JP2004160907A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドが長尺化することでノズルに対するインク供給が不足して安定した高速、高画質記録が困難である。
【解決手段】ヘッドユニット1は、インク滴を吐出させる複数のノズル、ノズルが連通する流路及び流路内のインクを加圧する圧力を発生させる圧力発生手段を含むインク吐出手段11と、各インク吐出手段11の流路にインクを供給する複数の独立した共通液室12a、12bが設けられ、共通液室12a、12bには、それぞれ外部からインクを供給するための複数のインク供給部13a、13bと、主として外部にインクを排出するための複数のインク排出部14a、14bとを設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像記録装置或いは画像形成装置として用いるインクジェット記録装置に搭載するインクジェットヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する流路(液室、加圧液室、圧力室、吐出室、インク流路等とも称される。)と、流路内のインクを加圧する圧力を発生する圧力発生手段とを備えて、圧力発生手段で発生した圧力で流路内インクを加圧することによってノズルからインク滴を吐出させる。
【0003】
このようなインクジェットヘッドとしては、圧力発生手段として圧電素子などの電気機械変換素子を用いて流路の壁面を形成している振動板を変形変位させることでインク滴を吐出させるピエゾ型のもの、流路内に配設した発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いてインクの膜沸騰でバブルを発生させてインク滴を吐出させるサーマル型のもの、流路の壁面を形成する振動板(又はこれと一体の電極)とこれに対向する電極を用いて静電力で振動板を変形させることでインク滴を吐出させる静電型のものなどがある。
【0004】
ところで、インクジェット記録方式を用いるインクジェット記録装置にあっては、近年高速記録の要求が高まっており、その解決の1つとしてインク滴を吐出するインクジェットヘッドの幅を長くしたライン型ヘッドを用いて、一回の走査又は記録媒体(用紙)の搬送で記録する量を多くすることにより、記録速度を高めた所謂フルライン型インクジェット記録装置が実用化されつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ライン型ヘッドにあっては、記録に必要な幅がA4用紙、A3用紙と大きくなるに従い、長くする必要がある。例えば、A4短手方向記録の場合の最大記録幅は210mm必要であり、A4長手、又はA3短手方向記録の場合の最大記録幅は297mm必要であり、略これら最大記録幅をカバーできるヘッド長さ(ライン幅)が必要となり、これに多数のノズル、従ってノズルが連通する流路を配列することになる。
【0006】
そのため、各流路にインクを供給するための1つの共通液室を設ける従前のインクジェットヘッドにあっては、流体抵抗の増大によって流路に対するインク供給が間に合わなくなり、インク滴吐出が不安定になっている。特に、インクジェット記録装置においては、普通紙上に印字した場合、画像の色再現性、耐久性、耐光性、インク乾燥性、文字滲み(フェザリング)、色境界滲み(カラーブリード)、両面印刷性等、インクジェット記録装置特有の画質劣化問題が顕在しており、更に、普通紙にて高速印字しようとした場合には、これら全ての特性を満足して印刷することは極めて難しい課題となっている。
【0007】
そこで、普通紙を使用した場合での従前の染料系インクに対する問題点を改善するために、着色剤として有機顔料、カーボンブラック等を用いる顔料系インクの使用が普通紙印字に対して検討、あるいは実用化がされている。顔料は、染料とは異なり水への溶解性がないため、通常は、顔料を分散剤とともに混合し、分散処理して水に安定分散させた状態の水性インクとして用いられる。
【0008】
その結果、インク粘度が高くなり、このような高粘度(5cP以上)を用いた場合には、より抵抗が大きくなることから、共通液室から各流路へのインク供給が間に合わなくって印字不良が生じ易くなっている。
【0009】
また、インクジェット記録装置においては、インク滴を吐出する記録ヘッドの性能を維持回復する機構が不可欠であり、性能維持回復機構の主な機能は、インクの自然蒸発によるノズル孔付近のインクの増粘固着を防止するために密閉性の高いキャップ部材で覆うキャップ機能と、ノズル孔内に発生した気泡などによる吐出不良をインクを排出することで回復したり、キャップ機能を通じてインクカートリッジからインクを吸引し記録ヘッド内部に充填する吐出回復機能等で構成される。
【0010】
ここで、吐出回復機能は、一般的に、インクを吐出するノズル列を有するノズル面をキャップ本体で覆い、大気開放弁を閉じた状態で、吸引ポンプを駆動してキャップ本体の空気を吸引し、キャップ本体内を負圧にすることで記録ヘッドに接続されたインクタンクから記録ヘッド内へインクを供給する機能である。
【0011】
この場合、ライン型ヘッドのように共通液室の長さが長くなると、インクや気泡が滞留する部分、ノズル毎に加わる圧力ムラが発生し易くなり、効果的な回復動作を行うことが難しくなる。さらに、キャップ本体に排出されたインクを回収する場合、回復動作で排出されるインク量が多くなることから、フィルタなどを通じての回収に時間がかかることになる。これらの問題も特に高粘度インクを用いた場合により顕著になる。
【0012】
また、オフィス用途や家庭用途に使用されるインクジェット記録装置においては、一定の内容(記録幅等)の記録動作がおこなわれるわけでもなく、連続して使用されるわけでもないため、必然的に回復、回収モードの頻度が高くなり、回復モードにかかる時間が長くなるとユーザーの待機時間も長くなる。
【0013】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、安定した高速記録が可能で、信頼性回復動作に要する待機時間も短くすることができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、インク滴を吐出するノズルが連通する流路にインクを供給する複数の独立した共通液室をノズル配列方向に有する記録ヘッドユニットを備えたものである。
【0015】
なお、本発明細書において、「インク」とは画像を記録するものの意味であり、一般的な画像記録に用いるインクのみならず、例えば、捺染、電気・電子回路形成、電子放出素子形成、カラーフィルタ製造、フォトレジストパターニング、DNAチップ等の製造・加工・プロセスに用いられる液体を含む意味であり、「記録媒体」とは上記意味での「インク」が付着されるものの意味であり、「記録」とは上記意味での「インク」を用いて上記意味での「記録媒体」にインクを付着させることを意味している。
【0016】
ここで、記録ヘッドユニットは複数の共通液室にインクを供給するための複数のインク供給部を有していることが好ましい。また、記録ヘッドユニットは各共通液室からインクを排出するための複数のインク排出部を有していることが好ましい。
【0017】
また、複数の共通液室にインクを供給するためのインク供給系には各共通液室に対応して複数の開閉制御可能な弁手段を有すること、あるいは、複数の共通液室にインクを供給するためのインク供給系には2以上の共通液室に共通の開閉制御可能な1又は複数の弁手段を有することが好ましい。
【0018】
さらに、複数の共通液室からインクを排出するためのインク排出系には各共通液室に対応して複数の開閉制御可能な弁手段を有すること、あるいは、複数の共通液室からインクを排出するためのインク排出系には2以上の共通液室に共通の開閉制御可能な1又は複数の弁手段を有することが好ましい。
【0019】
また、本発明に係るインクジェット記録装置は、記録ヘッドユニットはインク滴を吐出するノズルが連通する流路にインクを供給する共通液室にインクを供給する複数のインク供給部を備えている構成としたものである。
【0020】
さらに、本発明に係るインクジェット記録装置は、記録ヘッドユニットはインク滴を吐出するノズルが連通する流路にインクを供給する共通液室からインクを排出する複数のインク排出部を備えている構成としたものである。
【0021】
また、本発明に係るインクジェット記録装置は、記録ヘッドユニットのノズルから吐出されるインクを受ける複数の独立したインク受け室を有するインク受け手段を備えている構成としたものである。
【0022】
これらの本発明に係るインクジェット記録装置においては、記録ヘッドユニットはノズル配列方向の略全幅に一直線に並んだノズル列を有する構成とすること、あるいは、記録ヘッドユニットはノズル配列方向の略全幅にわたって複数のヘッド部を並べて配置してなる構成とすることもできる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1を参照して説明する。なお、同図は同実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図である。
【0024】
このインクジェット記録装置では、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色のインクを用いるので、同図に示すインク経路は4経路設けられ、各インク経路は互いに並列に設置されるが、以下では、便宜上、一つのインク経路について説明する。
【0025】
このインクジェット記録装置は、記録媒体にインク滴を吐出して画像を記録する記録ヘッドユニット(以下単に「ヘッドユニット」という。)1と、ヘッドユニット1に供給するインクを貯留するインクタンク2と、インクタンク2から供給されたインクを一時的に貯留するサブタンク3と、ヘッドユニット1のノズル形成面をキャッピングするキャップ手段を含むインク受け部4と、インクカートリッジ5、インクタンク2からサブタンク3へインクを圧送する供給ポンプ6、インクタンク2へのインク回収及びインク補給用の回収・補給ポンプ7等とを備えている。
【0026】
ヘッドユニット1は、インク滴を吐出させる複数の吐出口(ノズル)、ノズルが連通する流路及び流路内のインクを加圧する圧力を発生させる圧力発生手段を含むインク吐出手段11と、各インク吐出手段11の流路にインクを供給する複数(この例では2つ)の独立した共通液室12a、12bが設けられている。そして、共通液室12a、12bには、それぞれ外部からインクを供給するための複数のインク供給部13a、13bと、主として外部にインクを排出するための複数のインク排出部14a、14bとを設けている。
【0027】
このヘッドユニット1による画像形成は、図示しない制御回路からの駆動信号に基づいて圧力発生手段が駆動されることで流路内インクを加圧してノズルから記録紙などの記録媒体にインク滴が吐出されることにより行われる。
【0028】
また、ヘッドユニット1は、所謂、フルライン型インクジェットヘッドであり、記録幅にわたって配列したノズルを有し、例えば、A4サイズ短手方向に記録の場合、ノズル配列密度は600dpi以上で、その記録幅8インチ幅にわたり4800個以上のノズルを有するヘッド構成となっている。
【0029】
なお、ヘッドユニット1としては、インク流路内に、インクを加熱し膜沸騰現象によりノズルを通じて液滴として吐出させる電気熱変換体としてのヒータが保護層を介して形成されているサーマル型ヘッド、振動板を圧電素子などの電気機械変換素子で変形させて液滴を吐出させるピエゾ型ヘッド、振動板を静電力で変形させて液滴を吐出させる静電型ヘッド、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金をアクチュエータ部に用いたヘッドなど、各種のヘッドを用いることができる。
【0030】
このヘッドユニット1の構成の一例について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は同ヘッドユニット1の模式的斜視説明図、図3は同じく断面説明図である。
このヘッドユニット1は、インク滴を吐出するノズル(吐出口)15及びノズル15が連通する流路16を形成する流路形成部材17と、アクチュエータ基板18と、流路16に供給路16aを介してインクを供給する共通液室12a、12bを形成する共通液室部材19とを積層接合している。
【0031】
そして、アクチュエータ基板18の流路16側の面には電気熱変換素子20を配置し、流路16内のインクを加熱して膜沸騰現象によりバブルを発生させることで流路16内のインクを加圧してノズル15からインク滴を吐出させるようにしている。ここでは、アクチュエータ基板18がノズル面/印刷面と平行であるフェイスシュータタイプとしている。また、流路形成部材17、アクチュエータ基板18及び電気熱変換素子20を含めて前述したようにインク吐出手段11を構成している。
【0032】
また、ヘッドユニット1の構成の他の例について図4及び図5を参照して説明する。なお、図4は同ヘッドユニット1の模式的斜視説明図、図5は同じく断面説明図である。
このヘッドユニット1も、インク滴を吐出するノズル(吐出口)15及びノズル15が連通する流路16を形成する流路形成部材17及びアクチュエータ基板18と、流路16に供給路16aを介してインクを供給する共通液室12a、12bを形成する共通液室部材19とを積層接合している。
【0033】
そして、アクチュエータ基板18の流路16側面には電気熱変換素子20を配置し、流路16内のインクを加熱して膜沸騰現象によりバブルを発生させることで流路16内のインクを加圧してノズル15からインク滴を吐出させるようにしている。ここでは、アクチュエータ基板18がノズル面と垂直で、アクチュエータ基板18のエッヂ部にノズル15を配置するようにしたエッヂシュータタイプとしている。
【0034】
そして、このヘッドユニット1にインクを供給するため、サブタンク2とヘッドユニット1の供給部13a、13bとをチューブ或いはパイプなどからなる供給路21を介して接続している。この供給路21はヘッドユニット1側で共通液室12aの供給部13aに接続する供給路21aと、共通液室12bの供給部13bに接続する供給路21bとに分岐部23で分岐し、各供給路21a、21bにはそれぞれ開閉制御可能な供給弁(バルブ)22a、22bを介装している。
【0035】
また、このヘッドユニット1からインクを排出して循環するため、ヘッドユニット1の排出部14a、14bとインクタンク3とをチューブ或いはパイプなどからなる排出路25を介して接続している。この排出路25はヘッドユニット1側で共通液室12aの排出部14aに接続する排出路25aと、共通液室12bの排出部14bに接続する排出路25bとを分岐部27で接続して1経路とし、各排出路25a、25bにはそれぞれ開閉制御可能な排出弁(バルブ)26a、26bを介装している。
【0036】
さらに、インクタンク2とサブタンク3との間には、インクをインクタンク2からサブタンク3側へ圧送するための供給ポンプ6を備えている。
【0037】
一方、インク受け部(手段)4は、回復動作でヘッドユニット1のノズルから吐出されるインクを回収するために設けられる。このインク受け部4は、ヘッドユニット1の非動作時にはノズル形成面を覆い、ノズルの乾燥を防止するキャップとしての機能をも有する。さらに、インク受け部4にはヘッドユニット1のノズル形成面をクリーニングするブレードが設けられている。
【0038】
また、インク受け部4はヘッドユニット1に対して左右に移動可能に制御され、ヘッドユニット1はインク受け部4に対して上下に移動可能に配置され、制御回路により移動制御される。この移動制御により、回復処理、クリーニング、画像形成の各工程でのヘッドユニット1とインク受け部4の位置関係が所定の関係に決定される。
【0039】
インク受け部4の構成の一例について図6を参照して説明する。このインク受け部4は、インク受け室42を形成した本体41と、ヘッドユニット1のノズル形成面に当接してキャッピングするキャップ部材43と、ブレード44とを備え、本体41にはインク受け室42からインクを排出するための排出口45を形成している。
【0040】
そして、インク受け部4とインクタンク2とはチューブやパイプなどからなる回収路31及び回収・補給路32を介して接続し、回収路31には開閉制御可能な回収弁33及びフィルタ34を介装している。
【0041】
また、インクカートリッジ5とインクタンク2とは補給路35及び回収・補給路32を介して接続し、補給路35には開閉制御可能な補給弁36及びフィルタ37を介装している。
【0042】
さらに、回収・補給路32には回収或いは補給されるインクをインクタンク2に圧送するための回収・補給ポンプ7を介装している。
【0043】
また、インクタンク2にはインクタンク本体の内部と大気とを連通させるための大気開放口38及び大気開放弁39を設けるとともに、液面高さを検出するインク残量センサ40を備えている。
【0044】
次に、このように構成したインクジェット記録装置の作用について説明する。この装置において、主なインク供給モードとしては、インク補給モード、印字モード、回復モード、回収モードがある。
【0045】
インク補給モードはインクタンク2にインクカートリッジ5からインクを補給するモードで、インク残量検出センサ40でインクタンク2内のインクが規定以下であると検出された場合、供給弁22a、22b、排出弁26a、26b、回収弁33を閉じて、補給弁36を開いた状態にして、回収・補給ポンプ7を駆動し、インクカートリッジ5からインクタンク2にインクを補給する。そして、インク残量検出センサ40で規定量まで満たされたことが検出されると、回収・補給ポンプ7を停止させる。
【0046】
次に、印字モードでは、供給ポンプ6は動作させず、供給弁22a、22b及び排出弁26a、26bをそれぞれ開いた状態にする。この場合、ヘッドユニット1の共通液室12a、12bへは、それぞれサブタンク3→供給弁22a、22b→インク供給部13a、13bを介して、また、インクタンク2→排出弁26a、26b→インク排出部14a、14bの双方向からインクが供給される。
【0047】
ただし、両方の弁は開かずに、排出弁26a、26b、あるいは供給弁22a、22bのいずれかのみを開いて、一方からのみ共通液室12a、12bにインクを供給するようにすることもできる。
【0048】
また、幅の狭い記録媒体に記録を行う場合には、供給弁22aと排出弁26a、或いは供給弁22bと排出弁26bのいずれかのインク給排系統のみ開通させて、複数の共通液室12a、12bのいずれか一方にのみインク供給して、インクを供給する側の共通液室12a又は12bに対応するインク吐出手段11で画像を記録するようにすることもできる。
【0049】
いずれの場合でも、共通液室、インク供給部、インク排出部が分割されていないヘッド、すなわち1つの共通液室、インク供給部、インク排出部を構成したヘッドと比較して、インク供給部13a、13bあるいはインク排出部14a、14bからインク吐出手段11への最大距離が短くなる。したがって、共通液室12の断面積が同じとした場合、インクに対する流体抵抗が小さくなるので、より各ノズル(インク吐出手段11)へのインク供給が迅速に行われるようになり、インクの供給が安定し、安定した高速記録が可能になり、特に高粘度インクを用いた普通紙に対する高速、高画質印字が可能となる。
【0050】
回復モードは、初期状態でヘッドユニット1にインクを充填し気泡を排出する場合、使用開始時、あるいは前のプリントから現在行おうとするプリントの間で一定時間以上経過した場合、或いはユーザーが回復動作を要求した場合、また或いは画像読み取り部で記録装置本体が吐出不良を認識した場合に実行する。
【0051】
この回復モードでは、図7に示すように、インク受け部4でヘッドユニット1のノズル面をキャッピングした後、複数の供給弁22a、22b、排出弁26a、26bを開いた状態で供給ポンプ6を動作させ、供給ポンプ6の脈動の影響を低減させるためのサブタンク4→供給弁22a、22b→インク供給部13a、13bを経てヘッドユニット1の共通液室12a、12bにインクを送液する。
【0052】
これにより、ヘッドユニット1の共通液室12a、12bのインク圧力が高まることで、一部はインク吐出手段11のノズル15から強制的にインクがインク受け部4へ排出され、一部はインク排出部14a、14b→排出弁26a、26bを経てインクタンク2へ戻され、共通液室12a、12bや流路16内になどに停留した気泡、非吐出ノズルなどで増粘したインク、異物などをノズル15あるいはインク排出部14a、14bから強制的に排出除去することができる。
【0053】
この場合、共通液室12a、12bに短く分割されているので、この回復モードの強制的なインク排出において、ノズル15ごとに加わる圧力を略均一にすることができ、ノズル毎のムラが小さくなる。これにより、結果としてインク排出量を少なくすることができ、短時間で効果的に回復動作を行うことができ、回復モードのための待機時間を短くすることができる。
【0054】
この回復モード終了後は、図8に示すように、インク受け部4のワイピング部材44でヘッドユニット1のノズル面に付着残存しているインク等を除去するためのワイピングを行う。
【0055】
このように、共通液室の数に相当する複数の供給弁、排出弁を配置して、回復動作時に供給弁22a、排出弁26a、あるいは供給弁22b、排出弁26bの組み合わせのどちらか一方づつを開通状態にするように供給弁及び排出弁の開閉を制御する。つまり、供給弁22a、排出弁26aが開状態のとき、供給弁22b、排出弁26bは閉状態、供給弁22a、排出弁26aが閉状態のとき、供給弁22b、排出弁22bは開状態とする。
【0056】
これにより、インクを強制排出させるノズル数及びインク容積を少なくすることができ、同じ送液能力の供給ポンプ6を用いた場合でも効果的に共通液室内の圧力を高めることができ、結果として回復動作を短時間で終了できる。言いかえれば、より小型の低出力の供給ポンプを用いても同様の回復動作を行うことができるため、小型化・低最大消費電力化を図ることができ、また、開閉弁やポンプとのコネクタ部に加わる圧力を小さくすることになり、インク供給システムに要求される仕様値も緩やかになるため、部品の低コスト化も図れる。
【0057】
次に、回収モードでは、ヘッドユニット1に対応して設けられたインク受け部4に排出されたインクを、回収・補給ポンプ7によって吸引し、途中に配置されたフィルタ34でゴミ等をろ過した後、回収弁33を経てインクタンク2へ戻す。
【0058】
上述した回復モードにおいて、一度に全ノズルからインクを強制排出する場合、膨大な吐出インク量となり、回収モードでのフィルタでの吸引ろ過に一定の時間が必要となる。そこで、上述のように、分割した共通液室とノズルの回復動作も分割して行うようにすることで、個々のノズルからの排出量は多くできる一方、一度に吐出されるノズルの数を少なくすることができ、大型で高出力の回収・補給ポンプ7を用いなくても良くなり、小型化・低最大消費電力化を図ることができる。
【0059】
ここで、本発明の実施形態で用いた高粘度インクについて説明する。本発明に係るインクジェット記録装置で使用するインク液(これを「本発明のインク」という。)は、次の構成(1)〜(10)よりなる印字用インク(記録用インク)であるが、これに限るものではない。
【0060】
(1)顔料(自己分散性顔料)6wt%以上
(2)湿潤剤1
(3)湿潤剤2
(4)水溶性有機溶剤
(5)アニオンまたはノニオン系界面活性剤
(6)炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテル
(7)エマルジョン
(8)防腐剤
(9)pH調製剤
(10)純水
【0061】
すなわち、印字(記録)するための着色剤として顔料を使用し、それを分解、分散させるための溶剤とを必須成分とし、更に添加剤として、湿潤剤、界面活性剤、エマルジョン、防腐剤、pH調整剤とを含んでいる。湿潤剤1と湿潤剤2とを混合するのは各々湿潤剤の特徴を活かすためと、粘度調整が容易にできるためである。
【0062】
以下、上記各インク構成要素について、より具体的に説明する。
(1)の顔料に関しては、特にその種類を限定することなく、無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
【0063】
本発明のインクの好ましい態様によれば、これらの顔料のうち、水と親和性の良いものが好ましく用いられる。顔料の粒径は、0.05μmから10μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下であり、最も好ましくは0.16μm以下である。インク中の着色剤としての顔料の添加量は、6〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは8〜12重量%程度である。
【0064】
本発明のインクの好ましく用いられる顔料の具体例としては、以下のものが挙げられる。
黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
【0065】
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等がある。
【0066】
その他顔料(例えばカーボン)の表面を樹脂等で処理し、水中に分散可能としたグラフト顔料や、顔料(例えばカーボン)の表面にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした加工顔料等が使用できる。
【0067】
また、顔料をマイクロカプセルに包含させ、該顔料を水中に分散可能なものとしたものであっても良い。
【0068】
本発明のインクの好ましい態様によれば、ブラックインク用の顔料は、顔料を分散剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、従来公知の顔料分散液を調整するのに用いられる公知の分散液を使用することができる。
【0069】
分散液としては、例えば以下のものが挙げられる。
ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0070】
本発明のインクの好ましい態様によれば、これらの共重合体は重量平均分子量が3、000〜50、000であるのが好ましく、より好ましくは5、000〜30、000、最も好ましくは7、000〜15、000である。分散剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、他の効果を失わせない範囲で適宣添加されて良い。分散剤としては1:0.06〜1:3の範囲が好ましく、より好ましくは1:0.125〜1:3の範囲である。
【0071】
着色剤に使用する顔料は、記録用インク全重量に対して6重量%〜20重量%含有し、0.05μm〜0.16μm以下の粒子径の粒子であり、分散剤により水中に分散されていて、分散剤が、分子量5、000から100、000の高分子分散剤である。水溶性有機溶剤が少なくとも1種類にピロリドン誘導体、特に、2−ピロリドンを使用すると画像品質が向上する。
【0072】
(2)〜(4)の湿潤剤1、2と水溶性有機溶剤に関しては、本発明のインクの場合、インク中に水を液媒体として使用するものであるが、インクを所望の物性にし、インクの乾燥を防止するために、また、溶解安定性を向上するため等の目的で、例えば下記の水溶性有機溶剤が使用される。これら水溶性有機溶剤は複数混合して使用してもよい。
【0073】
湿潤剤と水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2、6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;
【0074】
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;
【0075】
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;
【0076】
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;
【0077】
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;
【0078】
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;
【0079】
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
【0080】
これら有機溶媒の中でも、特にジエチレングリコール、チオジエタノール、ポリエチレングリコール200〜600、トリエチレングリコール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、ペトリオール、1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる。
【0081】
その他の湿潤剤としては、糖を含有してなるのが好ましい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類があげられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースなどが挙げられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
【0082】
また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式HOCH(CHOH)nCHOH(ここでn=2〜5の整数を表す。)で表される。)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などがあげられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどが挙げられる。
【0083】
これら糖類の含有量は、インク組成物の0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%の範囲が適当である。
【0084】
(5)の界面活性剤に関しても、特に限定はされないが、アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
【0085】
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。前記界面活性剤は、単独または二種以上を混合して用いることができる。
【0086】
本発明のインクにおける表面張力は紙への浸透性を示す指標であり、特に表面形成されて1秒以下の短い時間での動的表面張力を示し、飽和時間で測定される静的表面張力とは異なる。測定法としては特開昭63−31237号公報等に記載の従来公知の方法で1秒以下の動的な表面張力を測定できる方法であればいずれも使用できるが、本発明ではWilhelmy式の吊り板式表面張力計を用いて測定した。表面張力の値は40mJ/m以下が好ましく、より好ましくは35mJ/m以下とすると優れた定着性と乾燥性が得られる。
【0087】
(6)の炭素数8以上のポリオールまたはグリコールエーテルに関しては、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する部分的に水溶性のポリオールおよび/またはグリコールエーテルを記録用インク全重量に対してを0.1〜10.0重量%添加することによって、該インクの熱素子への濡れ性が改良され、少量の添加量でも吐出安定性および周波数安定性が得られることが分かった。▲1▼2−エチル−1、3−ヘキサンジオール 溶解度:4.2%(20℃) ▲2▼2、2、4−トリメチル−1、3−ペンタンジオール 溶解度:2.0%(25℃)。
【0088】
25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤は溶解度が低い代わりに浸透性が非常に高いという長所がある。したがって、25℃の水中において0.1〜4.5重量%未満の間の溶解度を有する浸透剤と他の溶剤との組み合わせや他の界面活性剤との組み合わせで非常に高浸透性のあるインクを作製することが可能となる。
【0089】
(7)本発明のインクには樹脂エマルジョンが添加されている方が好ましい。樹脂エマルジョンとは、連続相が水であり、分散相が次の様な樹脂成分であるエマルジョンを意味する。分散相の樹脂成分としてはアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。
【0090】
本発明のインクの好ましい態様によれば、この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はエマルジョンを形成する限り特に限定されないが、150nm程度以下が好ましく、より好ましくは5〜100nm程度である。
【0091】
これらの樹脂エマルジョンは、樹脂粒子を、場合によって界面活性剤とともに水に混合することによって得ることができる。例えば、アクリル系樹脂またはスチレン−アクリル系樹脂のエマルジョンは、(メタ)アクリル酸エステルまたはスチレンと、(メタ)アクリル酸エステルと、場合により(メタ)アクリル酸エステルと、界面活性剤とを水に混合することによって得ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常10:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が前記範囲に満たない場合、エマルジョンとなりにくく、また前記範囲を超える場合、インクの耐水性が低下したり、浸透性が悪化する傾向があるので好ましくない。
【0092】
前記エマルジョンの分散相成分としての樹脂と水との割合は、樹脂100重量部に対して水60〜400重量部、好ましくは100〜200の範囲が適当である。
【0093】
市販の樹脂エマルジョンとしては、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製:いずれも商品名)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製:商品名)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製:商品名)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製:商品名)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製:商品名)、などが挙げられる。
【0094】
本発明のインクは、樹脂エマルジョンを、その樹脂成分がインクの0.1〜40重量%となるよう含有するのが好ましく、より好ましくは1〜25重量%の範囲である。
【0095】
樹脂エマルジョンは、増粘・凝集する性質を持ち、着色成分の浸透を抑制し、さらに記録材への定着を促進する効果を有する。また、樹脂エマルジョンの種類によっては記録材上で皮膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果を有する。
【0096】
(8)〜(10)本発明のインクには上記着色剤、溶媒、界面活性剤の他に従来より知られている添加剤を加えることができる。
例えば、防腐防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が使用できる。
【0097】
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。その例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
【0098】
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
【0099】
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等がある。
【0100】
このような本発明のインクを使用することによって、特に普通紙上に印字した場合でも、良好な色調(十分な発色性、色再現性を有する。)、高い画像濃度、文字を含む画像にフェザリング現象やカラーブリード現象のない鮮明な画質、両面印刷にも耐え得るインク裏抜け現象の少ない画像、高速印刷に適したインク乾燥性(定着性)、耐光性、耐水性などの高い堅牢性を有した画像等、これらの画像特性に対して十分に満足できる高画質画像を形成することができるようになる。
【0101】
この本発明のインクを粘度が5cP以上、より好ましく粘度8cP以上に調整した場合には、インク抵抗が大きいため、特にフルライン型ヘッドにおいてノズルへのインク供給が不足して吐出が不安定になることが判明した。そこで、本発明を適用して実験したところ、ノズルへのインク供給が不足することなく安定した吐出が得られることが確認できた。
【0102】
次に、本発明の第2実施形態について図9を参照して説明する。なお、同図は同実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図であり、図1と対応する部分には同一符号を付している。
この実施形態は、インク供給経路21の分岐部23の上流側に1つの供給弁22を、インク排出経路25の分岐部27の下流側に1つの排出弁26を、それぞれ配置したものである。すなわち、供給弁、排出弁の数を共通液室の数より少ない個数にしたものである。
【0103】
このようにすれば、1つの供給弁22、排出弁26の開閉制御を行うことでインク供給経路21、インク排出経路25の開閉を行うことができる。ただし、回復動作の短時間化、小型化、低最大消費電力化を図る上では、上述した第1実施形態の方が好ましいことは前述したとおりである。
【0104】
なお、上記各実施形態においては、インク供給系、インク排出系を2つに分割した場合で説明したが、3つ以上に分割しても適用することができる。
【0105】
また、供給弁や排出弁は、ヘッドユニット部に作り込むこともでき、或いは、インクタンクやサブタンク側に設けても良く、あるいは上記実施形態のようにヘッドユニッ1とインクタンク2、サブタンク3とをつなぐチューブなどの流路部に配置しても良い。
【0106】
同様に、インクタンクやサブタンクから、複数のインク供給口およびインク排出口への分岐部23、25は、ヘッドユニット部に作り込むこともでき、あるいはヘッドユニットとインクタンクをつなぐチューブ部に配置させても良く、またあるいはインクタンクやサブタンクにおいて最初から分割して複数のインク用供給部およびインク排出部に接続することもできる。
【0107】
次に、本発明の第3実施形態について図10を参照して説明する。なお、同図は同実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図であり、図1と対応する部分には同一符号を付している。
この実施形態は、インク受け部4にヘッドユニット1の各共通液室12a、12bに対応するインク吐出手段11に対応するインク受け室42a、42bを設け、インク受け室42aは回収路31aを介して、インク受け室42bは回収路31bを介してそれぞれ回収路31に接続し、回収路31に回収弁33及びフィルタ34を共通に設けている。
【0108】
このようにインク受け部4に複数のインク受け室を設けることで、1つのインク受け室のすべてを1つの排出口から吸引する場合に比べて、回収ポンプ33による吸引回収が容易になり、無駄なくインクを回収することができる。また、フィルタ及び回収弁を共通にすることで装置の複雑化、大型化を抑制することができる。
【0109】
次に、本発明の第4実施形態について図11を参照して説明する。なお、同図は同実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図であり、図1と対応する部分には同一符号を付している。
この実施形態は、インク受け部4にヘッドユニット1の各共通液室12a、12bに対応するインク吐出手段11に対応するインク受け室42a、42bを設け、インク受け室42aは回収路31aを介して、インク受け室42bは回収路31bを介してそれぞれ回収路31に接続し、各回収路31a、31bにそれぞれ回収弁33a、33b及びフィルタ34a、34bを独立して設けている。
【0110】
このようにインク受け部4に複数のインク受け室を設けることで、1つのインク受け室のすべてを1つの排出口から吸引する場合に比べて、回収ポンプ33による吸引回収が容易になり、無駄なくインクを回収することができる。また、フィルタ及び回収弁を各インク受け室に個別化することで、より回収効率を向上することができる。
【0111】
次に、ヘッドユニット1の構成及び配置例について図12以降をも参照して説明する。なお、ここでは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色インクを用いた場合で説明するが、これ以外の色数であってもよい。また、ヘッドは前述したフェイスシュータタイプ、エッヂシュータタイプいずれのインクジェットヘッドでも適用できる。
【0112】
先ず、図12及び図13に示すヘッドユニット1(1K、1C、1M、1Y)は、ノズル配列方向(記録幅方向、ヘッド走査あるいは記録媒体搬送方向に垂直な方向)において、一直線上に記録幅相当の全域にノズル15を形成配置したものである。なお、各ヘッドユニット1はノズル列を一列と、各ヘッドユニット1K、1C、1M、1Y毎に異なる色のインクを吐出する例(1列/1色のノズルの例)で図示しているが、多列/1色とすることもできる。また、各色のヘッドユニットは分割して図示しているが、各色のヘッドが一体で形成されているヘッドユニットにも適用できる。
【0113】
このヘッドユニット1は、ガラス板、シリコンウェハ、セラミックプレート、金属プレート等の1枚の基板の組み合わせで形成するか、もしくは複数の部分ヘッドを隙間なく並べても形成できる。または、前述の1枚の基板と複数のヘッド部品を組合せて構成でき、例えば1枚板からなるノズルプレートや共通液室が形成された流路基板に、インクを吐出するためのエネルギ発生手段、あるいはまたその駆動回路が形成された複数の部品を接合して形成することもできる。長尺化及びサイズの増大によりヘッドの歩留まりが著しく低下する場合、或いは部品コストが上昇する場合には、その部品は複数部分から構成して、精密な位置合わせ装置により組み立てられることが好ましい。
【0114】
ここでは、ノズルが一直線上に並ぶように構成されているため、前述したインク受け部4のワイピング部材、キャッピング部材、また回復動作においてノズル強制的に排出されたインクを回収するためのインク受け部を一直線上に並ぶように配置できるため、ヘッド回復、インク回収動作を行い易く、また装置も小型化できる。
【0115】
次に、図14及び図15に示すヘッドユニット1(1K、1C、1M、1Y)は、ノズル配列方向(記録幅方向、ヘッド走査あるいは記録媒体搬送方向に垂直な方向)において、複数のヘッド部1a、1b(ここでは、2つの部分ヘッドの例で示しているが、3以上の部分であってもよい。)を千鳥状にずらして組み合せて一体化することで、所要の記録幅を有するライン型ヘッドを構成している。
【0116】
なお、記録幅が非常に長い場合、同図に示すように千鳥状に配置された部分ヘッド1a、1bの共通液室をさらに分割することもできる。
【0117】
記録幅の一層の長尺化により一体形成が難しい場合、あるいは高密度化によりノズル間の幅が非常に狭くなり複数の部品を一直線状にピッチずれなく配置するのが困難な場合、このように一部分が重なるように配置させる。
【0118】
なお、千鳥に配置する複数の部分ヘッドは一つの保持部材に組み込むように形成しても良いし、各々移動・取り外し可能にすることもできる。また、部分ヘッドごとに交換できるようにすることも可能である。
【0119】
次に、図16及び図17に示すヘッドユニット1は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)用の部分ヘッド1Ka、1Ca、1Ma、1Ya及び部分ヘッド1Kb、1Cb、1Mb、1Ybをそれぞれ1単位として、千鳥状に配置している。なお、各色の部分ヘッドは一体化することもできる。
【0120】
この配置では各色ごとに千鳥状に並べる配置に比べて各色間の距離が短くなるため、普通紙に印字する場合でも、コックリングによる色ずれ防止のために紙搬送/ヘッド走査速度および吐出駆動周波数を上げる必要がなくなる。特に、インク吐出エネルギー発生手段として、蓄熱の面から吐出周波数を上げるのが困難な発熱抵抗体素子を用いる場合に適している。
【0121】
これらの例に示したように、複数のヘッドを並べて構成する場合、部分ヘッドのサイズを小さくすることが可能で、その結果、歩留まりが向上し、製造コストを抑えることができる。前述したように、部分ヘッド毎に交換可能にした場合、全部を交換する必要がないためメンテナンス費用を低く抑えることができる。ヘッド部分の封止が難しいこともあり、その点からも複数のヘッドごとに各々共通液室を有するようにすることが好ましい。
【0122】
次に、本発明の第5実施形態について図18を参照して説明する。なお、同図は同実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図であり、図9と対応する部分には同一符号を付している。
この実施形態は、ヘッドユニット1の1つの共通液室12に対して複数の供給部13a、13b及び排出部14a、14bを設けて、前記第1、第2実施形態と同様にして2系統のインク供給系及びインク排出系を構成したものである。ただし、共通液室を分割していないので、供給弁及び排出弁は第2実施形態と同様に共通部分(供給系は分岐前、排出系は分岐後の部分)に設けている。
【0123】
この場合、共通液室は1つであるが、インク供給系及びインク排出系を複数経路設けることができるので、1つの共通液室に対して1つのインク供給系及びインク排出系を設ける場合に比べて、特に高粘度インクを用いた場合でもノズルに不足なくインクを供給することができ、安定した高速高画質記録が可能になる。
【0124】
次に、本発明の第6実施形態について図19を参照して説明する。なお、同図は同実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図であり、図10及び図18と対応する部分には同一符号を付している。
この実施形態は、ヘッドユニット1の1つの共通液室12に対して複数のインク受け室42a、42bを有するインク受け部4を設けて、前記第3実施形態と同様にして2系統のインク回収系を構成したものである。
【0125】
この場合、共通液室は1つであるが、1つのインク回収経路に対応するインク受け室の容積が小さくなるので、1つの共通液室に対して1つのインク受け室のインク受け部を設ける場合に比べて、特に高粘度インクを用いた場合でも効率的なインク回収を行うことができる。
【0126】
次に、本発明に係るインクジェット記録装置の機構部全体の概略について図20を参照して説明する。
このインクジェット記録装置は、記録装置本体101の内部に画像形成部102等を有し、装置本体1の下方部には前方側から多数枚の用紙103を積載可能な給紙カセット104を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット104から給送される用紙103を取り込み、画像形成部102によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ106に排紙する。
【0127】
画像形成部102は、用紙103の搬送方向と直交する方向で記録領域の全幅にわたって複数の吐出口であるノズル孔を配列したノズル列を複数列が有するフルライン型ヘッドで構成したヘッドユニットである4個の記録ヘッド111をヘッドホルダ112に取り付けている。なお、4個の記録ヘッド111は上流側からそれぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクを吐出する。
【0128】
なお、ヘッドホルダ112は、一端が軸113によって回動可能に固定され、他端に形成された突出部112aとレール114とが係合し、記録ヘッド111のノズル形成面と用紙103との距離(紙間)が規定されるようになっている。
【0129】
また、記録ヘッド111の側方には、インク受け部121を図で左右方向に移動可能に配置している。そして、前述した実施形態で説明したように、吐出回復機能作動時には、記録ヘッド111が上動して、インク受け部121がヘッド下方に移動した後、記録ヘッド111が下動してインク受け部121でノズル形成面がキャッピングされてインクの乾燥が防止される。
【0130】
また、当接した状態で、吸引ポンプを動作させ、インク受け部121のキャップ部材内を吸引することにより、インク充填あるいはノズルの目詰まり、気泡の除去などの吐出回復を行う。記録ヘッド111をわずかに上昇させ、インク受け部121を横方向に移動させることにより、インク受け部121に設けたブレード130によって、記録ヘッド111のノズル形成面に付着したインクを拭き取る。
【0131】
一方、記録ヘッド111の下方側には、記録ヘッド111による印写位置に対して用紙103を副走査方向に搬送するために、搬送ローラ131と搬送従動ローラ132との間に用紙103を静電吸着して搬送する搬送ベルト133を張装して配設し、この搬送ベルト133には中間ローラ134によってテンションを付与している。
【0132】
なお、搬送ローラ131と搬送ベルト133を挟んで対向する位置に搬送ベルト133を帯電させるためのバイアスローラ135を配設している。さらに、搬送ベルト133の平面起点部付近には用紙103を搬送ベルト133側に押し付ける押さえ部材である押さえローラ136を配設している。
【0133】
また、給紙カセット104から用紙103を搬送ベルト133上に給紙するため、用紙103を1枚ずつ分離して給送する半月コロ137及びフリクションパッド137と、給送される用紙103を搬送ローラ131に案内するガイド部材139を設けている。
【0134】
さらに、搬送ベルト133の従動ローラ132の下流側には排紙ローラ141と、これに対向する拍車142とを配置し、記録が終了した用紙103を排紙トレイ106に送り出すようにしている。
【0135】
以上のように構成したインクジェット記録装置においては、給紙カセット104から用紙103を搬送ベルト133に給送し、この搬送ベルト133によって用紙103を静電吸着して記録ヘッド111による記録領域に搬送して、記録ヘッド111から印写画像に応じてインク滴を吐出させることによって用紙103上に画像を記録し、記録後の用紙103を排紙トレイ106に排出する。
【0136】
なお、インクジェットプリンタを例としたが、本発明のインクジェット記録装置は、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などにも適用可能である。また、インク以外の液体、例えばレジスト、医療分野におけるDNA試料を吐出記録する装置にも応用可能である。さらに、フルライン型ヘッドを用いたフルライン型インクジェット記録装置で説明したが、シリアル型記録装置にも適用できる。ただし、本発明による効果はフルライン型インクジェット記録装置の方がより顕著である。
【0137】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、インク滴を吐出するノズルが連通する流路にインクを供給する複数の独立した共通液室をノズル配列方向に有する記録ヘッドユニットを備えたので、ノズルに対する安定したインク供給を行うことができて、高速で安定した高画質記録を行うことができる。
【0138】
また、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、インク供給部及び/又はインク排出部を複数設けたので、ノズルに対する安定したインク供給を行うことができて、高速で安定した高画質記録を行うことができるとともに、回復動作の短縮を図れる。
【0139】
さらに、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、記録ヘッドユニットのノズルから吐出されるインクを受ける複数のインク受け部を有するインク受け手段を備えたので、回復動作の短縮を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図
【図2】同ヘッドユニットの一例を説明する斜視説明図
【図3】同ヘッドユニットの断面説明図
【図4】同ヘッドユニットの他の例を説明する斜視説明図
【図5】同ヘッドユニットの断面説明図
【図6】インク受け部の断面説明図
【図7】同インク受け部によるキャッピング状態の断面説明図
【図8】同インク受け部によるワイピング状態の断面説明図
【図9】本発明の第2実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図
【図10】本発明の第3実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図
【図11】本発明の第4実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図
【図12】ヘッドユニットの構成及び配置例の一例の説明に供する断面説明図
【図13】同じく平面説明図
【図14】ヘッドユニットの構成及び配置例の他の例の説明に供する断面説明図
【図15】同じく平面説明図
【図16】ヘッドユニットの構成及び配置例の更に他の例の説明に供する断面説明図
【図17】同じく平面説明図
【図18】本発明の第5実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図
【図19】本発明の第6実施形態のヘッドユニット及びインク供給・排出系の概略構成図
【図20】本発明に係るインクジェット記録装置の機構部の一例を説明する説明図
【符号の説明】
1…ヘッドユニット、2…インクタンク、3…サブタンク、4…インク受け部、5…インクカートリッジ、11…インク吐出手段、12、12a、12b…共通液室、13a、13b…インク供給部、14a、14b…インク排出部、42a、42b…インク受け室。

Claims (12)

  1. インク滴を吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドユニットを備えたインクジェット記録装置において、前記インク滴を吐出するノズルが連通する流路にインクを供給する複数の独立した共通液室をノズル配列方向に有する前記記録ヘッドユニットを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドユニットは複数の共通液室にインクを供給するための複数のインク供給部を有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドユニットは各共通液室からインクを排出するための複数のインク排出部を有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、前記複数の共通液室にインクを供給するためのインク供給系には各共通液室に対応して複数の開閉制御可能な弁手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、前記複数の共通液室にインクを供給するためのインク供給系には2以上の共通液室に共通の開閉制御可能な1又は複数の弁手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、前記複数の共通液室からインクを排出するためのインク排出系には各共通液室に対応して複数の開閉制御可能な弁手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、前記複数の共通液室からインクを排出するためのインク排出系には2以上の共通液室に共通の開閉制御可能な1又は複数の弁手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. インク滴を吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドユニットを備えたインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドユニットは前記インク滴を吐出するノズルが連通する流路にインクを供給する共通液室にインクを供給する複数のインク供給部を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. インク滴を吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドユニットを備えたインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドユニットは前記インク滴を吐出するノズルが連通する流路にインクを供給する共通液室からインクを排出する複数のインク排出部を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. インク滴を吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドユニットを備えたインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドユニットのノズルから吐出されるインクを受ける複数の独立したインク受け室を有するインク受け手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドユニットはノズル配列方向の略全幅に一直線に並んだノズル列を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. 請求項1ないし10のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドユニットはノズル配列方向の略全幅にわたって複数のヘッド部を並べて配置してなることを特徴とするインクジェット記録装置。
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