JP2003266957A - 熱転写記録方法、熱転写記録媒体、および画像印画体 - Google Patents

熱転写記録方法、熱転写記録媒体、および画像印画体

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JP2003266957A
JP2003266957A JP2002066847A JP2002066847A JP2003266957A JP 2003266957 A JP2003266957 A JP 2003266957A JP 2002066847 A JP2002066847 A JP 2002066847A JP 2002066847 A JP2002066847 A JP 2002066847A JP 2003266957 A JP2003266957 A JP 2003266957A
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太郎 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ライン型感熱印字ヘッドの1度の熱印加で、高
画質のフルカラー画像印画体を、簡易な機構のプリンタ
で、インクリボンを無駄にせず、印画時間も短縮でき、
かつ、大面積画像も容易に印画ができる熱転写記録方
法、熱転写記録媒体、および画像印画体を提供する 【解決手段】基材の一方の面に、少なくともイエロー、
マゼンタ、シアンの熱昇華性インキ層の領域パターン
を、熱転写記録媒体の、印画動作方向および印画動作と
直角方向に対して、ライン型感熱印字ヘッドの発熱素子
の、印画動作方向および印画動作と直角方向のそれぞれ
の寸法の、整数倍で繰り返えし設けた熱転写記録媒体
と、被転写体とを、ライン型感熱印字ヘッドとプラテン
ローラとの間に挟持し、前記ライン型感熱印字ヘッドの
1度の熱印加により、前記熱昇華性インキ層中の染料を
被転写体へドット状に転写転移させることを特徴とする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写プリンタに
よる印画方法に関し、更に詳しくは、ライン型感熱印字
ヘッドの1度の熱印加でフルカラー画像を印画できる熱
転写記録方法、熱転写記録媒体、および画像印画体に関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来、熱転写プリンタによるフルカラー画
像の熱転写記録(印画方法)は、全幅が1つの領域で、
分色された3原色のイエロー、マゼンタ、シアンのイン
キ面が、印画進行方向に繰り返された熱転写記録媒体
(インクリボン)を用いる。該インクリボンは、分色さ
れた3原色、すなわち、まず、イエローを熱転写し被転
写体のみを元の位置へ戻して、続いて、マゼンタを熱転
写し再び被転写体のみを元の位置へ戻して、次にシアン
を熱転写する。それぞれの3色の画像を、順次3回も繰
り返す面順次方式で、印画する方法が、知られている。
しかしながら、被転写体の受像層面は、少なくとも3回
は走査されるので、1枚のフルカラー画像印画体を得る
ために、時間がかかり、一旦転写して被転写体へ転移し
た染料が次の色を転写する際に該インクリボンの方へ逆
転写する所謂バックトラップ現象が生じて印画濃度が低
下するという問題がある。また、通常、画質を向上させ
るために、イエロー、マゼンタ、シアンに、ブラックイ
ンキ、さらには表面保護のための耐熱保護層をも、加え
る場合も多く、より長い印画時間を要するという欠点も
ある。。さらに、フルカラー画像の印画の際には、被転
写体を1色印画する毎にプリンタ内へ引き戻して、印画
位置を合わせるので、プリンタに複雑な機構と精度が要
求されて、プリンタのコスト高要因となる。さらに、イ
ンクリボンによる制約も大きく、得ようとする画像面積
の大きさとインキ層の塗布領域の大きさとを同一にしな
いと、余白部分のインクリボンが無駄になったり、大き
な画像面積の場合には、印画自体ができないという問題
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はこの
ような問題点を解消するためになされたものである。そ
の目的は、ライン型感熱印字ヘッドの1度の熱印加でフ
ルカラー画像を印画できる熱転写記録方法、熱転写記録
媒体、および画像印画体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明に係わる熱転写記録方法は、基材
の一方の面に熱昇華性インキ層を設けた熱転写記録媒体
と、被転写体とを、ライン型感熱印字ヘッドとプラテン
ローラとの間に挟持し、前記ライン型感熱印字ヘッドの
熱印加により、前記熱昇華性インキ層中の染料を被転写
体へドット状に転写転移させて、画像を印画する熱転写
記録方法において、上記熱昇華性インキ層の領域が、少
なくともイエロー、マゼンタ、シアンからなるようにし
たものである。本発明によれば、ライン型感熱印字ヘッ
ドの1度の熱印加でフルカラー画像を印画する熱転写記
録方法が提供される。
【0005】請求項2の発明に係わる熱転写記録媒体
は、昇華性インキ層の領域パターンが、熱転写記録媒体
の印画動作の方向には連続したストライプ状で、かつ、
熱転写記録媒体の印画動作と直角方向には、ライン型感
熱印字ヘッドの発熱素子の幅の整数倍で繰り返されてい
るようにしたものである。本発明によれば、ライン型感
熱印字ヘッドの1度の熱印加でフルカラー画像を印画す
る熱転写記録方法が提供される。請求項3の発明に係わ
る熱転写記録媒体は、上記熱昇華性インキ層の領域パタ
ーンの色調が、イエロー、マゼンタ、シアンからなり、
また、請求項4の発明に係わる熱転写記録媒体は、イエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックであるようにしたも
のである。本発明によれば、フルカラー画像、またはメ
リハリの利いた高画質なフルカラー画像が印画できる熱
転写記録媒体が提供される。
【0006】請求項5の発明に係わる熱転写記録媒体
は、熱昇華性インキ層の領域パターンが、熱転写記録媒
体の、印画動作方向および印画動作と直角方向に対し
て、ライン型感熱印字ヘッドの発熱素子の、印画動作方
向および印画動作と直角方向のそれぞれの寸法の、整数
倍で繰り返されし、請求項6の発明では、上記熱昇華性
インキ層の領域パターンの色調が、イエロー、マゼン
タ、シアンからなり、また、請求項7の発明では、イエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックであるようにしたも
のである。本発明によれば、フルカラー画像、またはメ
リハリの利いた高画質なフルカラー画像が印画できる熱
転写記録媒体が提供される。
【0007】請求項8の発明に係わる画像印画体は、請
求項2〜7のいずれかに記載の熱転写記録媒体を用い
て、請求項1に記載の熱転写記録方法で、被転写体へフ
ルカラー画像を印画し、請求項9の発明では、上記画像
印画体の、画像面へ熱転写記録方法で保護層を設けるよ
うにしたものである。本発明によれば、表面が傷付きに
くく、また、光沢やマット調などの希望する外観のフル
カラー画像印画体が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様につい
て、図を参照して説明する。図1は、熱転写プリンタの
感熱印字ヘッドを用いた印字部の模式的な断面図であ
る。 (熱転写プリンタ)熱転写プリンタは、感熱印字ヘッド
(以下、プリンタヘッドと称す)11とプラテンローラ
12とが対向し、これらの間に、基材シート1Aへ熱昇
華性インキ層1Bを設けた熱転写記録媒体1(以下、イ
ンクリボンと称す)と、紙2A上に受像層2Bを設けた
被転写体2とが挟持されている。これらは、回転するプ
ラテンローラ12によって、プリンタヘッド11に押し
付けられて、回転に応じて走行する。インクリボンの熱
昇華性インキ層1Bと、被転写体2の受像層2Bと、が
相対している。
【0009】(プリンタヘッド)そして、プリンタヘッ
ド11の画像に応じた発熱素子が発熱して、選択的に加
熱されたインキ層1B中の転写染料が、被転写体2の受
像層2Bにドット状に転写され、所定の画像が熱転写記
録(印画)される。該印画の方式にはシリアル方式とラ
イン方式がある。シリアル方式は、被転写体2の走行方
向と直角の方向にプリンタヘッドが走査されて、1行毎
に印画される。ライン方式は、走行方向と直角の方向に
列状で複数の発熱素子群を有するライン型プリンタヘッ
ドを用いて、該ライン型プリンタヘッド11を被転写体
2の走行方向に沿って固定し、印画動作(インクリボン
と被転写体とが走行)しながら、所定の発熱素子だけを
発熱させて、幅方向全面に画像が印画されて行く。従来
は、この印画動作を少なくともイエロー(Yと略す場合
もある)、マゼンタ(Mと略す場合もある)、シアン
(Cと略す場合もある)の3回を行う必要があった。と
ころが、本発明によれば、本発明の熱転写記録媒体を用
い、ライン方式で熱転写プリントすることで、たった1
回の印字操作で、フルカラー画像を印画することができ
る。当然、単色、多色印画もできる。
【0010】図2は、ライン型プリンタの印字部の模式
的な斜視図である。 (ライン型プリンタ)ライン型プリンタ10は、印字す
る幅と同じかまたは印字幅よりも幅の広いプリンタヘッ
ド11と、プラテンローラ12と、インクリボン1およ
び被転写体2を、繰り出し取り出す機構を有している。
プリンタヘッド11とプラテンローラ12との間に、印
字幅と同じかまたは印字幅よりも幅の広いインクリボン
1と被転写体2とを挟持し、プリンタヘッド11の印字
幅に並んでいる発熱素子が、所定の画像に応じて、発熱
し印画動作(送り)方向の1ドット分を印字した後、1
ドットだけインクリボン1と被転写体2を送り、この印
画動作を連続して行うプリンタである。
【0011】(プリンタヘッド)プリンタヘッド11
は、レーザヒートモード熱ヘッド、光熱記録ヘッド、サ
ーマルヘッドなどある。レーザヒートモード熱ヘッド
は、レーザ光源から画像信号に応じたレーザ光を透明支
持体を介して、インクリボン1へ照射し、このレーザを
吸収したインクリボンが発熱して、該インクリボン1の
インキが被転写体2に転写転移することにより、画像が
印画される(特開平4−201485号公報参照)。光
熱記録ヘッドは、光照射により導電化して発熱する光導
電層と発熱層の2層構造、または光導電発熱層の1層か
らなる光導電発熱層と、該光導電発熱層を挟むように配
設され、かつ所定の電圧が印加される一対の電極層とか
ら基本的に構成されるヘッドで、光源からレーザ光など
を画像信号に応じて光照射し、この光照射された部位の
光導電発熱層における発熱層または光導電発熱層が発熱
して、インクリボン1のインキを被転写体2に転写する
ことにより、画像を印画する(特開昭62−53853
号公報参照)。
【0012】サーマルヘッドは、画像信号に応じてドッ
ト状の発熱素子を発熱させて、インクリボン1のインキ
層中の染料を被転写体2に転写することにより、画像を
印画する、最も一般的なプリンタヘッドである。本発明
ではいずれのプリンタヘッドでもよく、該プリンタヘッ
ドの解像度は400dpi以上の解像度を持つ高精細型
プリンタヘッドが適用でき、好ましくは、600dpi
以上である。600dpiであれば、3色に振り分けて
も200dpiの解像度のフルカラー画像が得られる。
該高精細型プリンタヘッドは、ヘッドの構造や配置を工
夫したもので、特開平8−39853号および特開平1
0−230634号公報などで開示されている。
【0013】図3は、従来の面順次方式に使用する熱転
写記録媒体の平面図である。 (フルカラーの説明)図3に示される面順次方式の熱転
写記録媒体(インクリボン)は、複数の色からなるフル
カラーの転写像を形成するためのものである。該インク
リボンは、基材シート上の幅一杯の異なる色調の熱昇華
性インキ層の塗布領域からなる面ユニット1Uが、熱転
写記録媒体の長さ方向に繰り返し並べて配置されてい
る。該面ユニット1Uは、例えば、イエローのインキ層
の塗布領域1Y、マゼンタのインキ層の塗布領域1M、
シアンのインキ層の塗布領域1Cからなっている。この
インクリボンは、例えば、イエローインキ、マゼンタイ
ンキ、シアンインキを、被転写体の同じ画像位置へ、順
次重ねて熱転写で転移させて、これらの減法混色により
カラー画像を形成するものである。また、通常、ブラッ
クインキ(Kと略す場合もある)、透明保護インキ(O
Pインキ、オーバープリントインキと略す場合もある)
も、加えられる場合がある。
【0014】図4は、本発明の1実施例を示す熱転写記
録媒体の平面図である。 (YMCKストライプ)図4に示す熱転写記録媒体は、
本発明の1実施例であり、これに限定されるものではな
い。図4では、イエローのインキ層の塗布領域21Y、
マゼンタのインキ層の塗布領域21M、シアンのインキ
層の塗布領域21Cからなり、それぞれが印画動作方向
にストライプ状を形成している。該インキ層のストライ
プ3列が、列状ユニット21Uを構成し、該列状ユニッ
ト21Uが熱転写記録媒体の幅方向に繰り返し配置され
ている。また、画質を向上させるために、ブラックイン
キ列を列状ユニット21U内に加えてもよい。ブラック
インキ列を加えると、メリハリの効いた、コントラスト
のある高画質な画像が印画できて好適である。1列のス
トライプ状インキ層の幅は、ライン型感熱印字ヘッドの
発熱素子の幅に対応し、該幅の1または整数倍である。
該幅は小さければ小さい程解像度が向上し、10〜10
0μm、好ましくは20〜50(600dpi)μmで
ある。
【0015】図5は、本発明の他の実施例を示す熱転写
記録媒体の平面図である。 (YMCKドット)図5は、本発明の他の実施態様を示
している。図5では、イエローのインキ層の塗布ドット
31Y、マゼンタのインキ層の塗布ドット31M、シア
ンのインキ層の塗布ドット31Cを形成している。それ
ぞれの色のドットが列をなして、列状ドットユニット3
1Uを構成し、該列状ドットユニット31Uが、熱転写
記録媒体の幅方向に繰り返し配置されている。1つのイ
ンキ層ドットの直径は、ライン型感熱印字ヘッドの発熱
素子の幅に対応し、該幅の1または整数倍である。該直
径は小さければ小さい程解像度が向上し、10〜100
μm、好ましくは20〜50μmである。
【0016】(YMCKの配置)本発明のインクリボン
のインキ層配置は、イエロー、マゼンタ、シアンの順で
説明したが、これに限定されるものではない。また、図
5の例では、イエロー、マゼンタ、シアンが同一色で列
をなすと説明したが、列のストライプ方向にイエロー、
マゼンタ、シアンを交互に配置しても良い。さらに、ド
ットの配置は、図5の例によらず、網の目状、市松模様
状、千鳥状などの規則性にもとずいて配置しても良い。
ドットの形状は、円形に限らず、例えば、楕円形、小判
形、正方形、長方形、多角形、菱形なども適用できる。
また、イエロー、マゼンタ、シアンの3色で、通常、フ
ルカラーの転写画像を得られるが、特に高品質の画像を
要求される場合には、該3色に加えてブラックインキ
層、淡赤インキ層、淡青インキ層などが、ユニットに追
加配置しても良い。
【0017】(見当マーク)さらに、図4および図5に
図示したように、見当マーク30(レジスタマークとも
いう)を設けても良い。見当マーク30は、高品質で精
度の高いフルカラー画像の印画を行うために、インクリ
ボンの画像の印字に影響のない部分へ印刷すればよい。
通常は、インキ層の形成と同時に行われる。該見当マー
ク30をプリンタ10に設置したセンサで検出して、イ
ンクリボンの位置を修正したり、または、位置ずれにあ
わせて画像信号を修正したりする。このようにすること
で、高品質で精度の高いフルカラー画像が印画できる。
【0018】図6は、本発明の他の実施例を示す熱転写
記録媒体の平面図である。 (OP層)さらに本発明で得た画像を保護し、光沢など
の外観の見栄えを良くするために、耐熱保護層や光沢層
などのOPインキを、画像面へオーバープリントして設
けても良い。該オーバープリントは、フルカラー画像を
印画した後に、オフラインで設けても良いが、画像の印
画とOPインキ層を、同時に面順次方式で設けても良
い。オフラインで行う場合には、公知のオフセット印
刷、スクリーン印刷、ビニール引き、プリントラミなど
が適用できる。好ましくは、画像の印画とOPインキ層
を、インラインで面順次方式で設ける。このために、図
4および図5では、基材シート1Aのイエロー、マゼン
タ、シアンの塗布領域がストライプまたはドットの列状
をなしているが、図6のように基材シートの印画動作
(流れ)方向に、該ストライプまたはドットの列を途切
れさせて、途切れて空いた部分に、OPインキ層21O
を設けても良い。この場合には、フルカラー画像を印画
した後に、画像印画体(被転写体)を、もう一度元の印
画位置まで引き戻して、OPインキ層21Oを転写転移
させる。このために、2回の印画動作となるが、全色を
面順次方式で行うは、短時間で印画できる。また、OP
インキは熱昇華型インキではなく、公知の熱溶融型イン
キが適用できる。
【0019】図7は、本発明の1実施例を示す熱転写シ
ートの断面図である。 (インクリボン)図7に図示したインクリボン1は、基
材シート1Aと、基材の一方の面に熱昇華性インキ層1
Bを、基材シート1Aのもう一方の面に、必要に応じて
耐熱保護層1Dが形成されている。
【0020】(インクリボンの基材)基材シート1Aの
材料としては、プリント機械適性および熱転写の熱に耐
える機械的強度、耐熱性、並びに製造に耐える耐溶剤性
などがあれば、用途に応じて種々のプラスチックフイル
ムが使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレ−
ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタ
レ−ト、ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート
共重合体、テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール
‐エチレングリコール共重合体、ポリエチレンテレフタ
レート/ポリエチレンナフタレートの共押し出しフィル
ムなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン610などのポリアミド系樹脂、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリ
オレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹
脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメ
チルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどのイミ
ド系樹脂、ポリアリレ−ト、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリフェニレンエ−テル、ポリフェニレン
スルフィド(PPS)、ポリアラミド、ポリエーテルケ
トン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルサルファイトなどのエンジニアリン
グ樹脂、ポリカ−ボネ−ト、ポリスチレン、高衝撃ポリ
スチレン、AS樹脂、ABS樹脂などのスチレン系樹
脂、セロファン、セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート、ニトロセルロースなどのセルロース
系フィルム、などがある。また、コンデンサー紙、パラ
フィン紙などの紙類も適用できる。
【0021】該基材シート1Aは、これら樹脂を主成分
とする共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含
む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。
該基材シート1Aは、延伸フィルムでも、未延伸フィル
ムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向また
は二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。該基材シー
ト1Aの厚さは、通常、2.5〜100μm程度が適用
できるが、2.5〜25μmが好適で、2.5〜12μ
mが最適である。または、これ以上の厚さでは、熱伝導
性が悪くなって印画品質が劣化し、これ以下では、熱転
写プリンタで印字中にインクリボンが切断したりする。
該基材シート1Aは、これら樹脂の少なくとも1層から
なるフィルム、シート、ボード状として使用するが、こ
れら形状を本明細書ではフィルムと総称する。通常は、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト等のポリエステル系のフィルムが、耐熱性、機械的強
度およびコスト面から好適に使用され、ポリエチレンテ
レフタレートが最適である。該基材シート1Aは、塗布
に先立って塗布面へ、コロナ放電処理、プラズマ処理、
オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコー
ト、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予
熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの
易接着処理を行ってもよい。該基材シート1Aは、必要
に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの
添加剤を加えても良い。
【0022】(熱昇華インキ層) (熱昇華インキ層)熱昇華性インキ1Bは、昇華性の染
料をバインダ中に含有させたものであり、0.2〜5.
0μ程度の厚さに形成される。この感熱昇華転写層にお
ける染料としては、分散染料であることが望ましく、こ
の染料としては約150〜400程度の分子量を有する
ものが好ましい。該染料は、熱昇華温度、色相、耐候
性、バインダー樹脂中での安定性などを考慮して選択さ
れ、具体的には次のようなものを挙げることができる。
【0023】(熱昇華インキの染料)黄色染料として
は、ホロンブリリアントイエローS−6GL、PTY−
52、マクロレックスイエロー6Gなどが挙げられ、赤
色染料として、MSレッド、マクロレックスレッドバイ
オレットR、セレスレッド7B、サマロンレッドHBS
L、SKルビンSEGLなどが挙げられ、さらに、青色
染料としては、カヤセットブルー14、ワクソリンブル
ーAP−FW、ホロンブリリアントブルーS−R、MS
ブルー100、ダイトーブルーNo.1などが挙げられ
る。また、上記の各色相の昇華性染料を、組み合わせる
ことにより、ブラックや任意の色相の染料層を形成する
ことができる。染料の昇華温度や、発色した状態でのカ
バリングパワーの大小にもよるが、染料を熱昇華転写層
中の約5〜70質量%、好ましくは10〜60質量%程
度を含有させる。
【0024】(熱昇華インキのバインダ)また、バイン
ダに用いる樹脂としては、通常、耐熱性が高く、しかも
加熱されたときに染料の移行を妨げないものが選択さ
れ、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロ
プルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、
酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、及びポリビニ
ルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、またはポ
リエステル、ポリアクリルアミドなどが用いられる。
【0025】(インキ層の製造)基材シート1A上へ、
熱昇華性インキ層の形成方法としては、グラビアコー
ト、グラビアリバースコート、ロールコートなどのコー
ト方法、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、グラ
ビア印刷、グラビアオフセット印刷などが適用でき、好
ましくはグラビアオフセット印刷である。熱昇華性イン
キ層の厚さは、必要な印字の濃度と熱感度との調和がと
れるように決定すれば良く、0.1〜30μmの範囲、
好ましくは0.2〜10μmの範囲内である。
【0026】(熱昇華インキ層の印刷)グラビアオフセ
ット印刷においては、本出願人が特開平5−19116
号公報に開示している、精密ブランケットを装着したブ
ランケット胴を用いたグラビアオフセット印刷が好適
で、解像度の高いインクリボンを連続して印刷すること
ができる。図8は、本発明のインクリボンの微細パター
ンを形成する説明図である。図8において、まず、凹版
(グラビア版)110に所定のパターンで形成された凹
部111にインキ112を充填する(図8(A))。続
いて、ブランケット101を装着したブランケット胴1
15を凹版111上に回転移動させながら圧着させて凹
部111内のインキ112をブランケット胴115上に
転写する(図8(B))。そして、このブランケット胴
115を基材シート1Aに圧着することにより、ブラン
ケット胴115上のインキ112を基材シート1Aに転
移させて、熱昇華性インキ層の微細パターンを形成する
(図8(C))。該熱昇華性インキ層の形成は、色数だ
け繰り返して、例えば、イエロー、マゼンタ、シアンで
あれば、それぞれの色を印刷すればよい。
【0027】(グラビアオフセットのブランケット)該
ブランケットは、ブランケットの最表面を構成する表面
ゴム層と使用するインキのバインダとの接触角が50度
〜70度の範囲にあり、前記表面ゴム層の硬度が50度
以上であり、前記表面ゴム層の表面粗度の最大高さ(R
max)が1.0μm以下であるものを使用する。この
ようなグラビアオフセット印刷における凹版の版深は、
好ましくは8μm以下であり、より好ましくは3〜8μ
mの範囲である。
【0028】(耐熱保護層)耐熱保護層1Dは、バイン
ダと熱離型剤または滑剤のはたらきをする物質とを、基
本的な構成成分とする。バインダは、耐熱性のある熱可
塑性樹脂、または硬化樹脂が適用できる。耐熱性のある
熱可塑性樹脂としては、広い範囲から選ぶことが出来る
が、好適な例をあげれば、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイ
ミド樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セル
ロースアセテートブチレート、酢酸セルロース、フッ化
ビニリデン樹脂、ナイロン、ポリビニルカルバゾール、
塩化ゴム、環化ゴム及びポリビニルアルコールがあり、
これらの樹脂のガラス転移点(Tg)は60℃以上のも
のが好適である。また、水酸基(OH基)またはカルボ
キシル基(COOH基)を有する熱可塑性樹脂に、アミ
ノ基を2個以上有する化合物またはジイソシアネートも
しくはトリイソシアネートを加えて、若干の架橋硬化を
起させたものが好ましいことが経験的に知られている。
【0029】上記の熱可塑性樹脂に配合する、熱離型剤
まはた滑剤は、ポリエチレンワックス、パラフィンワッ
クスの様なワックス類、高級脂肪酸のアミド、エステル
又は塩類、高級アルコール及びレシチン等のリン酸エス
テル類ような加熱により溶融してその作用をするもの
と、フッ素樹脂や無機物質の粉末のように、固体のまま
で役立つものとがある。尚、これらの滑剤又は熱離型剤
に加えて、他の離型剤、例えば、フッ素含有樹脂の粉
末、グアナミン樹脂の粉末及び木粉のいずれかを併用す
ることも出来、この場合には更に高い効果が得られる。
【0030】耐熱保護層1Dを形成する組成物は、前記
の熱可塑性樹脂バインダ100質量部に対し、上記の滑
剤又は熱離型剤の作用をする物質を10〜100質量部
の割合で配合する。これらを適宜の溶剤へ、分散および
/または溶解して組成物(インキ)とし、公知の塗布方
法で形成すれば良い。塗布方法としては、例えば、ロー
ルコート、リバースロールコート、トランスファーロー
ルコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、
キスコート、コンマコート、ロッドコ−ト、ブレードコ
ート、バーコート、ワイヤーバーコート、ナイフコー
ト、スクイズコート、エアードクターコート、エアナイ
フコート、ダイコート、リップコート、カーテンコー
ト、フローコート、スプレーコートなどが適用できる。
好ましくは、ロールコーティング法、グラビアコーティ
ング法で、基材シート1Aの裏面に、固形分0.1〜4
g/m2程度により塗布し、乾燥することによって行え
ばよい。
【0031】(耐熱保護層のプライマ)基材1シート1
Aと耐熱保護層1Dの接着を確実にするために、予め基
材シート1A上にプライマー層を設けても良い。プライ
マー層は、基材シート1Aの材料と耐熱保護層の熱可塑
性樹脂バインダーの種類に応じて選択し、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体或いはポリオール/イソシアネ
ート、エポキシ/イソシアネート、ポリオール/メラミ
ンの組み合わせ等の材料を適用できる。プライマー層を
形成する場合には、厚み0.05〜0.5μm程度の層
を形成することが好ましく、薄すぎると接着性が不充分
で、一方厚すぎるとサーマルヘッドの感度や耐熱性の低
下、凝集破壊による接着性の低下が生じるので好ましく
ない。プライマー層の塗布方法は、耐熱滑性層の組成物
の適用と同様に、適宜の溶剤を利用してインキ形態と
し、任意のコーティング手法で、塗布し乾燥して、必要
に応じて硬化させればよい。
【0032】このプライマー層には、帯電防止剤を配合
して、帯電防止処理を施すことができる。帯電防止剤と
しては、非イオン界面活性剤(高級アルコールエチレン
オキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、
高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリプ
ロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等のポリ
エチレングリコール型非イオン界面活性剤、ポリエチレ
ンオキサイド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエ
リスリットの脂肪酸エステル、ソルビットおよびソルビ
タンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエー
テル、アルカノールアミン類の脂肪族アミド等の多価ア
ルコール型非イオン界面活性剤)、アニオン界面活性剤
(高級脂肪酸のアルカリ金属塩等のカルボン酸塩類、高
級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫
酸エステル塩等の硫酸エステル塩類、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸
塩類、高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エス
テル塩類)、カチオン界面活性剤(アルキルトリメチル
アンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩類)、両性界
面活性剤(高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミ
ノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイ
ン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン等のベタ
イン型両性界面活性剤)が挙げられ、これら1種以上を
用いることができる。また金属の酸化物微粉末を使用す
ることもでき、例えば、粒径5〜50μmの酸化スズ等
を用いることができる。
【0033】更に、プライマー層は、適宜の溶剤を利用
してインキ形態として塗布するが、プライマー層の樹脂
を水分散性または水溶性とすることができる。プライマ
ー層用インキの溶剤は、塗布し乾燥されてプライマー層
から除去されるが、完全に除去されずに所謂残留溶剤と
して残ることも多い。この残留溶剤は、耐熱保護層1D
や熱転写性インキ層1Bを軟化させて、インクリボン状
態の熱転写シートが密着状態となって、繰り出しにくく
させる欠点があるが、溶剤が水であればそのようなこと
もない。また、溶剤は乾燥によって気体となって排出さ
れるが、水であれば、大気の環境を汚染することもな
い。また、一般に水分散系の樹脂は、一旦成膜されると
再溶解しにくく、さらにこの層に接して耐熱層を形成す
る場合にその溶剤におかされにくいため、安定した性能
を発現することができる。
【0034】
【実施例】(実施例1)基材シート1Aとして、厚さ6
μmのルミラー(ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、東レ社製、商品名)の一方の面に、下記組成の耐熱
保護層1Dインキをグラビアコート法により塗布(塗布
量1.0g/m2(乾燥時))して乾燥して、耐熱保護
層1Dを形成した。 (耐熱保護層1D用組成物(インキ)の組成) ・ポリアミドイミド樹脂 (HRー15ET、東洋紡績(株)製、固形分25%) 27.0部 ・ポリアミドイミドシリコーン樹脂 (HRー14ET、東洋紡績(株)製、固形分25%) 27.0部 ・ジンクステアリルホスフェート(LBT1830、堺化学(株)製)3.0部 ・タルク(ミクロエースP−3:日本タルク(株)製) 2.0部 ・ポリエステル樹脂 (バイロン220、東洋紡績(株)製、固形分40%) 0.6部 ・トルエン 20.2部 ・エチルアルコール 20.2部
【0035】次に、下記の配合のイエロー、マゼンタ、
シアンの3色の熱昇華性インキ層用インキをペイントシ
ェイカーを用い、6時間混練して調製し、ポリエチレン
テレフタレートフィルムの他方の面に、図8で説明した
グラビアオフセット印刷法により、0.8g/m2(乾
燥時)の塗布量になるように塗布し乾燥して、熱昇華性
インキ層1Bとする。 (イエロー熱昇華性インキ層用インキ) ・分散染料(イエロー分散染料:キノフタロン染料) 5.5質量部 ・アセトアセタール樹脂(積水化学工業(株)製KS−5) 3.5質量部 ・ポリエチレンパウダー(ASTORWAXCo.製MF8F) 0.1質量部 ・トルエン 45質量部 ・メチルエチルケトン 45質量部 (マゼンタ熱昇華性インキ層用インキ) ・分散染料として、マゼンタ分散染料(C.I.Dis
perseRed60)を5.5質量部使用した他は、
上記のイエロー熱昇華性インキ層用インキと同様であ
る。 (シアン熱昇華性インキ層用インキ) ・分散染料として、シアン分散染料(C.I.Solv
entBlue63)を5.5質量部使用した他は、上
記のイエロー熱昇華性インキ層用インキと同様である。
【0036】グラビアオフセット印刷では、ブランケッ
トとして、基布と圧縮層とからなる基材上に表面ゴムを
塗布した後、PETフィルムを表面ゴム塗布面に圧着さ
せた状態で加硫を行い、その後、フィルムを剥離して表
面ゴム層(厚さ約100μm)を形成したものを用い
た。そして、背面層を形成した面と、反対の面のポリエ
チレンテレフタレートフィルムへ、グラビアオフセット
印刷法により、上記の熱昇華性インキ層用インキをイエ
ロー、マゼンタ、シアンを印刷する。該印刷による各イ
ンキ層の塗布領域のパターンは、図4のように、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各インキ層の塗布領域をそれぞ
れ21Y、21M、21Cとして、基材シートの流れ方
向に直行する幅をそれぞれ42μmとしたストライプ状
にし、順次これを繰り返す。これにより、3色のユニッ
ト21Uが、基材シート1Aの幅方向に連接された熱昇
華性インキ層を有する熱転写記録媒体を得た。
【0037】(実施例2)上記印刷の各インキ層の塗布
領域のパターンを、図5のように、イエロー、マゼン
タ、シアンの各インキ層の塗布ドット31Y、31M、
31Cとして、直径21μmのドットの連続状とし順次
これを繰り返す。これにより、3色のドット列ユニット
31Uが、基材シート1Aの幅方向に連接された熱昇華
性インキ層を有する熱転写記録媒体を得た。実施例1お
よび実施例2ともに、ストライプおよびドット状の熱昇
華性インキ層の塗布領域として、精度が高く、さらに連
続印刷時の線幅、インキ膜厚が安定している熱転写記録
媒体が得られる。
【0038】アルプス社製の熱転写方式のプリンタであ
るマイクロドライMD5500機で、実施例1および実
施例2の熱転写記録媒体(インクリボン)を用いて、ア
ルプス社サプライ用紙フォトカラーペーパーへ、サーマ
ルヘッドの解像度を600dpiで、顔写真画像を印画
した。実施例1および実施例2の熱転写記録媒体(イン
クリボン)のいずれを用いた画像印画体(被転写体2)
も、1度の印画動作(ワンパス印画)、すなわち、サー
マルヘッドの熱印加を1回走査によって得られた。該画
像は、高画質で精度の高いフルカラー画像が印画されて
いた。該印画物を顕微鏡で見たところ、発熱素子3個に
相当するイエローY、マゼンタM、シアンCのドットが
1組となって1画素を構成しており、通常のプリントで
言われる200dpiに当るが、滑らかな色調で、画質
的には高品質であった。
【0039】
【発明の効果】このように、同一の被転写体の受像層面
を1回の熱印加走査で、1枚のフルカラー画像の印画体
(被転写体)が得られるために、印画時間が大幅に短縮
できる。また、従来の、面順次方式で見られる、一旦転
写して被転写体へ転移した染料が、次の色を転写する際
に該インクリボンの方へ逆転写する所謂バックトラップ
現象が生じないので、印画濃度が低下しない、高画質の
フルカラー画像印画体が得られる。
【0040】また、フルカラー画像の印画でも、被転写
体を1色印画する毎にプリンタ内へ引き戻すことがない
ので、プリンタに複雑な機構と精度が要求されず、プリ
ンタのコストが削減できる。さらに、インクリボンによ
る制約も減少して、得ようとする画像面積の大きさとイ
ンキ層の塗布領域の大きさとを同一にすることで、余白
部分のインクリボンが無駄にせず、大きな画像面積の場
合にも容易に印画ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱転写プリンタの感熱印字ヘッドを用いた印字
部の模式的な断面図である。
【図2】ライン型プリンタの印字部の模式的な斜視図で
ある。
【図3】従来の面順次方式に使用する熱転写記録媒体の
平面図である。
【図4】本発明の1実施例を示す熱転写記録媒体の平面
図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す熱転写記録媒体の平
面図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す熱転写記録媒体の平
面図である。
【図7】本発明の1実施例を示す熱転写シートの断面図
である。
【図8】図8は、本発明のインクリボンの微細パターン
を形成する説明図である。
【符号の説明】
1 熱転写記録媒体 1A 基材シート 1B 熱昇華インキ層 1Y イエローのインキ層の塗布領域 1M マゼンタのインキ層の塗布領域 1C シアンのインキ層の塗布領域 2 被転写体 2A 紙 2B 受像層 2D 耐熱保護層 10 ライン型プリンタ 11 プリンタヘッド 12 プラテンローラ 21Y イエローのインキ層の塗布列領域 21M マゼンタのインキ層の塗布列領域 21C シアンのインキ層の塗布列領域 21O OPのインキ層の塗布列領域 21U 列状ユニット 30 見当マーク 31Y イエローのインキ層の塗布ドット 31M マゼンタのインキ層の塗布ドット 31C シアンのインキ層の塗布ドット 31U ドットユニット 101 ブランケット 110 グラビア版 111 凹部 112 インキ 115 ブランケット胴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 35/16 B41J 3/20 117C

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の一方の面に熱昇華性インキ層を設
    けた熱転写記録媒体と、被転写体とを、ライン型感熱印
    字ヘッドとプラテンローラとの間に挟持し、前記ライン
    型感熱印字ヘッドの熱印加により、前記熱昇華性インキ
    層中の染料を被転写体へドット状に転写転移させて、画
    像を印画する熱転写記録方法において、上記熱昇華性イ
    ンキ層の領域が、少なくともイエロー、マゼンタ、シア
    ンからなり、ライン型感熱印字ヘッドの1度の熱印加で
    フルカラー画像が印画できることを特徴とする熱転写記
    録方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱転写記録方法に用い
    る熱転写記録媒体であって、熱昇華性インキ層の領域パ
    ターンが、熱転写記録媒体の印画動作の方向には連続し
    たストライプ状で、かつ、熱転写記録媒体の印画動作と
    直角方向には、ライン型感熱印字ヘッドの発熱素子の幅
    の整数倍で繰り返されていることを特徴とする熱転写記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 上記熱昇華性インキ層の領域パターンの
    色調が、イエロー、マゼンタ、シアンからなることを特
    徴とする請求項2に記載の熱転写記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記熱昇華性インキ層の領域パターンの
    色調が、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックである
    ことを特徴とする請求項2に記載の熱転写記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の熱転写記録方法に用い
    る熱転写記録媒体であって、上記熱昇華性インキ層の領
    域パターンが、熱転写記録媒体の、印画動作方向および
    印画動作と直角方向に対して、ライン型感熱印字ヘッド
    の発熱素子の、印画動作方向および印画動作と直角方向
    のそれぞれの寸法の、整数倍で繰り返されていることを
    特徴とする熱転写記録媒体。
  6. 【請求項6】 上記熱昇華性インキ層の領域パターンの
    色調が、イエロー、マゼンタ、シアンからなり、かつ、
    熱転写記録媒体の印画動作の方向には同じ色調であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の熱転写記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記熱昇華性インキ層の領域パターンの
    色調が、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックである
    ことを特徴とする請求項5に記載の熱転写記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項2〜7のいずれかに記載の熱転写
    記録媒体を用いて、請求項1に記載の熱転写記録方法
    で、被転写体へフルカラー画像を印画したことを特徴と
    する画像印画体。
  9. 【請求項9】 上記画像印画体の、画像面へ熱転写記録
    方法で保護層を設けることを特徴とする請求項8に記載
    の画像印画体。
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