JP2003267875A - 軟膏製剤 - Google Patents

軟膏製剤

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JP2003267875A
JP2003267875A JP2002072101A JP2002072101A JP2003267875A JP 2003267875 A JP2003267875 A JP 2003267875A JP 2002072101 A JP2002072101 A JP 2002072101A JP 2002072101 A JP2002072101 A JP 2002072101A JP 2003267875 A JP2003267875 A JP 2003267875A
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ointment
ointment preparation
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cyclic
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JP2002072101A
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Hiroko Kato
博子 加藤
Yutaka Okumura
豊 奥村
Motoaki Gotou
元彰 後藤
Hidekazu Mafune
英一 真船
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Saitama Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Saitama Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 サイクリックAMP誘導体及びゲル化炭
化水素を含有することを特徴とする軟膏製剤。 【効果】 本発明の軟膏製剤は、優れた創傷治癒効果を
示し、サイクリックAMP誘導体の安定性に優れ、且つ
低温においても固化せずに使用性も良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイクリックAM
P誘導体を含有する軟膏製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラクデシンナトリウム(ナトリウム
6,2’−O−ジブチリルアデノシン−3’,5’−
サイクリックホスフェート)などのサイクリックAMP
誘導体は、褥瘡、熱傷などの皮膚潰瘍の治療に有用であ
る(特開昭63−107935号公報)。このサイクリ
ックAMP誘導体は、有効成分として外用剤、特に軟膏
製剤に使用されている。軟膏製剤中のサイクリックAM
P誘導体を長期間安定に保持するために、乾燥性を有す
る基剤が使用され、更にはこれに無機高分子を配合した
り、一定のpHの塩類が配合されている(特開平2−14
09号公報、特開平4−139129号公報、特開平5
−271080号公報など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの処方で軟膏製
剤中のサイクリックAMP誘導体の加水分解防止や低温
時での使用性は、ある程度は改善されたが未だ充分でな
く、また、創傷治癒効果の点においても、より優れた効
果をもつ軟膏製剤が求められている。
【0004】従って、本発明の目的は、創傷治癒効果に
優れ、サイクリックAMP誘導体の安定性が良好な、サ
イクリックAMP誘導体含有軟膏製剤を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上
記課題を解決すべく鋭意検討した結果、軟膏基剤として
油性基剤であるゲル化炭化水素を用いると、優れた創傷
治癒効果を有し、有効成分であるサイクリックAMP誘
導体の安定性に優れた軟膏製剤が得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、サイクリックAMP
誘導体及びゲル化炭化水素を含有することを特徴とする
軟膏製剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の軟膏製剤の有効成分であ
るサイクリックAMP誘導体としては、アデノシン−
3’,5’−サイクリックリン酸、N6−モノアシルア
デノシン−3’,5’−サイクリックリン酸、2’−O
−モノアシルアデノシン−3’,5’−サイクリックリ
ン酸、N6−2’−O−ジアシルアデノシン−3’,
5’−サイクリックリン酸及びこれらの8−メルカプ
ト、8−低級アルキルチオ、8−ベンジルチオ、8−ア
ミノ、8−ヒドロキシ、8−クロロ又は8−ブロモ置換
体並びに8−ベンジルチオ−N6−モノ低級アルキル
(又はモノアシル)アデノシン−3’,5’−サイクリ
ックリン酸などが挙げられる。ここでアシル基は炭素数
1〜8のアシル基、低級アルキル基は炭素数1〜8のア
ルキル基が好ましい。また、これら化合物は、生理学的
に許容される塩であってもよい。塩としては、ナトリウ
ム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム
塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩などが挙
げられ、ナトリウム塩が特に好ましい。サイクリックA
MP誘導体は、単独又は2種以上を併用して軟膏製剤中
に配合される。
【0008】サイクリックAMP誘導体としては、生理
学的に許容される塩であるのが好ましく、ナトリウム
6,2’−O−ジブチリルアデノシン−3’,5’−
サイクリックホスフェート(ブラクデシンナトリウ
ム)、ナトリウム 2’−O−ジブチリルアデノシン−
3’,5’−サイクリックホスフェート、ナトリウム
6−ブチリルアデノシン−3’,5’−サイクリック
ホスフェート、ナトリウムアデノシン−3’,5’−サ
イクリックホスフェート、8−ベンジルチオ−N 6−ブ
チリルアデノシン−3’,5’−サイクリックホスフェ
ート、8−ベンジルチオアデノシン−3’,5’−サイ
クリックホスフェートが好ましく、ナトリウム N6
2’−O−ジブチリルアデノシン−3’,5’−サイク
リックホスフェート等が特に好ましい。
【0009】本発明の軟膏製剤中にサイクリックAMP
誘導体の配合量は、1回の使用量との関係で適宜決定さ
れるが、通常、0.1〜15重量%が好ましく、特に
0.5〜10重量%が好ましい。
【0010】本発明の軟膏製剤に使用するゲル化炭化水
素は、流動パラフィン、パラフィン、イソパラフィン、
スクワラン、スクワレン、ポリブテン等の炭化水素をゲ
ル化したものである。特に、流動パラフィンをポリエチ
レンでゲル化したものが好ましく、例えば、流動パラフ
ィン(日局)を5〜10重量%のポリエチレンでゲル化
したプラスチベース、ゲル化炭化水素にグリセリン脂肪
酸エステルを加えて親水性を付与した親水ゲル化炭化水
素(プラスチベースハイドロフィリック)などが挙げら
れる。ゲル化炭化水素としては、親水性が付与されてい
ない親油性のゲル化炭化水素であるプラスチベースが特
に好ましい。
【0011】ゲル状炭化水素は、軟膏製剤を製造する際
に流動パラフィンなどの炭化水素及びポリエチレン末な
どのゲル化剤を60〜110℃、特に80〜100℃に
加温溶解させ、冷却して軟膏基剤としてから他の成分と
混合してもよい。この際ゲル化炭化水素中にゲル化剤が
0.1〜20重量%、特に5〜10重量%となるように
混合するのが好ましい。
【0012】本発明の軟膏製剤中にゲル化炭化水素の配
合量は、5〜99.9重量%、更に20〜99.5重量
%、特に60〜99重量%であるのが好ましい。
【0013】本発明の軟膏製剤は、これらの必須成分以
外に、特に添加剤などを配合しなくても優れた安定性を
有するが、更に、無機高分子を配合すると、サイクリッ
クAMP誘導体の安定性が改善され好ましい。無機高分
子としては、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ素
マグネシウム、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。
軟膏製剤中に無機高分子を配合する場合は、0.1〜2
0重量%が好ましく、特に1〜20重量%が好ましい。
【0014】また、無機酸塩を配合することにより、サ
イクリックAMP誘導体の安定性が改善され好ましい。
無機酸塩としては、リン酸、ホウ酸、硝酸などのナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、カルシウム、マ
グネシウムなどのアルカリ土類金属塩などが挙げられる
が、リン酸塩が好ましい。リン酸塩としては、リン酸ア
ルカリ金属塩が好ましく、特に無水リン酸二水素ナトリ
ウム塩、無水リン酸水素二ナトリウム塩などのリン酸ナ
トリウム塩が好ましい。軟膏製剤中に無機酸塩を配合す
る場合は、0.1〜20重量%が好ましく、特に1〜2
0重量%が好ましい。
【0015】本発明の軟膏製剤には、これらの成分の他
にデキストリン、乳糖などの他種安定化剤、界面活性
剤、抗酸化剤、保湿剤、防腐剤、着色剤、香料などを、
適宜その目的に応じて配合することができる。
【0016】本発明の軟膏製剤の粘度は、特に限定され
ないが、使用上の観点から25℃で1〜1000Pa・s
であるのが好ましく、特に5〜500Pa・sであるのが
好ましい。
【0017】本発明の軟膏製剤は、通常の軟膏の製造法
に従って製造される。例えば、サイクリックAMP誘導
体、ゲル状炭化水素及び適宜配合される他の成分を、必
要により加熱条件下で充分に混合又は練り合せて分散又
は溶解させた後、必要により冷却して軟膏製剤とする。
この混合又は練り合せは、攪拌機、ホモミキサーなどを
使用して行う。
【0018】このようにして製造された本発明の軟膏製
剤は、従来のポリエチレングリコールを主体とした吸水
性軟膏を、湿潤型皮膚疾患に適用したときに薬物放出が
速すぎるといった問題は発生せず、軟膏製剤は崩れるこ
となく、持続的に薬物が放出され、優れた創傷治癒効果
を示す。
【0019】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例により何ら制限されるものではな
い。
【0020】実施例1 アジホモミキサー(特殊機化工業社製、M型)を用い
て、窒素ガスでバブリングしながら、ゲル化炭化水素
(プラスチベース;大正製薬社製)97重量部を90℃
まで加温した後、ブクラデシンナトリウム3重量部を配
合し、均一になるまで攪拌した。その後、攪拌しながら
製剤の温度を37℃まで冷却して軟膏製剤を得た。この
軟膏製剤をチューブ容器に200g充填し、5℃に3時
間冷所保存したが、固化せず、軽く押すだけで容易にチ
ューブから出すことができた。また、容易に指に付け塗
布することができ、使用性も良好であった。
【0021】実施例2 ゲル化炭化水素(プラスチベース;大正製薬社製)の代
わりに、親水ゲル化炭化水素(親水性プラスチベース;
大正製薬社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法で
軟膏製剤を得た。
【0022】比較例1 アジホモミキサー(特殊機化工業社製、M型)を用い
て、窒素ガスでバブリングしながら、ポリエチレングリ
コール400を10重量部とポリエチレングリコール3
00を40重量部加え攪拌し、更にポリエチレングリコ
ール4000を28重量部加えた調製液を75℃まで加
温しながら攪拌溶解した。その後、無水リン酸二水素ナ
トリウム1重量部を加え、約20分間分散した。更に、
予め、ブクラデシンナトリウム3重量部を17重量部の
ポリエチレングリコール400中に溶解させ、更に乾燥
水酸化アルミニウムゲル1重量部及び香料を0.01重
量部分散させた予製液をアジホモミキサー内に投入し、
調製液を55℃まで上昇させ、約20分間攪拌した後、
攪拌しながら製剤の温度を37℃まで冷却して軟膏製剤
を得た。
【0023】<薬理試験:創傷治癒効果>遺伝的糖尿病
マウス(C57BL/KsJ−db/db、10週齢,
メス)の背部をカミソリで剃毛し、消毒後剪刀を用いて
筋膜を底面とする直径16mmの皮膚全層欠損創(2.0
cm2)を1個作製した。創面に各試料を80μg投与
し、その面を上からポリウレタン製テープで覆った。以
降3週目まで連日試料投与を行い、創面の写真撮影及び
製剤状態の観察を行った。創面積の測定は写真の画像を
もとに画像解析装置を用いて行った。各試料は各々7匹
のマウスで行った。
【0024】投与前の皮膚全層欠損創面積に対する投与
後の創面積比を図1に示す。また、創面に塗布投与した
軟膏製剤の状態を投与24時間後に肉眼観察した結果を
表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】これらの結果から、本発明の軟膏製剤は、
比較例1の軟膏製剤に比して、軟膏製剤の保形性が良
く、高い創傷治癒効果を示した。
【0027】<薬物安定性試験>実施例1及び比較例1
で得られた軟膏製剤をガラス容器に充填し、40℃で密
閉保存し、3箇月後のブクラデシンナトリウムの含有量
を高速液体クロマトグラフィー法で測定した。この結果
を表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】本発明の軟膏製剤中のサイクリックAMP
誘導体の安定性は、従来の軟膏製剤(比較例1)より、
極めて優れていた。
【0030】
【発明の効果】本発明の軟膏製剤は、優れた創傷治癒効
果を示し、サイクリックAMP誘導体の安定性に優れ、
且つ低温においても固化せずに使用性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】全層欠損創における創傷治癒効果を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 元彰 埼玉県春日部市南栄町8番地1 埼玉第一 製薬株式会社内 (72)発明者 真船 英一 埼玉県春日部市南栄町8番地1 埼玉第一 製薬株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA09 BB31 CC19 DD46 EE03 FF36 FF57 FF63 FF68 4C086 AA01 EA18 MA02 MA05 MA28 MA63 NA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイクリックAMP誘導体及びゲル化炭
    化水素を含有することを特徴とする軟膏製剤。
  2. 【請求項2】 サイクリックAMP誘導体を0.1〜1
    5重量%、及びゲル化炭化水素を5〜99.9重量%含
    有する請求項1記載の軟膏製剤。
  3. 【請求項3】 サイクリックAMP誘導体がナトリウム
    6,2’−O−ジブチリルアデノシン−3’,5’
    −サイクリックホスフェートである請求項1又は2記載
    の軟膏製剤。
JP2002072101A 2002-03-15 2002-03-15 軟膏製剤 Pending JP2003267875A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007063218A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Teika Seiyaku Kk 角膜疾患治療剤

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JP2007063218A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Teika Seiyaku Kk 角膜疾患治療剤

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