JP2003269909A - 形状測定方法及び干渉測定装置、並びに投影光学系の製造方法及び投影露光装置 - Google Patents

形状測定方法及び干渉測定装置、並びに投影光学系の製造方法及び投影露光装置

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JP2003269909A
JP2003269909A JP2002067224A JP2002067224A JP2003269909A JP 2003269909 A JP2003269909 A JP 2003269909A JP 2002067224 A JP2002067224 A JP 2002067224A JP 2002067224 A JP2002067224 A JP 2002067224A JP 2003269909 A JP2003269909 A JP 2003269909A
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zone plate
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Shigeru Nakayama
繁 中山
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70591Testing optical components
    • G03F7/706Aberration measurement

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィゾー面を非最終面に配置してなるヌル光
学系を使用した干渉測定で得られる測定結果から、ヌル
光学系に起因する誤差の影響を受けずに、被検面の単体
の形状情報を取得する。 【解決手段】 測定光束の入射時に生じる透過m次回折
光の波面が前記被検面の設計形状と等価になるよう設計
された透過型ゾーンプレートを用いて前記被検面を干渉
測定することで、前記透過m次回折光の波面を基準とし
た前記被検面の形状情報を取得し、前記透過型ゾーンプ
レートを用いて前記ヌル光学系の前記フィゾー面を前記
最終面側から干渉測定することで、前記透過型ゾーンプ
レートにおいて生じる透過−m次回折光の波面を基準と
した前記波面変換部の誤差情報を取得し、前記取得した
各情報に基づく演算処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ、ミラーな
どの光学素子の被検面の形状を測定する形状測定方法及
びそのための干渉測定装置、並びにその干渉測定方法が
適用される投影光学系の製造方法及びその投影光学系を
備えた投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学機器(投影光学系など)の高
精度化の要求に伴い、その光学機器の製造時には、機器
を構成する光学素子(レンズやミラーなど)の表面の測
定をより高精度に行うことが要求されるようになった。
表面の測定には、被検面からの光束を所定波面の光束と
干渉させ、その干渉縞を観察する干渉計が利用される。
この干渉計によると、被検面の所定波面を基準とした形
状を光の波長以下の単位で測定することができる。
【0003】特に、参照光路と被検光路とを重複させた
フィゾー型の干渉計は、それら両光路の非共通光路が短
いことから、高精度な干渉計として知られている。とこ
ろで、干渉計においては、被検面の形状を示す有効な干
渉縞を得るために、被検面に略垂直で略同位相で入射す
る波面(ヌル波面)を生成する必要がある。この波面を
生成するための光学素子や光学系を、一般に「ヌル素
子」という。
【0004】例えば、被検面の設計形状が曲面であると
きには、干渉計から出射される測定光束(一般に平行光
束である。)を曲面の波面に変換するヌル素子が必要と
なる。因みに、フィゾー型干渉計で球面(被検球面)や
球面に近い非球面(被検非球面)を測定するときは、フ
ィゾーレンズが使用されることが多い。フィゾーレンズ
は、その最終面(使用時に光源と反対の側に位置する
面)が球面の半透過面となったヌル素子であり、その最
終面がフィゾー面として使用される。
【0005】但し、近似球面からの乖離(非球面量)が
大きい被検非球面に対しては、このフィゾーレンズを使
用しても有効な干渉縞が得られない。この場合、フィゾ
ー面が最終面以外の面に配置されたヌル素子(以下、
「ヌル光学系」という。)を用いることが考えられる。
ヌル光学系は、最終面をフィゾー面として使用するとい
う制約が無い分だけ設計の自由度が高く、所望のヌル波
面(ここでは非球面波)を確実に生成するよう設計され
得る。また、このヌル光学系内のフィゾー面の形状も自
由に選択できるので、一般に作製の容易な平面(平面フ
ィゾー)とされることが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしその一方で、参
照光を生成するフィゾー面の配置位置が最終面でないこ
とから、ヌル光学系による測定ではフィゾー面から最終
面に至る部分が参照光路と被検光路との非共通光路にな
り、その部分の作製誤差が測定結果に影響する。そこで
本発明の目的は、ヌル光学系を使用した干渉測定で得ら
れる測定結果から、ヌル光学系に起因する誤差の影響を
受けずに、被検面の単体の形状情報を取得することので
きる形状測定方法、及びその形状測定を効率よく行うこ
とのできる干渉測定装置、並びに高性能な投影光学系の
製造方法、及び高性能な投影露光装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の形状測
定方法は、フィゾー面を非最終面に配置してなるヌル光
学系を用いて被検面を干渉測定することで、そのヌル光
学系のフィゾー面から最終面に至る波面変換部を基準と
した前記被検面の形状情報を取得し、測定光束の入射時
に生じる透過m次回折光の波面が前記被検面の設計形状
と等価になるよう設計された透過型ゾーンプレートを用
いて前記被検面を干渉測定することで、前記透過m次回
折光の波面を基準とした前記被検面の形状情報を取得
し、前記透過型ゾーンプレートを用いて前記ヌル光学系
の前記フィゾー面を前記最終面側から干渉測定すること
で、前記透過型ゾーンプレートにおいて生じる透過−m
次回折光の波面を基準とした前記波面変換部の誤差情報
を取得し、前記取得した各情報に基づく演算処理を行う
ことによって、前記被検面の単体の形状情報を求めるこ
とを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の形状測定方法は、請求項
1に記載の形状測定方法において、前記透過回折光の次
数mは、1又は−1であることを特徴とする。請求項3
に記載の形状測定方法は、フィゾー面を非最終面に配置
してなるヌル光学系を用いて被検面を干渉測定すること
で、そのヌル光学系のフィゾー面から最終面に至る波面
変換部を基準とした前記被検面の形状情報を取得し、前
記ヌル光学系を介した測定光束の入射時に生じる所定次
数の反射回折光の波面が前記被検面の設計形状における
反射波面と等価になるよう設計された反射型ゾーンプレ
ートを前記ヌル光学系を用いて干渉測定することで、前
記波面変換部を基準とした前記反射回折光の波面の形状
情報を取得し、測定光束の入射時に生じる光の波面が前
記ヌル光学系とは等量反対符号の角度で前記反射型ゾー
ンプレートに入射する波面になるよう設計された校正用
ヌル光学系を用いて前記反射型ゾーンプレートを干渉測
定することで、前記校正用ヌル光学系を基準とした、前
記反射回折光と同一次数の反射回折光の波面の形状情報
を取得し、前記校正用ヌル光学系を用いて前記ヌル光学
系の前記フィゾー面を前記最終面側から干渉測定するこ
とで、前記校正用ヌル光学系を基準とした前記波面変換
部の誤差情報を取得し、前記取得した各情報に基づく演
算処理を行うことによって、前記被検面の単体の形状情
報を求めることを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の形状測定方法は、請求項
3に記載の形状測定方法おいて、前記反射回折光の次数
は、1又は−1であることを特徴とする。請求項5に記
載の形状測定方法は、前記被検面が非球面であることを
特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の形
状測定方法である。請求項6に記載の干渉測定装置は、
干渉計と、フィゾー面を非最終面に配置してなるヌル光
学系と、前記干渉計の測定光束の入射時に生じる透過m
次回折光の波面が前記被検面の設計形状と等価になるよ
う設計された透過型ゾーンプレートと、前記被検面を前
記測定光束に対し挿脱可能に支持する支持手段と、前記
ヌル光学系を前記測定光束に対し挿脱可能に支持する支
持手段と、前記測定光束の照射方向を反転させる切り替
え手段と、前記透過型ゾーンプレートを前記測定光束に
対し挿脱可能、かつ裏返し可能に支持する支持手段とを
備えたことを特徴とする。
【0010】請求項7に記載の形状測定装置は、干渉計
と、フィゾー面を非最終面に配置してなるヌル光学系
と、前記ヌル光学系を介した前記干渉計の測定光束の入
射時に生じる所定次数の反射回折光の波面が前記被検面
の設計形状における反射波面と等価になるよう設計され
た反射型ゾーンプレートと、前記被検面を前記測定光束
に対し挿脱可能に支持する支持手段と、前記測定光束の
照射方向を反転させる切り替え手段と、前記反射型ゾー
ンプレートを前記測定光束に対し挿脱可能かつ裏返し可
能に支持する支持手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】請求項8に記載の投影光学系の製造方法
は、投影光学系の何れかの被検面の単体の形状を、請求
項1〜請求項5の何れか一項に記載の形状測定方法によ
り測定し、前記測定された前記被検面の単体の形状に応
じて、前記投影光学系の一部又は全部の加工調整を行う
ことを特徴とする。請求項9に記載の投影露光装置は、
請求項8に記載の投影光学系の製造方法により製造され
た投影光学系を備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】<第1実施形態>図1、図2を参
照して本発明の第1実施形態について説明する。図1
は、本実施形態の干渉測定システム1の構成図である。
干渉測定システム1には、フィゾー型の干渉計14、ヌ
ル光学系12等が備えられる。
【0013】通常の干渉測定時(図2(a)参照)、こ
れらは、干渉計14から射出した測定光がヌル光学系1
2を介して被検非球面11aに入射し、かつ、被検非球
面11aにおける反射光がヌル光学系12を介して再び
干渉計14に戻るような位置関係で配置される。なお、
符号13は、被検物11(被検非球面11aを有した光
学素子)を支持する支持部材である。
【0014】干渉計14には、測定光を出射する照明光
学系61、干渉光(後述)が成す干渉縞を検出する観察
光学系62、照明光学系61から射出した測定光をヌル
光学系12に導くと共に、ヌル光学系12内のフィゾー
面12aa(後述)にて反射して生起した参照光と、ヌ
ル光学系12を透過後に被検非球面11aにて反射して
再びヌル光学系12に入射した被検光とにより生起する
干渉光を、観察光学系62へと導くビームスプリッタ
(偏光ビームスプリッタ)64、波長板(1/4波長
板)65などが備えられる。
【0015】因みに、照明光学系61には、例えば、光
源(レーザ光源)61c、及び光源61cから出射され
た光束を平行光束に変換するビームエキスパンダ61d
などが配置される。また、照明光学系61から出射され
る測定光については、その偏光方向が、ビームスプリッ
タ64において反射されヌル光学系12の方向へ導かれ
るよう選択されている。また、ヌル光学系12へ入射し
て再びそのヌル光学系12からビームスプリッタ64へ
と戻る光は、波長板65を二度通過することでその偏光
方向が90°回転しており、ビームスプリッタ64を透
過して観察光学系62の方向へ導かれる。
【0016】観察光学系62には、例えば、ビームスプ
リッタ64を射出した干渉光の光束の径を変換するビー
ム径変換光学系62d、その干渉光による干渉縞を撮像
する2次元画像検出器62cなどが配置される。この2
次元画像検出器62cの出力は、不図示のコンピュータ
に接続される。コンピュータは、干渉縞を解析(干渉縞
の位相分布を算出)する他、干渉測定システム1の各駆
動部を駆動するために配置される。
【0017】なお、ビーム径変換光学系62dは、被検
非球面11aの像を二次元画像検出器62cに結像する
役割も兼ねており、被検非球面11a上の各点がその二
次元画像検出器62c上の各点に正確に対応するよう、
ディストーションを抑えた設計にされている。また、干
渉測定システム1には、位相シフト干渉法(フリンジス
キャン干渉法)が適用されていることが好ましい。すな
わち、ヌル光学系12(又は被検物11)は不図示のピ
エゾ素子などで光軸方向に微小に移動可能になってお
り、不図示のコンピュータは、ヌル光学系12(又は被
検物11)が移動している期間に二次元画像検出器62
cから取得された干渉縞に対し、位相シフト干渉法に基
づく所定の演算処理を施すことにより、干渉縞の位相分
布を高精度に算出する。
【0018】ここで、ヌル光学系12は、フィゾー面1
2aaを非最終面に配置してなるヌル素子である。ヌル
素子であるヌル光学系12は、被検非球面11aからの
反射光(被検光)と、フィゾー面12aaにおける反射
光(参照光)とによる干渉縞が縞一色となるよう設計さ
れた、つまり、測定光束(平行光束である。)の波面を
変換して、遠隔距離L1の位置に、被検非球面11aの
設計形状と等価な波面を形成するよう設計されている。
【0019】なお、ヌル光学系12内のフィゾー面12
aa以外の系は、回折光学素子、屈折レンズ、回折光学
素子と屈折レンズとの組み合わせの何れにより構成され
ていてもよい。また、フィゾー面12aaの形状は、平
面でも球面でもよい。以下、ヌル光学系12は、光源側
から順に、平面のフィゾー部材12aと波面変換レンズ
12bとが備えられているとする。フィゾー面12aa
は、このフィゾー部材12aの波面変換レンズ12b側
の面である。
【0020】さらに、本実施形態の干渉測定システム1
には、後述する形状測定手順を実現するために、図1中
円枠内に示すように透過型ゾーンプレート10が用意さ
れている。透過型ゾーンプレート10は、被検非球面1
1aの設計形状に応じて設計されており、測定光束(こ
こでは平行光束である。)を入射させたときに生起する
透過1次回折光の波面が、遠隔距離L2の位置に被検非
球面11aの設計形状と等価な波面を形成する(図2
(b)参照)。
【0021】なお、ここでは、光軸に近い側に回折する
回折光の次数の符号を「正」に採り、光軸に遠い側に回
折する回折光の次数の符号を「負」に採る。図2は、本
実施形態の形状測定手順を説明する図である。本実施形
態の形状測定手順では、通常の干渉測定(図2(a))
の他に、2種類の校正用干渉測定(図2(b)(c))
が行われる。
【0022】図2(a)に示す通常の干渉測定では、ヌ
ル光学系12を用いて被検非球面11aを干渉測定し、
ヌル光学系12のフィゾー面12aaから最終面12b
bに至る波面変換部12’を基準とした、被検非球面1
1aの形状情報(干渉縞の位相分布データ)W1を取得
する。すなわち、干渉測定システム1において、被検非
球面11aを、ヌル光学系12を基準とした遠隔距離L
1の位置に配置し、その状態で干渉計14を駆動して干
渉縞を検出し、その干渉縞を解析(不図示のコンピュー
タによる)することにより干渉縞の位相分布データW1
を求める。なお、ここで検出されるのは、被検非球面1
1aにおける反射波面と、フィゾー面12aaにおける
反射波面とが成す干渉縞である。
【0023】図2(b)に示す第1の校正用干渉測定で
は、透過型ゾーンプレート10を用いて被検非球面11
aを干渉測定し、透過型ゾーンプレート10による透過
+1次回折光の波面を基準とした被検非球面11aの形
状情報(干渉縞の位相分布データ)W2を取得する。す
なわち、図1に示したフィゾー型の干渉計14、又は他
のフィゾー型の干渉計を用意し、その干渉計の測定光束
に透過型ゾーンプレート10を挿入し、その透過型ゾー
ンプレート10の回折面10aを基準とした遠隔距離L
2の位置に被検非球面11aを配置し、その状態で干渉
計を駆動して干渉縞を検出し、その干渉縞を解析するこ
とによりその干渉縞の位相分布データW2を求める。な
お、ここで検出されるのは、被検非球面11aにおける
反射波面と、透過型ゾーンプレート10における反射0
次回折光の波面(参照波面)とが成す干渉縞である。
【0024】なお、この第1の校正用干渉測定では、透
過型ゾーンプレート10の回折面10aに平行光束が垂
直に入射する。図2(c)に示す第2の校正用干渉測定
では、透過型ゾーンプレート10を用いてヌル光学系1
2内のフィゾー面12aaを最終面12bb側から干渉
測定し、透過型ゾーンプレート10において生じる透過
−1次回折光の波面を基準とした、ヌル光学系12内の
波面変換部12’の誤差情報(干渉縞の位相分布デー
タ)W3を取得する。
【0025】すなわち、図1に示したフィゾー型の干渉
計14、又は他のフィゾー型の干渉計を用意し、その干
渉計の測定光束に透過型ゾーンプレート10を挿入し、
その透過型ゾーンプレート10の回折面10aを基準と
した遠隔距離L3の位置に、回折面10aと最終面12
bbとが対向するようヌル光学系12を配置し、その状
態で干渉計を駆動して干渉縞を検出し、その干渉縞を解
析することによりその干渉縞の位相分布データW3を求
める。なお、ここで検出されるのは、フィゾー面12a
aにおける反射波面と、透過型ゾーンプレート10にお
ける反射0次回折光の波面(参照波面)とが成す干渉縞
である。
【0026】なお、この第2の校正用干渉測定でも、透
過型ゾーンプレート10の回折面10aに平行光束が垂
直に入射する。また、L3=L1−L2が成立する。と
ころで、本発明で取得すべき形状情報は、面の形状誤差
の回転対称成分である。よって、本明細書中の位相分
布、形状誤差、波面誤差などは何れもそれぞれの回転対
称成分のみを示しているものとする。なお、或るデータ
からその回転対称成分のみを抽出することは、周知の手
法により容易に行われる。
【0027】ここで、上記取得された位相分布データW
1には、被検非球面11aの形状誤差ES、ヌル光学系
12内の波面変換部12’の波面誤差及び形状誤差(E
F+EW)が重畳されている(EFはフィゾー面12a
aの形状誤差、EWは波面変換レンズ12bの透過波面
誤差である)。また、位相分布データW2には、被検非
球面11aの形状誤差ES、透過型ゾーンプレート10
の反射0次回折光の波面誤差(参照波面誤差)E0、及
び透過型ゾーンプレート10による透過+1次回折光の
波面誤差EAが重畳されている。
【0028】また、位相分布データW3には、透過型ゾ
ーンプレート10の反射0次回折光の波面誤差(参照波
面誤差)E0、透過型ゾーンプレート10の透過−1次
回折光の波面誤差EB、及びヌル光学系12内の波面変
換部12’の波面誤差及び形状誤差(EF+EW)が重
畳されている。なお、本明細書中、「形状誤差」は、各
素子の設計形状からの乖離に相当する位相分布データを
示す。また、本明細書中、「波面誤差」は、各素子から
形成される波面の、設計波面形状からの乖離に相当する
位相分布データを示す。また、以下の各式中、各位相分
布データ及び各誤差の横座標は、それぞれ被検面上の各
位置との対応関係に応じて変換され、互いに揃えられた
ものである。
【0029】各位相分布データW1、W2、W3は、次
式(1)のとおり表される。 W1=ES+(EF+EW), W2=ES+E0+EA, W3=(EF+EW)+E0+EB ・・・・(1) 波面誤差EA、EBは、透過型ゾーンプレート10上の
パターン面の面形状誤差による誤差成分、回折パターン
の深さ(高さ)の面内ばらつき誤差による誤差成分、回
折パターンの座標誤差による誤差成分などからなる。
【0030】そして、位相分布データW2に重畳される
波面誤差EAと、位相分布データW3に重畳される波面
誤差EBとの間では、それら位相分布データW2と位相
分布データW3とが互いに次数が正負反対の回折光によ
って得られるために、回折パターンの座標誤差による誤
差成分EPは、互いに等量反対符号で重畳され、座標誤
差以外(面形状誤差、パターン深さの面内ばらつき)に
よる誤差成分ECなどは、等しく重畳される。
【0031】すなわち、波面誤差EA、EBは、次式
(2)のとおり表される。 EA=EP+EC, EB=−EP+EC ・・・(2) したがって、上式(1)は、次式(3)のとおり表され
る。 W1=ES+(EF+EW), W2=ES+E0+EP+EC, W3=(EF+EW)+E0−EP+EC ・・・・(3) この式(3)に基づくと、被検非球面11aの形状誤差
ESは、式(4)により表される。
【0032】 ES=(W1+W2−W3)/2−EP ・・・(4) さて、本実施形態では、上記形状測定手順において取得
された各位相分布データW1、W2、W3は、実測値で
ある。また、座標誤差による誤差成分EPの値は、透過
型ゾーンプレート10から直接、(座標測定機などによ
り)十分な精度で測定することができる。
【0033】すなわち、座標誤差Δxと位相分布ずれE
との関係は、ピッチPのパターン位置がΔXだけずれて
いるとき、次式(5)で表される。 E=Δx/P(単位:干渉計波長λ)・・・(5) よって、回折パターンの座標誤差Δxを座標測定機を用
いて測定し、式(5)を用いてそれを位相分布ずれEに
変換すれば、座標誤差による誤差成分EPの値が取得で
きる。
【0034】本実施形態では、以上のようにして取得さ
れた、W1、W2、W3、及びEPの値を、式(4)に
代入することにより、被検非球面11aの形状誤差ES
を求める。なお、形状誤差ESは位相分布の次元で求ま
るので、最終的には、形状誤差を表す次元に変換され
る。
【0035】以上、本実施形態では、透過型ゾーンプレ
ート10を利用した2種類の校正用干渉測定を行うの
で、合計3回の測定だけで、被検非球面11aの単体の
形状情報を高精度に得ることが可能となっている。な
お、本実施形態では、第1の校正用干渉測定(図2
(b))と、第2の校正用干渉測定(図2(c))とに
おいて、共通の参照光生成素子を使用すれば、透過型ゾ
ーンプレート10を参照光生成素子として使用しなくと
も、ほぼ同様の効果が得られる。
【0036】また、本実施形態では、第1の校正用干渉
測定(図2(b))と、第2の校正用干渉測定(図2
(c))とにおいて、互いに異なる参照光生成素子を使
用しても、それら参照光生成素子の間の形状誤差の差異
が既知であれば、同様の効果が得られる。但し、この場
合、式(1)(したがって式(4))はこの差異を考慮
したものとなる。
【0037】また、第1の校正用干渉測定(図2
(b))と第2の校正用干渉測定(図2(c))とにお
いて、透過型ゾーンプレート10を参照光生成素子とし
て使用しない場合には、トワイマン・グリーン型の干渉
計を使用してもよい。なお、図1、図2では、被検非球
面11aが凸面である場合の例を示したが、本実施形態
は、凹面である場合にも同様に適用できる。
【0038】因みにその場合、各測定における光学素子
の配置関係は、それぞれ図3(a)(b)(c)に示す
ようになる。また、図3(b)にも明かなように、この
場合の透過型ゾーンプレート20は、透過−1次回折光
の波面が前記被検面の設計形状と等価になるよう設計さ
れる。すなわち、第1の校正用干渉測定では透過型ゾー
ンプレート20において生じる透過−1次回折光が用い
られ(図3(b))、第2の校正用干渉測定では透過型
ゾーンプレート20において生じる透過+1次回折光が
用いられる(図3(c))。
【0039】また、本実施形態において、被検面を、被
検非球面に代えて被検球面(設計形状が球面である被検
面)としてもよいことは言うまでもない。特に、凹面の
被検球面の測定をするときには、以下に説明する第3の
校正用干渉測定を追加すれば、さらに高精度に被検面の
形状が求まる。この第3の校正用干渉測定では、第1の
校正用干渉測定(図3(b))と同様に、被検球面の形
状情報を、透過型ゾーンプレートを基準として取得する
が、被検物21と透過型ゾーンプレートとの間隔を図3
(b)に示す間隔よりも広く採り、透過型ゾーンプレー
ト20で生じる透過+1次回折光を被検球面に略垂直に
略同位相で入射させる。
【0040】被検球面の測定では、透過型ゾーンプレー
トの透過+1次回折光は集束球面波を形成するので、そ
の集光点よりも回折面に近い側と回折面から遠い側との
双方に、球面波面がそれぞれ形成されるから、この第3
の校正用干渉測定が可能となる。位相分布データW1,
W2,W3に加え、この第3の校正用干渉測定により取
得された位相分布データに基づけば、座標誤差による誤
差成分EPを演算で消去することができる。
【0041】すなわち、座標誤差による誤差成分EPの
値を、座標測定機などにより測定する必要が無くなる。
よって、その測定による誤差の影響を何ら受けることな
く、被検球面51aの形状誤差ESがさらに高い精度で
抽出される。 <第2実施形態>図4を参照して本発明の第2実施形態
について説明する。
【0042】図4は、本実施形態の干渉測定システム2
の構成図である。図4において、図1に示した要素と同
一のものには、同一の符号を付して示した。干渉測定シ
ステム2は、第1実施形態で説明した形状測定を、効率
よく行うためのものである。干渉測定システム2は、干
渉計14とヌル光学系12と被検物11とを配置した干
渉測定装置24、及びコンピュータ29とからなる。
【0043】コンピュータ29は、干渉測定装置24の
各駆動部を駆動制御する制御ボード(制御回路29c)
が搭載された汎用のコンピュータなどであり、少なくと
も、CPU29a、メモリ29bを有する。干渉測定装
置24において、透過型ゾーンプレート10、被検物1
1、ヌル光学系12は、光学配置機構27によってそれ
ぞれ測定位置(測定光路)に対する挿脱が可能であり、
かつ配置関係の切り替えが可能になっている。また、干
渉計14から出射される測定光の前記測定位置(測定光
路)への入射方向は、ハーフミラー25a、全反射ミラ
ー25b、25c、25d、シャッタ26a、26b、
及び光路切り替え機構28によって、反転が可能となっ
ている。
【0044】干渉測定装置24において、干渉計14か
ら射出した測定光は、ハーフミラー25aにより、第1
の光路R1と第2の光路R2とに分岐される。第1の光
路R1と第2の光路R2とには、それぞれシャッタ26
a、26bが挿脱可能な状態で設けられる。
【0045】第1の光路R1に入射した測定光は、ミラ
ー25bにおいて光路を90°偏向させ、第2の光路R
2に入射した測定光は、ミラー25c、25dにおいて
光路を90°ずつ偏向させる。第1の光路R1、すなわ
ちミラー25bを経由した測定光と、第2の光路R2、
すなわちミラー25c、25dを経由した測定光とは、
同一の測定位置(測定光路)に、互いに反対側から入射
する。
【0046】なお、第1の光路R1と第2の光路R2と
にそれぞれ挿入された2つのシャッタ26a、26b
は、光路切り替え機構28を介してコンピュータ29内
の制御回路29cに接続されており、コンピュータ29
内のCPU29aによって何れか一方が閉状態、他方が
開状態に設定される。すなわち、測定位置(測定光路)
には、第1の光路R1、第2の光路R2の何れか一方を
経由した測定光のみが到達する。なお、図4では、シャ
ッタ26aが開状態、シャッタ26bが閉状態に設定さ
れ、第1の光路R1が有効である状態を示した。
【0047】一方、光学配置機構27は、各光学素子
(透過型ゾーンプレート10、被検物11、ヌル光学系
12)のそれぞれを個別に支持する支持部材と、各支持
部材を個別に駆動するモータとを有する。各モータは、
コンピュータ29内の制御回路29cに接続され、コン
ピュータ29内のCPU29aからの指示に従って、支
持部材を移動させ、各光学素子を個別に測定位置(測定
光路)に対し挿脱する。
【0048】また、光学配置機構27は、測定位置(測
定光路)に挿入された各光学素子間の距離を調整するこ
とができる。また、光学配置機構27は、透過型ゾーン
プレート10については、その配置方向を反転させるこ
ともできる。また、コンピュータ29は、第1実施形態
の形状測定手順を実行するべく、以下のように動作す
る。
【0049】通常の干渉測定(図2(a))を行うに当
たっては、CPU29aは、シャッタ26aを開状態、
シャッタ26bを閉状態に設定することにより、第1の
光路R1を有効にする。また、CPU29aは、測定位
置(測定光路)に対し、測定光の入射する側から順に、
ヌル光学系12、被検物11を、最終面12bbと被検
非球面11aとが対向する配置方向で、挿入する。
【0050】このとき、被検非球面11aとヌル光学系
12との間隔は、L1に保たれる。この状態でCPU2
9aは、干渉計14を駆動して干渉縞を検出し、その干
渉縞を解析することにより干渉縞の位相分布データW1
を求める。第1の校正用干渉測定(図2(b))を行う
に当たっては、CPU29aは、シャッタ26aを開状
態、シャッタ26bを閉状態に設定することにより、第
1の光路R1を有効にする。
【0051】また、CPU29aは、測定位置(測定光
路)に対し、測定光の入射する側から順に、透過型ゾー
ンプレート10、被検物11を、回折面10aと被検非
球面11aとが対向する配置方向で、挿入する。このと
き、被検非球面11aと回折面10aとの間隔は、L2
に保たれる。この状態でCPU29aは、干渉計14を
駆動して干渉縞を検出し、その干渉縞を解析することに
より干渉縞の位相分布データW2を求める。
【0052】第2の校正用干渉測定(図2(c))を行
うに当たっては、CPU29aは、シャッタ26bを開
状態、シャッタ26aを閉状態に設定することにより、
第2の光路R2を有効にする。また、CPU29aは、
測定位置(測定光路)に対し、測定光の入射する側から
順に、透過型ゾーンプレート10、ヌル光学系12を、
回折面10aと最終面12bbとが対向する配置方向
で、挿入する。
【0053】このとき、被検非球面11aと回折面10
aとの間隔は、L3に保たれる。この状態でCPU29
aは、干渉計14を駆動して干渉縞を検出し、その干渉
縞を解析することにより干渉縞の位相分布データW3を
求める。そして、CPU29aは、以上のようにして取
得された、W1、W2、W3の値を、第1実施形態で説
明したとおり、式(4)に代入することにより、被検非
球面11aの単体の形状情報を取得することができる。
【0054】なお、EP(座標誤差による誤差成分)の
値については、透過型ゾーンプレート10から予め測定
されており、コンピュータ29内のメモリ29bなどに
記憶されている。この値についても、式(4)に代入さ
れる。以上、本実施形態では、第1実施形態と同様の形
状測定手順を実行するに当たり、各光学素子を測定光束
に対し挿脱可能とし、かつ透過型ゾーンプレート10の
配置方向を反転可能とし、かつ測定光の入射方向の反転
を可能とすることにより、単一の干渉計14を利用する
ことが可能となった。
【0055】しかも、通常の干渉測定(図2(a))と
第2の校正用干渉測定(図2(c))とを実行するとき
に、比較的重量の多いヌル光学系12の配置方向を反転
させる必要がないので、光学配置機構27による動作に
無理が生じることなく、安定した測定が可能である。す
なわち、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の形
状測定を、効率よく実施することができる。
【0056】なお、本実施形態では、通常の干渉測定
(図2(a))と第2の校正用干渉測定(図2(c))
とが連続して実行されるようコンピュータ29を(CP
U29aを)設定すれば、形状測定手順が開始されてか
ら終了するまでのヌル光学系12の移動回数が1回に抑
えられるため、測定時間の短縮が図られる。また、本実
施形態においては、CPU29aの動作の一部又は全部
を手動で行うこととしてもよい。
【0057】また、本実施形態の干渉測定システム(図
4参照)では、光路を切り替える光学素子として、シャ
ッタ26a、26b、ハーフミラー25aが用いられて
いるが、シャッタ26a、26bを省略してハーフミラ
ー25aの位置に対し挿脱可能な全反射ミラーが用いら
れてもよい。 <第3実施形態>図5を参照して本発明の第3実施形態
について説明する。なお、ここでは、第1実施形態との
相違点についてのみ説明する。
【0058】図5は、本実施形態の形状測定手順を説明
する図である。また、本実施形態の形状測定手順では、
通常の干渉測定(図5(a))の他に、3種類の校正用
干渉測定(図5(b)(c)(d))が行われる。通常
の干渉測定は、第1実施形態で説明したものと同じであ
る。本実施形態では、第1実施形態とは異なり、透過型
ゾーンプレート10に代えて、図5(b)(c)に示す
ような反射型ゾーンプレート30、及び図5(c)
(d)に示すような校正用ヌル光学系31が用意され
る。
【0059】反射型ゾーンプレート30は、被検非球面
11aの設計形状に応じて設計されており、その回折面
30aは、図5(b)に示す配置状態(ヌル光学系12
との間隔がLa)において被検非球面11aと等価な反
射作用を示す。校正用ヌル光学系31は、被検非球面1
1aの設計形状又は反射型ゾーンプレート30の設計形
状に応じて設計されており、図5(c)に示す配置状態
(反射型ゾーンプレート30との間隔がLb)におい
て、回折面30aからの反射光と、フィゾー面31aa
における反射光とによる干渉縞が縞一色となるよう設計
されたものである。但し、回折面30aへの光線の入射
角は、図5(b)の配置での入射角と等量反対符号にな
るように設計されている。
【0060】また、図5(d)に示す配置状態における
校正用ヌル光学系31とヌル光学系12との間隔をLc
とすると、Lc=La+Lbとなる。ヌル光学系12、
反射型ゾーンプレート30、及び校正用ヌル光学系31
は、これらの条件を満たすよう設計されている。
【0061】なお、校正用ヌル光学系31は、回折光学
素子、屈折レンズ、回折光学素子と屈折レンズとの組み
合わせの何れにより構成されていてもよい。非球面フィ
ゾーを備えたフィゾーレンズであってもよい。以下、校
正用ヌル光学系31は、光源側から順に、平面のフィゾ
ー部材31aと波面変換レンズ31bが備えられている
とする。フィゾー面31aaは、このフィゾー部材31
aの波面変換レンズ31b側の面である。
【0062】次に、本実施形態の形状測定手順について
説明する。先ず、通常の干渉測定(図5(a))により
取得される、ヌル光学系12を基準とした被検非球面1
1aの形状情報(干渉縞の位相分布データ)を、W1と
おく。また、図5(b)に示す第1の校正用干渉測定で
は、ヌル光学系12を用いて反射型ゾーンプレート30
の反射波面WUを干渉測定し、ヌル光学系12内の波面
変換部12’を基準とした反射波面WUの形状情報(干
渉縞の位相分布データ)W2’を取得する。
【0063】すなわち、フィゾー型の干渉計14(図1
参照)、又は他のフィゾー型の干渉計を用意し、その干
渉計の測定光束にヌル光学系12を挿入し、ヌル光学系
12を基準とした遠隔距離Laの位置に、回折面30a
とヌル光学系12とが対向するよう反射型ゾーンプレー
ト30を配置し、その状態で干渉計を駆動して干渉縞を
検出し、その干渉縞を解析することによりその干渉縞の
位相分布データW2’を求める。なお、ここで検出され
るのは、反射型ゾーンプレート30の反射波面WUと、
フィゾー面12aaの反射波面とが成す干渉縞である。
【0064】また、図5(c)に示す本実施形態の第2
の校正用干渉測定では、校正用ヌル光学系31を用いて
反射型ゾーンプレート30の反射波面WVを干渉測定
し、校正用ヌル光学系31を基準とした反射波面WVの
形状情報(干渉縞の位相分布データ)W3’を取得す
る。
【0065】すなわち、フィゾー型の干渉計14(図1
参照)、又は他のフィゾー型の干渉計を用意し、その干
渉計の測定光束に校正用ヌル光学系31を挿入し、その
校正用ヌル光学系31を基準とした遠隔距離Lbの位置
に、回折面30aと校正用ヌル光学系31とが対向する
よう反射型ゾーンプレート30を配置し、その状態で干
渉計を駆動して干渉縞を検出し、その干渉縞を解析する
ことによりその干渉縞の位相分布データW3’を求め
る。なお、ここで検出されるのは、フィゾー面31aa
の反射波面と、反射型ゾーンプレート30の反射波面W
Vとが成す干渉縞である。
【0066】また、図5(d)に示す本実施形態の第3
の校正用干渉測定では、校正用ヌル光学系31を用いて
ヌル光学系12内のフィゾー面12aaを最終面12b
b側から干渉測定し、校正用ヌル光学系31を基準とし
た、ヌル光学系12内の波面変換部12’の誤差情報
(干渉縞の位相分布データ)W4を取得する。すなわ
ち、フィゾー型の干渉計14、又は他のフィゾー型の干
渉計を用意し、その干渉計の測定光束に校正用ヌル光学
系31を挿入し、その校正用ヌル光学系31を基準とし
た遠隔距離Lcの位置に、最終面31bbと最終面12
bbとが対向するようヌル光学系12を配置し、その状
態で干渉計を駆動して干渉縞を検出し、その干渉縞を解
析することによりその干渉縞の位相分布データW4を求
める。なお、ここで検出されるのは、フィゾー面31a
aの反射波面と、フィゾー面12aaの反射波面とが成
す干渉縞である。
【0067】ここで、上記取得された位相分布データW
1には、被検非球面11aの形状誤差ES、ヌル光学系
12内の波面変換部12’の波面誤差及び形状誤差(E
F+EW)が重畳されている(EFはフィゾー面12a
aの形状誤差、EWは波面変換レンズ12bの透過波面
誤差である)。位相分布データW2’には、反射型ゾー
ンプレート30の反射波面WUの波面誤差(等価反射面
誤差)EU、波面変換部12’の波面誤差及び形状誤差
(EF+EW)が重畳されている。
【0068】また、位相分布データW3’には、反射型
ゾーンプレート30の反射波面WVの波面誤差(等価反
射面誤差)EV、校正用ヌル光学系31内の波面変換部
31’(フィゾー面31aaから最終面31bbに至る
光学系)の波面誤差及び形状誤差(EF’+EW’)が
重畳されている(EF’はフィゾー面31aaの形状誤
差、EW’は波面変換レンズ31bの透過波面誤差であ
る)。
【0069】位相分布データW4には、ヌル光学系12
内の波面変換部12’の波面誤差及び形状誤差(EF+
EW)、校正用ヌル光学系31内の波面変換部31’の
波面誤差及び形状誤差(EF’+EW’)が重畳されて
いる。各位相分布データW1、W2’、W3’、W4
は、次式(5)のとおり表される。
【0070】 W1=ES+(EF+EW), W2’=EU+(EF+EW), W3’=EV+(EF’+EW’), W4=(EF+EW)+(EF’+EW’) ・・・・(5) 等価反射面誤差EU、EVは、反射型ゾーンプレート3
0上のパターン面の面形状誤差による誤差成分、回折パ
ターンの深さ(高さ)の面内ばらつき誤差による誤差成
分、回折パターンの座標誤差による誤差成分などからな
る。
【0071】そして、位相分布データW2’に重畳され
る等価反射面誤差EUと、位相分布データW3’に重畳
される等価反射面誤差EVとの間では、それら位相分布
データW2’と位相分布データW3’とが、互いに正負
が反対の入射角度の入射光による反射波面に基づいて得
られるために、回折パターンの座標誤差による誤差成分
EP’は、互いに等量反対符号で重畳され、その座標誤
差以外の誤差成分EC’(面形状誤差、パターン深さの
面内ばらつき等による)は、等しく重畳される。
【0072】すなわち、等価反射面誤差EU、EVは、
次式(6)のとおり表される。 EU=EP’+EC’ EV=−EP’+EC’ ・・・(6) したがって、上式(5)は、次式(7)のとおり表され
る。 W1=ES+(EF+EW), W2’=EP’+EC’+(EF+EW), W3’=−EP’+EC’+(EF’+EW’), W4=(EF+EW)+(EF’+EW’) ・・・・(7) この式(7)に基づくと、被検非球面11aの形状誤差
ESは、式(8)により表される。
【0073】 ES=W1−(W2’−W3’+W4)/2+EP’ ・・・(8) さて、本実施形態では、上記形状測定手順において取得
された各位相分布データW1、W2’、W3’、W4
は、実測値である。また、座標誤差による誤差成分E
P’の値は、反射型ゾーンプレート30から直接、(座
標測定機などにより)十分な精度で測定することができ
る。
【0074】すなわち、座標誤差Δxと位相分布ずれE
との関係は、ピッチPのパターン位置がΔXだけずれて
いるとき、次式(9)で表される。 E=Δx/(2P)(単位:干渉計波長λ)・・・(9) よって、回折パターンの座標誤差Δxを座標測定器を用
いて測定し、式(9)を用いてそれを位相分布ずれEに
変換すれば、座標誤差による誤差成分EP’の値が取得
できる。
【0075】本実施形態では、以上のようにして取得さ
れた、W1、W2’、W3’、W4、及びEP’の値
を、式(8)に代入することにより、被検非球面11a
の形状誤差ESを求める。なお、形状誤差ESは、位相
分布の次元で求まるので、最終的には、形状誤差を表す
次元に変換される。
【0076】以上、本実施形態では、反射型ゾーンプレ
ート30を利用した3種類の校正用干渉測定を行うの
で、合計4回の測定だけで、被検非球面11aの単体の
形状情報を取得することが可能となっている。なお、本
実施形態の第3の校正用干渉測定(図5(d))では、
校正用ヌル光学系31を用いてヌル光学系12のフィゾ
ー面12aaを最終面12bb側から測定するが、両者
の関係を反対にして、ヌル光学系12を用いて校正用ヌ
ル光学系31のフィゾー面31aaを最終面31bb側
から測定しても、同様の精度で被検非球面11aの単体
の形状情報を取得することができる。
【0077】本実施形態では、第2の校正用干渉測定
(図5(c))と第3の校正用干渉測定(図5(d))
とにおいて、共通の参照光生成素子を使用すれば、校正
用ヌル光学系31として、フィゾー面31aaを有しな
いものを使用しても、ほぼ同様の効果が得られる。な
お、本実施形態では、第2の校正用干渉測定(図5
(c))と、第3の校正用干渉測定(図5(d))とに
おいて、互いに異なる参照光生成素子を使用しても、そ
れら参照光生成素子の間の形状誤差の差異が既知であれ
ば、同様の効果が得られる。但し、この場合、式(8)
はこの差異を考慮したものとなる。
【0078】また、第2の校正用干渉測定(図5
(c))と第3の校正用干渉測定(図5(d))とにお
いて、校正用ヌル光学系31としてフィゾー面31aa
を有しないものを使用する場合には、トワイマン・グリ
ーン型の干渉計を使用してもよい。なお、図6では、被
検非球面11aが凸面である場合の例を示したが、本実
施形態は凹面である場合にも同様に適用できる。
【0079】また、本実施形態を効率よく実施するため
の干渉測定システムを、上記第1実施形態を効率よく実
施するための干渉測定システム(第2実施形態、図4参
照)と同様にして、構成してもよい。因みに、このよう
なシステムは、例えば、測定光束の照射方向が反転可能
となっており、また、被検物11を測定光束に対し挿脱
可能に支持し、かつ反射型ゾーンプレート30を前記測
定光束に対し挿脱可能かつ裏返し可能に支持する光学配
置機構などが備えられる。
【0080】<第4実施形態>図6を参照して本発明の
第4実施形態について説明する。なお、ここでは、第3
実施形態との相違点についてのみ説明する。図6は、本
実施形態の干渉測定手順を説明する図である。本実施形
態では、校正用ヌル光学系31の代わりに、被検非球面
11aをフィゾー面として作用させるための光学系(本
明細書では「ワークフィゾー光学系」と称す。)67が
用意される。そして、第3実施形態で説明した第2の校
正用干渉測定、及び第3の校正用干渉測定の代わりに、
以下に説明する第2の校正用干渉測定のみが行われる。
【0081】ワークフィゾー光学系67は、被検物11
の形状(被検非球面11aの形状、及びその裏面11b
の形状、及び被検非球面11aと裏面11bとの間隔、
及び被検物11に使用される材料の特性など)に応じて
作製されており、入射した平行光束をその被検物11の
形状に応じた所定波面の光束に変換する。このワークフ
ィゾー光学系67は、第2の校正用干渉測定において、
被検物11と干渉計14との間に配置される。なお、こ
の第2の校正用干渉測定では、被検物11は、その裏面
11bをワークフィゾー光学系67の側に向けた状態で
配置される。
【0082】このときワークフィゾー光学系67から射
出する所定波面の光束は、被検物11の裏面11b側か
ら入射した後、被検非球面11aに対し略垂直に同位相
で入射する。このような所定波面の光束に平行光束を変
換するワークフィゾー光学系67は、如何なる光学素子
により構成されてもよく、例えば、複数の屈折レンズな
どから構成される。
【0083】先ず、通常の干渉測定(図5(a))によ
り取得される、ヌル光学系12を基準とした被検非球面
11aの形状情報(干渉縞の位相分布データ)を、W1
とおく。また、図5(b)に示す第1の校正用干渉測定
により取得される、ヌル光学系12を基準とした、反射
型ゾーンプレート30による反射波面WUの形状情報
(干渉縞の位相分布データ)を、W2’とおく。
【0084】また、図6に示す本実施形態の第2の校正
用干渉測定では、反射型ゾーンプレート30の反射波面
WVの形状情報を、被検非球面11aを基準として測定
する。すなわち、干渉計14、又は他のフィゾー型の干
渉計を用意し、その干渉計の測定光束にワークフィゾー
光学系67、被検物11、及び反射型ゾーンプレート3
0を挿入し、被検非球面11aをフィゾー面とし、回折
面30aを被検面とした状態で干渉計を駆動して干渉縞
を検出し、その干渉縞を解析することによりその干渉縞
の位相分布データW3”を求める。
【0085】なお、図6に示す配置状態における回折面
30aから被検非球面11aまでの距離は、図5(a)
に示す配置状態におけるヌル光学系12と被検非球面1
1aとの間の距離(図5(a)参照)から、図5(b)
に示す配置状態における回折面30aからヌル光学系1
2までの距離Laを差し引いたものに等しい。さて、位
相分布データW1には、被検非球面11aの形状誤差E
S、ヌル光学系12内の波面変換部12’の波面誤差
(EF+EW)が重畳されている(EFはフィゾー面1
2aaの形状誤差、EWは波面変換レンズ12bの透過
波面誤差である)。
【0086】また、位相分布データW2’には、反射型
ゾーンプレート30の等価反射面誤差EU、波面変換部
12’の波面誤差(EF+EW)が重畳されている。そ
して、位相分布データW3”には、反射型ゾーンプレー
ト30の等価反射面誤差EV、被検非球面11aの形状
誤差ESが重畳されている。
【0087】因みに、位相分布データW3”にワークフ
ィゾー光学系67に起因する誤差が重畳されていないの
は、図6に示す本実施形態の第2の校正用干渉測定で
は、このワークフィゾー光学系67は参照光(ここでは
被検非球面11aにおいて反射する光)と測定光(回折
面30aにおいて反射する光)との共通光路に配置され
ているからである(一般に干渉計では参照光と測定光の
共通光路内における波面形状は、測定結果に何ら影響を
与えない。)。
【0088】各位相分布データW1、W2’、W3”
は、次式(10)のとおり表される。 W1=ES+(EF+EW), W2’=EU+(EF+EW), W3”=EV+ES ・・・(10) ここで、EU,EVは、式(6)のように表されるの
で、上式(10)は、下式(11)のように変形され
る。
【0089】 W1=ES+(EF+EW), W2’=EP’+EC’+(EF+EW) W3”=−EP’+EC’+ES ・・・(11) さらに、この式(11)に基づくと、被検非球面11a
の形状誤差ESは、式(12)のように表される。
【0090】 ES=(W1−W2’+W3”)/2+EP’ ・・・(12) ここで、上記したように、W1,W2’,W3”は実測
値であり、また、誤差成分EP’は、反射型ゾーンプレ
ート30のパターン座標を座標測定機などで測定するこ
とで十分な精度で取得できる。したがって、式(12)
から、被検非球面11aの形状誤差ESが求められる。
【0091】以上、本実施形態では、反射型ゾーンプレ
ート、ワークフィゾー光学系を用いて2つの校正用干渉
測定を行うので、合計3回の測定だけで被検非球面11
aの単体の形状情報を取得することが可能となってい
る。
【0092】なお、本実施形態を効率よく実施するため
の干渉測定システムを、上記第1実施形態を効率よく実
施するための干渉測定システム(第2実施形態、図4参
照)と同様にして、構成してもよい。 <第5実施形態>図7に基づいて本発明の第5実施形態
について説明する。
【0093】図7は、本実施形態の投影露光装置の概略
構成図である。この投影露光装置に搭載された投影光学
系PLの全部又は一部の光学面は、その製造時、上記各
実施形態の何れかの干渉測定によって検査されている。
そして、投影光学系PLの少なくとも何れかの面、及び
/又は投影露光装置の何れかの箇所は、その測定結果に
応じて調整されている。
【0094】上記各実施形態によれば、高精度に検査が
行われるので、前記調整の方法がたとえ従来と同じであ
ったとしても、投影レンズ及び/又は投影露光装置は高
性能になる。なお、投影露光装置は、少なくともウェハ
ステージ108と、光を供給するための光源部101
と、投影光学系PLとを含む。ここで、ウェハステージ
108は、感光剤を塗布したウエハwを表面108a上
に置くことができる。また、ステージ制御系107は、
ウェハステージ108の位置を制御する。投影光学系P
Lは、上述のように上記各実施形態の干渉計を用いて製
造された高精度投影レンズである。また投影光学系PL
の物体面P1、及び像面P2に、それぞれレチクルr、
ウエハwが配置される。さらに投影光学系PLは、スキ
ャンタイプの投影露光装置に応用されるアライメント光
学系を有する。さらに照明光学系102は、レチクルr
とウエハwとの間の相対位置を調節するためのアライメ
ント光学系103を含む。レチクルrは、該レチクルr
のパターンのイメージをウエハw上に投影するためのも
のであり、ウェハステージ108の表面108aに対し
て平行移動が可能であるレチクルステージ105上に配
置される。そしてレチクル交換系104は、レチクルス
テージ105上にセットされたレチクルrを交換し運搬
する。またレチクル交換系104は、ウェハステージ1
08の表面108aに対し、レチクルステージ105を
平行移動させるためのステージドライバー(不図示)を
含む。また、主制御部109は位置合わせから露光まで
の一連の処理に関する制御を行う。
【0095】<その他>なお、上記各形状測定の校正用
干渉測定において利用する回折光の次数の大きさは、2
以上の大きさとしてもよい。但し、一般に、回折光の強
度は、その次数が低いほど高くなるので、「1」とした
方が、測定を正確に行うことができる。また、上記形状
測定の何れかを、基準原器(比較測定の基準とされる原
器)の形状を既知とするために適用してもよい。基準原
器の形状を、上記形状測定の何れかにより既知としてお
けば、各被検面の形状は、各被検面を通常の干渉測定に
より1回ずつ測定するだけで、その測定結果と、基準原
器を同様にして測定したときの測定結果と、基準原器の
既知の形状とから、簡単に求めることができる。
【0096】また、各形状測定では、被検非球面11a
の形状情報を取得するのみであったが、同様の測定によ
り、ヌル光学系12内の波面変換部12’の誤差(透過
波面誤差)を求めることも可能である。これは、干渉測
定装置の校正に適用できる。また、被検面の形状と、波
面変換部12’の誤差(透過波面誤差)との何れか一方
の形状が既知である場合には、透過型ゾーンプレート又
は反射型ゾーンプレートのパターン誤差を抽出すること
もできる。
【0097】したがって、形状が既知の面に対して本発
明を適用することにより、ゾーンプレートのパターニン
グ装置の検定やパターン座標測定機の検定を行うことが
可能である。さらには、このようにして検定されたパタ
ーニング装置で透過型ゾーンプレート(又は反射型ゾー
ンプレート)を作製したり、このようにして検定された
パターン座標測定機で透過型ゾーンプレート(又は反射
型ゾーンプレート)の座標誤差を測定したりした上で、
上記形状測定の何れかを行えば、その結果は、さらに高
精度に得られる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
ヌル光学系を使用した干渉測定で得られる測定結果か
ら、ヌル光学系に起因する誤差の影響を受けずに、被検
面の単体の形状情報を取得することのできる形状測定方
法、及びその形状測定を効率よく行うことのできる干渉
測定装置、並びに高性能な投影光学系の製造方法、及び
高性能な投影露光装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の干渉測定システム1の構成図で
ある。
【図2】第1実施形態の形状測定手順を説明する図であ
る。
【図3】第1実施形態の変形例を説明する図である。
【図4】第2実施形態の干渉測定システム2の構成図で
ある。
【図5】第3実施形態の形状測定手順を説明する図であ
る。
【図6】第4実施形態の形状測定手順を説明する図であ
る。
【図7】第5実施形態の投影露光装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1,2 干渉測定システム 10,20 透過型ゾーンプレート 10a,20a 回折面 11,21 被検物 11a,21a 被検非球面 12,22 ヌル光学系 12a,22a,31a フィゾー部材 12aa,22aa,31aa フィゾー面 12b,22b,31b 波面変換レンズ 12’,31’ 波面変換部 14 干渉計 24 干渉測定装置(干渉測定装置に対応) 27 光学配置機構(支持手段に対応) 28 光路切り替え機構(切り替え手段に対応) 29 コンピュータ 30 反射型ゾーンプレート 31 校正用ヌル光学系 67 ワークフィゾー光学系 PL 投影光学系 101 光源部 102 照明光学系 103 アライメント光学系 104 レチクル交換系 105 レチクルステージ 107 ステージ制御系 108 ウェハステージ 109 主制御部 w ウエハ r レチクル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F064 AA09 BB04 BB05 DD01 DD08 DD10 EE05 FF01 GG00 GG12 GG22 GG23 GG38 GG47 GG49 GG59 HH03 HH08 JJ01 2F065 AA54 BB05 BB22 CC21 CC22 DD06 EE00 FF52 FF61 GG04 HH13 JJ03 JJ09 JJ26 LL00 LL09 LL12 LL30 LL36 LL37 LL43 QQ00 QQ23

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィゾー面を非最終面に配置してなるヌ
    ル光学系を用いて被検面を干渉測定することで、そのヌ
    ル光学系のフィゾー面から最終面に至る波面変換部を基
    準とした前記被検面の形状情報を取得し、 測定光束の入射時に生じる透過m次回折光の波面が前記
    被検面の設計形状と等価になるよう設計された透過型ゾ
    ーンプレートを用いて前記被検面を干渉測定すること
    で、前記透過m次回折光の波面を基準とした前記被検面
    の形状情報を取得し、 前記透過型ゾーンプレートを用いて前記ヌル光学系の前
    記フィゾー面を前記最終面側から干渉測定することで、
    前記透過型ゾーンプレートにおいて生じる透過−m次回
    折光の波面を基準とした前記波面変換部の誤差情報を取
    得し、 前記取得した各情報に基づく演算処理を行うことによっ
    て、前記被検面の単体の形状情報を求めることを特徴と
    する形状測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の形状測定方法におい
    て、 前記透過回折光の次数mは、1又は−1であることを特
    徴とする形状測定方法。
  3. 【請求項3】 フィゾー面を非最終面に配置してなるヌ
    ル光学系を用いて被検面を干渉測定することで、そのヌ
    ル光学系のフィゾー面から最終面に至る波面変換部を基
    準とした前記被検面の形状情報を取得し、 前記ヌル光学系を介した測定光束の入射時に生じる所定
    次数の反射回折光の波面が前記被検面の設計形状におけ
    る反射波面と等価になるよう設計された反射型ゾーンプ
    レートを前記ヌル光学系を用いて干渉測定することで、
    前記波面変換部を基準とした前記反射回折光の波面の形
    状情報を取得し、 測定光束の入射時に生じる光の波面が前記ヌル光学系と
    は等量反対符号の角度で前記反射型ゾーンプレートに入
    射する波面になるよう設計された校正用ヌル光学系を用
    いて前記反射型ゾーンプレートを干渉測定することで、
    前記校正用ヌル光学系を基準とした、前記反射回折光と
    同一次数の反射回折光の波面の形状情報を取得し、 前記校正用ヌル光学系を用いて前記ヌル光学系の前記フ
    ィゾー面を前記最終面側から干渉測定することで、前記
    校正用ヌル光学系を基準とした前記波面変換部の誤差情
    報を取得し、 前記取得した各情報に基づく演算処理を行うことによっ
    て、前記被検面の単体の形状情報を求めることを特徴と
    する形状測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の形状測定方法おいて、 前記反射回折光の次数は、1又は−1であることを特徴
    とする形状測定方法。
  5. 【請求項5】 前記被検面が非球面であることを特徴と
    する請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の形状測定
    方法。
  6. 【請求項6】 干渉計と、 フィゾー面を非最終面に配置してなるヌル光学系と、 前記干渉計の測定光束の入射時に生じる透過m次回折光
    の波面が前記被検面の設計形状と等価になるよう設計さ
    れた透過型ゾーンプレートと、 前記被検面を前記測定光束に対し挿脱可能に支持する支
    持手段と、 前記ヌル光学系を前記測定光束に対し挿脱可能に支持す
    る支持手段と、 前記測定光束の照射方向を反転させる切り替え手段と、 前記透過型ゾーンプレートを前記測定光束に対し挿脱可
    能、かつ裏返し可能に支持する支持手段とを備えたこと
    を特徴とする干渉測定装置。
  7. 【請求項7】 干渉計と、 フィゾー面を非最終面に配置してなるヌル光学系と、 前記ヌル光学系を介した前記干渉計の測定光束の入射時
    に生じる所定次数の反射回折光の波面が前記被検面の設
    計形状における反射波面と等価になるよう設計された反
    射型ゾーンプレートと、 前記被検面を前記測定光束に対し挿脱可能に支持する支
    持手段と、 前記測定光束の照射方向を反転させる切り替え手段と、 前記反射型ゾーンプレートを前記測定光束に対し挿脱可
    能かつ裏返し可能に支持する支持手段とを備えたことを
    特徴とする干渉測定装置。
  8. 【請求項8】 投影光学系の何れかの被検面の単体の形
    状を、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の形状測
    定方法により測定し、 前記測定された前記被検面の単体の形状に応じて、前記
    投影光学系の一部又は全部の加工調整を行うことを特徴
    とする投影光学系の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の投影光学系の製造方法
    により製造された投影光学系を備えたことを特徴とする
    投影露光装置。
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