JP2003269510A - 蛇腹状変形用部品及びその製造方法 - Google Patents

蛇腹状変形用部品及びその製造方法

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正樹 熊谷
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直 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に蛇腹状に変形せしめられ得ると共に、
容易に且つ低コストに製造され得る蛇腹状変形用部品を
提供する。 【解決手段】 外部から衝撃が入力せしめられる衝撃入
力部12と、かかる衝撃の入力により蛇腹状に変形せし
められる筒状変形部14とを、溶融接合または摩擦撹拌
接合して一体化せしめると共に、筒状変形部14におけ
る接合部30を挟んだ衝撃入力部12側とは反対側の部
位に、溶融接合または摩擦撹拌接合の入熱により軟化せ
しめられた熱影響部32を形成して、構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、蛇腹状変形用部品とその製造方
法に係り、特に、車両等に配設される衝撃吸収体として
好適に利用される蛇腹状変形用部品とその有利な製造方
法に関するものである。
【0002】
【背景技術】一般に、自動車等の車両には、外部から入
力せしめられる衝撃に対する乗員の保護を図ること等を
目的として、車体の外部や内部の様々な部位に、かかる
衝撃のエネルギーを吸収する衝撃吸収体が、配設されて
いる。また、この衝撃吸収体には、要求される衝撃エネ
ルギーの吸収量や車両への配設部位等に応じて、各種の
構造のものがあり、その中の一種として、金属筒体部を
有する筒状変形部の軸方向一方側の端部に、金属板状部
を有する衝撃入力部が一体形成され、この衝撃入力部に
おける金属板状部の筒状変形部側とは反対側の面に対す
る衝撃の入力によって、筒状変形部が蛇腹状に変形せし
められることにより、かかる衝撃が吸収され得るように
構成された、所謂蛇腹状変形用部品が、知られている。
これは、例えば、バンパやドアの車体への取付アーム等
として、車両に配設されているのである。
【0003】そして、かかる蛇腹状変形用部品において
は、一般に、筒状変形部における衝撃入力部側の端部
に、周方向に延びるトリガーと称される突出部が設けら
れており、それによって、衝撃入力部に対して衝撃が入
力せしめられた際に、先ず、筒状変形部における突出部
の形成部位が内側に屈曲変形せしめられ、その後、それ
が起点となって、筒状変形部の軸方向の複数箇所が、外
側と内側に向かって、交互に且つ次々と屈曲変形せしめ
られ、以て、筒状変形部が、全体として、確実に、蛇腹
状に座屈変形せしめられるようになっているのである。
【0004】ところが、このような従来の蛇腹状変形用
部品では、トリガーとなる突出部を有しているために、
以下に示す如き問題が惹起されていた。
【0005】すなわち、上述の如き構造を有する蛇腹状
変形用部品は、通常、筒状変形部と衝撃入力部とが、一
般的な押出成形や鍛造、或いは低コストを図るために鋳
型を繰り返し使用する鋳造等によって作製されているの
であるが、そのような押出成形や鍛造、鋳造等では、筒
体を作製すると同時に、その筒体の一端部に突出部を形
成することが極めて困難乃至は不可能なのであるところ
から、従来では、先ず、一般的な押出成形や鍛造、鋳造
等により、単純な筒体を作製し、その後、この筒体にト
リガーとなる突出部を形成するために、かかる筒体の軸
方向一方側の端部を塑性加工する余分な工程を行なう必
要があったのである。
【0006】それ故、従来の蛇腹状変形用部品にあって
は、蛇腹状の変形を確保するために筒状変形部に設けら
れる突出部の存在によって、製作性が損なわれ、また、
そのような突出部の存在が、製造コストの低減の大きな
障害ともなっていたのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その解決課題と
するところは、外部からの衝撃入力により、安定的に且
つ確実に蛇腹状に変形せしめられ得るばかりでなく、可
及的に少ない工程で、容易に且つ低コストに製造され得
る蛇腹状変形用部品と、そのような蛇腹状変形用部品の
有利な製造方法とを提供することにある。
【0008】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題の
解決のために、金属板状部を有し、その一方の面に対し
て外部から衝撃が入力せしめられる衝撃入力部と、金属
筒体部を有し、その軸方向への衝撃の入力によって蛇腹
状に変形せしめられる筒状変形部とを含み、該衝撃入力
部が、衝撃の入力面側とは反対の側において、該筒状変
形部の軸方向一方側の端部に対して一体化されて、該衝
撃入力部への衝撃の入力により、該筒状変形部が蛇腹状
に変形せしめられるように構成された蛇腹状変形用部品
において、前記衝撃入力部と前記筒状変形部とが溶融接
合または摩擦撹拌接合されることにより、接合部が、そ
れら衝撃入力部と筒状変形部とに跨って、該筒状変形部
の周方向に連続的に若しくは断続的に形成されて、該衝
撃入力部と該筒状変形部とが一体化されると共に、該筒
状変形部における該接合部を挟んだ該衝撃入力部側とは
反対側の部位に、溶融接合または摩擦撹拌接合の入熱に
より軟化せしめられた熱影響部が形成されていることを
特徴とする蛇腹状変形用部品を、その要旨とするもので
ある。
【0009】すなわち、この本発明に従う蛇腹状変形用
部品にあっては、筒状変形部における衝撃入力部との接
合部を挟んだ衝撃入力部側とは反対側に、軟化域となる
熱影響部が形成されているところから、衝撃入力部に対
して衝撃が入力せしめられた際に、先ず、筒状変形部に
おける熱影響部が内側に屈曲変形(座屈変形)せしめら
れ、その後、それが起点となり、筒状変形部が、軸方向
の複数箇所において、外側と内側に向かって交互に且つ
次々と屈曲変形せしめられ得るのである。
【0010】しかも、かかる蛇腹状変形用部品において
は、熱影響部が、衝撃入力部と筒状変形部の溶融接合ま
たは摩擦撹拌接合の入熱によって軟化せしめられた部位
によって形成されるものであり、換言すれば、衝撃入力
部と筒状変形部との接合の際に、それらが一体化せしめ
られると同時に形成されるものであるところから、突出
部からなるトリガーが設けられた従来品とは異なって、
製造時において、そのような熱影響部を形成するため
に、特別な工程を行なう必要が有利に皆無ならしめられ
得るのであり、その分だけ、製造時における工程数及び
費用が効果的に削減され得るのである。
【0011】従って、かくの如き本発明に従う蛇腹状変
形用部品にあっては、外部からの衝撃入力により、筒状
変形部が安定的に且つ確実に蛇腹状に変形せしめられ得
るばかりでなく、可及的に少ない工程で、容易に且つ低
コストに製造され得るのであり、その結果として、例え
ば、低コストで且つ容易に製作が可能な衝撃吸収体とし
て、極めて有利に利用され得ることとなるのである。
【0012】なお、このような本発明に従う蛇腹状変形
用部品の有利な態様の一つによれば、前記衝撃入力部
が、前記衝撃入力面とは反対側の面に、前記筒状変形部
に対応した筒状乃至は枠形状を呈し、且つ少なくとも先
端部が該変形筒部に内嵌可能とされた脚部を有し、かか
る衝撃入力部の脚部が、その少なくとも先端部におい
て、前記筒状変形部の軸方向一方側の端部に内嵌せしめ
られて、該筒状変形部の端部の内周面に接触せしめられ
た状態下において、該脚部と該筒状変形部とに跨って、
前記接合部が形成されることにより、該衝撃入力部と該
筒状変形部とが一体化されて、構成される。
【0013】このような構成を有する蛇腹状変形用部品
にあっては、衝撃入力部の脚部が、筒状変形部の軸方向
一方側の端部に内嵌された状態下において、衝撃入力部
と筒状変形部とが接合されることとなるため、それら衝
撃入力部と筒状変形部との接合時に、筒状変形部が、そ
の軸方向に対して直角な方向に移動するようなことが可
及的に防止され得るのであり、それによって、衝撃入力
部と筒状変形部の接合位置の位置精度が有利に高められ
得て、例えば、筒状変形部が、想定される入力衝撃に対
して、所望の状態で、蛇腹状に確実に変形せしめられ得
るのである。
【0014】また、本発明に従う蛇腹状変形用部品の別
の好ましい態様の一つによれば、前記筒状変形部の軸方
向一方側の端部が、前記衝撃入力部における前記衝撃入
力面とは反対側の面に設けられた凹所内に嵌入された状
態で、それら衝撃入力部と筒状変形部とが一体化される
こととなる。
【0015】かかる構成を有する蛇腹状変形用部品にあ
っては、筒状変形部の軸方向一方側の端部が衝撃入力部
の凹所内に嵌入せしめられた状態下において、衝撃入力
部と筒状変形部とが接合されることとなるため、それら
衝撃入力部と筒状変形部との接合時に、筒状変形部が、
その軸方向に対して直角な方向に移動するようなことが
可及的に防止され得るのであり、それによって、衝撃入
力部と筒状変形部の接合位置の位置精度が有利に高めら
れ得、以て、例えば、筒状変形部が、想定される入力衝
撃に対して、所望の状態で、蛇腹状に確実に変形せしめ
られ得るといった利点が得られることとなるのである。
【0016】そして、本発明にあっては、前述せる技術
的課題を解決するために、金属板状部を有し、その一方
の面に対して外部から衝撃が入力せしめられる衝撃入力
部と、金属筒体部を有し、その軸方向への衝撃の入力に
よって蛇腹状に変形せしめられる筒状変形部とを含み、
該衝撃入力部が、衝撃の入力面側とは反対の側におい
て、該筒状変形部の軸方向一方側の端部に対して一体化
されて、該衝撃入力部への衝撃の入力により、該筒状変
形部が蛇腹状に変形せしめられるように構成された蛇腹
状変形用部品を製造する方法において、(a)前記衝撃
入力部と前記筒状変形部とをそれぞれ準備する工程と、
(b)それら準備された衝撃入力部と筒状変形部とを、
該衝撃入力部における前記衝撃の入力面側とは反対側の
部位と該筒状変形部の軸方向一方側の端部とにおいて互
いに接触せしめて配置した後、それらの接触部を溶融接
合または摩擦撹拌接合して、該衝撃入力部と該筒状変形
部とに跨る接合部を、該筒状変形部の周方向に連続的に
若しくは断続的に形成することにより、一体化せしめる
と共に、該筒状変形部における該接合部を挟んだ該衝撃
入力部側とは反対側の部位に、溶融接合または摩擦撹拌
接合の入熱により軟化せしめられた熱影響部を形成する
工程とを含むことを特徴とする蛇腹状変形用部品の製造
方法をも、また、その要旨とするものである。
【0017】要するに、このような本発明に従う蛇腹状
変形用部品の製造方法にあっては、先ず、衝撃入力部と
筒状変形部とを準備した後、それらを溶融接合または摩
擦撹拌接合することにより、衝撃入力部と筒状変形部と
を一体化せしめると共に、筒状変形部における、かかる
接合により形成された接合部を挟んだ衝撃入力部側とは
反対側の部位に、溶融接合または摩擦撹拌接合の入熱に
より軟化せしめられた熱影響部を形成して、目的とする
蛇腹状変形用部品を製造するようにしたものなのであ
る。
【0018】それ故、かかる本発明手法にて製造された
蛇腹状変形用部品においては、衝撃入力部に対して衝撃
が入力せしめられた際に、先ず、筒状変形部における熱
影響部が内側に屈曲変形(座屈変形)せしめられ、その
後、それが起点となり、筒状変形部が、軸方向の複数箇
所において、外側と内側に向かって交互に且つ次々と屈
曲変形せしめられ得るようになっているのである。
【0019】すなわち、本発明に従う蛇腹状変形用部品
の製造方法においては、筒状変形部を確実に蛇腹状に変
形させるためのトリガーとして機能する熱影響部が、衝
撃入力部と筒状変形部とを一体化せしめると同時に、筒
状変形部に形成されるようなっているのであり、それに
よって、突出部からなるトリガーが設けられた蛇腹状変
形用部品を製造する従来手法とは異なって、トリガーを
形成するための特別な工程が有利に省略され得るのであ
り、また、そのような工程が省略されている分だけ、コ
ストの低減が効果的に図られ得るのである。
【0020】従って、かくの如き本発明に従う蛇腹状変
形用部品の製造方法によれば、外部からの衝撃入力によ
り、筒状変形部が安定的に且つ確実に蛇腹状に変形せし
められ得る蛇腹状変形用部品が、可及的に少ない工程
で、容易に且つ低コストに製造され得るのであり、その
結果として、例えば、低コストで且つ容易に製作が可能
な衝撃吸収体が、極めて有利に得られることとなるので
ある。
【0021】なお、このような本発明に従う蛇腹状変形
用部品の製造方法の好ましい態様の一つによれば、前記
衝撃入力部として、前記衝撃入力面とは反対側の面に、
前記変形筒部の形状に対応した筒状乃至は枠形状を呈
し、且つ少なくとも先端部が該変形筒部に内嵌可能とさ
れた脚部を有する金属部材を準備し、かかる衝撃入力部
の脚部を、その少なくとも先端部において、前記筒状変
形部における軸方向一方側の端部に内嵌せしめて、該筒
状変形部の端部の内周面に接触させた状態で、該衝撃入
力部の脚部と該筒状変形部とを同軸的に配置した後、そ
れらの接触部に対する溶融接合または前記摩擦撹拌接合
を行なうようにした構成が採用される。
【0022】このような本発明手法にあっては、衝撃入
力部と筒状変形部とを接合して一体化する際に、衝撃入
力部の脚部が、筒状変形部の軸方向一方側の端部に内嵌
せしめられることにより、筒状変形部が、その軸方向に
対して直角な方向に移動するようなことが可及的に防止
され得て、衝撃入力部と筒状変形部の接合位置の位置精
度を有利に高められ得、以て、例えば、筒状変形部が、
想定される入力衝撃に対して、所望の状態で、蛇腹状に
確実に変形され得ることとなるといった利点が得られる
のである。
【0023】また、本発明に従う蛇腹状変形用部品の製
造方法の望ましい他の態様の一つによれば、前記衝撃入
力部として、前記衝撃入力面とは反対側の面に、前記筒
状変形部の軸方向一方側の端部が嵌入可能な凹所が設け
られた金属部材を準備し、かかる衝撃入力部の凹所内
に、該筒状変形部の軸方向一方側の端部を嵌入せしめる
ことにより、それら衝撃入力部と筒状変形部とを接触せ
しめて配置した後、それらの接触部に対する溶融接合ま
たは摩擦撹拌接合を行なうようにした構成が、採用され
る。
【0024】このような構成を有する蛇腹状変形用部品
の製造方法にあっては、衝撃入力部と筒状変形部とを接
合して一体化する際に、軸方向一方側の端部において、
衝撃入力部の凹所内に嵌入せしめられた筒状変形部が、
その軸方向に対して直角な方向に移動するようなことが
可及的に防止され得るのであり、それによって、衝撃入
力部と筒状変形部の接合位置の位置精度が有利に高めら
れ得て、例えば、筒状変形部が、想定される入力衝撃に
対して、所望の状態で、蛇腹状に確実に変形され得るよ
うに為すことが可能となるのである。
【0025】さらに、本発明に従う蛇腹状変形用部品の
製造方法の他の有利な態様の一つによれば、前記筒状変
形部として、角筒形状を有する金属部材を準備する一
方、前記衝撃入力部として、前記脚部が該変形筒部の角
筒形状に対応した筒状乃至は枠形状を有する金属部材を
準備し、かかる衝撃入力部の脚部を、その少なくとも先
端部において、該筒状変形部における軸方向一方側の端
部に内嵌せしめることにより、該筒状変形部の端部の内
周面に接触させて配置した後、それら衝撃入力部の脚部
と筒状変形部の接触部のうちで、角筒形状の角部を除い
た互いに対応する側壁部のみに、前記接合部が形成され
るように、該接触部に対する溶融接合または摩擦撹拌接
合を行なうようにした構成が採用される。
【0026】このような構成が採用される蛇腹状変形用
部品の製造方法においては、例えば、目的とする蛇腹状
変形用部品の形状を、それの配設スペースの様々な形状
に対応させて、適宜に変更することが出来、かかる配設
スペースに対して無駄なく収容可能な蛇腹状変形用部品
を容易に得ることが可能となるのである。
【0027】そして、かかる本発明手法にあっては、角
筒形状を呈する衝撃入力部の脚部と筒状変形部との接合
時に、それらの角筒形状の角部を除いた側壁部のみに、
接合部を形成するようにしたものであるところから、特
に、衝撃入力部の脚部と筒状変形部とを摩擦撹拌接合に
より一体化せしめる場合において、例えば、先端部にピ
ンが同心的に突設されてなる回転治具を用い、衝撃入力
部の脚部と筒状変形部の接触部に対して、回転治具と共
に高速回転せしめられたピンを差し込み、それらの周方
向に沿って相対移動せしめる際に、かかるピンが衝撃入
力部の脚部と筒状変形部の互いに接触せしめられた側壁
部上のみにおいて相対移動せしめられることとなるので
ある。
【0028】それ故、このような本発明手法では、回転
治具の先端部の角部部位(エッジ部)にて、角筒形状を
呈する衝撃入力部の脚部と筒状変形部の角部がえぐられ
て、それらの角部の肉厚が薄くなってしまうようなこと
が有利に防止され得るのであり、それによって、最終的
に得られる蛇腹状変形用部品において、局所的な薄肉部
の形成に起因した強度低下が惹起されるようなことを、
効果的に阻止することが可能となるのである。
【0029】更にまた、本発明に従う蛇腹状変形用部品
の製造方法では、好ましくは、前記衝撃入力部と筒状変
形部との接触部に対する溶融接合または摩擦撹拌接合
が、該筒状変形部の周方向に沿って実施されて、前記接
合部が、該周方向に延出する形態において形成されるよ
うに構成される。
【0030】このような構成を有する蛇腹状変形用部品
の製造方法にあっては、筒状変形部に形成される接合部
の幅が有利に小さくされて、筒状変形部における接合部
を挟んだ衝撃入力部側とは反対側に形成される熱影響部
の位置が、筒状変形部の衝撃入力部側の端部に可及的に
近づけられ、それによって、筒状変形部における蛇腹状
に変形可能な領域、つまり変形ストロークが効果的に大
きく為され得ることとなるのである。
【0031】また、本発明に従う蛇腹状変形用部品の製
造方法にあっては、有利には、前記衝撃入力部と筒状変
形部との接触部に対する溶融接合または摩擦撹拌接合
が、該筒状変形部の周方向の複数箇所において、その軸
方向に沿って実施されて、前記接合部が、該軸方向に延
出する形態において、該周方向に複数形成されるように
構成される。
【0032】このような本発明手法では、特に、先端部
にピンが同心的に突設されてなる回転治具を用いて、こ
のピンを回転治具と共に高速回転させつつ、衝撃入力部
と筒状変形部の接触部に差し込んで、相対移動せしめる
ことにより、それらの接触部を摩擦撹拌接合する際に、
ピンの引抜跡からなる凹部(穴部)が、衝撃入力部と筒
状変形部接合部の端面同士の間に形成されることを有利
に回避することが出来、それによって、そのような凹部
の形成による接合強度の低下を、効果的に防止すること
が可能となるのである。
【0033】さらに、かかる本発明に従う蛇腹状変形用
部品の製造方法の更に別の望ましい態様の一つによれ
ば、前記衝撃入力部と筒状変形部との接触部に対する溶
融接合または摩擦撹拌接合が、該筒状変形部の周方向の
複数箇所において、それら各箇所を始点として、同時に
実施されることとなる。これによって、衝撃入力部と筒
状変形部の接合操作に要される時間が有利に短縮され
得、以て、目的とする蛇腹状変形用部品の製作性の向上
が、更に一層効果的に図られ得るのである。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明に係る蛇腹状変形用部品及びそ
の製造方法の構成について、図面を参照しつつ、詳細に
説明することとする。
【0035】先ず、図1及び図2には、本発明に従う構
造を有する蛇腹状変形用部品の一例として、自動車のバ
ンパを車体に取り付ける取付アームとして利用される蛇
腹状変形用部品が、その正面形態と要部の縦断面形態と
において、それぞれ概略的に示されている。それらの図
からも明らかなように、本実施形態の蛇腹状変形用部品
10は、衝撃入力部12と筒状変形部14とを有し、そ
れらが一体化されて、構成されている。
【0036】より具体的には、この蛇腹状変形用部品1
0を構成する衝撃入力部12は、アルミニウム合金材料
を用いた鋳造品若しくはプレス成形品から成っており、
比較的に厚肉の矩形平板形態を呈する板状部16と、か
かる板状部16の一方の面上に一体的に立設された脚部
18とを、更に有している。
【0037】そして、かかる衝撃入力部12において
は、脚部18が、板状部16と略同じ肉厚と、比較的に
低い高さを有する四つの側壁19を備えた四角筒形状を
呈しており、各側壁19の板状部16側とは反対側の端
面、即ち、脚部18の先端面の内周側には、筒状変形部
14の一方の開口部に内嵌して、かかる開口部の内周面
に接触する嵌合壁部20が、該先端面から所定高さ突出
し、且つ周方向に連続して延びるようにして、一体形成
されている(図3参照)。また、板状部16は、脚部1
8の立設側とは反対側の面が、衝撃入力面22とされて
おり、そしてその四隅には、それらを板厚方向に貫通す
るボルト孔24が、それぞれ一つずつ設けられている。
【0038】一方、筒状変形部14も、アルミニウム合
金材料を用いた鋳造品若しくはプレス成形品から成って
おり、全体として、衝撃入力部12の板状部16や脚部
18よりも薄い肉厚と、脚部18よりも十分に高い高さ
を有する四つの側壁25を備えた、脚部18に対応する
四角筒形状を呈する筒体部23と、かかる筒体部23に
おける衝撃入力部12側とは反対側の端部外周面に対し
て一体的に周設された外フランジ部26とを、更に有し
ている。また、この外フランジ部26には、衝撃入力部
12の板状部16における各ボルト孔22の形成位置に
対応した位置に、ボルト孔28が、それぞれ一つずつ設
けられている。
【0039】そして、ここでは、衝撃入力部12におけ
る脚部18の嵌合壁部20の外周面と筒状変形部14に
おける筒体部23の外フランジ部26形成側とは反対側
の端部の内周面、及びそのような脚部18の先端面の外
周側部分と筒体部23の端部の先端面とが、それぞれ互
いに接触せしめられるように、脚部18の嵌合壁部20
が、筒体部23の外フランジ部26形成側とは反対側の
開口部に内嵌せしめられた状態下で、衝撃入力部12と
筒状変形部14とが、それらの接触部において摩擦撹拌
接合されている(図3及び図4参照)。
【0040】これによって、接合部30が、衝撃入力部
12の脚部18の先端部と筒状変形部14の筒体部23
における外フランジ部26の形成側とは反対側の端部と
に跨って形成されており、以て衝撃入力部12と筒状変
形部14とが、板状部16と外フランジ部26とを軸方
向の両側にそれぞれ位置せしめるようにして、一体化さ
れているのである。なお、本実施形態においては、かか
る接合部30が、脚部18と筒体部23の周方向におい
て断続的に延びるように、換言すれば、脚部18と筒体
部23の互いに対応する各側壁19,25における、幅
方向両端に位置する角部を除いた部分のみに、その幅方
向に連続して延びるように形成されている。
【0041】また、このような蛇腹状変形用部品10に
おいては、上述の如く、衝撃入力部12の脚部18と筒
状変形部14の筒体部23との接触部に対する摩擦撹拌
接合により、接合部30が、それら二つの部材12,1
4に跨って形成されているため、衝撃入力部12の脚部
18と筒状変形部14の筒体部23とにおける接合部3
0の周辺部位、つまり、それら脚部18と筒体部23の
各側壁19,25における接合部30を間に挟んだ、高
さ方向と幅方向のそれぞれの両サイド部位に、摩擦撹拌
接合の入熱により軟化せしめられた熱影響部32が、そ
れぞれ形成されている。なお、図1中、34は、衝撃入
力部12の脚部18と筒状変形部14の筒体部23との
接触部に対する摩擦撹拌接合に際して用いられる回転治
具に一体的に設けられたピンの引抜跡からなる穴部であ
る(図4参照)。
【0042】そして、かくの如き構造とされた蛇腹状変
形用部品10が、衝撃入力部12における板状部16の
衝撃入力面22において、図示しないバンパの裏面に、
直接に若しくは間接的に接触せしめられる一方、筒状変
形部14の外フランジ部26において、図示しない車体
の取付メンバ等に接触せしめられた状態で、板状部16
や外フランジ部26の各ボルト孔24,28にそれぞれ
挿通された取付ボルト(図示せず)にて、バンパや車体
の取付メンバ等にボルト固定されることにより、バンパ
を車体に取り付けた状態で、それらの間に介装せしめら
れるように構成されている。
【0043】かくして、本実施形態の蛇腹状変形用部品
10にあっては、バンパと車体との間への介装下におい
て、バンパが何等かの物体と衝突せしめられた際に生ず
る衝撃が、板状部16の衝撃入力面22に入力せしめら
れて、脚部18を介して筒状変形部14に伝達され、ま
た、その際に、先ず、かかる筒状変形部14における筒
体部23の熱影響部32が内側に屈曲変形(座屈変形)
せしめられ、次いで、それが起点となって、筒体部23
が、軸方向の複数箇所において、外側と内側に向かって
交互に且つ次々と屈曲変形せしめられ、それにより、全
体として、蛇腹状に変形せしめられ、その結果として、
前記衝撃のエネルギーが有利に吸収され得るようになっ
ているのである。なお、前述せる如く、衝撃入力部12
の脚部18にも熱影響部32が設けられているが、脚部
18の肉厚が十分に厚くされているため、板状部16に
入力せしめられる衝撃によって、かかる脚部18の熱影
響部32が屈曲変形せしめられることはない。
【0044】ところで、このような蛇腹状変形用部品1
0を製造する場合、例えば、先ず、衝撃入力部12と筒
状変形部14とを、それぞれ別々に準備するのである
が、その際には、それら両方の部材12,14が、例え
ば、一般的な鋳造やプレス成形によって作製されること
となる。また、筒状変形部14は、先ず、公知の押出成
形によって筒体部23を作製し、これに外フランジ部2
6を適当な接合方式により接合することによって製造し
て、準備するようにしても良い。
【0045】なお、そのような衝撃入力部12と筒状変
形部14を与える材料としては、目的とする蛇腹状変形
用部品10の軽量性を考慮した場合、アルミニウム合金
材料が好適に用いられることとなるが、特にこれに限定
されるものではなく、衝撃入力部12と筒状変形部14
との溶融接合や摩擦撹拌接合を可能ならしめる金属材料
が、適宜に選択されて、使用されるのである。また、そ
の意味において、衝撃入力部12と筒状変形部14のそ
れぞれの形成材料として、互いに異なる種類の金属材料
を用いても、何等差し支えないのである。
【0046】次いで、図3に示されるように、衝撃入力
部12における脚部18の嵌合壁部20を、筒状変形部
14における筒体部23の外フランジ部26形成側とは
反対側の開口部に内嵌せしめて、かかる脚部18の嵌合
壁部20の外周面を、筒体部23の外フランジ部26形
成側とは反対側の端部の内周面に接触させると共に、そ
のような筒体部23の端部の先端面と、脚部18の先端
面の、嵌合壁部20が形成されていない外周側部分と
を、上下方向において互いに突き合わせた状態で、衝撃
入力部12と筒状変形部14とを同軸的に配置して、組
み付ける。
【0047】このとき、脚部18の嵌合壁部20の外周
面が、その全周に亘って、筒体部23の内周面に接触せ
しめられるため、衝撃入力部12と筒状変形部14とが
同軸的に配置された状態下で、筒体部23の互いに対向
する側壁25同士の対向方向への、衝撃入力部12の筒
状変形部14に対する相対移動が効果的に阻止されるこ
ととなる。
【0048】その後、図4に示される如く、衝撃入力部
12の脚部18と筒状変形部14の筒体部23との突合
せ部36に対する摩擦撹拌接合操作を、公知に手法に従
って実施する。
【0049】すなわち、ロッド状の回転冶具38の先端
部に同心的に設けたピン40を、かかる回転冶具38と
共に、その軸心回りに一体回転させつつ、衝撃入力部1
2の脚部18と筒状変形部14の筒体部23との突合せ
部36に差し込み、更に回転冶具38の先端部が脚部1
8と筒体部23のそれぞれの外面に当接するまで差し込
むことにより、ピン40及び回転冶具38の先端部と、
それらに接触する突合せ部36及び脚部18と筒体部2
3のそれぞれの外面との間で摩擦熱を発生させて、突合
せ部36の両側部位を可塑化せしめると共に、ピン40
の高速回転に伴う撹拌作用にて、かかる突合せ部36の
両側部位における脚部18側と筒体部23側の組織を互
いに入り交じり合わせ、更に、かかるピン40及び回転
冶具38を突合せ部36に沿って相対的に移動せしめる
ことにより、脚部18と筒体部23とに跨る接合部30
を、突合せ部36に沿って延びるように形成し、以て、
衝撃入力部12と筒状変形部14とを、その突合せ部3
6において一体化せしめるのである。
【0050】そして、このような衝撃入力部12と筒状
変形部14との摩擦撹拌接合による一体化工程では、ピ
ン40及び回転冶具38の先端部と、それらに接触する
突合せ部36及び脚部18と筒体部23のそれぞれの外
面との間で生ずる高い摩擦熱や突合せ部36の両側部位
の変形熱等によって、衝撃入力部12の脚部18と筒状
変形部14の筒体部23とにおける接合部30の周辺部
位に、軟化領域となる熱影響部32を、接合部30の形
成と同時に、形成するのである。
【0051】なお、かかる本工程においては、衝撃入力
部12と筒状変形部14との突合せ部36の内側に、衝
撃入力部12における脚部18の嵌合壁部20が位置せ
しめられた状態で、かかる突合せ部36に対して、回転
治具38のピン40が差し込まれるため、嵌合壁部20
が、所謂裏当て治具として機能し、それによって、突合
せ部36に沿って形成される接合部30に、ピン40の
押圧力による凹み変形等が生ずるようなことが有利に防
止されることとなる。
【0052】また、この衝撃入力部12と筒状変形部1
4の一体化工程では、図5に実線で示される如く、衝撃
入力部12の脚部18と筒状変形部14の筒体部23と
の突合せ部36における、それら脚部18と筒体部23
の互いに対応する各側壁19,25の角部部位を除いた
幅方向の一端部に位置する部位に、ピン40を差し込
み、そして、図5に矢印で示されるように、各側壁1
9,25の幅方向に相対移動せしめた後、図5に二点鎖
線で示される如く、各側壁19,25の角部部位を除い
た幅方向の他端部に位置する部位において、引き抜くよ
うにしており、これによって、衝撃入力部12の脚部1
8と筒状変形部14の筒体部23との互いに対応する各
側壁19,25に対して、接合部30を、各側壁19,
25の幅方向両端角部を除いた部位に、それらの幅方向
に連続して延びるように、つまり、衝撃入力部12の脚
部18と筒状変形部14の筒体部23の周方向には断続
的に延びるように、形成するのである。
【0053】かくして、衝撃入力部12と筒状変形部1
4とが、それらに跨って形成された接合部30にて一体
化せしめられると共に、そのような接合部30の周辺部
位に熱影響部32が設けられてなる、目的とする蛇腹状
変形用部品10を得るのである。
【0054】このように、本実施形態に係る蛇腹状変形
用部品10においては、衝撃入力部12と筒状変形部1
4の接合部30の周辺部位で、特に筒状変形部14の筒
体部23における接合部30を挟んだ衝撃入力部12側
とは反対側に、軟化域となる熱影響部32が設けられて
いることにより、衝撃入力部12の衝撃入力面22に対
して衝撃が入力せしめられた際に、先ず、かかる筒体部
23の熱影響部32が内側に屈曲変形し、そしてこれが
起点となって、筒状変形部14全体が蛇腹状に屈曲変形
せしめられるようになっているところから、外部からの
衝撃入力により、筒状変形部14が、常に安定的に且つ
確実に蛇腹状に変形せしめられ得るのであり、それによ
って、バンパに対して外部から加えられる衝撃のエネル
ギーが、極めて有効に且つ安定的に吸収され得ることと
なるのである。
【0055】また、かかる本実施形態では、衝撃入力部
12と筒状変形部14との摩擦撹拌接合による一体化工
程中において、それらを一体化させると同時に、上述の
如き特徴的な熱影響部32が形成されるようになってい
るため、例えば、筒状変形部14を確実に蛇腹状に変形
せしめる所謂トリガーを形成するための余分な工程が、
有利に省略され得るのであり、それによって、衝撃エネ
ルギーの吸収性能に優れた蛇腹状変形用部品10が、可
及的に少ない工程で、容易に且つ低コストに製造され得
ることとなるのである。
【0056】さらに、本実施形態の蛇腹状変形用部品1
0においては、接合部30が、衝撃入力部12の脚部1
8と筒状変形部14の筒体部23における各側壁19,
25の幅方向両端角部を除いた部位に、それらの幅方向
に連続して延びるように形成されているため、衝撃入力
部12の脚部18と筒状変形部14の筒体部23との突
合せ部36を摩擦撹拌接合する際に、回転治具38の先
端部の角部部位(エッジ部)にて、衝撃入力部12の脚
部18と筒状変形部14の筒体部23におけるそれぞれ
の角部がえぐられて、それらの角部の肉厚が薄くなって
しまうようなことが有利に防止され得るのであり、それ
によって、蛇腹状変形用部品10における局部的な薄肉
化に起因した強度低下が惹起されるようなことが、効果
的に阻止され得ることとなるのである。
【0057】更にまた、本実施形態では、上述の如く、
接合部30が、衝撃入力部12の脚部18と筒状変形部
14の筒体部23の各側壁19,25の幅方向に延びる
ように、即ち、それら脚部18と筒体部23の周方向に
延びるように形成されているところから、接合部30の
筒状変形部14に跨る領域が可及的に狭く為され得、そ
れによって、筒状変形部14における熱影響部32の形
成位置が、衝撃入力部12側の端部に有利に近づけられ
得るのであり、以て、筒状変形部14における蛇腹状に
変形可能な領域、つまり変形ストロークが効果的に増大
せしめられ得るといった利点が得られるのである。
【0058】また、本実施形態の蛇腹状変形用部品10
にあっては、衝撃入力部12と筒状変形部14との一体
化工程中に、衝撃入力部12の脚部18が筒状変形部1
4の筒体部23に内嵌せしめられて、その軸方向に対し
て直角な方向に移動するようなことが防止され得るよう
になっているところから、衝撃入力部12と筒状変形部
14の接合位置の精度が有利に高められ得、それによっ
て、筒状変形部14が、より確実に蛇腹状に変形せしめ
られ得ることとなるのである。
【0059】ところで、本実施形態の蛇腹状変形用部品
10においては、接合部30が、衝撃入力部12の脚部
18と筒状変形部14の筒体部23の各側壁19,25
の幅方向に延びるように、即ち、それら脚部18と筒体
部23の周方向に延びるように形成されていたが、例え
ば、図6に示されるように、接合部30を、衝撃入力部
12の脚部18と筒状変形部14の筒体部23の各側壁
19,25の高さ方向、換言すれば、それら脚部18と
筒体部23の軸方向に延びるように形成することも、可
能である。
【0060】これによって、衝撃入力部12の脚部18
と筒状変形部14の筒体部23との突合せ部36を摩擦
撹拌接合した際に、ピン40の引抜跡からなる穴部34
を、突合せ部36上ではなく、衝撃入力部12の脚部1
8上若しくは筒状変形部14の筒体部23上に形成する
ことが出来、以て突合せ部36上での穴部34の形成に
よる接合強度の低下を、効果的に防止することが可能と
なるのである。なお、かかる図6及び後述する図7乃至
図9においては、前記実施形態の蛇腹状変形用部品10
と同様な構造とされた部位乃至部材について、図1乃至
図5と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明は
省略した。
【0061】また、衝撃入力部12に設けられた脚部1
8を省略することも、可能である。なお、その際には、
衝撃入力部12と筒状変形部14とを接触させた状態
で、それらの接触部を接合して一体化する際に、衝撃入
力部12と筒状変形部14の接触位置のずれを防ぐため
に、例えば、図7に示される如く、衝撃入力部12の衝
撃入力面22とは反対側の面に、筒状変形部14の端部
が嵌入可能な凹所42を設け、この凹所42内に、筒状
変形部14の端部を嵌入せしめた状態で、それら筒状変
形部14と衝撃入力部12とを接合するようにしても良
い。
【0062】なお、その場合には、例えば、図8に示さ
れる如く、回転治具38の先端部に設けられたピン40
を、衝撃入力部12における凹所42の形成部位に、衝
撃入力面22側から差し込み、更にかかるピン40の先
端が、凹所42内に嵌入せしめられた筒状変形部14の
端部に達する位置まで深く差し込み、そしてその状態下
において、この筒状変形部14の端部に沿って相対移動
せしめることにより、衝撃入力部12と筒状変形部14
の接触部を摩擦撹拌接合するように為すことも可能であ
る。これによっても、図9に示されるように、筒状変形
部14に対して、前述の如き特徴を発揮する熱影響部3
2が、接合部30の形成と同時に確実に形成され得るの
であり、以て、前記実施形態において得られる作用効果
が、極めて有効に享受され得るのである。
【0063】また、図7に示されるようにして、衝撃入
力部12と筒状変形部14とを接触配置せしめた際に
は、図示されてはいないものの、上述の如き摩擦撹拌接
合操作に代えて、例えば、衝撃入力部12の凹所42が
形成される側の面と、筒状変形部14の外面との間で形
成される外側角部44に対して、ピン40を差し込み、
かかる外側角部44に沿って、各側壁19,25の幅方
向に相対移動させることにより、衝撃入力部12と筒状
変形部14の摩擦撹拌接合を行なう操作を実施すること
も、勿論可能である。
【0064】また、前記実施形態では、衝撃入力部12
と筒状変形部14が、それらの接触部に対する摩擦撹拌
接合によって一体化せしめられていたが、そのような摩
擦撹拌接合に代えて、例えば、それらの接触部に対する
公知の溶融接合、例えば、MIG溶接やTIG溶接、プ
ラズマ溶接等の不活性ガスアーク溶接を行なって、衝撃
入力部12と筒状変形部14とを一体化することも可能
である。これによっても、接合部30の形成と同時に、
熱影響部32が確実に形成され得るのである。
【0065】さらに、衝撃入力部12の板状部16の形
状は、前記実施形態に示されるものに、何等限定される
ものではなく、衝撃入力面22において外部からの衝撃
を十分に受けることが出来る形状であれば、如何なる形
状であっても良く、例えば、中心部に、筒状変形部14
の内孔に対応した中心孔を有する枠板形状を呈するもの
であっても良いのである。
【0066】更にまた、衝撃入力部12の脚部18の形
状も、筒状変形部14の筒形状に対応する筒形状乃至は
枠形状を呈しておれば、特に限定されるものではないの
である。
【0067】また、筒状変形部14の筒体部23の形状
は、例示された四角筒形状の他、横断面が例示の矩形状
以外の各種の多角形形状を呈する角筒形状や、横断面が
円形状や楕円形状を呈する円筒形状、更には横断面が無
定形状を呈する筒形状等が、適宜に採用され得るのであ
る。更に、筒状変形部14における外フランジ部26
は、必ずしも必要なものではない。
【0068】さらに、前記実施形態では、衝撃入力部1
2と筒状変形部14の摩擦撹拌接合操作が、一つの回転
治具38のみを用いて実施されていたが、例えば、複数
の回転治具38を用い、それらを筒状変形部14の周方
向の複数箇所に同時に差し込んで、それら各箇所を始点
とした摩擦撹拌接合操作を同時に実施することも、可能
である。これによって、衝撃入力部12と筒状変形部1
4の接合操作に要される時間が有利に短縮され得、以
て、目的とする蛇腹状変形用部品10の製作性の向上
が、より効果的に図られ得ることとなるのである。
【0069】加えて、前記実施形態では、本発明を、自
動車のバンパを車体に取り付ける取付アームとして利用
される蛇腹状変形用部品とその製造方法に適用したもの
の具体例を示したが、本発明は、その他、各種の蛇腹状
変形用部品に対しても、有利に適用され得ることは、勿
論である。
【0070】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるも
のでないことは、言うまでもないところである。また、
本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した発
明の実施の形態以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限
りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、
修正、改良等を加え得るものであることが、理解される
べきである。
【0071】<実施例1>先ず、JIS規格:AC4C
のアルミニウム合金を用いた鋳造品からなり、厚さ:5
mm、一辺の長さ:21mmの正八角形の平板形態を呈
する板状部と、この板状部の一方の面上に、厚さ:4m
m、一辺の長さ:21mm、高さ:25mmの正八角筒
体からなる脚部が一体形成された衝撃入力部を準備する
一方、JIS規格:6063のアルミニウム合金を用い
た押出形材のT5材からなり、厚さ:2mm、一辺の長
さ:21mm、高さ:85mm、で、衝撃入力部の脚部
に対応した正八角筒体からなる筒体部と、この筒体部の
一端部の外周面に、厚さ:5mmの外フランジ部が溶接
された筒状変形部とを準備した。
【0072】次ぎに、それら準備された衝撃入力部と筒
状変形部とを用い、衝撃入力部における脚部の先端面
と、筒状変形部における筒体部の外フランジ部形成側と
は反対側の端面とを突き合わせて、衝撃入力部と筒状変
形部とを組み付けた後、それら衝撃入力部と筒状変形部
の突合せ部における脚部と筒体部の各角部を除いた部分
を摩擦撹拌接合した。なお、この摩擦撹拌接合操作は、
回転治具として、先端のピン直径:3mm、ピン高さ:
3mm、回転治具肩部(先端部)半径:10mmである
ものを用い、回転数:1500rpm、接合速度:0.
5m/分の条件で実施した。これによって、衝撃入力部
と筒状変形部とが一体化された、全体として、八角筒形
態を呈し、接合部の周辺部位に軟化域となる熱影響部が
形成されてなる、目的とする蛇腹状変形用部品(実施例
1)を得た。
【0073】そして、かくして得られた蛇腹状変形用部
品(実施例1)を、公知の手法により軸方向に圧縮した
結果、筒状変形部における接合部を挟んだ衝撃入力部側
とは反対側に位置する熱影響部が起点となって、割れを
生じることなく、確実に蛇腹状に変形した。また、接合
部の断面を視認により観察したところ、接合欠陥等のな
い健全な状態であることが、確認された。
【0074】<実施例2>先ず、JIS規格6061の
アルミニウム合金を用いたプレス成形品(T6材)から
なり、厚さ:5mm、幅:100mm、長さ:60mm
の矩形平板形態を呈する板状部と、この板状部の一方の
面上に、厚さ:2mm、幅:85mm、長さ:45m
m、高さ:25mmの四角筒体からなる脚部が一体形成
され、更に、かかる脚部の先端面の内周側部分に、厚さ
5mmの嵌合壁部が一体的に設けられた衝撃入力部を準
備する一方、JIS規格:6061のアルミニウム合金
を用いたプレス成形品(T6材)からなり、厚さ:2m
m、幅:85mm、長さ:45mm、高さ:100mm
で、衝撃入力部の脚部に対応した四角筒体からなる筒体
部と、この筒体部の一端部の外周面に、厚さ:5mmの
外フランジ部が一体形成された筒状変形部とを準備し
た。
【0075】次ぎに、それら準備された衝撃入力部と筒
状変形部とを用い、衝撃入力部における脚部の嵌合壁部
を、筒状変形部の外フランジ部形成側とは反対側の開口
部に内嵌せしめて、かかる脚部の嵌合壁部の外周面を、
それが内嵌される筒状変形部の内周面に接触させると共
に、そのような筒状変形部の端部の先端面と、衝撃入力
部における脚部の先端面の、嵌合壁部が形成されていな
い外周側部分とを、上下方向において互いに突き合わせ
た状態で、衝撃入力部と筒状変形部とを同軸的に配置し
て、組み付けた後、それら衝撃入力部と筒状変形部の突
合せ部における脚部と筒体部の各角部を除いた部分を摩
擦撹拌接合した。これによって、衝撃入力部と筒状変形
部とが一体化された、全体として、四角筒形態を呈し、
接合部の周辺部位に軟化域となる熱影響部が形成されて
なる、目的とする蛇腹状変形用部品(実施例2)を得
た。なお、ここでの摩擦撹拌接合操作は、実施例1と同
様にして行なった。
【0076】そして、かくして得られた蛇腹状変形用部
品(実施例2)を、公知の手法により軸方向に圧縮した
結果、筒状変形部における接合部を挟んだ衝撃入力部側
とは反対側に位置する熱影響部が起点となって、割れを
生じることなく、確実に蛇腹状に変形した。また、接合
部の断面を視認により観察したところ、接合欠陥等のな
い健全な状態であることが、確認された。 <実施例3>先ず、JIS規格:AC4Cのアルミニウ
ム合金を用いた鋳造品からなり、厚さ:8mm、直径:
100mmの円形平板形態を呈する板状部と、この板状
部の一方の面上に、厚さ:3mm、直径:70mm、高
さ:30mmの円筒体からなる脚部が一体形成された衝
撃入力部を準備する一方、JIS規格:5154のアル
ミニウム合金を用いた押出形材(H14材)からなり、
厚さ:3mm、直径:70mm、高さ:100mmで、
衝撃入力部の脚部に対応した円筒体からなる筒状変形部
とを準備した。
【0077】次ぎに、それら準備された衝撃入力部と筒
状変形部とを用い、衝撃入力部における脚部の先端面
と、筒状変形部の一端部の端面とを突き合わせて、衝撃
入力部と筒状変形部とを組み付けた後、それらの突合せ
部を、MIG溶接により、公知の手法に従って接合し
て、衝撃入力部と筒状変形部とが一体化された、全体と
して、円筒形態を呈し、接合部の周辺部位に軟化域とな
る熱影響部が形成されてなる、目的とする蛇腹状変形用
部品(実施例3)を得た。
【0078】そして、かくして得られた蛇腹状変形用部
品(実施例3)を、公知の手法により軸方向に圧縮した
結果、筒状変形部における接合部を挟んだ衝撃入力部側
とは反対側に位置する熱影響部が起点となって、割れを
生じることなく、確実に蛇腹状に変形した。
【0079】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う蛇腹状変形用部品にあっては、外部からの衝撃
入力により、筒状変形部が安定的に且つ確実に蛇腹状に
変形せしめられ得るばかりでなく、可及的に少ない工程
で、容易に且つ低コストに製造され得るのであり、その
結果として、例えば、低コストで且つ容易に製作が可能
な衝撃吸収体として、極めて有利に利用され得ることと
なるのである。
【0080】また、本発明に従う蛇腹状変形用部品の製
造方法によれば、衝撃吸収体として極めて有利に利用可
能な蛇腹状変形用部品を、可及的に少ない工程で、容易
に且つ低コストに製造することが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う蛇腹状変形用部品の一例を示す正
面説明図である。
【図2】図1のII−II断面における要部拡大説明図であ
る。
【図3】図1に示された蛇腹状変形用部品を製造する工
程の一例を示す説明図であって、衝撃入力部と筒状変形
部とを互いに接触せしめて、組み付けた状態を示してい
る。
【図4】図1に示された蛇腹状変形用部品を製造する工
程の別の例を示す説明図であって、衝撃入力部と筒状変
形部管体の接触部にピンを差し込んで、摩擦撹拌接合し
ている状態を示している。
【図5】図1に示された蛇腹状変形用部品を製造する工
程の更に別の例を示す説明図であって、衝撃入力部と筒
状変形部管体の接触部に差し込まれたピンの移動状態を
示している。
【図6】本発明に従う蛇腹状変形用部品の別の例を示す
図1に対応する図である。
【図7】図9に示された、本発明に従う蛇腹状変形用部
品の更に別の例を製造する工程の一例を示す図3に対応
する図である。
【図8】図9に示された、本発明に従う蛇腹状変形用部
品の更に別の例を製造する工程の他の例を示す図4に対
応する図である。
【図9】本発明に従う蛇腹状変形用部品の更に別の例を
示す図2に対応する図である。
【符号の説明】
10 蛇腹状変形用部品 12 衝撃入力
部 14 筒状変形部 16 板状部 18 脚部 22 衝撃入力
面 23 筒体部 30 接合部 32 熱影響部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊谷 正樹 東京都港区新橋五丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 (72)発明者 田中 直 東京都港区新橋五丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 Fターム(参考) 3J048 AA04 AB01 AC06 BC09 BE10 DA04 EA36 3J066 AA02 AA23 BA03 BB01 BC01 BE01 BF04 4E067 AA05 BG00 DA13 DA17 EA07 EB00 EC06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板状部を有し、その一方の面に対し
    て外部から衝撃が入力せしめられる衝撃入力部と、金属
    筒体部を有し、その軸方向への衝撃の入力によって蛇腹
    状に変形せしめられる筒状変形部とを含み、該衝撃入力
    部が、衝撃の入力面側とは反対の側において、該筒状変
    形部の軸方向一方側の端部に対して一体化されて、該衝
    撃入力部への衝撃の入力により、該筒状変形部が蛇腹状
    に変形せしめられるように構成された蛇腹状変形用部品
    にして、 前記衝撃入力部と前記筒状変形部とが溶融接合または摩
    擦撹拌接合されることにより、接合部が、それら衝撃入
    力部と筒状変形部とに跨って、該筒状変形部の周方向に
    連続的に若しくは断続的に形成されて、該衝撃入力部と
    該筒状変形部とが一体化されると共に、該筒状変形部に
    おける該接合部を挟んだ該衝撃入力部側とは反対側の部
    位に、溶融接合または摩擦撹拌接合の入熱により軟化せ
    しめられた熱影響部が形成されていることを特徴とする
    蛇腹状変形用部品。
  2. 【請求項2】 前記衝撃入力部が、前記衝撃入力面とは
    反対側の面に、前記筒状変形部に対応した筒状乃至は枠
    形状を呈し、且つ少なくとも先端部が該変形筒部に内嵌
    可能とされた脚部を有し、かかる衝撃入力部の脚部が、
    その少なくとも先端部において、前記筒状変形部の軸方
    向一方側の端部に内嵌せしめられて、該筒状変形部の端
    部の内周面に接触せしめられた状態下において、該脚部
    と該筒状変形部とに跨って、前記接合部が形成されるこ
    とにより、該衝撃入力部と該筒状変形部とが一体化され
    ている請求項1に記載の蛇腹状変形用部品。
  3. 【請求項3】 前記筒状変形部の軸方向一方側の端部
    が、前記衝撃入力部における前記衝撃入力面とは反対側
    の面に設けられた凹所内に嵌入された状態で、それら衝
    撃入力部と筒状変形部とが一体化されている請求項1に
    記載の蛇腹状変形用部品。
  4. 【請求項4】 金属板状部を有し、その一方の面に対し
    て外部から衝撃が入力せしめられる衝撃入力部と、金属
    筒体部を有し、その軸方向への衝撃の入力によって蛇腹
    状に変形せしめられる筒状変形部とを含み、該衝撃入力
    部が、衝撃の入力面側とは反対の側において、該筒状変
    形部の軸方向一方側の端部に対して一体化されて、該衝
    撃入力部への衝撃の入力により、該筒状変形部が蛇腹状
    に変形せしめられるように構成された蛇腹状変形用部品
    を製造する方法であって、 前記衝撃入力部と前記筒状変形部とをそれぞれ準備する
    工程と、 それら準備された衝撃入力部と筒状変形部とを、該衝撃
    入力部における前記衝撃の入力面側とは反対側の部位と
    該筒状変形部の軸方向一方側の端部とにおいて互いに接
    触せしめて配置した後、それらの接触部を溶融接合また
    は摩擦撹拌接合して、該衝撃入力部と該筒状変形部とに
    跨る接合部を、該筒状変形部の周方向に連続的に若しく
    は断続的に形成することにより、一体化せしめると共
    に、該筒状変形部における該接合部を挟んだ該衝撃入力
    部側とは反対側の部位に、溶融接合または摩擦撹拌接合
    の入熱により軟化せしめられた熱影響部を形成する工程
    と、を含むことを特徴とする蛇腹状変形用部品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記衝撃入力部として、前記衝撃入力面
    とは反対側の面に、前記変形筒部の形状に対応した筒状
    乃至は枠形状を呈し、且つ少なくとも先端部が該変形筒
    部に内嵌可能とされた脚部を有する金属部材を準備し、
    かかる衝撃入力部の脚部を、その少なくとも先端部にお
    いて、前記筒状変形部における軸方向一方側の端部に内
    嵌せしめて、該筒状変形部の端部の内周面に接触させた
    状態で、該衝撃入力部の脚部と該筒状変形部とを同軸的
    に配置した後、それらの接触部に対する溶融接合または
    前記摩擦撹拌接合を行なうようにした請求項4に記載の
    蛇腹状変形用部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記衝撃入力部として、前記衝撃入力面
    とは反対側の面に、前記筒状変形部の軸方向一方側の端
    部が嵌入可能な凹所が設けられた金属部材を準備し、か
    かる衝撃入力部の凹所内に、該筒状変形部の軸方向一方
    側の端部を嵌入せしめることにより、それら衝撃入力部
    と筒状変形部とを接触せしめて配置した後、それらの接
    触部に対する溶融接合または摩擦撹拌接合を行なうよう
    にした請求項4に記載の蛇腹状変形用部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記筒状変形部として、角筒形状を有す
    る金属部材を準備する一方、前記衝撃入力部として、前
    記脚部が該変形筒部の角筒形状に対応した筒状乃至は枠
    形状を有する金属部材を準備し、かかる衝撃入力部の脚
    部を、その少なくとも先端部において、該筒状変形部に
    おける軸方向一方側の端部に内嵌せしめることにより、
    該筒状変形部の端部の内周面に接触させて配置した後、
    それら衝撃入力部の脚部と筒状変形部の接触部のうち
    で、角筒形状の角部を除いた互いに対応する側壁部のみ
    に、前記接合部が形成されるように、該接触部に対する
    溶融接合または摩擦撹拌接合を行なうようにした請求項
    5に記載の蛇腹状変形用部品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記衝撃入力部と筒状変形部との接触部
    に対する溶融接合または摩擦撹拌接合を、該筒状変形部
    の周方向に沿って実施して、前記接合部を、該周方向に
    延出する形態において形成するようにした請求項4乃至
    請求項7の何れかに記載の蛇腹状変形用部品の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記衝撃入力部と筒状変形部との接触部
    に対する溶融接合または摩擦撹拌接合を、該筒状変形部
    の周方向の複数箇所において、その軸方向に沿って実施
    して、前記接合部を、該軸方向に延出する形態におい
    て、該周方向に複数形成するようにした請求項4乃至請
    求項7の何れかに記載の蛇腹状変形用部品の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記衝撃入力部と筒状変形部との接触
    部に対する溶融接合または摩擦撹拌接合を、該筒状変形
    部の周方向の複数箇所において、それら各箇所を始点と
    して、同時に実施するようにした請求項4乃至請求項9
    の何れかに記載の蛇腹状変形用部品の製造方法。
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