JP2003277849A - 金属−セラミックス複合材料の製造方法 - Google Patents

金属−セラミックス複合材料の製造方法

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JP2003277849A
JP2003277849A JP2002083519A JP2002083519A JP2003277849A JP 2003277849 A JP2003277849 A JP 2003277849A JP 2002083519 A JP2002083519 A JP 2002083519A JP 2002083519 A JP2002083519 A JP 2002083519A JP 2003277849 A JP2003277849 A JP 2003277849A
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aluminum alloy
ceramic
composite material
preform
powder
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JP2002083519A
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English (en)
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Tamotsu Harada
保 原田
Hiromasa Shimojima
浩正 下嶋
Chokusui Odano
直水 小田野
Takeshi Higuchi
毅 樋口
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Taiheiyo Cement Corp
Ceranx Co Ltd
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Ceranx Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックス粉末またはセラミックス繊維で
プリフォームを形成し、そのプリフォームに溶融したア
ルミニウム合金を窒素雰囲気中で非加圧で浸透させる金
属−セラミックス複合材料の製造方法において、溶融し
たアルミニウム合金の浸透速度をさらに早めることがで
きると共に、プリフォームに肉厚部分があってもその肉
厚部分にも浸透したアルミニウム合金を行き渡らせるこ
とができる金属−セラミックス複合材料の製造方法を提
供すること。 【解決手段】 プリフォームをアルミナ系のセラミック
ス粉末またはセラミックス繊維で形成し、浸透させるア
ルミニウム合金として、Tiを0.5〜3.0質量%含
有するAl−Mg系のアルミニウム合金を使用して金属
−セラミックス複合材料を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、金属−セラミック
ス複合材料の製造方法に関し、特に非加圧浸透法による
金属−セラミックス複合材料の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】セラミックス粉末またはセラミックス繊
維と金属との複合材料の製造方法においては、鋳造法、
高圧鋳造法、高圧含浸法、非加圧浸透法、粉末冶金法等
の方法がある。そのうち非加圧浸透法については、セラ
ミックス粉末またはセラミックス繊維でプリフォームを
形成し、そのプリフォームに溶融したアルミニウムまた
はアルミニウム合金を窒素雰囲気中で非加圧で浸透させ
る方法がある。 【0003】この製造方法では、セラミックスとしては
アルミナ、炭化珪素、窒化アルミニウム等の一般的なセ
ラミックスが用いられ、そのうち、セラミックスをアル
ミナ、あるいはアルミナを主体とするアルミナ系のセラ
ミックスとした場合には、浸透させるアルミニウムまた
はアルミニウム合金にはAl−Mg系のアルミニウム合
金が用いられていた。 【0004】しかし、セラミックスがこのアルミナ系の
セラミックスでは、溶融したアルミニウム合金の浸透速
度が遅いため、作製した複合材料中にアルミニウム合金
の未浸透部分が発生するという問題があった。そのた
め、還元能力を有するチタン(Ti)粉末をプリフォー
ムの下に敷く敷き粉に混ぜ存在させることにより、敷き
粉の上に置いたプリフォーム中のセラミックスの表面を
還元し、浸透する溶融したアルミニウム合金の浸透速度
を早め、未浸透部分の発生を抑えていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このT
i粉末を敷き粉に混ぜる方法では、溶融したアルミニウ
ム合金の浸透速度は従来より早まるものの、Ti粉末の
表面が窒素雰囲気中に残存している酸素により酸化さ
れ、その表面に酸化膜が生じてセラミックスの表面を還
元する能力が低下してしまい、アルミニウム合金の浸透
速度が未だ遅いという問題があった。また、プリフォー
ムに肉厚部分があると、その肉厚部分の上面と敷き粉と
の距離が遠くなるため、肉厚部分の上面ではTi粉末に
よる還元が十分に発揮されず、Ti粉末を用いない場合
と同様浸透したアルミニウム合金がその上面に十分に行
き渡らないという問題もあった。 【0006】本発明は、上述した従来技術が有する課題
に鑑みなされたものであって、その目的は、溶融したア
ルミニウム合金の浸透速度をさらに早めることができる
と共に、プリフォームに肉厚部分があってもその肉厚部
分にも浸透したアルミニウム合金を行き渡らせることが
できる金属−セラミックス複合材料の製造方法を提供す
ることにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため鋭意研究した結果、使用するアルミニウ
ム合金をTiを特定量含有するAl−Mg系のアルミニ
ウム合金とすれば、溶融したアルミニウム合金の浸透速
度を従来よりさらに早めることができ、しかもプリフォ
ームに肉厚部分があってもその肉厚部分にも浸透したア
ルミニウム合金を十分に行き渡らせることができるとの
知見を得て本発明を完成するに至った。 【0008】即ち本発明は、セラミックス粉末またはセ
ラミックス繊維でプリフォームを形成し、そのプリフォ
ームに溶融したアルミニウム合金を窒素雰囲気中で非加
圧で浸透させる金属−セラミックス複合材料の製造方法
において、該セラミックス粉末またはセラミックス繊維
が、アルミナ系のセラミックス粉末またはセラミックス
繊維であり、該アルミニウム合金が、Tiを0.5〜
3.0質量%含有するAl−Mg系のアルミニウム合金
であることを特徴とする金属−セラミックス複合材料の
製造方法とすることを要旨とする。以下さらに詳細に説
明する。 【0009】この製造方法は、使用するアルミニウム合
金をTiを含有するAl−Mg系のアルミニウム合金と
することにより、溶融したアルミニウム合金の浸透速度
をさらに早めることができるようにし、加えてプリフォ
ームに例え肉厚部分があったとしても、その肉厚部分に
も浸透したアルミニウム合金を十分に行き渡らせること
ができるようにしたものである。浸透速度を早めること
ができる理由は、恐らくTiをアルミニウム合金中に含
ませているため、Tiが窒素雰囲気中に残存する酸素に
酸化されることなく、セラミックスの表面を還元するこ
とができるからと思われる。一方、プリフォームに肉厚
部分があったとしても、その肉厚部分にも浸透したアル
ミニウム合金を行き渡らせることができるのは、これも
Tiをアルミニウム合金中に含ませているため、プリフ
ォームのどの位置にも関係なくセラミックスの表面を十
分に還元することができるからと思われる。 【0010】そのTiの含有率としては、0.5〜3.
0質量%とした。Tiの含有率が0.5質量%より少な
いと、セラミックスの表面を還元する能力が小さく好ま
しくなく、逆に3.0質量%より多いと、浸透させるア
ルミニウム合金の融点が上昇してその湯流れ性が悪化す
るため、浸透温度を高温にしなければ未浸透部分が発生
してしまうことになるからである。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の製造方法をさらに詳細に
述べると、まずセラミックスとして、アルミナ系のセラ
ミックスを用意する。アルミナ系のセラミックスとして
は、アルミナ単独は勿論のこと、アルミナに他のセラミ
ックスを加えた混合物でもアルミナが半分以上含まれる
アルミナを主体としたセラミックス粉末またはセラミッ
クス繊維であれば何でもよい。 【0012】次にプリフォームに浸透させるアルミニウ
ム合金として、Tiを0.5〜3.0質量%含有するA
l−Mg系のアルミニウム合金を用意する。このアルミ
ニウム合金はメーカに特注すれば作製してくれる。その
アルミニウム合金の形状は、粉末でもよいし、インゴッ
トでもよい。TiとMg以外の元素の含有については、
悪影響を及ぼさない元素であれば何を含んでもよい。 【0013】用意した先のアルミナ系のセラミックス粉
末またはセラミックス繊維でプリフォームを形成する。
プリフォームの形成は慣用の方法で形成でき、例えば、
乾式プレス法、フィルタープレス法、セディメントキャ
スト法、押出成形法などで形成できる。 【0014】得られたプリフォームに用意したアルミニ
ウム合金を非加圧浸透法で浸透させて複合材料を作製す
る。その方法は、例えば、用意した粉末またはインゴッ
トのアルミニウム合金の上にプリフォームを載せ、それ
を窒素雰囲気中で加温して700〜900℃の温度で熱
処理することにより、溶融したアルミニウム合金がプリ
フォーム中に非加圧で浸透していき、それを冷却するこ
とにより金属−セラミックス複合材料が作製される。 【0015】以上の方法で複合材料を作製すれば、溶融
したアルミニウム合金の浸透速度をさらに早めることが
できると共に、プリフォームに肉厚部分があってもその
肉厚部分にも浸透したアルミニウム合金を行き渡らせる
ことができる金属−セラミックス複合材料の製造方法と
なる。 【0016】 【実施例】以下本発明の実施例を比較例と共に具体的に
挙げ、本発明をより詳細に説明する。 【0017】(実施例1、2) (1)金属−セラミックス複合材料の作製 市販のアルミナ粉末(太平洋ランダム社製、商品名50
A、平均粒径100μm)により300×300×50
mmのプリフォームをセディメントキャスト法で形成
し、そのプリフォームを表1に示す組成のアルミニウム
合金からなるインゴットの上に載せ、それを窒素雰囲気
中で825℃の温度で24時間熱処理して複合材料を作
製した。 【0018】(2)評価 得られた複合材料を切断し、その切断面を目視観察して
アルミニウム合金の浸透状態を調べた。その結果を表1
に示す。 【0019】 【表1】 【0020】表1から明らかなように、比較例1、2で
は複合材料中にアルミニウム合金の未浸透部分が見られ
るが、実施例1、2では、両方とも未浸透部分の発生は
なく、また、プリフォームがかなりの肉厚品であるにも
関わらず浸透したアルミニウム合金が上面まで行き渡っ
ており、アルミニウム合金の浸透は良好であった。この
ことは、本発明の製造方法であれば、溶融したアルミニ
ウム合金の浸透速度を従来よりさらに早めることができ
ると共に、プリフォームに肉厚部分があってもその肉厚
部分にも浸透したアルミニウム合金を十分に行き渡らせ
ることができる金属−セラミックス複合材料の製造方法
となることを示している。 【0021】(比較例1〜3)比較として比較例1で
は、アルミニウム合金中にTiを含まないこととした他
は実施例1と同様に複合材料を作製し、評価した。ま
た、比較例2では、比較例1と同様にアルミニウム合金
中にTiを含まないこととしたが、その代わりとして敷
いた敷き粉中に、Ti粉末を敷き粉に対し3質量%含ま
せた他は実施例1と同様に複合材料を作製し、評価し
た。さらに、比較例3では、アルミニウム合金中のTi
の含有率を本発明より多くした他は実施例1と同様に複
合材料を作製し、評価した。それらの結果も表1に示
す。 【0022】表1から明らかなように、比較例1では、
アルミニウム合金中にTiを含まないようにしたため、
24時間の熱処理時間では複合材料中に未浸透部分が生
じており、しかもプリフォームがかなりの肉厚品であっ
たため、アルミニウム合金を浸透させる面から遠い距離
にある上面にも未浸透部分が生じていた。また、比較例
2では、Ti粉末を敷き粉中に含ませたものの、アルミ
ニウム合金中にTiを含まないため、24時間の熱処理
時間では比較例1よりは改善されているものの、やはり
複合材料中に未浸透部分が生じており、上面にも未浸透
部分が生じていた。さらに、比較例3では、アルミニウ
ム合金中のTiの含有率が本発明の範囲より多すぎたた
め、アルミニウム合金の融点が高くなって湯流れ性が悪
くなり、上面に未浸透部分が生じていた。 【0023】 【発明の効果】以上の通り、本発明の製造方法であれ
ば、溶融したアルミニウム合金の浸透速度を従来よりさ
らに早めることができると共に、プリフォームに肉厚部
分があってもその肉厚部分にも浸透したアルミニウム合
金を十分に行き渡らせることができる金属−セラミック
ス複合材料の製造方法とすることができるようになっ
た。このことにより、セラミックスがアルミナ系のセラ
ミックスであっても、生産性の向上が図れると同時に、
アルミニウム合金の浸透不良も改善することができるよ
うな製造方法とすることができるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 49/06 C22C 49/06 (72)発明者 小田野 直水 宮城県仙台市泉区明通3−7 セランクス 株式会社仙台工場内 (72)発明者 樋口 毅 宮城県仙台市泉区明通3−7 セランクス 株式会社仙台工場内 Fターム(参考) 4K020 AA05 AA22 AC01 BA02 BB02

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 セラミックス粉末またはセラミックス繊
    維でプリフォームを形成し、そのプリフォームに溶融し
    たアルミニウム合金を窒素雰囲気中で非加圧で浸透させ
    る金属−セラミックス複合材料の製造方法において、該
    セラミックス粉末またはセラミックス繊維が、アルミナ
    系のセラミックス粉末またはセラミックス繊維であり、
    該アルミニウム合金が、Tiを0.5〜3.0質量%含
    有するAl−Mg系のアルミニウム合金であることを特
    徴とする金属−セラミックス複合材料の製造方法。
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