JP2003268003A - 精製サイリウムシードガムの製造方法 - Google Patents

精製サイリウムシードガムの製造方法

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JP2003268003A JP2002072340A JP2002072340A JP2003268003A JP 2003268003 A JP2003268003 A JP 2003268003A JP 2002072340 A JP2002072340 A JP 2002072340A JP 2002072340 A JP2002072340 A JP 2002072340A JP 2003268003 A JP2003268003 A JP 2003268003A
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秀昌 東
Hirofumi Ninomiya
弘文 二宮
Mitsuo Morikawa
光雄 森川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タンパク質含量が低い精製サイリウムシードガ
ムの製造方法を提供する。 【解決手段】 サイリウム種皮(ハスク)またはその粉
砕物を、加水分解した後に、ケーキ濾過用濾過助剤を添
加することなく目開き100μm未満の濾材により濾過す
ることを特徴とする精製サイリウムシードガムの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、精製サイリウムシ
ードガムの製造方法に関する。本発明に係る製造方法に
より製造された精製サイリウムシードガムは、安定剤や
食物繊維素材等として、食品添加物、特定保健用食品の
原材料等として広く利用される。 【0002】 【従来の技術】サイリウム種皮(ハスク)を粉砕し、も
しくは、温水や熱水でサイリウム種皮(ハスク)から抽
出して得られるサイリウムシードガム(これらを総称し
てサイリウムと表すことがある)は、食物繊維の豊富
な、食品用素材として用いられて来た。近年、特にその
整腸作用および/またはコレステロール低減作用といっ
た機能により、サイリウムについては、厚生労働省から
表示を許可された特定保健用食品の原材料としての利用
が活発に行われている。 【0003】他方で、米国において、サイリウム種皮を
含む食品を摂取したことによりアナフィラキシーショッ
クを起こしたという症例報告(Kaplan M.J. Anaphylact
ic reactions to "Heartwise", [Letter] New Eng. J.
Med., 1990:323:1072-3)がなされて以来、日本国内に
おいても、サイリウムに不純物として含まれるタンパク
質によるアレルギーの発症が問題として取り上げられる
ようになってきた。また、この報告を受けて、厚生省生
活衛生局食品保健課長、食品化学課長より、サイリウム
を含有する食品又は添加物にあっては、高度に精製した
サイリウム製品を使用するよう関係営業者に対する指導
をお願する旨各自治体の衛生主管部(局)長宛に通知さ
れた(衛保第361号及び衛化第169号、平成9年12月2
6日)。 【0004】濾過による精製サイリウムシードガムの製
造方法としては、特開平1-197501号公報に、種子より剥
離したサイリウムハスクを熱水分散した後、ケーキ濾過
用濾過助剤を添加することなく30乃至150メッシュの網
あるいは同等の目開きを有する濾布を用いて濾過して不
溶解分を除去し、次いで濾液よりガム分を回収し乾燥、
粉砕することを特徴とする精製サイリウムガムの製造方
法が開示されている。この方法によりタンパク含量の低
い精製サイリウムシードガムを得ることが可能である
が、同明細書に開示された発明では、サイリウムガム濃
度1%以上のサイリウム熱水分散液を150メッシュ(目
開き100μm)より小さい目開きの濾材にて濾過すること
は非常に困難であった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術から、
タンパク質含量が低い精製サイリウムシードガムの、よ
り細かいメッシュサイズの濾材を用いた精製方法の提供
が課題となる。ここで、より細かい目開きの濾材が使用
可能となれば、当然のことながら、より精密な濾過が可
能となる。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の課題点に鑑み、タンパク含量が低い精製サイリウ
ムシードガムをより細かいメッシュサイズの濾材を用い
て表面濾過可能とする精製方法を見い出すべく鋭意検討
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
次の事項により特定することができる。 (1)サイリウム種皮(ハスク)またはその粉砕物を、
加水分解した後に、ケーキ濾過用助剤を添加することな
く目開き100μm未満の濾材により濾過することを特徴と
する精製サイリウムシードガムの製造方法。 【0007】 【発明の実施形態】本発明で用いられるサイリウム種皮
(ハスク)またはその粉砕物は、オオバコ科の植物 プ
ランタゴオバタ(Plantago ovata) の種子から得られ
る種皮(ハスク)またはその粉砕物であり、多糖類をそ
の主成分とするものである。本発明で用いられるサイリ
ウム種皮(ハスク)またはその粉砕物としては、サイリ
ウム、サイリウムハスク、サイリウムシードガム、イサ
ゴールとして市販されているものを挙げることができ
る。本発明で用いられるサイリウム種皮(ハスク)また
はその粉砕物の具体例として、ATLAS INDUSTRIES社(以
下、ATLAS社と略す)、SHRADDHA EXPORTS社、URVESH PS
YLLIUM INDUSTRIES LIMITED社等(何れもインド所在)
の製造・販売するサイリウムパウダー、サイリウムハス
クを挙げることができる。 【0008】本発明においては、いかなる粒度、グレー
ドのサイリウム種皮(ハスク)またはその粉砕物を用い
ても構わないが、ごみ等共雑物の少ないものが好まし
い。また、本発明で用いられるサイリウム種皮(ハス
ク)またはその粉砕物として、これらを、例えば酸や加
熱等によってわずかに処理し、これらの粘度を若干下げ
たものや、アルカリ性アルコール水溶液中にての加熱処
理により予めタンパク質を低減させたものも原料として
使用することができる。 【0009】本発明の製造方法に係る加水分解反応は、
上記のサイリウム種皮(ハスク)またはその粉砕物を溶
媒に分散もしくは溶解し、これに酵素を作用させる方法
(酵素法と表すことがある)、酸性条件下で加水分解す
る方法(酸加水分解法と表すことがある)または酵素法
と酸加水分解法とを組み合わせた方法(酵素/酸加水分
解法と表すことがある)等によって行うことができる。
酵素/酸加水分解法においては、酵素法を行った後に酸
加水分解法を行うことも、酸加水分解法を行った後に酵
素法を行うことも、酵素の至適pHが適合すれば、酵素
法と酸加水分解法とを同時に行うこともできる。 【0010】サイリウム種皮(ハスク)またはその粉砕
物を酵素法により加水分解を行う際に用いることのでき
る溶媒としては、水を挙げることができる。加水分解反
応を行なう際のサイリウム種皮(ハスク)またはその粉
砕物の使用量は、溶媒100質量部に対し、サイリウム
種皮(ハスク)またはその粉砕物は、一般的には、0.
1から5質量部であり、好ましくは0.1〜2質量部、
より好ましくは0.2〜1.5質量部である。前記の使
用量が、5質量部以下であれば得られる溶液の粘性が適
性な範囲となり操作性が悪化する虞がなく、0.1質量
部以上であれば生産性が低くなる虞もない。 【0011】本発明に用いることのできる、酵素は、前
述のサイリウム種皮(ハスク)またはその粉砕物の分散
液もしくは溶液の粘度を減じることができるものであれ
ば、種類、起源によらず如何なるものを用いてもよい。
例えば、夾雑タンパクを加水分解することで減粘効果の
ある、プロテアーゼと称される酵素群や、サイリウムを
加水分解することのできるペクチナーゼ、ヘミセルラー
ゼ等を用いることができる。これらの酵素は、単独で、
もしくは、至適pH、至適温度等酵素の適性を考慮し
て、2種以上の酵素を組み合わせて用いてもよい。 【0012】本発明に係る精製サイリウムシードガムが
主に食品または食品添加物として使用されるため、本発
明に用いる酵素は、精製サイリウムシードガム中に残留
した場合においても食品または食品添加物の製造に用い
ることが可能なものであることが望ましい。これらの点
から、本発明に用いることのできるプロテアーゼの好ま
しい具体例としては、例えば、プロテアーゼ M「アマ
ノ」、ウマミザイム、ニューラーゼF(以上、アマノエ
ンザイム製)、スミチーム AP、スミチーム LP(以上、
新日本化学工業製)、プロチンFA(大和化成製)等を挙
げることができる。また、ペクチナーゼの好ましい具体
例としては、例えば、ペクチナーゼPL「アマノ」、ペク
チナーゼG「アマノ」(以上、アマノエンザイム製)、
スミチームAP-2、スミチーム SPC(以上、新日本化学工
業製)、スクラーゼ S(三共製)等を、ヘミセルラーゼ
の好ましい具体例としては、例えば、ヘミセルラーゼ
「アマノ」90G(アマノエンザイム製)、スミチーム AC
H(新日本化学工業製)、ヘミセルラーゼ M(田辺製
薬)等を、挙げることができる。 【0013】本発明で用いる酵素の量は、精製度、比活
性等を考慮して任意に設定できるが、経済性あるいは製
品への酵素の混入の可能性を考慮すると必要最少限の量
が好ましく、サイリウム種皮(ハスク)またはその粉砕
物100質量部に対して、一般には、0.001〜2質
量部、好ましくは0.01〜1質量部である。 【0014】酵素法による加水分解反応の条件は、使用
する酵素の至適pH、至適温度等を考慮して適切な条件
を設定すればよいが、一般的には、pHは3〜10、好
ましくは5〜9、温度は、一般的には10〜90℃、好
ましくは20〜60℃である。pH調整は、酸性とする
ときは、塩酸、グルコノデルタラクトン等を、アルカリ
性とするときは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
を添加することにより容易に行うことができる。 【0015】酵素法による加水分解反応は、溶液の粘度
が1000 mPa・S(40℃、B型粘度計60rpm)以下となった
ときに停止すればよい。加水分解反応の停止は、アルコ
ールの添加、加熱等の方法で酵素を失活させることで行
う。精製工程の簡略化の上から、加熱法により加水分解
反応を停止させるのが好ましい。 【0016】酸加水分解法によりサイリウム種皮(ハス
ク)またはその粉砕物の加水分解を行う際に用いること
のできる溶媒としては、水を挙げることができる。酸加
水分解反応を行なう際のサイリウム種皮(ハスク)また
はその粉砕物の使用量は、前記酵素法と同じ程度とすれ
ばよい。 【0017】酸加水分解法に使用する酸としては、塩
酸、グルコノデルタラクトン等を挙げることができる。
上述したように、本発明に係る精製サイリウムシードガ
ムが主に食品または食品添加物として使用されるため、
これら酸も、精製サイリウムシードガム中に残存した場
合においても食品または食品添加物の製造に用いること
ができるものであることが望ましく、これを考慮して選
択するのが好ましい。これらの点から、上記の酸は、食
品添加物グレードであることが好ましい。本発明で用い
る酸の量は、用いる酸の濃度、pKa値に応じて、後述す
る酸加水分解反応の条件を充たすことができる様に、適
宜調整する。 【0018】酸加水分解反応の条件は、サイリウム種皮
(ハスク)またはその粉砕物を処理する時間、反応温度
等に依って任意に設定することができるが、一般的に
は、pHは2〜6、好ましくは3.5〜4.5、温度
は、一般的には60〜100℃、好ましくは85〜95
℃である。酸加水分解反応は、溶液の粘度が500 mPa・S
(75℃、B型粘度計30rpm)以下となったときに反応を
停止すればよい。酸加水分解反応は、上述の塩基性物質
を用いて液のpHを、一般的には6より大、好ましくは
6.5〜10、に調整する等の方法で停止させることが
できる。 【0019】サイリウム種皮(ハスク)またはその粉砕
物を酵素/酸加水分解法で加水分解する場合において
は、例えば、酵素法を行った後に酸加水分解法を行う場
合においては、酵素による加水分解反応は上述した酵素
法と同様にして行うことができる。酵素法による加水分
解反応は、溶液の粘度が1000 mPa・S(40℃、B型粘度
計60rpm)以下となるまで継続し、次いで、移行する酸
加水分解反応の条件にpHを調整し、酸加水分解温度ま
で加熱することにより酵素を失活させると共に、次の酸
加水分解法に移行する。酸加水分解法に移行後は、上述
した酸加水分解法と同様にして、加水分解反応を行えば
よい。 【0020】上記の加水分解反応により得られた反応物
(加水分解反応物と表すことがある)は、通常は、白〜
黄色の微濁の性状を有し、その粘度は、一般的には、50
0 mPa・S(75℃、B型粘度計30rpm)以下である。 【0021】加水分解反応物を、次いで、目開き100
μm未満の濾材を用いて濾過する。本発明の精製サイリ
ウムシードガムの製造方法においては、加水分解反応物
を、ケーキ濾過用濾過助剤を添加することなく目開き1
00μm未満の濾材により濾過する。ケーキ濾過用助剤
を添加することなく濾過を行うことにより、ケーキ濾過
に要するまでの減粘をすることなく濾過が可能となる。
濾材の材質は、濾過圧力に耐えるものであれば、特に限
定されない。一般には、目開き100μm未満の網ある
いは濾布等が濾材として好ましく用いられる。濾過方法
は、加圧濾過、減圧濾過、または加減圧なしの自然濾過
の何れを用いてもよい。濾過圧力は、加水分解反応物が
濾過できる程度のものであればよく、加水分解反応物の
性状によって適切な圧力を用いればよい。一般的には、
濾過圧力は大気圧〜1 MPaであり、濾過温度は、一般的
には、酵素法による加水分解の温度〜95℃である。 【0022】濾液からの精製サイリウムシードガムの回
収方法は、スプレードライ法、水親和性有機溶媒添加法
等の公知の方法を採用することができる。精製度の高い
製品を得るには、水親和性有機溶媒添加法が好ましい。
水親和性有機溶媒添加法に用いる水親和性有機溶媒は、
人体への安全性に問題なければ種類は問わないが、本発
明に係る精製サイリウムシードガムが主に食品又は食品
添加物用途等に使用されるため、その用に供するに足る
精製度のものであることが望ましい。水親和性有機溶媒
の具体例としては、エタノール、イソプロピルアルコー
ル等の水溶性アルコール等を使用することができる。濾
液に水親和性有機溶媒を添加すると、精製サイリウムシ
ードガムの沈澱物を得ることができる。また、少量の電
解質を加えること、および/またはpH調整により、沈
澱生成の効果を上げることができる。これにより、沈澱
生成に必要な水親和性有機溶媒量の低減が可能となる。 【0023】尚、本発明の精製サイリウムシードガムの
製造方法においては、処理の促進、および/または殺菌
の目的で、酵素を作用させる段階以外の各処理段階にお
いて、酸化剤等を適宜加えることもできる。さらに、処
理中の雑菌汚染防止等の目的で、エタノール等の有機溶
媒を加えてもよい。 【0024】スプレードライ法で得られた精製サイリウ
ムシードガム、水親和性有機溶媒添加法により得られた
沈澱物を回収し乾燥して得られた精製サイリウムシード
ガム等を、粉砕し、所望の精製サイリウムシードガムを
粉体として得ることができる。精製サイリウムシードガ
ムの沈澱物の乾燥は、所望の程度まで溶媒を除去するこ
とができる方法であればよく、例えば、加熱乾燥、減圧
乾燥、凍結乾燥、電磁波照射等の方法およびそれらを組
み合わせた方法を用いることができる。また、粉砕方法
は、特に限定されず、乾燥し固化した精製サイリウムシ
ードガムを粉体状にできるものであれば如何なる粉砕方
法を用いてもよい。 【0025】 【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。しかし、本発明はこれら実施例に基づき限定
的に解釈されるものではない。本実施例において、特記
しないかぎり、部および%は、それぞれ、質量部および
質量%を表す。 【0026】実施例1 塩酸でpH4.0に調整した2.5Lの水に25gのサイ
リウム(ATLAS社製)を分散し加熱昇温し、90℃
で3時間、pHを4.0に保ちながら攪拌して溶解し加
水分解反応を行なった。その後、水酸化ナトリウムを用
いてpHを8.0に戻し、容量が3.0L、濾過面積が
0.01m2のヌッチェ濾過試験器を用い、濾材を粗布
(目開き50μm)として、90℃の温湯でジャケット
保温しながら濾過圧力0.3MPaの条件で加水分解反
応物を加圧濾過した。濾過に要した時間は、45分であ
った。得られた精製サイリウムシードガム濾液に、1.
6質量倍の蒸留イソプロピルアルコール(純度85%)
を添加し精製サイリウムシードガムを沈澱させ、回収し
た。この沈澱物を加熱乾燥し、コーヒーミルで粉砕して
18.7gの精製サイリウムシードガムの粉末を得た。
得られた精製サイリウムシードガムのタンパク質含量は
0.21%であった。タンパク質含量は、セミミクロケル
ダール法で測定した。 【0027】実施例2 サイリウム(ATLAS社製)25gを水1.25Lに
分散し、pH調整は行わず、加熱昇温し90℃で1時間
攪拌して溶解させた。溶解後、冷水を加えて全量を2.
5Lにするとともに温度を50℃に調整した。これに酵
素「ウマミザイム」(天野製薬製)0.5gを撹拌しな
がら添加し、温度を50℃にて撹拌しながら5時間作用
させ加水分解反応を行なった。ここで、酵素添加前にp
H調整は行わなかったのは、用いた酵素の至適pHおよ
びpH安定性領域がサイリウムの1%溶液と同じ中性付
近である為である。その後、再び加熱昇温し、90℃で
1時間攪拌して酵素を失活させた。酵素を失活させた後
に水酸化ナトリウムを用いてpHを8.0に戻し、容量
が3.0L、濾過面積が0.01m2のヌッチェ濾過試験
器を用い、濾材を粗布(目開き50μm)として、90
℃の温湯でジャケット保温しながら濾過圧力0.5MP
aの条件で加水分解反応物を加圧濾過した。濾過に要し
た時間は、33分であった。濾過後、実施例1と同条件
にて沈澱、乾燥、粉砕の各処理をこの順に実施して、1
8.8gの精製サイリウムシードガムの粉末を得た。実
施例1と同様にしてタンパク質含量を測定した。得られ
た精製サイリウムシードガムのタンパク質含量は0.2
1%であった。 【0028】比較例1 サイリウム(ATLAS社製)25gを、pH調整を行
わなかったこと以外は実施例1と同様にして溶解した。
その後、実施例1と同条件にて濾過を試みたが、2時間
経過後も殆ど濾過されなかった。かろうじて得られた微
量の濾液から実施例1と同様にしてサイリウムの回収を
試みたが、規定量以上のイソプロピルアルコールを添加
してもサイリウムシードガムの沈殿は生じず、回収はで
きなかった。 【0029】 【発明の効果】本発明の精製サイリウムシードガムの製
造方法により、目開き100μm未満の細かいメッシュ
サイズの濾材を用いて、タンパク質含量が低い精製サイ
リウムシードガムを得ることが可能となった。本発明の
精製サイリウムシードガムの製造方法により得られる精
製サイリウムシードガムは、様々の食品への適用が可能
である。例えば、前述の特定保健用食品の如く、スナッ
ク麺(カップラーメン)、即席麺、シリアル(コーンフ
レーク等)、粉末清涼飲料やスナック菓子等に配合する
事も可能である。また、食品以外にも、本発明の製造方
法により得られる精製サイリウムシードガム自体の特異
なゲル物性および透明性を利用して、玩具、医薬品、医
薬部外品等およびその原材料への適用も可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 光雄 富山県富山市海岸通3番地 三菱レイヨン 株式会社富山事業所内 Fターム(参考) 4B018 MD37 ME04 ME11 MF01 MF12 4C090 AA04 BA92 BC10 BC12 CA01 CA04 CA06 CA10 CA15 CA18 CA19 CA31 CA33 CA43 DA11 DA22 DA26 DA27

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 サイリウム種皮(ハスク)またはその粉
    砕物を、加水分解した後に、ケーキ濾過用濾過助剤を添
    加することなく目開き100μm未満の濾材により濾過する
    ことを特徴とする精製サイリウムシードガムの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003265137A (ja) * 2002-03-15 2003-09-24 Mitsubishi Rayon Co Ltd 精製サイリウムシードガム、およびこれを用いた製品
JP2005330198A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd サイリウムシードガム

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