JPH08193773A - 自動製氷機の水皿構造 - Google Patents

自動製氷機の水皿構造

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Publication number
JPH08193773A
JPH08193773A JP2132395A JP2132395A JPH08193773A JP H08193773 A JPH08193773 A JP H08193773A JP 2132395 A JP2132395 A JP 2132395A JP 2132395 A JP2132395 A JP 2132395A JP H08193773 A JPH08193773 A JP H08193773A
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ice
water
ice making
resin plate
opening
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JP2132395A
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Inventor
Hidetoshi Okada
秀敏 岡田
Noriko Sugihara
規子 杉原
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Hoshizaki Electric Co Ltd
Original Assignee
Hoshizaki Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 氷層と水皿との剥離力を軽減するための樹脂
板と水皿との間に氷が形成されないようにし、除氷時間
の短縮を図ると共に日産製氷能力を向上させる。 【構成】 水皿16に、上下に連通する開口48を開設
する。この開口48内に、各製氷小室に対応する噴水孔
21を穿設した複数の送水パイプ18を所要間隔をもっ
て整列的に設ける。開口48に、全ての製氷小室を閉成
可能な寸法の可撓性を有する樹脂板30を、送水パイプ
18の上面を覆うよう設ける。樹脂板30における送水
パイプ18の噴水孔21と対応する位置に、噴水孔21
と連通する長孔30aを穿設する。樹脂板30の下面
は、送水パイプ18の上面に接触しているのみで、その
他の部分は開口48に臨んでいる。従って、製氷運転に
際して樹脂板30の下面側に、該樹脂板30を押上げる
氷が生成されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動製氷機の水皿構
造に関し、更に詳しくは、除氷時間を短縮し得ると共
に、形状の整った良質な角氷を製造することのできる自
動製氷機の水皿構造に関するものである。
【0002】
【従来技術】下向きに開口する多数の製氷小室内に製氷
水を下方から噴射供給して、多数の角氷を連続的に製造
する噴射式の自動製氷機が、喫茶店やレストラン等の厨
房施設で好適に使用されている。この自動製氷機の製氷
機構部は、図8に示す如く、筐体内上方に製氷室10が
水平に配置され、この製氷室10の下面に縦横に配設し
た複数の仕切板11によって、下方に開口する多数の製
氷小室12が碁盤目状に画成される。また製氷室10の
上面には、図示しない冷凍系に連通する蒸発器13が密
着的に蛇行配置されており、製氷運転時にこの蒸発器1
3内に冷媒を循環させて前記製氷小室12を強制冷却す
ると共に、除氷運転に際して高温冷媒ガス(以後「ホット
ガス」と云う)を循環させて製氷小室12を加熱するよう
構成されている。
【0003】前記製氷室10の直下には、所定量の製氷
水を貯留する製氷水タンク14を備えた水皿16が、支
持軸17により傾動可能に枢支されている。この水皿1
6は、製氷運転時には水平に位置して前記製氷室10と
平行に保持され(図10(a)参照)、また除氷運転に際し
ては、図示しない傾動機構により付勢され、支持軸17
を中心に時計方向に傾動して斜め状態で停止することに
より、製氷小室12を開放するようになっている(図1
0(b)参照)。
【0004】前記水皿16が製氷室10と対向する部分
には、図8に示すように、製氷運転時に全ての製氷小室
12を閉成する所要厚みの平板部19が形成され、該平
板部19には、製氷小室12の夫々に対して製氷水を噴
射するための噴水孔21と、該噴水孔21に隣接する未
氷結水を製氷水タンク14に回収する戻り孔23,23
とが多数穿設されている。また図9に示す如く、平板部
19の下面に複数の送水パイプ18が形成され、各噴水
孔21は対応する送水パイプ18に連通している。製氷
水タンク14の側部にはポンプ20が配設され、該タン
ク14に連通した吸入管22を介して製氷水をポンプ吸
引し、図示の吐出管24を介して水皿16に設けた圧力
室26中に圧送するようになっている。そして圧力室2
6に圧送された製氷水は、各送水パイプ18を介して前
記多数の噴水孔21から各製氷小室12内に噴射供給さ
れる。
【0005】前記製氷小室12は、冷凍系の運転により
氷点下に冷却されているので、該小室内に噴射供給され
る製氷水の一部は、製氷小室12の内壁面に層状に氷結
し始める。また未氷結水は、水皿16の前記戻り孔2
3,23から落下して製氷水タンク14に回収される。
この製氷運転が進行し、製氷小室12に完全な角氷28
が生成されると(図10(a)参照)、これを適宜の検知手
段が検出し、製氷完了信号を出して製氷運転を停止す
る。次いで除氷運転が開始され、弁体の切換えにより前
記蒸発器13にホットガスを供給して製氷室全体を加熱
し、製氷小室12の内壁面と角氷28との結氷を融解さ
せる。そして所要のタイミングで水皿16が傾動して製
氷小室12の下方開口部を開放し(図10(b)参照)、連
続して供給されるホットガスにより製氷小室12の内壁
と角氷28との間が除々に融解される。これにより角氷
28は自重で製氷小室12から落下し、水皿16を斜め
下方に滑落して、図示しない貯氷庫内に貯留される。
【0006】前記自動製氷機の水皿構造では、その除氷
運転に際し、製氷室10から角氷28を短時間で放出落
下させるため、製氷室10の下端と水皿16の表面との
間に僅かの隙間を設け、この隙間に所要厚みの氷層28
aを形成することにより各角氷28を連結する構成が採
用されている。すなわち、除氷運転に際して製氷小室1
2と角氷28との氷結面が融解すると、相互に連結する
全ての角氷28の重量が、当該角氷群を製氷室10から
剥離する方向に作用し、これにより除氷が促進される。
ところで、製氷室10の下端と水皿16の表面との間に
隙間を設けて氷層28aを形成するようにした構成で
は、製氷完了時には氷層28aが水皿表面に強固に氷結
するに至っている。しかも水皿16自体は、剛性の高い
材料から構成されているため、除氷運転に際して水皿1
6を傾動させると、氷層28aと水皿16との氷結面が
一度に剥離することになり、水皿16やその傾動機構
(アクチュエータ等)に過大な負荷が加わって、角氷28
も良好な状態では取出せない等の問題があった。
【0007】そこで図8に示すように、水皿16を形成
する前記平板部19の表面に、氷塊が付着し難い性質
で、かつ可撓性を有する材質の材料から形成された剥離
用の樹脂板30を配設し、除氷運転時に氷層28aと水
皿16との剥離力を軽減する構成が採られている。この
樹脂板30は、その端縁部近傍だけが水皿表面に固着さ
れており、その他の部分は、水皿表面に当接した状態と
なっている。これによって氷層28aと樹脂板30とは
強固に氷結することなく、しかも水皿16が傾動した際
には、樹脂板30が撓んで氷層28aから除々に剥離さ
れるので、水皿16の傾動機構に過大な負荷が加わった
り角氷28が欠けたりするのを防止し得るものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしここで問題とな
るのは、除氷運転において水皿16が傾動した際に、樹
脂板30が撓んだままの状態となって、該樹脂板30の
下面と水皿表面との間に隙間を生ずることである。そし
て製氷小室内の角氷28が全て落下した後に水皿16を
製氷位置にまで回動しても、樹脂材30の変形状態が完
全に復帰していない場合、前記噴水孔21から噴射供給
される製氷水が、該樹脂板30と水皿表面との隙間部分
に入り込んで氷結するに至る。なお、夏場のように水道
水の温度が高い場合には、製氷室に供給される製氷水の
温度が比較的高いので、次の製氷運転の初期において隙
間部分の氷が融解されるが、冬場のように製氷水の温度
が低くなる時期には、隙間部分の氷が融解されずに残っ
てしまう。そして、この状態で製氷運転と除氷運転とを
繰り返すと、隙間部分での氷が次第に成長して、樹脂板
30を水皿表面から浮き上がらせてしまうことになる。
【0009】すなわち、前記水皿16を製氷位置に臨ま
せた際に、図10(a)に示す如く、製氷室10に配設し
た仕切板11と樹脂板30との隙間が狭くなったり、該
樹脂板30が仕切板11に当接することにより、前記氷
層28aの薄い部分や、該氷層28aが全く形成されな
い部分を生ずることになる。この場合には、除氷運転の
初期の段階で薄い氷層28aは融解してしまい、氷層2
8aの無い部分を境として氷層28aで連結された角氷
群が別々に形成されることになる(図10(b)参照)。従
って、分割された角氷群は、その重量に応じて除氷運転
の進行に伴って所要の時間差をもって別々に放出される
ことになり(図10(c)参照)、製氷室10に生成された
全ての角氷28を放出するのに時間が掛かり、角氷28
の日産製氷能力が低下する問題があった。また製氷機で
は、製氷室10から角氷28が放出されることにより生
ずる製氷室10の温度上昇を検出して、除氷運転完了を
制御することが行なわれているが、分割された個々の角
氷群が不均一に放出されると、その放出状態によって温
度上昇の度合が異なることとなり、除氷完了検出が不確
実になる欠点がある。
【0010】更に、角氷群が不均一に放出されることで
除氷運転が必要以上に長くなると、放出が遅れた角氷群
は過剰に融解して変形氷となったり痩せて寸法が不揃い
となる難点が指摘される。また樹脂板30と水皿16と
の隙間部分の氷が、製氷運転と除氷運転とを反復するこ
とにより大きく成長すると、樹脂板30が製氷小室12
の下端部に強く当たって損傷を招く問題もある。
【0011】
【発明の目的】この発明は、前述した自動製氷機の水皿
構造に内在している欠点に鑑み、これを好適に解決する
べく提案されたものであって、除氷運転に際し氷層と水
皿との剥離力を軽減するための板材と、水皿との間に氷
が形成されないようにして、除氷時間の短縮を図ると共
に日産製氷能力を向上させ得る自動製氷機の水皿構造を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、複数の仕切板を縦横に
配設することにより、下向きに開口する多数の製氷小室
を画成した製氷室と、前記製氷小室をその下方から傾動
開放可能に閉成する水皿と、この水皿の下方に一体形成
した製氷水タンクとを備え、該製氷水タンク中の製氷水
を、水皿を介して各製氷小室に噴射供給して室内壁面に
氷結させて角氷の生成を行ない、製氷完了後は除氷運転
に切換えて前記水皿および製氷水タンクを傾動させて脱
氷を行なうよう構成した自動製氷機において、前記水皿
に上下に連通する開口を開設すると共に、この開口内
に、前記各製氷小室に対応する噴水孔を穿設した複数の
送水パイプを所要間隔をもって整列的に設け、前記開口
に、全ての製氷小室を閉成可能な寸法の可撓性を有する
板材を、前記送水パイプの上面を覆うように設けたこと
を特徴とする。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係る自動製氷機の水皿構造に
つき、好適な実施例を挙げて添付図面を参照しながら、
以下詳細に説明する。なお、図8〜図10に関連して従
来技術で説明した部材と同一の部材については、同じ符
号で指示し、その詳細説明は省略するものとする。図1
に示すように、水皿16は、左右に離間して対向する一
対の側壁40,42と、前後に離間して対向する背壁4
4および前壁46から矩形枠状に形成され、背壁44に
配設した支持軸(図示せず)により水皿16は傾動可能に
枢支される。4枚の壁40,42,44,46で囲繞され
た上下に連通する矩形状開口48は、製氷室10の外形
寸法より大きく設定されている。また各壁40,42,4
4,46には、開口側に延出する取付け部50が夫々形
成され、この取付け部50には、後述する樹脂板30を
載置固定するためのネジ孔50aが複数形成されてい
る。
【0014】前記開口48の内部には、背壁44側に設
けた圧力室(図示せず)に連通する複数の送水パイプ18
が、左右方向に所定間隔離間して並列的に配設されてい
る。各送水パイプ18の上面レベルは、図2に示す如
く、前記取付け部50の上面レベルと同一に設定される
と共に、該パイプ18の上面には製氷室10の各製氷小
室12に対応する噴水孔21が穿設されている。すなわ
ち、製氷運転に際して製氷水タンク14から圧力室に圧
送された製氷水は、送水パイプ18の各噴水孔21から
製氷小室12に噴射供給される。
【0015】前記取付け部50の上面には、氷塊が付着
し難い性質で、かつ可撓性を有する材料を材質とする樹
脂板(板材)30が、開口48を全面的に閉塞する状態で
載置されている。そして、この樹脂板30の縁部が、前
記ネジ孔50aにボルト31を螺挿することにより取付
け部50に固定されて、該樹脂板30の製氷小室12と
対応する部位は撓み得るよう構成されている。樹脂板3
0における送水パイプ18の噴水孔21と対応する位置
には、該噴水孔21と連通する長孔30aが穿設されて
いる。この長孔30aは、図2に示す如く、送水パイプ
18の幅寸法よりも長い寸法に設定され、製氷運転に際
して製氷小室12中で氷結するに到らなかった未氷結水
は、長孔30aおよび開口48を介して送水パイプ18
の外側を落下して製氷水タンク14に帰還されるように
なっている。
【0016】なお樹脂板30の材質としては、例えばフ
ッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリアセタールその他テフ
ロン(登録商標)に代表されるフルオロカーボン樹脂、そ
の他ポリエチレン等が好適に使用される。この材質から
なる樹脂板30は、氷塊を容易に剥離させる性質(氷塊
が付着し難い性質)を有しているので、製氷小室12に
生成された角氷28を連結する前記氷層28aが樹脂板
30の表面に強固に氷結するのを防止し、水皿16の傾
動開放時に傾動機構に過大な負荷が加わったり角氷28
の下端が欠損することはない。また樹脂板30の下面
は、前記取付け板50および送水パイプ18の上面に接
触しているのみで、その他の部分は開口48に臨んでい
る。すなわち、製氷運転に際して樹脂板30の下面側
に、該樹脂板30を押上げる氷が生成されることは殆ど
ない。
【0017】
【実施例の作用】次に、実施例に係る自動製氷機の水皿
構造の作用につき、以下説明する。自動製氷機の製氷運
転が開始されると、製氷水タンク14中の製氷水が各送
水パイプ18に圧送され、図2(a)に示すように、該パ
イプ18の各噴水孔21および樹脂板30の長孔30a
を介して製氷小室12に噴射供給される。製氷小室12
は、前記冷凍系から蒸発器13に供給される冷媒により
冷却されているので、製氷水が製氷小室12の内壁に接
触して次第に冷却されると共に、樹脂板30の長孔30
aおよび開口48を介して送水パイプ18の外側を落下
して製氷水タンク14に帰還する。
【0018】前記製氷運転の進行に伴い、図2(b),
(c)に示す如く、製氷小室12の内壁面で製氷水の一部
が氷結を開始し、最終的に密実な角氷28が生成される
に至る。このとき前記樹脂板30における製氷室10を
下方から閉成している領域においては、該樹脂板30の
下面は前記送水パイプ18の上面に接触しているだけな
ので、噴水孔21が両者30,18の間に浸透して滞留
することは殆どない。仮に、樹脂板30と送水パイプ1
8との間に製氷水が浸透して氷結したとしても、該樹脂
板30と送水パイプ18との接触面積は小さいため、製
氷運転の初期において製氷水で氷が融解される。すなわ
ち、製氷小室12の下端部と樹脂板30の表面との間に
は均一な隙間が確保され、該隙間に氷層28aが形成さ
れて、製氷室10に生成される全ての角氷28は相互に
連結される。なお、樹脂板30は氷塊を容易に剥離させ
る性質(氷塊が付着し難い性質)を有しているので、該氷
層28aが樹脂板30の表面に強固に氷結するのを防止
し得る。
【0019】このように角氷28が完全に形成される
と、製氷室10の温度は降下するので、これを適宜の検
知手段により検出して製氷運転を停止し製氷を完了す
る。そして製氷を完了すると同時に冷凍系の弁の切換え
により、蒸発器13にホットガスが供給されて製氷室1
0を加熱する。また適宜のタイミングで傾動機構が作動
し、水皿が前記支持軸17を中心に時計方向への傾動を
開始する。このとき樹脂板30は、水皿16の傾動に伴
って撓み、氷層28aに対して傾動方向下端側から除々
に剥離される。これにより傾動機構に過大な負荷が加わ
ることなく、角氷28も欠損しない。
【0020】前記蒸発器13にホットガスが循環供給さ
れると、各製氷小室12と角氷28との氷結面が融解さ
れる。このとき角氷28は、図3に示すように、その下
端に一定の厚みで形成された氷層28aにより連結され
ており、全ての角氷28が一度に製氷小室12から剥離
落下するので、角氷群を短時間で製氷小室12から落下
放出することができる。そして、製氷室10から角氷2
8が放出されることによる温度上昇を検知手段が検出
し、水皿16を反時計方向に回動して製氷小室12を下
方から閉成する。
【0021】このように、実施例に係る水皿構造では、
除氷運転に際して氷層28aと水皿20との剥離力を軽
減するための樹脂板30の下面に、該樹脂板30を上方
に押上げる氷が形成されないので、製氷小室12の下端
部と樹脂板30の表面との間に均一な隙間を確保するこ
とができる。従って、隙間に形成された氷層28aで製
氷室10に生成される全ての角氷28は相互に連結さ
れ、除氷運転に際して全ての角氷28は一度に落下放出
し、除氷時間が短縮されると共に日産製氷能力が向上す
る。また、形状および寸法の整った角氷28を得ること
ができる。更に、水皿16に製氷室10を閉成する板材
を配設した従来の構造に比べて、材料の使用量を抑えて
水皿自体の製造コストを低廉にすることが可能となる。
【0022】
【別実施例について】図4は、本発明の別実施例に係る
自動製氷機の水皿構造を示すものであって、送水パイプ
18と樹脂板30との接触面積を更に少なくするよう構
成されている。すなわち、送水パイプ18の上面には、
前記噴水孔21が穿設された部位を除く部位に、上面レ
ベルよりも低くなる凹部52が成形され、該凹部52に
は樹脂板30の下面が接触しないよう構成される。これ
によって、製氷運転に際して樹脂板30の下面に、該樹
脂板30を上方に押上げる氷が形成されることは殆どな
いので、隙間に形成された氷層28aで製氷室10に生
成される全ての角氷28を相互に連結することができ
る。そして、除氷時間の短縮、日産製氷能力の向
上、形状および寸法の整った角氷28の製造が達成さ
れる。
【0023】図5は、本発明の更に別の実施例に係る自
動製氷機の水皿構造を示すものであって、除氷運転およ
び次の製氷のための給水初期に際して樹脂板30の表面
を流れる除氷水や製氷用水が、水皿16の前端から貯氷
庫内へ飛散するのを有効に防止するよう構成したもので
ある。すなわち、自動製氷機では、除氷運転に際し、前
記氷層28aと樹脂板30との剥離を促進したり、樹脂
板30の表面に残留する氷片を融解して洗去する目的
で、水皿16における枢支部の上方に配設した散水器
(図示せず)から樹脂板30の表面全体に除氷水を散水供
給することが行なわれている。この場合において、氷塊
28を容易に剥離させる性質を有する材質の樹脂板30
では、発水性が強いために除氷水は樹脂板30を流下す
る間に次第に筋状に集まってその勢いが増し、一部の除
氷水が水皿16の前端から勢いよく飛び出して貯氷庫内
に飛散することがある。これは、貯氷庫内で水が再氷結
することにより角氷群を相互に固結させてしまう欠点を
招くこととなる。また、除氷運転が完了して水皿16が
上方に傾動復帰する際には、次の製氷のための製氷用水
が前記散水器から樹脂板30上に散水供給されるため、
該製氷用水が除氷水と同様に貯氷庫内に飛散することが
あった。
【0024】そこで図5に示す別の実施例では、水皿1
6の表面における前端部近傍に、除氷水や製氷用水の流
れ方向と交差する溝54を水皿16の幅方向の略全長に
亘って画成し、該溝54により樹脂板30を流下する除
氷水や製氷用水の勢いを緩和させるようにしたものであ
る。すなわち、水皿16の長さ寸法よりも所定長さだけ
短かく設定した樹脂板30が、図5に示す如く、水皿1
6の前端(前壁46)から所定長さだけ離間した位置から
背壁44まで延在するよう配設されている。また、水皿
16の前壁46から矩形状開口48側に延出する取付け
部50には、樹脂板30の前端から前側に所定間隔離間
した位置に、幅方向の全長(両側壁40,42間)に亘っ
て突部56が形成され、該突部56と樹脂板30との間
に溝54を画成している。なお、突部56の高さ寸法は
樹脂板30の厚み寸法と同一に設定されると共に、該突
部56における樹脂板30を指向する角部に丸みを付し
て、除氷水が円滑に流れるよう設定されている。
【0025】このように水皿16の前端部近傍に溝54
を画成したことにより、除氷運転に際して樹脂板30の
表面を流下して筋状となった除氷水や給水初期の製氷用
水は、図6に示すように溝54に入ることによりその勢
いが緩和され、水皿16の前端から勢いよく飛び出して
貯氷庫内に飛散することは防止される。従って、貯氷庫
内での角氷群の相互の固結を防ぐことができる。またこ
の別の実施例においても、前述した実施例と同様に製氷
運転に際して樹脂板30の下面に、該樹脂板30を上方
に押上げる氷が形成されることは殆どないので、隙間に
形成された氷層28aで製氷室10に生成される全ての
角氷28を相互に連結することができる。そして、除
氷時間の短縮、日産製氷能力の向上、形状および寸
法の整った角氷28の製造が達成されるものである。
【0026】図7は、図5に示す別実施例の変形例を示
すものであって、前記水皿16の前壁46における取付
け部50には、樹脂板30の前端から前側に所定間隔離
間した位置に別部材としての板材58が配設されてい
る。この板材58は、その長さが水皿16における両側
壁40,42間の離間寸法に設定されると共に、その厚
みが樹脂板30の厚みと同一に設定され、これにより水
皿16の前端部近傍に幅方向の全長に亘って前記溝54
を画成している。この変形例においても、樹脂板30の
表面を流下した除氷水や給水初期の製氷用水の勢いを溝
54によって緩和することができ、該除氷水や製氷用水
の貯氷庫内への飛散を防止し得るものである。なお、板
材58の角部に丸みが付され、除氷水や製氷用水を円滑
に流し得るようになっている。
【0027】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る自動製
氷機の水皿構造によれば、板材の下面は送水パイプの上
面にのみ接触するよう構成したので、板材の下面に、該
板材を上方に押上げる氷が形成されることが殆どなくな
る。すなわち、製氷小室の下端と板材の表面との間に所
要の隙間を確実に画成することができ、該隙間に生成さ
れる氷層により全ての角氷を連結することが可能とな
る。これにより、全ての角氷を一度に放出させることが
でき、除氷運転を短時間で行なって日産製氷能力を向上
させる得る。また除氷完了を正確に検出して、変形氷の
生成を防止できると共に、寸法の揃った良質の角氷を効
率的に製造し得る利点がある。更に、送水パイプの上面
に凹部を形成することにより、該パイプと板材との接触
面積が小さくなり、板材を押上げる氷が生成されるのを
更に低減し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好適な実施例に係る自動製氷機の水
皿構造を示す一部切欠斜視図である。
【図2】 実施例に係る自動製氷機の水皿構造におい
て、製氷小室内で製氷水が氷結する状態を経時的に示す
縦断側面図である。
【図3】 実施例に係る自動製氷機の水皿構造で製造さ
れた角氷を示す縦断側面図である。
【図4】 別実施例に係る自動製氷機の水皿構造を示す
一部切欠斜視図である。
【図5】 更に別の実施例に係る自動製氷機の水皿構造
を示す一部切欠斜視図である。
【図6】 図5に示す水皿の要部縦断面図である。
【図7】 図5に示す別の実施例に係る水皿構造の変形
例を示す要部縦断面図である。
【図8】 従来技術に係る自動製氷機の製氷機構部を示
す縦断側面図である。
【図9】 従来技術に係る自動製氷機の水皿構造の一部
を示す縦断側面図である。
【図10】 従来技術に係る自動製氷機の水皿構造にお
いて、製氷小室で生成された角氷が製氷小室から放出さ
れる状態を経時的に示す縦断側面図である。
【符号の説明】
10 製氷室,11 仕切板,12 製氷小室,14 製氷
水タンク,16 水皿 18 送水パイプ,21 噴水孔,28 角氷,30 樹脂
板,30a 長孔 48 開口,52 凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の仕切板(11)を縦横に配設すること
    により、下向きに開口する多数の製氷小室(12)を画成し
    た製氷室(10)と、前記製氷小室(12)をその下方から傾動
    開放可能に閉成する水皿(16)と、この水皿(16)の下方に
    一体形成した製氷水タンク(14)とを備え、該製氷水タン
    ク(14)中の製氷水を、水皿(16)を介して各製氷小室(12)
    に噴射供給して室内壁面に氷結させて角氷(28)の生成を
    行ない、製氷完了後は除氷運転に切換えて前記水皿(16)
    および製氷水タンク(14)を傾動させて脱氷を行なうよう
    構成した自動製氷機において、 前記水皿(16)に上下に連通する開口(48)を開設すると共
    に、この開口(48)内に、前記各製氷小室(12)に対応する
    噴水孔(21)を穿設した複数の送水パイプ(18)を所要間隔
    をもって整列的に設け、 前記開口(48)に、全ての製氷小室(12)を閉成可能な寸法
    の可撓性を有する板材(30)を、前記送水パイプ(18)の上
    面を覆うように設けたことを特徴とする自動製氷機の水
    皿構造。
  2. 【請求項2】 前記板材(30)には、各送水パイプ(18)の
    各噴水孔(21)と対応する位置に、該噴水孔(21)よりも大
    きな孔(30a)が穿設され、 前記製氷水タンク(14)中の製氷水を、前記送水パイプ(1
    8)の各噴水孔(21)および板材(30)の孔(30a)を介して製
    氷小室(12)に噴射供給し、該小室内で氷結することなく
    流下する製氷水を、前記孔(30a)および開口(48)を介し
    て製氷水タンク(14)に回収するよう構成した請求項1記
    載の自動製氷機の水皿構造。
  3. 【請求項3】 前記送水パイプ(18)の上面には、噴水孔
    (21)が穿設されていない部位に、前記板材(30)の下面に
    接触しない凹部(52)が形成される請求項1または2記載
    の自動製氷機の水皿構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20120324916A1 (en) * 2011-06-22 2012-12-27 Whirlpool Corporation Clear ice making system and method
CN110398090A (zh) * 2018-04-25 2019-11-01 上海浪拓制冷设备有限公司 一种流水式制冰蒸发器防冰块花斑结构

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