JP2001233772A - 外用剤組成物 - Google Patents

外用剤組成物

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JP2001233772A
JP2001233772A JP2000046376A JP2000046376A JP2001233772A JP 2001233772 A JP2001233772 A JP 2001233772A JP 2000046376 A JP2000046376 A JP 2000046376A JP 2000046376 A JP2000046376 A JP 2000046376A JP 2001233772 A JP2001233772 A JP 2001233772A
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Hiroyuki Kinoshita
裕之 木下
Michiko Nishizaki
美知子 西嵜
Naoki Akamatsu
直樹 赤松
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Taiho Pharmaceutical Co Ltd
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Taiho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステロイド系抗炎症薬を経時的に安定なもの
とし、皮膚炎等の治療に有用な外用剤を提供する。 【解決手段】アクリル酸重合物を含有する無水のステロ
イド系抗炎症薬組成物はステロイド系抗炎症薬の品質劣
化を起こさず、保存安定性が良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚炎等の皮膚疾
患の治療に有用な、ステロイド系抗炎症薬およびその安
定化に有効な量のアクリル酸重合物を含有する無水の外
用剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ステロイド系抗炎症薬は優れた抗炎症作
用を有し、外用剤として湿疹や皮膚炎等の治療に用いら
れている非常に有用な薬剤である。近年、これらステロ
イド系抗炎症薬においては、効力の優れたものが次々に
開発されており、薬剤の濃度が低くても十分な薬効を示
すものが多くなっている。
【0003】しかしながら、従来の技術ではステロイド
系抗炎症薬を低濃度で外用剤に配合した場合、保存安定
性が悪く、特に夏期等の高温状態においては、分解等に
よる品質劣化が免れない状況であった。
【0004】カルボキシビニルポリマーは、水、アルコ
ール類、グリコール類等の水性溶剤やジメチルホルムア
ミド等の溶剤との親和性が大きく、これら溶剤と混和
し、さらにアルカリで中和されることによって高粘度体
やゲルとなる性質がある。
【0005】この性質を利用し、カルボキシビニルポリ
マー等のアクリル酸重合体は、ゲル化剤または増粘剤と
して、液剤や貼付剤、ゲル剤、ローション剤、クリーム
剤、軟膏剤等の水性基剤の外用剤に多く用いられてき
た。
【0006】アクリル酸重合物を用いたステロイド系抗
炎症剤の安定性については例えば以下の5件の報告があ
る。
【0007】プロピレングリコール、水およびカーボポ
ール940でゲル化した酪酸ヒドロコルチゾンが60℃で分
解していくことが報告されている(Journal of Pharmac
eutical Sciences, 72(7), 776, 1983)。
【0008】特開平3-38524号公報では、カルボキシビ
ニルポリマー等の懸濁化剤、プロピレングリコール等の
多価アルコール及びステロイドとしてデプロドンプロピ
オネートを含有するローション剤が長期間保存後にも物
理化学的に安定であることが記載されている。
【0009】pH7.1のカーボポール934P水溶液中、37℃
で28日間放置したとき、プレドニゾロンは安定であった
が、酢酸プレドニゾロンは一部加水分解したことが報告
されている(Journal of Clinical Pharmacy and Thera
peutics, 15(5), 325, 1990)。
【0010】特開平5-148146号公報では、酢酸デキサメ
タゾン、ステロイド分解酵素に拮抗することによりステ
ロイドの作用を増強するグリチルレチン酸、水、グリコ
ール類、低級アルコール及びカルボキシビニルポリマー
を含み、pH4〜6に調整した水溶性ゲル外用剤が経時安定
性(40℃、6ヶ月)に優れることが記載されている。
【0011】特表平8-503951号公報では、水性媒質中
に、アミノステロイド、デキサメタゾン、ヒドロコルチ
ゾン等と、その安定化剤としてポリカーボフィル、カー
ボポール974P等のカルボキシ含有ポリマーと、可溶化剤
としてシクロデキストリンを含有する薬剤組成物が記載
されている。
【0012】しかしながら、いずれもアクリル酸重合物
を用いた含水系でのステロイドの安定化に関するもので
あり、アクリル酸重合物を用いた無水系でのステロイド
の安定化については知られていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、皮膚
炎等の皮膚疾患の治療に有用な、安定性に優れたステロ
イド系抗炎症薬の無水の外用剤組成物を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、驚くべきことに、アクリル酸重合物を配合した
油性基剤と、ステロイド系抗炎症薬とからなる無水組成
物において、ステロイド系抗炎症薬が著しく安定である
ことを見出し、本発明を完成するに到った。
【0015】すなわち、本発明は、ステロイド系抗炎症
薬およびその安定化に有効な量のアクリル酸重合物を含
有する無水の外用剤組成物に関する。詳細には、本発明
はステロイド系抗炎症薬、その安定化に有効な量のアク
リル酸重合物、油性基剤、および低級アルコールまたは
多価アルコールを含有する無水の外用剤組成物に関す
る。
【0016】また、本発明は、外用剤組成物中のステロ
イド系抗炎症薬を安定化する方法であって、ステロイド
系抗炎症薬と、その安定化に有効な量のアクリル酸重合
物とを混合して無水の組成物にすることからなる方法に
関する。詳細には、外用剤組成物中のステロイド系抗炎
症薬を安定化する方法であって、ステロイド系抗炎症薬
と、その安定化に有効な量のアクリル酸重合物と、油性
基剤、および低級アルコールまたは多価アルコールとを
混合して無水の組成物にすることからなる方法に関す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】ステロイド系抗炎症薬は、外用剤
として経皮投与可能であれば特に限定されないが、具体
例としてはヒドロコルチゾン、アムシノニド、プレドニ
ゾロン、メチルプレドニゾロン、ジフルコルトロン、デ
キサメタゾン、ベタメタゾン、ジフロラゾン、ジフルプ
レドナート、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセ
トニド、ハルシノニド、フルメタゾン、ブテソニド、モ
メタゾン、フルオシノロン、フルオメトロン、フルドキ
シコルチド、アルクロメタゾン、クロベタゾール、デプ
ロドン、ベクロメタゾン、クロベタゾン及びこれらのエ
ステル、ケタール、アセタール及びヘミアセタール誘導
体などが挙げられる。これらステロイド系抗炎症薬の誘
導体の具体例としては、酪酸ヒドロコルチゾン、酪酸プ
ロピオン酸ヒドロコルチゾン、吉草酸酢酸プレドニゾロ
ン、ファルネシル酸プレドニゾロン、酢酸メチルプレド
ニゾロン、吉草酸ジフルコルトロン、吉草酸デキサメタ
ゾン、酢酸デキサメタゾン、プロピオン酸デキサメタゾ
ン、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾ
ン、酪酸プロピオン酸ベタメタゾン、酢酸ジフロラゾ
ン、酢酸トリアムシノロン、ピバル酸フルメタゾン、フ
ランカルボン酸モメタゾン、プロピオン酸アルクロメタ
ゾン、プロピオン酸クロベタゾール、プロピオン酸デプ
ロドン、プロピオン酸ベクロメタゾン、酪酸クロベタゾ
ンが挙げられる。これらのうち、プロピオン酸デキサメ
タゾン及び酪酸ヒドロコルチゾンが好ましい。
【0018】ステロイド系抗炎症薬の配合量は所望の薬
効を奏するに充分な量であればよく、薬物の種類及び患
者の症状、体重等の条件によって異なるが、外用剤組成
物の全量に対して0.001〜5重量%が好ましい。
【0019】ステロイド系抗炎症薬は、予め溶解剤に溶
解させたものを用いて本発明の組成物を製造してもよ
い。溶解剤としては、炭酸プロピレン、サリチル酸グリ
コール、ベンジルアルコール、クロタミトン、オレイル
アルコール、ハッカ油、ユウカリ油、リモネン、イソプ
レゴール、l-メントール、ジイソプロパノールアミ
ン、アジピン酸ジイソプロピル、N-メチル-2-ピロリド
ン等が挙げられる。
【0020】本発明に用いられるアクリル酸重合物と
は、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、一部が架橋さ
れたポリアクリル酸又はその塩を意味するが、これらは
単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
これらアクリル酸重合物は通常の市販品を使用してもよ
い。
【0021】アクリル酸重合物の重量平均分子量は10万
〜1000万であり、カルボキシル基の含有量は50〜70%が
好ましく、58〜63%が更に好ましい。
【0022】ポリアクリル酸塩としては、ポリアクリル
酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム等のポリアクリ
ル酸の一価金属塩、ポリアクリル酸モノエタノールアミ
ン、ポリアクリル酸ジエタノールアミン、ポリアクリル
酸トリエタノールアミン等のポリアクリル酸のアミン
塩、ポリアクリル酸のアンモニウム塩などの1種または
2種以上を組み合わせてもよい。
【0023】一部が架橋されたポリアクリル酸として
は、例えばカーボポール(商品名:米国グッドリッチ社
製)、ハイブスワコー103、ハイビスワコー104、
ハイビスワコー105(商品名:和光純薬社製)のよう
なカルボキシビニルポリマー、カーボマー及びポリカー
ボフィルが挙げられ、これらのうちカルボキシビニルポ
リマーが好ましい。
【0024】アクリル酸重合物の配合量は、好ましくは
外用剤組成物の全量に対して0.001〜2重量%であり、よ
り好ましくは0.01〜0.5重量%であるが、組成物中のス
テロイド系抗炎症薬の種類や量又は目標とする安定化の
度合いにより適宜増減できる。
【0025】低級アルコールまたは多価アルコールとし
てはアクリル酸重合物を膨潤または溶解させることが可
能な溶媒であれば特に限定されない。
【0026】具体的には、低級アルコールとしては、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール等が挙げられる。
【0027】多価アルコールとしては、グリセリン、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレ
ングリコール等が挙げられる。
【0028】低級アルコール又は多価アルコールの配合
量はステロイド系抗炎症薬の種類、量等の条件によって
異なるが、外用剤組成物の全量に対して0.1〜5重量%が
好ましい。
【0029】本発明に用いられる油性基剤としては、水
を含まない医薬用外用剤や化粧品に用いられるものであ
れば問題なく使用可能である。
【0030】油性基剤の配合量は薬物の種類、量等の条
件によって異なるが、外用剤組成物の全量に対して75〜
99重量%が好ましい。
【0031】油性基剤には液体油脂が含まれる。液体油
脂としては、流動パラフィン、スクワラン、スクワレ
ン、オリーブ油、大豆油、ホホバ油、ナタネ油、ヒマシ
油等が挙げられる。
【0032】液体油脂の配合量はステロイド系抗炎症薬
の種類、量等の条件によって異なるが、外用剤組成物の
全量に対して5〜20重量%が好ましい。
【0033】本発明の油性基剤には、さらに、炭化水素
類、ゲル化炭化水素、高級アルコール、動植物性油脂
類、脂肪酸又は脂肪酸エステル類、界面活性剤等を用い
ることができる。
【0034】炭化水素類としては、ワセリン、パラフィ
ン、流動パラフィン等が挙げられる。ゲル化炭化水素と
しては、プラスチベース、ポロイド等が挙げられる。
【0035】高級アルコールとしては、セタノール、ス
テアリルアルコール等が挙げられる。
【0036】動植物性油脂類としては、スクワラン、ス
クワレン、ラノリン、ミツロウ、カルナウバロウ、オリ
ーブ油、大豆油、ホホバ油、ナタネ油、カカオ脂、パー
ム脂、ヤシ脂、牛脂、豚脂、硬化油、モクロウ、ヒマシ
油、ラノリン脂肪酸トリグリセライド、アマコールCA
B(登録商標、米国アマコール社製)等が挙げられる。
【0037】脂肪酸又は脂肪酸エステル類としては、オ
レイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ミリスチン
酸、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロ
ピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリ
スチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、ジメ
チルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸ミリスチル、フタ
ル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等が挙げられる。
【0038】界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン
脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。
好ましくは、モノステアリン酸グリセリンやモノステア
リン酸ソルビタンが挙げられる。
【0039】本発明の外用剤組成物には、前記成分に加
えて必要に応じて防腐剤、抗酸化剤、保湿剤等を適宜配
合することができる。
【0040】防腐剤としては、p-オキシ安息香酸のメチ
ルエステル、エチルエステル、プロピルエステル及びブ
チルエステル、チモール、イソプロピルメチルフェノー
ル等が挙げられる。
【0041】抗酸化剤としては、アスコルビン酸、ステ
アリン酸エステル、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチ
ルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル、トコフェ
ロール、酢酸トコフェロール、エデト酸二ナトリウム、
ピロ亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。
【0042】保湿剤としては、リン脂質、尿素、ヒアル
ロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、乳
酸塩、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリ
コール、1,4-ブチレングリコール、ジグリセリン、トリ
グリセリン等のポリグリセリン、グルコース、マルトー
ス、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、フラクトー
ス、エリスリトール、澱粉分解糖、アロエエキス、シソ
葉エキス等が挙げられる。
【0043】本発明の外用剤組成物は、例えば、油性基
剤に低級アルコール又は多価アルコールを混合して70〜
80℃で加熱攪拌した後に60℃以下に保ち、これにステロ
イド系抗炎症薬の溶解剤中溶液を加え、さらに液体油脂
中に分散させたアクリル酸重合物の分散液を加えて攪拌
混合することにより製造することができる。
【0044】本発明の外用剤組成物中のステロイド系抗
炎症薬を安定化する方法は、ステロイド系抗炎症薬と、
その安定化に有効な量のアクリル酸重合物を混合して無
水の組成物にすることからなる。代表的な方法において
は、ステロイド系抗炎症薬がプロピオン酸デキサメタゾ
ン又は酪酸ヒドロコルチゾンであり、アクリル酸重合物
がカルボキシビニルポリマーである。また、その配合量
は外用剤組成物の全量に対してステロイド系抗炎症薬が
0.001〜5重量%、アクリル酸重合物が0.001〜2重量%の
量で使用する。
【0045】ステロイド系抗炎症薬を外用剤組成物とし
て使用する際の薬学的投与形態としては、例えば軟膏
剤、ゲル、クリーム、貼付剤のいずれでもよいが、軟膏
剤が好ましい。これらの投与形態はそれぞれ当業者に公
知慣用の製造方法により製造できる。
【0046】軟膏剤を調製する場合は、必要に応じて上
記の抗酸化剤、保湿剤、溶解剤等が配合され、常法によ
り製剤化される。
【0047】ゲルを調製する場合は、必要に応じて上記
の保湿剤等が配合され、常法により製剤化される。
【0048】クリームを調製する場合は、必要に応じて
上記の防腐剤、保湿剤等が配合され、常法により製剤化
される。
【0049】貼付剤を製造する場合は、通常の支持体に
前記軟膏の他、ゲル、クリーム等を常法により塗布すれ
ばよい。支持体としては綿、スフ、化学繊維からなる織
布、不織布や軟質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレ
タン等のフィルムあるいは発泡体シートが使用できる。
【0050】さらに、本発明の外用剤には、抗生物質、
抗ヒスタミン剤、殺菌剤、鎮痒剤、ビタミン類等の佐薬
を1つ以上組み合わせて配合することもできる。
【実施例】以下、本発明の外用剤組成物について、実施
例及び試験例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発
明はこれらにより限定されるものではない。なお、実施
例における外用剤はいずれも真空乳化装置T.K.アヂ
ホモミクサー(特殊機化工業(株)製)の撹拌槽中で各
成分を攪拌混合することにより製造した。
【0051】実施例1 下記成分を混合し、軟膏状の外用剤を製造した。
【0052】撹拌槽にワセリン、パラフィン、モノステ
アリン酸グリセリン、ジブチルヒドロキシトルエン、プ
ロピレングリコールを投入して70〜80℃で加熱攪拌
した。この混合物を60℃以下に保ち、これに炭酸プロ
ピレンに溶解したプロピオン酸デキサメタゾンの溶液を
投入し、さらに予め流動パラフィンにカルボキシビニル
ポリマーを分散させた液を撹拌しながら徐々に投入し、
撹拌混合した。これを室温まで冷却し、軟膏剤を得た。
【0053】実施例2 下記成分を混合し、軟膏状の外用剤を製造した。
【0054】パラフィンの代わりにアマコールCABを
用いて実施例1と同様の操作を行った。
【0055】実施例3 下記成分を混合し、軟膏状の外用剤を製造した。
【0056】撹拌槽にワセリン、モノステアリン酸ソル
ビタン、ジブチルヒドロキシトルエン、プロピレングリ
コールを投入して70〜80℃で加熱攪拌した。この混
合物を60℃以下に保ち、これに炭酸プロピレンに溶解
した酪酸ヒドロコルチゾンの溶液を投入し、さらに予め
流動パラフィンにカルボキシビニルポリマーを分散させ
た液を撹拌しながら徐々に投入し、撹拌混合した。これ
を室温まで冷却し、軟膏剤を得た。
【0057】試験例 比較例1(実施例2で、カルボキシビニルポリマーを投
入しない場合) 下記成分を混合し,軟膏状の外用剤を製造した.
【0058】撹拌槽にワセリン、アマコールCAB、モ
ノステアリン酸グリセリン、ジブチルヒドロキシトルエ
ン、プロピレングリコールを投入して70〜80℃で加
熱攪拌した。この混合物を60℃以下に保ち、これに炭
酸プロピレンに溶解したプロピオン酸デキサメタゾンの
溶液を投入し、さらに流動パラフィンを撹拌しながら徐
々に投入し、撹拌混合した。これを室温まで冷却し、軟
膏剤を得た。
【0059】比較例2(実施例2で、カルボキシビニル
ポリマー及びジブチルヒドロキシトルエンを投入しない
場合) 下記成分を混合し,軟膏状の外用剤を製造した.
【0060】撹拌槽にワセリン、アマコールCAB、モ
ノステアリン酸グリセリン、プロピレングリコールを投
入して70〜80℃で加熱攪拌した。この混合物を60
℃以下に保ち、これに炭酸プロピレンに溶解したプロピ
オン酸デキサメタゾンの溶液を投入し、さらに流動パラ
フィンを撹拌しながら徐々に投入し、撹拌混合した。こ
れを室温まで冷却し、軟膏剤を得た。
【0061】上記実施例1〜2及び比較例1〜2に示した
処方で製造した製剤を、それぞれ40℃の一定温度下に一
定期間保存した後にステロイド系抗炎症薬の含量を測定
して残存率を算出した結果を表1に示した。
【0062】試験開始時の含量及び40 ℃4ヶ月後の含
量:(有効成分の実測値の製剤単位あたりの量/有効成
分の製剤単位あたりの理論量)×100
【0063】残存率:(40 ℃4ヶ月後の含量/試験開始
時の含量)×100
【0064】
【表1】
【0065】この結果から明らかなように、比較例1〜
2では4ヶ月後において明らかに含量が低下しているの
に対し、本実施例1〜2の外用剤はほとんど含量が低下し
ておらず、本実施例の外用剤は優れた保存安定性を示し
ていた。
【0066】
【発明の効果】本発明のステロイド系抗炎症薬の無水の
外用剤は長期に渡ってステロイド系抗炎症薬の品質劣化
が起こらず、保存安定性が良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 29/00 A61P 29/00 Fターム(参考) 4C076 AA08 BB31 CC04 DD34 DD38 DD39 DD46 EE09Q FF36 FF63 4C086 DA10 MA02 MA05 MA28 MA63 NA03 ZA89 ZB11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステロイド系抗炎症薬およびその安定化
    に有効な量のアクリル酸重合物を含有する無水の外用剤
    組成物。
  2. 【請求項2】 ステロイド系抗炎症薬がヒドロコルチゾ
    ン、アムシノニド、プレドニゾロン、メチルプレドニゾ
    ロン、ジフルコルトロン、デキサメタゾン、ベタメタゾ
    ン、ジフロラゾン、ジフルプレドナート、トリアムシノ
    ロン、トリアムシノロンアセトニド、ハルシノニド、フ
    ルメタゾン、ブテソニド、モメタゾン、フルオシノロ
    ン、フルオメトロン、フルドキシコルチド、アルクロメ
    タゾン、クロベタゾール、デプロドン、ベクロメタゾ
    ン、クロベタゾン及びこれらのエステル、ケタール、ア
    セタール及びヘミアセタール誘導体よりなる群から選ば
    れる請求項1に記載の外用剤組成物。
  3. 【請求項3】 ステロイド系抗炎症薬がプロピオン酸デ
    キサメタゾン又は酪酸ヒドロコルチゾンである請求項1
    に記載の外用剤組成物。
  4. 【請求項4】 アクリル酸重合物がカルボキシビニルポ
    リマーである請求項1〜3のいずれか一つに記載の外用
    剤組成物。
  5. 【請求項5】 外用剤組成物の全量に対する配合量がス
    テロイド系抗炎症薬:0.001〜5重量%、アクリル酸重合
    物:0.001〜2重量%である請求項1〜4のいずれか一つ
    に記載の外用剤組成物。
  6. 【請求項6】 製剤の剤形が軟膏剤である請求項1〜5
    のいずれか一つに記載の外用剤組成物。
  7. 【請求項7】 外用剤組成物中のステロイド系抗炎症薬
    を安定化する方法であって、ステロイド系抗炎症薬およ
    びその安定化に有効な量のアクリル酸重合物を混合して
    無水の組成物にすることからなる方法。
  8. 【請求項8】 ステロイド系抗炎症薬がプロピオン酸デ
    キサメタゾン又は酪酸ヒドロコルチゾンである請求項7
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 アクリル酸重合物がカルボキシビニルポ
    リマーである請求項7または8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 外用剤組成物の全量に対する配合量が
    ステロイド系抗炎症薬:0.001〜5重量%、アクリル酸重
    合物:0.001〜2重量%である請求項7〜9のいずれか一
    つに記載の方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006028124A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Iwaki Seiyaku Co Ltd 油脂性軟膏剤
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JP7512365B2 (ja) 2018-10-02 2024-07-08 岩城製薬株式会社 油性外用液

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