JP2003276730A - 紙容器 - Google Patents

紙容器

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JP2003276730A
JP2003276730A JP2002079446A JP2002079446A JP2003276730A JP 2003276730 A JP2003276730 A JP 2003276730A JP 2002079446 A JP2002079446 A JP 2002079446A JP 2002079446 A JP2002079446 A JP 2002079446A JP 2003276730 A JP2003276730 A JP 2003276730A
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Tatsuya Nozaki
達也 野崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】注出具などの材料コストが不要で、加工コスト
が安く、密封性と開封性の相反する機能を容易に満たす
ことができると共に、内容物の液体を注ぎ出しやすく、
使用時に液だれのない注出口が一体として形成された紙
容器を提供することにある。 【解決手段】本発明は、少なくとも紙からなる基材層、
熱接着性樹脂層を備えた積層体からなる紙容器の一部に
凸状部を成形し、該凸状部に開口部を設けて注出口を一
体として形成したことを特徴とする紙容器であり、前記
凸状部の天面に前記開口部を設けたことを特徴とし、材
料である積層体の基材層の紙の坪量が50〜450g/
2で、湿度65%の環境下での破断伸び率が縦方向で
10%以上、横方向で10%以上であることを特徴とす
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体、粉体、顆粒
状物などの内容物を収容する紙容器に関し、さらに詳し
くは、液体、粉体、顆粒状物などの収容された内容物を
注ぎ出すための注出口を一体として形成した紙容器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙容器の代表的なものとして上部
を屋根状に形成した所謂ゲーベルトップ型、平面状に形
成したフラットトップ型のものがあり、その注出口につ
いては、(1)天部熱接着部に抗熱接着剤を塗工して天
部熱接着部を開封しやすくし、該天部熱接着部を開封す
ることにより注出口とするもの(ゲーベルトップ型の
み)、(2)成形品からなる注出具を取り付けて該注出
具を注出口とするもの、(3)紙容器に穴をあけて、該
穴部を再度密封シートで塞ぎ、該密封シートを剥がすあ
るいは突き破ることにより注出口とするものなどが一般
的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(1)の注出
口は、材料コストは安いが、密封性と開封性の相反する
機能を満たさねばならない難しさと開封時の注出口が美
観的に好ましくない、(2)の注出口は注出具のコスト
が高い上に加工工数が増えて加工コストも高くなり、
(3)の注出口は材料コストが安いが、紙容器の平面に
直接開口部を設けて注出口としているため、液体を注ぎ
出す時に液だれなどを起こしやすく、利便性の点で充分
な形状ではないといった問題がある。
【0004】そこで本発明の目的は、注出具などの材料
コストが不要で、加工コストが安く、密封性と開封性の
相反する機能を容易に満たすことができると共に、内容
物の液体を注ぎ出しやすく、使用時に液だれのない注出
口が一体として形成された紙容器を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、少なくとも紙からなる基材層、熱接着性樹
脂層を備えた積層体からなる紙容器の一部に凸状部を成
形し、該凸状部に開口部を設けて注出口を一体として形
成したことを特徴とする紙容器であり、前記凸状部の天
面に前記開口部を設けたことを特徴とする。
【0006】また、前記開口部が、切れ刃により貫通し
た孔であること、あるいは、略内層のみを残した半切れ
形状であることを特徴とし、その開口部の表側を、プル
タブで覆ったことを特徴とする。
【0007】さらに、前記凸状部を前記紙容器の上部に
形成したことを特徴とし、前記紙容器の形状がゲーベル
トップ型では、前記凸状部を屋根形状をした斜面に形成
し、前記紙容器の形状がフラットトップ型では、前記凸
状部を平面形状をした天面に形成したことを特徴とす
る。
【0008】さらにまた、前記紙の坪量が50〜450
g/m2で、湿度65%の環境下での前記紙の破断伸び
率が縦方向で10%以上、横方向で10%以上であるこ
とを特徴とするものである。
【0009】本発明の紙容器では、紙容器に凸状部を設
け、その凸状部に開口部を設けて注出口を形成すること
により、注出具などの材料コストが不要で、加工コスト
が安く、密封性と開封性の相反する機能を容易に満たす
ことができると共に、内容物の液体を注ぎ出しやすく、
使用時に液だれのない美観も良好な注出口を一体として
形成することができる。
【0010】また、本発明の紙容器では、材料である積
層体の基材層として坪量が50〜450g/m2で、湿
度65%の環境下での破断伸び率が縦方向で10%以
上、横方向で10%以上である紙を使用することによ
り、積層体に凸状部を成形しやすくしていることが特長
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明について、図面等を
用いてさらに詳しく説明する。
【0012】図1は、本発明の紙容器の実施の形態の一
実施例を示す斜視図である。紙容器Aは、図1に示すよ
うに、胴部が側面11、12、13、14からなり、そ
の上部に向かい合う一対の傾斜屋根部17、19と切妻
(切妻屋根の両端の山形の壁の部分)に相当する上部折
込み側面16、18により切妻屋根状に形成した状態で
内容液を充填密封したゲーベルトップ型のものである。
そして、本実施例の紙容器Aの一方の傾斜屋根部17に
注出口Zを形成している。
【0013】すなわち、注出口Zは、図2−aに示すよ
うに、まず、側壁面Sがテーパー状の円筒形状の側壁面
Sと天面Tからなる凸状部Rが成形され、図2−bの断
面図および図2−cの概略上面図に示すように、その凸
状部Rの天面Tに円形の開口部Uが設けられた形状であ
る。
【0014】凸状部Rの形状は、本例では、底部と天面
Tが円形で、上方に行くに従って狭くなる側壁面Sがテ
ーパー状の円筒形状である。天面Tの直径は、5〜40
mmの範囲であることが好ましい。凸状部Rの高さは、
2〜20mmの範囲が好ましい。いずれの数値も特に限
定されるものではなく、紙容器の大きさ、あるいは形状
に対応して適宜設定する。また、この凸状部Rでは、底
部および天面Tの形状を、本例以外の例えば、三角形、
四角形、円形、半円形、長円形、半長円形などとするこ
とができる。
【0015】また、本例を変形した形状として、図3−
aに示すように、天面Tにの段差を設けた形状、図3−
bに示すように、天面Tの部分を外側にカールした形状
などとすることができる。
【0016】また、開口部Uの形状も、本例の円形以外
に、五角形、四角形、三角形、半円形、半長円形などと
することができる。また、開口部Uは、貫通した孔とし
ないで、略内層のみを残して表面側から半切れ形状uと
することもできる。この半切れ形状uとする方法として
は、半切れ刃による打ち抜き加工あるいはプレス加工で
設ける方法、レーザーを使用したレーザー加工による方
法などがある。
【0017】また、天面Tの表側においては、図2−d
に示すように、プルタブVがその摘み部分vを適宜残し
て開口部Uを覆ってシールされている。このプルタブV
の材料は、アルミニウム箔を積層した積層体などを使用
することができる。
【0018】また、天面Tの裏側においては、図2−d
に示すように、その天面Tに設けた開口部Uを覆ってポ
リエチレンフィルムなどのメンコWを全面シールしてい
る。
【0019】さらに、開口部Uを内層のみを残した表面
側からの半切れ形状とした場合には、図2−eに示すよ
うに、メンコWは必要とせずに、プルタブVのみでもよ
い。
【0020】さらにまた、上記以外の方法として、再封
およびリクローズ性を必要とする場合には、図2−fに
示すように、プラスチックの成形品からなる注出具Xを
取り付けることもできる。
【0021】本発明の紙容器Aに使用する材料は、少な
くとも紙からなる基材層、熱接着性樹脂層からなる積層
体であり、具体的には、紙の内面に熱接着性樹脂層を積
層した積層体、紙の外面に熱接着性樹脂層を積層した積
層体、あるいは紙の内面および外面の両面に熱接着性樹
脂層を積層した積層体である。そして、紙と熱接着樹脂
層との間にバリアー層などを積層することもできる。
【0022】特に、本発明の紙容器Aにおいては、凸状
部Rを形成する時、変形しやすく、かつ、ひび割れやピ
ンホールが生じない材料を使用することを特徴としてい
る。すなわち、坪量が50〜450g/m2で、湿度6
5%の環境下での破断伸びが縦方向で10%以上、横方
向で10%以上、好ましくは縦方向で15%以上、横方
向で15%以上である紙を主体としている積層体を使用
する。なお、坪量は、容器形状で異なるが50〜300
g/m2の範囲が成形しやすく、好ましい。また、湿度
65%の環境下での破断伸びは、縦方向で15%以上、
横方向で15%以上である紙を主体としている積層体を
使用することが好ましい。この条件の紙を主体としてい
る積層体をして成形することにより、雄型と雌型で構成
されたプレス成形機により容易に凸状部Rを急角度の高
い凸形状に成形することができ、かつ、絞り皺や亀裂の
ない凸状部Rを成形することができる。この紙の坪量が
50g/m2 未満であると、剛性が不足するとともに、
ピンホールが発生しやすくなり好ましくない。また、こ
の紙の坪量が450g/m2 を超えると、プレス成形機
の成形負荷が大きくなり好ましくない。また、破断伸び
が縦方向で10%未満、横方向で10%未満の場合に
は、凸状部Rを急角度に高く成形することができないば
かりか、成形時に亀裂などの不具合が発生し、好ましく
ない。
【0023】また、積層体の熱接着性樹脂層に使用する
熱可塑性樹脂は、内容物の保護、特に液状の物質を入れ
ても洩れない機能、また、熱シールにより貼り合わせ紙
容器の組み立てを可能にする機能を持っている必要があ
る。具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低
密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合した
エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エ
チレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エ
チル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピ
レン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポ
リマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどのポリ
オレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不
飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、
ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、
ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステウ樹脂、ナイロン樹
脂などの樹脂を使用することができる。なかでも、メタ
ロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィ
ン共重合体は、伸縮性があり、凹凸部を成形する際に、
ひび割れ、ピンホールが発生しにくく、好適に使用する
ことができる。上記の熱可塑性樹脂層を用いて、例え
ば、押出機等を使用し、紙とバリア性層との層間に、上
記のような樹脂の1種ないし2種以上を単層ないし多層
に押し出して溶融押し出し樹脂膜等を形成し、その溶融
押し出し樹脂層を介して、上記の紙とバリア性層とを積
層することができるものである。
【0024】なお、本発明において、上記の接着性樹脂
層の膜厚としては、25μm〜200μmの範囲、好ま
しくは、25μm〜100μmの範囲である。上記にお
いて、膜厚が、25μm未満であると、炙りピンホ−ル
が発生し易い傾向にあることから好ましくなく、また、
膜厚が、200μmを越えると、底部およびトップ部の
成形性が非常に悪くなることから好ましくない。
【0025】また、本発明の紙容器を構成するバリアー
層として、機械的、物理的、化学的、その他において優
れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、か
つ、耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使用
することができる。具体的には、例えば、ポリプロピレ
ン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重
合体(AS樹脂)、アクリロニトリルル−ブタジエン−
スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹
脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ
カ−ボネ−ト系樹脂、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポ
リエチレンナフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、各種
のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、
ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリ−ルフタレ−ト系樹
脂、シリコ−ン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェ
ニレンスルフィド系樹脂、ポリエ−テルスルホン系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、アセタ−ル系樹脂、セルロ−
ス系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルムないしシ−
トを使用することができる。さらに、これらのフィルム
に金属蒸着膜あるいは無機酸化膜を設けたフィルム、金
属箔などを使用することもできる。
【0026】具体的な材料の構成としては、表面側から
ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン樹脂層、発泡
ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン樹脂層、ポリ
プロピレン樹脂層/紙層/ポリプロピレン樹脂層、ポリ
エチレン樹脂層/紙層/ポリエステル樹脂層、ポリエス
テル樹脂層/紙層/ポリエステル樹脂層、ポリエチレン
樹脂層/紙層/エチレン・アクリル酸共重合体層/アル
ミニウム箔/ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層
/紙層/ポリエチレン層/ポリエステル層/ポリエチレ
ン樹脂層、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン層
/ポリエステル層/ポリエチレン樹脂層(フィルム)、
ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン層/アルミニ
ウム箔/二軸延伸ポリエステル層/ポリエチレン樹脂
層、ポリエチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン層/蒸着
アルミ層/ポリエステル層/ポリエチレン樹脂層、ポリ
エチレン樹脂層/紙層/ポリエチレン樹脂層/シリカ蒸
着層/ポリエステル層/ポリエチレン樹脂層(フィル
ム)などがあげられる。
【0027】なお、上記の例では、紙容器の形状がゲー
ベルトップ(屋根)型をあげて説明しているが、本発明
の紙容器は、ゲーベルトップ型以外にも、ブリック(煉
瓦)型などの形状でもよく、特に限定されるものではな
い。また注出口を形成する位置も、特に限定されるもの
ではない。
【0028】つぎに、本発明の紙容器Aを製造する方法
について説明する。まず、紙容器Aを組み立てる前のブ
ランクを作製する。このブランク10は、図4に示すよ
うに、形状では従来の紙容器のブランクと同形であり、
公知の紙容器用の製函機で一般的な紙容器と同様に製函
することができる。このブランク10の材料として、坪
量が50〜450g/m2で、湿度65%の環境下での
破断伸びが縦方向で10%以上、横方向で10%以上で
ある紙を主体とする積層体を使用する。
【0029】このブランク10はゲーベルトップ型の例
であり、図3に示すように、胴部は側面11〜14と糊
代片15が折れ線a〜dを介して連接し、その上部に切
妻型屋根を形成する傾斜屋根部17、19と切妻(切妻
屋根の両端の山形の壁の部分)に相当する上部折込み側
面16、18が折れ線eを介して連接されている。ま
た、底部は胴部の下側に折れ線fを介して連接する部分
で構成され、これらがヒートシールされて平らな液洩れ
のない底部が形成されるようになっている。
【0030】本発明の紙容器Aでは、ブランク10を作
製する工程の次の工程で傾斜屋根部17に凸状部Rおよ
び開口部Uを設けている。この工程は、雄型と雌型で構
成されたプレス成形機による成形加工であり、熱を加え
ることにより、さらに、成形を良くすることができる。
この様にして、傾斜屋根部17に凸状部Rおよび開口部
Uが形成されたブランクを作製することができる。ま
た、この工程において、表側のプルタブVを貼付する加
工、あるいは裏側のメンコWを貼付する加工を行うこと
ができる。
【0031】つぎに、この凸状部Rおよび開口部Uを設
けたブランクを用いて公知の紙容器の製函工程におい
て、従来の紙容器と同様に折り畳まれた状態の紙容器と
する。
【0032】さらに、内容物の充填メーカーにおいて、
この折り畳まれた状態の紙容器を起こして液体用充填機
で内容物を充填し、凸状部Rが形成された紙容器Aを作
製することができる。
【0033】なお、この凸状部Rを設ける工程、表側の
プルタブVを貼付する工程、裏側のメンコWを貼付する
工程は、ブランク作製工程以後のブランクを折り畳む製
函工程、製函工程後での別工程、あるいは内容物の充填
加工工程において行ってもよい。
【0034】本発明の紙容器の用途は、牛乳、ジュー
ス、酒など液体用、健康食品、菓子など顆粒状物などの
紙容器として使用することができる。
【0035】
【実施例】つぎに、本発明の紙容器について実施例をあ
げて、さらに具体的に説明する。なお、本発明はこれに
よって限定されるものではない。
【0036】紙容器の材料として、表面から低密度ポリ
エチレン樹脂25μm/特殊成形紙(商品名:NPiモ
ールドペーパーグレード「MP275」(日本製紙
(株)製))275g/m2/低密度ポリエチレン樹脂
40μmの構成の材料を使用し、まず、印刷加工、打ち
抜き加工によって、図4のようなブランク10を作製し
た。
【0037】つぎに、作製したブランク10の傾斜屋根
部17に、雄型と雌型で構成されたプレス成形機によ
り、熱圧して外方に凸形状に変形して、凸状部Rを形成
し、そして、その凸状部Rの天面Tに開口部Uを設け、
開口部Uを覆って内側にはメンコVを、外側にはプルタ
ブWをシールして紙容器A1のブランクを作製した。材
料として、破断伸びが縦方向で22.5%、横方向で1
3.2%の特殊成形紙を使用したことによって、急角度
で高い凸状部Rを設けることができたと同時に、成形時
に亀裂などが入ることがなかった。このブランクを製函
し、さらに内容物を充填して注出口Zを有する紙容器A
1を製造した。この紙容器A1では、内容物を注ぎ出す
時に、液だれがなく、注ぎ出しやすく、使いやすい紙容
器となった。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
本発明の紙容器では、紙容器に凸状部を設け、その凸状
部に開口部を設けて注出口を形成することにより、注出
具などの材料コストが不要で、加工コストが安く、密封
性と開封性の相反する機能を容易に満たすことができる
と共に、内容物の液体を注ぎ出しやすく、使用時に液だ
れのない美観も良好な注出口を一体として形成すること
ができる。プラスチックの成形品からなる注出具を使う
ことなく注出口を一体として形成することができ、環境
対応の観点からも好ましいという特長を有している。
【0039】また、本発明の紙容器では、材料である積
層体の基材層として坪量が50〜450g/m2で、湿
度65%の環境下での破断伸び率が縦方向で10%以
上、横方向で10%以上である紙を使用することによ
り、積層体に凸状部を成形しやすくなるいという効果を
有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による紙容器の一実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明による紙容器の一実施例の注出口の拡大
断面図および概略上面図である。
【図3】本発明による紙容器の注出口の他の例の拡大断
面図である。
【図4】本発明による紙容器の一実施例のブランクを示
す展開図である。
【符号の説明】
A 本発明の紙容器 Z 注出口 R 凸状部 S 側壁面 T 天面 U 開口部 V プルタブ v 摘み部(プルタブ) W メンコ X 注出具 10 ブランク 11 側面 12 側面 13 側面 14 側面 15 糊代片 16 上部折り込み側面 17 傾斜屋根部 18 上部折り込み側面 19 傾斜屋根部 a〜f 折れ線 u 半切れ形状

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも紙からなる基材層、熱接着性
    樹脂層を備えた積層体からなる紙容器の一部に凸状部を
    成形し、該凸状部に開口部を設けて注出口を一体として
    形成したことを特徴とする紙容器。
  2. 【請求項2】 前記凸状部の天面に前記開口部を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙容器。
  3. 【請求項3】 前記開口部が、貫通した孔であることを
    特徴とする請求項2に記載の紙容器。
  4. 【請求項4】 前記開口部が、略前記内層のみを残した
    半切れ形状であることを特徴とする請求項2に記載の紙
    容器。
  5. 【請求項5】 前記開口部の表側を、プルタブで覆った
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の紙容器。
  6. 【請求項6】 前記凸状部を前記紙容器の上部に形成し
    たことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
    紙容器。
  7. 【請求項7】 前記紙容器の形状がゲーベルトップ型で
    あって、前記凸状部を屋根形状をした斜面に形成したこ
    とを特徴とする請求項6に記載の紙容器。
  8. 【請求項8】 前記紙容器の形状がフラットトップ型で
    あって、前記凸状部を平面形状をした天面に形成したこ
    とを特徴とする請求項6に記載の紙容器。
  9. 【請求項9】 前記紙の坪量が50〜450g/m
    2で、湿度65%の環境下での前記紙の破断伸び率が縦
    方向で10%以上、横方向で10%以上であることを特
    徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の紙容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020506120A (ja) * 2017-02-08 2020-02-27 テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ 包装材料および包装材料を提供する方法

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