JP2003279187A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2003279187A
JP2003279187A JP2002085007A JP2002085007A JP2003279187A JP 2003279187 A JP2003279187 A JP 2003279187A JP 2002085007 A JP2002085007 A JP 2002085007A JP 2002085007 A JP2002085007 A JP 2002085007A JP 2003279187 A JP2003279187 A JP 2003279187A
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cooling
cooled
heat source
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Akira Takahashi
章 高橋
Kazuo Furukawa
和夫 古川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置を大型化することなく通常の低温域から
超低温域に亘って高出力、高効率を維持することができ
る冷凍装置を提供する。 【解決手段】 ガスを圧縮する圧縮機1と、圧縮したガ
スを冷却する冷却器3と、冷却されたガスを膨張させる
膨張機2とを備え、膨張により降温した冷却ガスの顕熱
を冷熱源とする第1パイプ5を備えたガスサイクル式冷
却機構Aと、冷媒ガスを圧縮および凝縮、膨張させ、こ
の冷媒が気化する潜熱を冷熱源とする第2パイプ6を備
えた蒸気圧縮式冷却機構Bとを備え、ガスサイクル式冷
却機構Aにより生成された冷熱源と、蒸気圧縮式冷却機
構Bにより生成された冷熱源とを選択的に用いて被冷却
物Wを冷却するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍や冷蔵、ある
いは被冷却物を常温から超低温域まで冷却して凍結させ
る用途に用いられる冷凍装置に係り、特に、通常の低温
域から超低温域までの広い温度域で冷凍能力を向上させ
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の冷凍装置としては、蒸気圧縮式冷
凍装置が知られている。この冷凍装置は、冷媒ガスを圧
縮機で圧縮することで液体化し、この液体を気化させる
際に吸収する潜熱を利用するもので、今日の冷凍装置の
主流となっている。また、空気等の冷媒ガスを圧縮機で
圧縮し、圧縮した空気を膨張させたときの顕熱で温度降
下する現象を利用したガスサイクル式冷凍装置も知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】蒸気圧縮式冷凍装置
は、−40℃程度までの低温域では成績係数(COP)
は高いが、−40〜−80℃の超低温域では、成績係数
が低下することが知られている。ここで、成績係数と
は、冷凍装置の冷凍能力と、それを得るために必要な圧
縮機の圧縮仕事量の熱当量との比で表したものである。
蒸気圧縮式冷凍装置では、冷媒を相変化(蒸発)させて
冷熱源を発生させる。ここで、超低温域まで冷媒の蒸発
温度を下げるには、蒸発時の圧力を下げるとともに圧縮
機の圧力比を大きくする必要がある。このため、従来の
蒸気圧縮式冷凍装置では以下の問題があった。
【0004】圧力比がある程度以上(例えば8倍)大
きくなると、圧縮機の効率が急速に低下する。このた
め、圧縮機を複数段備えて対応せざるを得ない。蒸発
時の圧力がある程度以下になると、圧縮機での冷媒ガス
の吸入が不安定となり、圧縮効率が低下する。蒸発時
の圧力が低くなる程、体積効率が低下する。つまり、低
圧の冷熱源が生成されるので、冷熱生成量が減少する。
【0005】一方、ガスサイクル式冷凍装置では、冷媒
ガスを液化するものではないので、超低温域での上記の
ような問題はない。しかしながら、ガスサイクル式冷凍
装置では、通常の低温域での成績係数が蒸気圧縮式冷凍
装置と比べるとかなり劣るという欠点がある。そして、
それを補うためには、ガスサイクル式冷凍装置をかなり
大型化する必要があり、その結果、装置の設置スペース
が増大するとともにイニシャルコストやランニングコス
トも増大するという問題がある。したがって、本発明
は、装置を大型化することなく通常の低温域から超低温
域に亘って出力低下が少なく高効率を維持することがで
きる冷凍装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の冷凍装置は、ガ
スを圧縮する圧縮手段と、圧縮したガスを冷却する冷却
手段と、冷却されたガスを膨張させる膨張手段を備え、
膨張により降温した冷却ガスの顕熱を冷熱源とする第1
供給手段を備えたガスサイクル式冷却機構と、冷媒ガス
を圧縮および凝縮、膨張させ、この冷媒が気化する潜熱
を冷熱源とする第2供給手段を備えた蒸気圧縮式冷却機
構とを備え、ガスサイクル式冷却機構により生成された
冷熱源と、蒸気圧縮式冷却機構により生成された冷熱源
とを選択的に用いて被冷却物を冷却するようにしたこと
を特徴としている。
【0007】ガスサイクル式冷却機構では、潜熱を利用
しないため、例えば常温近辺といった最適条件での性能
は蒸気圧縮式冷却機構には及ばない。しかしながら、潜
熱を利用しないが故に、最適条件を外れても性能低下が
少なく、超低温域では蒸気圧縮式冷却機構と性能が逆転
することになる。すなわち、ガスサイクル式冷却機構で
は、冷媒を相変化させないため、その内部の各所におけ
る圧力は冷却温度域に拘わらずほぼ一定となり、その体
積効率および出力の変化は殆どない。
【0008】したがって、上記構成の冷凍装置にあって
は、たとえば−50℃程度までの通常の低温域では、蒸
気圧縮式冷却機構により生成された冷熱源を被冷却物に
供給し、たとえば−50〜−80℃の超低温域では、ガ
スサイクル式冷却機構により生成された冷熱源を被冷却
物に供給することができる。つまり、通常の低温域では
成績係数(COP)の高い蒸気圧縮式冷却機構を用い、
超低温域では成績係数の低下の度合いが小さいガスサイ
クル式冷却機構を用いることにより、通常の低温域から
超低温域の広い温度範囲に亘って高出力、高効率を維持
することができる。
【0009】ここで、蒸気圧縮式冷却機構で生成された
冷熱源を冷却手段に作用させる第3供給手段を設けると
好適である。この態様によれば、たとえば−40〜−8
0℃の超低温域においては、ガスサイクル式冷却機構で
生成した冷熱源を被冷却空間に供給している間に、蒸気
圧縮式冷却機構によって生成した冷熱源により、ガスサ
イクル式冷却機構における、より高温の冷媒を冷却する
ことができる。これにより、冷媒の密度が大きくなって
体積効率が上昇し、超低温域での冷凍能力をさらに向上
させることができる。なお、この場合においても、−4
0℃程度までの通常の低温域では、蒸気圧縮式冷却機構
により生成された冷熱源を被冷却物に供給すれば良い。
【0010】本発明の冷凍装置では、冷熱源の供給先を
第2供給手段と第3供給手段との間で切り替える切替手
段を備えると好適である。これにより、使用温度域、負
荷量に応じて蒸気圧縮式冷却機構とガスサイクル式冷却
機構を適宜使い分けることができ、また、出力調整も可
能である。
【0011】また、ガスサイクル式冷却機構における圧
縮機を複数備えて冷媒の圧縮を複数段で行うと好適であ
る。このように構成することにより、それぞれの圧縮機
における圧縮比を小さくすることができるので、圧縮効
率を向上させることができる。また、各圧縮機で圧縮さ
れたガスを別個の冷却手段に導入して冷却することも好
適な態様である。なお、ガスの最終的な圧縮を行う圧縮
機は、膨張手段の翼車の回転力(回収動力)を動力とす
るものが好適である。
【0012】蒸気圧縮式冷却機構の冷媒としては、オゾ
ン層を破壊しない次世代フロン、アンモニアなどが好適
であり、ガスサイクル式冷却機構に用いるガスとしては
空気が一般的である。ただし、本発明はそのようなガス
に限定されるものではなく、任意のものを用いることが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】1.第1実施形態 A.第1実施形態の構成 以下、本発明の好適な実施の形態について図1〜7を参
照して説明する。図1は第1実施形態の冷凍装置の概略
を示す図であり、この冷凍装置は、ガスサイクル式冷却
機構Aと、蒸気圧縮式冷却機構Bとから構成されてい
る。まず、ガスサイクル式冷却機構Aについて説明する
と、図1において符号1は圧縮機(圧縮手段)である。
圧縮機1には、その内部の翼車を回転させるためのモー
タ10が接続されている。また、圧縮機1には、モータ
10を介して膨張機(膨張手段)2が接続されている。
膨張機2には翼車が内蔵されている。圧縮機1の翼車の
回転によって圧縮された空気は、膨張機2内に流入し、
その際に翼車を回転させて膨張する。また、その際の翼
車の回転力は、圧縮機1内の翼車の回転動力となる。圧
縮機1および膨張機2の構成は、上記のものに限らず任
意である。圧縮機1としては、往復圧縮機、ロータリー
圧縮機、スクロール圧縮機、スクリュー圧縮機、遠心圧
縮機など各種圧縮機を用いることができ、膨張機2も軸
流タービン、遠心タービンその他任意のものを用いるこ
とができる。
【0014】図中符号3は冷却器(冷却手段)である。
冷却器3は、圧縮機1により圧縮されて昇温した空気を
冷却するもので、たとえば、クーリングタワーや、ファ
ンを備え冷媒として空気を用いた空冷式のものや、冷媒
として水を用いた水冷式のもの、冷媒にエチレングリコ
ールなどの不凍液を用いたものなどを用いることができ
る。冷却器3で冷却された空気は、熱交換器4に流入
し、そこでさらに冷却されて膨張機2内に流入する。
【0015】膨張機2には、膨張して降温した冷却空気
(冷熱源)を冷凍庫等の被冷却物Wに噴出する第1パイ
プ(第1供給手段)が接続されている。被冷却物W内の
空気は熱交換器4に流入し、その空気と冷却器3から熱
交換器4内に流入した空気との間で熱交換が行われる。
なお、熱交換器4から流出した空気は、パイプ40を通
って圧縮機1に戻される。また、本発明は、冷却空気を
被冷却物Wに直接供給する態様に限定されるものではな
く、冷凍庫等の内部に設けた配管内に冷却空気を流通さ
せるような構成や、エチレングリコールなどのブライン
を介して被冷却物を冷却する構成を用いることができ
る。
【0016】次に、蒸気圧縮式冷却機構Bは、たとえば
代替フロンやアンモニアガス等の冷媒ガスを圧縮機で圧
縮・凝縮・膨張させ、これを被冷却物W内で蒸発させて
冷熱源を生成するようになっている。この冷熱源は、第
2パイプ(第2供給手段)6を介して被冷却物Wと蒸気
圧縮式冷却機構Bとの間を循環するようになっている。
また、冷熱源は、第3パイプ(第3供給手段)7を介し
て冷却器3と蒸気圧縮式冷却機構Bとの間を循環するよ
うになっており、冷却器3を通る圧縮空気を冷却するよ
うになっている。この場合、蒸気圧縮式冷却機構Bの冷
熱源を被冷却物Wに供給する態様としては、冷凍庫等の
内部に設けた配管内に冷熱源を流通させるような構成
や、冷熱源からエチレングリコールなどの不凍液を介し
て被冷却物Wを冷却する構成を用いることができる。ま
た、冷熱源を冷却器3に供給する態様としては、上記の
ようなクーリングタワーや空冷式または液冷式の冷却器
に、冷熱源を流通させる配管を施した構成を用いること
ができる。また、第2、第3パイプ6,7には、仕切弁
(切替手段)60,70がそれぞれ介装されている。こ
れにより、冷熱源は、被冷却物Wか冷却器3のいずれか
一方に供給される。
【0017】B.第1実施形態の動作 次に、上記構成の冷凍装置の動作について説明する。第
1実施形態の冷凍装置では、以下の3つの態様による運
転を行うことができる。 蒸気圧縮式冷却機構Bのみを運転する ガスサイクル式冷却機構Aのみを運転する。 ガスサイクル式冷却機構Aを運転し、蒸気圧縮式冷却
機構Bの運転で生成した冷熱源を冷却器3に供給する。
【0018】図2は上記〜の態様で運転したときの
冷却温度(被冷却物Wの温度)と成績係数(COP)と
の関係を示す線図である。図2に示すように、の場合
には、通常の低温域では成績係数は優れているが、超低
温域では成績係数はかなり低下する。一方、の場合に
は、超低温域での成績係数はの場合ほど低下しない
が、通常の低温域での成績係数はの場合と比べてかな
り低い。したがって、の曲線との曲線とが交叉する
約−50℃を境界にして運転を切り替えれば、広い温度
範囲に亘って成績係数を向上させることができる。具体
的には、冷凍温度が−50℃までの場合には、蒸気圧縮
式冷却機構Bのみを運転し、冷凍温度が−80〜−50
℃あるいはそれ以下の場合には、ガスサイクル式冷却機
構Aのみを運転すれば良い。
【0019】ここで、における運転について説明す
る。の場合には、ガスサイクル式冷却機構Aを運転し
て被冷却物Wに冷熱源を供給し、蒸気圧縮式冷却機構B
の運転で生成した冷熱源を冷却器3に供給しており、
の場合よりも全体的に成績係数が向上している。このよ
うな現象が生じる理由は下記数1により説明することが
できる。ここで、数1においてLは圧縮機1の断熱圧縮
仕事量、Pは圧縮機1の吸込圧力、Pはその吐出圧
力、Tは圧縮機1が吸い込む空気の温度、κは圧縮す
る空気の断熱圧縮指数、Rはガス定数である。
【0020】
【数1】
【0021】数1より圧縮機1の断熱仕事量を低減する
には、圧縮機1が吸い込む空気の温度を下げれば良いこ
とが判る。図1に示す冷凍装置では、冷却器3に流入す
る圧縮空気を冷却器3本来の冷却性能に加えて冷熱源に
よっても冷却するため、熱交換器4に流入する圧縮空気
の温度が低下する。これにより、第1パイプ5を流通し
て熱交換器4で熱交換される空気の温度上昇が抑制さ
れ、圧縮機1に戻る空気の温度が低下する。したがっ
て、における運転では、圧縮機1の断熱圧縮仕事量が
少なくて済むため、成績係数を向上させることができ
る。加えて、被冷却物Wに供給する空気自体も温度が低
下しているため、さらに成績係数を向上させることがで
きる。
【0022】したがって、図2において実線で示すとお
り、約−40℃を境界にしての運転との運転を切り
替えることにより、広い温度範囲に亘って最高の成績係
数を得ることができる。具体的には、冷凍温度が−40
℃までの場合には、仕切弁70を閉め、仕切弁60を開
けて蒸気圧縮式冷却機構Bのみを運転する。また、冷凍
温度が−80〜−40℃あるいはそれ以下の場合には、
ガスサイクル式冷却機構Aを運転して被冷却物Wに冷熱
源を供給するとともに、仕切弁70を開け、仕切弁60
を閉めて蒸気圧縮式冷却機構Bの運転で生成した冷熱源
を冷却器3に供給する。
【0023】2.第2実施形態 図3は本発明の第2実施形態を示すものである。第2実
施形態は、空気の圧縮を2段階で行うとともに、圧縮後
の空気をその都度冷却器で冷却するようにしたものであ
る。なお、図3において第1実施形態と同等の構成要素
には同符号を付してその説明を省略する。図3に示すよ
うに、熱交換器4の下流側には低段圧縮機1aが接続さ
れている。低段圧縮機1aは、モータ10で駆動される
翼車を備え、第1実施形態の圧縮機1の吐出圧力よりも
低い圧力まで空気を圧縮するようになっている。また、
低段圧縮機1aの下流側には、第2冷却器3aが接続さ
れている。第2冷却器3aは、低段圧縮機1aにより圧
縮されて昇温した空気を冷却するもので、たとえば、ク
ーリングタワーや、ファンを備え冷媒として空気を用い
た空冷式のものや、冷媒として水を用いた水冷式のも
の、冷媒にエチレングリコールなどの不凍液を用いたも
のなどを用いることができる。
【0024】第2冷却器3aで冷却された空気は、高段
圧縮機1b内に流入する。後段圧縮機1bは、膨張機2
に備えられた翼車の回転により駆動される翼車を備え、
低段圧縮機1aで圧縮された空気をさらに圧縮して第1
実施例の圧縮機1の吐出圧力と同等の圧力にするように
なっている。低段圧縮機1a、高段圧縮機1bとして
は、上記のような構成以外に、往復圧縮機、ロータリー
圧縮機、スクロール圧縮機、スクリュー圧縮機、遠心圧
縮機など各種圧縮機を用いることができる。
【0025】第2実施形態の蒸気圧縮式冷却機構Bは、
第3パイプが二股に分岐し(それぞれ符号7a,7bで
示す)、冷却器3と第2冷却器3aとに導かれている。
そして、この第2実施形態においても、仕切弁60,7
0を開閉することにより、冷熱源を被冷却物Wか冷却器
3および第2冷却器3aのいずれか一方に供給するよう
になっている。この場合、蒸気圧縮式冷却機構Bの冷熱
源を被冷却物Wに供給する態様としては、冷凍庫等の内
部に設けた配管内に冷熱源を流通させるような構成や、
冷熱源からエチレングリコールなどの不凍液を介して被
冷却物Wを冷却する構成を用いることができる。また、
冷熱源を冷却器3および第2冷却器3aに供給する態様
としては、上記のようなクーリングタワーや空冷式また
は液冷式の冷却器に、冷熱源を流通させる配管を施した
構成を用いることができる。
【0026】上記構成の冷凍装置においては、冷凍温度
がたとえば−40℃までの場合には、仕切弁70を閉
め、仕切弁60を開けて蒸気圧縮式冷却機構Bのみを運
転する。また、冷凍温度がたとえば−80〜−40℃あ
るいはそれ以下の場合には、ガスサイクル式冷却機構A
を運転して被冷却物Wに冷熱源としての冷却空気を供給
するとともに、仕切弁70を開け、仕切弁60を閉めて
蒸気圧縮式冷却機構Bの運転で生成した冷熱源を冷却器
3および第2冷却器3aに供給する。これにより、広い
温度範囲に亘って図2の実線に示す最高の成績係数を得
ることができる。
【0027】特に、上記第2実施形態では、圧縮機を低
段圧縮機1aと高段圧縮機1bにより構成し、それぞれ
で圧縮された空気を第2冷却器3aおよび冷却器3で冷
却するようにしているから、それぞれの圧縮機における
圧縮比が小さく、しかも吸い込む空気の温度が低いの
で、圧縮効率を大幅に高めることができる。さらに、高
段圧縮機1bの駆動を膨張機2の翼車により行っている
ため空圧のバランスが良く、最終的な圧縮空気の圧力を
安定させることができるという利点もある。
【0028】
【実施例】次に、図2に示す冷凍装置の実機テストを行
なった。図4は、ガスサイクル式冷却機構Aのみを用い
て、圧縮機1の駆動モータの電流を一定として運転を行
った場合の結果であり、冷凍装置の各構成要素の入口側
と出口側の空気の温度(上段)および圧力(下段)を示
すものである。また、図5は、ガスサイクル式冷却機構
Aの冷却器3に蒸気圧縮式冷却機構Bで生成した冷熱源
を供給し、圧縮機1駆動モータの電流を一定として運転
を行った場合の結果であり、冷凍装置の各構成要素の入
口側と出口側の空気の温度(上段)および圧力(下段)
を示すものである。
【0029】図4に示すように、冷却器3の出口におけ
る空気の温度は約40℃、圧縮機1に戻る空気の温度は
約30℃となっている。これに対して、図5では、蒸気
圧縮式冷却機構Bにより冷却器3の能力が向上している
ため、冷却器3の出口における空気の温度は約5℃、圧
縮機1に戻る空気の温度は約−1,5℃となっている。
このため、図5に示す運転での冷凍装置の冷凍能力は図
4の場合と比較して大幅に向上している。
【0030】図6は、ガスサイクル式冷却機構Aのみを
用いて、圧縮機1の吐出流量を一定として運転を行った
場合の結果であり、冷凍装置の各構成要素の入口側と出
口側の冷熱源の温度(上段)および圧力(下段)を示す
ものである。また、図7は、ガスサイクル式冷却機構A
の冷却器3に蒸気圧縮式冷却機構Bで生成した冷熱源を
供給し、圧縮機1の吐出流量を一定として運転を行った
場合の結果であり、冷凍装置の各構成要素の入口側と出
口側の空気の空気(上段)および圧力(下段)を示すも
のである。
【0031】図6に示すように、冷却器3の出口におけ
る空気の温度は約40℃、圧縮機1に戻る空気の温度は
約30℃となっている。これに対して、図7では、蒸気
圧縮式冷却機構Bにより冷却器3の能力が向上している
ため、冷却器1の出口における圧縮空気の温度は約5
℃、圧縮機1に戻る空気の温度は約−1,5℃となって
いる。このため、図7に示す運転での冷凍装置の冷凍能
力は図6の場合と比較して大幅に向上している。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ガ
スサイクル式冷却機構により生成された冷熱源と、蒸気
圧縮式冷却機構により生成された冷熱源とを選択的に用
いて被冷却物に供給するようにしているから、装置を大
型化することなく通常の低温域から超低温域に亘って高
出力、高効率を維持することができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の冷凍装置の概略を示
す図である。
【図2】 実施形態における冷却温度と成績係数(CO
P)との関係を示す図である。
【図3】 本発明の第2実施形態の冷凍装置の概略を示
す図である。
【図4】 ガスサイクル式冷却機構のみを用い、圧縮機
の駆動モータの電流を一定にして実機テストを行った結
果を示す図である。
【図5】 ガスサイクル式冷却機構の冷却器に蒸気圧縮
式冷却機構で発生した冷熱源を供給し、圧縮機の駆動モ
ータの電流を一定にして実機テストを行った結果を示す
図である。
【図6】 ガスサイクル式冷却機構のみを用い、圧縮機
の吐出流量を一定にして実機テストを行った結果を示す
図である。
【図7】 ガスサイクル式冷却機構の冷却器に蒸気圧縮
式冷却機構で発生した冷熱源を供給し、圧縮機の吐出流
量を一定にして実機テストを行った結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 圧縮機(圧縮手段) 2 膨張機(膨張手段) 3 冷却器(冷却手段) 4 熱交換器 5 第1パイプ(第1供給手段) 6 第2パイプ(第2供給手段) 7 第3パイプ(第3供給手段) 60 仕切弁(切替手段) 70 仕切弁(切替手段) A ガスサイクル式冷却機構 B 蒸気圧縮式冷却機構 W 被冷却物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを圧縮する圧縮手段と、圧縮した上
    記ガスを冷却する冷却手段と、冷却された上記ガスを膨
    張させる膨張手段を備え、膨張により降温した冷却ガス
    の顕熱を冷熱源とする第1供給手段を備えたガスサイク
    ル式冷却機構と、 冷媒ガスを圧縮および凝縮、膨張させ、この冷媒が気化
    する潜熱を冷熱源とする第2供給手段を備えた蒸気圧縮
    式冷却機構とを備え、 上記ガスサイクル式冷却機構により生成された冷熱源
    と、上記蒸気圧縮式冷却機構により生成された冷熱源と
    を選択的に用いて被冷却物を冷却するようにしたことを
    特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 前記蒸気圧縮式冷却機構で生成された冷
    熱源を前記冷却手段に作用させる第3供給手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 【請求項3】 前記冷熱源の供給先を前記第2供給手段
    と前記第3供給手段との間で切り替える切替手段を備え
    たことを特徴とする請求項2に記載の冷凍装置。
  4. 【請求項4】 前記ガスサイクル式冷却機構における圧
    縮機を複数備えて冷媒ガスの圧縮を複数段で行うことを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013238325A (ja) * 2012-05-14 2013-11-28 Mayekawa Mfg Co Ltd 冷却設備
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