部は断熱材で囲われ
ると共に、内部に氷の融着防止の攪拌機構21を備えた
貯氷庫22と該製氷機20の内部上方に配設される製氷
部23から構成される。製氷部23は、給水を行う給水
パイプ24とキャピラリーチューブおよび膨張弁等の冷
媒膨張手段(図示せず)と水を所定レベルで貯水する水
皿25と、製氷貯水中に浸漬される天面開放で筒形状の
製氷型26を複数並列に配置して周囲に凍結防止用の樹
脂材料で形成した樹脂枠27を嵌込んで蒸発器配管28
に溶接または圧入した蒸発器から構成される。
【0026】また、水皿25は貯水上層29と貯水下層
30と噴射ポンプ31から構成され、貯水上層29底面
に製氷型26と相対的に配置された噴射孔32および戻
り孔33を設けて、貯水下層30の水を噴射ポンプ31
にて送り出すことで噴射経路55(図3参照)を通り噴
射孔32より水が噴出して、製氷型26個々の筒内部に
水面が泡立たない程度に製氷貯水を揺動させる。なお、
水の戻り量は噴射量より多く、運転中水位が水皿25の
貯水上層29から溢れ出ることがないものとする。
【0027】また、氷の成長状態の確認は、製氷型26
に密着した温度検知器34にて行われる。製氷終了後、
該水皿25は所定角度傾動して、製氷に使用されなかっ
た製氷残水を排水し、同時に離氷運転に移行して蒸発器
配管28および製氷型26を加熱する。生成した氷粒
は、加熱された製氷型26により表面が融解され、脱落
して貯氷庫22内部へと落下する。なお、貯氷庫22内
部に貯留された氷粒35は、販売の信号が送られると、
氷攪拌機構21(図1参照)の回転および氷吐出機構3
6の開扉により所定量の氷を氷導入経路37より製氷機
20外部へ吐出される。
【0028】図2は、同実施形態の製氷機および該製氷
機を配置するカップ自動販売機の筐体全体の斜視図であ
る。図2において、カップ自動販売機本体を構成する筐
体38の内部は圧縮機39と凝縮器40および離氷運転
時の配管加熱を行うための冷媒用電磁弁41等を含んだ
配管経路を収納する下部機械室42と、上方に製氷機2
0が位置している。また、該製氷機20は清掃および部
品交換等メンテナンスが要求されるため、配管分離器4
3にて配管の分離を可能とし、カップ自販機筐体38か
らの脱着を可能とすることで作業性を高めている。
【0029】また、製氷機20への給水は、水道直結ま
たは給水タンク44を供給源としている。給水源に給水
タンク44を使用する場合、水は給水タンク44より給
水ポンプ45の動作により汲上げられ、開放された電磁
弁46を通過して、一旦リザーバー47に入る。その
後、リザーバー47の水は給水ポンプ48によって汲上
げられて給水パイプ24より製氷機20内に給水する構
造となっている。さらにカップ自動販売機筐体38上方
には湯タンク49を備え、リザーバー47より給水した
水をヒーター加熱により湯水にして飲料に供給する水配
管となっている。また、製氷に使用された製氷残水は開
放された電磁弁50と排水経路51を通過してリザーバ
ー47に戻すことになっている。なお、該リザーバー4
7には水位検知装置52が設置され、渇水または満水の
検知を行うことができ、渇水検知時には前述の給水動作
を連動して行うことができる。
【0030】また、製氷機20内の貯氷庫22(図1参
照)内部に貯留された氷粒35は、氷攪拌機構21(図
1参照)の回転および氷吐出機構36の開扉により製氷
機20外部へ吐出され、氷導入経路37を介してカップ
受待部53内の飲料カップ54へ供給されるよう構成さ
れている。
【0031】以上のように構成された貯水式製氷機につ
いて、図3において以下その動作を説明する。該製氷機
は、注水工程、製氷工程、排水工程、離氷工程の4つの
工程で製氷しており、前記工程が1サイクルとなって繰
返されている。
【0032】図3は、同実施形態の製氷機の一連の動作
を示した断面図である。図3(a)は注水工程を示した
図である。注水工程では、この一連の製氷開始時に冷凍
系の圧縮機39(図2参照)が起動すると水皿25が駆
動系(図示せず)により傾斜状態から水平状態となり、
同時に給水ポンプ48(図2参照)が駆動して水皿25
に給水され、一定時間経過後、水皿25が満水になると
給水ポンプ48が給水を停止する。このとき蒸発器に突
設する製氷型26の先端部分は貯水に浸漬した状態であ
る。
【0033】図3(b)は製氷工程を示した図である。
次に製氷工程では、水皿25の噴射ポンプ31が動作し
て噴射経路55を通って噴射孔32より製氷型26内の
貯水が泡立たないよう噴射され、貯水内に含有する空気
を除去する。水皿25内の貯水は冷却された蒸発器配管
28に密着した製氷型26によって冷却され、凝固点温
度の高い純水が製氷型26の筒内部に氷結し始め、氷は
時間とともに成長する。図3(c)は製氷終了時を示し
た図であり、製氷型26に設置された温度検知器34が
所定の温度に到達した時点で氷が生成したことを検知し
て製氷工程を終了する。
【0034】次に排水工程では、水皿25が駆動系(図
示せず)により傾斜して、製氷に使用されなかった残水
が排出される。
【0035】図3(d)は離氷工程を示した図である。
次に離氷工程では、冷凍系の圧縮機39(図2参照)の
吐出口に配設された電磁弁41(図2参照)が開く。こ
の作用により、冷媒の流れる経路が凝縮器40(図2参
照)を通らない短絡経路となり、圧縮機39によって加
熱圧縮された冷媒が直接蒸発器配管28を流れ、製氷型
26も熱伝導により加温される。該製氷型26の加温に
より、成長した氷塊59は表面を融解されて製氷型26
から脱落して貯氷庫22内に落下する。蒸発器に設置さ
れた温度検知器34が所定の温度に到達した時点で氷が
脱落したことを検知して離氷工程を終了し、注水工程に
移行して再び一連の工程を繰返す。
【0036】以上のように本実施の形態の貯氷式製氷機
は水皿25の噴射孔32より水が噴出して、製氷型26
個々の筒内部に水面が泡立たない程度に貯水を揺動させ
て水中に含有する空気を除去しながら製氷させるので、
氷の白濁を防止しながら透明度の高い氷を生成させるこ
とができる。
【0037】(実施の形態2)図4は、同実施形態の製
氷部の断面図である。構成は殆ど実施の形態1と同様で
あるが、蒸発配管56の底部が平坦化されており、貯水
表面に浅く浸漬させる位置に設置している。実施の形態
1の製氷型と比較して蒸発器配管56が直接貯水表面5
7に接触しているので接触面積が増加し、熱交換効率が
向上するので製氷時間および離氷時間を短縮することが
できる。
【0038】以上のように、本実施の形態の貯氷式製氷
機は、蒸発器配管56底部を直接貯水に接触させること
により、熱交換効率を高め、製氷時間および離氷時間を
短縮することができる。
【0039】(実施の形態3)図3は、同実施形態の製
氷部の一連の動作を示した断面図である。構成は殆ど実
施の形態1と同様であるが、貯水上層29底部の噴射孔
面と製氷型26底部を一定距離離して隙間を発生させて
いる。この隙間に氷がヒレ58となって生成し、ヒレ5
8が氷粒を隣同士連結させ氷塊59を生成する。離氷工
程時、製氷型26から一度に氷塊59が脱落し、落下衝
撃により薄くて弱いヒレ58が割れて個々の氷粒に分離
するが、氷塊59の落下は氷粒の順不同の落下と比較し
て重量の分落下が促進されるため、離氷時間の短縮を図
ることができる。ヒレ58の厚み寸法は、離氷工程時の
融解量と落下距離や与える衝撃度合いによって変わるの
で一概にはいえないが、離氷途中で割れない程度に薄い
ほうが望ましい。
【0040】以上のように、本実施の形態の貯氷式製氷
機は、貯水上層29の噴射面と製氷型26底部を一定距
離離すことにより、ヒレ58を発生させて氷粒を連結、
氷塊59にして離氷を促進させ、製氷時間を短縮するこ
とができる。
【0041】(実施の形態4)図5は、同実施形態の製
氷部の一連の動作を示した断面図である。図5(a)は
製氷工程時、図5(b)は離氷工程時を示した図であ
る。構成は殆ど実施の形態1と同様であるが、図5
(a)の製氷工程時において、貯水上層29底部の噴射
孔面と製氷型26底部を接触させて製氷型26を5面で
囲い独立させており、仕切りによって完全に隔てられた
空間内に氷粒35が生成する。図5(b)の離氷工程時
において、加熱された製氷型26によって表面を融解さ
れた氷粒35が順不同で脱落する。生成された氷粒35
は独立した空間で生成するためヒレがなく、凹凸の少な
いきれいな形状の氷を生成することができる。
【0042】ただし、氷粒個々の落下は氷塊での落下と
比較すると時間がかかる上、氷粒が全部落下したかを検
知することが困難であるため、製氷型26内部に傾斜を
設けることまたは製氷型26の内表面の摩擦抵抗を現象
させるための鏡面仕上げ等短時間で確実に落下させる工
夫が併せて必要である。
【0043】以上のように、本実施の形態の貯氷式製氷
機は、貯水上層29の噴射面と製氷型26底部を接触さ
せることにより、ヒレのないきれいな氷粒35を生成す
ることができる。
【0044】(実施の形態5)図6は、同実施形態の製
氷部の一連の動作を示した断面図である。図6(a)は
製氷終了時点を示した図であり、製氷に使用されなかっ
た製氷残水60は水皿に貯水された状態を示す。図6
(b)は排水時を示した図であり、水皿25に貯留した
製氷残水60を、排水用電磁弁50を開放して一旦リザ
ーバー47(図2参照)に戻している状態を示す。図6
(c)は給水時を示した図であり、水皿25に給水管2
4より0℃以上の氷融解用水61を給水している状態を
示す。
【0045】図6(d)は氷融解用水61の給水を継続
したまま排水用電磁弁50を開放した状態を示した図で
あり、氷融解用水61によって製氷型26の温度を急速
かつ均一に上昇させて氷粒35が製氷型26から分離し
やすくしている状態を示す。なお、排水量は給水量を上
回っており貯水が水皿25より溢れることがないものと
し、また、給水と排水を同時に行うため給水量と排水量
の差を僅少にして水皿25に常時一定の水位で貯水があ
る状態を保つことを条件とする。一定時間経過後給水を
停止すると、排水が行われて次工程に移行する。図6
(e)は離氷工程を示した図である。逆流防止のために
排水用電磁弁50を閉鎖させている。
【0046】前述の一連の動作により離氷時間を短縮さ
せることができる。なお、氷融解用水61の温度を0℃
以上と明記したが、本実施の形態において具体的な温度
は問わない。ただし、給水温度は高いほど急激に製氷型
26の温度が上昇し易くなるので離氷時間も短縮できる
が、温度が高すぎると融解量も増加し、落下した氷粒が
小さくなる、ひび割れを起こす等の恐れがある。
【0047】また、給水源は、リザーバー47でもよい
が、湯タンク49(図2参照)から給水すると高温の湯
を得ることができる。また、外気温度によって、リザー
バー47の水と湯タンク49の湯水を各々適量混合して
任意の湯温にすれば、融解量と離氷時間の平衡を保つこ
とができる。
【0048】以上のように、本実施の形態の貯氷式製氷
機は、製氷終了時点で水皿25を傾斜させて貯留した製
氷残水60を一旦排水してリザーバー47に戻し、水皿
25を水平状態に戻してから0℃以上の氷融解用水61
を給水させることにより製氷型26の温度を急速かつ均
一に上昇させて氷粒35が製氷型26から分離しやすく
し、離氷時間を短縮させることができる。
【0049】(実施の形態6)図7は、同実施形態の製
氷部の一連の動作を示した断面図である。
【0050】図7(a)は製氷終了時点を示した図であ
り、水皿62の支軸と対称側の貯水上層63の壁面を開
放し、また、水漏れ防止のパッキン64を備えた仕切り
板65を水皿62が水平状態になったときに水皿62の
貯水上層63が容器を形成する位置に配設されてように
して製氷機天面66に固定されている。給水・製氷工程
時、水皿62が水平状態にあるときは、仕切り板65が
開放された水皿62の壁面を閉塞することで容器を形成
して貯水することができる。
【0051】図7(b)は排水・離氷工程を示した図で
あり、排水工程時、水皿62が傾斜することによって水
皿62の壁面が開放され貯水を流出させることができ、
さらに離氷工程時、製氷型26から脱落した氷粒35ま
たは氷塊59が壁面に邪魔されることなく滑落すること
ができる。また、水皿62の傾斜角度が他の実施の形態
と比較して小さくなるため、製氷部を小型化することが
可能である。
【0052】以上のように、本実施の形態の貯氷式製氷
機は、製氷終了時点で水皿62の一壁面を開放し、水皿
62が水平状態にあるとき貯水上層63が容器を形成す
る位置に仕切り板65を配設して貯水層とし、水皿62
傾斜時は排水および氷粒の案内板とすることができる。
また、氷粒の滑落に障害物がなくなるため、水皿62の
傾斜角度が小さくて済み、製氷部の小型化を図ることが
できる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、製氷型内部に貯水を噴射することとしたので、製氷
型内部の水を揺動して水中に含有する空気を除去しなが
ら不純物の少ない透明な氷を製造することができる。
【0054】また、請求項2記載の発明は、請求項1に
記載の発明に加えて、蒸発配管を貯水に直接接触させる
ことにより、製氷効率を高め製氷時間を短縮することが
できる。
【0055】また、請求項3記載の発明は、製氷型と水
皿噴射面を一定距離離すことにより、隣同士の氷粒を連
結させて氷塊とし、落下衝撃によって氷粒に分離するた
め離氷時間を短縮することができる。
【0056】また、請求項4記載の発明は、製氷型と水
皿噴射面を密着させることによって氷粒を製氷型内部の
セルにて個々に生成させ、形を整えることができる。ま
た、請求項5記載の発明は、製氷終了時点で製氷残水を
一旦排水し、高温の水を給水させることによって、製氷
型の温度を急速かつ均一に高めて氷粒の脱落を促進させ
ることができる。
【0057】また、請求項6記載の発明は、水漏れ防止
のパッキンを備えた仕切り板を水皿が水平状態になった
ときに水皿が容器を形成する位置に固定することによ
り、水皿が水平状態にあるときは前記仕切り板が開放さ
れた水皿の壁面を塞ぐことで容器を形成して水を貯める
ことができ、また、水皿が傾斜時することによって水皿
の壁面が開放され貯水を流出させることができ、製氷型
から脱落した氷が壁面に邪魔されることなく滑落するこ
とができる。さらに水皿傾斜時に氷粒の滑落に障害物が
なくなるため、水皿の傾斜角度が小さくて済み、製氷部
の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による貯水式製氷機の実施の形態1の斜
視図
【図2】本発明によるカップ自動販売機の実施の形態1
の斜視図
【図3】本発明による貯水式製氷機の実施の形態1およ
び実施の形態3の断面図
【図4】本発明による貯水式製氷機の実施の形態2の断
面図
【図5】本発明による貯水式製氷機の実施の形態4の断
面図
【図6】本発明による貯水式製氷機の実施の形態5の断
面図
【図7】本発明による貯水式製氷機の実施の形態6の断
面図
【図8】従来の貯水式製氷機の斜視図
【図9】従来の貯水式製氷機の断面図
【符号の説明】
20 製氷機 25 水皿 26 製氷型 28 蒸発器配管 29 貯水上層 30 貯水下層 31 噴射ポンプ 32 噴射孔 35 氷粒 39 圧縮機 40 凝縮器 47 リザーバー 49 湯タンク 55 噴射経路 57 貯水表面 58 ヒレ 59 氷塊 60 製氷残水 61 氷融解用水 62 水皿 63 貯水上層 64 パッキン 65 仕切り板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機と凝縮器と冷媒膨張手段を備える
    冷凍系に接続する蒸発配管と前記蒸発配管に溶接または
    圧入された天面開放で筒状の製氷型を複数並列に配置し
    た蒸発器および前記蒸発器下部を浸漬させるための水を
    貯める貯水上層と前記貯水上層の水を循環するための水
    を貯める貯水下層の二層構造となり、さらに貯水を循環
    するポンプおよび循環経路を備えた水皿、前記水皿の一
    端を支軸に水皿本体を傾斜させる傾斜機構から構成さ
    れ、前記水皿の貯水上層と貯水下層に水を貯めた状態に
    て前記水皿の貯水上層底面の前記製氷型下部に対峙する
    面に相対的に噴射孔を設けて前記貯水下層部の水を前記
    噴射ポンプにて送り出すことで前記循環経路を通って前
    記噴射孔より水を噴出させる貯水式製氷機。
  2. 【請求項2】 蒸発器配管の下部を貯水上層の貯水表面
    に直接接触させる請求項1に記載の貯水式製氷機。
  3. 【請求項3】 貯水上層底部の噴射孔面と製氷型底部を
    一定距離離すことにより、氷粒が隣同士連結した氷塊を
    生成し、離氷時に一度に前記氷塊を落下させて、落下衝
    撃で個々の氷粒に分離する請求項1または2に記載の貯
    水式製氷機。
  4. 【請求項4】 貯水上層底部の噴射孔面と製氷型底部を
    密着させることにより、氷粒が隣同士連結しないように
    製氷型を個々に仕切っている請求項1または2に記載の
    貯水式製氷機。
  5. 【請求項5】 製氷終了時点で水皿に溜まった製氷残水
    を一旦排水後、高温の水を給水する請求項1から請求項
    4のいずれか一項に記載の貯水式製氷機。
  6. 【請求項6】 水皿が支軸と対称側の貯水上層の壁面を
    開放され、水皿が水平状態にある時に、水漏れ防止のパ
    ッキンを備えた仕切り板を貯水上層が容器を形成する位
    置に配設することにより、前記水皿が水平状態にあると
    きは前記仕切り板が開放された前記水皿の壁面を閉塞す
    ることで容器を形成して水を貯め、前記水皿が傾斜する
    ことによって前記水皿の壁面が開放され貯水を流出させ
    る請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の貯水式
    製氷機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11408659B2 (en) 2020-11-20 2022-08-09 Abstract Ice, Inc. Devices for producing clear ice products and related methods

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