JP2003268327A - 接着シートならびに半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

接着シートならびに半導体装置およびその製造方法

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JP2003268327A JP2002076576A JP2002076576A JP2003268327A JP 2003268327 A JP2003268327 A JP 2003268327A JP 2002076576 A JP2002076576 A JP 2002076576A JP 2002076576 A JP2002076576 A JP 2002076576A JP 2003268327 A JP2003268327 A JP 2003268327A
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    • H01L2224/8319Arrangement of the layer connectors prior to mounting
    • H01L2224/83191Arrangement of the layer connectors prior to mounting wherein the layer connectors are disposed only on the semiconductor or solid-state body

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイシング工程ではダイシングテープとして
作用し、半導体素子と支持部材との接合工程では接続信
頼性に優れる接着シートを提供することを目的とする。
また、この接着シートは、半導体素子搭載用支持部材に
熱膨張係数の差が大きい半導体素子を実装する場合に要
求される耐熱性および耐湿性を有し、かつ作業性に優れ
る接着シートである。さらに、半導体装置の製造工程を
簡略化できる製造方法を提供する。 【解決手段】 (1)(A)ポリイミド樹脂、(B)エ
ポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤(C)放射線照射
によって塩基を発生する化合物を含む粘接着層、および
(2)(A)ポリイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂およ
びエポキシ樹脂硬化剤含む接着層及び(3)基材を備え
たことを特徴とする放射線重合性及び熱重合性接着シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着シート、それ
を使用した半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子と半導体素子搭載用支
持部材の接合には、銀ペーストが主に使用されていた。
しかし、近年の半導体素子の小型化・高性能化に伴い、
使用される支持部材にも小型化、細密化が要求されるよ
うになってきている。こうした要求に対して、銀ペース
トでは、はみ出しや半導体素子の傾きに起因するワイヤ
ボンディング時における不具合の発生、接着剤層の膜厚
の制御困難性、および接着剤層のボイド発生などの種々
の問題があった。これらの問題を解決するために、近
年、フィルム状の接着剤が使用されるようになってき
た。フィルム状接着剤は、個片貼付け方式あるいはウエ
ハ裏面貼付け方式において使用されている。
【0003】個片貼付け方式は、リール状の接着フィル
ムをカッティングあるいはパンチングによって個片に切
り出した後、支持部材に接着する。接着フィルム付き支
持部材に、ダイシング工程によって個片化された半導体
素子を接合して半導体素子付き支持部材を作製し、その
後、ワイヤボンド工程、封止工程などを経て、半導体素
子を完成する。しかし、個片貼付け方式は、接着フィル
ムを切り出して支持部材に接着する専用の組立装置が必
要であり、組立コストは、銀ペーストを使用する方法に
比べて高くなるという問題があった。
【0004】一方、ウエハ裏面貼付け方式は、半導体ウ
エハに接着フィルムを貼付け、ダイシングテープに貼り
合わせた後、ダイシング工程によって個片化する。個片
化された接着剤付き半導体素子を支持部材に接合し、そ
の後の加熱、硬化、ワイヤボンドなどの工程を経て、半
導体装置を完成する。ウエハ裏面貼付け方式は、接着剤
付き半導体素子を支持部材に接合するため、接着フィル
ムを個片化する装置を必要とせず、従来の銀ペースト用
の組立装置を、そのまま、あるいは熱盤を付加するなど
の装置の一部を改良することにより使用できるため、フ
ィルム状接着剤を用いた組立方法の中で、組立コストが
比較的安く抑えられる方法として注目されている。
【0005】このウエハ裏面貼付け方式における半導体
素子の個片化は、フィルム状接着剤側にダイシングテー
プを貼り合わせた後、ダイシング工程にて行われる。そ
の際、用いられるダイシングテープには、感圧型とUV
型とに大別される。感圧型テープは、通常、ポリ塩化ビ
ニル系やポリオレフィン系のベースフィルムに粘着剤を
塗布したものである。このダイシングテープは、切断時
には、ダイシングソウによる回転で各素子が飛散しない
ような十分な粘着力が必要である。一方、ピックアップ
時には、各素子に接着剤が付着することなく、また素子
を傷つけないようにするために、ピックアップできる程
度の低い粘着力という相反する性能を満たす必要があ
る。そのため、感圧型のダイシングテープの場合は、粘
着力の公差を小さくした、素子のサイズや加工条件にあ
った各種の粘着力を有する多くの品種の接着シートを揃
え、工程毎に切替えていた。このため、多くの品種を在
庫する必要があり、在庫管理を複雑化していた。また工
程毎に、接着シートを切替える作業が必要であった。最
近は、UV型と呼ばれ、ダイシング時には高粘着力を有
し、ピックアップする前に紫外線(UV)を照射し低粘
着力にし、相反する要求に応えるダイシングテープも広
く採用されている。
【0006】近年、半導体素子、特にCPUやメモリ
は、大容量化が進み、その結果、半導体素子が大型化す
る傾向にある。さらに、ICカードあるいはメモリーカ
ードなどの製品では、使用されるメモリの薄型化が進ん
でいる。これらの半導体素子の大型化や薄型化に伴い、
感圧型では、ダイシング時の固定力(高粘着力)とピッ
クアップ時の剥離力(低粘着力)という相反する要求を
満足できなくなりつつある。
【0007】一方、UV型を使用したウエハ裏面貼付け
方式においては、ダイシング工程までのフィルム貼付工
程を2回行わなければならず、作業が煩雑になるという
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題に鑑み、ダイシング工程ではダイシングテ
ープとして作用し、半導体素子と支持部材との接合工程
では接続信頼性に優れる接着シートを提供することを目
的とする。また、この接着シートは、半導体素子搭載用
支持部材に熱膨張係数の差が大きい半導体素子を実装す
る場合に要求される耐熱性および耐湿性を有し、かつ作
業性に優れる接着シートである。本発明は、さらに、半
導体装置の製造工程を簡略化できる製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 1. (1)(A)ポリイミド樹脂、(B)エポキシ樹
脂およびエポキシ樹脂硬化剤(C)放射線照射によって
塩基を発生する化合物を含む粘接着層、および(2)
(A)ポリイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂およびエポ
キシ樹脂硬化剤含む接着層及び(3)基材を備えたこと
を特徴とする放射線重合性及び熱重合性接着シート。 2. 前記(1)粘接着層が、(A)ポリイミド樹脂を
100重量部、前記エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬
化剤を1〜200重量部、および(C)放射線照射によ
って塩基を発生する化合物0.01〜200重量部含有
する、前記1記載の接着シート。 3. 前記(2)接着層が、(A)ポリイミド樹脂を1
00重量部、前記エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化
剤を1〜200重量部含有する、前記1または2記載の
接着シート。 4. 前記(1)粘接着層、(2)接着層および(3)
基材が、(3)基材/(1)粘接着層/(2)接着層の
順で積層されている前記1〜3のいずれか1項記載の接
着シート。 5. 放射線の照射により、前記(1)粘接着剤層と
(3)基材との間の接着力を制御する前記1〜4のいず
れか1項記載の接着シート。 6. 前記(1)粘接着層及び(2)接着層の膜厚の比
が、(1)粘接着層/(2)接着層=0.01〜0.5
である前記1〜5のいずれか1項記載の接着シート。 7. 前記1〜6いずれか1項記載の接着シートを用い
て、半導体素子と半導体搭載用支持部材とを接着した半
導体装置。 8. (1)前記1〜6のいずれか1項記載の接着シー
トを、前記(2)接着層を介して半導体ウエハに貼り付
ける工程と、(2)前記半導体ウエハをダイシングし
て、粘接着層及び接着層付きする工程と、(3)ダイシ
ング後において、前記接着シートに放射線を照射して前
記粘接着層を硬化させ半導体素子を形成、その後前記基
材を剥離する工程と、(4)前記粘接着層及び接着層付
き半導体素子と半導体素子搭載用の支持部材とを、前記
接着シートを会して接着する工程と、を含む半導体装置
の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の接着シートは、(1)
(A)ポリイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂およびエポ
キシ樹脂硬化剤(C)放射線照射によって塩基を発生す
る化合物を含む粘接着層、および(2)(A)ポリイミ
ド樹脂、(B)エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤
含む接着層及び(3)基材を備えたことを特徴とする放
射線重合性及び熱重合性接着シートである。
【0011】この接着シートは、ダイシング時には半導
体素子が飛散しない十分な粘着力を有し、その後放射線
を照射して、前記粘接着剤層と基材との間の接着力を制
御することにより、ピックアップ時には各素子を傷つけ
ることがないような低い粘着力を有する、という相反す
る要求を満足するものであり、ダイシングおよびダイボ
ンドの各工程を、一枚のフィルムで完了することができ
る。
【0012】本発明のポリイミド樹脂は、例えば、テト
ラカルボン酸二無水物とジアミンを公知の方法で縮合反
応させて得ることができる。すなわち、有機溶媒中で、
テトラカルボン酸二無水物とジアミンを等モル又はほぼ
等モル用い(各成分の添加順序は任意)、反応温度80
℃以下、好ましくは0〜60℃で付加反応させる。反応
が進行するにつれ反応液の粘度が徐々に上昇し、ポリイ
ミドの前駆体であるポリアミド酸が生成する。
【0013】上記ポリアミド酸は、50〜80℃の温度
で加熱して解重合させることによって、その分子量を調
整することもできる。ポリイミド樹脂は、上記反応物
(ポリアミド酸)を脱水閉環させて得ることができる。
脱水閉環は、加熱処理する熱閉環法と、脱水剤を使用す
る化学閉環法で行うことができる。ポリイミド樹脂の原
料として用いられるテトラカルボン酸二無水物としては
特に制限は無く、例えば、1,2−(エチレン)ビス
(トリメリテート無水物)、1,3−(トリメチレン)
ビス(トリメリテート無水物)、1,4−(テトラメチ
レン)ビス(トリメリテート無水物)、1,5−(ペン
タメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,6−
(ヘキサメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、
1,7−(ヘプタメチレン)ビス(トリメリテート無水
物)、1,8−(オクタメチレン)ビス(トリメリテー
ト無水物)、1,9−(ノナメチレン)ビス(トリメリ
テート無水物)、1,10−(デカメチレン)ビス(ト
リメリテート無水物)、1,12−(ドデカメチレン)
ビス(トリメリテート無水物)、1,16−(ヘキサデ
カメチレン)ビス(トリメリテート無水物)、1,18
−(オクタデカメチレン)ビス(トリメリテート無水
物)、ピロメリット酸ニ無水物、3,3’、4,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’、3,
3’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物、2,2−
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパンニ無水
物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プ
ロパンニ無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)エタンニ無水物、1,1−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)エタンニ無水物、ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,
4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水
物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無
水物、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,2’,3’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、3,3,3’,4’−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,
8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,
6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラ
カルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−
1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,
6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テ
トラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,8,
9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,
3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−
2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,
3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3,2’,3’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジ
メチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)メチルフェニルシラン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン二無水物、
1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルジメチル
シリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチル
ジシクロヘキサン二無水物、p−フェニレンビス(トリ
メリテート無水物)、エチレンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水
物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカ
ルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,
5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6
−テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,
2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−
2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビス
(エキソ−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3−
ジカルボン酸二無水物、ビシクロ−〔2,2,2〕−オ
クト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二
無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、2,2、−ビス〔4−(3,4
−ジカルボキシフェニル)フェニル〕プロパン二無水
物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘ
キサフルオロプロパン二無水物、2,2、−ビス〔4−
(3,4−ジカルボキシフェニル)フェニル〕ヘキサフ
ルオロプロパン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水
物、1,4−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソ
プロピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、
1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロ
ピル)ベンゼンビス(トリメリット酸無水物)、5−
(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル
−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水
物、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカル
ボン酸二無水物、4,4’−(4,4’イソプロピリデ
ンジフェノキシ)ビス(フタル酸二無水物)等を使用す
ることができ、これらの1種または2種以上を併用する
こともできる。
【0014】また、ポリイミドの原料として用いられる
ジアミンとしては特に制限は無く、例えば、o−フェニ
レンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレ
ンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェ
ニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテメタン、ビス(4
−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス
(4−アミノ−3,5−ジイソプロピルフェニル)メタ
ン、3,3’−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、
3,4’−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、4,
4’−ジアミノジフェニルジフルオロメタン、3,3’
−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノ
ジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニル
スルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジア
ミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニル
ケトン、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、2,2
−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2’−
(3,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,
2−(3,4’−ジアミノジフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、3,3’−(1,4−フェニレンビス(1−メチ
ルエチリデン))ビスアニリン、3,4’−(1,4−
フェニレンビス(1−メチルエチリデン))ビスアニリ
ン、4,4’−(1,4−フェニレンビス(1−メチル
エチリデン))ビスアニリン、2,2−ビス(4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、ビス(4−(3−アミノエノキシ)フェニル)
スルフィド、ビス(4−(4−アミノエノキシ)フェニ
ル)スルフィド、ビス(4−(3−アミノエノキシ)フ
ェニル)スルフォン、ビス(4−(4−アミノエノキ
シ)フェニル)スルフォン、3,5−ジアミノ安息香酸
等の芳香族ジアミン、1,2−ジアミノエタン、1,3
−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5
−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,
7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、
1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、
1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノド
デカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、下記一般式
(I)
【0015】
【化1】 (式中、R及びRは炭素原子数1〜30の二価の炭化
水素基を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよく、
R及びRは一価の炭化水素基を示し、それぞれ同一で
も異なっていてもよく、mは1以上の整数である)
【0016】で表されるジアミノポリシロキサン、1,
3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、サン テク
ノケミカル(株)製 ジェファーミン D−230,D
−400,D−2000,D−4000,ED−60
0,ED−900,ED−2001,EDR−148等
のポリオキシアルキレンジアミン等の脂肪族ジアミン等
を使用することができ、これらの1種または2種以上を
併用することもできる。
【0017】本発明に使用するエポキシ樹脂は、硬化し
て接着作用を呈するものであれば特に制限は無く、例え
ば、油化シェルエポキシ(株)製 エピコート807,
815,825,827,828,834,1001,
1004,1007,1009、ダウケミカル社製 D
ER−330,301,361、東都化成(株)製YD
8125,YDF8170等のビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、油化シェルエポキシ(株)製 エピコート1
52,154、日本化薬(株)製 EPPN−201、
ダウケミカル社製 DEN−438等のフェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製 EOCN−
102S,103S,104S,1012,1025,
1027、東都化成(株)製 YDCN701,70
2,703,704等のo−クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、油化シェルエポキシ(株)製 Epon
1031S、チバスペシャリティーケミカルズ社製 ア
ラルダイト0163、ナガセ化成(株)製 デナコール
EX−611,614,614B,622,512,5
21,421,411,321等の多官能エポキシ樹
脂、油化シェルエポキシ(株)製 エピコート604、
東都化成(株)製 YH−434、三菱ガス化学(株)
製 TETRAD−X,TETRAD−C、住友化学
(株)製 ELM−120等のアミン型エポキシ樹脂、
チバスペシャリティーケミカルズ社製 アラルダイトP
T810等の複素環含有エポキシ樹脂、UCC社製 E
RL4234,4299,4221,4206等の脂環
式エポキシ樹脂などを使用することができ、これらの1
種又は2種以上を併用することもできる。
【0018】エポキシ樹脂の硬化剤は、エポキシ樹脂の
硬化剤として通常用いられているものを使用でき、アミ
ン、ポリアミド、酸無水物、ポリスルフィド、三ふっ化
ほう素、フェノール性水酸基を1分子中に2個以上有す
る化合物であるビスフェノールA、ビスフェノールF、
ビスフェノールS、多官能フェノール及びフェノールノ
ボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナフ
トールノボラック樹脂またはクレゾールノボラック樹脂
等のフェノール樹脂等のフェノール類などが挙げられる
が、特に吸湿時の耐電食性に優れるため、フェノール類
を使用するのが好ましい。本発明に使用する(C)放射
線照射によって塩基を発生する化合物をは、放射線照射
時に塩基を発生する化合物であれば特に制限は受けな
い。発生する塩基としては、反応性、硬化速度の点から
強塩基性化合物が好ましい。一般的には、塩基性の指標
として酸解離定数の対数であるpKa値が使用され、水
溶液中でのpKa値が7以上の塩基が好ましく、さらに
9以上の塩基がより好ましい。このような塩基性を示す
例としては、イミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾ
ール、1−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導
体、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン等のピペ
ラジン誘導体、ピペリジン、1,2-ジメチルピペリジン
等のピペリジン誘導体、プロリン誘導体、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等のト
リアルキルアミン誘導体、4-メチルアミノピリジン、4
-ジメチルアミノピリジン等の4位にアミノ基またはア
ルキルアミノ基が置換したピリジン誘導体、ピロリジ
ン、n−メチルピロリジン等のピロリジン誘導体、トリ
エチレンジアミン、1,8−ジアザビスシクロ(5,
4,0)ウンデセン−1(DBU)等の脂環式アミン誘導
体、ベンジルメチルアミン、ベンジルジメチルアミン、
ベンジルジエチルアミン等のベンジルアミン誘導体等が
挙げられる。
【0019】前記塩基性化合物を放射線照射によって発
生するものとしては、例えば、Journal of
Photopolymer Science and
Technology 12巻、313〜314項(1
999年)やChemistry of Materi
als 11巻、170〜176項(1999年)等に
記載されている4級アンモニウム塩誘導体を用いること
ができる。これらは、活性光線の照射により高塩基性の
トリアルキルアミンを生成するため、エポキシ樹脂の硬
化には最適である。また、Journal of Am
erican ChemicalSociety 11
8巻 12925頁(1996年)やPolymer
Journal 28巻 795頁(1996年)等に
記載されているカルバミン酸誘導体を用いることができ
る。また、活性光線の照射により1級のアミノ基を発生
するオキシム誘導体、光ラジカル発生剤として市販され
ている2-メチル-1(4-(メチルチオ)フェニル)-2-モ
ルフォリノプロパン-1-オン(Ciba Specia
lity Chemicals社製イルガキュア90
7)、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォ
リノフェニル)-ブタノン-1-オン(Ciba Spec
iality Chemicals社製イルガキュア3
69)、ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体(ハロ
ゲン、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基等の置換基が
フェニル基に置換されていてもよい)、ベンゾイソオキ
サゾロン誘導体等を用いることができる。前記活性光線
による塩基発生剤の他に、光フリース転位、光クライゼ
ン転位(光Cleisen転位)やクルチウス転位(Curtius転
位)、スチーブンス転位(Stevens転位)によって塩基性化
合物を発生させ、エポキシ樹脂の硬化を行うことができ
る。前記塩基発生剤は、分子量500以下の低分子化合
物として用いる他、高分子の主鎖及び側鎖に導入した化
合物を用いても良い。この場合の分子量としては、粘接
着剤としての粘接着性、流動性の観点から重量平均分子
量1,000〜100,000が好ましく、より好ましく
は5,000〜30,000である。これらの化合物は、
室温で放射線を照射しない状態ではエポキシ樹脂と反応
性を示さないため、室温での貯蔵安定性は非常に優れて
いるという特徴を持つ。
【0020】本発明の(1)粘接着層および(2)接着
層の膜厚の比は、(1)粘接着層/(2)接着層=0.
01〜0.5であり、好ましくは0.02〜0.3であ
り、さらに好ましくは0.03〜0.2である。0.0
1以下だと粘接着層と基材の粘着力が低下する傾向があ
り、0.5以上だとコストが高くなる傾向がある。
【0021】また、本発明の接着シートを形成する粘接
着層および接着層には、硬化促進剤を添加することもで
きる。硬化促進剤には、特に制限が無く、イミダゾール
類、ジシアンジアミド誘導体、ジカルボン酸ジヒドラジ
ド、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニ
ウムテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチル
イミダゾールテトラフェニルボレート、1,8−ジアザ
ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7−テトラフェニ
ルボレート等を用いることができる。これらは単独でま
たは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0022】硬化促進剤の添加量は、(B)エポキシ樹
脂及びエポキシ硬化剤100重量部に対して0.1〜5
重量部が好ましく、0.2〜3重量部がより好ましい。
添加量が0.1重量部未満であるとると硬化性が劣る傾
向があり、5重量部を超えると保存安定性が低下する傾
向がある。
【0023】本発明の接着シートを形成する粘接着層お
よび接着層には、可とう性や耐リフロークラック性を向
上させる目的で、エポキシ樹脂と相溶性がある高分子量
樹脂を添加することができる。このような高分子量樹脂
としては、特に限定されず、たとえばフェノキシ樹脂、
高分子量エポキシ樹脂、超高分子量エポキシ樹脂などが
挙げられる。これらは、単独でまたは2種類以上を組み
合わせて使用することもできる。
【0024】エポキシ樹脂と相溶性がある高分子量樹脂
の使用量は、エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤1
00重量部に対して、40重量部以下とすることが好ま
しい。この範囲であると、エポキシ樹脂層のTgを確保
できる。
【0025】また、本発明の接着シートを形成する粘接
着層および接着層には、その取り扱い性向上、熱伝導性
向上、溶融粘度の調整およびチキソトロピック性付与な
どを目的として、無機フィラーを添加することもでき
る。無機フィラーとしては、特に制限はなく、例えば、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マ
グネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイス
カ、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が挙げ
られ、フィラーの形状は特に制限されるものではない。
これらのフィラーは単独で又は二種類以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0026】中でも、熱伝導性向上のためには、酸化ア
ルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ほう素、結晶性シ
リカ、非晶性シリカ等が好ましい。また、溶融粘度の調
整やチキソトロピック性の付与の目的には、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニ
ウム、結晶性シリカ、非晶性シリカなどが好ましい。
【0027】無機フィラーの使用量は、粘接着層あるい
は接着層100重量部に対して1〜20重量部が好まし
い。1重量部未満だと添加効果が得られない傾向があ
り、20重量部を超えると、粘接着層あるいは接着層の
貯蔵弾性率の上昇、粘接着性の低下、ボイド残存による
電気特性の低下等の問題を起こす傾向がある。
【0028】また、本発明の接着シートを形成する粘接
着層および接着層には、異種材料間の界面結合を良くす
るために、各種カップリング剤を添加することもでき
る。カップリング剤としては、例えば、シラン系、チタ
ン系、アルミニウム系等が挙げられ、中でも効果が高い
点でシラン系カップリング剤が好ましい。
【0029】上記シラン系カップリング剤としては、特
に制限はなく、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニ
ルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ウレイドプロ
ピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメ
トキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エト
キシ−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、トリアミノプロピルトリメト
キシシラン、3−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−
イル−プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキ
シプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロ
ピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチ
ルジメトキシシラン、3−クロロプロピルジメトキシシ
ラン、3−シアノプロピルトリエトキシシラン、ヘキサ
メチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)
アセトアミド、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピ
ルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラ
ン、アミルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエト
キシシラン、メチルトリ(メタクリロイルオキエトキ
シ)シラン、メチルトリ(グリシジルオキシ)シラン、
N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル
〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウム
クロライド、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラ
ン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
クロロプロピルメチルジエトキシシラン、トリメチルシ
リルイソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、
メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイ
ソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テ
トライソシアネートシラン、エトキシシランイソシアネ
ートなどを使用することができ、単独で又は二種類以上
を組み合わせて使用することができる。
【0030】また、チタン系カップリング剤としては、
例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イ
ソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、
イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネー
ト、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネー
ト、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタ
ネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、
イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)
チタネート、イソプロピルトリス(n−アミノエチル)
チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホス
ファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデ
シルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジア
リルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)
ホスファイトチタネート、ジクミルフェニルオキシアセ
テートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)オキシアセテートチタネート、テトライソプロピル
チタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチル
チタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チ
タネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンア
エチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、
チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、
チタンラクテートエチルエステル、チタンチリエタノー
ルアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート、テ
トラメチルオルソチタネート、テトラエチルオルソチタ
ネート、テタラプロピルオルソチタネート、テトライソ
ブチルオルソチタネート、ステアリルチタネート、クレ
シルチタネートモノマー、クレシルチタネートポリマ
ー、ジイソプロポキシ−ビス(2,4−ペンタジオネー
ト)チタニウム(IV)、ジイソプロピル−ビス−トリ
エタノールアミノチタネート、オクチレングリコールチ
タネート、テトラ−n−ブトキシチタンポリマー、トリ
−n−ブトキシチタンモノステアレートポリマー、トリ
−n−ブトキシチタンモノステアレートなどを使用する
ことができ、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用
することができる。
【0031】アルミニウム系カップリング剤としては、
例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプ
ロピレート、アルミニウムトイス(エチルアセトアセテ
ート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソ
プロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビ
ス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス
(アセチルアセトネート)、アルミニウム=モノイソプ
ロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート、アル
ミニウム−ジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテ
ート、アルミニウム−ジ−iso−プロポキシド−モノ
エチルアセトアセテート等のアルミニウムキレート化合
物、アルミニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブ
トキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム
−sec−ブチレート、アルミニウムエチレート等のア
ルミニウムアルコレートなどを使用することができ、単
独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができ
る。
【0032】上記カップリング剤の使用量は、その効果
や耐熱性及びコストの面から、(A)ポリイミド樹脂お
よびエポキシ樹脂硬化剤100重量部に対して、0.0
1〜10重量部とするのが好ましい。
【0033】本発明の接着シートを形成する粘接着層お
よび接着層には、イオン性不純物を吸着して、吸湿時の
絶縁信頼性をよくするために、さらにイオン捕捉剤を添
加することもできる。このようなイオン捕捉剤として
は、特に制限はなく、例えば、トリアジンチオール化合
物、ビスフェノール系還元剤等の、銅がイオン化して溶
け出すのを防止するため銅害防止剤として知られる化合
物、ジルコニウム系、アンチモンビスマス系マグネシウ
ムアルミニウム化合物等の無機イオン吸着剤などが挙げ
られる。
【0034】上記イオン捕捉剤の使用量は、添加による
効果や耐熱性、コスト等の点から、(A)ポリイミド樹
脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好まし
い。
【0035】本発明接着シートは、接着シートを形成す
る組成物を溶剤に溶解あるいは分散してワニスとし、基
材フィルム上に塗布、加熱し溶剤を除去することによっ
て得ることができる。
【0036】本発明の接着シートに用いる基材として
は、特に制限は無く、例えば、ポリテトラフルオロエチ
レンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、
ポイエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ
メチルペンテンフィルム、ポリイミドフィルムなどのプ
ラスチックフィルム等が挙げられる。
【0037】本発明の接着シートは、ダイシング工程終
了後、放射線を接着シートに照射し、放射線重合性を有
する接着シートを重合硬化せしめ、接着シートと基材界
面の接着力を低下させて半導体素子のピックアップを可
能にするものである。
【0038】本発明接着シートは、接着シートを形成す
る組成物を溶剤に溶解あるいは分散してワニスとし、基
材フィルム上に塗布、加熱し溶剤を除去することによっ
て得ることができる。
【0039】また、上記のワニス化するための溶剤とし
ては、特に限定されないが、フィルム作製時の揮発性な
どを考慮すると、たとえば、メタノール、エタノール、
2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2
−ブトキシエタノール、メチルエチルケトン、アセト
ン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンなど
の比較的低沸点の溶媒を使用するのが好ましい。また、
塗膜性を向上させるなどの目的で、たとえば、ジメチル
アセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロ
リドン、シクロヘキサノンなどの比較的高沸点の溶媒を
使用することもできる。これらの溶媒は、単独でまたは
2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0040】無機フィラーを添加した際のワニスの製造
には、無機フィラーの分散性を考慮して、らいかい機、
3本ロール、ボールミル及びビーズミルなどを使用する
のが好ましく、また、これらを組み合わせて使用するこ
ともできる。また、無機フィラーと低分子量の原料をあ
らかじめ混合した後、高分子量の原料を配合することに
よって、混合する時間を短縮することもできる。また、
ワニスとした後、真空脱気等によってワニス中の気泡を
除去することもできる。
【0041】基材フィルムへのワニスの塗布方法として
は、公知の方法を用いることができ、例えば、ナイフコ
ート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビア
コート法、バーコート法、カーテンコート法等が挙げら
れる。
【0042】接着シートの厚みは、特に制限はないが、
接着層、基材層ともに5〜250μmが好ましい。5μ
mより薄いと応力緩和効果が乏しくなる傾向があり、2
50μmより厚いと経済的でなくなる上に、半導体装置
の小型化の要求に応えられない。
【0043】また、本発明の接着シートは、所望のシー
ト厚を得るために、さらに1又は2以上の粘接着層又は
接着層を半導体ウェハと接着層との間に挟むように設け
てもよい。この場合、前記所望により設けられる接着剤
層として、前記の方法によって調製されたものの他に、
従来公知の方法によって調製されたものを用いることが
できる。前記所望により設けられる接着層として、商業
的に入手可能な接着シート、例えば、ポリイミド系、シ
リコンオリゴマー系、ゴム−エポキシ系、エポキシ系接
着剤を用いることができる。但し、粘接着剤あるいは接
着剤同士、または粘接着剤と接着剤の剥離が発生しない
ような貼り合わせ条件を従来公知の技術に基づいて考慮
する必要がある。
【0044】以上説明したような構成の接着シートに放
射線照射すると、放射線照射後には基材と接着シート界
面の粘着力は大きく低下し、容易に半導体素子に接着層
を保持したまま該接着シートの基材フィルムからピック
アップすることができる。
【0045】本発明の接着シートの粘接着層は、放射線
照射のみで基材の接着力を低下させる方法以外に放射線
照射と同時あるいは放射線照射後に硬化反応を促進する
目的で加熱を併用しても良い。加熱を併用することによ
り、より低温短時間での接着力低下が可能となる。加熱
温度は、粘接着層の分解点以下であれば特に制限は受け
ないが、50〜170℃の温度が好ましい。
【0046】次に、本発明に係る接着シートの使用方法
について説明する。基材フィルム1および4上にそれぞ
れ別個に粘接着剤および接着剤を塗布し、基材フィルム
を備えた粘接着層(図1)および基材フィルムを備えた
接着層(図2)を作製した後、上記2層を積層して接着
シート(図3)を得る方法を使用することもできるし、
基材フィルムを備えた粘接着層(図1)上に接着層のワ
ニスを塗布する方法および基材フィルムを備えた接着層
(図2)上に粘接着層のワニスを塗布する方法を使用す
ることもできる。上記基材フィルムを備えた粘接着層
(図1)および基材フィルムを備えた接着層(図2)を
作製した後、上記2層を積層して接着シート(図3)を
得る方法を選択した場合、その後半導体ウエハを貼着す
る工程において、基材フィルム4を剥離するので、基材
フィルム1/粘接着剤界面、粘接着剤/接着剤界面に比
べ、基材フィルム4/接着剤界面の粘着性が最も小さく
なるよに基材フィルムを選択することが重要になる。図
4に示すようにして、この粘接着層の上面にダイシング
加工すべき半導体ウエハAを貼着した後、この貼着状態
で半導体ウエハAに図5のようにダイシング、洗浄、乾
燥の工程が加えられる。この際、接着層3により半導体
ウエハAは接着シートに充分に粘着保持されているの
で、上記各工程の間に半導体ウエハAが脱落することは
ない。
【0047】次に、図6に示すように、放射線Bを接着
シートの粘接着層2に照射し、放射線重合性を有する接
着シートの一部又は大部分を重合硬化せしめる。この
際、放射線照射と同時あるいは放射線照射後に硬化反応
を促進する目的で加熱を併用しても良い。加熱を併用す
ることにより、より低温短時間での接着力低下が可能と
なる。加熱温度は、粘接着層の熱分解温度以下であれば
特に制限は受けないが、50〜170℃の温度が好まし
い。
【0048】接着シートへの放射線照射は、基材フィル
ム1の粘接着層2が設けられていない面から行う。した
がって前述のように、放射線としてUVを用いる場合に
は基材フィルム1は光透過性であることが必要である
が、放射線としてEBを用いる場合には基材フィルム2
は必ずしも光透過性である必要はない。
【0049】放射線照射後、ピックアップすべき半導体
素子A1、A2、A3を例えば吸引コレット4によりピ
ックアップする。この際、ピックアップすべき半導体素
子A1、A2、A3を基材フィルム1の下面から、例え
ば針扞等により突き上げることもできる。半導体素子A
1と接着層3との間の粘着力は、粘接着層2と基材フィ
ルム1との間の粘着力よりも大きいため、半導体素子A
1のピックアップを行うと、粘接着層2および接着層3
は半導体素子A1の下面に付着した状態で剥離する(図
8参照)。次いで、半導体素子を粘接着層2および接着
層3を介して半導体素子搭載用支持部材5に載置し加熱
する。加熱により粘接着層2および接着層3は接着力が
発現し、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材との接
着が完了する(図9参照)。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に報告す
る。本発明は、これらに限定されるものではない。 (合成例1)2−ニトロベンジルアルコール30gをテ
トラヒドロフラン300g中に室温でマグネチックスタ
ーラーを用いてかくはんして溶解させた。この溶液に、
予め混合しておいた4,4'−ジフェニルメタンジイソ
シアネート24.5g、テトラヒドロフラン100gか
らなる溶液を30分かけて滴下し、室温で1時間かくは
んした。この後、リービッヒ冷却管をセットし、オイル
バスにて60℃に加熱しながら2時間反応させた。反応
後、室温まで冷却し、ロータリーエバポレーターを用い
て反応液が半分になるまで濃縮した。
【0051】得られた濃縮液を1000重量部のn−へ
キサン中に添加すると、白色沈殿物を得た。この沈殿物
を吸引ろ過し、真空下60℃で一晩乾燥して目的の2−
ニトロベンジルカルバミン酸誘導体を得た。収量49.
5g(収率91%)であった。 (合成例2)p−ニトロ安息香酸メチルエステル(2.
00g、11mmol)、N,N−ジメチルヒドラジン
(0.66g、11mmol)、フェニルグリシジルエ
ーテル(1.66g、11mmol)をtert−ブタ
ノール(15.0g)に添加し、50℃で10時間攪拌
した後、さらに室温(25℃)で48時間攪拌したとこ
ろ、白色沈殿が生成した。これを濾別した後、酢酸エチ
ルで2度洗浄し、真空乾燥機で乾燥させてアミンイミド
化合物を得た。収量3.67g、収率85%、融点14
6−147℃であった。 (製造例1)温度計、攪拌機及び塩化カルシウム管を備
えた500mlフラスコに、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン 41.05g
(0.1モル)及びN−メチル−2−ピロリドン150
gを仕込み攪拌した。ジアミンの溶解後、フラスコを氷
浴中で冷却しながら、1,10−(デカメチレン)ビス
(トリメリテート無水物)52.2g(0.1モル)を
少量ずつ添加した。室温で3時間反応させたのち、キシ
レン30gを加え、窒素ガスを吹き込みながら150℃
で加熱し、水と共にキシレンを共沸除去した。その反応
液を水中に注ぎ、沈殿したポリマーを濾別し、乾燥して
ポリイミド樹脂を得た。
【0052】このポリイミド樹脂50g、o−クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、商品
名:ESCN−195)10g、フェノールノボラック
樹脂(明和化成(株)製、商品名:H−1)5.3g、
テトラフェニルホシホニウムテトラフェニルボラート
(北興化学(株)製、商品名:TPPK)0.2gを、
溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン200g中に加
えて溶解させる。これを良く攪拌し、均一に分散させて
ワニスを得た。このワニスを、厚さ75μmの離型処理
したポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポ
ンフィルム(株)製、テイジンピューレックス:S3
1)上に塗布し、150℃で20分間加熱乾燥して、基
材フィルムを備えた膜厚が50μmのBステージ状態の
フィルム状接着層(F−1)を得た。 (実施例1)温度計、攪拌機及び塩化カルシウム管を備
えた500mlフラスコに、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン 41.05g
(0.1モル)及びN−メチル−2−ピロリドン150
gを仕込み攪拌した。ジアミンの溶解後、フラスコを氷
浴中で冷却しながら、1,10−(デカメチレン)ビス
(トリメリテート無水物)52.2g(0.1モル)を
少量ずつ添加した。室温で3時間反応させたのち、キシ
レン30gを加え、窒素ガスを吹き込みながら150℃
で加熱し、水と共にキシレンを共沸除去した。その反応
液を水中に注ぎ、沈殿したポリマーを濾別し、乾燥して
ポリイミド樹脂を得た。
【0053】このポリイミド樹脂50g、o−クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、商品
名:ESCN−195)10g、フェノールノボラック
樹脂(明和化成(株)製、商品名:H−1)5.3g、
テトラフェニルホシホニウムテトラフェニルボラート
(北興化学(株)製、商品名:TPPK)0.2g、合
成例1で得られた2−ニトロベンジルカルバミン酸誘導
体0.2gを、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン
200g中に加えて溶解させる。これを良く攪拌し、均
一に分散させてワニスを得た。このワニスを、厚さ50
μmのポリエチレンテレフタレート(帝人(株)製、テ
イジンテトロンフィルム:G2−50)上に塗布し、1
00℃で20分間加熱乾燥して、基材フィルムを備えた
膜厚が1μmのBステージ状態のフィルム状粘接着層を
作製した後、製造例1で得られた基材フィルムを備えた
膜厚が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層
(F−1)をカバーフィルムとして積層し、接着シート
(接着層と粘接着層を併せた厚みが51μm)(接着シ
ート1)を得た。
【0054】得られた接着シート1を用いて、半導体チ
ップと厚み25μmのポリイミドフィルムを基材に用い
た配線基板を接着シートで貼り合せた半導体装置サンプ
ル(片面にはんだボールを形成、半導体チップと接着
層、ポリイミドフィルムを基材に用いた配線基板と粘接
着層が接するように貼り合せ)を作製し、耐熱性及び耐
湿性を調べた。耐熱性の評価方法には、耐リフロークラ
ック性と温度サイクル試験を適用した。耐リフロークラ
ック性の評価は、サンプル表面の最高温度が240℃で
この温度を20秒間保持するように温度設定したIRリ
フロー炉にサンプルを通し、室温で放置することにより
冷却する処理を2回繰り返したサンプル中のクラックを
目視と超音波顕微鏡で視察した。クラックの発生してい
ないものを○とし、発生していたものを×とした。耐温
度サイクル性は、サンプルを−55℃雰囲気に30分間
放置し、その後125℃の雰囲気に30分間放置する工
程を1サイクルとして、1000サイクル後において超
音波顕微鏡を用いて剥離やクラック等の破壊が発生して
いないものを○、発生したものを×とした。また、耐湿
性評価は、温度121℃、湿度100%、2.03×1
Paの雰囲気(プレッシャークッカ−テスト:PC
T処理)で72時間処理後に剥離を観察することにより
行った。剥離の認められなかったものを○とし、剥離の
あったものを×とした。
【0055】一方、接着シート1を厚さ150μmのシ
リコンウェハ上に接着層側がシリコンウエハと接するよ
うに貼付け、接着シート付きシリコンウェハをダイシン
グ装置上に載置した。次いで、半導体ウェハをダイシン
グ装置上に固定して100mm/secの速度で5mm
×5mmにダイシングした後、(株)オーク製作所製U
V−330 HQP−2型露光機を使用して、500m
J/cmの露光量で接着シートの支持体フィルム側か
ら露光し、ピックアップ装置にてダイシングしたチップ
をピックアップし、ダイシング時のチップ飛び及びピッ
クアップ性を評価した。
【0056】さらに、上記接着シート付きシリコンウェ
ハに500mJ/cmの露光量で接着シートの支持体
フィルム側から露光し、露光前後の接着シート/基材界
面の接着強度を、90°ピール強度で測定した(引張り
速度 50m/min)。これらの評価結果をまとめて
表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】(実施例2)実施例1において、カバーフ
ィルムを製造例1で得られた基材フィルムを備えた膜厚
が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F−
1)から製造例2で得られた基材フィルムを備えた膜厚
が50μmのBステージ状態のフィルム状接着層(F−
2)に変えた以外は実施例1と全く同様の操作を行い、
接着シート(接着層と粘接着層を併せた厚みが51μ
m)(接着シート2)を得た。得られた接着シート2を
実施例1と同様の条件で評価した結果を表1に示す。 (実施例3)実施例1において、合成例1で得られた2
−ニトロベンジルカルバミン酸誘導体を合成例2で得ら
れたアミンイミド化合物に変えた以外は実施例1と全く
同様の操作を行い、接着シート(接着層と粘接着層を併
せた厚みが51μm)(接着シート3)を得た。得られ
た接着シート3を実施例1と同様の条件で評価した結果
を表1に示す。 (実施例4)実施例3において、カバーフィルムを製造
例1で得られた基材フィルムを備えた膜厚が50μmの
Bステージ状態のフィルム状接着層(F−1)から製造
例2で得られた基材フィルムを備えた膜厚が50μmの
Bステージ状態のフィルム状接着層(F−2)に変えた
以外は実施例1と全く同様の操作を行い、接着シート
(接着層と粘接着層を併せた厚みが51μm)(接着シ
ート4)を得た。
【0059】得られた接着シート4を実施例1と同様の
条件で評価した結果を表1に示す。 (実施例5)実施例1において、合成例1で得られた2
−ニトロベンジルカルバミン酸誘導体を2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)−ブタノン−1(Ciba Speciality
Chemicals社製、商品名:イルガキュア36
9)に変えた以外は実施例1と全く同様の操作を行い、
接着シート(接着層と粘接着層を併せた厚みが51μ
m)(接着シート5)を得た。
【0060】得られた接着シート5を実施例1と同様の
条件で評価した結果を表1に示す。 (実施例6)実施例5において、カバーフィルムを製造
例1で得られた基材フィルムを備えた膜厚が50μmの
Bステージ状態のフィルム状接着層(F−1)から製造
例2で得られた基材フィルムを備えた膜厚が50μmの
Bステージ状態のフィルム状接着層(F−2)に変えた
以外は実施例1と全く同様の操作を行い、接着シート
(接着層と粘接着層を併せた厚みが51μm)(接着シ
ート6)を得た。
【0061】得られた接着シート6を実施例1と同様の
条件で評価した結果を表1に示す。 (比較例1)実施例1において、合成例1で得られた2
−ニトロベンジルカルバミン酸誘導体を除いた以外は実
施例1と全く同様の操作を行い、接着シート(接着層と
粘接着層を併せた厚みが51μm)(接着シート7)を
得た。
【0062】得られた接着シート7を実施例1と同様の
条件で評価した結果を表1に示す。 (比較例2)温度計、攪拌機及び塩化カルシウム管を備
えた500mlフラスコに、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン 41.05g
(0.1モル)及びN−メチル−2−ピロリドン150
gを仕込み攪拌した。ジアミンの溶解後、フラスコを氷
浴中で冷却しながら、1,10−(デカメチレン)ビス
(トリメリテート無水物)52.2g(0.1モル)を
少量ずつ添加した。室温で3時間反応させたのち、キシ
レン30gを加え、窒素ガスを吹き込みながら150℃
で加熱し、水と共にキシレンを共沸除去した。その反応
液を水中に注ぎ、沈殿したポリマーを濾別し、乾燥して
ポリイミド樹脂を得た。
【0063】このポリイミド樹脂50g、o−クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、商品
名:ESCN−195)10g、フェノールノボラック
樹脂(明和化成(株)製、商品名:H−1)5.3g、
テトラフェニルホシホニウムテトラフェニルボラート
(北興化学(株)製、商品名:TPPK)0.2gを、
溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン200g中に加
えて溶解させる。これを良く攪拌し、均一に分散させて
ワニスを得た。このワニスを、厚さ50μmのポリエチ
レンテレフタレート(帝人(株)製、テイジンテトロン
フィルム:G2−50)上に塗布し、150℃で20分
間加熱乾燥して、接着シート(接着層の厚みが50μ
m)(接着シート8)を得た。
【0064】得られた接着シート8を実施例1と同様の
条件で評価した結果を表1に示す。 (比較例3)実施例1において、カバーフィルムを製造
例1で得られた基材フィルムを備えた膜厚が50μmの
Bステージ状態のフィルム状接着層(F−1)から、厚
さ75μmの離型処理したポリエチレンテレフタレート
フィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、テイジンピ
ューレックス:S31)に変えた以外は実施例1と全く
同様の操作を行い、接着シート(粘接着層の厚みが1μ
m)(接着シート9)を得た。得られた接着シート9を
実施例1と同様の条件で評価した結果を表1に示す。
【0065】表1から、本発明の接着シートは耐熱性お
よび耐湿性に優れ、ダイシング時のチップ飛びも無く、
ピックアップ性も良好である。さらに、露光前後の接着
強度差が大きいため、作業条件の許容度が大きいため、
作業条件の許容度が大きく、作業性に優れるものであ
る。
【0066】
【発明の効果】本発明の接着シートは、ダイシング工程
ではダイシングテープとして、半導体素子と支持部材の
接合工程では接続信頼性に優れる接着剤として使用する
ことができ、また、半導体搭載用支持部材に熱膨張係数
の差が大きい半導体素子を実装する場合に必要な耐熱
性、耐湿性を有し、かつ作業性に優れるものである。ま
た、本発明の接着シートを使用した半導体装置の製造方
法は、製造工程を簡略化でき、しかも製造した半導体装
置は、半導体搭載用支持部材に熱膨張係数の差が大きい
半導体素子を実装する場合に必要な耐熱性、耐湿性およ
び作業性を兼ね備えるものである。
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る接着シートの基材フィルムを備
えた粘接着層の一例の断面図である。
【図2】 本発明に係る接着シートの基材フィルムを備
えた接着層の一例の断面図である。
【図3】 本発明の接着シートの一例の断面図である。
【図4】 本発明に係る接着シートに半導体ウエハを貼
着した状態を示す。
【図5】 本発明に係る接着シートを半導体ウエハのダ
イシング工程に用いた場合の説明図である。
【図6】 図5に示す工程の後、接着シートに、裏面か
ら放射線を照射した状態を示す。
【図7】 図6に示す工程の後、半導体素子をピックア
ップする工程を示す。
【図8】 ピックアップされた半導体素子と粘接着層を
示す。
【図9】 半導体素子を半導体素子搭載用支持部材に熱
圧着した状態を示す。
【符号の説明】
1…基材フィルム 2…粘接着層 3…接着層 4…基材フィルム 5…吸引コレット 6…半導体素子搭載用支持部材 A…半導体ウエハ A1、A2、A3…半導体素子 B…放射線
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/78 P Q (72)発明者 大久保 恵介 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 Fターム(参考) 4J004 AA02 AA11 AA13 AA17 AB01 AB05 AB06 CC02 CE01 FA05 4J040 EC001 EC002 EC061 EC062 EH031 EH032 HC01 HC03 HC09 HC17 HC22 HC23 HC24 HD05 JA09 JB02 JB07 JB09 KA16 LA06 LA08 NA07 NA20 PA42 5F047 BA21 BB19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)(A)ポリイミド樹脂、(B)エ
    ポキシ樹脂およびエポキシ樹脂硬化剤(C)放射線照射
    によって塩基を発生する化合物を含む粘接着層、および
    (2)(A)ポリイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂およ
    びエポキシ樹脂硬化剤含む接着層及び(3)基材を備え
    たことを特徴とする放射線重合性及び熱重合性接着シー
    ト。
  2. 【請求項2】 前記(1)粘接着層が、(A)ポリイミ
    ド樹脂を100重量部、前記エポキシ樹脂およびエポキ
    シ樹脂硬化剤を1〜200重量部、および(C)放射線
    照射によって塩基を発生する化合物0.01〜200重
    量部含有する、請求項1記載の接着シート。
  3. 【請求項3】 前記(2)接着層が、(A)ポリイミド
    樹脂を100重量部、前記エポキシ樹脂およびエポキシ
    樹脂硬化剤を1〜200重量部含有する、請求項1また
    は2記載の接着シート。
  4. 【請求項4】 前記(1)粘接着層、(2)接着層およ
    び(3)基材が、(3)基材/(1)粘接着層/(2)
    接着層の順で積層されている請求項1〜3のいずれか1
    項記載の接着シート。
  5. 【請求項5】 放射線の照射により、前記(1)粘接着
    剤層と(3)基材との間の接着力を制御する請求項1〜
    4のいずれか1項記載の接着シート。
  6. 【請求項6】 前記(1)粘接着層及び(2)接着層の
    膜厚の比が、(1)粘接着層/(2)接着層=0.01
    〜0.5である請求項1〜5のいずれか1項記載の接着
    シート。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか1項記載の接着シ
    ートを用いて、半導体素子と半導体搭載用支持部材とを
    接着した半導体装置。
  8. 【請求項8】 (1)請求項1〜6のいずれか1項記載
    の接着シートを、前記(2)接着層を介して半導体ウエ
    ハに貼り付ける工程と、(2)前記半導体ウエハをダイ
    シングして、粘接着層及び接着層付きする工程と、
    (3)ダイシング後において、前記接着シートに放射線
    を照射して前記粘接着層を硬化させ半導体素子を形成、
    その後前記基材を剥離する工程と、(4)前記粘接着層
    及び接着層付き半導体素子と半導体素子搭載用の支持部
    材とを、前記接着シートを会して接着する工程と、を含
    む半導体装置の製造方法。
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