JP2003276300A - インクジェット記録方法及びインクセットと記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法及びインクセットと記録装置

Info

Publication number
JP2003276300A
JP2003276300A JP2002080765A JP2002080765A JP2003276300A JP 2003276300 A JP2003276300 A JP 2003276300A JP 2002080765 A JP2002080765 A JP 2002080765A JP 2002080765 A JP2002080765 A JP 2002080765A JP 2003276300 A JP2003276300 A JP 2003276300A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording
color
recording medium
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002080765A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Masayuki Koyano
正行 小谷野
Shigeaki Kimura
重昭 木村
Kiyofumi Nagai
希世文 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002080765A priority Critical patent/JP2003276300A/ja
Publication of JP2003276300A publication Critical patent/JP2003276300A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 イエロー、マゼンタ、シアンの3色あるいは
さらに黒を加えた4色のインクに、それらとは色相の異
なる色を追加して用いることにより、比較的低コスト
で、かつ印字速度を低下させることなく、色差が著しく
改善されたインクジェット記録方法を提供すること。 【解決手段】 インクジェット記録において、1スキャ
ン記録かつ双方向記録を行なう記録方式で、カラーイン
クとして少なくとも4つ以上の異なる色相を有するイン
クを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用に適したインク、インクセット及び記録方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常イエロー、マゼンタ、シアンのプロ
セスカラーを(場合によっては黒も使って)もとに色を
作っているが、双方向印字のときに色の重なり順が異な
るために色差を生じる。特に1スキャン印字の場合、面
状に色差を生じるために観察者が認識しやすい。このよ
うな従来技術としては、以下に挙げるようなものがあ
る。
【0003】特開2000−52573号公報には、双
方向記録が可能な印刷装置において、副走査の送り量に
応じて、ヘッドの往運動時と復運動時に形成されるドッ
トの色相の相違に基づく色ムラが生じていた問題を解決
するため、インクジェットプリンタにおいて、ヘッドの
往運動時におけるラスタの形成(往)と復運動時におけ
るラスタの形成(復)を交互に用いて画像を記録し、主
走査においてラスタが形成された領域よりもさらに副走
査方向にはみ出した位置に形成される最初のラスタにつ
いては、オーバラップ方式により記録し、その他のラス
タは、1回の主走査で形成することが記載されている。
かかる記録を行なえば、最初のラスタのにじみを抑制す
ることができ、該ラスタの色相が支配的に現れる領域を
低減することができる。この結果、双方向記録において
色ムラのない良好な画質を得ることができる。また、特
開2000−246924号公報には、カラーインクジ
ェットプリンタにおける双方向プリントから生じる知覚
可能な色相シフトを低減させることを課題とし、カラー
インクジェットプリンタにおけるカラープリントヘッド
はキャリッジにおいて一定の順序にあり、このためキャ
リッジが反対方向に走査される際に各インクは反対の順
序で紙面上にプリントされ、その結果、プリント順序が
反対になると、双方向プリンティングにおいて各パス間
で知覚可能な色相の変化が生じることになるという問題
を、シングルマスキング工程でプリント方向に基づき低
減シングルマスクを通常のシングルマスクに代えて用い
ることにより、プリント方向誘導性の色相シフトを補償
し、低減率及びハーフトーン化誤差拡散値を提供する複
合色調値により索引付けされたルックアップテーブルを
使用して、低減シングルマスクが呼び出されるべきとき
を決定することが記載されている。
【0004】また、特開2000−318189号公報
には、印刷速度および価格を損なうことなく、高品質の
カラー・インクジェット印刷を行なうことのできる方法
を提供することを課題として、印刷ヘッドが右から左へ
または左から右へ移動されるかどうかに係らず、インク
液滴を同じ順序で堆積させて合成色を形成する、複数の
印刷ヘッドを双方向シングルパス・モードで使用するイ
ンクジェット・プリンタが提供され、また、各印刷ヘッ
ドは、インク放出ノズルの多数対の列が互いにほぼ平行
に配置される対称軸を有し、ノズル列の各対は、特定の
色のインク液滴を放出し、対称軸に関して対称に配置さ
れることが記載されている。また、特開2000−31
8190号公報には、双方向カラー・インクジェットプ
リントにおける色相のずれを最小にするカラープリント
技術を提供することを課題として、印刷媒体上を、第1
の方向および第1の方向と反対の第2の方向にプリント
するシングルパス・プリンタであって、第1のカラー・
マップと第2のカラー・マップと、を含み、第1のカラ
ー・マップを使用しながら印刷媒体上に第1のインク液
滴の帯を第1の方向に付着させ、第2のカラー・マップ
を使用しながら、印刷媒体上に、前記第1のインク液滴
の帯の隣りに第2のインク液滴の帯を第2の方向に付着
させるプリントモードを有するシングルパス・プリン
タ、並びに本質的に重複しない方式の第1の帯と第2の
帯の交互の組み合わせであるシングルパス・インクジェ
ット印刷システムが記載されている。また、特開200
1−80093号公報には、マルチパス双方向プリント
の利点を維持し、スループットを妥協せず、プリント機
構に余分のコストや複雑性を要さず色相シストの問題を
大幅に低減させるカラーインクジェットプリンタを提供
することを課題として、各カラーインク毎および走査方
向により異なるプリントマスクを使用し、所与の位置に
堆積されるインク滴の堆積順序及び/又は数を調整する
ことが記載され、プリントマスクはプリント送り高さに
対応する上部及び下部ノズルグループ(110)、(1
12)に異なるマスクパターンを適用することが記載さ
れている。
【0005】また、特開平5−156192号公報に
は、水溶性染料、多価アルコール及びその誘導体を含有
する水溶液からなる記録用カラーインクの表面張力がY
よりもCが高く、CよりもMが高くし、そのときの粘度
が3〜7cP、pHが5〜10になるような構成とする
ことにより、基本的な信頼性を持ち合わせ、しかもイン
ク表面張力値をYよりもCが高く、CよりもMを高くす
ることで、インクジェット用紙に対する各インクの浸透
状態を変えて、ヘッド往復における重色印字での色差が
減少するカラー印字を可能としたことが記載されてい
る。また、特開平10−244693号公報には、超高
解像度で高品質のカラー画像を双方向に印刷する装置を
提供することを課題として、少なくとも一部が印刷媒体
進行方向に一列に配列された複数のカラー・インクジェ
ット・プリントヘッドを持つプリントヘッド機構を印刷
媒体を横切る方向に移動させながら、高解像度カラー画
像の一部の印刷帯を印刷媒体上に印刷し、連続する印刷
帯が相互に部分的に上重ねされるようにプリントヘッド
の1往復毎に印刷媒体を断続的に移動させること、及
び、印刷媒体の移動距離は、1つの印刷帯を完成させる
ために必要とされるパスの回数の逆数を印刷帯の高さに
乗じたものとし、この結果、印刷帯はずらした形態で形
成され、適切な印刷マスクの適用とあいまって、ブロッ
キング、不具合模様、色相シフトのない超高解像度カラ
ー画像が印刷されることが記載されている。また、特開
平11−48503号公報には、複数色のインクを用い
て往動時のみの記録と往復動記録とを選択して行なうイ
ンクジェット記録ヘッドおよび該ヘッドを搭載した記録
装置において、色インクの重ね合わせ順序による発色差
を抑えることを課題として、インクジェット記録ヘッド
に各色インクを吐出するノズルが副走査方向に等間隔に
配置されたノズル列を具備し、インクの色数をIとする
ときノズルの副走査方向の間隔を画素のピッチのI×α
(αは正の整数)倍とし、前記ノズル列の副走査方向の
位置が各色毎に異なるようにすることが記載されてい
る。
【0006】また、特開平11−58793号公報に
は、複数色のインクによって往動時のみの記録と往復動
記録とを選択して行なうインクジェット記録装置におい
て、色インクの重ね合わせ順序による発色差を抑えるこ
とを課題として、インクジェット記録ヘッドに各色イン
クを吐出するノズルが副走査方向に等間隔に配置された
ノズル列を具備し、各色のノズル数をNとするとき各色
のノズル列の副走査方向の間隔が画素のピッチの(1/
α)×N(αは2以上の整数)倍であり、ノズル列のノ
ズルの副走査方向の間隔を画素のピッチのk倍とすると
きα×kと(1/α)×N(αは2以上の整数)とを互
いに画素にすることが記載され、また、主走査後の副走
査の移動量を画素のピッチの(1/α)×N(αは2以
上の整数)倍とすることが記載されている。また、特開
平11−207999号公報には、インクジェット記録
において、印字走査の往路と復路での表現色差をなく
し、双方向印字による高速印刷を実現するインクジェッ
ト記録方法を提供することを課題として、異なる色毎に
ノズル群を印刷動作方向(主走査方向)に配列してなる
インクジェットヘッドを用いて、主走査方向の往路と復
路の双方でインク吐出を行ない印刷媒体上に画像を形成
するインクジェット記録方法において、複数色のインク
による混合色を形成する際には、往路・復路共、主走査
の往路方向に従って後に印加されるインクを先に印加さ
れるインクより吐出量を少なくすることが記載されてい
る。また、特開平11−235834号公報には、双方
向記録時と往動時のみの記録時と色相が変化せず、ユー
ザーが双方向記録と往動時のみの記録を使用目的に合わ
せて印刷することができるインクジェット記録装置を提
供することを課題として、シアンは印刷解像度720d
piの半分、360dpiのピッチでドットを配置し、
一方、マゼンタはシアンのドットに対し、720dpi
だけ印字ヘッド移動方向にずれた位置に、印刷解像度7
20dpiの1/4、180dpiのピッチでドットを
配置し、イエローはマゼンタのドットに対し360dp
iだけ印字ヘッド移動方向にずれた位置に、印刷解像度
720dpiの1/4、180dpiのピッチでドット
を配置し、この走査が終了すると、記録媒体搬送制御回
路(9)はモータ(8)を駆動し、記録媒体(10)を
所定の量だけ移動させることが記載されている。また、
特開平11−254712号公報には、双方向記録が可
能な印刷装置において、副走査の送り量に応じて、ヘッ
ドの往運動時と復運動時に形成されるドットの色相の相
違に基づき生じた色ムラを解消するため、インクジェッ
トプリンタにおいて、副走査方向のノズルピッチを画像
記録密度の2倍とし、ヘッドの往運動時におけるラスタ
の形成(往)と復運動時におけるラスタの形成(復)を
交互に用いつつ副走査方向の送り量を大小2種類組み合
わせて画像を記録し、小送りは1ラスタとし、上下に隣
接するラスタを「往→復」の順で形成することで、両者
の色相の相違に基づく色ムラを解消することが記載さ
れ、大送りの前後ではさまれるラスタについて、オーバ
ラップ方式によるドットの記録を行ない、バンディング
を防止することが記載されている。この結果、双方向記
録において色ムラおよびバンディングのない良好な画質
を得ることができる。また、特開平11−320926
号公報には、印刷速度が高速で且つ所望の品質のインク
ジェットカラー印刷が得られるインクジェットカラー印
刷方法を提供することを課題として、インクジェットペ
ン(14)が媒体上をスキャンする際、各々の列が特定
の色のインク専用となっているインクジェットのノズル
の列を有するプリントヘッド(124)は、各パスごと
に媒体に対して一方向(70)又は逆方向(72)へと
移動し、KCMYYMCKの順番でインクを噴射し、各
パスの終了毎には、+2分の1行分媒体を送ることが記
載されている。特定の色を有するノズルの列は対称的に
配列しているため、プリントヘッドの移動方向に係わり
なく、インクの色が印刷される順番は同じであり、段
(108)〜(112)のいずれにおいても累積の順序
がKCMYYMCK、KCMYYMCKとなる。印刷さ
れる全ての段における規定の色順が同じであるため、媒
体に付着する色の順番に起因する色相の変化は起こらな
い。
【0007】しかしながらこのような従来技術は、印字
時の主走査回数の増加を伴うためスループットを低下さ
せていた。1スキャン印字(記録ヘッドが1回走査する
ことで、その領域に描かれるべき画像はすべて形成され
る印字方法)を明記しているものはなく、画像を形成す
るために主走査を複数回行なうものが多い。またヘッド
構成として走査方向に対象になるようにインクを配置す
る提案もあるが、外側に配置する色のインクに関して
は、吐出口の位置精度を制御することが非常に困難であ
り、部品精度や組立精度などを厳しく制御する必要があ
り、コストアップにつながる。
【0008】また、画像処理等で、往路と復路のインク
吐出量を変える方法なども提案されているが、非常に多
種多様な色について双方向での色差を生じないようにす
べて画像処理で調整することは非常に困難である。さら
には、インクと紙との組み合わせにより発生する色差も
変わるため、特定の紙で調整され確立された画像処理ア
ルゴリズムが実際に使用する紙に適応していない場合
は、相変わらず色差を生じる、あるいは逆に色差を大き
くする方向へ助長するなどの可能性も否定できなかっ
た。
【0009】現在、高画質プリンタとしての地位を確固
としたインクジェットプリンタへの更なる改善要求は印
刷速度に他ならない。我々は、印刷速度を向上させるた
めに1スキャンでの記録が有効であるが、その一方で1
スキャン記録以外の画像よりも極めて視認しやすい面状
の色差を生じることに着目し、いかにその色差を低減す
るかを検討し、高速でかつ色差の少ないインクジェット
記録装置をここに提案する。すなわち、イエロー、マゼ
ンタ、シアンの3色あるいはさらに黒を加えた4色のイ
ンクに、それらとは色相の異なる色を追加して用いるこ
とにより、比較的低コストで、かつ印字速度を低下させ
ずに、色差を著しく改善できることを見出した。従来で
もYMC以外のカラーインクを設けたプリンタが提案さ
れているが、本発明との決定的な違いは多スキャン印字
にある。本発明は高速印字の前提として1スキャン印字
が必須であり、そのような観点からの提案は未だされて
いない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来技術の欠点を解消し、イエロー、マゼンタ、
シアンの3色あるいはさらに黒を加えた4色のインク
に、それらとは色相の異なる色を追加して用いることに
より、比較的低コストで、かつ印字速度を低下させるこ
となく、色差が著しく改善されたインクジェット記録方
法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の
(1)「インクジェット記録において、1スキャン記録
かつ双方向記録を行なう記録方式で、カラーインクとし
て少なくとも4つ以上の異なる色相を有するインクを用
いることを特徴とするインクジェット記録方法」によっ
て解決される。元来イエロー、マゼンタ、シアンの3色
あるいは黒を加えた4色のインクに、さらに色相の異な
る色のインクを用いることにより次の2点の作用があ
る。 (i)追加したインクの色そのものが画像として必要な
場合、従来のようにYMCの各インクを紙上で混色させ
る必要がなくなった。 (ii)インクの色数が増えることにより各インクが分担
する色相角が減少するため、重ね順による色差が相対的
に減少する。 これにより、1スキャン画像で発生する面状の色差を低
減するのに非常に効果的である。
【0012】また、上記課題は、本発明の(2)「記録
媒体がパルプ繊維を主成分とし、ステキヒトサイズ度1
0秒以上、透気度5〜50秒、灰分15%以下である記
録媒体に記録することを特徴とする前記第(1)項に記
載のインクジェット記録方法」によって解決される。記
録媒体はパルプ繊維を主成分とし、サイズ度10s以
上、透気度5〜50s、灰分15%以下であることが好
ましい。ここでいうサイズ度とは、紙のステキヒト・サ
イズ度試験方法JIS P8122−76に従って行な
い、透気度とは紙及び板紙の透気度試験方法 JIS
P8117−80に従って行ない、灰分とは灰分試験方
法JIS P8128に従って行なう。サイズ度が10
sより小さいとインクが裏面まで浸透してしまい裏抜け
が発生し、透気度が5sより小さい場合もインクが裏面
まで浸透してしまい裏抜けが発生し、50sより大きい
場合、あるいは灰分が15%よりも大きい場合は印字品
質や乾燥性に問題はないが、必要以上に填量を添加して
いるため、コストが高くなってしまう。また、この記録
媒体を電子写真方式の複写機やプリンターに使用した場
合、感光体や定着ローラー等に填量が転写し画像品質の
低下や故障の原因になるため、結局はインクジェット専
用の紙として使用しなくてはならず、消費者に使い分け
をさせなくてはならず負担となる。このような記録媒体
を本発明の記録方法に用いることにより、色差が少な
く、高速で高画質画像を得ることができる。
【0013】また、上記課題は、本発明の(3)「前記
インクとステキヒトサイズ度20〜25秒の記録媒体と
の動的走査吸液性測定によるインク転移量(V)から粗
さ指数(Vr)(ml/m)を除いた転移量V−Vr
(ml/m)が、20ml/mとなるときの吸収時
間(T)が10ms1/2(100ms)以下であるイ
ンクを用いることを特徴とするインクジェット記録方
法」によって解決される。ステキヒトサイズ度20〜2
5秒の記録媒体へのインクの転移量V−Vrが20ml
/mとなるときの吸収時間が10ms1/2(100
ms)を越えると、実際のインクジェットプリンターで
印字した際にインクの記録媒体への浸透による乾燥が遅
いために、印字された記録媒体を重ねると印字部と接触
した記録媒体にインクが転写し裏移りを起こしてしまっ
たり、指や衣服等にインクが転写してしまう等の問題
や、カラー印字の場合には色境界にじみが生じるといっ
た問題がある。
【0014】ここで、本発明における該「動的走査吸液
測定」は、文献「動的走査吸液計の開発と応用」〔空閑
ら、紙パ技協誌48(5)、88(1994)〕中に報
告されている装置、方法を行ない、得られた測定プロッ
トから近似出来る直線部分の傾きを、J.TAPPI紙
パルプ試験方法No.51−87「紙及び板紙の液体吸
収性試験方法(ブリストー法)」で定義される吸収係数
である。この吸収係数が大きい程、基材が塗工液を吸収
する速度が早く、基材の中深くまでインク受容層を形成
することができる。このような特性のインクを用いて記
録することにより、乾燥不足による裏移りや汚れ、画質
面では色境界滲みなどを防止し、優れたカラー画像を得
ることができる。
【0015】また、上記課題は、本発明の(4)「前記
第(1)項又は第(2)項に記載のインクジェット記録
方法に用いられるインクセットであって、パルプ繊維を
主成分とし、サイズ度20〜25秒の記録媒体に100
%dutyで画像を形成したときに、各色インクによる
画像間の色相角差が少なくとも30°以上であることを
特徴とするインクセット」によって解決される。各色ベ
タ画像の色相角の差が30°よりも小さいと、色相が似
ているために、画像処理などが煩雑になる割に別個にイ
ンクを設けたことによる色差低減効果が小さい。当然、
別の色を設けることは、記録ヘッドやインクカートリッ
ジなどの部品点数増大になる、あるいは画像処理を複雑
にするなどの欠点もあり、いたずらに多く設けることは
得策ではない。各インクによる100%duty画像の
色相角の差が30°以上となるようなインクを設けれ
ば、少ないインク数で効果的な色差低減効果を得ること
ができる。
【0016】また、上記課題は、本発明の(5)「パル
プ繊維を主成分とし、サイズ度20〜25秒の記録媒体
に100%dutyで画像を形成したときに、画像の色
相角が20°〜65°で、かつ彩度30以上の赤色イン
クを含むことを特徴とする前記第(4)項に記載のイン
クセット」によって解決される。所定の色相角内、かつ
所定彩度以上であるインクであることにより、単色でも
発色の良い赤を得ることができ、さらに周辺の色につい
ても双方向印字で色差を低減することができる。
【0017】また、上記課題は、本発明の(6)「パル
プ繊維を主成分とし、サイズ度20〜25秒の記録媒体
に100%dutyで画像を形成したときに、画像の色
相角が130°〜170°で、かつ彩度30以上の緑色
インクを含むことを特徴とする前記第(4)項に記載の
インクセット」によって解決される。所定の色相角内、
かつ所定彩度以上であるインクであることにより、単色
でも発色の良い緑を得ることができ、さらに周辺の色に
ついても双方向印字で色差を低減することができる。
【0018】また、上記課題は、本発明の(7)「パル
プ繊維を主成分とし、サイズ度20〜25秒の記録媒体
に100%dutyで画像を形成したときに、画像の色
相角が270°〜300°で、かつ彩度30以上の青色
インクを含むことを特徴とする前記第(4)項に記載の
インクセット」によって解決される。所定の色相角内、
かつ所定彩度以上であるインクであることにより、単色
でも発色の良い青を得ることができ、さらに周辺の色に
ついても双方向印字で色差を低減することができる。
【0019】また、上記課題は、本発明の(8)「前記
第(4)項乃至第(7)項のいずれかに記載のインクセ
ットを構成するインクにおいて、該インク中の着色成分
がインク中に溶解せずに分散し、かつ、その体積平均粒
径が50nm〜200nmであることを特徴とするイン
ク」によって解決される。インク中の着色成分がインク
に溶解せず分散していることにより、紙パルプ上に濾さ
れ、発色向上、滲み低減など高画質画像を得ることがで
きる。特に不溶成分の体積平均粒径が50nm〜200
nmであることにより、より一層顕著に改善効果が現わ
れる。平均粒径が50nm以下であると裏抜けを防止す
る効果が少なく、200nm以上ではインクの分散安定
性が悪く、保存時に凝集等で粒径が大きくなり吐出安定
性が劣る。
【0020】また、上記課題は、本発明の(9)「前記
インクセットを構成するインクの着色成分が顔料を含有
することを特徴とする前記第(8)項に記載のインク」
によって解決される。インク中の着色不溶成分が顔料を
含むことにより、耐水性や耐光性に優れた画像を得るこ
とが可能になる。印刷速度が速く、かつ、発色良好、滲
みの少ない画像を得ることができると共に、顔料による
高耐候性が加味され、初期画質、画像堅牢性に優れた画
像を得ることができる。
【0021】また、上記課題は、本発明の(10)「イ
ンクを収容したインク収容部を備えたインクカートリッ
ジであって、該インクが前記第(4)項乃至第(7)項
のいずれかに記載のインクセットであることを特徴とす
るインクカートリッジ」、(11)「インクを収容した
インク収容部と、インク滴を吐出させるための記録ヘッ
ド部を備えたインクカートリッジにおいて、該インクが
前記第(4)項乃至第(7)項のいずれかに記載のイン
クセットであることを特徴とするインクカートリッジ」
によって解決される。
【0022】また、上記課題は、本発明の(12)「イ
ンクを吐出するための複数のインク吐出口を記録媒体の
搬送方向(副走査方向)に配列し、かつ、異なる色ごと
に該インク吐出口群を印刷動作方向(主走査方向)に配
列してなるインクジェット記録ヘッドを用いて、前記主
走査方向の往路および復路の双方でインク吐出を行な
い、かつ1スキャンの画像形成可能幅分だけ副走査を行
なうインクジェット記録ヘッドにより記録媒体上に画像
を形成するインクジェット記録装置において、前記第
(10)項又は第(11)項に記載のインクカートリッ
ジを具備したことを特徴とするインクジェット記録装
置」によって解決される。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の記録液を収容した
記録液(カラーインク)カートリッジおよびカラーイン
クカートリッジを具備するインクジェット記録装置につ
いて、図面を参照して説明するが、以下は構成例のひと
つに過ぎず、本発明になんら限定を加えるものではな
い。
【0024】図1は、本発明の記録液(カラーインク)
を収容した記録液収容部を備えたインクカートリッジを
搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部の
概略正面図である。このインクジェット記録装置の機構
部は、両側の側板(1)、(2)間に主支持ガイドロッ
ド(3)及び従支持ガイドロッド(4)を略水平な位置
関係で横架し、これらの主支持ガイドロッド(3)及び
従支持ガイドロッド(4)でキャリッジユニット(5)
を主走査方向に摺動自在に支持している。キャリッジユ
ニット(5)には、それぞれ赤色(R)インク、緑色
(G)インク、青色(B)インク、及び図示してないが
イエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン
(C)インク、ブラック(Bk)インクをそれぞれ吐出
する7個のヘッド(6)を、その吐出面(ノズル面)
(6a)を下方に向けて搭載し、またキャリッジユニッ
ト(5)のヘッド(6)の上側には7個のヘッド(6)
に各々インクを供給するための各色のインク供給体であ
る4個のインクカートリッジ(7R)、(7G)、(7
B)、(7k)及び図示してないイエロー(Y)イン
ク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、のた
めの各カートリッジを交換可能に搭載している。そし
て、キャリッジユニット(5)は主走査モータ(8)で
回転される駆動プーリ(駆動タイミングプーリ)(9)
と従動プーリ(アイドラプーリ)(10)との間に張装
したタイミングベルト(11)に連結して、主走査モー
タ(8)を駆動制御することによってキャリッジ
(5)、即ち7個のヘッド(6)を主走査方向に移動す
るようにしている。
【0025】また、側板(1)、(2)をつなぐ底板
(12)上にサブフレーム(13)、(14)を立設
し、このサブフレーム(13)、(14)間に用紙(1
6)を主走査方向と直交する副走査方向に送るための搬
送ローラ(15)を回転自在に保持している。そして、
サブフレーム(14)側方に副走査モータ(17)を配
設し、この副走査モータ(17)の回転を搬送ローラ
(15)に伝達するために、副走査モータ(17)の回
転軸に固定したギヤ(18)と搬送ローラ(15)の軸
に固定したギヤ(19)とを備えている。
【0026】さらに、側板(1)とサブフレーム(1
2)との間には、ヘッド(6)の信頼性維持回復機構
(以下、「サブシステム」という。)(21)を配置し
ている。サブシステム(21)は、各ヘッド(6)の吐
出面をキャッピングする4個のキャップ手段(22)及
び図示してない3個のキャップ手段をホルダ(23)で
保持し、このホルダ(23)をリンク部材(24)で揺
動可能に保持して、キャリッジユニット(5)の主走査
方向の移動でホルダ(23)に設けた係合部(25)に
キャリッジユニット(5)が当接することで、キャリッ
ジユニット(5)の移動に従ってホルダ(23)がリフ
トアップしてキャップ手段(22)でインクジェットヘ
ッド(6)の吐出面(6a)をキャッピングし、キャリ
ッジユニット(5)が印写領域側へ移動することで、キ
ャリッジユニット(5)の移動に従ってホルダ(23)
がリフトダウンしてキャップ手段(22)がインクジェ
ットヘッド(6)の吐出面(6a)から離れるようにし
ている。
【0027】なお、キャップ手段(22)は、それぞれ
吸引チューブ(26)を介して吸引ポンプ(27)に接
続すると共に、大気開放口を形成して、大気開放チュー
ブ及び大気開放バルブを介して大気に連通している。ま
た、吸引ポンプ(27)は吸引した廃液を、ドレインチ
ューブ等を介して図示しない廃液貯留槽に排出する。さ
らに、ホルダ(23)の側方には、インクジェットヘッ
ド(6)の吐出面(6a)をワイピングする繊維部材、
発泡部材或いはゴム等の弾性部材からなるワイピング手
段であるワイパブレード(28)をブレードアーム(2
9)に取り付け、このブレードアーム(29)は揺動可
能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回
転によって揺動させるようにしている。
【0028】次に、インクカートリッジ(7)につい
て、図2、図3を参照して説明する。ここで、図2は、
記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視
図、図3はインクカートリッジの正断面図を表わしたも
のである。インクカートリッジ(7)は、図3に示すよ
うに、カートリッジ本体(41)内に所要の色のインク
を吸収させたインク吸収体(42)を収容してなる。カ
ートリッジ本体(41)は、上部に広い開口を有するケ
ース(43)の上部開口に上蓋部材(44)を接着又は
溶着して形成したものであり、例えば樹脂成型品からな
る。また、インク吸収体(42)は、ウレタンフォーム
体等の多孔質体からなり、カートリッジ本体(41)内
に圧縮して挿入した後、インクを吸収させている。カー
トリッジ本体(41)のケース(43)底部には記録ヘ
ッド(6)へインクを供給するためのインク供給口(4
5)を形成し、このインク供給口(45)内周面にはシ
ールリング(46)を嵌着している。また、上蓋部材
(44)には大気開放口(47)を形成している。そし
て、カートリッジ本体(41)には、装填前の状態で、
インク供給口(45)を塞ぐと共に装填時や輸送時など
のカートリッジ取り扱い時、或いは真空包装時による幅
広側壁に係る圧力でケース(43)が圧縮変形されて内
部のインクが漏洩することを防止するため、キャップ部
材(50)を装着している。
【0029】また、大気開放口(47)は、図2に示す
ように、酸素透過率が100ml/m以上のフィルム
状シール部材(55)を上蓋部材(44)に貼着してシ
ールしている。このシール部材(55)は大気開放口
(47)と共にその周囲に形成した複数本の溝(48)
をもシールする大きさにしている。このように大気開放
口(47)を酸素透過率が100ml/m以上のシー
ル部材(55)でシールすることで、インクカートリッ
ジ(7)を透気性のないアルミラミネートフィルム等の
包装部材を用いて減圧状態で包装することにより、イン
ク充填時やインク吸収体(42)とカートリッジ本体
(41)との間に生じる空間(A)(図3参照)にある
大気のためにインク中に気体が溶存したときでも、シー
ル部材(55)を介してインク中の空気が真空度の高い
カートリッジ本体(41)外の包装部材との間の空間に
排出され、インクの脱気度が向上する。
【0030】また、図4は、本発明の記録液を収容した
記録液収容部と、記録液滴を吐出させるためのヘッド部
を備えた記録カートリッジの構成例を示したものであ
る。すなわち、記録ユニット(30)は、シリアルタイ
プのものであり、インクジェットヘッド(6)と、この
インクジェットヘッド(6)に供給される記録液を収容
するインクタンク(41)と、このインクタンク(4
1)内を密閉する蓋部材とで主要部が構成される。イン
クジェットヘッド(6)には、記録液を吐出するための
多数のノズル(32)が形成されている。記録液はイン
クタンク(41)から、図示しないインク供給管を介し
て、やはり図示しない共通液室へと導かれ、電極(3
1)より入力される記録装置本体からの電気信号に応じ
て、ノズル(32)より吐出される。このようなタイプ
の記録ユニットは、構成上、安価に製造できるタイプの
ヘッド、いわゆるサーマル方式、バブル方式と呼ばれ
る、熱エネルギーを駆動の動力源とするヘッドに適した
構造である。ここでは、前述のようなシリアル型インク
ジェット記録装置を説明したが、本発明の記録液は、ノ
ズルを千鳥など任意の配列で、目的とする画像の解像度
と同じか数分の1程度の密度に集積し、記録媒体の幅以
上に配列させた、いわゆるラインヘッドを有する記録装
置に適用することも可能である。また、ここでいう記録
装置とは、PCやデジカメ用の出力プリンタのみなら
ず、ファックスやスキャナ、電話などと組み合わせた複
合的な機能を有する装置であっても構わない。
【0031】本発明に用いられる有機顔料として、アゾ
顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、又
はキレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例え
ば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ベリノン顔
料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサ
ジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、
又はキノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、
塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニ
トロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを利用
することができる。これら着色成分は、インク中に溶解
せずに分散し、かつ、その体積平均粒径が50nm〜2
00nmであることが好ましい。
【0032】具体的には、オレンジ顔料として、C.
I.ピグメントオレンジ36、43、グリーン顔料とし
て、C.I.ピグメントグリーン7、36などが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0033】また本発明で用いられるインクは、普通紙
に対しても好ましく用いることができる。この場合、イ
ンクの表面張力を低下させることで、インクのヘッド部
材への濡れが良くなり8cps(25℃)以上の高粘度
インクでも周波数応答性が向上し、吐出安定性を向上さ
せることができる。この低表面張力のインクは炭素数8
以上、11以下のポリオールまたはグリコールエーテル
と、アニオンまたはノニオン系界面活性剤を用いること
により達成できる。
【0034】また、インクは5cps以上、好ましくは
8cps(25℃)以上の高粘度インクを用いることに
より印字品位が格段に向上する。インクジェットプリン
ターに用いられてきた3cps(25℃)程度の低粘度
インクではインク中の水分が約70%であるが、8cp
s(25℃)程度の高粘度インクでは約50%以下にな
り、インク滴が紙面上に着弾するときの水分蒸発率が
2.0〜3.0倍も高くなる。このために高濃度の顔料
が紙面上で凝集する速さも速くなり滲み(フェザリン
グ)がほとんどなくなる。
【0035】また、インク中の色材を含有するポリマー
エマルジョン濃度が固形分で8wt%以上、好ましくは
10wt%以上にすることが好ましい。ポリマーエマル
ジョン濃度あるいは顔料濃度を高めることにより、イン
クの粘度が高くなり、顔料が紙表面で凝集しとどまり易
くなり発色濃度、色調が向上するとともにフェザリング
もほとんどなくなる。
【0036】またインク中に従来用いられてきたエチレ
ングリコール(ジエチレングリコール)とグリセリンの
混合した低粘度の湿潤剤をもちいることができ、また、
グリセリン、1,3−ブタンジオール、トリエチレング
リコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリ
コール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタンから選ばれた少なくとも1種
類以上の高粘度の湿潤剤とグリセリンの混合した高粘度
の湿潤剤を好ましく用いることできる。高粘度の湿潤剤
を用いると、高顔料濃度と相まって高粘度のインクを達
成できる。
【0037】次に、インクについて詳細に説明する。本
発明で使用するインク組成物は、次の構成よりなる記録
用インクであることができる。印字するための着色材、
それを分散させるための水とを必須成分とし、必要に応
じて添加される湿潤剤、水溶性有機溶剤、アニオンまた
はノニオン系界面活性剤、エマルジョン、防腐剤、pH
調製剤から構成される。湿潤剤1と2を混合するのは各
々の湿潤剤の特徴を活かすためと、粘度調製ができるた
めであるが、湿潤剤1と2を必ず併有するわけではな
い。
【0038】着色剤 湿潤剤1(グリセリン) 湿潤剤2(1,3−ブタンジオール、トリエチレング
リコール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリ
コール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタンから選ばれた少なくとも1種
類以上) 水溶性有機溶剤 アニオンまたはノニオン系界面活性剤 炭素数8以上、11以下のポリオールまたはグリコー
ルエーテル 防腐剤 pH調製剤 純水
【0039】以下、各インクの構成要素について説明す
る。なお、顔料を着色剤として用いる場合に補色、調色
等のために染料を併用することもできる。上記色材の配
合量は、ポリマーの配合量との関係において、該ポリマ
ーの重量に対して約10〜200重量%、特に約25〜
150重量%であることが好ましい。
【0040】湿潤剤と水溶性有機溶剤に関して、本発明
のインクは水を液媒体として使用するものであるが、イ
ンクを所望の物性にするため、インクの乾燥を防止する
ために、また、分散安定性を向上するため等の目的で、
例えば下記の水溶性有機溶媒が使用される。これら水溶
性有機溶媒は複数混合して使用してもよい。
【0041】湿潤剤と水溶性有機溶媒の具体例として
は、例えば以下のものが挙げられる。エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘ
キシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘ
キサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、
1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価
アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多
価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコール
モノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジ
ルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;2
−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒド
ロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミ
イダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラク
トン等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のア
ミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合
物類;プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等であ
る。
【0042】これら有機溶媒の中でも、特にジエチレン
グリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコー
ル200〜600、トリエチレングリコール、グリセロ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−
ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジ
オール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン
が好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性
不良の防止に対して優れた効果が得られる。
【0043】その他の湿潤剤としては、糖を含有してな
るのが好ましい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、
オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類
があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フル
クトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラ
クトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、ス
クロース、トレハロース、マルトトリオースなどが挙げ
られる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シ
クロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在す
る物質を含む意味に用いることとする。
【0044】また、これらの糖類の誘導体としては、前
記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式H
OCH(CHOH)nCHOH(ここでn=2〜5
の整数を表わす。)で表わされる。)、酸化糖(例え
ば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸な
どが挙げられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例
としてはマルチトール、ソルビットなどが挙げられる。
これら糖類の含有量は、インク組成物の0.1〜40重
量%、好ましくは0.5〜30重量%の範囲が適当であ
る。
【0045】顔料と湿潤剤の比は、ヘッドからのインク
吐出安定性に非常に影響がある。顔料固形分が高いのに
湿潤剤の配合量が少ないとノズルのインクメニスカス付
近の水分蒸発が進み吐出不良をもたらす。湿潤剤の配合
量は10〜50重量%であり、これに対して色材を含有
するポリマー微粒子は8重量%以上、好ましくは8〜2
0重量%であるので、湿潤剤とポリマー微粒子固形分の
両者の比は0.5〜6.25となるが、より好ましくは
2.0〜6.0であり、最も好ましくは3.0〜5.0
の範囲である。この範囲にあるインクは、乾燥性や保存
試験や信頼性試験が非常に良好である。
【0046】界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤
またはノニオン系界面活性剤が用いられる。色材の種類
や湿潤剤、水溶性有機溶剤の組み合わせによって、分散
安定性を損なわない界面活性剤を選択する。アニオン性
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラ
ウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサル
フェートの塩などが挙げられる。
【0047】非イオン性界面活性剤としては、例えば、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオ
キシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。
【0048】アセチレングリコール系界面活性剤は、
2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−
ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−
ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オー
ルなどのアセチレングリコール系(例えばエアープロダ
クツ社(米国)のサーフィノール104、82、46
5、485あるいはTGなど)を用いることができる
が、特にサーフィノール465、104やTGが良好な
印字品質を示す。前記界面活性剤は、単独または二種以
上を混合して用いることができる。
【0049】本発明では界面活性剤を使用することで記
録紙への濡れ性を改善することができる。好ましい界面
活性剤としては界面ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル酢酸塩、ジアルキルスルホ琥珀酸塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンブロック共重合体、アセチレングリコール系界面活
性剤が挙げられる。より具体的にはアニオン系界面活性
剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸
塩、及び/または炭素鎖が5〜7の分岐したアルキル鎖
を有するジアルキルスルホ琥珀酸)が挙げられ、これら
を用いることで普通紙特性も改善されさらに着色剤の溶
解・分散安定性が得られる。さらに本発明の界面活性剤
の対イオンとしてリチウムイオン、及び第4級アンモニ
ウム、第4級ホスホニウムを用いることにより界面活性
剤が優れた溶解安定性を示す。好ましい非イオン系の界
面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル、アセチレングリコール系界面活性剤が挙げられ
る。これらを併用することによりさらに相乗効果として
浸透性が挙げられ、これにより色境界にじみが低減さ
れ、また文字にじみも少ないインクが得られる。
【0050】本発明のインクには上記着色剤、溶媒、界
面活性剤の他に従来より知られている添加剤を加えるこ
とができる。例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸
ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオ
ール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウ
ム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が本発明に使
用できる。
【0051】pH調整剤としては、調合されるインクに
悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整できるもので
あれば、任意の物質を使用することができる。その例と
して、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
アミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモ
ニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニ
ウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
【0052】キレート試薬としては、例えば、エチレン
ジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウ
ム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウ
ム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル
二酢酸ナトリウム等がある。
【0053】防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、
チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジ
イソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエ
リスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライ
ト等がある。その目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水
溶性赤外線吸収剤等を添加することができる。
【0054】記録媒体の基材としては公知の紙、合成
紙、樹脂被覆紙、フィルム等いずれも使用することがで
きるが、パルプ繊維を主成分とし、ステキヒトサイズ度
10秒以上、透気度5〜50秒、灰分15%以下の記録
媒体が好ましい。
【0055】本発明においては、インクとして、ステキ
ヒトサイズ度20〜25秒の前記記録媒体との動的走査
吸液性測定によるインク転移量(V)から粗さ指数(V
r)(ml/m)を除いた転移量V−Vr(ml/m
)が、20ml/mとなるときの吸収時間(T)が
10ms1/2(100ms)以下であるインクを用い
ることが好ましい。より好ましくは、サイズ度20〜2
5秒の記録媒体に100%dutyで画像を形成したと
きに、各色インクによる画像間の色相角差が少なくとも
30°以上であるもの、さらに好ましくは、パルプ繊維
を主成分とし、サイズ度20〜25秒の記録媒体に10
0%dutyで画像を形成したときに、画像の色相角が
20°〜65°で彩度30以上の赤色インク、画像の色
相角が130°〜170°で彩度30以上の緑色イン
ク、又は/及び、画像の色相角が270°〜300°で
彩度30以上の青色インク、を含むインクセットとして
用いられる。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は、これらに限定されるものではない。な
お、実施例中の各成分の量(%)は重量基準である。 実施例1 (インクセット1)下記処方のインク組成物を作成し、
pHが9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて
調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフ
ィルターで濾過を行ないインク組成物を得た。 C.I.ピグメントオレンジ36 8.0wt%(固形分として) トリエチレングリコール 22.5wt% グリセロール 7.5wt% 2−ピロリドン 5.0wt% 表1に記載の具体例(I−1)の活性剤 2.0wt% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2.0wt% プロキセルLV(防腐剤) 0.2wt% イオン交換水 残量
【0057】(インクセット2)C.I.ピグメントオ
レンジ36のかわりに、C.I.ピグメントブルー1
5:3を用いた以外はインクセット1と同様にして、イ
ンク組成物を得た。
【0058】(インクセット3)C.I.ピグメントオ
レンジ36のかわりに、C.I.ピグメントグリーン3
6を用いた以外はインクセット1と同様にして、インク
組成物を得た。
【0059】(インクセット4)C.I.ピグメントオ
レンジ36のかわりに、C.I.ピグメントレッド12
2を用いた以外はインクセット1と同様にして、インク
組成物を得た。
【0060】(インクセット5)C.I.ピグメントオ
レンジ36のかわりに、C.I.ピグメントイエロー1
20を用いた以外はインクセット1と同様にして、イン
ク組成物を得た。
【0061】
【発明の効果】以上の具体的かつ詳細な説明から明らか
なように、本発明のインクジェット記録方法及び記録装
置は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色あるいはさら
に黒を加えた4色のインクに、それらとは色相の異なる
色を追加して用いることにより、比較的低コストで、か
つ印字速度を低下させることなく、色差が著しく改善さ
れたインクジェット記録物を得ることができるという極
めて優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録液を収容するインクカー
トリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置
の構成例を示す概略正面図である。
【図2】本発明の記録装置に装填する前のインクカート
リッジの外観斜視図である。
【図3】本発明のインクカートリッジの正断面図であ
る。
【図4】本発明の記録ヘッドと一体化された記録ユニッ
トの外観斜視図である。
【符号の説明】
1 側板 2 側板 3 主支持ガイドロッド 4 従支持ガイドロッド 5 キャリッジユニット 6 ヘッド 6a 吐出面(ノズル面) 7 インクカートリッジ 7R 赤色インクカートリッジ 7G 緑色インクカートリッジ 7B 青色インクカートリッジ 7k ブラックインクカートリッジ 8 主走査モータ 9 駆動プーリ(駆動タイミングプーリ) 10 従動プーリ(アイドラプーリ) 11 タイミングベルト 12 底板 13 サブフレーム 14 サブフレーム 15 搬送ローラ 16 用紙 17 副走査モータ 18 ギヤ 19 ギヤ 21 信頼性維持回復機構(サブシステム) 22 キャップ手段 23 ホルダ 24 リンク部材 25 係合部 26 吸引チューブ 27 吸引ポンプ 28 ワイピング手段(ワイパブレード) 29 ブレードアーム 30 記録ユニット 31 電極 32 ノズル 41 カートリッジ本体 42 インク吸収体 43 ケース 44 上蓋部材 45 インク供給口 46 シールリング 47 大気開放口 48 溝 50 キャップ部材 55 フィルム状シール部材 A 空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 2/21 B41J 3/04 102Z 101A (72)発明者 木村 重昭 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 永井 希世文 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C056 EA05 EA13 EA24 FA11 FC02 FC06 KC01 2H086 BA21 BA41 BA42 BA55 BA60

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録において、1スキャ
    ン記録かつ双方向記録を行なう記録方式で、カラーイン
    クとして少なくとも4つ以上の異なる色相を有するイン
    クを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 記録媒体がパルプ繊維を主成分とし、ス
    テキヒトサイズ度10秒以上、透気度5〜50秒、灰分
    15%以下である記録媒体に記録することを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記インクとステキヒトサイズ度20〜
    25秒の記録媒体との動的走査吸液性測定によるインク
    転移量(V)から粗さ指数(Vr)(ml/m)を除
    いた転移量V−Vr(ml/m)が、20ml/m
    となるときの吸収時間(T)が10ms1/2(100
    ms)以下であるインクを用いることを特徴とするイン
    クジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載のインクジェット
    記録方法に用いられるインクセットであって、パルプ繊
    維を主成分とし、サイズ度20〜25秒の記録媒体に1
    00%dutyで画像を形成したときに、各色インクに
    よる画像間の色相角差が少なくとも30°以上であるこ
    とを特徴とするインクセット。
  5. 【請求項5】 パルプ繊維を主成分とし、サイズ度20
    〜25秒の記録媒体に100%dutyで画像を形成し
    たときに、画像の色相角が20°〜65°で、かつ彩度
    30以上の赤色インクを含むことを特徴とする請求項4
    に記載のインクセット。
  6. 【請求項6】 パルプ繊維を主成分とし、サイズ度20
    〜25秒の記録媒体に100%dutyで画像を形成し
    たときに、画像の色相角が130°〜170°で、かつ
    彩度30以上の緑色インクを含むことを特徴とする請求
    項4に記載のインクセット。
  7. 【請求項7】 パルプ繊維を主成分とし、サイズ度20
    〜25秒の記録媒体に100%dutyで画像を形成し
    たときに、画像の色相角が270°〜300°で、かつ
    彩度30以上の青色インクを含むことを特徴とする請求
    項4に記載のインクセット。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれかに記載のイン
    クセットを構成するインクにおいて、該インク中の着色
    成分がインク中に溶解せずに分散し、かつ、その体積平
    均粒径が50nm〜200nmであることを特徴とする
    インク。
  9. 【請求項9】 前記インクセットを構成するインクの着
    色成分が顔料を含有することを特徴とする請求項8に記
    載のインク。
  10. 【請求項10】 インクを収容したインク収容部を備え
    たインクカートリッジであって、該インクが請求項4乃
    至7のいずれかに記載のインクセットであることを特徴
    とするインクカートリッジ。
  11. 【請求項11】 インクを収容したインク収容部と、イ
    ンク滴を吐出させるための記録ヘッド部を備えたインク
    カートリッジにおいて、該インクが請求項4乃至7のい
    ずれかに記載のインクセットであることを特徴とするイ
    ンクカートリッジ。
  12. 【請求項12】 インクを吐出するための複数のインク
    吐出口を記録媒体の搬送方向(副走査方向)に配列し、
    かつ、異なる色ごとに該インク吐出口群を印刷動作方向
    (主走査方向)に配列してなるインクジェット記録ヘッ
    ドを用いて、前記主走査方向の往路および復路の双方で
    インク吐出を行ない、かつ1スキャンの画像形成可能幅
    分だけ副走査を行なうインクジェット記録ヘッドにより
    記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置に
    おいて、請求項10又は11に記載のインクカートリッ
    ジを具備したことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
JP2002080765A 2002-03-22 2002-03-22 インクジェット記録方法及びインクセットと記録装置 Pending JP2003276300A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002080765A JP2003276300A (ja) 2002-03-22 2002-03-22 インクジェット記録方法及びインクセットと記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002080765A JP2003276300A (ja) 2002-03-22 2002-03-22 インクジェット記録方法及びインクセットと記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003276300A true JP2003276300A (ja) 2003-09-30

Family

ID=29206484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002080765A Pending JP2003276300A (ja) 2002-03-22 2002-03-22 インクジェット記録方法及びインクセットと記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003276300A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007055412A1 (en) 2005-11-11 2007-05-18 Ricoh Company, Ltd. Liquid ejecting head, image forming apparatus, device for ejecting a liquid drop, and recording method
US7977408B2 (en) 2005-02-04 2011-07-12 Ricoh Company, Ltd. Recording ink, ink set, ink cartridge, ink record, inkjet recording apparatus and inkjet recording method

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62162584A (ja) * 1986-01-14 1987-07-18 Canon Inc インクジエツト記録用被記録材
JPS631582A (ja) * 1986-06-21 1988-01-06 Canon Inc 被記録材
JP2000238414A (ja) * 1999-02-19 2000-09-05 Oji Paper Co Ltd インクジェット記録媒体及び記録方法
JP2000355101A (ja) * 1999-06-16 2000-12-26 Canon Inc 記録装置および記録方法
JP2001123099A (ja) * 1999-08-17 2001-05-08 Hewlett Packard Co <Hp> ベシクル技術を利用して下刷りすることにより染料ベースのインクの彩度とエッジ明瞭度を高める方法
JP2001354886A (ja) * 2000-06-16 2001-12-25 Konica Corp インクジェット用水性顔料インクセットおよびインクジェット記録方法
JP2002036514A (ja) * 2000-07-19 2002-02-05 Canon Inc インクジェット記録方法及び装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62162584A (ja) * 1986-01-14 1987-07-18 Canon Inc インクジエツト記録用被記録材
JPS631582A (ja) * 1986-06-21 1988-01-06 Canon Inc 被記録材
JP2000238414A (ja) * 1999-02-19 2000-09-05 Oji Paper Co Ltd インクジェット記録媒体及び記録方法
JP2000355101A (ja) * 1999-06-16 2000-12-26 Canon Inc 記録装置および記録方法
JP2001123099A (ja) * 1999-08-17 2001-05-08 Hewlett Packard Co <Hp> ベシクル技術を利用して下刷りすることにより染料ベースのインクの彩度とエッジ明瞭度を高める方法
JP2001354886A (ja) * 2000-06-16 2001-12-25 Konica Corp インクジェット用水性顔料インクセットおよびインクジェット記録方法
JP2002036514A (ja) * 2000-07-19 2002-02-05 Canon Inc インクジェット記録方法及び装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7977408B2 (en) 2005-02-04 2011-07-12 Ricoh Company, Ltd. Recording ink, ink set, ink cartridge, ink record, inkjet recording apparatus and inkjet recording method
WO2007055412A1 (en) 2005-11-11 2007-05-18 Ricoh Company, Ltd. Liquid ejecting head, image forming apparatus, device for ejecting a liquid drop, and recording method
US7658477B2 (en) 2005-11-11 2010-02-09 Ricoh Company, Ltd. Liquid ejecting head, imaging forming apparatus, device for ejecting a liquid drop, and recording method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4789388B2 (ja) インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録物
EP2364850B1 (en) Inkjet recording apparatus and inkjet recording method
KR100338617B1 (ko) 잉크의 색재를 불용화시키는 기능을 가진 잉크를 사용하여 프린트하는 잉크 프린트 방법 및 잉크젯 프린트 장치
JP5273422B2 (ja) インクジェット記録用インク、インクセット、インクカートリッジ、記録装置、記録方法
EP1213331B1 (en) Recording liquid, recording cartridge, recording method, recording apparatus and recording medium
JP3952794B2 (ja) インクジェット記録用インク、インクセット、インクカートリッジ、記録装置、記録方法
JP2003213179A5 (ja)
US20030038869A1 (en) Aqueous recording liquid, recording method and apparatus using same
US20080092773A1 (en) Recording Ink, Ink Cartridge, Inkjet Recording Apparatus, Inkjet Recording Method and Ink Record
JP3993022B2 (ja) インクジェット記録用インクセット、インクカートリッジ、記録装置、及び記録方法
JP4167451B2 (ja) インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法及びインクジェット記録用インクカートリッジ
JP4165861B2 (ja) インクジェット用インク組成物及びそれを用いた記録方法
JP2004137357A (ja) 水性記録液及びそれを用いた記録方法
JP4176995B2 (ja) インクジェット記録用インク、インクセット、インクカートリッジ、記録装置、記録方法
JP2003003098A (ja) 水性記録液、該液を用いた記録方法および機器
US11827033B2 (en) Ink jet recording method and ink jet recording apparatus
JP2003176432A (ja) インクジェット記録用インク組成物及び記録方法
JP2003276300A (ja) インクジェット記録方法及びインクセットと記録装置
EP1650044B1 (en) Ink jet recording method and ink jet printer
JP2004284084A (ja) 液体吐出装置の回復方法及び画像形成装置
JP2004160907A (ja) インクジェット記録装置
JP2004225018A (ja) インクジェット記録用インク、インクカートリッジ及び記録方法並びに記録装置
JP2004225018A5 (ja)
JP2004010640A (ja) インクジェット記録用インクセット、このインクセットを用いる記録方法、記録装置及び記録物
JP2003165267A (ja) インクジェット記録方法、記録装置、インク・メディアセット、記録物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061228

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070531