JP2003277469A - エポキシ樹脂、その製法、エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂、その製法、エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2003277469A
JP2003277469A JP2002083286A JP2002083286A JP2003277469A JP 2003277469 A JP2003277469 A JP 2003277469A JP 2002083286 A JP2002083286 A JP 2002083286A JP 2002083286 A JP2002083286 A JP 2002083286A JP 2003277469 A JP2003277469 A JP 2003277469A
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JP
Japan
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halogen atom
epoxy resin
aralkyl
unsubstituted
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Application number
JP2002083286A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Murata
保幸 村田
Atsuto Hayakawa
淳人 早川
Akihiro Ito
明広 伊藤
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Japan Epoxy Resins Co Ltd
Original Assignee
Japan Epoxy Resins Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低吸湿性かつ低応力性に優れる硬化物を与え
る多価エポキシ樹脂、その製法、該エポキシ化合物を用
いた半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び樹脂封止型半
導体装置を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される多価エポキ
シ化合物からなるエポキシ樹脂。 【化1】 〔式中、Gはグリシジル基、R1はアルキル、フェニ
ル、アラルキル、アルコキシ及びハロゲン原子から選ば
れる基。Zは、全部又は一部がフェニル置換アルキレン
基で、残部は直接結合又はアルキレン基である。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な多価エポキ
シ化合物からなるエポキシ樹脂とその製造方法、該多価
エポキシ化合物からなるエポキシ樹脂を含有するエポキ
シ樹脂組成物、及び該エポキシ樹脂組成物を用いて製造
されている耐ハンダクラック性に優れた半導体装置に関
する。本発明の新規な多価エポキシ化合物は、低吸湿性
かつ低応力性に優れるエポキシ樹脂硬化物を与えること
ができ、特に半導体封止の用途に有用である。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、その優れた硬化物性や
取り扱いの容易さから、幅広い用途で使用されている。
また、エポキシ樹脂には、様々な種類があり、その選択
により硬化物性が大きく変わるため、各用途の目的に応
じて使い分けられている。近年、高分子材料の使用条件
が過酷になるに従って、高分子材料に課される諸特性は
厳しくなってきた。エポキシ樹脂が使用される用途にお
いても、一般に用いられている各種のエポキシ樹脂で
は、要求特性を十分に満足できなくなってきた。
【0003】例えば、エポキシ樹脂組成物は半導体封止
用に用いられているが、この分野でも、要求性能は厳し
くなってきている。即ち、半導体装置の高集積化のた
め、半導体素子の大型化とパッケージの小型化、薄型化
が進み、また、実装方式も表面実装へと移行している。
この場合、実装時には半導体装置全体がハンダの溶融温
度近くの高温に曝されるため、パッケ−ジが吸湿した水
分の急激な気化により蒸気圧が発生しパッケージ全体に
大きな応力がかかり、クラックが入ることが問題となっ
ている。このため、耐ハンダクラック性の良好な封止材
用には低吸湿性と低応力性(即ち低弾性率)が要求され
る。この要求は、ハンダの鉛フリー化に伴う融点の上昇
により、近年、さらに厳しくなってきている。
【0004】現在、硬化剤として主に使用されているク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂では、低吸湿性及び
低応力性が十分とは言えなくなってきた。最近、これら
の問題を解決するために、ジシクロペンタジエンフェノ
ール樹脂やフェノールアラルキル樹脂などのように、フ
ェノール核間に環構造を持った炭化水素基を導入したフ
ェノール樹脂とテトラメチルビフェノール型エポキシ樹
脂からなる組成物を用い、低吸湿性及び低応力性を改良
することが提案されているが(特開昭平5−17536
4号公報)、低吸湿性及び低応力性ともに最近の厳しい
要求に対しては充分ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、種々
の用途に使用でき、低吸湿性かつ低応力性に優れる硬化
物を与えることができる新規な多価エポキシ化合物から
なるエポキシ樹脂を提供すること、該多価エポキシ化合
物の製造方法を提供すること、該多価エポキシ化合物を
用いたエポキシ樹脂組成物を提供すること、該エポキシ
樹脂組成物と無機充填剤を含有する半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物及び該半導体封止用エポキシ樹脂組成物の
硬化物で封止されている樹脂封止型半導体装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために種々研究を重ねた結果、エポキシ樹
脂として、フェノール核間に特定の疎水性かつ柔軟な構
造の炭化水素基を持つエポキシ樹脂を使用することによ
りその目的を達成できることを見いだし、本発明に到達
した。本発明は、以下の各発明を包含する。
【0007】(1)下記一般式(1)で表される多価エ
ポキシ化合物からなるエポキシ樹脂。
【化7】
【0008】〔式中、Gはグリシジル基であり、R1
互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜
10のアルキル基、無置換又はアルキル基、水酸基、ア
ルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれ
る基で置換されているフェニル基、無置換又はアルキル
基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン
原子から選ばれる基で置換されているアラルキル基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及びハロゲン原子から選ば
れる基である。Zは、全部又は一部が下記一般式(2)
で表される基であり、残部は直接結合又は炭素数1〜1
0のアルキレン基である。
【0009】
【化8】
【0010】(式中、R2は互いに同一であっても異な
っていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、無置換
又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基
及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているフェ
ニル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ
基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置
換されているアラルキル基、炭素数1〜10のアルコキ
シ基及びハロゲン原子から選ばれる基である。R3は互
いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭
素数1〜10のアルキル基、無置換又はアルキル基、水
酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子か
ら選ばれる基で置換されているフェニル基及び無置換又
はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及
びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているアラル
キル基から選ばれる基である。bは0〜5の整数であ
る。)nは平均値で0〜8の数である。aは0〜4の整
数である。〕
【0011】(2)前記一般式(1)中、aが0で、Z
が前記一般式(2)で表される基における置換基R3
水素で、bが0である基であることを特徴とする(1)
項記載の多価エポキシ化合物からなるエポキシ樹脂。
【0012】(3)(1)項又は(2)項に記載のエポ
キシ樹脂及びエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分として含
有するエポキシ樹脂組成物。
【0013】(4)前記エポキシ樹脂用硬化剤が、フェ
ノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビ
スフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン
フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトー
ルノボラック樹脂、テルペンフェノール樹脂、ビフェニ
ルフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種類のフェ
ノール樹脂である(3)項記載のエポキシ樹脂組成物。
【0014】(5)(3)項又は(4)項に記載のエポ
キシ樹脂組成物と、全組成物中80〜95質量%の破砕
型及び/又は球状である、溶融シリカ粉末及び/又は結
晶シリカ粉末からなる無機充填材を含有する半導体封止
用エポキシ樹脂組成物。
【0015】(6)(5)項記載の半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物の硬化物で封止されていることを特徴とす
る樹脂封止型半導体装置。
【0016】(7)下記一般式(3)
【化9】
【0017】(式中、R1は互いに同一であっても異な
っていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、無置換
又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基
及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているフェ
ニル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ
基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置
換されているアラルキル基、炭素数1〜10のアルコキ
シ基及びハロゲン原子から選ばれる基である。aは0〜
4の整数である。)で表されるフェノール化合物と、
【0018】下記一般式(4)
【化10】
【0019】(式中、R2は互いに同一であっても異な
っていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、無置換
又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基
及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているフェ
ニル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ
基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置
換されているアラルキル基、炭素数1〜10のアルコキ
シ基及びハロゲン原子から選ばれる基である。R3は互
いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭
素数1〜10のアルキル基、無置換又はアルキル基、水
酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子か
ら選ばれる基で置換されているフェニル基及び無置換又
はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及
びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているアラル
キル基から選ばれる基である。R4は、水素原子又は炭
素数1〜10のアルキル基である。bは0〜5の整数で
ある。)で表される化合物とを、酸性触媒の存在下、付
加縮合反応させて得られた多価フェノール化合物とエピ
ハロヒドリンとを反応させることを特徴とする、
【0020】下記一般式(1)
【化11】
【0021】〔式中、Gはグリシジル基であり、R1
互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜
10のアルキル基、無置換又はアルキル基、水酸基、ア
ルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれ
る基で置換されているフェニル基、無置換又はアルキル
基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン
原子から選ばれる基で置換されているアラルキル基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及びハロゲン原子から選ば
れる基である。Zは、全部又は一部が下記一般式(2)
で表される基であり、残部は直接結合又は炭素数1〜1
0のアルキレン基である。
【0022】
【化12】
【0023】(式中、R2は互いに同一であっても異な
っていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、無置換
又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基
及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているフェ
ニル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ
基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置
換されているアラルキル基、炭素数1〜10のアルコキ
シ基及びハロゲン原子から選ばれる基である。R3は互
いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭
素数1〜10のアルキル基、無置換又はアルキル基、水
酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子か
ら選ばれる基で置換されているフェニル基及び無置換又
はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及
びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているアラル
キル基から選ばれる基である。bは0〜5の整数であ
る。)nは平均値で0〜8の数である。aは0〜4の整
数である。〕で表される多価エポキシ化合物からなるエ
ポキシ樹脂の製造方法。
【0024】(8)前記一般式(3)で表されるフェノ
ール化合物が、フェノール、クレゾール、キシレノー
ル、プロピルフェノール、ブチルフェノール、ブチルク
レゾール、フェニルフェノール、クミルフェノール、メ
トキシフェノール、エトキシフェノール、フェノキシフ
ェノール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ベンジル
フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビ
スフェノールAD、ビフェノール、テルペンジフェノー
ル、ビスフェノールS、チオジフェノール、ジヒドロキ
シジフェニルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノン、
4,4’−ベンジリデンビスフェノール、4,4’−
(4−メチルベンジリデン)ビスフェノール、テトラメ
チルビフェノール及びブロモフェノールから選ばれるフ
ェノール化合物であり、前記一般式(4)で表される化
合物が、3−フェニル−2−プロペン−1−オール、2
−メチル−3−フェニル−2−プロペン−1−オール、
1−メトキシ−3−フェニル−2−プロペン及び1−メ
トキシ−2−メチル−3−フェニル−2−プロペンから
選ばれる化合物であることを特徴とする(7)項記載の
多価エポキシ化合物からなるエポキシ樹脂の製造方法。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の多価エポキシ化合物から
なるエポキシ樹脂は、前記一般式(1)で表される構造
を有しているものである限り、その製法に制約はない
が、一般的には、下記一般式(5)で表される多価フェ
ノール化合物とエピハロヒドリンとの反応により製造す
ることができる。
【0026】
【化13】
【0027】〔式中、R1は互いに同一であっても異な
っていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、無置換
又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基
及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているフェ
ニル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ
基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置
換されているアラルキル基、炭素数1〜10のアルコキ
シ基及びハロゲン原子から選ばれる基である。Zは、全
部又は一部が下記一般式(2)で表される基であり、残
部は直接結合又は炭素数1〜10のアルキレン基であ
る。
【0028】
【化14】
【0029】(式中、R2は互いに同一であっても異な
っていてもよく、炭素数1〜10のアルキル基、無置換
又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基
及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているフェ
ニル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ
基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置
換されているアラルキル基、炭素数1〜10のアルコキ
シ基及びハロゲン原子から選ばれる基である。R3は互
いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭
素数1〜10のアルキル基、無置換又はアルキル基、水
酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子か
ら選ばれる基で置換されているフェニル基及び無置換又
はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及
びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているアラル
キル基から選ばれる基である。bは0〜5の整数であ
る。)nは平均値で0〜8の数である。aは0〜4の整
数である。〕
【0030】前記一般式(5)で表される多価フェノー
ル化合物は、前記のような構造を有していれば、その製
法に制約はないが、一般的には、フェノール化合物を、
種々の方法によりオリゴマー化し、フェノール樹脂とす
る方法が用いられる。
【0031】ここで用いられるフェノール化合物は、前
記一般式(3)で表されるフェノール化合物であり、一
般式(3)中の置換基(R1)が、炭素数1〜10のア
ルキル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ
基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置
換されているフェニル基、無置換又はアルキル基、水酸
基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子から
選ばれる基で置換されているアラルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる基で
あるフェノール化合物であり、該置換基(R1)aにお
ける数値aが2以上である場合には、置換基(R1)は
互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0032】そのようなフェノール化合物としては、例
えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、プロピ
ルフェノール、ブチルフェノール、ブチルクレゾール、
フェニルフェノール、クミルフェノール、メトキシフェ
ノール、エトキシフェノール、プロポキシフェノール、
ブトキシフェノール、ベンジルフェノール、ブロモフェ
ノール、その他フェノキシフェノール、ジヒドロキシジ
フェニルエーテルなどが挙げられる。これらのフェノー
ル化合物の中では、得られる多価化合物の物性や原料と
しての入手の容易さから、フェノールとクレゾールが好
ましい。
【0033】前記一般式(5)で表される多価フェノー
ル化合物の製造に用いられる前記一般式(4)で表され
る化合物は、置換基(R2)が炭素数1〜10のアルキ
ル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、
アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換さ
れているフェニル基、無置換又はアルキル基、水酸基、
アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ば
れる基で置換されているアラルキル基、炭素数1〜10
のアルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる基である
化合物であり、該置換基(R2)bにおける数値bが2
以上である場合には、置換基(R2)は互いに同一であ
っても異なっていてもよい。
【0034】同様に置換基R3は、互いに同一であって
も異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜10のアル
キル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ
基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置
換されているフェニル基、無置換又はアルキル基、水酸
基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子から
選ばれる基で置換されているアラルキル基から選ばれる
基である。同様に置換基R4は、水素原子又は炭素数1
〜10のアルキル基から選ばれた基である。
【0035】一般式(4)で示される化合物としては、
上記に定義される各種の化合物が使用可能であるが、得
られる多価フェノール化合物の物性や原料としての入手
の容易さから、3−フェニル−2−プロペン−1−オー
ル、2−メチル−3−フェニル−2−プロペン−1−オ
ール及びそれらのアルキルエーテルが好ましく、特に1
−メトキシ−3−フェニル−2−プロペン、1−エトキ
シ−3−フェニル−2−プロペン、1−メトキシ−2−
メチル−3−フェニル−2−プロペン、1−エトキシ−
2−メチル−3−フェニル−2−プロペンが好ましい。
【0036】また、前記一般式(3)のフェノール化合
物をオリゴマー化する方法には、種々の方法があるが、
一般式(3)のフェノール化合物同士を一般式(2)で
表される基で結合するためには、前記一般式(3)のフ
ェノール化合物と前記一般式(4)で表される化合物と
を酸性触媒の存在下、付加縮合反応させることからなる
本発明の方法が、容易な操作で純度の良い多価フェノー
ル化合物が得られる点で特に好ましい。
【0037】一般式(3)のフェノール化合物と前記一
般式(4)で表される化合物を付加縮合反応させる際、
一般式(3)のフェノール化合物に対する一般式(4)
で表される化合物の使用割合については、一般式(4)
の化合物の割合が大きくなるほど得られた多価フェノー
ル化合物が高分子量化し、硬化物の耐熱性向上などに寄
与する一方で、樹脂が高粘度となるため、組成物の流れ
性が悪化する。従って、その使用割合は使用目的に応じ
て調整する必要があるが、通常は、一般式(3)のフェ
ノール化合物1モルに対して、一般式(4)で表される
化合物0.1〜1.0モル、好ましくは0.15〜0.
8モルである。その付加縮合反応の反応条件としては、
一般のノボラック化反応条件を用いることができる。即
ち、酸性触媒の存在下に、20〜200℃の温度で1〜
20時間反応させるという条件を採用することができ
る。
【0038】使用する酸性触媒としては、例えば、塩
酸、硫酸等の鉱酸類;シュウ酸、トルエンスルホン酸等
の有機酸類;けいタングステン酸、りんタングステン酸
等のヘテロポリ酸類;活性白土;その他酸性を示す有機
酸塩類等の通常ノボラック樹脂製造用の酸性触媒が使用
できる。酸性触媒の使用量は、一般式(3)のフェノー
ル化合物100質量部に対して0.1〜5質量部、好ま
しくは0.3〜3質量部である。その縮合反応において
は、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類等の
不活性溶剤が使用される。また、反応条件を選択するこ
とにより、ケトン系溶剤を用いることもできる。
【0039】反応終了後、必要に応じて、酸性触媒、中
和した場合はその塩、未反応のフェノール化合物及び反
応溶媒などを除去することにより、一般式(5)の多価
フェノール化合物が得られる。
【0040】以上のようにして製造される一般式(5)
の多価フェノール化合物の品質性状は、各原料の種類、
使用割合、反応条件、精製方法等により変化するが、本
発明の多価エポキシ化合物の原料として使用するにあた
っては、製造される多価フェノール化合物の水酸基当量
が130〜230g/eq.、好ましくは150〜20
0g/eq.で、一般式(5)におけるnの平均値が0
〜8、好ましくは0.2〜3で、軟化点が50〜140
℃、好ましくは60〜120℃となるように、前記反応
における各種条件等を調整することが好ましい。
【0041】本発明の多価エポキシ化合物は、以上に述
べたようにして得られた多価フェノール化合物とエピハ
ロヒドリンとの反応により製造するすることができる。
【0042】一般式(5)で表される多価フェノール化
合物とエピハロヒドリンとの反応は公知の方法で行える
が、代表的な反応例を、以下に詳述する。まず、フェノ
ール化合物をそのフェノール性水酸基1モル当り3〜2
0モルに相当する量のエピハロヒドリンに溶解させて均
一な溶液とする。次いで、その溶液を撹拌しながらこれ
にフェノール性水酸基1モル当り0.9〜2モル量のア
ルカリ金属水酸化物を固体又は水溶液で加えて反応させ
る。この反応は、常圧下又は減圧下で行わせることがで
き、反応温度は、通常、常圧下の反応の場合に約30〜
105℃であり、減圧下の反応の場合に約30〜80℃
である。反応は、必要に応じて所定の温度を保持しなが
ら反応液を共沸させ、揮発する蒸気を冷却して得られた
凝縮液を油/水分離し、水分を除いた油分を反応系に戻
す方法によって反応系より脱水する。アルカリ金属水酸
化物の添加は、急激な反応をおさえるために、1〜8時
間かけて少量ずつを断続的もしくは連続的に添加する。
その全反応時間は、通常、1〜10時間程度である。
【0043】反応終了後、不溶性の副生塩を濾別して除
くか、水洗により除去したのち、未反応のエピハロヒド
リンを減圧留去して除くと、目的のエポキシ樹脂が得ら
れる。
【0044】この反応におけるエピハロヒドリンとして
は、通常、エピクロルヒドリン又はエピブロモヒドリン
が用いられ、またアルカリ金属水酸化物としては、通
常、NaOH又はKOHが用いられる。
【0045】また、この反応においては、テトラメチル
アンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロ
ミドなどの第四級アンモニウム塩;ベンジルジメチルア
ミン、2,4,6−(トリスジメチルアミノメチル)フ
ェノールなどの第三級アミン;2−エチル−4−メチル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどのイミダ
ゾール類;エチルトリフェニルホスホニウムイオダイド
などのホスホニウム塩;トリフェニルホスフィンなどの
ホスフィン類等の触媒を用いてもよい。
【0046】さらに、この反応においては、エタノー
ル、2−プロパノールなどのアルコール類;アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類;ジオキサン、エチ
レングリコールジメチルエ−テルなどのエーテル類;ジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどの非プ
ロトン性極性溶媒等の不活性な有機溶媒を使用してもよ
い。
【0047】さらに、上記のようにして得られたエポキ
シ樹脂の可鹸化ハロゲン量が多すぎる場合には、再処理
して、充分に可鹸化ハロゲン量が低下した精製エポキシ
樹脂を得ることができる。つまり、その粗製エポキシ樹
脂を、2−プロパノール、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、トルエン、キシレン、ジオキサン、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルス
ルホキシドなどの不活性な有機溶媒に再溶解し、アルカ
リ金属水酸化物を固体又は水溶液で加えて約30〜12
0℃の温度で、0.5〜8時間再閉環反応を行った後、
水洗等の方法で過剰のアルカリ金属水酸化物や副生塩を
除去し、さらに有機溶媒を減圧留去して除くと、精製さ
れたエポキシ樹脂が得られる。
【0048】以上のようにして製造される本発明の多価
エポキシ化合物の品質性状は、各原料成分の種類、使用
割合等により変化するが、エポキシ当量が200〜40
0g/eq.、好ましくは220〜300g/eq.、
軟化点が40〜100℃、好ましくは50〜80℃、1
50℃の溶融粘度が0.5Pa・s以下、好ましくは
0.3Pa・s以下となるよう各種条件等を調整するこ
とが好ましい。エポキシ当量が小さすぎると低吸湿性に
劣り、大きすぎると硬化性が悪化する。軟化点が低すぎ
ると固体としての取り扱いが困難になり、高すぎると硬
化剤等との混合が困難になる。溶融粘度が高すぎると成
型時の流動性が損なわれる。
【0049】本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明の
エポキシ樹脂とエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分として
配合して成るエポキシ樹脂組成物である。
【0050】本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明
のエポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂も配合することがで
きる。その併用できるエポキシ樹脂としては、特に指定
は無く、本発明のエポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂であ
れば、どのようなエポキシ樹脂でも使用可能である。
【0051】その混合することができる他のエポキシ樹
脂としては、たとえば、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、メチル
ハイドロキノン、ジブチルハイドロキノン、レゾルシ
ン、メチルレゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビ
フェノール、テトラメチルビスフェノールF、ジヒドロ
キシジフェニルエ−テル、チオジフェノール類、ジヒド
ロキシナフタレン、ジヒドロキシスチルベン類、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビス
フェノールAノボラック樹脂、ナフト−ルノボラック樹
脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペンフェノール樹
脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、ビフェニル
フェノール樹脂などの種々のフェノール類や、種々のフ
ェノール類と、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトン
アルデヒド、グリオキザールなどの種々のアルデヒド類
との縮合反応で得られる多価フェノール樹脂類、重質油
又はピッチ類とフェノール類とホルムアルデヒド類との
共縮合樹脂等の各種のフェノール系化合物と、エピハロ
ヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂やジアミノジフ
ェニルメタン、アミノフェノール、キシレンジアミンなど
の種々のアミン化合物と、エピハロヒドリンとから製造
されるエポキシ樹脂、メチルヘキサヒドロフタル酸、ダ
イマー酸などの種々のカルボン酸類と、エピハロヒドリ
ンとから製造されるエポキシ樹脂などが挙げられる。
【0052】併用される他のエポキシ樹脂の使用量は全
エポキシ樹脂量に対して、90質量%以下、好ましくは
60質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下であ
る。他のエポキシ樹脂量の併用量が多すぎると本発明の
エポキシ樹脂の効果が十分発揮されなくなる。
【0053】次に、本発明のエポキシ樹脂組成物にはエ
ポキシ樹脂用硬化剤が必須成分として配合されるが、こ
のエポキシ樹脂硬化剤には、特に制約は無く一般的なエ
ポキシ樹脂用の硬化剤が使用できる。
【0054】エポキシ樹脂用硬化剤の例としては、エポ
キシ樹脂中のエポキシ基と反応する基を持つ化合物とし
ては、たとえば、ビスフェノールA、ビスフェノール
F、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、レゾルシ
ン、メチルレゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビ
フェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、チオジフェノール類、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノール
アラルキル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペ
ンタジエンフェノール樹脂、ビスフェノールAノボラッ
ク樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ビフェニルフェノ
ール樹脂、臭素化ビスフェノールA、臭素化フェノール
ノボラック樹脂などの種々の多価フェノール類や、種々
のフェノール類とベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズ
アルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザ−ルなど
の種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェ
ノール樹脂類、重質油又はピッチ類とフェノール類とホ
ルムアルデヒド類との共縮合樹脂等の各種のフェノール
樹脂類、前記一般式(5)で表される多価フェノール化
合物、それら各種のフェノール(樹脂)類のフェノール
性水酸基の全部もしくは一部をベンゾエート化あるいは
アセテート化などのエステル化することによって得られ
る活性エステル化合物、メチルテトラヒドロ無水フタル
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、
メチルナジック酸等の酸無水物類、ジエチレントリアミ
ン、イソホロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、
ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド等のア
ミン類などが挙げられる。
【0055】また、エポキシ基の重合を開始するタイプ
の硬化剤としては、たとえば、トリフェニルホスフィン
などのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウム
テトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2−メ
チルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、
2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミダゾリル−
(1)]−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾ−ル
類、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウム
トリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌ
レート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラ
フェニルボレート、2−エチル−1,4−ジメチルイミ
ダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリウ
ム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フ
ェノール、ベンジルジメチルアミンなどのアミン類、ト
リエチルアンモニウムテトラフェニルボレートなどのア
ンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)
−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,
0)−5−ノネンなどのジアザビシクロ化合物、それら
ジアザビシクロ化合物のテトラフェニルボレート、フェ
ノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサ
ン酸塩など。さらにトリフル酸(Triflic ac
id)塩、三弗化硼素エーテル錯化合物、金属フルオロ
硼素錯塩、ビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メ
タン金属塩、アリールジアゾニウム化合物、芳香族オニ
ウム塩、IIIA〜VA族元素のジカルボニルキレ−
ト、チオピリリウム塩、MF6-陰イオン(ここでMは
燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIb
元素、アリールスルホニウム錯塩、芳香族ヨードニウム
錯塩、芳香族スルホニウム錯塩、ビス[4−(ジフェニ
ルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフ
ルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩
等)、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオ
ンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩等を用いる
ことができる。
【0056】本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体の封
止に使用する場合には、それら各種のエポキシ樹脂用硬
化剤の中では、硬化物性や取り扱いのしやすさなどか
ら、フェノール樹脂類が好ましく、より好ましくは、フ
ェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、
ビスフェノールAノボラック樹脂、フェノールアラルキ
ル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ジシクロペンタジエ
ンフェノール樹脂、ビフェニルフェノール樹脂である。
【0057】本発明のエポキシ樹脂組成物で使用される
エポキシ樹脂用硬化剤の使用量は、エポキシ基と反応す
る基を持つ化合物の場合は、全エポキシ樹脂成分中のエ
ポキシ基1モルに対して、全エポキシ樹脂硬化剤成分中
のエポキシ基と反応する基の合計が0.5〜2.0モル
になる量が好ましく、より好ましくは、0.7〜1.5
モルになる量である。
【0058】エポキシ基の重合を開始するタイプの硬化
剤の場合は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.
1〜10質量部が好ましく、より好ましくは、0.3〜
5質量部である。
【0059】本発明のエポキシ樹脂組成物には、他の一
般のエポキシ樹脂組成物と同様に、各種添加剤を配合す
ることができる。それら各種添加剤としては、例えば、
硬化促進剤、無機充填材、カップリング剤、難燃剤、可
塑剤、反応性希釈剤、顔料等が挙げられ、必要に応じて
適宜に配合することができる。
【0060】その硬化促進剤としては、例えば、トリブ
チルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(ジ
メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプ
ロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホスフィ
ンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホニウ
ムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニ
ウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノエチル
ホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウ
ム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウン
デシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイ
ミダゾール、2,4−ジシアノ−6−[2−メチルイミ
ダゾリル−(1)]−エチルS−トリアジン、2,4−
ジシアノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル−(1)]
−エチルS−トリアジンなどのイミダゾール類、1−シ
アノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテ
ート、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2
−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボ
レート、1,4−ジメチルイミダゾリウムテトラフェニ
ルボレートなどのイミダゾリウム塩、2,4,6−トリ
ス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメ
チルアミン、テトラメチルブチルグアニジン、N−メチ
ルピペラジン、2−ジメチルアミノ−1−ピロリンなど
のアミン類、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボ
レートなどのアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ
(5.4.0)−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシ
クロ(4.3.0)−5−ノネン、1,4−ジアザビシ
クロ(2.2.2)−オクタンなどのジアザビシクロ化
合物、それらジアザビシクロ化合物のテトラフェニルボ
レート、フェノール塩、フェノールノボラック塩、2−
エチルヘキサン酸塩などが挙げられる。それらの硬化促
進剤となる化合物の中では、ホスフィン化合物、イミダ
ゾール化合物、ジアザビシクロ化合物、及びそれらの塩
が好ましい。
【0061】その充填材としては、例えば、溶融シリ
カ、結晶性シリカ、ガラス粉、アルミナ、炭酸カルシウ
ムなどが挙げられる。また、本発明のエポキシ樹脂組成
物を半導体封止の用途に用いる場合には、無機充填材と
して、破砕型及び/又は球状の、溶融及び/又は結晶性
シリカ粉末充填材を組成物全体の80〜95質量%配合
することが好ましい。
【0062】また、難燃剤としては、臭素化エポキシ樹
脂、臭素化フェノール樹脂などのハロゲン系難燃剤、三
酸化アンチモンなどのアンチモン化合物、赤燐、リン酸
エステル類、ホスフィン類などのリン系難燃剤、メラミ
ン誘導体などの窒素系難燃剤及び水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウムなどの無機系難燃剤などが挙げられ
る。
【0063】本発明の樹脂封止型半導体装置は、集積回
路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイ
オードなどの半導体素子及び/又は半導体集積回路が本
発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止
されている半導体装置であり、半導体素子及び/又は半
導体集積回路の種類、封止方法、パッケージ形状などに
は特に限定されない。その封止方法としては、低圧トラ
ンスファー成形法、インジェクション成形法、プレス成
形法などである。
【0064】成形時及び/又は成形後の硬化条件は、エ
ポキシ樹脂組成物の各成分の種類や、配合量により異な
るが、通常、150〜220℃の温度で30秒から10
時間である。樹脂封止型半導体装置のパッケージ形状
は、DIP、ZIP、SOP、SOJ、QFPなどのリ
ードフレームタイプ、BGAなどの片面封止タイプ、T
AB、CSPなどである。
【0065】本発明の新規な多価エポキシ化合物からな
るエポキシ樹脂は種々の用途に使用することができ、同
エポキシ樹脂を主成分として用いた場合、低吸湿性かつ
高耐熱性に優れ、さらに低応力性に優れた硬化物を与え
る。また、そのエポキシ樹脂を用いた本発明のエポキシ
樹脂組成物は低吸湿性かつ耐熱性に優れ、さらに低応力
性に優れた硬化物を与えるので、電気電子分野、特に半
導体封止の用途に有用である。さらに、本発明の半導体
装置は耐ハンダクラック性に優れる。
【0066】
【実施例】以下に、本発明の多価エポキシ化合物からな
るエポキシ樹脂の製造実施例、さらに本発明のエポキシ
樹脂組成物の実施例及び比較例を説明するが、本発明は
これらの実施例等にとって限定されるものではない。
【0067】〔多価エポキシ化合物の製造例〕 <実施例1>温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量
2Lの三口フラスコに、フェノール282g、パラトル
エンスルホン酸1.4gを仕込み、80℃に昇温した。
撹拌しながら、3−フェニル−2−プロペン−1−オー
ル201gを1時間かけて滴下した。フラスコ内の温度
は反応熱で140℃に上昇した。その間、生成する水は
留去した。滴下終了後、温度を140℃に保ちながら3
時間保持して反応を行わせた。続いて、80℃まで冷却
した後トルエン500gを加え、系内が中性になるまで
水洗した。その後、160℃、5torrの減圧下でト
ルエンと未反応フェノールを留去し、多価フェノール化
合物〔I〕を得た。
【0068】つづいて、温度計、撹拌装置、冷却管を備
えた内容量2Lの三つ口フラスコに、多価フェノール化
合物〔I〕180g、エピクロルヒドリン555g、及
び2−プロパノール210gを仕込み、50℃に昇温し
て溶解させたのち、48.5質量%の水酸化ナトリウム
水溶液94.8gを1時間かけて滴下した。その間に徐
々に昇温し、滴下終了時には系内が70℃になるように
した。その後、70℃で30分間保持して反応を行わせ
た。その反応終了後、水洗して副生塩及び過剰の水酸化
ナトリウムを除去した。次いで、生成物から減圧下で過
剰のエピクロルヒドリン及び2−プロパノールを留去し
て、粗製エポキシ樹脂を得た。
【0069】この粗製エポキシ樹脂をメチルイソブチル
ケトン250gに溶解させ、48.5質量%の水酸化ナ
トリウム水溶液2gを加え、70℃の温度で1時間反応
させた。その反応終了後に、第一リン酸ナトリウムを加
えて過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩
を除去した。次いで、加熱しながら減圧下でメチルイソ
ブチルケトンを完全に除去して、目的の多価エポキシ化
合物を得た。
【0070】この多価エポキシ化合物は、エポキシ当量
265g/eq.、軟化点64℃、150℃での溶融粘
度0.16Pa・sの赤褐色固体であった。その化学構
造は、NMR及びGPC分析により、前記一般式(1)
において、a=0で、nは平均値で1.2であり、全て
のZは、全てのR3が水素原子であり、b=0である前
記一般式(2)で表される基であった。
【0071】図1に、上記実施例1で得られた多価エポ
キシ化合物のNMRチャートを示す。 1H−NMR 270MHZ 溶媒;CDCl3 図2にGPCチャ−トを示す。 カラム;東ソウTSK Gel H4000+H300
0×2+H2000 検出器;UV 254nm 流量;THF 0.5ml/min Injection;10μL Sample;1%wt
【0072】<実施例2>実施例1において、フェノー
ルの替わりにオルソクレゾール270gを使用した以外
は、製造例1と同様の操作を行い、多価エポキシ化合物
を得た。この多価エポキシ化合物は、エポキシ当量28
6g/eq.、軟化点67℃、150℃での溶融粘度
0.14Pa・sの赤褐色固体であった。その化学構造
は、前記一般式(1)において、a=1、R3がメチル
基で、nは平均値で1.3であり、全てのZは、全ての
3が水素原子であり、b=0である前記一般式(2)
で表される基であった。
【0073】<実施例3>温度計、撹拌装置、冷却管を
備えた内容量2Lの三口フラスコに、フェノール376
g、パラトルエンスルホン酸1.9gを仕込み、80℃
に昇温した。撹拌しながら、ホルムアルデヒド36%水
溶液83.3gを1時間かけて滴下した。続いて1−メ
トキシ−3−フェニル−2−プロペン148gを1時間
かけて滴下した。フラスコ内の温度は反応熱で140℃
に上昇した。その間、水及びメタノールは留去した。滴
下終了後、温度を140℃に保ちながら3時間保持して
反応を行わせた。続いて、80℃まで冷却した後トルエ
ン500gを加え、系内が中性になるまで水洗した。そ
の後、160℃、5Torrの減圧下でトルエンと未反
応フェノールを留去し、多価フェノール化合物〔II〕
を得た。
【0074】つづいて、温度計、撹拌装置、冷却管を備
えた内容量2Lの三つ口フラスコに、多価フェノール化
合物〔II〕141g、エピクロルヒドリン555g、
及び2−プロパノ−ル210gを仕込み、50℃に昇温
して溶解させたのち、48.5質量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液94.8gを1時間かけて滴下した。その間に
徐々に昇温し、滴下終了時には系内が70℃になるよう
にした。その後、70℃で30分間保持して反応を行わ
せた。その反応終了後、水洗して副生塩及び過剰の水酸
化ナトリウムを除去した。次いで、生成物から減圧下で
過剰のエピクロルヒドリン及び2−プロパノールを留去
して、粗製エポキシ樹脂を得た。
【0075】この粗製エポキシ樹脂をメチルイソブチル
ケトン250gに溶解させ、48.5質量%の水酸化ナ
トリウム水溶液2gを加え、70℃の温度で1時間反応
させた。その反応終了後に、第一リン酸ナトリウムを加
えて過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩
を除去した。次いで、加熱しながら減圧下でメチルイソ
ブチルケトンを完全に除去して、目的の多価エポキシ化
合物を得た。
【0076】この多価エポキシ化合物は、エポキシ当量
214g/eq.、軟化点61℃、150℃での溶融粘
度0.1Pa・sの赤褐色固体であった。その化学構造
は、前記一般式(1)において、a=0で、nは平均値
で1.3であり、約50モル%のZは、全てのR3が水
素原子であり、b=0である一般式(2)で表される基
であり、残りのZはメチレン基であった。
【0077】<実施例4>温度計、撹拌装置、冷却管を
備えた内容量2Lの三口フラスコに、フェノール376
g、パラトルエンスルホン酸1.9gを仕込み、120
℃に昇温した。撹拌しながら、α,α’−ジメトキシパ
ラキシレンホルムアルデヒド100gを1時間かけて滴
下した。続いて3−フェニル−2−プロペン−1−オー
ル88gを1時間かけて滴下した。フラスコ内の温度は
反応熱で140℃に上昇した。その間、水及びメタノ−
ルは留去した。滴下終了後、温度を140℃に保ちなが
ら3時間保持して反応を行わせた。続いて、80℃まで
冷却した後トルエン500gを加え、系内が中性になる
まで水洗した。その後、160℃、5Torrの減圧下
でトルエンと未反応フェノールを留去し、多価フェノー
ル化合物〔III〕を得た。
【0078】つづいて、温度計、撹拌装置、冷却管を備
えた内容量2Lの三つ口フラスコに、多価フェノール化
合物〔III〕141g、エピクロルヒドリン555
g、及び2−プロパノール210gを仕込み、50℃に
昇温して溶解させたのち、48.5質量%の水酸化ナト
リウム水溶液94.8gを1時間かけて滴下した。その
間に徐々に昇温し、滴下終了時には系内が70℃になる
ようにした。その後、70℃で30分間保持して反応を
行わせた。その反応終了後、水洗して副生塩及び過剰の
水酸化ナトリウムを除去した。次いで、生成物から減圧
下で過剰のエピクロルヒドリン及び2−プロパノールを
留去して、粗製エポキシ樹脂を得た。
【0079】この粗製エポキシ樹脂をメチルイソブチル
ケトン250gに溶解させ、48.5質量%の水酸化ナ
トリウム水溶液2gを加え、70℃の温度で1時間反応
させた。その反応終了後に、第一リン酸ナトリウムを加
えて過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩
を除去した。次いで、加熱しながら減圧下でメチルイソ
ブチルケトンを完全に除去して、目的の多価エポキシ化
合物を得た。
【0080】この多価エポキシ化合物は、エポキシ当量
260g/eq.、軟化点63℃、150℃での溶融粘
度0.11Pa・sの赤褐色固体であった。その化学構
造は、前記一般式(1)において、a=0で、nは平均
値で1.3であり、約70モル%のZは、全てのR3
水素原子であり、b=0である一般式(2)で表される
基であり、残りのZはパラキシリレン基であった。
【0081】〔エポキシ樹脂組成物〕 実施例5〜10及び比較例1〜2 表1に示したような配合で、実施例1〜4で製造したエ
ポキシ樹脂、テトラメチルビフェノールから誘導された
エポキシ樹脂又はクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、エポキシ樹脂用硬化剤として、フェノールアラルキ
ル樹脂又はフェノールノボラック樹脂、無機充填剤とし
て溶融シリカ粉末、硬化促進剤としてトリフェニルホス
フィンを用い、さらにカップリング剤としてエポキシシ
ラン、離形剤としてカルナバワックスをそれぞれ用い
て、各エポキシ樹脂組成物を製造した。次いで、各組成
物をミキシングロ−ルを用いて70〜120℃の温度で
5分間溶融混練した。得られた各溶融混合物は薄板状に
取り出して冷却した後、粉砕して各成形材料を得た。こ
れらの各成形材料を用い、低圧トランスファー成形機で
金型温度175℃、成形時間180秒で成形して、各試
験片を得、180℃で8時間ポストキュアさせた。
【0082】ポストキュア後の各試験片の吸湿率、ガラ
ス転移温度、高温弾性率、及び難燃性を試験した結果を
表1に示した。さらに各成形材料により封止された模擬
半導体装置の耐ハンダクラック性を試験した結果を表1
に示した。これらの試験結果から明らかなように、実施
例5〜10の各成形材料は、比較例1〜2の成形材料と
比較して低吸湿性、低応力性(即ち、高温弾性率が低
い)のバランスに優れ、さらに耐ハンダクラック性に優
れていた。
【0083】
【表1】
【0084】
【発明の効果】本発明の新規な多価エポキシ化合物から
なるエポキシ樹脂は、低吸湿性かつ低応力性に優れた硬
化物を与える。同エポキシ樹脂を用いた本発明のエポキ
シ樹脂組成物は半導体封止の用途に有利に用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた多価エポキシ化合物の核磁
気共鳴スペクトル図。
【図2】実施例1で得られた多価エポキシ化合物のゲル
パ−ミエ−ションクロマトグラフィ−図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 (72)発明者 伊藤 明広 三重県四日市市塩浜町1番地 ジャパンエ ポキシレジン株式会社開発研究所内 Fターム(参考) 4J002 CC042 CC052 CD041 CD062 CD071 CE002 DJ017 EL136 EN076 EU116 EW146 EW176 FA087 FD017 FD142 FD146 4J036 AE00 AE07 FB08 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA03 EB03 EB12 EC01 EC04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される多価エポキ
    シ化合物からなるエポキシ樹脂。 【化1】 〔式中、Gはグリシジル基であり、R1は互いに同一で
    あっても異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキ
    ル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、
    アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換さ
    れているフェニル基、無置換又はアルキル基、水酸基、
    アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ば
    れる基で置換されているアラルキル基、炭素数1〜10
    のアルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる基であ
    る。Zは、全部又は一部が下記一般式(2)で表される
    基であり、残部は直接結合又は炭素数1〜10のアルキ
    レン基である。 【化2】 (式中、R2は互いに同一であっても異なっていてもよ
    く、炭素数1〜10のアルキル基、無置換又はアルキル
    基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン
    原子から選ばれる基で置換されているフェニル基、無置
    換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル
    基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているア
    ラルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基及びハロゲ
    ン原子から選ばれる基である。R3は互いに同一であっ
    ても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10の
    アルキル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキ
    シ基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で
    置換されているフェニル基及び無置換又はアルキル基、
    水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子
    から選ばれる基で置換されているアラルキル基から選ば
    れる基である。bは0〜5の整数である。)nは平均値
    で0〜8の数である。aは0〜4の整数である。〕
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)中、aが0で、Zが前
    記一般式(2)で表される基における置換基R3が水素
    で、bが0である基であることを特徴とする請求項1記
    載の多価エポキシ化合物からなるエポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂及
    びエポキシ樹脂用硬化剤を必須成分として含有するエポ
    キシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記エポキシ樹脂用硬化剤が、、フェノ
    ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビス
    フェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンフ
    ェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトール
    ノボラック樹脂、テルペンフェノール樹脂、ビフェニル
    フェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種類のフェノ
    ール樹脂である請求項3記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載のエポキシ樹脂組
    成物と、全組成物中80〜95質量%の破砕型及び/又
    は球状である、溶融シリカ粉末及び/又は結晶シリカ粉
    末からなる無機充填材を含有する半導体封止用エポキシ
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体封止用エポキシ樹
    脂組成物の硬化物で封止されていることを特徴とする樹
    脂封止型半導体装置。
  7. 【請求項7】 下記一般式(3) 【化3】 (式中、R1は互いに同一であっても異なっていてもよ
    く、炭素数1〜10のアルキル基、無置換又はアルキル
    基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン
    原子から選ばれる基で置換されているフェニル基、無置
    換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル
    基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているア
    ラルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基及びハロゲ
    ン原子から選ばれる基である。aは0〜4の整数であ
    る。)で表されるフェノール化合物と、下記一般式
    (4) 【化4】 (式中、R2は互いに同一であっても異なっていてもよ
    く、炭素数1〜10のアルキル基、無置換又はアルキル
    基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン
    原子から選ばれる基で置換されているフェニル基、無置
    換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル
    基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているア
    ラルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基及びハロゲ
    ン原子から選ばれる基である。R3は互いに同一であっ
    ても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10の
    アルキル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキ
    シ基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で
    置換されているフェニル基及び無置換又はアルキル基、
    水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子
    から選ばれる基で置換されているアラルキル基から選ば
    れる基である。R4は、水素原子又は炭素数1〜10の
    アルキル基である。bは0〜5の整数である。)で表さ
    れる化合物とを、酸性触媒の存在下、付加縮合反応させ
    て得られた多価フェノール化合物とエピハロヒドリンと
    を反応させることを特徴とする、下記一般式(1) 【化5】 〔式中、Gはグリシジル基であり、R1は互いに同一で
    あっても異なっていてもよく、炭素数1〜10のアルキ
    ル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、
    アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換さ
    れているフェニル基、無置換又はアルキル基、水酸基、
    アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ば
    れる基で置換されているアラルキル基、炭素数1〜10
    のアルコキシ基及びハロゲン原子から選ばれる基であ
    る。Zは、全部又は一部が下記一般式(2)で表される
    基であり、残部は直接結合又は炭素数1〜10のアルキ
    レン基である。 【化6】 (式中、R2は互いに同一であっても異なっていてもよ
    く、炭素数1〜10のアルキル基、無置換又はアルキル
    基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン
    原子から選ばれる基で置換されているフェニル基、無置
    換又はアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アラルキル
    基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されているア
    ラルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基及びハロゲ
    ン原子から選ばれる基である。R3は互いに同一であっ
    ても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜10の
    アルキル基、無置換又はアルキル基、水酸基、アルコキ
    シ基、アラルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基で
    置換されているフェニル基及び無置換又はアルキル基、
    水酸基、アルコキシ基、アラルキル基及びハロゲン原子
    から選ばれる基で置換されているアラルキル基から選ば
    れる基である。bは0〜5の整数である。)nは平均値
    で0〜8の数である。aは0〜4の整数である。〕で表
    される多価エポキシ化合物からなるエポキシ樹脂の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記一般式(3)で表されるフェノール
    化合物が、フェノール、クレゾール、キシレノール、プ
    ロピルフェノール、ブチルフェノール、ブチルクレゾー
    ル、フェニルフェノール、クミルフェノール、メトキシ
    フェノール、エトキシフェノール、フェノキシフェノー
    ル、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ベンジルフェノ
    ール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェ
    ノールAD、ビフェノール、テルペンジフェノール、ビ
    スフェノールS、チオジフェノール、ジヒドロキシジフ
    ェニルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノン、4,
    4’−ベンジリデンビスフェノール、4,4’−(4−
    メチルベンジリデン)ビスフェノール、テトラメチルビ
    フェノール及びブロモフェノールから選ばれるフェノー
    ル化合物であり、前記一般式(4)で表される化合物
    が、3−フェニル−2−プロペン−1−オール、2−メ
    チル−3−フェニル−2−プロペン−1−オール、1−
    メトキシ−3−フェニル−2−プロペン及び1−メトキ
    シ−2−メチル−3−フェニル−2−プロペンから選ば
    れる化合物であることを特徴とする請求項7記載の多価
    エポキシ化合物からなるエポキシ樹脂の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116323747A (zh) * 2020-10-05 2023-06-23 住友电木株式会社 树脂成型材料、成型体和该成型体的制造方法

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