JP2003268422A - 高純度金属粉の製造方法および高純度金属粉の製造装置 - Google Patents

高純度金属粉の製造方法および高純度金属粉の製造装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 RFプラズマを利用した高純度金属粉の製造に
おける量産性の低さを解消し、高純度化と量産性を同時
に達成することである。 【解決手段】 RFプラズマ炎中に原料を供給して金属粉
を製造する方法において、プラズマ炎の尾部に水素を含
む精錬ガスを導入し、プラズマ炎を発生する動作ガス中
の水素量が5vol%以下、動作ガスと精錬ガスを含む混合
ガスの水素量が10vol%以上である高純度金属紛の製造
方法。上記の製造方法においては原料の供給位置は精錬
ガスの供給位置に対してプラズマ炎の上流側とすること
が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリングタ
ーゲット等に用いられる高純度金属粉の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】RFプラズマを利用した金属粉製造方法
は、例えば高純度のスパッタリングターゲットに用いる
高純度球状粉末に応用されている。この手法では、原材
料粉末を投入するRFプラズマ炎を発生させるプラズマ動
作ガスに水素ガスを導入する。このように動作ガス中に
水素を導入するのは、プラズマ炎中で水素が活性種とし
て作用し、プラズマ炎に精錬効果を付与するためであ
り、この技術は例えば特開2001-20065号公報に記載され
ている。この水素ガスが活性種として作用することによ
る精錬メカニズムについては明確となっていないが、水
素ガスの導入により蒸気圧の高い不純物金属の含有量が
低減し、加えて非処理金属粉中の不純物ガスの含有量が
低減することが知られている。
【0003】プラズマ炎中に投入された粉末は瞬時に融
解した後、上述のように精錬されながら表面張力によっ
て球状化する。このようにしてできた粉末は、精錬によ
り不純物が低減されることに加えて、溶解炉を用いない
ため、炉材からの不純物混入が原理的になく、また、水
溶液内での析出反応などを利用していないため酸などの
残留がない。したがって、本精錬法によって得られた粉
末は他の手法によるものよりも高純度の粉末を得ること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにプラズマ
炎中に導入された水素は活性種として作用し、プラズマ
炎中で溶融した金属粉に対する精錬効果が期待される。
しかしながら、動作ガスに水素を添加したプラズマでは
エネルギ密度が高くなり、またプラズマ炎の領域が狭く
なる。エネルギ密度が高いとプラズマ炎の単位体積当り
の精錬効果が高くなるが、同時に金属紛の蒸発量も著し
く増大するため、原料の歩留まりが悪くなる。また、プ
ラズマ炎の領域が狭くなると、プラズマ炎中の原料の滞
留時間が短くなるため、プラズマ炎全体としての精錬効
果は低くなる。したがって、動作ガス中に水素を添加し
た場合では、十分な精錬効果と歩留まりを同時に得られ
ないという問題を生じる。
【0005】本発明の目的はRFプラズマを利用した高純
度金属粉の製造における量産性の低さを解消し、高純度
化と量産性を同時に達成することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記知見
に基づき鋭意研究開発を行った結果、動作ガス中の水素
量を制限し、プラズマ炎の尾部から精錬ガスを導入する
ことにより、高純度の金属粉を歩留まりよく製造するこ
とを見出した。すなわち、本発明はRFプラズマ炎中に原
料を供給して金属粉を製造する方法において、プラズマ
炎の尾部に水素を含む精錬ガスを導入し、プラズマ炎を
発生する動作ガス中の水素量が5vol%以下、動作ガスと
精錬ガスを含む混合ガスの水素量が10vol%以上である
ことを特徴とする高純度金属紛の製造方法である。
【0007】本発明では原料の供給位置が精錬ガスの供
給位置に対してプラズマ炎の上流側であることが好まし
い。また、前記高純度金属紛の酸素含有量は500ppm以下
であることが好ましい。また、原料は高融点金属を主と
することが好ましい。
【0008】また本発明は、動作ガス供給装置を具備し
プラズマ炎を発生するRFプラズマトーチと、プラズマ炎
中に金属粉の原料を供給する原料供給装置と、プラズマ
炎に精錬ガスを供給する精錬ガス供給装置と、プラズマ
炎により加熱された金属粉を冷却するチャンバを具備す
る高純度金属紛の製造装置であって、精錬ガス供給装置
の精錬ガス供給位置はプラズマ炎の尾部に位置し、原料
供給装置の原料供給位置は精錬ガス供給位置に対してプ
ラズマ炎の上流側に位置しており、動作ガス供給装置と
精錬ガス供給装置はそれぞれ、動作ガス中の水素量が5v
ol%以下、動作ガスと精錬ガスを含む混合ガスの水素量
が10vol%以上となる動作ガス、精錬ガスを供給する高
純度金属紛の製造装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】上述のように本発明では、RFプラ
ズマ炎中に原料を供給して金属粉を製造する方法におい
て、プラズマ炎の尾部に水素を含む精錬ガスを導入し、
プラズマ炎を発生する動作ガス中の水素量が5vol%以
下、動作ガスと精錬ガスを含む混合ガスの水素量が10vo
l%以上とすることにより、プラズマ内での被処理金属
粉の蒸発を抑制し、同時に水素ガスによる十分な精錬効
果を得る。以下にこれらの規定の理由を説明する。
【0010】なお、本発明で動作ガスとはプラズマを発
生させることを目的としてプラズマトーチの電極の上流
側から供給するガスでありアルゴン、ヘリウムなどの不
活性ガス、もしくはこれらと水素などの活性ガスとを混
合したガスを用いることが出来る。また、精錬ガスとは
プラズマ動作ガスとは別に、プラズマ炎の精錬効果の向
上を目的として導入するガスで、水素、もしくは水素と
アルゴンなどの不活性ガスを混合したガスである。ま
た、RFプラズマとはRF(高周波)エネルギによりプラズ
マ状態としたものであるが、本発明でRFプラズマを用い
るのは、無極性のプラズマであるため電極からの不純物
混入が原理的になく高純度化に適しているからである。
【0011】本発明で動作ガス中の水素量を5vol%以下
とするのは、5vol%より多いと原料の材料歩留まりが低
くなり、またプラズマ炎が不安定となるからである。既
述のようにプラズマ中で水素は活性種として働き精錬効
果を促進するため、動作ガス中の水素量を増加するほど
プラズマ炎の精錬効果が向上し、金属紛の高純度化を達
成することができる。したがって、プラズマ炎の精錬効
果を向上する点からは動作ガス中の水素量を多くするこ
とが望ましい。しかしながら、動作ガス中の水素量を増
加すると、プラズマ炎のエネルギ密度が過度に高くな
る。これによりプラズマ内でのマトリックス金属(被処
理金属紛)の蒸発量も増加し、原料の歩留まりの低下を
もたらす。さらに、プラズマ動作ガスへ過度に水素を添
加すると、プラズマ炎の発生自体に影響し、添加の量や
増加に伴いプラズマの状態が変化する。その結果、プラ
ズマ領域が減少し、原料がプラズマ炎を通過する時間が
短くなり、精錬効果の低下を招く場合がある。加えて、
プラズマ炎自体が不安定となり、場合によってはプラズ
マ炎の形成自体が困難となる。よって、本発明では動作
ガス中の水素量を5vol%以下とする。好ましくは2vol%
以下である。
【0012】一方、動作ガス中の水素量を制限すると、
本来の目的であるプラズマ炎と水素ガスによる精錬効果
が不十分となり、マトリックス金属の高純度化を達成す
ることが出来ない。そこで本発明では、水素を含む精錬
ガスをプラズマ炎の尾部から導入する。本発明でプラズ
マ炎の尾部とは、高周波によって発生したプラズマが動
作ガスの流れにより伸長されたプラズマ部分で、高周波
コイルよりプラズマ下流部分を示す。
【0013】プラズマ炎の尾部はプラズマ発生部以降に
位置するため、ここから水素を含有する精錬ガスを導入
しても、プラズマトーチの高周波コイルの上流側から導
入するのと比べてプラズマ炎のエネルギ密度が過度に高
くなることがなく、またプラズマ炎の安定性も保たれ
る。従って、既述の動作ガスの水素量を増加した場合に
生ずる不都合を抑えたまま、プラズマ中の水素量の増加
が可能となる。これによりプラズマ炎は十分な精錬効果
を有するものとなり、原料の歩留まりの低下を抑え、マ
トリックス金属の高純度化を達成することができる。こ
の際、動作ガスと精錬ガスを含む混合ガスの水素量が10
vol%未満では、水素による精錬効果が十分に得られず、
高純度化が達成されない。よって、本発明では動作ガス
と精錬ガスを含む混合ガスの水素量は10vol%以上と規
定する。好ましくは15vol%以上とする。
【0014】なお、本発明で動作ガスと精錬ガスを含む
混合ガスの水素量とは、プラズマ炎に導入される全ての
ガスの水素濃度、流量から、標準状態でのトータルの水
素濃度を算出し、これを体積百分率で表した値である。
プラズマ炎内に導入されるガスが、動作ガス、精錬ガス
のみである場合には、動作ガス、精錬ガスそれぞれのガ
スの水素濃度と、流量から算出する水素量であり、動作
ガスと精錬ガスの濃度、流量を変えることで所望の混合
ガスの水素量を得る。具体的には、例えば、水素量が3v
ol%、流量が50l/secの動作ガスと、水素量が50vol%、
流量が20l/secの動作ガスを用いた場合の動作ガスと精
錬ガスを含む混合ガスの水素量は16.4vol%となる。
【0015】本発明では、原料の供給位置は精錬ガスの
供給位置に対してプラズマ炎の上流側であることが好ま
しい。水素を含むプラズマ中では原料が高温に加熱され
ているほど精錬効果が高くなる。従って本発明では、原
料が十分加熱された状態でプラズマ炎の尾部に供給され
る事が望ましい。高周波コイル付近のプラズマ発生部は
もっとも高温であるので、原料を精錬ガスの供給位置に
対してプラズマ炎の上流側より供給することにより、原
料はより高温部で加熱された後、精錬ガスを多く含んだ
精錬効果の高いプラズマ炎中へ供給することが可能にな
る。
【0016】原料の供給位置を精錬ガスの供給位置に対
してプラズマ炎の上流側から行う方法として、具体的に
は、動作ガスをキャリアガスとして用いて動作ガスと同
経路で原料をプラズマ炎中に供給する方法と、精錬ガ
ス、動作ガスの供給位置の間に別の原料供給位置を設け
て行う方法がある。本発明では、動作ガスの供給経路と
は別に原料供給位置を設けてプラズマ炎中に原料を供給
することが好ましい。動作ガスと同経路で原料を供給す
る場合、すべての原料が温度の高いプラズマ炎中を通下
するのではなく、プラズマ炎の外周部も通過する。この
ようにプラズマ炎中を通過しない原料は十分に精錬され
ないまま凝固し、処理後の金属紛の不純物含有量を増加
する。したがって、全ての原料についてプラズマ炎中を
通過させることが必要であり、そのためには原料をプラ
ズマ炎中に直接供給することが望ましい。これにより、
原料がプラズマ炎中に効率よく投入され、原料の精錬効
果をより高めることが出来る。
【0017】なお、別の原料供給位置を設ける場合に
は、動作ガス、精錬ガスに加え原料を移動させるための
キャリアガスも別に必要となる。この場合には混合ガス
の水素量は、動作ガス、精錬ガス、キャリアガスの水素
濃度、流量で調整する。
【0018】本発明の高純度金属紛の製造方法は酸素含
有量が500ppm以下の、高純度金属紛を製造するのに特に
好適である。半導体メモリ、LSIなどの高集積化が著し
い電子部品の製造において用いられるターゲットでは、
ターゲット中に含有される不純物の低減が重要な課題で
ある。特にガス成分の不純物については、スパッタ膜の
電気特性向上の観点から、酸素含有量を低減することが
要求される。ターゲット中の不純物含有量を低減するに
は、ターゲットの原料である金属紛を高純度化すること
が必要であるが、本発明の高純度粉末の製造方法によれ
ば酸素含有量が500ppm以下の高純度金属粉を効率的に製
造することが可能となる。
【0019】また本発明の製造方法では、熱源としてエ
ネルギ密度の高いRF熱プラズマを用いるため、高融点金
属紛の製造に好適である。本発明に適する高融点金属紛
としては具体的には例えば、W、Pt、Ta、Ru等やそれら
の合金の金属粉が挙げられる。従来、これらの高融点金
属粉はEB溶解、凝固、インゴット粉砕等の工程により製
造されることが多く、この製造方法では工数が多くかか
り、また不純物酸素の含有量も500ppmより多いものであ
ったが、本発明の製造方法によれば高純度な金属粉を効
率的に製造することが可能となる。
【0020】また別の本発明は、上述の製造方法を実施
する製造装置であって、動作ガス供給装置を具備しプラ
ズマ炎を発生するRFプラズマトーチと、プラズマ炎中に
金属粉の原料を供給する原料供給装置と、プラズマ炎に
精錬ガスを供給する精錬ガス供給装置と、プラズマ炎に
より加熱された金属粉を冷却するチャンバを具備する高
純度金属紛の製造装置であって、精錬ガス供給装置の精
錬ガス供給位置はプラズマ炎の尾部に位置し、原料供給
装置の原料供給位置は精錬ガス供給位置に対してプラズ
マ炎の上流側に位置しており、動作ガス供給装置と精錬
ガス供給装置はそれぞれ、動作ガス中の水素量が5vol%
以下、動作ガスと精錬ガスを含む混合ガスの水素量が10
vol%以上となる動作ガス、精錬ガスを供給する高純度
金属紛の製造装置である。
【0021】以下に図1に一例を示す本発明の製造装置
に基づいて、本発明の高純度金属紛の製造方法および製
造装置を説明する。RFプラズマトーチ13は、動作ガス
供給装置11により動作ガス供給位置6から供給される
水素量が5vol%以下の動作ガスとコイル7から発生する
高周波エネルギによりプラズマ炎3を発生する。原料供
給装置1(例えば電磁振動原料供給装置)に投入された
原料は、キャリアガスと共に原料供給位置2よりプラズ
マ炎3内部の高温部(5000〜100000℃)に投
入する。プラズマ炎中に投入された原料は瞬時に溶融
し、表面張力により球状となる。
【0022】本発明では、精錬ガス供給装置12におい
て動作ガスと精錬ガスとキャリアガスを含む混合ガスの
水素量が10vol%以上となるよう調整された精錬ガス
が、高周波エネルギを発生するコイル7に対してプラズ
マ炎の下流側、すなわちプラズマ炎の尾部に設けられた
精錬ガス供給位置8から供給されており、精錬ガス供給
位置8より下流側では水素量が多く、かつ安定したプラ
ズマを形成している。精錬ガス供給位置8に対してプラ
ズマ炎の上流側に位置する原料供給位置2から供給され
た原料は、十分に加熱、溶融された状態で精錬効果の高
いプラズマ部分を通過し、不純物ガス等が低減される。
プラズマ炎内で処理された金属粉はチャンバ4中を落下
しながら凝固し、凝固金属粉9として下部の粉末回収部
5に集められ、回収される。以上のようにして、高純度
金属粉を歩留まり良く効率的に製造することができる。
【0023】(実施例1)図1に示した装置にてルテニ
ウム粉末の処理をおこなった。市販の純度99.9mass%の
ルテニウム原料粉末をボールミル粉砕により平均粒径1
0μmとした。本粉末をプラズマ炎中に投入し精錬を実
施した。プラズマ発生条件及び処理結果を表1に纏め
る。ルテニウム粉末の組成の決定はGDMS(グロー放電質
量分析)、ガス成分は赤外線吸収法および熱伝導度法に
て測定した。
【0024】
【表1】
【0025】動作ガス中の水素量が5vol%以下、混合ガ
スの水素量が5vol%未満である比較例1では、金属紛の
回収率は96%と高いものの、十分な精錬効果が得られて
いない。また、動作ガス中の水素量が5vol%より多く、
混合ガスの水素量が5vol%以上である比較例2では、比
較例1と比べて混合ガス水素濃度が高いにも関わらず十
分な精錬効果が得られていない。これは比較例2では動
作ガス中の水素濃度が高いことに起因して、プラズマ領
域が狭いためと考えられる。また低い金属紛の回収率と
なった。これも動作ガス中の水素濃度が高いことに起因
してプラズマの温度が過度に高いためと考えられる。こ
れに対し、本発明例1、2では十分な高純度化効果を得
ることが出来た上に、回収率も高く、高純度と量産性の
向上を同時に得ることができた。
【0026】(実施例2)市販の純度99.9mass%のタン
タル粉末(平均粒径50μm)を原料として、プラズマ炎
に投入し精錬を実施した。プラズマ発生条件及び処理結
果を表2に纏める。実施例1と同様に分析をおこなっ
た。
【0027】
【表2】
【0028】タンタルは実施例1で用いたルテニウムと
比べて酸素との親和力が高いため全体的に酸素含有量が
高いものの、表2に示すように処理前後の純度の比較で
は実施例1と同様の結果となり、本発明例3、4では十
分な高純度化効果を得ることが出来た上に、回収率も高
く、高純度と量産性の向上を同時に得ることができた。
【0029】(実施例3)市販の純度99.9mass%のモリ
ブデン粉末(平均粒径10μm)を原料として、プラズマ
炎に投入し精錬を実施した。プラズマ発生条件及び処理
結果を表3に纏める。実施例1と同様に分析をおこなっ
た。
【0030】
【表3】
【0031】モリブデンは実施例1で用いたルテニウム
と比べて酸素との親和力が高いため全体的に酸素含有量
が高いものの、表2に示すように処理前後の純度の比較
では実施例1と同様の結果となり、本発明例5、6では
十分な高純度化効果を得ることが出来た上に、回収率も
高く、高純度と量産性の向上を同時に得ることができ
た。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、RFプラズマを用いた高
純度金属紛の製造において、原料の歩留まりが高く、高
純度化と量産性を同時に達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を実施する装置の一例を示す
図である。
【符号の説明】
1.原料供給装置、2.原料供給位置、3.プラズマ
炎、4.チャンバ、5.粉末回収部、6.動作ガス供給
位置、7.コイル、8.精錬ガス供給位置、9.凝固金
属粉、10.水冷管、11.動作ガス供給装置、12.
精錬ガス供給装置、13.RFプラズマトーチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 RFプラズマ炎中に原料を供給して金属粉
    を製造する方法において、プラズマ炎の尾部に水素を含
    む精錬ガスを導入し、プラズマ炎を発生する動作ガス中
    の水素量が5vol%以下、動作ガスと精錬ガスを含む混合
    ガスの水素量が10vol%以上であることを特徴とする高
    純度金属紛の製造方法。
  2. 【請求項2】 原料の供給位置が精錬ガスの供給位置に
    対してプラズマ炎の上流側であることを特徴とする請求
    項1に記載の高純度金属紛の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記高純度金属紛の酸素含有量が500ppm
    以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    高純度金属紛の製造方法。
  4. 【請求項4】 原料は高融点金属を主とすることを特徴
    とする請求項1乃至3の何れかに記載の高純度金属紛の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 動作ガス供給装置を具備しプラズマ炎を
    発生するRFプラズマトーチと、プラズマ炎中に金属粉の
    原料を供給する原料供給装置と、プラズマ炎に精錬ガス
    を供給する精錬ガス供給装置と、プラズマ炎により加熱
    された金属粉を冷却するチャンバを具備する高純度金属
    紛の製造装置であって、精錬ガス供給装置の精錬ガス供
    給位置はプラズマ炎の尾部に位置し、原料供給装置の原
    料供給位置は精錬ガス供給位置に対してプラズマ炎の上
    流側に位置しており、動作ガス供給装置と精錬ガス供給
    装置はそれぞれ、動作ガス中の水素量が5vol%以下、動
    作ガスと精錬ガスを含む混合ガスの水素量が10vol%以
    上となる動作ガス、精錬ガスを供給することを特徴とす
    る高純度金属紛の製造装置。
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